fc2ブログ
 
  

ルツェルン音楽祭・・・クルレンツィスは最高の演奏で閉幕 バルトリはデスピーナでもアジリタ全開 モーツァルトのオペラ《コジ・ファン・トゥッテ》

2019年9月15日日曜日@ルツェルン

旅の12日目、ルツェルンLuzernの5日目です。

今日は快晴ですが、昨夜、ブログ執筆と国内のチケットのネット購入のために就寝は深夜になりました。また、ルツェルン音楽祭は今日閉幕ですが、日曜のせいか、夕方4時からの公演です。どこかに出かけるほどの時間もありません。こちらは日曜は安息日。スーパーなどのお店も軒並み休業。ということで、郷に入れば郷に従えで、saraiものんびりとなにもしない休日にしましょう。

目覚まし時計をかけなかったので、配偶者は9時、saraiは11時の起床です。これは配偶者が起きたときのアパートメントからの朝の晴れ上がった風景です。

2020101501.jpg



ゆっくりお風呂に入り、サッパリして、ランチをいただきに出かけます。もう、12時過ぎです。まずはふらっとロイス川の河畔に出て、すこしぶらぶら。シュプロイアー橋Spreuerbrückeは風情があります。

2020101502.jpg



ロイス川沿いに歩きます。イエズス会教会Jesuitenkircheが見えています。

2020101503.jpg



シュプロイアー橋近くの小さな広場に水道付きの泉があります。女性が水を飲んでいますね。このあたりの水道はアルプスの水でしょうから美味しいのかな。なかなかsaraiは飲む勇気がありません。

2020101504.jpg



堰(Nadelwehr Luzern)を抜けた川の水は白濁して、勢いに満ちています。

2020101505.jpg



今日は日曜日なので、スーパーやパン屋さんはお休み。地元の人を相手にしたカフェなども休んでいるようです。いつも賑わっていて気になっていたカフェに行ってみましょう。ビストロ・クリエンブリュグリBistro Krienbrüggliです。プフィスターガッセPfistergasseとブルガー通りBurgerstrasseが合流する広場の前にあります。

2020101506.jpg



朝ごはんのメニューが黒板に書かれています。このカフェのテラス席で朝昼兼用のご飯をいただきます。

2020101507.jpg



テラス席は陽光に照らされています。見上げると、雲一つない青空です。

2020101508.jpg



これがカフェのある建物を見上げたところです。クリエンブリュッケKrienbrückeと書かれていますね。

2020101509.jpg



テラス席の前には噴水(泉)があります。観光客が見物しています。

2020101510.jpg



ブルガー通りを見ると、昨日、遅めのランチをいただいたスイス料理店タウベTaubeが見えています。

2020101511.jpg



一応、食べるのはブレックファストです。パンケーキが美味しそうですね。オムレツのセットもあります。ココアにチャイ・ラッテなるドリンク、ジュースもお願いします。贅沢な朝食兼ランチになります。
まず、飲み物が運ばれてきます。

2020101512.jpg



飲み物をいただきながら、周りの建物を眺めていると、面白いことに軒の下に絵が描いてあります。建物の壁に絵が描かれることは多いですが、軒の下とはね。

2020101513.jpg



オムレツは野菜たっぷりで文句なしの美味しさ。

2020101514.jpg



パンケーキ(チョコかけ)に添えられた果物の甘くて美味しいこと。

2020101515.jpg



日差しが気持ちよく、さわやかで、大満足の食事でした。

ホテルに戻り、お昼寝をして、最後のオペラに備えます。配偶者は一足先に起きだして、着物を着ます。saraiもタキシードでバッチリです。ちょっと時間に余裕があるので、バスに乗って行きましょう。反対側のバス停にバスのチケットを買いにいっていたsaraiが、外出用の眼鏡に取り換えてこなかったことに気づき、眼鏡を取りにいったん、ホテルに帰ります。そのため、1本バスを見送ったので、もう一つの別のバス停へ移動します。と、そこでバスを待っていたおじさまが、配偶者の着物に興味を示し、きれいだと褒めてくれます。最後には、履いているのは何なのと訊くので、草履を脱いでお見せします。で、なんと彼の行先は同じオペラ会場でした。

ルツェルン音楽祭の会場のルツェルン・カルチャー・コングレスセンターKultur- und Kongresszentrum Luzernに到着です。また、いろんな人から着物を誉めてもらい、配偶者も上機嫌です。
音楽祭最終の公演はクルレンツィス指揮ムジカエテルナの演奏するモーツァルトのオペラ《コジ・ファン・トゥッテ》です。ルツェルン音楽祭を通して、今日の《コジ・ファン・トゥッテ》が最高の演奏でした。モーツァルトのオペラの最高峰にふさわしい驚異的なレベルの演奏です。何と言っても、3人の女声歌手が究極の歌唱を聴かせてくれました。フィオルディリージ役を歌うナデージダ・パヴロヴァの透き通った歌声。それにバルトリのデスピーナ! 彼女が今後歌う機会があるのでしょうか。バルトリはデスピーナを歌っても自然にアジリタします。彼女でないと歌えないデスピーナです。ドラベッラ役のポーラ・マリヒーは今日の歌唱は絶好調。
クルレンツィス指揮のムジカエテルナの音楽的な精度の高さはこの4日間を通じてのものですが、聴けば聴くほど、その演奏の細かいところまで磨き抜かれたところに絶句するだけです。それにモーツァルトの音楽に対してのリスペクトと愛情の強さも尋常ではなく、実に丁寧で誠実な演奏です。

今回のダ・ポンテ3部作を総括すると、モーツァルトのオペラはその真の姿を現すために、240年ほどの時を経て、天才クルレンツィスの登場を待っていたということになるでしょうか。saraiはその歴史的な場面に立ち会わせてもらいました。そして、モーツァルトの天才の真の意味を知ることになりました。うーん、無理して来て、報われました!

オペラ終了後、友人のSteppkeさんとワインを飲みながら、今回の一連のオペラの総括反省会。反省会の後、またまた、湖畔をブラブラしながら、ホテルに戻りました。
さて、ルツェルン音楽祭も無事に終了。明日はレマン湖の方に移動します。荷物をまとめましょう。当分はコンサートなしで、一泊だけの移動が続くので、当面必要のないものはまとめて開けないカバンに詰めて、日常に必要なものをまとめて開け閉めするカバンに詰めて、整理しましょう。実はこれが大正解で後で大いに役立つことになります。
アパートメントを出るので、使った食器を片付け、冷蔵庫の中に残ったものを片付けて、オシマイ。

明日は5日間滞在したルツェルンを離れ、アルプスをハイキングした後、ゴールデンパスラインの豪華列車に乗って、最愛のピアニストのクララ・ハスキルが人生の最後の住まいにしたレマン湖のほとりのヴヴェイの町を訪れます。とても大変な日程です。早朝から起きて、夜まで行動します。山の天気が良くて、アイガー、メンヒ、ユングフラウの3山がくっきりと見えればよいのですが・・・。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!




テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

人気ランキング投票、よろしくね
ページ移動
プロフィール

sarai

Author:sarai
首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

来訪者カウンター
CalendArchive
最新記事
カテゴリ
指揮者

ソプラノ

ピアニスト

ヴァイオリン

室内楽

演奏団体

リンク
Comment Balloon

金婚式、おめでとうございます!!!
大学入学直後からの長いお付き合い、素晴らしい伴侶に巡り逢われて、幸せな人生ですね!
京都には年に2回もお越しでも、青春を過ごし

10/07 08:57 堀内えり

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

もろともにあはれとおもへ山ざくら 花よりほか

月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR