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仙台を拠点とした旅:佐野ラーメンと安達太良山と宇都宮餃子・・・

秋になり、旅心がそそられます。国内であまり、旅したことが多くない東北に向かうことにしました。車でドライブするので、仙台を拠点にすることにします。今朝は10時に自宅を出発。湾岸道路を走って、東北道に入ります。3連休の最終日ですが、道路はさほど混んではいません。順調に走って、2時間ほどで佐野サービスエリアに近づきます。佐野と言えば、佐野ラーメンを連想します。それを言うと、ナビゲーター席の配偶者が二人で一杯食べればいいんじゃないって誘いかけてきます。うーん、それじゃ、ちょっとサービスエリアに寄っていきましょう。
サービスエリアに入ると、ありました。佐野ラーメンのレストランです。

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誰しも考えることは同じ。レストランは行列ができています。実はレストランは別にラーメン屋ではなく、色んなフツーの献立もありますが、皆、食べているのはラーメンだけ。実質、ラーメン屋さん状態です。順番を待ち、テーブルに案内されると、早速、佐野ラーメンを注文。もちろん、1杯だけですが、その代わり、フツーの佐野ラーメンよりも100円高い、青竹手打ち佐野ラーメンを注文します。さすがに大人が二人でラーメン一杯だけというのも気が引けるので、めんたいシラスごはんも追加。でも、注文をきいていた女の子は何故か、注文を復唱時、ラーメン2杯と言います。苦笑しながら、1杯に変更してもらいます。
やがて、念願の佐野ラーメンが運ばれてきます。麺は手打ち風の平打ちの太麺。これは好みではありませんが、鶏ガラスープは美味しいです。

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めんたいシラスごはんはミニどんぶりです。

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充実したお昼ごはんになりました。さあ、また、車を走らせましょう。郡山を過ぎると、安達太良サービスエリアが近づきます。そう言えば、智恵子抄で有名な安達太良山を見たことがありません。ちょっと見ていきましょう。安達太良サービスエリアに車を乗り入れます。見晴らし台を探しながら歩いていると、《安達太良山の見える展望台》という案内板があります。

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早速、展望台から安達太良山を眺めます。

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これがあの安達太良山なんですね。実はこれは安達太良山系で、いわゆる安達太良山はこの山系の左から2番目の峰です。その峰の山頂は生憎、雲がかかっています。残念です。これが安達太良山の説明が書いてある案内板です。ちなみに一番左の高い峰は和尚山と言うのだそうです。

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記念にこの安達太良サービスエリアで何か美味しいものをいただきましょう。名物は酪王カフェオレソフトクリームとズンダ団子だそうです。何と、この2つがセットになっているものがあり、配偶者がそれに食いつきます。それでは、それをゲットしましょう。

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これがそのセットです。もちろん、美味しかった!

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安達太良サービスエリアを出て、高速を走り出すと、また、安達太良山が見えています。サービスエリアよりも見晴らしがいいですね。もっとも安達太良山の山頂はピンポイントで雲隠れしています。

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仙台に到着して、買い物をした後、ホテルの部屋に入ります。高台の高層ホテルからの仙台市内の夜景は綺麗です。

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現地調達した食材でささやかなディナー。実はsaraiと配偶者は結婚して45周年と2日目なんです。
並んでいるお皿は、
・宮城県産真いわしお刺身 
・生キハダマグロお刺身
・タン塩レモンマリネ
・山形のだし

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祝杯は大好きなモーゼル産のリースリンクの白ワイン。

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宇都宮近くのサービスエリアでゲットした豚嘻嘻(とんきっき )の宇都宮餃子も焼き上がり、これで完璧でしょう。

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明日は天気もよさそうなので、松島にでも行きましょう。山寺もいいかな。



