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今日も中村恵理の絶唱に感銘!@ヤマハホール 2019.12.20

今年は中村恵理のソプラノの歌声に毎回、魅了されました。今年、今日で5回目のコンサートです。今年聴いた4回のコンサートは以下です。

 中村恵理、最高のR.シュトラウスを歌う @Bunkamuraオーチャードホール 2019.5.6 N響オーチャード定期
 中村恵理、清冽な絶唱!『ラ・ボエーム』@宮崎芸術劇場 2019.5.19 第24回宮崎国際音楽祭 プッチーニの世界「青春の光と影」
 中村 恵理のリューに酔う、テオリンも絶唱:オペラ《トゥーランドット》@東京文化会館 2019.7.12
 中村恵理の絶唱に感動!@川口リリアホール 2019.11.30

因みに今年最高だったのは、『ラ・ボエーム』のミミです。saraiの最愛のソプラノ、ミレッラ・フレーニを上回る熱演に心が高揚しました。

さて、今日の中村恵理ですが、その透き通った可憐な歌声は心に響いてきました。やはり、人の声は最高の楽器です。彼女の声が最高に機能するのは、やはり、プッチーニの抒情的な旋律です。中村恵理の歌う“ドレッタの美しい夢”は初めて聴きましたが、その素晴らしさにただただ感動。今日のプッチーニはこの1曲だけでしたが、これを聴くだけでも今日のコンサートに足を運んだ甲斐がありました。可憐で純情でありながら、声量が大きく、迫力のある歌唱でした。歌曲では、R.シュトラウスの“献呈”が素晴らしい出来。今年、中村恵理の歌う、この曲を聴くのは3度目ですが、ますます、レベルの高い歌唱になってきました。

藤木大地との2重唱では、レハールの“唇は語らずとも”に心がざわつきました。CTとソプラノの2重唱でこの曲を聴くのは初めてですが、何ら違和感なく、そのロマンティックなこと、この上なし。もっとも、この曲とラ・ボエームの愛の2重唱は、いつ聴いても、心のスイッチがはいり、心がざわつくんです。いやはや、魅力たっぷりの2重唱でした。

他には、「アヴェ・ヴェルム・コルプス」、「ヘンゼルとグレーテル」の2重唱、アンコールの「きよしこの夜」の二人の声の響きの美しさに心を奪われました。

今年は中村恵理という不世出の日本人ソプラノの歌唱をたっぷりと聴けて、幸せな年になりました。来年も機会を捉えて、彼女の美しい声を聴きたいものです。


今日のプログラムは以下です。

  ソプラノ:中村恵理
  カウンターテナー:藤木大地
  ピアノ:木下志寿子

  H.パーセル*B.ブリテン:トランペットを吹き鳴らせ(中村恵理、藤木大地)
  R.クィルター:5つのシェイクスピア歌曲 より “恋に落ちた若者とその彼女” Op.23-3(中村恵理、藤木大地)
  J.S.バッハ:「クリスマス・オラトリオ」 BWV 248 より “シオンよ、備えよ”(藤木大地)
  G.F.ヘンデル:歌劇「エジプトのジュリオ・チェーザレ」 HWV 17 より “つれない女め、お前の頑なさが”(藤木大地)
         オラトリオ「メサイア」 HWV 56 より “その時、見えない人の目は開かれ”~“主は羊飼いのごとくその群れを養い”(中村恵理、藤木大地)
  W.A.モーツァルト:モテット「アヴェ・ヴェルム・コルプス」 K.618(中村恵理、藤木大地)
  F.メンデルスゾーン:6つのリート より “歌の翼に” Op.34-2(中村恵理)
            3つの二重唱曲 より “実りの畑” Op.77-2(中村恵理、藤木大地)
  R.シューマン:「愛の春」よりの12の詩 より “まさに太陽が輝くように” Op.37-12(中村恵理、藤木大地)
  E.フンパーディンク:歌劇「ヘンゼルとグレーテル」 より “夜になって眠りにつくと” (夕べの祈り)(中村恵理、藤木大地)

