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ウィーンで音楽三昧:今日の朝食はカフェ・モーツァルトで

2012年4月8日日曜日@ウィーン/1回目

旅の3日目です。

昨夜はよく眠れました。だいぶん時差ぼけも解消されてきたのでしょうか。
これも昨夜は早めに休んだからでしょう。ということで、ゆったり朝風呂に入りましょう。書き上げていないブログを書きながら身支度をし、今日の計画を立てます。
今夜は、今回のオペラ・コンサートの演目では配偶者にとっては最難関の5時間にも及ぶワーグナーのオペラです。早くホテルに戻り一寝入りしなくては身が持たないという顔をしています。というわけで、美術史美術館Kunsthistorisches Museumに出かける程度に自重しておき、朝食はその近辺のカフェでいただきましょう。

青空で、ホテルの窓ガラスに陽光が反射しています。今日はちょっと春めいた服装にしましょう。
が、これが大外れ! ホテルを出て震えあがります。真冬の寒さです。青空も無くなっています。まだまだ配偶者はこっちの天候が読み切れていません。部屋に戻るのも面倒なので、我慢してそのまま出かけることにします。まずは、美術館に近いナッシュマルクトNaschmarkt辺りでカフェを探しましょう。地下鉄U1を最寄駅カールスプラッツKarlsplatzで降りて、ナッシュマルクトに向かいます。地下道を歩きますが、ほとんど歩いている人はいません。復活祭の日曜ってこんなものでしょうか。


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カフェ・ムゼウムCafé Museumの前で地上に出て、ナッシュマルクトの方に向かいます。途中で分離派会館Secessionsgebäudeの横を通過します。いつ見ても美しい建物です。


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最初はナッシュマルクトにあるカフェを目指しますが、まだ朝が早すぎるのかナッシュマルクト全体が閉まっています。ガイドブックでは開いている筈なんですけどね。


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仕方がないので、近辺で候補に挙げていたカフェ・シュペールCafe Sperlなどの数軒のカフェに行ってみますが、みんなまだ閉まっています。今日は日曜日ではありますが、それにしても変ですね。特別な復活祭の日だからでしょうか。こちらの文化はよく分かりません。冷え込みが厳しいので早くカフェに入りたいんですけどね。この辺りで探すのを断念して、ここからはやや近めの街中のカフェ・モーツァルトCafe Mozartを目指すことにします。とりあえず、リンク通りRingstraßeに出ます。


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トラムで1駅移動し、お店に行くとやってます!

ここまでの散策のルートを地図で確認しておきましょう。


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けっこう賑わっています。案外ここしかやっていないのかも知れませんね。


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賑わう店内で、なんとかテーブルを確保します。


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さて、朝食メニューはあるでしょうか。簡単なものからアラカルトも含めていろいろあります。ちょっと張り込んで、13ユーロと14ユーロのセットをチョイスします。


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なかなか豪華ですよ。


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ハムやチーズも一味違う美味しさです。配偶者はチョコレートを選びますが、これも美味しいそうです。籠に入ったパンも美味しそうです。でもこれは有料でしょう。あとで食べた数の分だけ請求される筈です。
たっぷり時間をかけて完食です。

さて、そろそろ支払いをして美術館に行きましょう。チェックをお願いすると、さっと請求書が出ました。あれ?パンは数えなくてもいいのかなと思いながら請求書をみると・・・なんと!パンが5個分の6ユーロ加算されています(sarai達は2人で2個食べただけですっ)。食べても食べなくても、籠に入っていた分を請求されるのですね。こんなことは初めてです。カフェ・モーツァルトは要注意ですよ。パンの件をのぞけば、かなり美味しくて料金以上の良さを感じていたのに・・・。店内は明るく綺麗だし、お兄さんたちもとっても感じが良かったんですけどね。ちゃんと抗議しておけばよかったかなと後悔しています。

これから美術館に向かいます。


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ウィーンで音楽三昧:美術史美術館のクリムト展

2012年4月8日日曜日@ウィーン/2回目

カフェ・モーツァルトCafe Mozartでカフェの朝食を楽しんだところで、美術史美術館Kunsthistorisches Museumに行きましょう。美術史美術館はいつもチケット売り場が混んで行列しています。でも案外5分程度なので、ゆっくりと待ちましょう。今までに何度も来ている美術史美術館にまたまたやってきたのは、今ちょうどクリムト展をやっているからです。また、数日後にはベルリン周辺でクラナッハの足跡を尋ねることにしているので、クラナッハの作品をまとめて鑑賞しておきたいからです。クリムト展はちょっと趣が変わっていて、メイン階段の上部にあるクリムトの壁画を間近に見せてくれるという画期的な企画です。間近に見るためにやぐらを組んで、鑑賞用の橋を作ってくれています。


