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東響の川崎定期も再開! 田部京子の圧巻のピアノ@ミューザ川崎シンフォニーホール 2020.6.28

一昨日は実に3か月ぶりにコンサートでしたが、聴き逃がせない迫真のコンサートでした。今日は場所をサントリーホールからミューザ川崎シンフォニーホールに変えて、まったく同じコンサートを聴きます。田部京子と東響のコンビで聴けるコンサートがコロナのお陰で実現したんですから、絶対に聴き逃がせません。何度でも聴きたいコンサートです。

今日はいずれの曲もサントリーホールでの演奏を上回る精度と熱気です。

最初はベートーヴェンの「プロメテウスの創造物」序曲。東響の弦楽アンサンブルは見事に輝きを取り戻りました。冒頭の和音から素晴らしいアンサンブルの響きです。そして、主部に入ってからの細かい動きになると、さらに弦楽アンサンブルが高い精度の音楽を展開します。完璧とも思える演奏でした。指揮の飯守泰次郎の音楽作りも文句なしです。

次はベートーヴェンのピアノ協奏曲 第3番。田部京子は今日も好調。さらに繊細さを極めたピアノです。第1楽章はディテールをよい感覚で磨き上げていきます。ほっそりした白い指が鍵盤を動き回る様に見とれてしまいます。東響の弦楽アンサンブルとの心地よい響きに魅了されます。長大な楽章ですが、田部京子のピアノの響き、律動的な進行に心がとろけそうです。カデンツァでの名技は素晴らしく華麗で、これぞ、ピアノ協奏曲の極みです。第2楽章はピアノのソロで心の独白が語られます。ベートーヴェンの内なる魂の声を田部京子が代演しているかのごとくです。孤高の精神が深い思索にふけっています。やがて、オーケストラの演奏が加わり、その思索はウィーンの美しい自然の中を散策しながらのものであることを悟ります。自然を感じながら、沈潜した思いは次第に解き放たれていきます。自然と自己が一体化して、心が高揚していきます。オーケストラに自然を奏でさせ、独奏ピアノで己の心の奥底を語っていくという卓抜なベートーヴェンの音楽に心を打たれます。田部京子のピアノの表現力と東響の美しいアンサンブルでこそ、このベートーヴェンの音楽の本質が描き尽くされます。素晴らしくて、深い表現の音楽に共感するだけです。初めて、この協奏曲の本質の一端に触れることができました。第3楽章は一転して、きびきびした音楽が展開されます。今日も東響の女性陣の木管アンサンブルが見事な演奏を聴かせてくれます。とりわけ、クラリネットとファゴットの深い響きに感銘を覚えます。やがて、短いカデンツァを経て、田部京子のピアノが主導して急速なテンポアップ。圧巻のコーダに心が浮き立ちます。素晴らしい演奏でした。一昨日に続いての演奏ですが、何度も聴きたいと念じてしまうような最高の演奏でした。

休憩後、メンデルスゾーンの交響曲 第3番「スコットランド」。東響の弦楽器アンサンブルが最高に近い出来でその響きの美しさに聴き惚れます。木管の4人の女性奏者の見事な演奏も華を添えます。すべての楽章が素晴らしい演奏で、メンデルスゾーンの音楽の美しさや郷愁に満ちた響きを堪能しました。こういう音楽は細かい感想は不要に思えます。ただただ、音楽の素晴らしさに興じるのみです。指揮者の飯守泰次郎の音楽作りが成功したのでしょう。生涯で聴いた最高の「スコットランド」でした。今日も指揮者コールになりましたが、それも当然でしょう。

こういう素晴らしい音楽を聴かせてくれた東響、そして、田部京子に感謝するのみです。音楽なしの人生はあり得ません。


今日のプログラムは以下です。サントリーホール定期演奏会と同じです。

  指揮:飯守泰次郎
  ピアノ:田部京子
  管弦楽:東京交響楽団  コンサートマスター:水谷晃

  ベートーヴェン:「プロメテウスの創造物」序曲 Op.43
  ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第3番 ハ短調 Op.37