   《休憩》

  G.プッチーニ:歌劇「つばめ」 より “ドレッタの美しい夢”(中村恵理)
  F.レハール:喜歌劇「ジュディッタ」 より “私の唇は熱いキスをする”(中村恵理)
        喜歌劇「メリー・ウィドウ」 より “唇は語らずとも”(中村恵理、藤木大地)
  R.シュトラウス:「最後の葉」よりの8つの歌 より “献呈” Op.10-1(中村恵理)
  G.フォーレ:「レクイエム」 より “ピエ・イエズ” Op.48-4(藤木大地)
  E.チャールズ:私の歌であなたの心をいっぱいに(中村恵理)
  H.マンシーニ:映画「ティファニーで朝食を」 より “ムーン・リバー”(藤木大地)
  G.カッチーニ*V.ヴァヴィロフ:アヴェ・マリア(藤木大地)
  A.ロイド=ウェバー:「レクイエム」 より “ピエ・イエズ”(中村恵理、藤木大地)

   《アンコール》

    グルーバー:きよしこの夜(中村恵理、藤木大地)


最後に予習について、まとめておきます。

パーセル、クィルター、メンデルスゾーン、シューマンの2重唱は以下のCDを聴きました。

 キャロリン・サンプソン(S)、イェスティン・デイヴィーズ(CT)、ジョセフ・ミドルトン(ピアノ) 2016年9月、イギリス、ウェウストルトン、ポットン・ホール

これは素晴らしいアルバム。イェスティン・デイヴィーズの素晴らしい歌唱に魅了されます。


バッハの“シオンよ、備えよ”は以下のCDを聴きました。

 米良美一、鈴木雅明指揮バッハ・コレギウム・ジャパン 1998年1月

この頃の米良美一の美声にはうっとりします。


ヘンデルのオラトリオ「メサイア」は以下のCDを聴きました。

 アーリン・オージェ、アンネ・ゾフィー・フォン・オッター、マイケル・チャンス(CT)、トレヴァー・ピノック指揮イングリッシュ・コンサート管弦楽団・合唱団 1988年1月、アビー・ロード・スタジオ

アーリン・オージェの美声は最高です。


プッチーニの“ドレッタの美しい夢”は以下のCDを聴きました。

  ミレッラ・フレーニ 録音データ不詳

プッチーニはフレーニを聴くしかないでしょう。中村恵理が録音してくれるまではね・・・。


レハールの“私の唇は熱いキスをする”は以下のCDを聴きました。

 アンナ・ネトレプコ、エマニュエル・ヴィヨーム指揮プラハ・フィルハーモニア 2008年3月 プラハ

これは凄いね。


R.シュトラウスの“献呈”は以下のCDを聴きました。

 エディタ・グルベローヴァ、フリードリヒ・ハイダー指揮 ニース・フィルハーモニー管弦楽団

グルベローヴァの絶唱。


フォーレとカッチーニは以下のCDを聴きました。

 スミ・ジョー、ジェイムズ・コンロン指揮ケルン・フィルハーモニー・ギュルツェニヒ管弦楽団 2000年6月 ケルン

スミ・ジョーの歌声は絶品。



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       中村恵理,  

中村恵理の絶唱に感動!@川口リリアホール 2019.11.30

中村恵理の歌声にはまっています。今日も最高でした。今年はN響オーチャード定期のR.シュトラウス歌曲、宮崎国際音楽祭《ラ・ボエーム》ミミ役、「オペラ夏の祭典2019~2020」の《トゥーランドット》リュー役という主な公演を追っかけ、今後、12月の銀座ヤマハホールが聴く予定です。どれも素晴らしい歌唱で満足させてくれます。
現在、saraiの一番のお気に入りのソプラノです。もっと評価されて然るべくと臍を噛んでいます。

今日は日本の歌曲3曲で滑り出し、初挑戦だというブラームスの歌曲で一気に盛り上がります。ブラームスの濃厚なロマンが香り立つような素晴らしい歌唱に胸が熱くなります。今年は彼女はブラームスのドイツ・レクイエムにも挑戦したんですね。それは聴き逃がしました。シューベルトやシューマンでなく、ブラームスを歌った中村恵理のこだわりは何だったんでしょう。saraiはブラームスの歌曲も好きですけどね。

次いで、R.シュトラウスを3曲。N響オーチャード定期でも聴きましたが、やはり、素晴らしい歌唱です。とりわけ、「解き放たれて」が素晴らしくて、感銘を受けました。こんなにR.シュトラウスの歌曲を絶唱してくれるとはね・・・。Morgen!が聴けなかったのだけが残念です。

前半は歌曲だけでまとめたプログラムですが、休憩後の後半は何とアメリカの昔のポップソングで始まります。E.チャールズという作曲家はまったく知りませんでしたが、ブロードウェイで活躍した後、ハリウッドで一生を終えた人で、コール・ポーターとクラシックの歌曲の間を埋めるような作品で人気を博したそうです。特に2曲目の《あなたのため以外には、もう歌わない》がリサイタルの締めでよく歌われてきたそうです。ハリウッド映画《マダム・フローレンス》でも主役のメリル・ストリープがラストで歌ったそうです。マダム・フローレンスは有名な音痴歌手のフローレンス・フォスター・ジェンキンスをもとにしているので、もちろん、このメリル・ストリープの歌は音痴っぱずれでしょうが、中村恵理は素晴らし過ぎる歌唱(笑い)。ところで1曲目の《私の歌であなたの心をいっぱいに》のメロディーはヨハン・シュトラウスをパクったような感じで美しく、抒情的な歌です。

そのつながりか、次はJ.シュトラウス2世の喜歌劇「こうもり」の“チャルダッシュ”です。この難曲を中村恵理はやすやすと歌いこなし、やんやの喝采を浴びました。いやはや、凄い歌唱に脱帽です。

この日、最後の3曲はヴェルディとプッチーニの名アリア。大曲続きで大変でしょう。そんな危惧は彼女には無用でした。ヴェルディの歌劇「トロヴァトーレ」の“静かな夜”は凄過ぎる歌唱に呆然となります。さらにそれを上回ったのは歌劇「運命の力」の“神よ、平和を与えたまえ!”。感動的な絶唱でした。中村恵理のヴェルディは凄いです。

ヴェルディの絶唱に驚愕していると、最後のプッチーニはその歌い出しで感動に襲われて、涙が出ます。昨年も宮崎国際音楽祭で聴いた歌劇「蝶々夫人」の“ある晴れた日に”はもう何も言えない最高の歌唱でした。世界でこれ以上歌える人はいないと断言できます。終始、感動しっぱなしでした。あー、素晴らしかった!

アンコールは《私の名はミミ》だろうと思っていましたが、何とレハールの美しいメロディーが流れてきてびっくり。まあ、この曲もソプラノのアンコールの定番曲ではありますね。最後はR.シュトラウスの「献呈」でシメ。もちろん、素晴らしかったです。

満足というよりも感動したリサイタルでした。来月の藤木大地とのジョイントリサイタルに早くも期待しながら、家路につきました。


今日のプログラムは以下です。

  ソプラノ:中村恵理
  ピアノ:木下志寿子

  平井康三郎:しぐれに寄する抒情
  中田喜直:わらい
  小林秀雄:落葉松
  ブラームス:5つの歌曲 Op.105 より
        「メロディーのように」「まどろみはいよいよ浅く」「墓場にて」
  R.シュトラウス:「憩え、わが魂」“Ruhe, mein Seele!”Op.27-1
          「解き放たれて」“Befreit”Op.39-4
          「悪いお天気」“Schlechtes Wetter”Op.69-5

   《休憩》

  E.チャールズ:私の歌であなたの心をいっぱいに
         あなたのため以外には、もう歌わない
  J.シュトラウス2世:喜歌劇「こうもり」 より “チャルダッシュ”
           こうもりアンソロジー(ピアノソロ)
  ヴェルディ:歌劇「トロヴァトーレ」 より “静かな夜”
        歌劇「運命の力」 より “神よ、平和を与えたまえ!”
  プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」 より “ある晴れた日に”

   《アンコール》

    レハール:喜歌劇「ジュディッタ」 より “私の唇は熱いキスをする”
    R.シュトラウス:「献呈」“Zueignung” Op.10-1


最後に予習について、まとめておきます。

日本の歌曲は以下のYOUTUBEを聴きました。

 平井康三郎:しぐれに寄する抒情https://www.youtube.com/watch?v=H5qBmUNrGN8
 中田喜直:わらいhttps://www.youtube.com/watch?v=gGmE1SVCtRU
 小林秀雄:落葉松https://www.youtube.com/watch?v=T9sXjaO7h38


ブラームス:5つの歌曲 Op.105は以下のCDを聴きました。

 アン・マレイ、スティーヴン・コワセヴィチ 1994年1月、ロンドン、アビー・ロード・スタジオ

意外にアン・マレイが素晴らしいブラームスを歌ってくれます。びっくりしました。


R.シュトラウスの歌曲は以下のCDを聴きました。

 エリーザベト・シュヴァルツコップ、ジョージ・セル指揮ロンドン交響楽団 1968年9月10-14,18日 ロンドン、キングズウェイ・ホール (「憩え、わが魂」)
 アドリアンヌ・ピエチョンカ、フリードリッヒ・ハイダー指揮ニース・フィルハーモニー管弦楽団 1999年 (「解き放たれて」)
 キリ・テ・カナワ、ゲオルグ・ショルティ指揮BBCフィルハーモニック 90年6月17日,イギリス・マンチェスター・フリー・トレード・ホール (「悪いお天気」)

R.シュトラウスを得意とする3人3様の歌声。悪かろうはずがありません。


E.チャールズの歌曲は以下のYOUTUBEを聴きました。

  私の歌であなたの心をいっぱいにhttps://www.youtube.com/watch?v=7277XqL3Tc4
  あなたのため以外には、もう歌わないhttps://www.youtube.com/watch?v=ySalZA_GO3s


J.シュトラウス2世の喜歌劇「こうもり」は以下のCDを聴きました。

 エディタ・グルベローヴァ、ニコラウス・アーノンクール指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団 1987年

全曲盤から、グルベローヴァが歌う“チャルダッシュ”を抜き出して聴きました。グルベローヴァの若々しい歌声が聴けます。


ヴェルディのアリアは以下のCDを聴きました。

 ソーニャ・ヨンチェヴァ、マッシモ・ザネッティ指揮ミュンヘン放送管弦楽団 2017年4月、ミュンヘン、バイエルン放送第1スタジオ

今をときめくヨンチェヴァの圧巻の声の響き。


プッチーニのアリアは以下のCDを聴きました。

 ミレッラ・フレーニ、レオーネ・マジエラ指揮イタリア・ラジオ・テレビ放送管弦楽団 1968月

プッチーニと言えば、フレーニ。彼女のデビューしたての頃の若々しい歌声を聴きました。後年の熟成した歌唱には及びませんが、声のピュアーさは最高です。



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       中村恵理,  

中村 恵理のリューに酔う、テオリンも絶唱:オペラ《トゥーランドット》@東京文化会館 2019.7.12

中村 恵理のリューが聴きたくて、国内で久しぶりに舞台演出のオペラを聴くことにしました。これが大当たり。今日は一連のオペラ《トゥーランドット》公演の初演日ですが、その完成度の高さに感銘を受けました。国内のプロダクションでも、これだけのキャスト、スタッフを用意すると、海外でのオペラ公演にも匹敵するレベルのオペラが上演できるんですね。今後もこういう取り組みを続けてほしいものです。高額のチケットにも関わらず、座席はほぼ埋まっていました。みなさん、何に魅かれての来場だったんでしょう。saraiは最初に書いた通り、中村恵理のリューと、そして、タイトルロールのテオリンです。

書きどころ満載の感じでしたが、要点だけに絞ります。まずは中村恵理のリュー、最後に死ぬシーンでのアリア《氷のような姫君》でのピュアーな歌唱、最高でした。このシーンがプッチーニの絶筆だったわけですが、saraiの心の中でも、今日のオペラはここで終わったも同然。あたかもイゾルデの愛の死を連想させるがごとくです。プッチーニ的にはそうじゃなくて、ミミの死だと思い返します。いずれにせよ、このオペラはプッチーニの死でここで未完となったわけですが、saraiの妄想では、プッチーニはここでちゃんとけじめをつけて、彼のオペラ作曲はここで完結したような思いにもかられます。スカラ座での初演でもトスカニーニがこのリューの死のシーンで演奏を止めて、ここで先生はお亡くなりになりましたとスピーチしたそうですが、なんだか、それがこのオペラの正しい終わり方にも思えます。プッチーニには、トゥーランドットではなく、やはり、リリックなリューが似合います。そして、現代の最高のリューの歌い手が中村恵理です。

