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ウィーンで音楽三昧:フンデルトヴァッサーの世界でランチ

2013年6月7日金曜日@ウィーン/1回目

旅の8日目です。

今日はウィーンの6日目になります。
ようやくウィーンは青空です。しかし、配偶者の体調は最悪です。鼻風邪をひいたのか、ツルツル鼻水が落ちます。さらに、連日のコンサート通いで、ついに腰を痛めてしまったようです。よって、配偶者は腰ベルトを巻いて、ティッシュを持ってお出掛けです。配偶者よ、頑張れ!

今日は、ウィーン幻想主義の画家にして、建築家のフンデルトヴァッサーHundertwasserの作品を見に行くことにします。71系統のトラムをレンヴェークRennwegでO系統のトラムに乗り継いで、ドナウ運河沿いにあるクンストハウス・ウィーンKunst Haus Wienの最寄りの停留所まで行きます。71系統のトラムを降りたところで、saraiが道に迷ってしまいます。それらしい建物もありますが、これではなさそうです。


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ぐるぐると歩き回った末に、降りる駅を間違えたことにようやく気付きます。1駅早かったようです。何故、間違ったかと言うと、降りるべき停留所はラデツキープラッツRadetzkyplazなのですが、そのひとつ前の停留所にはラデツキーシュトラーセRadetzkystraßeの表記があり、プラッツplazとシュトラーセstraßeを混同してしまったからなんです。もう1度トラムに乗って1駅移動して、正しい最寄りの停留所ラデツキープラッツRadetzkyplazに到着。ようやく方向を見定めて歩き始めます。ウンターレ・ヴァイスガーバー通りUntere Weißgerberstraßeに足を踏み入れると、突然黒白の格子模様の異様な建物が現れます。周りの建物とは全く異なるので目立ちますね。クンストハウス・ウィーンにどうやら、到着したようです。


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ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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これは右側の壁の上部。なんとも面白いです。


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クンストハウス・ウィーンKunst Haus Wienはフンデルトヴァッサーの建築作品(実際はリノベーション)で、彼の絵画作品を展示する美術館になっています。中に入ると、建物の中なのに緑が感じられる雰囲気です。


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1階の中庭にはカフェレストランがあります。もろ、フンデルトヴァッサーの世界に浸って食事のできる素晴らしいスペースです。ここでランチをいただきましょう。


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カフェレストランに入ると、まずは珍しい様子なのでキョロキョロしてしまいます。


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中庭といっても、天井があるので屋内なんですが、緑豊かです。


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席につきます。店内の様子を観察します。天井はガラス張りで明るい陽光が降り注ぎます。


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お店のスタッフは忙しそうで、なかなかこちらの方に来そうにはありません。


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メニューを見ると、シュパーゲルの文字が・・・。saraiはこれに決まりです。
オーダーを済ませ料理を待ちます。料理を待つ間も、店内のデザインを見ているだけで飽きません。床が凄いです。フラットではありません。


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テーブルも一様ではなく、様々。これもフンデルトヴァッサーのデザイン?


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壁の黒板に書いてあるメニューもお洒落。


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観光案内書にはトイレに入ってみるべしとあるので、料理が運ばれてくる前に入ってみましょう。


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ここも、フンデルトヴァッサーの世界です。


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壁も美しいデザイン。


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手洗い所もこんな風。


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席に戻ると、料理が運ばれてきます。

これはスープ。


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これがsaraiのメインですが、運ばれてきた料理にあれ?です。シュパーゲルが見当たりません。配偶者が食しての結論は、タルトにのったグラタンの中に小さく刻んだシュパーゲルが入ってるとのこと。メニューに偽りはありませんが、何だか残念です。


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配偶者が選んだターフェルシュピッツは盛り付けが芸術的です。食してビックリ、なんと冷たいゼリー寄せです。なかなか美味しいです。


