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マーラーの遺言のような慟哭が聴ける交響曲第10番(クック版)の終楽章に我が心は千々に乱れけり インバル&東京都交響楽団@サントリーホール 2024.2.22

88歳を迎えたインバルが最初に選んだマーラーは最も得意とする交響曲第10番(デリック・クック補筆版)。無論、5楽章版です。
補筆版とは言え、終楽章はマーラーの交響曲の掉尾を飾る最高の音楽。インバルの見事な指揮で都響の素晴らしいアンサンブルが感銘に満ちた演奏を聴かせてくれました。これがマーラーが書き上げた最後の、そして、最高の音楽です。saraiの胸に去来するのはマーラーの交響曲群のここまでの長い道のりです。小説に例えれば、大長編ロマンの最終章。すべての交響曲が描いてきた自己と自然、そして、愛と死、それらの深い響きがここで収束します。

インバルはこれから、都響との第3次マーラー・シリーズを開始するそうですが、その幕開けのこの音楽で、既にシリーズを完結したようにsaraiは錯覚します。実際、来シーズンの予定にはインバルのマーラーは予定されていないし、この交響曲第10番でインバルのマーラーは完結したのではないでしょうか。

ともかく、今日の演奏は第1楽章のアダージョの儚い夢のような音楽を聴いただけで、十分にマーラーを満喫した思いに駆られ、そして、第5楽章の中盤以降の美しい弦楽アンサンブルの深く、繊細な響きに感動を抑え聴けない心の震えがありました。
何と言う音楽、何と言う演奏でしょうか。マーラーのすべての思いを詰め込んだような世界が広がり、そして、消え去っていきました。音楽も人生も何と無情なんでしょう・・・。マーラーの慟哭はすべての人が胸に抱く人生の儚さを描き切ったような恐いようで、それでいて、何とも優しいものです。この世の世界を突き抜けて、あの世で奏でる美しい響き・・・そのように感じ入りました。
これ以上は何も書くことがありません。


今日のプログラムは以下のとおりです。

  【インバル/都響第3次マーラー・シリーズ①】

  指揮:エリアフ・インバル
  管弦楽:東京都交響楽団 コンサートマスター:矢部達哉

  マーラー:交響曲第10番 嬰へ長調(デリック・クック補筆版)
   
   《休憩》なし
   
   
最後に予習について、まとめておきます。

マーラーの交響曲第10番(デリック・クック補筆版)を予習した演奏は以下です。

 エリアフ・インバル指揮東京都交響楽団 2014年7月20,21日 東京、サントリーホール ライヴ録音
   ~ワンポイント・レコーディング・ヴァージョン

素晴らしい録音でかつて聴いたときの感動がありありと思い出されました。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

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