《アンコール》 メンデルスゾーン:無言歌集 第2集から「ベネツィアの小舟 第2」嬰ヘ短調 Op.30-6

   《休憩》

  メンデルスゾーン:交響曲 第3番 イ短調 op.56「スコットランド」


最後に予習について、まとめておきます(前回と同じです)。

1曲目のベートーヴェンの「プロメテウスの創造物」序曲は以下のCDを聴きました。

 レナード・バーンスタイン指揮ウィーン・フィル 1968年11月 ウィーン、ムジークフェライン大ホール ライヴ録音


2曲目のベートーヴェンのピアノ協奏曲 第3番は以下のCDを聴きました。

 内田光子、サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィル 2010年2月10日 ベルリン、フィルハーモニール ライヴ録音
 アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ、カルロ・マリア・ジュリーニ指揮ウィーン交響楽団 1979年、TV放送のために催された特別公開演奏会でのライヴ録音
 
内田光子はクルト・ザンデルリンクとの力演も記憶に残りますが、このCDもその強靭でかつ繊細なスタイルの演奏で見事な演奏です。ミケランジェリとジュリーニはもう何も言うことのない歴史に残る名演です。


3曲目のメンデルスゾーンの交響曲 第3番「スコットランド」は以下のCDを聴きました。

 オットー・クレンペラー指揮フィルハーモニア管弦楽団 1960年1月22,25,27,28日、ロンドン、アビー・ロード・スタジオ セッション録音
 
クレンペラーということで荘重な演奏を予想していたら、なんとなんと瑞々しくて軽やかな演奏。メンデルスゾーンの本質を突く素晴らしい演奏です。巨匠の凄さを再認識しました。決定盤のひとつでしょう。



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       田部京子,  

東響のサントリー定期、再開! コンサートのない日常は非日常だったことを痛感! 愛する東響よ、頑張れ!@サントリーホール 2020.6.26

実に3か月ぶりにコンサート。もはや、コンサートのない日常に慣れつつありました。でもそれは本当は非日常だったんです。マスクをかけたコンマスの水谷晃が現れて、大きな拍手が起きると、saraiの胸がジーンとなりました。ああ、この場所、サントリーホールこそ、saraiがいるべき場所でした。ここで音楽を聴いていないsaraiは人生を生きていない抜け殻のような存在です。それに東響が自分にとって、実にかけがいのない存在であることを実感しました。既に多額の寄付をしましたが、さらに追加の寄付をして、応援をしないといけないと自覚しました。

久しぶりに再開したサントリーホールに行くと、エントランスはスタッフの方が大勢いて、ものものしい感じ。まずは手のアルコール消毒を促されます。次いで、平積みになっているプログラムを自分自身で手に取ります。チケットは半券を自分で切って、箱に投入。これでやっとホールに入場します。
自分の席にいくと、左右の隣席と前後の席は空席。ホール全体がこの状況。要するに定員の半数の席になっているということです。開演になるころにはその状態でほぼ全体が埋まっていて、それほど、空席が目立つ感じではありません。いつもよりゆったりという感じで、これならいつもこれでいいかなって思います。オーケストラの経営がこれでは立ち行かないことはもちろんですけどね。

オーケストラは管楽器奏者以外はみんなマスク着用。指揮者もそしてピアノの田部京子もマスク着用。聴いているこちらもマスク着用していると息苦しくなりますが、実際に演奏するかたは酸欠状態にならないのか、心配ですが、やはり、そこはプロ。何事もなかったように音楽を奏でていきます。

最初はベートーヴェンの「プロメテウスの創造物」序曲。東響はブランクを感じさせない素晴らしいアンサンブル。弦楽器パートはさすがにいつもの最高のレベルではありませんでしたが、十分、満足しました。女性奏者が中心の木管パートが今日の白眉でした。主部のリズミカルな部分の演奏が見事でした。

次はベートーヴェンのピアノ協奏曲 第3番。田部京子のベートーヴェンは古典主義の様式感にのっとりつつも、美音と切れの良いタッチ、それにいつもの詩情にあふれた素晴らしい演奏でした。第1楽章はスケール感よりも繊細で粒立ちのよいタッチが印象的な演奏です。東響のアンサンブルともバランスよく、まろやかな響きで、古典主義の王道をいくような音楽です。第2楽章のピアノのソロが始まると、その美しい響きに聴き惚れるのみです。まさに田部京子の独壇場。抒情に満ちた音楽は天国的です。第3楽章はロンドの軽やかな音楽が続きますが、終盤に至り、高潮していきます。圧倒的なコーダで音楽を閉じます。
3か月振りのコンサートがこの田部京子と東響という最高のコンビで聴けたことにただただ感謝したくなるような素晴らしい演奏でした。完全に満足しました。これ以上の音楽は聴けません。来月に聴く筈だった田部京子のリサイタルは残念ながら、中止になりましたが、代わりにこんなものが聴けるとはね。

休憩後、メンデルスゾーンの交響曲 第3番「スコットランド」。東響の弦楽器パートもだんだん、本領を発揮して、響きが研ぎ澄まされていきます。哀愁に満ちた旋律美の底にメンデルスゾーンの古典回帰とも思える端正な音楽が潜んでいることを明確に表現するような演奏です。つまり、表面的な美しさは表出していますが、メンデルスゾーンの音楽はそれだけではなく、どこか、古典的な哀しみにあふれていることもあわせて表現するような深い演奏です。ここでも木管パートの素晴らしさが際立ちます。とりわけ、クラリネットは最高! この曲を聴き終えて、saraiはメンデルスゾーンの最高傑作であると断じたい気持ちになりました。メンデルスゾーンの再評価が進む中、素晴らしい演奏に出会えました。

やはり、実演に優る音楽はありませんね。音楽の世界も我々の下に戻ってくれつつあることを喜びたい気持ちでいっぱいです。
もちろん、2日後の川崎定期にも駆けつけますよ。同じプログラムですが、それがいいんです。


今日のプログラムは以下です。

  指揮:飯守泰次郎
  ピアノ:田部京子
  管弦楽:東京交響楽団  コンサートマスター:水谷晃

  ベートーヴェン:「プロメテウスの創造物」序曲 Op.43
  ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第3番 ハ短調 Op.37

《アンコール》 メンデルスゾーン:無言歌集 第2集から「ベネツィアの小舟」

   《休憩》

  メンデルスゾーン:交響曲 第3番 イ短調 op.56「スコットランド」


最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のベートーヴェンの「プロメテウスの創造物」序曲は以下のCDを聴きました。

 レナード・バーンスタイン指揮ウィーン・フィル 1968年11月 ウィーン、ムジークフェライン大ホール ライヴ録音


2曲目のベートーヴェンのピアノ協奏曲 第3番は以下のCDを聴きました。

 内田光子、サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィル 2010年2月10日 ベルリン、フィルハーモニール ライヴ録音
 アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ、カルロ・マリア・ジュリーニ指揮ウィーン交響楽団 1979年、TV放送のために催された特別公開演奏会でのライヴ録音
 
内田光子はクルト・ザンデルリンクとの力演も記憶に残りますが、このCDもその強靭でかつ繊細なスタイルの演奏で見事な演奏です。ミケランジェリとジュリーニはもう何も言うことのない歴史に残る名演です。


3曲目のメンデルスゾーンの交響曲 第3番「スコットランド」は以下のCDを聴きました。

 オットー・クレンペラー指揮フィルハーモニア管弦楽団 1960年1月22,25,27,28日、ロンドン、アビー・ロード・スタジオ セッション録音
 
クレンペラーということで荘重な演奏を予想していたら、なんとなんと瑞々しくて軽やかな演奏。メンデルスゾーンの本質を突く素晴らしい演奏です。巨匠の凄さを再認識しました。決定盤のひとつでしょう。



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       田部京子,  

田部京子の心に沁みるシューマン!!ジルヴェスターコンサート@横浜みなとみらいホール 2019.12.31

大晦日は恒例のジルヴェスターコンサート@みなとみらいホールで年越しです。saraiと配偶者、娘夫婦の4人です。
イタリアン・レストランでグルメなディナーをいただいた後、みなとみらいホールに移動。
みなとみらいホールのジルヴェスターコンサートは今年で第21回目。そして、saraiがジルヴェスターコンサートに通うのもこれで21回。全部聴いてます。

今回のプログラムは以下です。

《第1部》

池辺晋一郎:ヨコハマ・ファンファーレ
J. S. バッハ/池辺晋一郎:幻想曲とフーガ ト短調 BWV542より「幻想曲」(映画『劔岳 点の記』)
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調Op.64より第3楽章 ヴァイオリン:荒井里桜
シューマン:ピアノ協奏曲イ短調Op.54より第1楽章 ピアノ:田部京子
ヴェルディ:『仮面舞踏会』より「永久に君を失えば」 テノール:城 宏憲
マルチェッロ:オーボエ協奏曲ニ短調より第2楽章、第3楽章 オーボエ:浅間信慶
L.モーツァルト:カッサシオン『おもちゃの交響曲』ト長調より第1楽章
マーラー:交響曲第4番より第4楽章 ソプラノ:中嶋彰子

