fc2ブログ
 
  

オーケストラ芸術の究極:キリル・ペトレンコ指揮ベルリン・フィルのR.シュトラウスの《英雄の生涯》を聴き、ただ、幸せを噛みしめるのみ@サントリーホール 2023.11.25

ベルリン・フィル、3回目のコンサートを聴きます。これで最後です。最後はやっぱり、R.シュトラウスの《英雄の生涯》。ベルリン・フィルのラストコンサートは明日ですが、明日はブラームス。saraiとしてはこのR.シュトラウスの《英雄の生涯》で締めたいんです。
前回と同じメンバー・・・コンサートマスターは我が樫本大進、フルートはエマニュエル・パユ、クラリネットはヴェンツェル・フックス、オーボエはアルブレヒト・マイヤー、ホルンはシュテファン・ドール・・・。スーパースターの勢揃いで、文句なし。
そして、お目当ては首席指揮者のキリル・ペトレンコ。いつもの柔和な笑顔でステージに登場です。

演奏は今回もやはり、凄かった! 前回と同じような感想になるのは当たり前ですが、ご容赦ください。

まずはレーガーの《モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ》です。最初に主題がオーボエで奏でられます。最前列のsaraiの席からは見えませんが、名人アルブレヒト・マイヤーが吹いています。素晴らしい音色です。そして、弦楽パートがはいってきます。前回ほどの恐ろしいくらいの弱音ではなく、もっとリラックスした感じです。そして、第1ヴァイオリンの前の席で聴いているせいか、ピタッと合った合奏ではなく、若干のずれがあります。これもご愛嬌ですね。キリル・ペトレンコの極めて柔らかい指揮でベルリン・フィルも柔らかい演奏です。直線的な演奏ではないのも面白いところです。そして、終始、響きの美しさは驚くべきものです。レーガーの和音感覚はちょっと不思議な音響ですが、次第に耳馴染みしていきます。レーガーのちょっと変わった感覚の変奏曲に聴き惚れているうちにたちまち、最後の第8変奏。既に最初の主題の姿は消え去っていますが、実に心に響く繊細な表情が印象的です。ここでペトレンコの指揮もベルリン・フィルの演奏も最高レベルに達しました。若干のパウゼの後、最終のフーガが始まります。第1ヴァイオリンがフーガ主題の音型を示し、それが次々と他の弦楽パートに受け継がれます。さらに木管、金管も加わり、音楽が物凄く高潮します。鉄壁のベルリン・フィルのアンサンブルが本領を発揮していきます。美しい音響のまま、強烈なフォルテシモ。ベルリン・フィルの音響は最強音でもまったく濁りがなく、美しさの限りです。最後は全楽器でモーツァルトの主題が壮大に歌い上げられます。バロックの雰囲気を醸し出しつつ、音響の芸術が終焉。今日は前回以上に凄い演奏でした。