急にこれ以上、書きたくなくなりましたが、それもわがまま。テオリンの歌うトゥーランドットは素晴らしかったです。もしかしたら、テオリンを生で聴くのは初めてだったでしょうか。ちょっと調べてみると、5年前、バルセロナのリセウ劇場でのワルキューレで彼女のブリュンヒルデを聴いていました。道理で今日の第2幕の最後のシーンで彼女が「見も知らぬ異邦人に私を与えないでください」と歌ったとき、デジャヴのようにワルキューレでブリュンヒルデが「私を通りすがりの男に与えるのは止めてください。火の壁を通り抜けることのできる英雄だけに私を得られるようにしてください」と父ヴォータンに哀願するシーンを連想してしまったわけです。ちなみに彼女のブリュンヒルデは素晴らしかったことを思い出しました。そのとき、saraiが書いたブログ記事を読み返すと、現在最強のブリュンヒルデと絶賛していました。同じ言い方で言えば、今日のテオリンは現在最強のトゥーランドットだと思いました。歴史を通じても、最高のトゥーランドット歌いと賞賛されているビルギット・ニルソンにも肉薄する出来栄えに思えました。

カラフを歌ったテオドール・イリンカイも見事な歌唱で合格点。《誰も寝てはならぬ》は素晴らしい歌唱で聴き入りました。それに今日は合唱の合同チームが凄い歌唱を聴かせてくれました。これ以上の合唱はないでしょう。舞台に階段を多用し、その上に並んで大合唱団が歌ったのも成功の一因です。

最後に演出についてですが、舞台装置の素晴らしさも含めて、現代的な演出の中に音楽面の配慮もみられる、納得できるものでした。問題はフィナーレの演出。まだ、これからご覧になる方もいるでしょうから、詳細は述べませんが、びっくりするような終わり方でした。賛否両論あるでしょうが・・・。


プログラムとキャストは以下です。

  指揮:大野 和士
  演出:アレックス・オリエ
  管弦楽:バルセロナ交響楽団
  合唱:新国立劇場合唱団、藤原歌劇団合唱部、びわ湖ホール声楽アンサンブル
  児童合唱:TOKYO FM少年合唱団

 トゥーランドット姫              イレーネ・テオリン
 中国の皇帝アルトゥーム         持木 弘
 ティムール                  リッカルド・ザネッラート
 名前の知れない王子(実はカラフ)   テオドール・イリンカイ
 リュー、若い娘               中村 恵理
 ピン、皇帝に仕える大蔵大臣      桝 貴志
 パン、内大臣                与儀 巧
 ポン、総料理長               村上 敏明
 役人                     豊嶋 祐壹


最後に予習について、まとめておきます。

予習したCDは以下です。

 フランチェスコ・モリナーリ・プラデッリ指揮ローマ歌劇場  1965年録音
   ビルギット・ニルソン、フランコ・コレッリ、レナータ・スコット

何と言う名盤でしょう。まず、トゥーランドット役と言えば、昔から、この人。ビルギット・ニルソン。マリア・カラスという対抗馬はいますが、美しい声、そして、強くて伸びる声量は不世出でしょう。しかし、やはり、カラフ役のフランコ・コレッリが素晴らしい! この人の歌唱には賛否両論あるようですが、saraiは若い頃から彼のカッコ良さに同性ながら、参っています。史上最高のイタリアン・テノールだと信じています。やはり、素晴らしい歌唱を聴かせてくれます。ニルソンとコレッリの2重唱の凄さには絶句します。さらにリューはレナータ・スコット。この人もリリックなソプラノ役では図抜けた存在です。ですから、これは最高のキャストですね。カラスの録音がステレオならば、これに匹敵したかもしれません。映像版はレヴァイン指揮のMETでエヴァ・マルトン、プラシド・ドミンゴ、レオーナ・ミッチェルの3人が揃った素晴らしい公演をいつも聴いています。マルトンが最高です。ミッチェルのリューも素晴らしい。今回は聴きませんでした。



