旅の12日目、ルツェルンLuzernの5日目です。
今日は快晴ですが、昨夜、ブログ執筆と国内のチケットのネット購入のために就寝は深夜になりました。また、ルツェルン音楽祭は今日閉幕ですが、日曜のせいか、夕方4時からの公演です。どこかに出かけるほどの時間もありません。こちらは日曜は安息日。スーパーなどのお店も軒並み休業。ということで、郷に入れば郷に従えで、saraiものんびりとなにもしない休日にしましょう。
目覚まし時計をかけなかったので、配偶者は9時、saraiは11時の起床です。これは配偶者が起きたときのアパートメントからの朝の晴れ上がった風景です。

ゆっくりお風呂に入り、サッパリして、ランチをいただきに出かけます。もう、12時過ぎです。まずはふらっとロイス川の河畔に出て、すこしぶらぶら。シュプロイアー橋Spreuerbrückeは風情があります。

ロイス川沿いに歩きます。イエズス会教会Jesuitenkircheが見えています。

シュプロイアー橋近くの小さな広場に水道付きの泉があります。女性が水を飲んでいますね。このあたりの水道はアルプスの水でしょうから美味しいのかな。なかなかsaraiは飲む勇気がありません。

堰(Nadelwehr Luzern)を抜けた川の水は白濁して、勢いに満ちています。

今日は日曜日なので、スーパーやパン屋さんはお休み。地元の人を相手にしたカフェなども休んでいるようです。いつも賑わっていて気になっていたカフェに行ってみましょう。ビストロ・クリエンブリュグリBistro Krienbrüggliです。プフィスターガッセPfistergasseとブルガー通りBurgerstrasseが合流する広場の前にあります。

朝ごはんのメニューが黒板に書かれています。このカフェのテラス席で朝昼兼用のご飯をいただきます。

テラス席は陽光に照らされています。見上げると、雲一つない青空です。

これがカフェのある建物を見上げたところです。クリエンブリュッケKrienbrückeと書かれていますね。

テラス席の前には噴水(泉)があります。観光客が見物しています。

ブルガー通りを見ると、昨日、遅めのランチをいただいたスイス料理店タウベTaubeが見えています。

一応、食べるのはブレックファストです。パンケーキが美味しそうですね。オムレツのセットもあります。ココアにチャイ・ラッテなるドリンク、ジュースもお願いします。贅沢な朝食兼ランチになります。
まず、飲み物が運ばれてきます。

飲み物をいただきながら、周りの建物を眺めていると、面白いことに軒の下に絵が描いてあります。建物の壁に絵が描かれることは多いですが、軒の下とはね。

オムレツは野菜たっぷりで文句なしの美味しさ。

パンケーキ(チョコかけ)に添えられた果物の甘くて美味しいこと。

日差しが気持ちよく、さわやかで、大満足の食事でした。
ホテルに戻り、お昼寝をして、最後のオペラに備えます。配偶者は一足先に起きだして、着物を着ます。saraiもタキシードでバッチリです。ちょっと時間に余裕があるので、バスに乗って行きましょう。反対側のバス停にバスのチケットを買いにいっていたsaraiが、外出用の眼鏡に取り換えてこなかったことに気づき、眼鏡を取りにいったん、ホテルに帰ります。そのため、1本バスを見送ったので、もう一つの別のバス停へ移動します。と、そこでバスを待っていたおじさまが、配偶者の着物に興味を示し、きれいだと褒めてくれます。最後には、履いているのは何なのと訊くので、草履を脱いでお見せします。で、なんと彼の行先は同じオペラ会場でした。
ルツェルン音楽祭の会場のルツェルン・カルチャー・コングレスセンターKultur- und Kongresszentrum Luzernに到着です。また、いろんな人から着物を誉めてもらい、配偶者も上機嫌です。
音楽祭最終の公演はクルレンツィス指揮ムジカエテルナの演奏するモーツァルトのオペラ《コジ・ファン・トゥッテ》です。ルツェルン音楽祭を通して、今日の《コジ・ファン・トゥッテ》が最高の演奏でした。モーツァルトのオペラの最高峰にふさわしい驚異的なレベルの演奏です。何と言っても、3人の女声歌手が究極の歌唱を聴かせてくれました。フィオルディリージ役を歌うナデージダ・パヴロヴァの透き通った歌声。それにバルトリのデスピーナ! 彼女が今後歌う機会があるのでしょうか。バルトリはデスピーナを歌っても自然にアジリタします。彼女でないと歌えないデスピーナです。ドラベッラ役のポーラ・マリヒーは今日の歌唱は絶好調。
クルレンツィス指揮のムジカエテルナの音楽的な精度の高さはこの4日間を通じてのものですが、聴けば聴くほど、その演奏の細かいところまで磨き抜かれたところに絶句するだけです。それにモーツァルトの音楽に対してのリスペクトと愛情の強さも尋常ではなく、実に丁寧で誠実な演奏です。
今回のダ・ポンテ3部作を総括すると、モーツァルトのオペラはその真の姿を現すために、240年ほどの時を経て、天才クルレンツィスの登場を待っていたということになるでしょうか。saraiはその歴史的な場面に立ち会わせてもらいました。そして、モーツァルトの天才の真の意味を知ることになりました。うーん、無理して来て、報われました!
オペラ終了後、友人のSteppkeさんとワインを飲みながら、今回の一連のオペラの総括反省会。反省会の後、またまた、湖畔をブラブラしながら、ホテルに戻りました。
さて、ルツェルン音楽祭も無事に終了。明日はレマン湖の方に移動します。荷物をまとめましょう。当分はコンサートなしで、一泊だけの移動が続くので、当面必要のないものはまとめて開けないカバンに詰めて、日常に必要なものをまとめて開け閉めするカバンに詰めて、整理しましょう。実はこれが大正解で後で大いに役立つことになります。
アパートメントを出るので、使った食器を片付け、冷蔵庫の中に残ったものを片付けて、オシマイ。
明日は5日間滞在したルツェルンを離れ、アルプスをハイキングした後、ゴールデンパスラインの豪華列車に乗って、最愛のピアニストのクララ・ハスキルが人生の最後の住まいにしたレマン湖のほとりのヴヴェイの町を訪れます。とても大変な日程です。早朝から起きて、夜まで行動します。山の天気が良くて、アイガー、メンヒ、ユングフラウの3山がくっきりと見えればよいのですが・・・。
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