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レールジェットでミュンヘンへ

2011年4月14日木曜日@ウィーン~ミュンヘン

旅の16日目です。

ウィーンも6日目です。部屋の窓から外を眺めると細かい雨の降る朝です。この旅で一番お天気が悪いかもしれません。旅の間、ずっと快晴が続いた後、ウィーンに入って3日目からは晴れ時々雨のお天気でしたが、時々さぁ~っと降るだけなので、ウィーンの街歩きには少しも問題はありませんでした。そして、今日はミュンヘンに移動するだけですから、雨が降るなら今日にしてほしいという日に、まさに雨になりました。しかも、ホテルから駅への移動には傘をさす必要もないほどの小雨ですから、これはラッキーというしかありませんね。

顔馴染みになった朝食ルームのお姉さんにチョコレートとメランジェをお願いして、最後の朝食です。もう、我が家のように寛げます。決まりきった朝食ですが、それがいいんです。

部屋に戻って、出発の準備です。思いがけない安さにつられてつい買ってしまったRIMOWAの超軽量カバンに荷物を詰替えて、saraiはルンルンです。配偶者のカバンはもともとRIMOWAの超軽量カバンなので、ようやく二人そろって超軽量カバンになりました。やはり荷物は軽いのが1番ですね。
ところで、持ってきたカバンはどう廃棄するかというと・・・部屋に放置!すればいいそうです。部屋に残っていたものは、すべてゴミとしてホテルが処分してくれるそうです。何だかとっても便利。この手は有効に使えるかもね。

さあ、チェックアウトして西駅に向かいましょう。

最後にこのホテル、『オーストリア トレンド ホテル ファボリタ(AUSTRIA TREND HOTEL FAVORITA)』の総括をしておきましょう。
このホテルは、なかなか交通の便も良いのです。最寄りのUバーン(地下鉄)はラインU1でカールスプラッツKarlsplatzやシュテファンズプラッツStephansplatzに乗り換えなしですぐに着くことができます。ウィーン国立歌劇場、ウィーン楽友協会、ケルントナー通り、聖シュテファン大聖堂は直結しているようなものです。フォルクスオーパーだけは残念ながら、乗り換えが2回必要です。
何度もホテルの出入りを繰り返したので、Uバーンのケプラープラッツ駅Keplerplatzからの最短経路を覚えました。Uバーンの車両の最後尾に乗って、電車からホームに降りるとすぐに上りのエスカレータがあります。これで地上に出て、すぐの横道を抜け大通り、ラクセンブルガー通りLaxenburger Straßeに出て、その通りを横断します。もっともここは横断歩道はありませんが、慣れるとうまく渡れます。で、少しラクセンブルガー通りの歩道を進むとホテルの入口です。地下鉄駅から5分とかからずにホテルに着けるようになりました。

ホテルの外観を紹介しておきましょう。


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この日はたまたまホテルの前に観光バスが停まっていませんね。いつもはホテル客を運ぶ観光バスが必ず駐車しているんです。
これは建物の外側の入口です。


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ホテルには、もう一つ内側の入口のドアがあります。そこからはいったところがレセプションになっています。


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このホテルに6泊もして、オペラ・コンサート三昧しましたが、いよいよお別れです。

トラムを乗り継いで、ウィーン西駅Wien Westbahnhofに到着。

ウィーン西駅は大改装中ですが、大分できてきましたね。でも完成までにはまだまだかかりそうです。


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ホームで待つこと暫し、ちょっと遅れて列車は入ってきました。ブダペストから出発して、ウィーン・ザルツブルクを経て、ミュンヘンまで行く国際列車です。結構多くの人が降りますが、乗る人も多く大騒ぎです。ミュンヘンまで乗り換えなしの直行で行ける列車は、さすがに本数が少ないからでしょうか。この電車は10時14分発のレールジェットで、ミュンヘンには14時30分に到着の予定です。4時間ちょっとかかります。

乗車後、手際良く指定されていない席を確保。たいていのヨーロッパの鉄道には指定車両というのがありません。車両各シートの上に表示板があって、そこにウィーン西駅からミュンヘンというような表示があれば、そのシートはその区間が指定済だということです。よって、何も表示がなければ、自由に座っていいシートになります。指定を取ってもいいのですが、無駄に指定料金を支払う必要がないほど大体のところシートは空いています。特に今回はファーストクラスなので、余計空いているはずです。