長い休憩後、リヒャルト・シュトラウスの交響詩《英雄の生涯》です。弦は16型の構成で、コントラバスは8本に強化。4管編成でホルンは8本、トランペットは5本。ハープが2台。強力な布陣で、ステージは団員で埋め尽くされます。
冒頭の英雄の主題は前回ほどの整ったアンサンブルではなく、少し、お疲れ気味の感じです。しかし、英雄の主題が終盤に高潮していくところで本来の響きが復活してきます。最後は爆発的な響きで光り輝くような音楽が炸裂します。いやはや、凄いね、これは。キリル・ペトレンコ率いる強大なベルリン・フィルの凄まじい響きは光り輝く閃光のようです。大編成のオーケストラの隙のない完璧な演奏はもうオーケストラ芸術の究極の姿としか思えません。音楽を聴いて、途轍もなく、幸せ感に浸ります。第1部の《英雄》の持ち直した光輝く響きの後、第2部の《英雄の敵》では、木管の達人たち、パユ、マイヤー、フックスが今日もあり得ないような美しい響きの饗宴を聴かせてくれます。そして、弦楽も加わって、さらに音響の高みに達していきます。第3部の《英雄の伴侶》では、コンマスの樫本大進が素晴らしい技巧と響きのヴァイオリン独奏を聴かせてくれます。ただ、前回のような突っ込んだ演奏ではなく、もっと落ち着きのある余裕の演奏です。この渾身の独奏を最前列で最も樫本大進に近い席のsaraiはすべての響きを漏らさずに聴き取りました。まったく、濁りのない響きで素晴らしい演奏でした。それに実に音楽的に充実していました。第4部の《英雄の戦場》は、今日も強烈な金管が鳴り響き、勇壮そのものの圧倒的な響きに圧し潰されそうでした。第5部の《英雄の業績》はキリル・ペトレンコの巧みな棒さばきでオーケストラ芸術の粋を味わいます。ゲネラルパウゼを効果的に使い、緊張感を高め、物凄い気魄の指揮でベルリン・フィルを鼓舞し、超絶的な演奏を聴かせてくれます。超高速の弦楽合奏が一糸乱れない演奏を繰り広げるのには呆れるのみです。第6部の《英雄の隠遁と完成》は音楽的にも演奏的にも最高に素晴らしく、もう、天国の音楽を聴いている心持ちです。美し過ぎる弦楽合奏が心に沁み入ります。最後は樫本大進のヴァイオリン独奏が超高域を極めて、心が持っていかれそうになります。金管が葬送のようなフォルテシモの響きをあげた後、木管の弱音の長いフェルマータが続きます。最終的にペトレンコがタクトを止めて、静寂の時間を作ります。長い静寂の後、ペトレンコがタクトをゆっくりと下ろします。盛大な歓呼と拍手の嵐。

今日のリヒャルト・シュトラウスの交響詩《英雄の生涯》はもっと凄い演奏でした。小柄で優しそうなキリル・ペトレンコがこれほどの音楽を聴かせてくれるとは・・・。saraiにとって、今年最高のコンサートでした。幸せな気持ちを抱き、サントリーホールを後にしました。


今日のプログラムは以下のとおりです。

  指揮:キリル・ペトレンコ
  管弦楽:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 コンサートマスター:樫本大進

 マックス・レーガー
   モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ Op. 132
   
 《休憩》
 
 リヒャルト・シュトラウス
   交響詩《英雄の生涯》Op. 40


最後に予習について、まとめておきます。(無論、前回と同じ)

いずれもベルリン・フィルのデジタル・コンサートホールで聴きました。

  ベルリン・フィルの2023/2024年新シーズン開幕コンサート
  2023年8月25日19時(ベルリン時間)、ベルリン・フィルハーモニー

  指揮:キリル・ペトレンコ
  管弦楽:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

詳しい視聴記事は以下に書きました。

  https://sarai2551.blog.fc2.com/blog-entry-4808.html
  
このとき、2度視聴しましたが、その後、1回、そして、本日ももう1回、計4回も聴きましたが、聴けば聴くほど、素晴らしい演奏です。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!








テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       キリル・ペトレンコ,        ベルリン・フィル,  

キリル・ペトレンコ指揮のベルリン・フィルの燃え上がる炎のような圧巻のブラームス:交響曲第4番@ミューザ川崎シンフォニーホール 2023.11.21

今日も引き続き、ベルリン・フィルの来日公演を聴きます。昨日のサントリーホールから、ミューザ川崎シンフォニーホールに場所を移します。今日もチケットは完売でベルリン・フィルの人気ぶりがうかがい知れます。今日のプログラムはモーツァルト、ベルク、ブラームスと多彩なものです。特に滅多に演奏されないベルクのオーケストラのための3つの小品 Op.6が注目されます。もっともsaraiはブラームスの交響曲第4番が聴きたくて、この公演に足を運びました。

