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ゲント散策:聖バーフ大聖堂の祭壇画≪神秘の子羊≫

2015年6月30日火曜日@ゲント/1回目

旅の12日目です。そして、ゲント2日目です。今日は快晴です。この旅で最高に晴れました。気分がいいですが、暑くなりそうです。当分はこの状態が続きそうな気配です。ボートハウスのホテルから眺めるレイエ川の美しい川面は、鏡のように輝いています。

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対岸の川辺にはボートが並んでいます。

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これは宿泊している部屋の舷窓からの眺めです。綺麗ですね。

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このホテルは朝食付きです。この旅で初めてです。ボートとはいえ立派なキッチンがあり、食堂もちゃんとしています。あまりにも普通のホテルと変わらないので、かえってつまらないかもね。ホテルのオーナーがsaraiと配偶者の写真を撮影してくれます。

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コーヒーやゆで卵をオーナーにお願いし、ジュースを飲みながらゆっくりします。

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窓からの川の眺めがよいのもプラスポイントです。

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食堂は白を基調とした装飾で清潔な雰囲気です。

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窓の外を見ていると、対岸のボートが出航していきます。朝の活動が始まっているようです。

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お願いしたコーヒーや卵が届きます。パンがとても美味しく、久しぶりにしっかり朝食を頂きます。

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美味しく朝食をいただきました。

さて、昨日時間切れで対面できなかった≪神秘の子羊≫(聖バーフ大聖堂の祭壇画)に会いに行きましょう。ボートハウスから川岸に上がります。

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昨日と同様に、近くの橋を渡ってレイエ川の対岸に渡ります。

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橋の上からは美しいレイエ川の眺め。橋の欄干の先に突き出したところには、少女像がちらっと見えていますね。

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しばらく昨日と同じ道を歩いていくと、聖バーフ大聖堂Sint-Baafskathedraalの塔の尖端が見えてきます。ここはビスドム広場Bisdompleinです。左手に見えている建物は魔王ゲラルド城 Geeraard de Duivelsteenという恐ろしげなネーミングの要塞です。でも、昨日からゲントでは奇妙なものをたくさん見てきましたから、名前くらいでは驚きません。この要塞はこれまで兵器庫、修道院、刑務所など色々な用途で使われてきましたが、現在は州立公文書館という立派な用途で使われているそうです。

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これが魔王ゲラルド城の全容です。

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魔王ゲラルド城の前には、レエプReepという短い運河もどきが美しい水をたたえています。

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ここから聖バーフ大聖堂はすぐです。ぶらぶら歩いて到着です。

ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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今日は、昨日のように迷わずに聖バーフ大聖堂に入館します。まっすぐに≪神秘の子羊≫の展示室の入口に向かいます。窓口ではもちろんシニア料金でチケットを購入。1人3ユーロです。

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入場して、≪神秘の子羊≫とご対面です。想像通りの素晴らしい作品です。大きな祭壇画の中央下の部分に子羊が凛とした姿で立っています。

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この絵を見るために今回の旅を企画しました。ゆっくりと詳細を見ていきましょう。



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ゲント散策:聖バーフ大聖堂の祭壇画≪神秘の子羊≫に感動!!

2015年6月30日火曜日@ゲント/2回目

聖バーフ大聖堂Sint-Baafskathedraalの祭壇画≪神秘の子羊Het Lam Gods≫に遂に対面します。375×520cmという大きな多翼祭壇画です。大聖堂内の有料エリアに設置されています。朝一番でまだ見学者もまばらです。ファン・エイク兄弟が描いた油彩画は完璧な出来栄えです。

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画面上でじっとこちらを見つめる子羊の姿は神々しいとしか表現できません。子羊は人類の罪を贖うために十字架に懸けられたイエスを象徴するものです。体から血を流しています。子羊の手前には生命の泉から清らかな水がこんこんと湧き出しています。イエスの復活を象徴しています。圧倒的な画面の美しさに茫然として見入るだけです。いやでも子羊のこちらを見つめる視線に捉われてしまいます。そして、罪深いsaraiの心の中を見透かすかの如くです。もっとまっとうな人生に立ち返らないといけないという切迫した気持ちが沸き起こります。

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聖母マリアやキリスト(神という説もある)も実に細密な表現で、これが油彩画の初期の作品とは信じられません。フランドル絵画を代表するだけでなく、西欧絵画の最大傑作と言っても過言でありません。やはり、人生でこの作品を見るという行為を怠らなかったのは大正解でした。