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いずれもアートにふさわしい料理です。

ランチを食べ終えて、いよいよフンデルトヴァッサーのアートを鑑賞します。


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この記事へのコメント

1, レイネさん 2014/05/19 18:03
もうあと1週間半でヨーロッパですね。今回は、丁度エーゲ海セイリングの時期とぶつかるので、お会いすることができないのが残念です。でも、バルセロナやザルツブルクでわたしのブログ友達と遭遇されるかもしれませんね。
さて、ウィーンのフンデルトヴァッサーの建物や美術館には行きたいと思いつつ、未訪問なんです。ナッシュマルクトやミュージアム・クオーター近くのホテルからだとちょっと遠いのが難で。次回のウィーン遠征にはぜひともここの予定を組み込みたいと思います。冷製のターフェルシュピーツは、夏にはぴったりですね!ぜひ試してみたいです。テーブルはどうかわかりませんが、レストランの椅子はThonetのものとお見受けします。MAKにも沢山展示されてますね。

2, saraiさん 2014/05/19 19:11
エル・グレコを見たら、次はヤン・ファン・エイクです。これを見ないと死ねません。ブルージュ、ゲントに行かないわけにはいきません。ということは来年はお近くに行くかも。また、話したりなかった話の続きをお願いします。
レイネさんのディープなお友達とお知り合いになれて何よりです(笑い)。

今年もグラーツ近くのフンデルトヴァッサーの温泉に行きたかったのですが、日帰りは難しそうで断念。あの写真で椅子を見破ったのは流石です。今、自宅のトイレにはフンデルトヴァッサーのカレンダーがかかっています。面白い建築が満載です。

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ジャンル : 海外情報

 

ウィーンで音楽三昧:フンデルトヴァッサーの世界をうろうろと見物

2013年6月7日金曜日@ウィーン/2回目

クンストハウス・ウィーンKunst Haus Wienのカフェレストランでアートなランチを頂きました。saraiのトイレ報告を受けて、今度は配偶者が女子トイレを偵察に行きます。手洗い所は男子トイレと一緒かな。


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女子トイレも斬新なデザイン!


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これにてトイレ探検は終了。


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今度は屋外に出てみましょう。屋外には、緑の中にテラス席があります。


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食事を楽しんでいる人たちがいます。ウィーンの人はやはりテラス席が大好きですね。


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樹木の緑と独特のデザインの建物が実にマッチしています。


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これが屋外から見た屋内のカフェレストランです。


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屋内のカフェは天井の形状が面白いですね。


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屋外をうろうろと見て回ります。飽きませんね。


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この屋外テラスから、建物の裏の通りに出られます。この通りはドナウ運河に沿ったダンプフシフ通りDampfschiffstraßeです。この通りに奇抜なアーチが作られて、フンデルトヴァッサーの世界が広がっています。やるね!


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逆サイドからも眺めます。うーん、面白い!


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こちらはクンストハウス・ウィーンの裏口でしょうが、カフェレストランのメニューが張ってあるので、カフェレストランの正式な入り口でもあるようです。


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このカフェレストランの正式な入り口から再度入場しましょう。


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「カフェレストランにようこそ」のメッセージボードが立てられています。やはり、こちらが入り口かな。


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カフェレストランへのアプローチは緑のアーチになっています。なかなか、お洒落。これもフンデルトヴァッサーのアイディア?


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クンストハウス・ウィーンのエントランスロビーに戻ります。


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ここにクンストハウス・ウィーンのミュージアムショップがあります。


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ショップをちょっと覗いてみましょう。


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色々面白そうなものはありますが、物欲を刺激されるほどのものはなかったので、パス。
では、フンデルトヴァッサーの美術館にはいってみましょう。


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ウィーンで音楽三昧:フンデルトヴァッサーの世界、クンストハウス・ウィーンで絵画鑑賞

2013年6月7日金曜日@ウィーン/3回目

クンストハウス・ウィーンKunst Haus Wienのエントランスロビーにチケット窓口があります。


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フンデルトヴァッサー美術館Museum Hundertwasserの入場チケットを購入。1人10ユーロとなかなかの金額です。


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フンデルトヴァッサー美術館のパンフレットもいただきますが、ドイツ語・英語・フランス語・イタリア語と並び、何と日本語も併記されています。


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(後でパンフレットを見て気が付きましたが、このクンストハウス・ウィーンの建物は元々はトーネットThonetの家具工場だったそうです。その建物をフンデルトヴァッサーがリモデルして現在の建物になったとのこと。レイネさんのコメントで椅子がトーネットの椅子だというご指摘がありましたが、それもその筈だったんですね。もっとも、ウィーンのカフェの多くでトーネットの曲げ木の椅子が使われているそうです。)