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       中村恵理,  

中村恵理、清冽な絶唱!『ラ・ボエーム』@宮崎芸術劇場 2019.5.19

中村恵理の清冽で圧倒的な歌唱には今日も言葉はありません。第1幕の有名なアリア《私の名はミミ》の可憐な歌唱に胸を熱くし、第3幕の《ミミの別れ》の哀しくも美しい歌唱に心を打たれ、第4幕の最期の恋の歌に涙をこらえきれず、その素晴らしい絶唱に魅了され尽くしました。彼女の透き通った声の魅力は無限に心に沁み通ってきます。ラ・ボエームのミミはミレッラ・フレーニで永遠に封印したつもりでしたが、遂にその封印を解く最高のソプラノが登場しました。ミレッラ・フレーニのミミを初めてウィーン国立歌劇場で聴いたのは27年前の5月でした。その時、フレーニは既に57歳。素晴らしい歌唱でしたが、若い頃の可憐な声質はもっと強靭な声に変っていました。30歳頃の声でミミを聴きたかったと思ったのも事実。今日聴いた中村恵理はsaraiが理想とするミミの声、そのものでした。遂に生きているうちに最高のミミが聴けたという思いで深い感動を覚えました。

これで昨年の蝶々夫人と合わせて、プッチーニのリリックなソプラノがタイトルロールを歌う2つの名作を中村恵理の最高の歌唱で聴けました。タイトルロールではありませんが、リリックなソプラノの役はもう一つ、《トゥーランドット》のリューです。これもこの夏、東京で中村恵理の歌唱を聴けます。もう素晴らしい歌唱が聴けるのは確信しています。オペラにはまったきっかけはプッチーニのリリックなソプラノの歌です。遂に最高の歌い手に巡り会えて、その歌唱を聴きとおすことができます。オペラ好きとしてはこれで思い残すことはありません。ん・・・、もう一つ、あるかな。リリックな歌唱と言えば、モーツァルトの《フィガロの結婚》のスザンナ、そして、《コジ・ファン・トゥッテ》のフィオルディリージも聴きたいところ。これも中村恵理の美しい歌唱で聴いてみたい。それにR.シュトラウスのいくつかのリリックな役も聴きたい。もう少し長生きして、中村恵理の美しい歌唱を聴きながら、人生を過ごしていきたい。オペラ好きの欲は果てしないものです。

今日のオペラはコンサート形式と言いながら、とても聴きどころが多かったんですが、結局、中村恵理の絶唱を思い出すと、あとはどうでもよくなるというのが本音です。まあ、それも何なので、少しだけ、オペラで感じた点を触れておきましょう。
歌手では福井敬(テノール)、鷲尾麻衣(ソプラノ)、甲斐栄次郎(バリトン)の3人は素晴らしい歌唱でオペラを盛り立ててくれました。中村恵理の美しい歌唱に傾注できたのも、この3人のサポートがあればこそでした。福井敬は特に中村恵理との2重唱で素晴らしく声を張り上げてくれました。鷲尾麻衣は第2幕のムゼッタのワルツ《私が街を歩けば》での熱演だけでなく、第4幕でのミミを気遣う優しい歌声で涙を誘ってくれました。甲斐栄次郎は終始、張りのある歌唱で存在感を示しましたが、第3幕でのミミとの掛け合いで優しくミミを支える見事な歌唱。さすがにウィーン国立歌劇場で活躍した人材です。

広上淳一率いる宮崎国際音楽祭管弦楽団は即席のオーケストラとは思えない、繊細で美しいプッチーニのメロディーを見事に奏でてくれました。そして、何と言っても、コンサートマスター席にはウィーン国立歌劇場で長年、オペラを支えてきたライナー・キュッヒルの姿がありました。終始、オーケストラをリードしたばかりでなく、ソロのヴァイオリンの響きの美しかったこと! 中村恵理とキュッヒルのソロの掛け合いの素晴らしさには鳥肌が立つ思いでした。ウィーン国立歌劇場で何回も聴いてきたキュッヒルのヴァイオリンの響きは今も健在。これが日本で聴けるとは望外の喜びです。

宮崎の合唱団、とりわけ、少年少女合唱団の美しい歌声も素晴らしかったです。よくぞ、ここまで練り上げましたね。さぞや、厳しい練習を積んだのでしょう。さらには、第2幕でバンダ、そして、会場内を行進した宮崎のブラスバンドの女性たちの素晴らしい演奏には度肝を抜かれました。彼女たちも鍛錬を積んだのでしょう。今後、音楽の道を進んでいってほしいと願います。

最後にひるがえって、

ソプラノ、中村恵理、恐るべし!!!