お目当ての指揮者、キリル・ペトレンコは既に昨日、その実力をいやというほど見せつけられました。今日は余裕で彼の指揮を楽しませてもらいましょう。

まず、モーツァルトの交響曲第29番です。弦の編成は10-10-6-5-3という小編成。管はオーボエとホルンが二人ずつ。その編成で透き通るような響きが立ち上がります。特に低域をしぼっているために、高域の美しさが際立ちます。もう、笑ってしまうほど、素晴らしい演奏。とりわけ、第1楽章の魅惑的な演奏に感銘を覚えます。ペトレンコの指揮は実に柔らかく、軽いです。モーツァルトはこうでなくっちゃね。小編成の割には驚くほどのダイナミズムです。抑え気味の音量で透明な演奏が主体ですが、ここぞというときにはびっくりするほどの大音量にスイッチします。ペトレンコの音楽表現は生半可なものではありません。

次は同じウィーンの作品ですが、時代は飛んで、20世紀初頭の新ウィーン楽派のアルバン・ベルク。一気に4管編成の巨大なオーケストラになります。弦は16型。曲はベルクの管弦楽のための3つの小品 Op.6です。この曲は初聴きです。演奏の難度は超大変そうですが、ベルリン・フィル、そして、キリル・ペトレンコの前ではうってつけの作品でしょう。演奏はベルクの音楽の真髄を抉り出す会心の演奏です。ベルクらしい濃密で表現主義的な音楽がコンサートホールの空気を包み込みます。とても小品とは言えない完成度の高い強烈な演奏に圧倒されました。(予習でも同じ感想で、そのときも書きましたが、ペトレンコが指揮したオペラ「ルル」のBlu-rayディスクを猛烈に聴きたくなり、購入しました。あのオペラのオーケストラの間奏曲的なパートを聴きたくなったからです。)
20分ほどの短さを感じさせない密度の高いベルクの傑作をペトレンコがベルリン・フィルを鮮やかにドライブして、圧巻の音楽に仕立て上げました。

長い休憩後、最も期待していたブラームスの交響曲第4番です。これは14型の弦で2管編成。ベルクの巨大な編成に比べると、古典的とも思える編成に逆戻り。しかし、ベルリン・フィルは弦、木管、金管が3層に並んで、素晴らしい響きを聴かせてくれます。
冒頭は高弦の美しい響きでロマンに満ちた音楽が立ち上ります。憂愁に満ちたブラームスをそう粘らずに弾いていきます。うっとりと聴いていると、第1楽章の終盤の音楽の高潮に心を揺さぶられます。圧倒的な響きのコーダはこれでこの交響曲が終わったかの如くです。万雷の拍手が起きないのが不思議なくらいの音楽の充足感です。
第2楽章で再び、音楽が開始。穏やかに始まった音楽はまた、楽章の終盤で燃え上がります。楽章ごとに音楽を完結しているような不思議な演奏です。
第3楽章は賑やかに始まります。強大な響きのスケルツォが展開されます。そして、やっぱり、最後は大きく音楽が盛り上がります。第4楽章はパッサカリアの変奏曲。パッサカリア主題の提示に続いて、30の変奏曲が続きます。古典的な雰囲気でありながら、ロマンに満ちた傑作です。弦楽、木管、金管が交錯しながら、得も言われぬ音楽を奏でていきます。ベルリン・フィルの機能性が素晴らしく音楽を盛り立てていきます。第12変奏での長大なフルート・ソロが見事なアクセントになっています。そして、もちろん、終盤、音楽は熱を帯びて燃えあがり、劇的なコーダに収束します。ペトレンコの疲れをしらないタクトがオーケストラを鼓舞し続けたことが印象的です。期待していたブラームスですが、その気持ちは完全に報われました。

キリル・ペトレンコ指揮のベルリン・フィルはもう一度聴きます。あの素晴らしかったリヒャルト・シュトラウスの交響詩《英雄の生涯》です。期待は裏切られないでしょう。


今日のプログラムは以下のとおりです。

  指揮:キリル・ペトレンコ
  管弦楽:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 コンサートマスター:ヴィネタ・サレイカ=フォルクナー