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仙台を拠点とした旅:南三陸町の今に絶句

秋になり、仙台に来ています。今日は好天の下、松島を訪れることにします。で、松島に行ったのですが、松島と言えば、三陸海岸にあります。忘れようもない3.11の大震災のことが心に去来します。もう、あれから7年以上経ちますが、一体、どうなったんでしょう。松島をささっと眺めた後、南三陸町にできたという復興商店街を訪れてみることにしました。松島からどう行くかは、よく分かりませんが、ともかく三陸自動車道にのり、志津川インターを目指すことにします。

そして、南三陸町の今を見て、絶句しました。これまで、テレビの画面を通して見ていた景色の中に自分を置いてみると、自分が何も見ていなかった・・・分かっていなかったことに即座に気が付きます。南三陸さんさん商店街と名付けられた復興商店街は木造りが強調された仮設のような雰囲気の商店街です。高台に造成された広い土地の中に作られていますが、まだまだ、造成された土地の中には建物が少なくて、商店街も寂しい感じです。特に3連休の翌日の平日に訪れたせいかもしれません。配偶者に指摘されて、初めて気が付きましたが、この高台の土地は山を切り開いて造成されたものではなくて、津波で翻弄され、壊滅した町の上に土を積み上げて、10mも嵩上げして造った土地でした。まだ、壊滅した海辺の町はそのまま残っているとてっきり思い込んでいましたが、実際は自分が今立っている高台の土地の10m下に埋もれているとは・・・。驚愕して、絶句します。高台の土地の海際の端に行くと、人工の崖があります。その下は港だけが残っていました。この風景はとても写真に収める気にはなれませんでした。土地造成工事は今も続いていて、頻繁にトラックは行き交っています。その交通整理をしている男性に声を掛けてみると、彼は元からのここの住民だそうです。色んなことをお話しして、胸が痛みます。海際の土地でそのまま残っているのは港と造船所だけだそうです。あとはすべて10m嵩上げされたそうです。今も工事は続いていますが、あと数年で完了するようです。ところで津波の後も骨組みだけは残った防災庁舎はどうなったんでしょう。あれだけは震災への思いの象徴として、そのまま残すそうです。周りはすべて嵩上げされ、震災公園などとセットの施設になるとのこと。色んな意見もあったようです。数年後にどうなったのか、見にきましょう。交通整理の男性からのまた来てくださいという一言も胸に迫りました。読者のみなさんも折を見て、ここを訪れることをお勧めします。

そもそも、この南三陸町にやってきたのは、復興商店街を応援するためです。食事をして、買い物をすることで、町が活性化することの一助になればとの思いです。松島での昼食をあえて避けて、遅い昼食をとるために南三陸さんさん商店街で食事処を探します。何軒も海鮮料理のお店があるのですが、すべてクローズ。時間的に昼食タイムを外してしまい、お休み時間帯になったようです。だからと言って、夕食時間まで待つわけにはいきません。すると営業中の鮮魚店で、注文すると、料理を作ってくれるそうです。海鮮丼をふたつ注文します。鮮魚店の外のテーブルでそれをいただきます。

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これがその山内鮮魚店です。このお店の昔の本店はこの高台のちょうど下あたりにあったようです。この商店街の歴史は鮮烈そのもです。

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昼食後はお買い物です。仙台滞在中の食材を買い集めます。別の鮮魚店で南三陸産の生牡蠣や南三陸産のお刺身(イシナギ、ヤリイカ)を買い、笹かまぼこ屋さんに入ります。

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明治に創業した、その及善かまぼこ店も高台の下に埋もれた町にあったお店です。普通の笹かまぼこではなく、高級魚のキンキを材料とした笹かまぼこを求めます。別の食料品店では、南三陸の精肉店の牛タンを求めます。そして、最後は最初の山内鮮魚店でやはり、南三陸産のカレイとムール貝を求めて、お買い物完了です。

仙台に帰着後、生牡蠣を食べながら、モーゼル産のリースリンクの白ワインをいただきます。

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もちろん、イシナギとヤリイカのお刺身もいただきます。上がったばかりのヤリイカは超美味でした。ムール貝もいただきました。