プログラムは以下です。

 第24回宮崎国際音楽祭 プッチーニの世界「青春の光と影」

  プッチーニ:歌劇『ラ・ボエーム』(全曲) コンサート形式
   ミミ:中村恵理(ソプラノ)
   ロドルフォ:福井敬(テノール)
   ムゼッタ:鷲尾麻衣(ソプラノ)
   マルチェッロ:甲斐栄次郎(バリトン)
   ショナール:今井雅彦(バリトン)
   コッリーニ:伊藤純(バス)
   ブノア/アルチンドロ:松森治(バス)
   パルピニョール:清水徹太郎(テノール)
   指揮:広上淳一
   宮崎国際音楽祭管弦楽団 コンサートマスター:ライナー・キュッヒル
   宮崎国際音楽祭合唱団(宮崎県合唱連盟有志)
   合唱指揮:浅井隆仁
   宮崎県吹奏楽連盟有志
 
  《アンコール》
    第2幕終盤 出演:全員


今年の宮崎音楽祭はこれで打ち止め。と言っても、saraiは昨夜の最終便で横浜から駆け付け、今年はこれだけ聴きました。しかし、それで十分に満足しました。来年の5月はウィーン遠征を予定しているので、残念ながら、宮崎音楽祭は聴けないかもしれません。宮崎音楽祭がますます発展していくことを祈っています。



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       中村恵理,        キュッヒル,  

中村恵理、最高のR.シュトラウスを歌う @Bunkamuraオーチャードホール 2019.5.6

行くかどうか迷っていましたが、1週間ほど前に決心して残っているチケットを購入。あくまでも中村恵理の歌声が聴きたかったんです。海外も含めて、今、saraiの一番のお気に入りのソプラノです。今日聴いた結果、未知数だった中村恵理のR.シュトラウスの歌曲は最高でした。行ってよかった!

細かいことは抜きにして、ホールによく通る彼女の美声がすべて。どの曲も満足して聴けました。もちろん、大好きなMorgen!は素晴らしかったのですが、他の4曲も同じくらい素晴らしかった。何というか、誠実さか滲み出るような歌唱にしみじみとした感慨を覚えました。で、もちろん、《4つの最後の歌》を聴きたくなるのが人情。そうなんですが、むしろ、聴きたくなったのはオペラ《ダナエの愛》の最後の長いアリアなんです。清貧の中、その状況に満足して、一途な愛をしみじみとダナエが歌うアリアを是非とも中村恵理に歌ってもらいたいというのが、saraiの心情です。いやあ、素晴らしいR.シュトラウスでした。

エド・デ・ワールト指揮のN響はR.シュトラウスの歌劇「インテルメッツォ」からの4つの交響的間奏曲の第2曲「暖炉の前の夢想」の演奏がとりわけ素晴らしかった。うっとりするほどの美しさでした。

ブラームスはまあ、バランスのよい演奏でしたが、こんなものかな。弦ではヴィオラの響きが際立っていましたし、木管、金管の響きも素晴らしかったです。一方、高弦にもっと艶があれば、さらに、トゥッティにもっと重厚さがあれば、素晴らしいブラームスになっていたでしょう。

結局、当初の思い通り、中村恵理の美しい歌唱を聴けて満足でした。今月は彼女の《ラ・ボエーム》のミミも聴けるのでルンルンです。


今日のプログラムは以下です。

  指揮:エド・デ・ワールト
  ソプラノ:中村恵理
  管弦楽:NHK交響楽団

  ブラームス:悲劇的序曲 Op.81
  R.シュトラウス:「献呈」“Zueignung” Op.10-1
          「あすの朝」“Morgen” Op.27-4
           歌劇「インテルメッツォ」Op.72~4つの交響的間奏曲から第2曲「暖炉の前の夢想」
          「憩え、わが魂」“Ruhe, mein Seele!”Op.27-1
          「解き放たれて」“Befreit”Op.39-4
          「チェチーリエ」“Cäcilie”Op.27-2