  モーツァルト:交響曲第29番 イ長調 K.201
  ベルク:オーケストラのための3つの小品 Op.6
   
 《休憩》
 
  ブラームス:交響曲第4番 ホ短調 Op.98


最後に予習について、まとめておきます。

いずれもベルリン・フィルのデジタル・コンサートホール(ネット配信)で聴きました。

  2023年2023年11月3日、ベルリン・フィルハーモニー

  指揮:キリル・ペトレンコ
  管弦楽:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

詳しい視聴記事は以下に書きました。

  https://sarai2551.blog.fc2.com/blog-entry-4851.html
  
モーツァルトもベルクもブラームスもあり得ないほどの最高レベルの演奏です。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!








テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       キリル・ペトレンコ,        ベルリン・フィル,  

凄過ぎるキリル・ペトレンコ指揮のベルリン・フィルのR.シュトラウスの《英雄の生涯》にただただ、得心の笑いがこみあげるだけ@サントリーホール 2023.11.20

今日のベルリン・フィルのプログラムは今年8月25日のベルリン・フィルの2023/2024年新シーズン開幕コンサートをベルリン・フィルのデジタル・コンサートホールのネット配信で聴いたばかりで、その素晴らしさは分かっていました。あとは果たして、ベルリン・フィルがベストメンバーで来日してくれるかを心配するくらいです。
で、いよいよ、サントリーホールのステージにメンバーが入ってきます。
コンサートマスターは我が樫本大進、フルートはエマニュエル・パユ、クラリネットはヴェンツェル・フックス、オーボエはアルブレヒト・マイヤー、ホルンはシュテファン・ドール・・・。凄い! スーパースターの勢揃いです。
そして、いよいよ、待ちかねた首席指揮者のキリル・ペトレンコの登場です。例によって、柔和な笑顔です。彼はいわゆるカリスマ指揮者のような威厳はなく、音楽的実力で勝負というタイプです。初めて生で聴く彼の実力のほどをご披露願いましょう。

まずはレーガーの《モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ》です。最初に主題がオーボエで奏でられます。懐かしい旋律です。モーツァルトのピアノ・ソナタ第11番 イ長調 K. 331の第1楽章の変奏曲の主題です。ピアノ独奏曲から管弦楽曲の主題をとったんです。オーボエで主題を演奏しているのは、アルブレヒト・マイヤー。達人中の達人です。そして、弦楽パートがはいってきます。恐ろしいくらいの弱音です。トップ奏者だけで演奏しているのかと思うと、何と全員で弾いています。何と言う静謐でピタッと合った合奏でしょう。驚嘆します。キリル・ペトレンコの柔らかい指揮で変奏が進んでいきます。聴き惚れているうちにたちまち、最後の第8変奏。既に主題の姿は消え去っていますが、実に心に響く繊細な表情が印象的です。そして、最終のフーガが始まります。第1ヴァイオリンが音型を示し、それが次々と他の弦楽パートに受け継がれます。さらに木管、金管も加わり、音楽が物凄く高潮します。鉄壁のベルリン・フィルのアンサンブルがうなりをあげていきます。美しい音響のまま、強烈なフォルテシモ。硬質で鋭角のベルリン・フィルが牙をむきます。最後は全楽器で主題が壮大に歌い上げられます。バロックの雰囲気を醸し出しつつ、音響の芸術が終焉。凄いね!

