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ウィーンの森からのドナウの眺め

2010年7月18日日曜日@ウィーン~メルビッシュ

旅も14日目です。

今日はウィーンWien。
むむむっ・・・曇ってます。
そして、涼しい! 私達が思い描いていたヨーロッパの夏です。
今までの暑さは何だったのでしょう。

さて、今日は昨日に引き続きHさんに案内してもらいながら、音楽談義を楽しむ予定です。約束の10時までに朝食を済ませましょう。

このホテルの朝食はすっかり食べ慣れましたが、なかなか充実しています。とはいえ、いつもどおりの食事内容です。

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さて、朝食を済ませて部屋に戻ると、カードキーを差してもドアが開きません。アレ?と何回か試してみますが開きません。仕方なくレセプションに行って事情を話すと、カードキーを書き直してくれます。

で、再度部屋に戻りカードキーを差しますが、やはり開きません。仕方なくまたまたレセプションに行き、やはり開かないことを伝えると、我々の部屋の近くにいるメイドさんに指示をしてくれます。で、再再度部屋に戻ると、今度はメイドさんがメイドさんのマスターキーでもダメだとフロントに連絡しています。

そして、メイドさんがボーイを呼ぶから待っててねというので、しばし待っていると大柄のボーイさんがやってきます。彼もいったんマスターキーを差してみますが、もちろん開くわけはありません。
それではどうするのかと思って見ていると、彼が持ってきた大型ノートPCほどの機械を操作して、キーの差し込み口に向かって電波を送っているようです。すると、緑色のランプが点灯し、キーロックは解除。

ようやく部屋には入れますが、まだキー操作は無効のようです。さらに作業は続き、部屋の内部からキー開閉装置を修理して、ようやくOKになります。ボーイさん、ご苦労様! でも、これはホテル側のトラブルだから、チップは不要ですよね。それでよかったかな?(チップって本当に難しい)

ようやく部屋に入れて、ホッとして時計を見ると、えっ、もう10時! Hさんとの約束の時間です。あわてて出かける準備して部屋を出ようとすると、ロビーからHさんの電話。3分ほど遅れましたと言われましたが、遅れたのはこちらです。すぐにロビーに降りて、謝罪よりも言い訳モード。だって、ホテルのドアロックシステムが悪い!!

さて、今日もHさんの車で案内してもらいます。行き先はクロスター・ノイブルク修道院Stift Kloster Neuburg。
修道院へは、遠回りしてウィーンの森Wienerwaldあたりを通りながら行ってくださるそうです。
ウィーンの森への途中に、Hさんが住んでいるところのそばを通りますが、大きな公園のある一角で高級住宅地帯です。すごいですね。

ドライブの途中で、ウィーンの森の中腹で眺めを楽しみます。

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ここではドナウ川Donauは見えません。

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このあたりは車でないとなかなか来られない所ですね。それに、ウィーンの森を散策する起点としては、なかなかよさそうなところです。でも、のんびり散策するほどの時間はないので、車からは降りずにもっと山を上ってもらいます。
そして、ついにカレンベルクの丘Kahlenbergに到着です。ここは昔(20年前のツアーの折に)来たはずなのですが、まったく覚えていません。Hさんによると、ここも随分変わったそうです。
しかし、ここの展望台からの眺めは大変素晴らしい。ドナウ川が一望できます。

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こちらはウィーンの街です。大きく広がっていますね。

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展望台の建物はこんな感じです。

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ところでドナウ川は見えますが、ドナウ運河Donau Kanalは見えません。
Hさんに伺うと、ドナウ運河は小さくて、ここからは運河自体は見えず、運河の周りの緑が見えるだけとのこと。そう言われると、運河沿いのフンデルトヴァッサーのデザインしたウィーン市ゴミ焼却場Fernwaerme Wienの煙突の横に、緑地帯がずっと続いていますね。なるほどね。

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カレンベルクの丘からの眺めはすこぶる素晴らしいですね。
次は今日の目的地のクロスター・ノイブルク修道院に向かいます。


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エスコリアルを思い描いたクロスター・ノイブルク修道院

2010年7月18日日曜日@ウィーン~メルビッシュ/2回目

カレンベルクの丘KahlenbergからのウィーンWien・ドナウ川Donauの眺めを楽しんで、ここから丘を下ります。

そこはすぐにクロスター・ノイブルク修道院Stift Kloster Neuburgです。

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この修道院は、スペイン・ハプスブルク家出身のカール6世が、修道院と住居を兼ねて、スペインのエル・エスコリアル修道院Monasterio de El Escorialを思い描いて作ったとのことです。でも、カール6世の娘のマリア・テレジアがこの建物に興味を示さなかったので、さらなる発展はなかったそうです(すべて、Hさんの受け売りです)。もっとも、この時点ではエスコリアル修道院には行ったことがなかったので、その類似度は分かりませんけどね。