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現在、修復作業中ですが、パネルを順番に修復していており、現在は扉の裏側のパネル(外装パネル)を修復中。表側の12枚のパネル(内装パネル)は普通に展示されていて、ラッキーです。

12枚のパネル(内装パネル)を順にご紹介しましょう。これらのパネルは《ヨハネの黙示録》で世界の終りの後に訪れる永遠の神の国の幻想のフィナーレで、人類の罪が赦されて、神の国の都《天上のエルサレム》が出現する様を描いています。

上段のパネルを左側から見ていきます。

《アダム》です。(上部は《カインとアベル》)

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《合唱する天使》です。

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《聖母マリア》です。

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《父なる神(キリスト)》です。

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《洗礼者ヨハネ》です。

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《奏楽する天使》です。

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《イヴ》です。(上部は《カインのアベル殺害》)

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下段のパネルを左側から見ていきます。

《正義の裁判官》です。このパネルは1934年に盗難にあい、現在も行方不明です。ここに展示されているのはゲントの祭壇画がナチスの略奪にあった後、戦後、ベルギーに返還された際に損傷したパネルを修復した際に新たに作成された複製画です。

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《騎士》です。

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《神秘の子羊の礼拝》です。

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《隠者》です。

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《礼拝者》です。

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実は最下段にもう1枚、細長いパネルが1枚あったそうです。キリストが地獄の死者を救う場面が描かれていたそうです。これが揃えば、人類の救済という究極のテーマが完璧に完成した筈です。このパネルがもし発見されることがあれば、人類史上の大発見になります。そして、多くの人がこの作品でさらなる安寧を得られることでしょう。

フーベルトとヤンのファン・エイク兄弟は大変な作品を世を遺してくれました。以後の芸術家はこれ以上の作品は描けないと嘆いたそうです。なお、兄のフーベルトはこの作品の制作中の1426年に亡くなり、その画業や生涯は今も謎に包まれたままです。この作品が完成したのはフーベルトの死後6年経った1432年のことだとされています。最終的には弟のヤンが完成させましたが、兄フーベルトの偉業は燦然と輝いています。惜しまれるフーベルトの死でしたが、弟のヤンもこの作品を完成した後、わずか10年でこの世を去ります。saraiの個人的な見解では、あまりに緻密な細密画の制作が二人の命を縮めたんだろうと確信しています。もっとも、その素晴らしい細密画が二人に永遠の命を与えたとも言えます。さても芸術家の運命は過酷なものですね。

この祭壇画は昔、通常は裏のパネル(外装パネル)で閉じられた状態になっていて、特別な場合だけ外装パネルが開かれて、内装パネルが公開されたそうです。有力者や多額の寄進をしたものはその内装パネルを特別に見ることができ、saraiのような一般大衆は祭礼のときだけに多くの群集の雑踏のなかでちらっと見ることだけができたそうです。特別な祭壇画だったんですね。今、こうして、簡単に祭壇画を見ることのできるsaraiはいかに幸福なんでしょう。

祭壇画の裏の外装パネルは、裏に周って見ることができるように展示されています。
裏の外装パネルは抑えた色調で3階建ての家の内部をイメージして描かれています。3階はキリスト誕生を預言する旧約聖書に登場する預言者のふたりと巫女、2階は受胎告知の場面、1階は左右に寄進者ヨドクス・フェイトとその妻、中央に洗礼者聖ヨハネと福音書記者ヨハネが描かれています。

これが左側の裏の外装パネルです。

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これが右側の裏の外装パネルです。

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実際は一部、修復中で見られない外装パネルもありました。そのパネル修復中の様子が見られるそうなので、この後、ゲント美術館に行きましょう。



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ゲント散策:ゲント美術館

2015年6月30日火曜日@ゲント/3回目

聖バーフ大聖堂Sint-Baafskathedraalの祭壇画≪神秘の子羊Het Lam Gods≫への対面を済ませ、今回の旅の大きな目的を果たしました。次は、この祭壇画の一部を修復している様子を見られるゲント美術館Museum Voor Schone Kunsten Gentに行きましょう。ゲント美術館は旧市街の中心から離れているため、トラムでいったんゲント・セント・ピータース駅Gent-Sint-Pietersまで行きます。トラムで5駅ほどです。大聖堂を出て、トラムの発着するコーレンマルクトKorenmarktに向かいます。コーレンマルクトではちょうど学生たちが連れ立って歩いています。ベルギーの女子中学生でしょうか。ミニスカート姿が可憐ですね。