長い休憩後、最も期待していたリヒャルト・シュトラウスの交響詩《英雄の生涯》です。16型の構成で、コントラバスが8本に強化。4管編成でホルンは8本、トランペットは5本。ハープが2台。強力な布陣で、ステージは団員で埋め尽くされます。
冒頭から、低弦が凄い響きを上げます。さらに高弦も加わり、ホルンと一緒に強烈な響きで英雄の主題。いや、これは凄いね!もう、この時点で心が持っていかれます。英雄の主題はさらに高潮していき、最後は爆発的な響き。もう、かっこいいの何の。思わず、saraiは声を出さず、会心の笑いがこみあげます。指揮のキリル・ペトレンコもきっと会心の笑みを浮かべていたでしょう。もう、あとは何も語る言葉がありません。キリル・ペトレンコ率いる強大なベルリン・フィルの凄まじい響きを夢見心地で聴き入るのみです。大編成のオーケストラの隙のない完璧な演奏。saraiの生涯で最高に素晴らしい演奏です。音楽って、こんなに心が浮き立つものなんですね。第1部の《英雄》の最高の高レベルアンサンブルの後、第2部の《英雄の敵》では、木管の達人たち、パユ、マイヤー、フックスがあり得ない美しい響きの饗宴を聴かせてくれました。第3部の《英雄の伴侶》では、コンマスの樫本大進が素晴らしい技巧と響きのヴァイオリン独奏を聴かせてくれます。もう、コンマスというよりも、ヴァイオリンのソロ奏者の風情で、渾身の独奏。あっけに取られて聴き入りました。そうそう、saraiは最前列中央なので、目の前で樫本大進のすべての響きを漏らさずに聴き取りました。圧巻でした。第4部の《英雄の戦場》は、強烈な金管が鳴り響き、勇壮そのものの圧倒的な響きに圧し潰されそうです。第5部の《英雄の業績》はキリル・ペトレンコの巧みな棒さばきでオーケストラ芸術の粋を味わいます。ゲネラルパウゼを効果的に使い、緊張感を高め、物凄い気魄の指揮でベルリン・フィルを鼓舞し、超絶的な演奏を聴かせてくれます。そこまでやるかって、またまた、高笑い。第6部の《英雄の隠遁と完成》は音楽的にも演奏的にもカタルシスを感じ入ります。美し過ぎる弦楽合奏に心が癒されます。心を慰撫するような樫本大進のヴァイオリン独奏の果てに金管がうなりをあげてフィナーレ。
リヒャルト・シュトラウスの最高傑作のひとつ、交響詩《英雄の生涯》を、キリル・ペトレンコが音楽的実力を遺憾なく発揮して、達人集団のベルリン・フィルを最高にドライブして、もう笑うしかないような見事な演奏を聴かせてくれました。脱帽です。


今日のプログラムは以下のとおりです。

  指揮:キリル・ペトレンコ
  管弦楽:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 コンサートマスター:樫本大進

 マックス・レーガー
   モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ Op. 132
   
 《休憩》
 
 リヒャルト・シュトラウス
   交響詩《英雄の生涯》Op. 40


最後に予習について、まとめておきます。

いずれもベルリン・フィルのデジタル・コンサートホールで聴きました。

  ベルリン・フィルの2023/2024年新シーズン開幕コンサート
  2023年8月25日19時(ベルリン時間)、ベルリン・フィルハーモニー

  指揮:キリル・ペトレンコ
  管弦楽:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

詳しい視聴記事は以下に書きました。

  https://sarai2551.blog.fc2.com/blog-entry-4808.html
  
このとき、2度視聴しましたが、その後、1回、そして、本日ももう1回、計4回も聴きましたが、聴けば聴くほど、素晴らしい演奏です。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!








テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       キリル・ペトレンコ,        ベルリン・フィル,  

ベルリン・フィルの来日公演プログラム キリル・ペトレンコの素晴らし過ぎる指揮で聴くブラームスの交響曲第4番@ベルリン・フィルハーモニー(配信) 2023年11月3日

ベルリン・フィルの来日公演に先立って、ベルリンで来日公演プログラムが11月3日に演奏されました。モーツァルト、ベルク、ブラームスという多彩なプログラムです。早速、デジタル・コンサートホールでもその公演が配信されたので、鑑賞してみました。
もっとも、本来はライヴ配信もされたので、それを聴くべきだったのですが、今月は東京でのコンサートがたてこんでいて、とても日程的に聴けなかったという事情があります。