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そうそう、今日は松島にも行きました。瑞巌寺の国宝の本堂を見た後、松島湾1周のクルージングで絶景を楽しみました。
これがクルーズ船の第3仁王丸。大型船です。湾外も航行するので、大型船は波に強くていいですね。

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松島湾には大小260もの島々があります。変わった小島を見ながらのクルーズでした。これは鐘島。

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これは仁王島。

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これは千貫島。

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船窓からですが、窓が奇麗で写真も綺麗に撮れます。
クルーズ船が桟橋に戻ったときにあっと驚く事実が分かります。船が着岸すると同時に桟橋のスタッフがホースで勢いよく水を船窓に吹きかけて、洗い始めます。そのあとはモップで水滴をふき取ります。

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道理で船窓が奇麗で、写真が奇麗に撮れたわけです。ヨーロッパでは、よくクルーズ船に乗りますが、船窓が汚れていて、写真が奇麗に撮れません。ですから、いつもクルーズ船ではデッキにいる習慣がつきました。日本の観光業のサービスのきめ細かくて、丁寧な仕事に頭が下がりました。

明日は少し、天気が悪そうなので、平泉の中尊寺にでも出かけましょう。



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五月雨の降り残してや光堂

秋の仙台の旅。今日は平泉を訪れることにしました。朝は小雨がぱらつきます。10時過ぎに出発して、東北道をひた走り、何とか午前中には、平泉の中尊寺に到着。町営の駐車場に車を停めて、表参道の入り口前に立ちます。

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参道を歩き始めますが、大変な急坂です。無理をしないで、ゆっくりと上っていきます。参道の両脇には杉の大木が並んでいます。

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この杉の並木は江戸時代に伊達藩が植えたそうです。見上げるような大木が迫力十分です。

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月見坂と名付けられた表参道は延々と続きます。やっと着いたと思うと、これはお土産物屋さん。参道はまだまだ続くようです。

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ようやく本堂前に到着。参道沿いにはお店が並んでいます。この光景を見て、配偶者が京都の大原の三千院前と似ているねとコメントします。確かに似てますね。三千院前のほうが賑やかですが・・・。

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参道前から本堂へ続く表門を見上げます。

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表門の奥に赤松、その陰に本堂が見えています。

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赤松を周り込むと、本堂の姿が現れます。立派と言えば、立派ですが、配偶者曰く、意外に普通だねとのこと。

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本堂の中を拝観後、いよいよ、念願の金色堂のほうに向かいます。すぐだと思ったのに意外に歩きます。途中、風格のある鐘楼を見上げます。

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いよいよ、金色堂に到着したか・・・と思いましたが、讃衡蔵(さんこうぞう)という宝物館でした。金色堂と共通の拝観券だったので、立派な仏像を鑑賞していきます。で、その讃衡蔵のお隣に金色堂があります。坂の上に見えているのは、金色堂を保護している覆堂という建物です。

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坂を上っていくと、だんだんと覆堂の姿が大きくなります。

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いよいよ、覆堂の中に入ります。

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残念ながら、内部は撮影禁止です。何故でしょう? 仕方がないので、パンフレットの写真を転用します。

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全体が金色に輝く御堂の中に美しく配置された仏像群が並んでいます。1124年にこんな素晴らしい芸術が我が日本で生み出されていたとは驚きです。ヨーロッパの中世美術でも、これに比肩できるものはすぐには思い付きません。やはり、来てよかった。500年後に訪れた松尾芭蕉が《奥の細道》でその感動を俳句で表した《五月雨の降り残してや光堂》も素晴らしい芸術作品です。季語の五月雨に託し、さらに金色堂をあえて光堂と読みかえて、その感動を瑞々しい感性で表しています。日本の芸術の最高峰の二つに接して、大変、感銘を受けました。