《休憩》

《第2部》

イベール:フルート協奏曲より第3楽章 フルート:上野由恵
ヴィエルヌ:ウェストミンスターの鐘 オルガン:浅井美紀
プッチーニ:歌劇『トスカ』より「星は光りぬ」 テノール:城 宏憲
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.61より第3楽章 ヴァイオリン:徳永二男
【カウントダウン曲】チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調Op.64より第4楽章
バーンスタイン:ミュージカル『ウェスト・サイド・ストーリー』より「トゥナイト」 ソプラノ:中嶋彰子 テノール:城 宏憲
スッペ:喜歌劇『ボッカチオ』より「恋はやさし野辺の花よ」 ソプラノ:中嶋彰子
スッペ:喜歌劇『詩人と農夫』序曲
ヨハン・シュトラウス1世:ラデツキー行進曲

【出 演】

音楽監督:池辺晋一郎、飯森範親(Cond)、徳永二男(エグゼクティブ・ディレクター/Vn)、朝岡聡(MC)
横浜みなとみらいホール ジルヴェスターオーケストラ(コンサートマスター:会田莉凡、犬伏亜里、扇谷泰朋、神谷未穂、藤原浜雄)
ピアノ:田部京子
ヴァイオリン:荒井里桜
フルート:上野由恵
ソプラノ:中嶋彰子
テノール:城 宏憲
オーボエ:浅間信慶
オルガン:浅井美紀

今回のジルヴェスターコンサートは昨年同様、最前列の中央の席で聴きました。とってもよく響く最高の席でした。オーケストラが後方の席でどれほど響いていたかはよく分かりません。
ジルヴェスターコンサートはお祭りのようなガラコンサートですが、簡単に印象をまとめておきましょう。

まずはお祭りの雰囲気からは一人隔絶した感のある演奏を聴かせてくれた田部京子への賛称です。今年、彼女の演奏を聴くのは4回目。すべてのコンサートで素晴らしいシューマンを聴かせてくれましたが、今回も例外ではありませんでした。シューマンのピアノ協奏曲の第1楽章、冒頭はちょっと固い印象もありましたが、次第にピアノの鍵盤から詩情が漂ってきます。とりわけ、経過部でのクラリネットと絡む部分でのしみじみとしたロマンの香りに深い感動を覚えました。第1楽章だけの演奏ではありましたが、初めて聴く田部京子のシューマンのピアノ協奏曲は深い味わいに満ちていて、素晴らしい演奏でした。これが聴けただけでも今日のジルヴェスターコンサートに足を運んだ甲斐がありました。

さて、コンサートの冒頭に戻りましょう。
みなとみらいホール館長の池辺晋一郎によって、このジルヴェスターコンサートのために書かれたヨコハマ・ファンファーレで華やかに開幕。耳慣れしてきたこのファンファーレも耳に心地よく響きます。金管奏者たちの演奏も見事に響き渡りました。

続いて、同じく池辺晋一郎がオーケストラ曲に編曲したバッハのオルガン曲です。バッハの幻想曲らしく、豪快な響きですが、やはり、オーケストラの演奏は少々違和感があります。

次はメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲。若手のヴァイオリニストが元気よく弾くのを聴くのは気分がよいものです。これからの活躍を期待しましょう。
 予習 アンネ・ゾフィー・ムター、ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィル 1980年 セッション録音

次は前述の田部京子のシューマンのピアノ協奏曲。繰り返しますが、素晴らしい演奏でした。
 予習 マリア・ジョアン・ピリス、クラウディオ・アバド指揮ヨーロッパ室内管弦楽団 1997年9月、ベルリン、イエス・キリスト教会 セッション録音

次はテノールの城 宏憲によるヴェルディのアリア。誠実な歌唱に好感を持ちました。

次はマルチェッロのオーボエ協奏曲。小編成のオーケストラをバックに心地よいオーボエの響きが流れます。ロマンティックなバロックの精華です。
 予習 ハインツ・ホリガー、イ・ムジチ合奏団 1986年 セッション録音

次は『おもちゃの交響曲』。今日の独奏者たちがおもちゃの楽器を持って、楽しい演奏。一流の音楽家はおもちゃの楽器さえ自在に演奏します。

第1部の最後はマーラーの交響曲第4番。第4楽章のオーケストラ伴奏歌曲「天上の生活」です。ソプラノの中嶋彰子の独唱ですが、ちょっと彼女の声質とは合わない感じです。よい歌唱ではあったんですが・・・。

 予習 オットー・クレンペラー指揮フィルハーモニア管弦楽団、エリーザベト・シュヴァルツコップ 1961年 セッション録音


ここで休憩です。

休憩が終わり、第2部がスタートします。
イベールのフルート協奏曲です。フルート独奏の上野由恵はこの超難曲を見事に弾きこなし、大変な好演でした。

 予習 エマニュエル・パユ、デイヴィッド・ジンマン指揮チューリヒ・トーンハレ管弦楽団 2002年 セッション録音

次はヴィエルヌの「ウェストミンスターの鐘」。オルガン独奏です。ウェストミンスター寺院の時計台『ビッグ・ベン』の午後1時の時報の鐘の音がもとになった曲です。学校で始業のチャイムがこの「ウェストミンスターの鐘」をもとにしていたとは知りませんでした。

次はテノールの城 宏憲によるプッチーニの有名アリア。素晴らしい歌唱でした。

次はベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲です。第3楽章が徳永二男のヴァイオリンで演奏されます。さすがにこの曲はちょっと演奏が難しかった印象です。
 予習 アンネ・ゾフィー・ムター、クルト・マズア指揮ニューヨーク・フィル 2002年5月 セッション録音

いよいよ、カウントダウン曲のチャイコフスキーの交響曲第5番の第4楽章です。今年もカウントダウンはきっちり見事に成功!! 最後のバンという響きとともにぴったり新年を迎えました。いやはや、飯森範親の指揮は見事の一語。こんなに失敗なしにカウントダウンできることは驚異的です。やんやの喝采とともにハッピー・ニュー・イヤー!
 予習 レナード・バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィル 1988年 ライブ録音

新年に聴く最初の音楽はバーンスタインのミュージカル『ウェスト・サイド・ストーリー』より「トゥナイト」です。熱いラブソングで気持ちが高揚しました。

次はスッペの喜歌劇『ボッカチオ』より「恋はやさし野辺の花よ」です。ソプラノの中嶋彰子の日本語歌詞での美しい歌唱にうっとりしました。ウィーンのフォルクスオーパーの専属歌手で活躍した実力を遺憾なく発揮してくれました。

最後はスッペの喜歌劇『詩人と農夫』序曲です。華やかな演奏で締めます。

最後のおまけは例年通り、ラデツキー行進曲を手拍子してコンサート完了。

今年も音楽で新年が始まりました。また、音楽聴きまくりの1年になりそうです。


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       田部京子,  

明けましておめでとうございます。

明けましておめでとうございます。

みなとみらいホールのジルヴェスターコンサートから帰ってきたところです。今年も年越しのコンサートは楽しみました。みなとみらいホールのジルヴェスターコンサートは今回で21回目。saraiと配偶者は全21回欠かさずに通い続けています。欠かさずに通っているのは稀有な存在かなとちょっと自慢です。でも、いくらこっちが頑張っても今年はみなとみらいホールが改修工事に入るので、ジルヴェスターコンサート自体が開催不可能になりそうです。今年末のジルヴェスターコンサートはミューザ川崎に乗り換えようかとも思っています。東響の演奏なので、演奏レベルは確実にアップしそうです。

ジルヴェスターコンサートの詳細は明日以降にアップします。ひとつだけは書いておきますが、今回は何と田部京子が参加し、シューマンのピアノ協奏曲を演奏してくれました。かぶりつきでその演奏を聴きましたが、右手の指からは魔法のように詩情にあふれるロマンが立ち上りました。彼女のシューベルトは最高ですが、シューマンも同様に田部京子ならではの味わいに満ちています。今年のシューベルトプラス・コンサートシリーズでは、いよいよ、待望のクラスレリアーナが聴けます。CDにも未録音なので、聴いたことがありません。きっと素晴らしい演奏になることを信じて疑いません。