早速、入館します。これが入館チケット。二人で16ユーロ。

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住居部分だけを見て歩きます。宗教的なスペースは割愛。
中にはいると、綺麗に修復された回廊が続きます。

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回廊は起伏のある部分もあり、延々と続きます。

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修道院の内部は、白い壁に囲まれた美しい建物です。住居部分は王宮でもあります。

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天井が高く、赤絨毯がひかれているので、豪華な印象。

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広間は、それは美しい天井画で飾られています。

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広間の壁面の装飾も大変豪華です。

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ふと窓から中庭を眺めると、舞台が作られて劇場空間になっています。

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Hさんに聞いてみると、ここではオペラの上演があり、なかなか質の高いオペラだそうです。
よく見ると、牛のオブジェのようなものが見えますね。今年の演目は、ビゼーのオペラ《カルメン》だそうです。実は、その公演はもう直ぐで、Hさんもチケットを買っているそうです。羨ましいですが、saraiはもう数日で帰国ですから無理ですね。

後日談になりますが・・・ちょうど公演の日は雨で、この中庭の野外での公演は中止になり、近くの公会堂のような所で上演されたとのこと、残念でしたね。でも、そのとき主催者から「ザンクトマルガレーテンのように、第1幕だけで中止してチケット代を返さなかったようなところとは違い、ここはちゃんと公演するんですよ」というようなコメントがあったそうです。saraiが見に行き、雷雨のために途中で公演打ち切りになったときのことを言ったようです。やはり、あの公演打ち切りはずい分異常なことだったんですね。

この修道院では、絵画展示もあり、往時を偲んで見学。これですべて終了。
ここも随分、修復されています。
建物を出て外から見ると、大変立派な建物ですね。

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さて、この修道院はワインの醸造・経営もしているそうで、ワインの販売も行っています。ワイン好きのsaraiとしては興味をそそられます。見て回っていると、ゼクト(スパークリングワイン)が安い。しかも、飲みやすいピッコロのボトルがあるので、陳列してあった6本すべてをお買い上げしてしまいました。

帰国後、折に触れて飲みましたが、なかなか美味しいワインでした。
で、先日、遂に最後の1本になってしまったので、記念撮影。

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撮影後に、もちろんしっかり最後の1本をいただきました。



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クロスター・ノイブルクでランチ、そしてメルビッシュ音楽祭

2010年7月18日日曜日@ウィーン~メルビッシュ/3回目

クロスター・ノイブルク修道院Stift Kloster Neuburgを見て歩いたところでもうお昼時。

この修道院にもカフェレストランがあるようですが、もう少しちゃんとした食事がしたいということで、Hさんに近くのレストランに案内してもらいます。
が、ここも修道院の経営とのこと、修道院の経済力は恐るべし・・・。

Hさんにメニューの説明をしてもらいながら選んだ内容は、野菜とパンケーキの細切りの入ったコンソメスープ、西洋松茸のフライ、玉ねぎのソースと玉ねぎのカリッと揚げた細切りの添えたローストビーフ、アイスクリームのせのアイスコーヒー、メランジェといったところ。
やはり、プロのお墨付きの食事は、ひときわ美味で、満腹!!!

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ここでゆっくりお昼を楽しんでいると、雨が降り出します。
すかさずHさんは、今夜の野外オペレッタ会場のメルビッシュMörbischに電話で状況確認。さすがに仕事ができる女性!という感じですね。その結果は「ウィーンは雨だけど、メルビッシュは晴れているわよ」ってことで、一安心です。ザンクトマルガレーテンのように、豪雨に降られたくありませんからね。

その後、またホテルに送ってもらいます。
が、まだ出かけるには少し時間があるということで、ホテルのロビーでお茶しながら、Hさんと話の続き・・・ウィーンでHさんとお話できるのもこれが最後ですからね。
で、音楽、芸術のディープな話で、つい話し込んでしまい、あっと気が付くと、もう出かけないと間に合わない!
Hさんにそそくさと別れを告げ(Hさん、慌ただしくてゴメンナサイ!)、部屋に戻り、ちゃちゃっと支度をして、タクシーを呼んでもらい、速攻で出発。

今日のオペレッタは、一昨日の野外オペラ(ザンクトマルガレーテン)と同じバス乗り場(国際バスターミナル)からのバスを利用します。2度目なので、慣れたものです。
タクシーがバス乗り場に着くと、出発15分前。まだ何人かバスの前に並んでいますが、どうも我々が最後の乗客だったみたいです。