来日公演は2つのプログラムが用意されていて、R.シュトラウスの交響詩の最高傑作《英雄の生涯》を含むプログラムは既にベルリン・フィルの2023/2024年新シーズン開幕コンサートをライヴで視聴済です。首席指揮者キリル・ペトレンコの実力を遺憾なく発揮した超素晴らしい演奏でした。

で、今回のもう一つのプログラムはというと、これまた、モーツァルトもベルクもブラームスもあり得ないほどの最高レベルの演奏ですっかり感動して聴き入ってしまいました。もう、来日公演を聴く必要がないほど、感銘を受ける演奏でした(笑い)。
とりわけ、ブラームスの交響曲第4番はsaraiの最も愛する作品のひとつなので、これまで、CDなどで古今の名演の数々を聴き込んでいます。saraiは頭の中で理想とするイメージを持っていますが、それとほぼ同じ演奏が繰り広げられて、ここはこう演奏してほしいと思う気持ちが満足されて、こんなに気持ちよく、この曲を聴けたことはありません。言い過ぎを承知で言えば、この演奏を超えるのはフルトヴェングラーの神のような演奏しかありません。詳細は来日演奏を聴いた後に書きましょう。

モーツァルトの交響曲第29番も笑ってしまうほど、素晴らしい演奏。ペトレンコのモーツァルトの交響曲は第35番「ハフナー」も聴きましたが、それも同様に素晴らしい演奏。ペトレンコによるモーツァルト交響曲全集の録音が望まれるほどです。せめて、第25番以降の主要作品の録音が聴きたい!

ベルクの管弦楽のための3つの小品 Op.6ですが、この曲は実は初聴きです。しかし、初めてとは言え、この演奏がベルクの音楽の真髄を抉り出す会心の演奏であることは明確です。とても小品とは言えない完成度の高い類稀な演奏に圧倒されました。以前、ペトレンコが指揮したオペラ「ルル」のBlu-rayディスクを猛烈に聴きたくなりました。あのオペラのオーケストラの間奏曲的なパートを連想したからです。


この日のプログラムは以下です。

  2023年11月3日、ベルリン・フィルハーモニー

  指揮:キリル・ペトレンコ
  管弦楽:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

 ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
   交響曲第29番イ長調 K.201
   
 アルバン・ベルク
   管弦楽のための3つの小品 Op.6(1929年改訂版)  
   
 《休憩》
 
 ヨハネス・ブラームス
   交響曲第4番ホ短調 Op.98
   
   
明日から、saraiの黄金の週間が始まります。ウィーン・フィルもベルリン・フィルも聴きます。ワクワク!!!

 11月 17日 (金曜日) ノット&東響
 11月 18日 (土曜日) 新国立劇場 オペラ《シモン・ボッカネグラ》
 11月 19日 (日曜日) ソヒエフ&ウィーン・フィル
 11月 20日 (月曜日) キリル・ペトレンコ&ベルリン・フィル
 11月 21日 (火曜日) キリル・ペトレンコ&ベルリン・フィル
 11月 22日 (水曜日) お休み
 11月 23日 (木曜日) 庄司紗矢香、イスラエル・フィル ⇒中止
 11月 24日 (金曜日) バルナタン、都響
 11月 25日 (土曜日) キリル・ペトレンコ&ベルリン・フィル
 11月 26日 (日曜日) クリスティ指揮 レザール・フロリサン 《ヨハネ受難曲》
  


↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!








テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       キリル・ペトレンコ,  

ベルリン・フィルの新シーズンは首席指揮者、キリル・ペトレンコの指揮で開幕:夢見心地で聴く《英雄の生涯》@ベルリン・フィルハーモニー(ライヴ配信) 2023年8月25日19時(ベルリン時間) 26日2時/20時(日本時間、ライヴ配信/再配信)

ベルリン・フィルのデジタル・コンサートホールの第5回目の鑑賞記です。
今回は初のライヴ鑑賞。ベルリン時間で19時のコンサートですから、日本時間では真夜中の2時。いつものように防音室でオーディオシステムの大型スピーカーで聴くわけにはいかず、PCにヘッドフォンを繋いで聴きます。しかし、どんな形で聴こうとも、素晴らしい音楽は心に響くものです。

