旅の11日目です。
そして、ウィーン1日目です。今日も・・・晴れてます!
でも、とても冷たい風がかなり強く吹いています。コートを着たい気分だけど、日中暑くなると邪魔だし、ウィンドウブレーカーを羽織って出かけることにします。
今日の第一の用事は、コンサートのチケットを受け取ることです。では出かけましょう。
地下鉄U1に乗ってカールスプラッツKarlsplatzの駅まで行き、地上に出ると懐かしのウィーン国立歌劇場Wiener Staatsoperが目の前です。購入済のチケットをピックアップするために、まずはウィーン楽友協会Gesellschaft der Musikfreunde in Wienに向かいます。リンク通りRing Straßeとは一本裏のカールスプラッツKarlsplatzの大通りを行くと、もう楽友協会の建物が見えています。チケットオフィスはこの辺りだったと思うのですが、建物のドアを押しても引っ張っても開きません。今日は土曜日なのでお休みかなとメールのプリントを読むと、土曜の今の時間は開いていることになっています。建物をよく見ると、チケットオフィスはこちらという矢印があります。どうも場所が変わったか、記憶誤りのどちらかのようで、左のほうに周るとチケットオフィスが見つかります。窓口のお姉さんにメールのプリントを渡すと、すぐにチケットを渡してくれます。明日のコンサートのチケットです。
ついでに、今日のコンサート会場のウィーンコンツェルトハウスWiener Konzerthausの場所を確認しておきましょう。ベートーヴェンの銅像を眺めながら進むとコンツェルトハウスがあります。
次にフォルクスオーパーVolksoperのチケットをピックアップに行きますが、このチケットオフィスは国立歌劇場の裏手にあります。歩くのも面倒なので、リング通りのトラムに乗りましょう。昨夜24時間チケットを買ってあったので、公共交通機関は乗り放題ですからね。ケルントナー通りの前のケルントナー・リング・オパーKärntner Ring. Operでトラムを降り、国立歌劇場の横をホテルザッハーHotel Sacher Wienのほうに進みます。国立歌劇場には2日後に見る予定のオペラのポスターが張り出されています。楽しみです。さて、劇場連盟Bundestheaterのチケットオフィスに着くと、今度こそ本当にドアーが開きません。案内を見ると、土日はお休みのようです。明日はフォルクスオーパーに行くので、そのときにそこの窓口でピックアップするしかないようです。
これで、当面の用事は完了。まわりを見ると、ちょうどアルベルティーナ美術館Albertinaの高台が見えます。いつも気になってはいましたが、上がったことがありません。ちょっと上がってみましょう。すこし小高いだけですが、意外に高い目線でこの付近の眺めが違いました。目の前には、ウィーン国立歌劇場の裏手が見下ろせます。

アルベルティーナ美術館のほうを見ると、美術展の案内ポスターが目に留まります。何と青騎士展をやっているではありませんか。今回の旅のテーマの一つは青騎士Blaue Reiterです。青騎士というのは、ミュンヘンでカンディンスキーやマルク等が始めた美術運動のグループのことです。ミュンヘンでは、青騎士のメッカのレンバッハハウス美術館Städtische Galerie im Lenbachhausは改装中でしばらくは見られませんが、青騎士が誕生するきっかけになった美しい街ムルナウMurnauやコッヘルKochelを訪問することにしています。その青騎士の美術展ですから、これからの旅のはずみにもなります。早速、美術館にはいってみます。

アルベルティーナ美術館では、この青騎士展以外にもリキテンシュタイン展、《モネ~ピカソ展》など、多彩な美術展を同時開催しています。パンフレットに様々な美術展が紹介されています。

各美術展を順番に見て回ります。青騎士は、カンディンスキー、マルク、ミュンター、クレーなど盛り沢山な展示です。大作こそありませんが、充実した展示で大満足。特にマルクの作品をこんなにまとめて見たことはありません。マルク好きの配偶者はとても喜んでいます。
カンディンスキーでよかったのはこの作品。風景という題名です。どこを描いたのかは不明ですが、作風からいってムルナウあたりではないかと思います。

マルクと言えば、馬です。素晴らしい馬の作品があります。「赤い馬と青い馬」です。

モネからピカソまで展はそれこそ多彩な展示で、青騎士の作品まであるのには恐れ入ります。特に感銘を受けたのはポール・デルヴォーの大きな1枚。彼ならではの心象風景に、こちらがその絵の世界にはいりこんでしまいそうな感じを抱いてしまいます。「街灯のある風景」です。

その絵の横にはルネ・マグリットの作品が並んでいます。ベルギーを代表する彼らの絵はとても素晴らしいものです。もちろん、ピカソもいい作品が展示されていますが、珍しくはありませんね。
むしろ、シャガールの作品が珍しい作風でなかなか面白く感じます。「母であること」です。

思わぬ美術鑑賞でもう昼時になってしまいます。
すぐ近くには王宮庭園(ブルクガルテンBurggarten)があり、そこの温室植物園パルメンハウスPalmenhausがカフェになっています。このパルメンハウスでランチでもいただきましょう。この時間になると気温が上昇し、ものすごく暑くなってきましたが、暑さにめげず庭園の芝生では多くの人たちが寛いでいます。ウィーン人、恐るべし!

パルメンハウスは、外のテラス席も中も滅茶苦茶混んでいます。とても広いカフェなので何とかなるだろうと紳士っぽい雰囲気のウェイターに席をお願いすると、手品のように窓際の席を見つけてくれました。しかし、何せ温室の窓際ですからとても暑い! でも、ここは我慢です。

外のテラス席も相当に暑そうです。

スープとメインを1人前だけ注文し、シェアして食べます。ルール違反でしょうが、まあ、ここはそんなに堅苦しいお店ではないので許してやってください。


ところでミネラルウォーターの注文を忘れていたので、料理を運んできた若いお兄さんに水もちょうだいって言ったら、本当にミネラルウォーターならぬコップの水を持ってきてくれました。

海外で水(多分、水道水)を出してもらったのは初めてです。もちろん、無料。ウィーンではコーヒーを注文すると一緒にコップの水を持ってきてくれますが、これと同じなんでしょうか。
暑さに負けずに料理を完食し、時計を見るともう2時半。そろそろ、次の行動に移りましょう。
ここまでの散策のルートを地図で確認しておきましょう。

↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね
いいね!