金色堂を出て、すぐ近くの庭園は苔むして、美しい風景を作っています。金色堂に行かれるかたは必見の風景です。

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これは現在の覆堂に建て替えられる前に金色堂を風雪から守るために鎌倉時代に建てられた旧覆堂です。新しい覆堂を建築する際に移築されました。昔の人の芸術品を大切にする心が伝わる建物です。

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中尊寺を見終わったところで、何か、いただきましょう。眺めがよいと評判の境内内のかんざん亭でいただくことにします。これが2階のテーブル席からの眺めです。

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配偶者は自然薯そば。

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saraiはカレー南蛮うどん(季節限定)。

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お腹が満足したところで、次は毛越寺(もうつうじ)に向かいます。車を走らせること、ほんの5分ほどで到着。ここは有名な浄土庭園を眺めます。

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まわりの風景が池の水面に映り込んで綺麗ですが、正直、期待していたような美しさではありません。広過ぎるせいか、あまり、日本的な美が感じられません。

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それでも池の周りを巡りながら、美を探しましょう。と、山水を池に取り入れる水路の遣水(やりみず)のあたりは紅葉が色づき始めていて、美しい風景を作っています。

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池の東側からの眺めです。これは綺麗です。

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これが浄土庭園の最高の眺めです。2.5mの高さの立石が池の中に屹立する風景は見事です。最初にこの風景を見ていれば、浄土庭園の印象は変わったでしょう。配偶者の意見は浄土庭園に入る入り口の位置が悪いんじゃないのってことです。saraiも1票。

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毛越寺はこの浄土庭園だけを見て、駐車場に戻ろうとします。しかし、はたと気が付きます。そう言えば、毛越寺の近くにあるという観自在王院跡を見るのを忘れていました。再度、毛越寺のほうに戻って、観自在王院跡を探します。すぐ近くに史跡公園として、この観自在王院跡がありました。今は大きな池が残るだけです。この舞鶴が池も田んぼになっていたところを復元したようです。

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なかなか、美しい池です。こうやって、古の姿をすこしずつ復元しているようです。平泉は過去によほど栄えた土地だったようです。これで平泉見物は終了です。最後に平泉の道の駅に寄って、買い物をしていきましょう。しかし、地図に場所の記載もなく、カーナビのデータにもありません。困っていると、車の前を1台のバスが通り過ぎようとしています。その行き先表示板を見ると、何と、《道の駅 平泉》となっています。早速、車を発進させて、バスを追跡します。バスは途中、平泉駅に停車。saraiは車をそのバスの後ろに停車。また、発進したバスを追跡すると、無事に《道の駅 平泉》に到着。駐車しようとしていると、早くもバスは走り去っていきます。バスの行き先が《道の駅 平泉》だったのにおかしいと思って、バスの表示を見ると、何と回送になっています。まるで、saraiの道案内してくれたみたいです。サンキュー!!

道の駅で食材などを仕入れて、また、東北道をひた走り、仙台のホテルに帰着。

今日の晩餐は地ビールの《金色堂》。今日のテーマにぴたっと決まったでしょう。

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料理は豪華・・・牛タン、南三陸産のカレイ、筍のピクルス、南三陸産のムール貝と平泉産のししとうの炒め物です。

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明日は雨模様なので、仙台市内にでも繰り出しましょう。地元テレビで紹介していた塩釜のお寿司屋さんも気になります。



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仙台を拠点とした旅:塩竈で鮨三昧

秋の仙台の旅。今日は雨模様。それに連日の遠征で疲れたこともあって、朝はゆっくりします。仙台市内にでも繰り出すつもりでしたが、昨日の地元テレビのニュースで見た塩竈(塩釜とも表記しますが、市名は正式には塩竈です)の鮨が大変魅力的だったので、それにのっかることにします。しかし、塩竈の観光情報が乏しいので、まずは塩竈観光物産案内所に行き、情報マップをいただくことにします。カーナビのガイドで塩竈観光物産案内所に向かいます。塩竃市内に入り、賑やかな町なかで着いたのは何と駅前です。saraiが運転席で待ち、配偶者が観光案内所を見に行きます。やがて、戻ってきた配偶者は観光案内所が移転になっていて、移転先の地図が張ってあるとのこと。今度はsaraiが出撃します。移転先の地図を見ると、移転先は駅舎の中です。そこに行き、女性スタッフの親切な対応で観光マップと観光案内所特製の《芭蕉が歩いた塩竃》というマップをいただきます。さらに女性スタッフから、どこに行くのかと訊かれ、お鮨を食べに来たよと答えると、塩竃寿司めぐりというパンフレットとクーポン券を渡されます。お鮨屋さんで間違いなく、クーポン券を渡すようにというアドバイスもいただきました。これで塩竃観光の準備完了です。

まずは最大の目的のお鮨屋さんに向かいます。テレビのニュースで見た亀喜寿司が目的地。駅前(JR仙石線本塩釜駅)からお店に予約の電話を入れます。万全の準備をして、亀喜寿司を訪れます。

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すぐにテーブル席に案内されて、テレビで見た《ひがしものまぐろ尽くし》を注文。《ひがしもの》というのは、初秋から冬にかけて塩釜港に水揚げされる、三陸東沖で漁獲された生のめばちまぐろのことです。この時期のめばちまぐろは豊富なエサを食べて、良質の脂が赤身にまで広がっています。《ひがしもの》はそのなかでも鮮度や色艶、脂ののりなどの条件を満たしたものにだけ与えられる称号です。店内の壁には、ひがしものまぐろ祭りのポスターが張り出されています。塩竃市内の寿司屋各店でひがしもののキャンペーン中です。

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待ちに待った《ひがしものまぐろ尽くし》が運ばれてきます。たった五貫だけです。これで税抜き価格は3240円と高価です。しかし、食べてみて、納得の美味。まぐろ好きのsaraiにはたまりません。

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この五貫はいずれもひがしものの、赤身、中トロ、ツケ、あぶり、ハガシの5つ(左から順に)。トロたく巻1本も添えられていました。いずれも美味しく、あぶりの香ばしさ、中トロの上品な脂ののり、ほどよい脂の赤身は最高。トロたく巻は意外な美味しさでくせになりそうです。量が少ないと思っていましたが、食べ終わってみると、十分な量で満足。わざわざ食べに来た甲斐のある、素晴らしいお鮨でした。

次は塩釜の町歩きに移ります。まずは市内中心部に車をパーキングしないといけません。観光マップを検討して、公共駐車場に駐車することにして、車を走らせます。やがて、それらしい駐車場を見つけて、乗り入れようとすると、入り口で待ったがかかります。ここは塩竃市役所に用事のある人が停める駐車場だということ。Uターンして出ていくように指示されます。ここで親切な人が登場。その駐車場のスタッフと話をしていたおじさんです。観光するために町の中心地に駐車したいという事情を話すと、シークレット情報を教えてくれます。シークレットなので場所は明かせませんが、市のスタッフ用の駐車場があって、そこを利用することは市の上層部も認めているとのことです。このおじさんは何者? お礼を言いつつも半信半疑で教えられた駐車場に向かいます。確かに教えられた通りの駐車場があり、駐車スペースも空いています。問題なく、駐車できました。無論、無料です。おじさんに感謝!
すぐ、鹽竃(しおがま)神社への裏坂に向かう鳥居があります。

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鳥居を過ぎると、石段があります。

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石段を上ったところに何か碑があります。ここが松尾芭蕉が奥の細道の旅で、この塩竈に立ち寄った際に止宿した宿《治兵衛》の跡地を示す碑でした。芭蕉は塩竃で鹽竃神社に参拝した後、船で松島に漕ぎ出ました。松島ではその美しさに感動して、俳句は作れなかったそうです。有名な《松島や ああ松島や 松島や》は芭蕉作ではなくて、後の時代の狂歌師の田原坊の作だそうです。ちなみにこの塩竃でも芭蕉は俳句を詠んでいません。

