旅の9日目です。
今日はウィーンWienの7日目になります。
今日は朝から見事に気持ちよく晴れています。晴れたのはいいのですが、快晴で暑いくらいの日差しです。
今日はオペラ仲間、すなわちクラオタ(クラシックオタク)が日本からウィーンに集結しているので、皆でランチをしようということになっています。集合場所のオーストリア料理レストランがマーラーのお墓のあるグリンツィング墓地に近いので、お墓参りをしてからそのレストランに向かうことにします。もっとも今回はマーラーのお墓というよりも、マーラーの妻アルマの娘マノン(マーラーの娘ではなく、マーラーの死後、アルマが再婚したグロピウス(ドイツの大建築家)の子供)のお墓参りが目的です。マノンは作曲家アルバン・ベルクに可愛がられていましたが、若くして亡くなりました。ベルクの遺作のヴァイオリン協奏曲は、マノンの死を悼んで捧げられたものです。マノンのお墓の前でその曲を聴くために愛用のIPODを持参しています。
ホテルからトラムを乗り継いで、最後は38系統のトラムに乗り最寄りの停留所アン・デン・ランゲン・リュッセンAn den langen Lüssenまで行きます。停留所でトラムを降りると、すぐにグリンツィング墓地Friedhof Grinzingの道案内の道標が目にはいります。

大通りから左手の道に入ると、墓地までの緩やかな登り坂が続いています。

ランチの後はそのままコンサートに行くので、配偶者はヒールを履いています。昨日の体調不良から回復したばかりでもあるので、お墓参りは行かないとのこと。住宅街の中の公園で読書をしながら、saraiを待つそうです。マーラーのお墓参りにはつい最近行ったばかりなので、まあ2度も行かないでもいいでしょう。
この辺りはとっても閑静な高級住宅街です。静かな道を墓地に向かって進みます。

長閑ではありますが、今日はとっても日差しが強くて暑い!

道の傍らには、赤い薔薇がかぼそく咲いています。

5分ほど歩くと、グリンツィング墓地の門が近づいてきます。

門を抜けます。

墓地に入って、マーラーのお墓に向かいます。場所はきっちり頭に記憶しています。

墓地の中の通路を進んでいきます。

これがマーラーのお墓。

すぐ近くにアルマ・マーラーのお墓があります。そのお墓の地面に置かれている白い3角形の石がマノン・グロピウスのお墓です。なにか、はかなげな印象です。

このお墓の前で、マノンに捧げられたベルクのヴァイオリン協奏曲にじっと聴き入ります。青空のもと、静かな感動に浸りました。
アルマ・マーラーのお墓が正面の黒い石、その手前が娘マノンのお墓です。

アルマの墓標です。

マノンのお墓にかがみこんで、ベルクのヴァイオリン協奏曲の第1楽章まで聴きました。

第1楽章が終わったところで腰を上げて、マノンに別れを告げます。全曲聴きたいところですが、配偶者を待たせていますからね。
再度、マーラーのお墓に戻ります。

マーラーのお墓の近くではありますが、アルマのお墓は背中を見せています。あんなに愛したアルマだったのに・・・。

墓地の出口に戻ってきました。さあ、帰りましょう。

ところで門のところには、墓地の地図が掲示されています。しかし、特にマーラーのお墓の場所の案内はありません。お墓参りに行かれる方は事前に国際マーラー協会のサイトで場所をチェックしておきましょう。

緩やかな下り坂を歩いて、配偶者が待つ公園に向かいます。

美しい青空の下、気持ちのよいお墓参りでした。
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