席を確保後、車両の入口に荷物置き場がなかったので、超軽量カバンになったとは言え、それなりに重いスーツケースを棚の上に上げようとしていたら、後ろの席に座っている人が真ん中の方に置き場があるよと教えてくれます。車両によって色々と違いがあるので、なかなか慣れませんね。
ウィーン西駅を出発。ウィーンともお別れです。saraiは既に次回のウィーン来訪を目論んでいます。暫しのお別れってことですね。

街中を抜け、郊外に出ます。小雨にしっとりと濡れた木立や可愛い家々も素敵です。相変わらず延々と広がる広大な緑の平原も美しいです。


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30分ほども走ると雨は上がり、リンツLinz近くでは青空も見えてきました。
列車の旅と言えば、日本ではお弁当ですが、オーストリア国鉄では食堂車からのお取り寄せです。ウィーンに来るときは売り切れで食べられなかったフィレステーキを是非とも食べたいということで、お昼ちょっと前にフィレステーキと人参とリンゴのスープを注文! そして、届いたのは・・・。

まずはスープです。


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フィレステーキです。


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フィレステーキは、焼き方も絶妙でとろけそうに柔らかく本当に美味しい。日本で食べたら、一体いくらするでしょう。これは2000円くらいです。添えてあるジャガイモがこれまた絶品。しっかり硬さが残っていて、新ジャガの皮が香ばしいです。パプリカやズッキーニーの炒め野菜も美味しい。配偶者はスープにもちろん大満足です。

ザルツブルグSalzburgが近くなると、車窓の風景が一段と美しくなります。


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ザルツブルクに到着。まだまだ雪の残った山々が聳えています。やはりウィーンよりずっと寒そうです。ここからミュンヘンまでは1時間半。
ザルツブルグを出て、30分もするとキームゼー湖Chiemseeの近くになります。このあたりのバイエルンの風景も美しいですね。


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深夜までのブログ書きで寝不足のsaraiはここでも熟睡モード。目が覚めたら、もうミュンヘン中央駅München Hbfです。ホームに降りて、今まで乗ってきたレールジェットの赤い車体とお別れを告げます。


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今回の欧州鉄道周遊の旅もフランス、イタリア、オーストリアを経て、ドイツに至りました。旅全体を俯瞰しつつ、ウィーンからミュンヘンへの鉄道ルートを地図で確認しておきましょう。


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このミュンヘン中央駅も何度も来ている駅です。今回はこの駅で今夜のコンサートのチケットをピックアップしないといけません。ミュンヘンチケットMünchen Ticket am Hauptbahnhofというところで受け取るのですが、それらしいところは探しても見つかりません。ツーリストインフォメーションで聞くしかないと行ってみると、なんとそこの中の一つの窓口がミュンヘンチケット。そんなものですね。無事にチケットを受取り、一安心。


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駅の自動販売機で市内公共交通機関の3日間乗り放題券を買って、ホテルに向かいます。ホテルはトラムで行くのが一番近そうなので、駅のツーリストインフォメーションで最寄りの停留所(バイエルン国立歌劇場:Nationaltheater)に向かうトラムのラインを教えてもらい、その19番のトラムに乗ります。乗ってみて思い出しましたが、ミュンヘンでいつも乗っているラインのトラムでした。
今回のホテルはバイエルン国立歌劇場に一番近いと思われるホテルです。オペラを聴く目的には最適のロケーションです。
また、新市庁舎Neues Rathausのあるマリエン広場Marienplatzにも歩いてすぐです。このホテルは街の中心地に立地し、観光にも大変便利です。

さて、トラムに重い荷物を持ち込んで、無事、最寄りの停留所Nationaltheaterに到着。降りた停留所はマクシミリアン通りMaximilianstraße沿いで、向かいはバイエルン国立歌劇場Bayerische Staatsoper。最初の角で少し細い通り(ファルケンツルム通りFalkenturmstraße)に入るとすぐに今回のホテルです。実にスムーズに到着です。

駅からホテルまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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早速、チェックイン。ホテルはホテル・ファルケンツルム(Hotel Falkenturm)で、3日間宿泊します。