さて、年が明けて、人気ブログランキングをチェックすると、今年は23位からのスタートです。昨年の目標は25位内キープでしたから、順調です。今後とも応援をよろしくお願いします。最終的に再び、10位以内を目指したいと思います。ぽちっとクリックを毎日よろしくお願いします。

旅ブログ記事は中断していたハンブルク散策を早々に開始します。ハンブルク市立美術館を出て、運河沿いの赤レンガ倉庫まで足を伸ばし、そこでお茶するところからの再開です。

では、今年も当ブログによろしくお付き合いくださいね。



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       田部京子,  

鍵盤からそこはかとなく漂う詩情 田部京子@浜離宮朝日ホール 2019.12.12

この田部京子のシューベルト・プラスなるコンサートシリーズも今回で第6回となり、既にシューベルトの遺作ソナタ3曲も弾き終わり、晩年の作品は今日のD.915のアレグレットとこれから最後に弾かれるであろうD.946の3つの即興曲(3つの小品)を残すのみ。シリーズのメインもシューベルトからシューマンにシフトして、今回の《子供の情景》、次回のクライスレリアーナ(遂に聴ける!)など、シューマンの名品がピログラムに並びます。加えて、今日は若き日のブラームスの大曲、ピアノ・ソナタ第3番まで登場し、ブラームスへのシフトも視野にはいってきました。ブラームスの晩年の名作、Op.116からOp.119も是非すべて弾いてもらいたいものです(4つの小品 Op.119は既に弾きましたから、残りは3つ)。

で、今日のコンサートですが、何とも夢のような時間がゆっくりと過ぎ、田部京子の素晴らしいピアノの響きによるポエムに心を奪われました。CDでは決して体験できない贅沢な時間です。今日の田部京子は最高の状態での演奏で、弾いたすべての曲がアンコール曲も含めて最上の出来でした。田部京子も人間ですから、正直、いつも最上の演奏を聴かせてくれるわけではありませんが、今日は彼女のベストの演奏を聴かせてくれました。どんな曲にも味わい深い詩情が漂ってきます。これが田部京子だけの美質なんです。

まずはシューベルトの晩年の名作、アレグレットです。シューベルトのしみじみとした思いが込められた演奏です。こういう作品には田部京子の詩情に満ちた演奏が不可欠です。こんな素晴らしい演奏が聴ける幸せ感でいっぱいになりました。まだ、彼女はこの曲を録音していませんが、これだけはCDで聴こうとは思いません。多分、我が生涯でこれだけの演奏を聴くのはこれが最後になるでしょうが、もうこれで十分です。

次はシューマンの《子供の情景》。彼女のCDと同様に少しスローなテンポの演奏ですが、最初の《見知らぬ国》の優しい温もりの演奏で心をつかまれ、第7曲のトロイメライで魅了され、第12曲の《子供は眠る》の美しい演奏で夢の国に誘われて、終曲の《詩人は語る》のかみしめるような演奏で感動の極に達します。終曲の魂の演奏は途中、止まりそうなパウゼが何度も入り、その儚げな美しさの極みに強い共感を覚えずにはいられませんでした。最後の1音が消えて、静寂に包まれるときの感動は言葉では表せません。最高のシューマンでした。

前半の最後はグリーグのペール・ギュント 第1組曲の4曲です。これは田部京子の持ち曲みたいなもので、ほかの人の演奏は聴いたことがありません。これは楽しく聴けました。ただ、このシリーズで聴くのはなんだか物足りないような気もします。グリーグであれば、「抒情小曲集」の何曲かのほうが聴き甲斐があるかな。まあ、見事な演奏ではありましたし、こういう曲ですら、詩情を感じさせるのは凄いです。