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さて、ここからは鹽竃神社への裏坂が続いています。

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結構、長い坂で疲れますが、緩やかな上り坂なので、比較的、歩きやすいです。その為か、この裏坂は別名、女坂とも呼ばれています。

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途中、七曲坂という下からの坂があります。これが最古の参道だったとのことです。

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鹽竃神社の鳥居前に到着。

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しかし、鳥居の先にもさらなる石段が続きます。

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ようやく本殿の境内に到着し、参拝を済ませます。七五三のお参りの家族が大勢います。時期的に少し早いような気もしますが、みなさん、それぞれの都合があるんでしょう。

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さて、帰りは表坂を下ります。202段の凄く急な石段です。

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石段を恐る恐る下りて、振り返って、上を見上げます。まるで天空に続くような石段です。これはちょっと上る気がしませんね。芭蕉はこれを上って、閉口したようです。最後の20段ほどが残っているのに気が付いて、嘆いています。

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鹽竃神社の表坂の鳥居の前からは老舗の店が並ぶ門前通りが続きます。
これは味噌醤油醸造元。(3.11の津波の最終到達地点でもあります。)

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これは酒屋。

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これは酒蔵(大正蔵)。

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最後はお茶屋さん。この先は昔は海岸線で芭蕉が松島に向けて船出したところです。ちなみに昭和30年代の埋め立てで現在の海岸線は500mほど離れています。それもあって、3.11の大震災ではこの低い土地が2mを越す津波に襲われ、尊い人命が失われたようです。

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町歩きは完了。最後に塩釜港を見に行きましょう。車で手近な港に行きます。マリンゲート塩釜という遊覧船や定期船のターミナルに行きます。ここから松島行の船も出ています。3階建ての建物の屋上の展望台から港を眺めます。予期した以上に塩釜港は大きな港です。

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本当は魚市場に行きたかったのですが、この時間にはもうクローズしています。雨に煙る港の対岸にある魚市場を遠望するだけにしましょう。

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これで塩竃訪問は終了。車を走らせて、仙台に戻ります。

そうそう、これが観光物産所でいただいたクーポンで、お寿司屋さんでゲットした焼き海苔です。

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塩釜港のショップで買い求めた蛤で美味しい晩餐になりました。

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明日は最終日なので、お天気がどうであれ、何としても、山寺に行くつもりです。



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閑さや岩にしみ入蝉の声

秋の仙台の旅。今日は雲が多いですが、雨は上がりました。山寺に行きましょう。山寺とは地名で、山形にある宝珠山立石寺(ほうじゅさんりっしゃくじ)が正式な名称です。山寺は何と言っても、松尾芭蕉の奥の細道で詠まれた有名な俳句、閑さや岩にしみ入蝉の声 (しずかさや いわにしみいる せみのこえ)  で知られています。1000段以上の石段でも知られています。これまでも是非、訪れてみたいところでした。

仙台からは下道を走るルートと高速で行くルートがありますが、1時間強で行ける高速経由のルートで行くことにします。仙台宮城インターから東北道を走り、村田ジャンクションで山形道に乗り入れて、山形北インターで高速をおります。一般道をしばらく走り、予定通り、山寺の門前町に到着。駐車場を探しながら走っていると、それをめざとく見つけた駐車場の女性に誘導されて、その駐車場に呼び込まれます。食堂付属の駐車場でした。駐車料金が300円と安いので、まあ、いいでしょう。それに山寺の登山口がすぐ近くです。その女性に山寺の案内マップをもらって歩き始めます。登山口から石段を見上げます。さあ、頑張りましょう。

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登山口の脇には、奥の細道の碑が立っています。。

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石段を少し上ると、すぐに根本中堂の前に出ます。ここまではへっちゃらです。この根本中堂はブナ材で建てられたものとしては日本最古の建物です。ここにも比叡山延暦寺から移された不滅の法灯があるそうです。平泉の中尊寺にもあるそうですから、結構、日本中に不滅の法灯は分散されているようですね。