バスは予定の時間を少し過ぎて出発。向かう方向は毎日同じなので、見慣れた風景です。そのせいか、しばらくすると睡魔に襲われ、気が付くと、大きな湖(ノイジードラー湖Neusiedler See)に着いていました。ここが今日の会場です。
ノイジードラー湖はこんなに大きな湖です。

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今日はメルビッシュ湖上音楽祭Seefestspiele Mörbischで、3日前から始まり8月いっぱいやっています。
このメルビッシュ湖上音楽祭は、毎年NHKのBSハイビジョンで放送されていて、saraiは欠かさず楽しみに見ていた音楽祭です。まさか、その音楽祭に来られるとは思ってもいなかったので、saraiは大喜びなんです。
今年のプログラムは、レハールのオペレッタ「ロシアの皇太子」。美しいメロディーで知られるオペレッタです。

早速、会場に入ります。これは入場ゲート。

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今回ゲットしたチケットはVIP席(LOGE)。観客席の最後列のスタンドにある、無料のドリンク・軽食付きのもの。
スタンドには2階にレストランもあり、食事もできます。

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さて、VIP席に向かいましょう。
VIP席は会場案内板の下方中央の緑色のLOGEと表示されているブロックです。

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スタンドの内部を抜けて、VIP席に向かいます。

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スタンド内にはレストランスペースもあります。

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VIP席は専用の入口からはいります。
まず、入場するとスワロフスキーの大型双眼鏡を無料で貸してくれます。
ちゃんと返却することを確認するためでしょうか、名前や連絡先、パスポート番号などを記入させられます。
まあ、立派で高価な双眼鏡ですからね。

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また、お土産の手提げも手渡されます。中身は「ロシアの皇太子」のCD(もちろん、このメルビッシュ音楽祭のものです)、フルカラーの立派なプログラム、ドリンク。

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そして、毛布。そうです、今日は一転して寒いんです。湖上からの寒風が身に沁みます。というわけで、一般席のお客さんは、座布団や毛布を詰め込んだ大きなバッグ持参なのです。saraiのような旅人には、こんなものは準備できないので、このVIP席ならではのサービスがとっても魅力的。その割には安いんですよ。
ところが、この毛布サービスでもまだまだ寒く、こんな事態も想定して持参したウィンドブレーカーも着込みます。
で、とりあえず、ウェルカムシャンパンでお腹を温めましょう。

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VIP席はこんな雰囲気で中にバーカウンターもあり、なかなかリッチな気分になりますね。

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ここにはVIP席専用のトイレもあり、配偶者は早速利用。

VIP席からは舞台上の大掛かりなセットが見えています。お城を模したセットですね。その向こうにノイジードラー湖が広がり、素晴らしい景色です。

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観客席はまだ、ほとんど人が埋まっていません。開演まで、まだ、1時間以上もあります。

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周りを見渡すと、一般席は野球場のスタンドのようになっており、座布団が欲しいかもしれませんね。

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もちろん、VIP席はクッション付のシートになっています。

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舞台の向こうの湖を眺めると、観光船が運行しています。

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舞台上ではスタッフが最後の準備に大わらわ。

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開演時間が迫り、VIP席も大賑わいです。

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VIP席を始め、客席も多くの人で埋まってきます。

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大がかりな舞台セットも、まだ明るい夕刻の明かりでよく見えています。まもなく開演です。

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8時半になり夕闇が迫った時に、公演が開始。
次々にレハールの美しいメロディーが流れ、うっとりします。

休憩時間には軽食と飲み物を寒さに震えながら、たっぷりといただきます。
が、気が付くと、VIP席の下に専用の暖かい部屋もあり、なーんだ・・・。

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我々もちょっとだけ、この専用ルームで暖かい空気を楽しませてもらいます。

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後半も順調に公演は続き、あっという間にフィナーレ。
フィナーレ後の湖上に上がる花火はレハールの音楽と連動した見事なもの。オペレッタファンの心をしっかりとつかんでいますね。みな、レハールのメロディーを鼻歌まじりに上機嫌で帰っていきます。

公演の詳細は既にここに詳細にご紹介しました。

我々も余韻に耽りながら、駐車場のバスに向かいます。

満足な気持ちを抱きつつ、バスでウィーンに無事帰着。
バスはシューターツオパー前まで行ってくれたので、ホテルには楽々帰れましたが、着いたら深夜1時を過ぎています。
そのまま、倒れこむようにベッドに・・・。

明日はフリーの1日なので、ゆっくりとウィーンを過ごしましょう。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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久々のコメント、ありがとうございます。
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コメント、ありがとうございます。正直、もう2年ほど前のコンサートなので、詳細は覚えておらず、自分の文章を信じるしかないのですが、生演奏とテレビで

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