休憩後の後半は今日のメイン、ブラームスのピアノ・ソナタ第3番です。ピアノ・ソナタ第1番/第2番と同じ頃、すなわち、20歳頃のブラームスがデュッセルドルフのシューマン夫妻宅を訪れて、長期滞在した直後に作曲され、シューマンに講評を求めて譜面を送った最後の作品です。若さゆえの情熱とロマンに満ちた大作です。田部京子の演奏は恐ろしいほど凄いもので、saraiがそのすべてを受けとめられたとは言えません。saraiの許容力を超えたすさまじい演奏でした。長大な第1楽章で聴く力を使い果たした感もあります。力強いけれども、そのロマンに満ちあふれた音楽の素晴らしさと言ったら・・・ブラームスの本質を見事に表現し尽くしていました。でも、最高に素晴らしかったのは第2楽章のアンダンテです。これまた長大な楽章ですが、静謐でありながらも芯のある音楽が熱を込めて弾かれ、saraiはすっかり心を奪われます。そして、終盤の熱い魂の盛り上がり。何という素晴らしさでしょう。最後の回想するようなパッセージを息を呑んで聴き入りました。終楽章までレベルの高い演奏が続き、saraiはついていくのがやっとという感じです。最後の壮大な頂点を聴き終え、ただただ、圧倒されました。若き日のブラームスの素晴らしさを初めて実感できましたが、決して十分に聴きとれ切れなかった自分が情けない感じです。

アンコールはそうしたsaraiの思いを優しく慰撫してくれるようなブラームスの晩年の名作です。これは文句なしに夢のような演奏で、saraiも耳馴染んだ名曲の世界で感銘の極みでした。2曲目は田部京子のファンならば、定番ともいえるシューベルトのアヴェマリア。右手の美しいタッチに感銘を覚えました。


今日のプログラムは以下です。

  田部京子シューベルト・プラス 第6回

  ピアノ:田部京子
 
  シューベルト:アレグレット ハ短調 D.915
  シューマン:子供の情景 Op.15
  グリーグ:ペール・ギュント 第1組曲 Op.46

  《休憩》

  ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番 へ短調 Op.5

  《アンコール》
   ブラームス:『ピアノのための6つの小品』Op.118から、第2曲 間奏曲 イ長調 アンダンテ・テネラメンテ
   シューベルト:「アヴェ・マリア」(編曲:田部京子、吉松隆)


最後に予習について、まとめておきます。

シューベルトのアレグレットを予習したCDは以下です。

 マリア・ジョアン・ピリス 1996年6月、7月 ミュンヘン&ハンブルク セッション録音

ピリスの最高のシューベルト演奏です。


シューマンの子供の情景を予習したCDは以下です。

 田部京子 1999年8月10-13日 群馬 笠懸野文化ホール セッション録音


グリーグのペール・ギュント 第1組曲を予習したCDは以下です。

 田部京子 2018年4月12-13日 埼玉・富士見市民文化会館キラリふじみ セッション録音


ブラームスのピアノ・ソナタ第3番を予習したCDは以下です。

 ジュリアス・カッチェン 1962年6月 ウエスト・ハムステッド セッション録音

カッチェンの不朽の名演奏のブラームス全集の中から聴きました。これほど完成度の高いブラームスはないでしょう。



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Author:sarai
オペラ・美術が大好きでヨーロッパの旅にはまっています。音楽の聖地ウィーンが中心で、イタリア、フランス、ドイツも巡っています。国内外のオペラ・コンサートの体験もレポートします。

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えりちゃさん、お久しぶりです。saraiです。

なかなか、海外渡航の見通し、立ちませんね。来年あたりはどうでしょうね。長期戦覚悟で我慢するしかありませんね。

こちら

04/10 02:37 sarai

saraiさま、
お久しぶりです!
お元気にコンサートや旅行を楽しんでおられますね!
ブログ、楽しく拝見しています。おフランス、良いね😊
私は春だというのに、仕事と用事以

04/09 05:29 えりちや

気になってたずねても 
誰にも知らんと言われなんやろ
と思いつづけて居ました❗
写真みつけてこれだと思いました❕スッとしました
教えて下さって嬉しいです
ありがとうご

02/13 22:26 みーちゃん

みーちゃんさん、saraiです。

あの謎の建物は雄琴沖総合自動観測所という施設で琵琶湖の水質を測定しているそうです。

https://www.water.go.jp/kansai/biwako/html/repo

02/13 21:40 sarai

ずーと前にうきみどうに行きました
やはり、琵琶湖の真ん中の建物が何なのか気になったままです
分かりましたか
教えてください

02/13 20:54 みーちゃん

五十棲郁子さん、コメントありがとうございます。

水道水のこと、tap waterって言うんですね。知らなかった。単にwaterで通していました。ましてや、フランス語はほとんど

02/11 00:12 sarai

フランスも地方へ行くと英語が通じないでしょう。tap water ぐらいフランス語で言えないとね。

02/10 12:54 五十棲郁子
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