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根本中堂でお賽銭を入れようとすると、お賽銭箱の前に布袋尊が置いてあり、その体を撫でると願いが叶うそうです。体を撫でまわして、願いを心の中で唱えます。

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根本中堂の先に古びた石碑が立っています。刻まれた言葉はよく分かりません。じっと眺めると、かろうじて《蝉の声》という字が読めます。芭蕉の句碑ですね。

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その先に歩を進めると、芭蕉と曾良の像があります。これは随分、新しいもののようです。

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色んなお寺の建物が続きますが、鐘楼の美しさは目を惹きます。

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やがて、山門に達すると、ここで入山料を納めます。その先から本格的な登りの開始です。石段が目の前に迫ります。

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ゆっくり、ゆっくり、ひたすら、石段を登っていきます。登っても登っても石段は続きます。

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石段の写真を撮る時間だけがたまさかの休憩時間です。

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鬱蒼と茂る大木の中に続く石段を修行のつもりで登っていきます。多くの人が下りてきます。早い時間に登り終えた人が多いのですね。これから登る人と下りてくる人が石段で行き交います。

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やがて、4寸道に至ります。4寸道というのは、この参道で一番狭いところです。山の自然にそって作られた参道は岩がせり出しているところでは必然的に狭くなります。約14㎝の狭さの4寸道はこんなに狭くなっています。もちろん、すれ違いはできません。

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この4寸道は360段上った地点です。残りは640段です。よーし、頑張ろう。

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せみ塚というものがあります。芭蕉の俳句、閑さや岩にしみ入蝉の声 の短冊をこの地に埋めて、その上に石の塚を建てたものです。

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せみ塚の横には巨大な岩の壁がそそり立っています。まるで、芭蕉の俳句の蝉の声がしみ入った岩のように見えます。

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なおも石段を登り続け、仁王門が見えてきます。奥の院まで、あと一息です。

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やがて、天上の絶景スポット、五大堂に着きます。

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下界がはるか下に見下ろせます。絶景です。

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次は頂上売店に着きます。喉がカラカラなので、ポカリスウェットを購入し、喉を潤します。

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この頂上売店で既に860段、踏破しました。残りはわずか140段。登り終えたも同然の気持ちです。

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いよいよ、最後のアプローチです。

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奥の院の下に着きました。

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奥の院まで上り詰め、めでたく、1000段を踏破!

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石段下りはまた、それなりに足の筋肉を疲弊しますが、何とか、駐車場に辿り着きます。駐車場の食堂、まいどやさんでおそばと芋煮をいただきます。芋煮は初めて食べますが、牛肉がはいっているのね。

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昼食後、夕食のために力こんにゃくを求めます。
さあ、山寺を後にします。仙台に戻る前に秋保温泉に寄っていきましょう。配偶者によると、秋保大滝の紅葉が奇麗な筈だということです。今度は高速に乗らずに一般道を走ります。山形と仙台をつなぐ道路は山道とは思えない素晴らしさ。ばんばん走って、予定よりも30分以上も早く秋保温泉に到着します。まずは秋保・里センターにある観光案内所で情報をゲット。秋保温泉で立ち寄り湯のできるところを紹介してもらいます。割引クーポンをもらって、温泉に向かいます。訪れたのはホテルきよ水。凄く立派な温泉ホテルです。

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ゆったりと露天風呂を楽しみました。
もう、日が落ちかけていますが、秋保大滝にも寄っていきましょう。20分以上も車で走って、暗くなりかけた秋保大滝の駐車場に到着。ここからは大滝は歩いてすぐです。凄まじい勢いで流れ落ちる秋保大滝を眺めることができました。大滝は轟轟と音を立て、水しぶきまで飛んできて、迫力十分です。

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ここから仙台はそんなに遠くはありません。真っ暗になった道をホテルに無事帰着。
今日の成果を平泉の道の駅で買ってきておいた地ビールで祝います。

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ビールのお供は山寺の力こんにゃく。よく味がしみていて、とても美味しい!