クンストハウス・ウィーンの2階と3階がフンデルトヴァッサー美術館。そこにフンデルトヴァッサーの絵画が展示されています。美しくデザインされた階段を上って、2階に向かいます。


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階段の明り取りの窓からはカフェレストランが見下ろせます。


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これは2階の入り口。うっ、写真撮影禁止ですね・・・。


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3階への階段が続いています。まず3階に上り、そこから絵画鑑賞を始めましょう。


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明るい採光の美しい階段です。


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これが3階の入り口。ここから先は残念ながら写真撮影不可で、内部の様子をご紹介できません。


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写真の代わりにパンフレットの写真で内部の様子をご覧ください。


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ウィーン幻想派のフンデルトヴァッサーの絵画は原色系のなかなか美しい色で描かれています。抽象画ですが、温もりが感じられる分かりやすい絵画です。


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これが代表的な1枚です。


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フンデルトヴァッサーの建築作品の模型も展示されています。実際に作られなかったものもあるようですが、作られていれば、いかにも面白かったと感じさせられるような建築です。建築だけでなく、周りの環境も含めて設計されています。ガウディの世界と似たところが多いですが、色彩的にもっと奇抜かな・・・。
詳しくお伝えできなくて残念ですが、ここは一見の価値があります。
十分に鑑賞を終え、また階段に出ます。カフェレストランを天井と同じ高さから見下ろせます。


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湾曲しながら下りていく階段は、色彩豊かなタイルを組み合わせたデザインが見事です。大小様々な球状の突起が付いた手すりも美しいですね。


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クンストハウス・ウィーンの建物を出て、次の目的地に向かいます。お次もフンデルトヴァッサーです。近くに、フンデルトヴァッサーハウスHundertwasserhausという市営住宅があるんです。
クンストハウス・ウィーンの前のウンターレ・ヴァイスガーバー通りUntere Weißgerberstraßeを南の方に歩いていきます。


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やがて、見慣れた色彩豊かな円柱の埋め込まれた建物が現れます。どう見てもフンデルトヴァッサーのデザインです。


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この建物の閉じられたシャッターには、先ほどのクンストハウス・ウィーンの道案内が描かれています。


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この建物が何なのか分かりませんが、すぐ先にフンデルトヴァッサーハウスがあります。いやはや、ド派手な市営住宅ですね。


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ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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この「直線は不道徳」という信念で作られたフンデルトヴァッサーハウスは圧倒的な存在感です。しばらく、この建物を鑑賞しましょう。


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ウィーンで音楽三昧:驚きの奇抜さ!フンデルトヴァッサーハウス

2013年6月7日金曜日@ウィーン/4回目

フンデルトヴァッサーが作り上げたフンデルトヴァッサーハウスHundertwasserhausという市営住宅は、ウィーン幻想派の画家だった彼が建築家としての地位を確立した、いわば出世作です。
フンデルトヴァッサーは「建築は第5の皮膚である」と言ったそうで、その思想に基づいたのがこのフンデルトヴァッサーハウスです。なるほど、この建物は無機的な感じはなくて、血の通った有機的な雰囲気も感じます。建設当時はずいぶん評判を呼んだものだそうです。特異な建物です。


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この集合住宅は50戸の住居から成りますが、1戸ごとに異なる外壁と窓になっています。実に凝りまくっている設計です。


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建物の中央部分の下部はピロティがトンネルのように円形に抜けています。


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その前には、いかにもフンデルトヴァッサーらしいデザインの噴水があります。


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噴水とピロティと緑と色彩感のある外壁のハーモニーが素晴らしいです。


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他の建物と比べると、この建物の奇抜さが際立ちます。


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これがフンデルトヴァッサーハウス前の広場。地面がうねっています。「直線は不道徳」ですね。建物への階段の手すりも極力、直線を避けています。


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その階段のアーチの下から眺めると、実に緑が豊かです。フンデルトヴァッサーは自然との共生を大事にしていますね。


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建物の前の大きく育った木は、シンボルツリーのようにも見えます。


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先ほどの建物中央のトンネル状のピロティの下に入ります。通りの向かいには、フンデルトヴァッサー・ヴィラージュHundertwasser Villageも見えています。これもフンデルトヴァッサーが建てた建物で、アーケードショップになっています。後で覘いてみましょう。


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ピロティの柱は艶やかで色彩に満ちた円柱です。これはフンデルトヴァッサーのお得意の形です。ピロティの抜けた先は車の行き交う大通りです。


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その大通り、と言っても通りの名前はレーヴェン小路Löwengasseですが、そこからフンデルトヴァッサーハウスの全景を眺めましょう。フンデルトヴァッサーハウスはレーヴェン小路とケーゲル小路Kegelkgasseの交差する角に建っています。この角から建物を見ますが、建物は緑に覆われて、すべてがむき出しにはなりません。緑の衣服を纏った建築物です。建物の至るところが空中庭園になっています。


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これはレーヴェン小路を隔てて、建物正面を見上げたところです。2階の回廊や屋上に樹木が植えこまれていることが分かります。


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もうちょっと右手に寄って、建物を眺めます。建物の左端には先ほどのピロティの一部が見えています。


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そのピロティに寄って角から建物を見上げますが、緑の樹木の茂っていることに驚かされます。


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最後にもう一度、緑の絡みつくような建物全体を見上げます。


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このフンデルトヴァッサーハウスは現役の住宅ですから、内部は非公開です。内部がどうなっているか興味津々ではありますが、建物外形を見ただけでも十分に楽しめます。
建物内部のイメージの一端は、向かいに建つフンデルトヴァッサー・ヴィラージュで見られるそうです。次はそちらを見ましょう。


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ウィーンで音楽三昧:フンデルトヴァッサーの世界はフンデルトヴァッサー・ヴィラージュで締め

2013年6月7日金曜日@ウィーン/5回目

フンデルトヴァッサーハウスHundertwasserhausの向かいに建つフンデルトヴァッサー・ヴィラージュHundertwasser Villageを覘いてみます。建物の外見はフンデルトヴァッサーにしてはおとなしい感じです。


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これがフンデルトヴァッサー・ヴィラージュの入り口。何やら楽しそうな雰囲気です。入り口のせり出した庇を支える円柱は、フンデルトヴァッサーの署名のようなもの。庇の上に緑が茂っているのもフンデルトヴァッサーの建物の共通の特徴です。


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建物の内部は賑やかなショップが並んでいます。レンガの壁とまたまた艶やかで色彩に満ちた円柱の内装になっています。


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明るいガラスの天井、ゆがんだ階段。屋内とは思えない緑の樹木が茂っています。


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おやおや、屋内なのに街灯が立っています。トイレの入り口も見えます。


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トイレは階段を下りていくようです。モダーン・アートのトイレと書いてあります。


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階段を下りて、トイレ前の泉を見学。


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これがトイレの入り口。有料トイレです。トイレ内部はきっと同じようなものでしょうから、この先は遠慮しておきます。


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フンデルトヴァッサー・ヴィラージュ見学はこれで終了。これでフンデルトヴァッサーハウスの内部の様子を想像できるかな・・・。きっと楽しいイメージの内部なんでしょう。
フンデルトヴァッサーハウスの内部に思いを馳せながら建物を見上げていると、配偶者が面白いものを発見。窓枠から鯉のぼりがぶら下がっています。この部屋の住民は日本人なんでしょうか。それとも、ウィーンで鯉のぼりが流行っているとかね。


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フンデルトヴァッサーらしい奇抜さが満載の建物でとても面白かったですね! 

大通りのレーヴェン小路Löwengasseを南に少し歩くと、ルドルフ・フォン・アルト広場Rudolf von Alt Platzが右手に現れます。この広場を囲む7つの建物はアール・ヌーヴォー様式の建物です。
いくつかの建物を見てみましょう。建物の壁がレリーフで装飾されています。1階のレリーフはペリカンです。これは少し変わっていますね。それ以外は簡素とも思える装飾。


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こちらの建物は優美な曲線を描いています。バロック風にも思えます。入り口上部の鉄柵や入り口のドアのデザインはまさにアール・ヌーヴォーです。


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レーヴェン小路をはさんで、ルドルフ・フォン・アルト広場の向かいの角に建つのがボザール宮Palais des Beaux Artsです。フランス・アール・ヌーヴォー風の優美な建物です。


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ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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もう少し、この辺りの散策を続けます。


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ウィーンで音楽三昧:ラズモフスキー宮殿とヴィットゲンシュタインハウス

2013年6月7日金曜日@ウィーン/6回目

フンデルトヴァッサーHundertwasserの世界から今日の散策を始めました。散策をさらに続け、レーヴェン小路Löwengasseを南下します。5差路にぶつかったところで右折して、ラズモフスキー小路Rasmofskygasseを進みます。


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やがて、ベートーヴェンの交響曲第五番《運命》が初演されたという説もあるラズモフスキー宮殿Palais Rasumofskyが見えてきます。


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ベートーヴェンのパトロンの1人であったアンドレイ・ラズモフスキー侯爵(Fürst Andrej Kyrillowitsch Rasumowsky)の宮殿です(後に彼は伯爵Grafになります)。彼はウィーン駐在のロシア大使でした。ラズモフスキーと言えば、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲の代名詞のようなものですね。ラズモフスキー侯爵がベートーヴェンに依頼して作曲された弦楽四重奏曲第7~9番の3曲は、ラズモフスキー第1~3番と呼ばれる中期弦楽四重奏曲の名曲です。もちろん、この3曲の弦楽四重奏曲は、このラズモフスキー宮殿で初演されました。ラズモフスキー宮殿のドアの横に銘板があります。 ラズモフスキー侯爵が重要な芸術のパトロンだった旨が記載されています。


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ラズモフスキー小路からゴイサウ小路Geusaugasseに左折して少し進むと、宏大なラズモフスキー宮殿の一部が鉄柵の扉の先に広がる庭園の向こうに見えます。この宮殿は1806年にネオクラシック様式で建てられましたが、建設当時は付属するイギリス式庭園がドナウ運河近くまで広がっていたそうです。今もその面影がちょっとだけ感じられます。


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ゴイサウ小路を進んでいくとパルク小路Parkgasseと交差します。右折してパルク小路に入ると、右手にヴィットゲンシュタインハウスHaus Wittgensteinがあります。20世紀最大の哲学者の1人であるルートヴィヒ・ヴィットゲンシュタインLudwig Wittgensteinが姉のために設計した建物です。


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話が少しそれますが、弟ルートヴィヒ・ヴィットゲンシュタインに別邸の設計を依頼した姉の名前は、マルガレーテ・ストンボロー=ヴィットゲンシュタインMargaret Stonborough-Wittgenstein。美術好きの人はこの名前を聞くと、ピンとくるかもしれません。グスターフ・クリムトGustav Klimtが描いた有名な肖像画のモデルになった人です。《マルガレーテ・ストンボロー=ヴィットゲンシュタインの肖像》は大富豪にして、クリムト最大のパトロンであった父カール・ヴィットゲンシュタインKarl Wittgensteinが、娘マルガレーテの結婚祝いとしてクリムトに依頼した肖像画です。saraiもミュンヘンMünchenのノイエ・ピナコテークNeue Pinakothekでこの素晴らしい絵を見たことがありますが、白いドレスが輝かしく描かれた美しい絵画です。しかしながら、何故か当のマルガレーテはこの絵が気に入らなかったそうで、巨匠クリムトに描き直しを要求した挙句、この名画を屋根裏部屋に放り込んでしまったそうです。
またまた話がそれますが、ヴィットゲンシュタインというと、音楽好きはピアニストのパウル・ヴィットゲンシュタインPaul Wittgensteinのことを思い出します。彼はルートヴィヒ・ヴィットゲンシュタインの2歳年上の兄です。第1次世界大戦で負傷し、右腕を失いました。左手1本のピアニストとして名を馳せ、ラヴェルの《左手のためのピアノ協奏曲》は彼のために作曲されたものです。

話を戻しましょう。パルク小路からはなかなかヴィットゲンシュタインハウスが見えません。ようやく、少しだけ建物が見えます。


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パルク小路から脇道に入り、そこにある駐車場から、ようやくヴィットゲンシュタインハウスの全景を眺めることができます。うーん、これは・・・(絶句)。何の装飾もないのっぺらぼうのような建物です。よく言えば、超モダン、現代的な建物です。ウィーン建築界の革命児だったアドルフ・ロースAdolf Loosをすら凌駕するようなそっけなさ。ヴィットゲンシュタインはロースから影響を受けていたと自分でも述べていたそうですが、どうやら自身の哲学に基づく信念で簡潔さを追求したようです。これって、クリムトの芸術さえ拒否した気位の高い姉マルガレーテが、この弟の設計した奇妙な別邸を受け入れたんでしょうか。


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パルク小路からエアトベルク通りErdbergstrasseに右折します。クントマン小路Kundmanngasseとの交差点の角にペトルス薬局Petrus-Apothekeがあります。この建物の紋章は、フィレンツェFirenzeのメディチ家Mediciの紋章に似た5つの玉です。これは《5つの幸運の玉》と呼ばれているそうです。


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閑静な美しい街並みを楽しくブラブラ歩いていますが、さすがに体調不良の配偶者はくたびれてきた模様。かなり疲れた顔をしていたのでしょうか、客待ちをしているタクシーのおじさんが、乗っていかないかと配偶者の顔をのぞきこんでいます。そろそろ散策も終了の頃合いですね。最寄りの地下鉄の駅ロフスガッセRochusgasseが見えてきます。


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ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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駅前でお買い物をして、地下鉄U3で帰ります。71番のトラムに乗り換えるには、ホテルの最寄りの停留所の2つ先のツィッペラーシュトラーセ駅Zippererstraßeまで回り込むほうが便利のようです。このツィッペラーシュトラーセ駅で降りてビックリです。とっても賑やかです。ホテルの近くでの買い物はここがよかったようですね。

ホテルに戻り休養して、今日もウィーン楽友協会Wiener Musikvereinでコンサートです。
いつも通り最寄りの停留所リトファースシュトラーセLitfaßstraßeでトラムを待ちますが、なかなか来ません。普通は5分おき程度に走っているんですけどね。そろそろタクシーで行くか決心しなければいけない頃になって、トラムはようやくやって来ます。ホッと一安心して乗り込んだものの、何だかすんなりと走りません。ベルヴェデーレ宮殿近くには来ていますが、まだ、2停留所ちょっとあります。困ったなと思いながら窓の外を見やると、歩道を歩いているオペラ仲間のSteppkeさんを見つけます。saraiがオペレッタの師匠と仰ぐ人物で、ウィーンを知り尽くしている人です。彼も今夜のコンサートに向かっているはずですが、歩いて行くんですね。会場はここからはさほどに遠くはないので、歩いて向かうのも一案です。トラムが順調に走っていないので、彼の動きが気になります。歩いている彼の方が先行しがちです。sarai達も歩いた方がいいかなと思い始める頃、彼もsarai達が乗っているトラムに乗ってきます。離れたところに乗った彼に合図をするのですが、気付いてもらえません。すると、彼が突然トラムを降ります。エッェェェ、sarai達も慌ててトラムを降り彼に声をかけます。もちろん、こんなところで声をかけられるとは思ってもいない彼は驚いています。彼もトラムが思うように進まない(後で分かったことですがトルコ問題のデモのため、道が渋滞していたとのこと)ので歩くことにしたようです。彼はsarai達とは別のオペラ(ウィーン国立歌劇場)に向かっており、開演までには余裕の時間。sarai達はかなりヤバク、開演時間が迫っています。そうと知った親切な彼の先導のもと、最短コースを歩いて無事に開演直前にウィーン楽友協会に到着します。この交通渋滞で、コンサートの出演者の中には会場まで走った人もいたそうです。この日のコンサートはウィーン・フィルのソワレ・コンサート。昨日まではベルリン・フィルで今日はウィーン・フィル。ウィーンの音楽生活は実に贅沢です。

これがチケット。


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コンサートはもちろん楽しみました。素晴らしい幻想交響曲にうっとりしました。コンサートの詳細はここにアップ済です。

お疲れ様でした。オヤスミナサイ。



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私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

もろともにあはれとおもへ山ざくら 花よりほか

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