   《休憩》

  ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 Op.73

   《アンコール》
    ブラームス:ハンガリー舞曲第5番 ト短調

最後に予習について、まとめておきます。

ブラームスの悲劇的序曲は以下のCDを聴きました。

 ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団 1966年10月28日、クリーヴランド、セヴェランス・ホール

まさにジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団の真価を知らしむべき名演。文句なし。


R.シュトラウスのオーケストラ伴奏付き歌曲は以下のCDを聴きました。

 エリーザベト・シュヴァルツコップ、ジョージ・セル指揮ベルリン放送交響楽団 1965年9月1-3日、ベルリン、グリューネヴァルト教会 (「献呈」)
 エリーザベト・シュヴァルツコップ、ジョージ・セル指揮ロンドン交響楽団 1968年9月10-14,18日 ロンドン、キングズウェイ・ホール (「あすの朝」、「憩え、わが魂」)
 アドリアンヌ・ピエチョンカ、フリードリッヒ・ハイダー指揮ニース・フィルハーモニー管弦楽団 1999年 全5曲

シュヴァルツコップのR.シュトラウスは特別です。なんのかんのsaraiが言うべきレベルではありません。ただただ、謹聴するのみ。ピエチョンカはその美声でうっとりと聴かせてくれます。期待以上の出来です。


R.シュトラウスの歌劇「インテルメッツォ」Op.72~4つの交響的間奏曲から第2曲「暖炉の前の夢想」は以下のCDを聴きました。

 セミヨン・ビシュコフ指揮ウィーン・フィル 2015年9月1日~4日、ウィーン、ムジークフェライン

これはびっくりするほど美しい演奏です。もっとも、このCDのメインはフランツ・シュミットの交響曲第2番ですけどね。


ブラームスの交響曲第2番は以下のCDを聴きました。

 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮ベルリン・フィル 1952年5月7日、ミュンヘン、ドイツ博物館
 ベルナルド・ハイティンク指揮ロンドン交響楽団 2003年5月17日 ロンドン、バービカン・センター ライヴ録音

フルトヴェングラーは熱いロマンのブラームス。賛否両論あるかもしれませんが、saraiは大好きです。
一方、ハイティンクはコンセルトヘボウ管弦楽団、ボストン交響楽団に続くロンドン交響楽団とのブラームス全集の一枚です。ボストン交響楽団との演奏も素晴らしいのですが、このロンドン交響楽団との演奏は録音、表現ともに最高です。saraiにはパーフェクトなブラームスに思えます。フルトヴェングラーとハイティンクを聴けば、あとは何もいらないとさえ思えます。


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ありがたいコメント、嬉しいです。マーラーのファンのかたにこそ、読んでいただきたかったので、気持ちを共有できた思いです。自然の中にこそ、マーラーの音楽の本質はあり

04/23 23:45 sarai

マーラーの作品を聴きながら、ブログを読ませていただいています。
読みながら画像を見て、マーラーの過ごした風景に想いを馳せて楽しんでいます。
素敵なブログをありがと

04/23 21:47 

マーラー6番ですか・・・ハンマー打撃は勘弁してほしいものです。あったとしても、3回目の打撃だけは・・・

04/11 18:10 sarai

まさにマーラー6番な状況です笑

04/11 17:51 kico

お互い、残念でしたね。今年でヨーロッパ遠征を終わりにする予定でしたが、悲劇的な状況になりました。天はまだ我に旅を続けよというご託宣を与えたのでしょうか。1年延期

04/11 03:13 sarai

以前にもコメントさせていただいた者です。来ましたね、楽友協会からのメール。私たちはとりあえず1年延期としましたが、どうでしょうね。困っている人が多い中贅沢な悩み

04/11 00:33 kico

お返事ありがとうございます。
本当に!私もレイルジェットや美術館の手配もしているので、祈るような気持ちです。

03/10 19:06 kico
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