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これで旅は終了。明日はまた1日車を走らせて横浜に戻ります。



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仙台を拠点とした旅:無事、完結

秋の仙台の旅。昨日の山寺訪問と秋保温泉でゆったりで実質、終了しました。最後は秋保大滝で水しぶきを浴びて、満足のジ・エンドでした。
松島、平泉、塩竃、山寺と巡った旅は、今思えば、松尾芭蕉の奥の細道をたどった旅になりました。別に事前に意識したわけではなかったんです。結果的にそうなりました。最終日に訪れた山寺の山頂売店で思わず手に取った一冊の小冊子に読みふけってしまい、気が付くと、お店のお姉さんとsaraiの配偶者の厳しい視線がありました。配偶者曰く、「そこまで読んでしまったら、もう買うしかないでしょ。お店の棚に返すつもりなの?」。お店のお姉さんも同じ思いだったらしく、にっこりとうなづいています。結局は配偶者が支払いを済ませていました。サンキュー!
その小冊子はこれ。

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奥の細道の内容をイラストを交えて、簡略にまとめたものです。意外に面白くて、自分がそれまでに訪れたところの記述を拾い読みしていたんです。これは買って正解でした。その後もsaraiも配偶者も読みふけっています。おまけに奥の細道のその後、芭蕉が大阪の地で亡くなるまでの経緯も書かれています。
今回の旅の題名は《仙台を拠点とした旅》としましたが、《奥の細道を辿る旅》に改題したほうがいいかもしれません。でも、それは嘘になりますね。決して意図して芭蕉の旅を辿ったのではなく、あくまでも結果として、そうなったということです。今更ながら、今回の旅で芭蕉の偉大さ、天才ぶりを思い知らされました。

しかし、今回の旅で一番、心に残ったのは、南三陸町の志津川を訪れたことです。7年7か月前に起きた大災害のその後を目の当たりにして、表現しきれないショックを受けました。復興はいまだ途上にあります。そもそも、三陸道のほとんどの区間は無料開放です。物理的な意味の復興はそのうちに時間が解決するかもしれませんが、被災された人たちの心の傷や生活の再生はどうなるのか、想像もできません。我々にできることは少ないですが、できるかぎり、復興地を訪れたいと思いました。よりよい未来を念じたいです。

今日は仙台のホテルを発って、自宅に戻るだけです。朝はゆっくりして、11時ぎりぎりにチェックアウト。愛車を仙台宮城インターから東北道に乗り入れて、ひたすら走ります。往路では佐野ラーメンを食べたので、帰りは喜多方ラーメンだねと配偶者と相談して、福島を過ぎたあたりで安達太良のサービスエリアに立ち寄って、フードコートやレストランを見ますが、ラーメンはあっても喜多方という文字はみつかりません。その後も、サービスエリアに立ち寄りますが、めぼしいものがありません。ちょっと気の利いたベーカリーがあったので、美味しそうなパンを購入。車の中で食べようとしたときに急に睡魔が襲います。そういうときは仮眠が一番。1時間ほど熟睡しました。目を覚ますと、配偶者は奥の細道の小冊子を読んでいました。パンとコーヒーをお腹に入れて、元気よく、また、車を走らせます。東北道の最後のサービスエリアの蓮田で最後の休憩を取ります。ここから自宅まではちょうど100キロです。SA内の様子をぶらぶらと観察すると、ラーメンが目に入ります。喜多方ラーメンは食べ損ねましたが、ここには博多ラーメンの有名店の一風堂があります。定番ではありますが、今日は1杯の白丸ラーメンを配偶者とシェアしていただきます。
この後、中環、湾岸を順調に走り、無事、自宅に帰着。今回の旅は無事に完結しました。


明日からはまた、日常が始まります。中断していた昨年のヨーロッパ遠征の旅のガルミッシュ=パルテンキルヒェン編も再開します。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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10/07 08:57 堀内えり

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08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

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