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ベルギーの男の子も負けずに可愛いと配偶者が呟いています。

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コーレンマルクトのトラム停留所で1番のトラムの到着を待ちます。駅まで行く人たちが大勢待っています。

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到着したトラムに乗って、アントワープで購入した回数チケットを打刻機に挿入します。二人だから2度挿入しますね。アントワープとゲントは同じフランドル地方なので、公共交通機関De Lijnのチケットは共通で使えます。この後に行くブルージュも共通です。便利ですね。

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これがその回数チケット。

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ゲント・セント・ピータース駅でトラムを降ります。ここまでの移動ルートを地図で確認しておきましょう。

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美術館に向かいますが、あまり詳細な地図がないので不安です。トラムの走る大通りKortrijksesteenwegを駅から少し戻り、ヘンドリク・ファン・ブレーデローデ通りHendrik van Brederodestraatに入ります。

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ゲント美術館は広大な森の中にあるようで、その森に辿り着きましたが、それから先がよく分かりません。地図を片手にキョロキョロしていると、犬の散歩をしているおじさんが、美術館に行くのかいと助け舟を出してくれます。丁寧に道順を教えてくれましたが、結局犬を連れて道案内をしてくれることになってしまいました。

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こんな岩をくりぬいたトンネルを抜けて、進んでいきます。

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こんな広大な森の中の道を歩いていきます。この森はシタデル公園Citadel Parkと呼ばれています。

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やがて、ゲント美術館が見えてきます。美術館は森の反対側の一角にあり、道は分りづらいルートでした。本当に助かりました。感謝です。犬も先に立ち、案内してくれました。ありがとう!

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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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ゲント美術館の建物はなかなか重厚で趣きのある建物です。

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街の中心から外れているせいか、客も少なく、落ち着いて鑑賞できそうです。受付の人もとても丁寧な対応です。もちろんシニア料金です。これが購入したチケット。6ユーロです。

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地下のコインロッカーに荷物を預けて(無料)、身軽になって鑑賞です。まずはゲントの祭壇画の修復現場を見学。緻密な仕事ですね。2人がそれそれ別の絵を担当して、顕微鏡を覗きこみながら、細い筆を入れています。

さて、所蔵品を見て歩きましょう。いきなり、ボッスを発見。配偶者は大喜びです。彼独特の描写が素晴らしいです。
《十字架を担うキリスト》です。

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ブルューゲルの超有名な絵もあります。この美術館にあったのですね。しかし、よく見ると、ピーテル・ブリューゲル(父)ではなくて、ピーテル・ブリューゲル(子)の作品です。ウィーン美術史美術館にあるピーテル・ブリューゲル(父)を模写した作品です。危うく誤認するところでした。
《農民の婚礼》です。

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同じくピーテル・ブリューゲル(子)の《村の弁護士》です。

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同じくピーテル・ブリューゲル(子)の《屋外での婚礼の踊り》です。これも父親の作品の模写のようです。

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ココシュカを発見し、saraiは満足です。
《ルードヴィッヒ・アドラー博士の肖像》です。

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キルヒナーも発見し、saraiはますます満足です。
《ドレスデンの館》です。

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伯爵画家フランツ・フォン・レンバッハの作品もなかなかよい作品です。
《婦人の肖像》です。

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他にもなかなか素晴らしいものがありました。かなり楽しめました。配偶者はブックショップで、皮のすてきなブックカバーを見つけ、お誕生日がもうすぐの長男へのお土産に買い求めていました。
これで大体のゲント観光は終了です。
が、時間があるので、お城(フランドル伯居城)に上ってみましょう。


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ゲント散策:フランドル伯居城からの絶景

2015年6月30日火曜日@ゲント/4回目

ゲント美術館Museum Voor Schone Kunsten Gentを出ると、そこはシタデル公園Citadel Parkの森の中です。

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この後はまだ時間があるので、お城(フランドル伯居城Gravensteen)に上ってみましょう。そこからの眺めがよいらしいのです(昨日のボートクルーズのお兄さんからの情報)。トラムで、旧市街の中心に戻ります。シタデル公園の前の大通りCharles de Kerchovelaanを通って、トラム乗り場に向かいます。

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トラムでフランドル伯居城前に到着。ここまでの移動ルートを地図で確認しておきましょう。

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堅固な城塞へのトンネルに入っていきます。

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トンネルの先にはお城が聳え立っています。

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入場券を購入します。お城の入場もシニア料金です。どこでもパスポートの提示を求められないのが残念ですが(笑い)、大いに利用させてもらいましょう。

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お城の展望台を目指して、上っていきましょう。

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途中の低い展望台に出ます。まだ、最高点の展望台は先にあります。

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いったん、お城内部の展示室にはいります。中世の鎧、兜などが展示されています。さっと眺めて、さらに上に上っていきます。

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展望台に着き、ゲントの市街を眺めます。素晴らしい景色に感動します。まずはゲントの3塔が目に飛び込んできます。左から、聖バーフ大聖堂Sint-Baafskathedraal、鐘楼Belfort、聖ニコラス教会Sint-Niklaaskerkです。さらに右手には郵便局の塔も見えます。

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下を覗きこむと、中間にあった展望台、地上のシント・フェールレ広場Sint Veerlepleinが見えます。地上の人は豆粒のように見えています。

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少し右側に視線を向けると、レイエ川の先に聖ミヒエル教会Sint-Michielskerkも見えています。

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銃眼を通しての眺めも趣きがあります。聖バーフ大聖堂と鐘楼が仲良く並んでいます。

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銃眼からの眺めをもうひとつ楽しみます。

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もういちど、ゲントの街の大パノラマを楽しみます。聖バーフ大聖堂、鐘楼、聖ニコラス教会、郵便局の塔、レイエ川、聖ミヒエル教会が並ぶ壮観な眺めです。

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最上階の展望台を後にして、下の階にある展望台に下ります。ここは高い石壁にさえぎられて、展望できる場所が限られています。はためく旗が印象的です。

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こちらは反対方向です。

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展望用の場所に上ると、また、街の美しい景色が眺められます。

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下を覗きこむと、レイエ川の運河リーヴェLieveがちらっと見えています。

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しっかりと眺めると、運河リーヴェがよく見えます。昨日の観光船クルーズを思い出します。

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もう少し、フランドル伯居城の見学を続けます。



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ゲント散策:フランドル伯居城の美しい城郭

2015年6月30日火曜日@ゲント/5回目

フランドル伯居城GravensteenからのゲントGentの街の絶景を楽しみました。お城の見学は続きます。
絶景を楽しんだお城の上から内部の石段を下りて、お城の下に向かいます。

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お城の下に出ました。お城の周りには堅固な城壁が巡らせてあります。

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お城と城壁の間は美しい緑の空間になっています。

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お城の建物を見上げます。さっきまで眺めを楽しんでいたのはこの建物の上からでした。

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重厚で美しい建物ですね。

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お城の建物に沿って、歩いていきます。お城の重量感に感銘を受けます。

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垂直に立ち上がるお城の壁面はもちろん軍事目的ではありますが、現在の平和な時代には美しさも感じられます。

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誇らしげにはためく2本の旗は何を象徴しているのでしょうか。平和な時代を象徴していると信じたいところです。

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お城の美しさに魅了されて、お城を見上げ続けています。

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と、お城の中に入っていく人たちが目に入ります。何かあるのでしょうか。

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我々もお城に入ってみましょう。

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お城の内部には意外な光景が広がっています。青白い光に満たされた異様な空間です。空気もひんやりと冷たいです。何なのか分かりません。でも面白いですね。

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突き当りまで行きますが、別に何もありません。壁には壁龕がありますが、それだけのことです。

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狭い入口からの光は遮られていて、照明ランプの青白い光だけがこの空間を照らしています。奇妙な空間ですね。これもゲントの奇妙さのひとつだと感じます。

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フランドル伯居城の見学は思わぬ形で終わることになりました。階段の上り下りが大変でしたが、フランドル伯居城からのゲントの3塔+1塔の眺めも最高。絶景でした。ゲントは塔の多い街ですね。そして、とってもおしゃれな色合いの街で大好きな街になりそうです。丁寧な案内の表示があり、迷うことなく見学できました。
分厚い城壁を抜けて、お城の外に出ます。

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お城の外に出ると、すぐ前に旧魚市場Oude Vismijnの建物があります。リノベーションされた建物は綺麗になっています。その建物の一画にツーリスト・インフォメーションがあるので寄ってみましょう。今頃になってと言う感じですが、ツーリスト・インフォメーションで日本語で書かれたゲントの街の散策マップをゲット。

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その散策マップに書かれている中世の街並みを感じられると言う地区に行ってみましょう。地図中の22番の場所です。

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レイエ川沿いの美しい通りクラーンレイKraanleiを歩きます。

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中世の街並みに向かっていきます。


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ゲント散策:ベルギー名物のムール貝の美味しさに感動!

2015年6月30日火曜日@ゲント/6回目

レイエ川沿いの美しい通りクラーンレイKraanleiを歩いて、中世の街並みに向かっていきます。レイエ川には観光船クルーズのボートが見えますが、暑いせいか、みなさん、パラソルをさしていますね。

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対岸のカフェも賑わっています。

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通り沿いの建物のファサードには凝った装飾が施されています。古い建物のようです。

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クラーンレイから左手のローデコーニング通りRodekoningstraatに入ります。このあたりが中世の街並みを残すとガイドブックに書いてあったところのはずです。最初の角からコドゥワニールス通りCorduwaniersstraatを覗きます。まあ、それなりの街並みではありますね。

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この角を通り越して、次の角で左に曲がって、プローテルスグラハト通りPlotersgrachtに入ります。確かに古ぼけた感じの建物が並びますが、中世を感じさせる美しさはありません。

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ふらふらと歩きながら、バレン通りBallenstraatを通って、元のクラーンレイに戻ります。

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結局、期待したような中世の雰囲気はなく、大してことはありませんでした。これでゲント観光は終了としましょう。夜のオペラに向けてホテルで休養をしたいところですが、その前にお昼を済ませて帰りましょう。もう2時半ですからね。気温がどんどん上がり暑いのと、平日にもかかわらず多い観光客に圧倒され、食欲もないのですが・・・。しかし、コーレンマルクトKorenmarktに並ぶレストランを覗いていると、ムール貝の看板を発見。俄然食欲がわいてきました。お店の席に座ります。日除けのパラソルの下は暑さがしのげます。

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このお店はブラッセリー・ボルルートBrasserie Borluutというレストランです。赤いメッシュの椅子が目印です。

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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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お店のスタッフにムール貝の看板を指差して、あれが食べたいと言うと、メニュー表を指し示してくれます。ムム・・・時価という感じで値段が書いてありません。量もどれだけと言えないので、もうおまかせと言う太っ腹な注文。もちろんビールもお願いします。ビールはメニューを見て、綺麗な色のビール、Keizer Karel(カレル王?)の2色のビールをお願いします。

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ビールはすぐに運ばれてきます。美味しそうですね。

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適当に注文した料理が運ばれてきます。これが大正解でした。美味しいのは当然ですが、鍋にいっぱいのムール貝です。

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ベルギー名物のフライドポテトもいただき、満足、満足。

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ムール貝の鍋は最後に残ったスープも美味。鍋の底まで食べ尽くしました。

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ビールも美味しく大満足です。しかも安かった!全部で4000円ほどです。これで味を占めて、この後、ベルギーではムール貝を食べまくることになります。
これがこの店に吸い寄せられるきっかけになったムール貝の看板です。


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お店を出ると、目の前に聖ニコラス教会Sint-Niklaaskerkの建物が堂々とした姿で立っています。その向こうには、鐘楼Belfortも見えています。

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ずい分暑くなってきたので、冷たいもののお店に人だかりがしています。

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若い人たちは地面に座り込んで、買い求めたフローズンヨーグルトらしきものを食べています。美味しそうですね。

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彼らを横目に見ながら、鐘楼のほうに歩いていきます。

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また、鐘楼の先端にあるゲントのシンボルである黄金のドラゴンを眺めます。

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ゲントの壮大な建築群を眺めながら、ホテルに戻っていきます。


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ゲント散策:最後の街歩き、そして、夜は極上のオペラ

2015年6月30日火曜日@ゲント/7回目

美味しいランチをいただいて、上機嫌でホテルに戻ります。もうこれでゲントの美しい街を見るのもお終いですから、しっかりと目に焼き付けておきましょう。聖ニコラス教会Sint-Niklaaskerkを過ぎると、鐘楼Belfortが間近に聳え立ちます。その手前には、少し掘り込んだ低い地面に綺麗なエミール・ブラウン広場Emile Braunpleinがあります。陽光を浴びながら、芝生で寛ぐ人たちがいますね。

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青空を背景にすっくと立つ鐘楼を見上げます。かって大いに栄えたゲントの富の象徴ともいえる建造物です。

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シティホールStadshalの大屋根の下を歩き、そこから鐘楼に連なる繊維ホールLankenhalleの大きな建物を眺めます。その繊維ホール建物の上に聖バーフ大聖堂Sint-Baafskathedraalの塔が頭をのぞかせています。繊維ホールの手前の部分は旧看守の家のファサードと呼ばれています。写真ではちょっと見ずらいのですが、ファサード上部にある彫刻には、牢獄の老人シモンが生き続けられるように娘のペロが胸を吸わせている伝説が刻んであります。どうもゲントには少し面白いというか、奇妙というか、まっとうではないものが多いようです。

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左のほうを眺めると市庁舎Stadhuis Gentの建物が見えています。

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ちゃんと市庁舎の建物を見ていなかったので、その前に行ってみます。この東ファサードはルネサンス様式です。市庁舎の建物は様々な建築様式が複合した建物になっています。

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市庁舎前から裏通りを通って、ホテルのほうに向かって歩きます。途中、ザンドベルク通りZandbergで後ろを振り返ると、聖バーフ大聖堂の塔が見えます。これがゲントの3塔の見納めとなります。

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やがて、レープ運河沿いのニーウブルグカーイ通りNieuwbrugkaaiに出ます。

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レープ運河reepがレイエ川に合流するポイントで運河にかかる橋を渡ります。ボートハウスのホテルと旧市街をつなぐルートで必ず渡る橋なので、何度となく渡ったお馴染みの橋です。

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レイエ川沿いに歩くと、対岸にボートハウスのホテルが見えてきます。美しいレイエ川の眺めです。

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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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ホテルでしっかりお昼寝をして、オペラに出かけます。配偶者は、暑さもものともせず、着物でビシッときめて出かけます。かなりの距離を歩いて、ゲント・オペラ劇場に到着。石造りの綺麗な建物です。

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ここでフランダース・オペラ(ゲントとアントワープが本拠地)でオペラ《フィガロの結婚》を聴きます。最前列の席をゲットしてあります。これがネットで購入し、自宅に郵送されてきたチケットです。

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席につくと、オーケストラ・ピットが目の前です。

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こじんまりしたホールです。音響がいかにもよさそうです。まだ、お客さんがちらほらですが、もう開演15分前なんです。

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バロック風の内装は美しく、天井はこんな感じ。

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最前列席の様子です。

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オペラは極上の出来栄えに大満足です。ヨーロッパは大都市のオペラハウスはもちろんですが、地方都市のオペラハウスも驚くほどのレベルにありますね。このオペラ《フィガロの結婚》の詳細記事はここです。

満足感でいっぱいになって、ホテルに帰還します。美しい満月を眺めながらぶらぶらと戻ります。暗闇の中、無事にホテル前に到着。レイエ川沿いに点々と光る明かりでボートハウスの姿が浮かび上がっています。

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ボートハウスホテルの対岸の建物がレイエ川の暗い水面に映り込んでいます。

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ボートハウスホテルでは、遅い到着のお客があったようで、オーナーがまだいるようです。彼の姿が船室(実際はホテルのレセプション)に見えています。

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レセプションに歩み入ると、オーナーは配偶者の着物姿を褒めてくれます。しかし、その後、指導があります。部屋の電気を点けるときは必ず窓をしっかり閉めるようにとのことです。でないと、虫が大量に入り込むとのこと。昨夜は窓が開いていたようです。確かに、今夜は虫は入ってきません。ただし、扇風機を最強で回しても暑いんです。
ゲントの最後の夜は更けていきます。寝るときに電気を消して、窓を開けます。これがボート生活の常識! ちょっと勉強になりました。

明日はブルージュに移動します。


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Author:sarai
首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

もろともにあはれとおもへ山ざくら 花よりほか

通りすがりさん

コメント、ありがとうございます。正直、もう2年ほど前のコンサートなので、詳細は覚えておらず、自分の文章を信じるしかないのですが、生演奏とテレビで

05/13 23:47 sarai
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