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全部で4組の壁画がありますが、3組まではすぐ目に前で見ることができます。今までは階段の下から遠くの壁画を見上げる感じでほとんど細かいところは見えませんでした。ただし、近くで見たからよかったかと言われれば、良いところ半分悪いところ半分でしょうか。良いところは近くで存分に鑑賞できること。悪い所は、近くから見ると案外それほどの作品ではなかったということです。クリムトはきっと遠くから見られることを計算の上、描いたんでしょう。そんなものです。
やぐらの上からは写真撮影禁止です。やぐらを下りて、階段の下からズームアップして撮影してみます。なかなか綺麗に撮影できませんが、一応ご紹介しておきましょう。

1組目はこれ。


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2組目はこれ。


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3組目はこれ。


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やぐらの上から近くに見えなかったのはこれです。


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クリムト展はこの他に、この壁画の下絵や有名なベートーヴェンフリースの下絵などの展示もあり、とても参考になります。
クリムト展の鑑賞が終わったところで一息入れます。2階の窓からは美術館の中庭の美しい花が見えます。


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名画の数々を鑑賞しながら、クラナッハの絵画を見に行きます。


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ウィーンで音楽三昧:美術史美術館の多過ぎる名画、なかなかクラナッハに到達できず

2012年4月8日日曜日@ウィーン/3回目

クリムト展からクラナッハの絵画に向かいます。途中で名画の数々に出会います。これまでにも当ブログでいろいろ紹介していますが、またまたsaraiの気になった作品をピックアップします。
ラファエロの聖母子の名品、《草原の聖母》です。


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ペルジーノの《聖母子》です。実に緻密に描かれており、衣服の襞や輝きが素晴らしいです。


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今回は異色の画家アルチンボルドの作品をまとめて紹介します。アルチンボルドはミラノ出身のイタリア人画家ですが、ハプスブルグ家の宮廷画家になり、ウィーンで活躍しました。ある意味グロテスクな絵を描きましたが、パズル的な要素が今では受け入れられています。saraiはそんなに好きでも嫌いでもありません。

《冬》です。四季シリーズの1枚です。


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《水》です。四大元素シリーズの1枚です。


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《夏》です。四季シリーズの1枚です。四季シリーズはいくつかのバージョンがあり、この美術史美術館のものが最古のものです。ただ、残念ながらシリーズ全部4枚とも揃ってはいません。ルーブル美術館には4枚とも揃っています。


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《火》です。四大元素シリーズの1枚です。四大元素シリーズの残りの《大地》、《大気》は個人蔵のようです。


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アルチンボルドは以上の4枚が展示されていました。

ジョルジョーネの《3人の哲学者》です。3人の登場人物は、当初は東方3博士として描かれていたことが分かっています。人物が描き直されたことの意図もこの絵画の意味もいまだ謎です。「謎」はジョルジョーネの絵の特徴とも言えますね。


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ジョルジョーネの《若い女の肖像(ラウラ)》です。片方の胸をはだけているのはモデルが高級娼婦であることを示しているそうです。


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マンテーニャの《聖セバスティアヌス》です。この題材の絵画は昨年、ローマのカピトリーニ美術館で見たグイド・レーニの《聖セバスティアヌスの殉教》が思い出されます。実に美しい絵でした。そのときの記事はここです。
あ、もちろん、このマンテーニャの絵も素晴らしい出来です。ただ、グイド・レーニとはちょっと方向性の違う絵です。


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ブリューゲルは既にほとんどの作品を紹介済みですが、未紹介の作品を紹介します。ブリューゲルを紹介した記事はここです。

《牛群の帰り》です。農民の生活で四季を描いたシリーズの一枚で、この絵は秋を描いたものです。


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《雪の狩人》です。ブリューゲルの代表作ですが、前回は特別展のため撮影できませんでした。今回は晴れて撮影できました。


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《子供の遊び》です。この絵は既に紹介済みですが、あることを思い出しました。昨年の4月にニュルンベルクを訪れた際、おもちゃ博物館の外壁にこの絵が巨大に描かれていました(そのときの記事はここ)。そのときはこの絵がウィーンにあることを思い出せませんでしたが、美術史美術館でこの絵に出会ってびっくりしたんです。まあ、ブリューゲルの絵画の3分の1がここに所蔵されているので、そう驚くことではないんですけどね。


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《聖パウロの改宗》です。同一の題材では、カラヴァッジョの《聖パウロの回心》が有名です。昨年の10月にローマのサンタ・マリア・デル・ポポロ聖堂で見ました。そのときの記事はここです。この絵の内容は、部隊を率いる軍人パウロ(回心前の名前はサウロ)に天からのイエス・キリストの声が回心を迫り、落馬したというものです。カラヴァッジョの絵はそのままで分かりやすいですが、このブリューゲルの絵ではどれがパウロなのか分かりません。目を凝らして見ると、絵の中央に青い服を着た男が地面にころんでいます。これがパウロです。みなさん、分かりますか? 分かりにくければ、写真をクリックして拡大表示して探してみてください。中央の馬に乗った黒い服の男の左側に小さな青い服の男がいますよ。


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ブリューゲルは以上です。

ホルバインの《イギリス王妃ジェーン・シーモアの肖像》です。ジェーン・シーモアはイギリス国王ヘンリー8世の3番目の妃です。2番目の妃アン・ブーリンはエリザベス1世の母親ですが、女官のジェーン・シーモアに妃の座を奪われ、死罪になります。この物語はドニゼッティの名作オペラ「アンナ・ボレーナ」の題材になりました。なお、ホルバインの描いたヘンリー8世の絵は昨年、ローマのバルベリーニ国立美術館で見ました。そのときの記事はここです。


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いやはや、名画がたくさんあって、なかなかクラナッハに到達しませんね。


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ウィーンで音楽三昧:美術史美術館のクラナッハを存分に鑑賞し、夜はティーレマンの《パルジファル》

2012年4月8日日曜日@ウィーン/4回目

クラナッハは名品が6点、そして小品が3~4点ありました。すべて、カメラに収めなおしました。ドイツでもかなりの作品と遭遇できることを願っています。彼が亡くなったヴァイマールWeimarや市長まで務めたヴィッテンベルクWittenbergまで足を伸ばします。ベルリンBerlinでも彼の作品が見られるはずです。これまでミュンヘンMünchenやパリParisで見た作品と合わせ、かなりの作品が鑑賞できることになります。
では、美術史美術館Kunsthistorisches Museumのクラナッハの作品を紹介しましょう。

「アダムとイブ」です。2枚の絵に分かれています。前回、1枚にまとまった同じ題材の作品がありましたが、今回は見当たりませんでした。


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「ユディット」です。これは彼の最高傑作とも言える1枚です。なによりもsaraiの大好きな絵です。


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「ザクセン選定侯フリードリッヒⅢ世の鹿狩り」です。クラナッハはヴィッテンベルクに工房を構え、当地の領主ザクセン選帝侯フリードリヒ3世に御用絵師として仕えていました。


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「エデンの園」です。


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「ザクセンの3王女シビラ、エミリアとシドニア」です。


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「ロットと2人の娘」です。


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「キューピッド」です。


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「キリストの磔刑」です。


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「聖ヒエロニムス」です。


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「ブランデンブルク=クラムバッハ辺境伯カジミール」です。


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素晴らしいクラナッハのコレクションです。さすがにウィーン美術史美術館だけのことはあります。
クラナッハを見終わったところで満足して、美術館を出ます。

美術館を出ると屋外はとても寒いので、地下鉄を乗り継ぎ、地上に出ないようにしてホテルに戻ります。それでも、ホテル近くでは小雪が舞う有様で震えあがります。ホテルで暖をとりながら休憩し、今度は暖かい恰好でウィーン国立歌劇場Wiener Staatsoperに向かいます。今日は5時間かかるワーグナー最後の大作《パルジファル》です。ウィーン国立歌劇場にはほぼ開演1時間前に着いたので、歌劇場の建物の中にあるカフェで夕食代わりの軽食をいただきました。

スープとパンです。


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これはウィーン風スープです。


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スープを飲み終わり、まだ少し時間があったので、メランジェもいただきました。


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オペラはそれはもう素晴らしい出来で満場総立ちの拍手でのカーテンコールになりました。saraiはそれはもう感激です。この《パルジファル》は舞台設定が聖金曜日なんです。今日が復活祭の日曜ですから、その聖金曜日から2日後で、上演日程もほぼぴったりでした。
この日の《パルジファル》はまさにティーレマンの《パルジファル》でした。指揮者が主役のオペラって、カルロス・クライバーの《薔薇の騎士》以来のような気がします。ティーレマンはカリスマ性のある素晴らしい指揮者です。歌手ではクンドリー役のデノケも期待通り、実に素晴らしい歌唱でした。このオペラについては既にここに記事をアップ済みです。

暖かい恰好で出かけましたが、帰りはますます冷え込んで、またまた震えあがりながらホテルに駆け込みました。

明日は一転して、ウィーン国立歌劇場でバレエ《アンナ・カレーニナ》を鑑賞します。エイフマンの激しい動きの振り付けをダンサーたちがどう踊りきるか、楽しみです。

その翌日は早朝便でベルリンに向かいます。

今日は結構歩き回ったので、歩数は14901歩にもなりました。あー、くたびれた・・・だけど、満足。


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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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金婚式、おめでとうございます!!!
大学入学直後からの長いお付き合い、素晴らしい伴侶に巡り逢われて、幸せな人生ですね!
京都には年に2回もお越しでも、青春を過ごし

10/07 08:57 堀内えり

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

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じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
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その後、ザル

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07/08 15:53 じじい@

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久々のコメント、ありがとうございます。
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06/18 12:46 sarai

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06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

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