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こじんまりとしたプチホテルです。入り口もレセプションもロビーもレストランルームもコンパクトです。
ロビーと言ってもレセプションの前に椅子が2脚あるだけです。まあ、赤くて可愛い椅子ですが・・・。


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でも、ちゃんとエレベータはありますよ。

チェックイン時、レセプションのお兄さんからの丁寧な説明があります。特に、ホテルは深夜には外側の玄関の鍵を施錠するので、遅くなるときはちゃんと部屋の鍵を携行してほしいとのこと。部屋の鍵で玄関の鍵も開くそうです。
ネット接続についてはWIFI接続のユーザーIDとパスワードを発行してもらえますが、これは1日のみ有効なので、毎日、発行してもらう必要があるとのこと。面倒ですが、どうせ、毎日レセプションの前を通るので問題はありません。ネット接続は問題なくつながります。最終日の朝は不調でつながりませんでしたが、もう出かける寸前だったので、まあ困りはしませんでした。

さて、部屋ですが、結構小さ目。それでも、ちょっと椅子を動かして調節すると、荷物を広げるには充分です。それもスーツケース2つとも一度に広げておけます。


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それなりにベッドも可愛く演出してあります。


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壁は、緑と赤のパネルで装飾してありますが、食堂や廊下なども統一された装飾です。
水回りも清潔感があり、気持ち良く使えます。もちろん、バスタブもあります。


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部屋にはミニバーがないので、saraiは飲み物が欲しくて、配偶者に部屋で休んでいてもらい、買い出しに出かけます。レセプションのお兄さんに近くで飲み物が買えるところを聞くと、スーパーがいいかと聞き返されました。それが望ましいねというと、にやっと笑って、スーパーは何でも安いからなあと言いながら、一番近いスーパーの場所を教えてくれました。少し遠くて10分近くかかりますが、物資が豊富で安く満足です。ホテルに戻り、レセプションのお兄さんにダンケ・シェーン!
こんな感じで、なかなか気のおけないホテルで住み心地がいいです。

今夜のコンサートの時間までホテルで休み、近くの日本料理店で夜食用のお弁当を仕入れ、コンサートホールへ。

今夜のコンサートホールはレジデンツResidenz(王宮)に隣接するヘラクレスザールHerkulessaalです。レジデンツの庭園の中をホールに向かいます。


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ヘラクレスザールの入口に到着。堂々たる建物です。もともとはヴィッテルスバッハ家のルードヴィッヒ1世の謁見の間として使用されてきた玉座のある大広間をコンサートホールとして改築されたものです。


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その前には美しい庭園が広がります。素晴らしい環境ですね。


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ホテルからヘラクレスザールへのルートを地図で確認しておきましょう。


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この日のコンサートはバイエルン放送交響楽団演奏のコンサート形式のチャイコフスキーのオペラ《エウゲニ・オネーギン》。
ヘラクレスザールは初めてです。立派な内部空間です。壁に大きなタペストリーがかけられています。ギリシャのヘラクレス神話をモチーフにしたタペストリーです。アルブレヒト5世によって1556年に作成された由緒あるものだそうです。ホールの名前はこのタペストリーに由来しています。


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ドイツで最高のひとつとも評されるバイエルン放送交響楽団、世界的な指揮者マリス・ヤンソンス、実力のあるオペラ歌手による圧倒的な音楽にsaraiはまたしても感動の嵐。今回は特に素晴らしい音楽に恵まれて幸せです。
歩いて帰れるホテルに夜風を浴びながら帰着し、まずは夜食で腹ごしらえ。


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さあ、ブログ書きです。配偶者はすやすや。長旅の疲れを落としてくださいね。オペラの模様の詳細記事はここです。

明日はミュンヘン周辺の王宮を見て、夜はバイエルン国立歌劇場でコロラトゥーラソプラノの女王グルベローヴァのオペラ《ノルマ》を楽しみます。


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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

もろともにあはれとおもへ山ざくら 花よりほか

通りすがりさん

コメント、ありがとうございます。正直、もう2年ほど前のコンサートなので、詳細は覚えておらず、自分の文章を信じるしかないのですが、生演奏とテレビで

05/13 23:47 sarai
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