今日のベルリン・フィルの2023/2024年新シーズン開幕コンサートでは首席指揮者キリル・ペトレンコ指揮でR.シュトラウスの交響詩の最高傑作《英雄の生涯》が演奏されます。キリル・ペトレンコは、2019/20年のシーズンからベルリン・フィルの首席指揮者兼芸術監督に就任していますから、今シーズンは5シーズン目になります。ペトレンコとベルリン・フィルの息もぴったりと合って、蜜月状態になってくる頃です。R.シュトラウスの素晴らしい演奏が楽しみです。

夜中のコンサートは聴いたことがないせいか、夜更かしはお手の物のsaraiですが、少し、頭がぼーっとしています。
1曲目はレーガーの《モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ》です。最初に主題がオーボエで奏でられます。懐かしい旋律です。あれっ、これ、何だろう? 徐々に脳裏にその旋律が定着して、雰囲気を探り始めます。そして、その懐かしい旋律が何かが分かります。何と、ピアノ・ソナタ第11番 イ長調 K. 331の第1楽章の変奏曲の主題です。ピアノ独奏曲から管弦楽曲の主題をとったんですね。オーボエで主題を演奏しているのは、アルブレヒト・マイヤー。名人ですね。そして、変奏が始まりますが、第2変奏あたりで仰天します。頭が混乱するような響きです。明快で美しい響きですが、まるで無調のような調子外れの響きで頭がおかしくなりそうです。しかし、変奏が進むにつれて、その奇妙な響きに慣れてきて、美しく感じ始めます。第8変奏は素晴らしい演奏です。そして、圧巻だったのはフーガです。弦楽器が軽快に受け継いでいくフーガは素晴らしい響き。管楽器も加わって、音楽が高潮していきます。最後は全楽器で主題が壮大に歌い上げられます。見事な演奏でした。

20分ほどの休憩があり、いよいよ、リヒャルト・シュトラウスの交響詩《英雄の生涯》です。冒頭から、低弦とホルンの素晴らしい響きで英雄の主題。もう、この時点で心が持っていかれます。もう、あとは何も語る言葉がありません。キリル・ペトレンコ率いる強大なベルリン・フィルの凄まじい響きを夢見心地で聴き入るのみです。大編成のオーケストラの隙のない完璧な演奏。saraiの生涯でこれに並ぶ演奏はベルナルト・ハイティンク指揮のシカゴ交響楽団の圧倒的な演奏をみなとみらいホールで聴いただけです。一生、これを超える演奏は聴けないと思っていましたが、今日の演奏も凄い! 無論、翌日の夜の8時からの再配信も聴いてしまいました。恐れ入るような演奏です。完璧を通り超したようなスーパーな演奏であることを再確認しました。これが11月に本当のライヴでサントリーホールで聴けるとは・・・。英雄のテーマでは何度も心が震えました。何と言う素晴らしい音楽でしょう。


この日のプログラムは以下です。

  2023年8月25日19時(ベルリン時間)、ベルリン・フィルハーモニー

  指揮:キリル・ペトレンコ
  管弦楽:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

 マックス・レーガー
   モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ op. 132
   
 《休憩》
 
 リヒャルト・シュトラウス
   交響詩《英雄の生涯》op. 40

  


↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!









テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       キリル・ペトレンコ,
人気ランキング投票、よろしくね
ページ移動
プロフィール

sarai

Author:sarai
首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

来訪者カウンター
CalendArchive
最新記事
カテゴリ
指揮者

ソプラノ

ピアニスト

ヴァイオリン

室内楽

演奏団体

リンク
Comment Balloon

金婚式、おめでとうございます!!!
大学入学直後からの長いお付き合い、素晴らしい伴侶に巡り逢われて、幸せな人生ですね!
京都には年に2回もお越しでも、青春を過ごし

10/07 08:57 堀内えり

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

もろともにあはれとおもへ山ざくら 花よりほか

月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR