怖いくらい、旅が順調です。と思っていたら、つい、鉄道チケットの自動販売機で間違ったチケットを買ってしまって、ちょっとした損害。まあ、これくらいは旅の税金みたいなものと割り切ります。
今日はリューネブルガー・ハイデにエリカの大群落を見に出かけます。まずはハンブルク中央駅からトシュテット駅までREで30分ほど移動。トシュテット駅前で無料のハイデ・シャトルバスを何とか見つけ、乗り込みます。RING2というルートでウンデローを目指しますが、乗客はsaraiと配偶者の二人だけ。おいおい、大丈夫かと思っていたら、途中の鉄道駅から団体が乗り込んできて、バスはいきなり、満員! ウンデローに到着すると、その団体もどっと降ります。また、バスはほぼ空っぽ状態で走り去ります。バス停のすぐ横に馬車屋さんがあり、ヴィルゼーデまで13ユーロと書かれています。ちょっと悩みつつ、通じない英語で交渉しますが、そう問題はなかろうということが分かり、2頭立ての大型馬車に乗り込みます。これも先客は二人だけと思っていたら、すぐに団体客の貸し切りバスが到着し、我々の馬車(23人乗り)はおろか、もう一台の馬車も満員になります。どうやら、我々は予約なしの最後の2席を割り当てられたようです。馬車は村の中の舗装道路から、すぐに石畳と砂地が平行する道路にはいり、ゆらゆらと揺れます。馬車から転げ落ちないようにしながら、ヴィルゼーデを目指します。

途中、エリカ(ドイツ語ではハイデHeide)の群落を見ながら進みますが、まあまあ、ピンク色に染まっています。ヴィルゼーデに到着し、自由行動。御者と珍妙なやりとりで、自由時間が40分と短いことが判明。置いていかれると、歩いて帰るか、別の馬車を探すか、しないといけません。本当はヴィルゼーダベルグの丘の上まで歩こうと思っていましたが、今年はその周辺のエリカの開花状況はもうひとつという情報があったこともあり、時間的に行くことは無理だと判断して、トーテングルンドのほうに向かうことにします。何とか20分ほどで絶景スポットからの見渡す限りのエリカを見ることができて、大満足。

馬車のウンデローへの出発にも間に合いました。馬車は帰る途中で脇道に入ります。あれっと思っていたら、エリカが満開の大群落の前に出ます。大サービスですね。

ウンデローには12時過ぎに帰着。自由時間も入れて、往復2時間ほどでした。楽ちんのエリカ見物でした。ウンデローからは2時過ぎのハイデ・シャトルバスに乗るので、それまではウンデローのエリカ散策をしましょう。ホテル&レストランのハイデローゼHeiderose前から始まる7.2㎞と4.8㎞のエリカ探索路を歩きます。ここは無理をせず、短いほうの4.8㎞を歩くことにしますが、途中まではコースは重複しており、短いコースは途中でショートカットするようになっています。歩いて見るエリカはまた趣が違います。広大なエリカの野原に驚きながらの散策でした。

今年は猛暑と乾燥で枯れたエリカも多いそうですが、結構、咲いていました。例年の様子は分かりませんが、咲き具合はともかく、これほどのエリカの群落がどこまでも、どこまでも広がっていることに驚愕します。ドイツっていう国はまだまだ未知の部分が多いですね。短いほうのコースを選んだにもかかわらず、散策を終えたのはシャトルバスの発車時間の間際。お茶する時間もなく、バス停近くのパン屋さんで甘いパンとオレンジジュースを仕入れるだけに留まります。バスを待っているとインドネシアのおばさんに声をかけられます。そういえば、ここではアジア系の人はまったく見当たりませんでした。アジアの人間同士のよしみで声をかけてきたようです。シャトルバスに乗ると、もう一人、アジア系の女性がいます。彼女は上海から来たそうです。何となく、アジアの連携ってあるんですね。
さて、ルートRING3のシャトルバスで今度はブッフホルツ駅で下車。バスターミナルが線路を挟んで、反対側でちょっと離れていたので、戸惑いつつ、途中で現地の人に確認しながら、無事に駅に到着。駅で正しいチケットを買い直します。ニーダーザクセンチケットというバイエルンチケットのようなものです。間違って買ったチケットは払い戻しできないそうで残念。最初から、この駅でチケットを買うことにしていればよかったと臍を噛みます。さて、ここからはハンブルクとは逆方向のブレーメンに向かいます。40分ほどで到着。凄く立派な駅なのでびっくり。駅構内にあるツーリストインフォメーションでERLEBNISカード(ブレーメンカードのようなもの)を購入し、旧市街までのトラムでの行き方を教えてもらいます。4番か6番のトラムでドームシャイデDomsheideの停留所で降りればいいそうです。駅前から6番のトラムに乗ったら、逆方向に進むので、慌てて最初の停留所で飛び降りて、逆方向のトラムに乗り直し、問題なく、旧市街の中心に到着。ちょっと歩くとマルクト広場に出ます。えらく古びた市庁舎とリープフラウエン教会を見て、驚愕。凄い建物ですね。さらにちょっと周り込むと聖ペトリ教会の高い塔が見えます。このファサードも凄く古びています。中世にタイムスリップしたような空間が広がっています。リューベックとはまた違う形で見る価値のある町ですね。そこから、ベットヒャー通りに入ります。中世を模して造られた100mほどの路地ですが、驚くような空間が広がっています。その路地の先にこの路地を造ったコーヒー商人ロゼリウスの家があります。これが最初の目的地。内部は美術館のようになっていて、数点のクラナッハの作品と作者不詳の古い絵が飾られています。ちゃっちゃっと鑑賞して、外に出ると、人だかりがしていて、みな上のほうを眺めています。上を眺めると・・・なーんにもありません。えっと思っていると、配偶者が上のほうを指さして、マイセンの鐘よって言います。ドレスデンのマイセンの鐘のようなものが屋根と屋根の間に取り付けられています。

ちなみにこの家はツーリストインフォメーションです。駅だけでなく、ここにもあるんです。ちょうど5時なので、そのマイセンの鐘(グロッケンシュピール)の演奏が始まります。ずい分、長い間、色んな曲が流れます。本当にあの鐘が鳴っているのかしら。まるでスピーカーで再生した音を流しているみたいです。さて、もう一度、マルクト広場に戻って、ちゃんと周りの建物や広場の銅像を鑑賞します。左が市庁舎、右が聖ペトリ教会です。

まだ、聖ペトリ教会が開いているので内部を見学しましょう。3廊式のゴシック様式の素晴らしい空間です。ステンドグラスが新しくなっているのだけが残念です。戦争で破壊されたのでしょうか。後で調べてみましょう。塔にも上れるようですが、エレベーターがないようなので、上るのは止めます。市庁舎の建物の一角にはブレーメンの音楽隊の銅像がひっそりと建っています。観光客のフォトスポットとして大人気です。

さて、一通り、マルクト広場を見回ったところで、最終コースは食い気です。評判のレストラン、市庁舎の地下にあるブレーマー・ラーツケラーで食事です。はいってみるとまだ時間が早いのか、ガラガラです。ワインが売り物だけあって、メニューにはワインリストが豊富です。ラインガウのリースリンクの白ワインを選びます。これは美味しい。北海の舌平目のバターソテーは高いけど、美味でぺろっといただきます。配偶者の鱈のサフランソースも大変美味しく、このレストランは当たり!と言うことで意見が一致です。さあ、ハンブルクに帰りましょう。ゼーゲ通りのブタ飼いの銅像を探しまくって、何とか見つけ、そこからトラムで駅に直行。ハンブルクまでの1時間強はワインがはいっていたのでぐっすりです。今日も一日、充実していました。
明日は1日、ゆっくりとハンブルク観光です。市立美術館さえ見れば、あとはこだわりはありません。
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