2008年5月5日月曜日@ドレスデン~マイセン/8回目
今年の旅はドレスデンDresdenとライプツィヒLeipzigとプラハPrahaが目的地。
今日はドレスデンの4日目です。
今日はモーリッツブルグ城Schloss Moritzburgというドレスデン郊外の狩猟の館を訪れた後、急遽、マイセンMeißenまで足を延ばしました。
マイセンの丘の上にあるアルブレヒト城Albrechtsburg Meissen、そして、マイセンの陶磁器工房を訪問し、マイセン陶磁器を手に入れたので、ドレスデンにとってかえします。
ドイツ菓子の有名店クロイツカムKonditorei Café Kreutzkamm Dresdenで美味しいケーキをいただき、いったん、ホテルに戻り、ドレスアップして、オペラハウスに向かいます。ドレスデンのオペラハウスはゼンパーオーパーSemperoper Dresdenという名前で呼ばれる建物ですが、第2次世界大戦の空襲で瓦礫になり、ドイツ人の執念で再建された記念碑的な建物です。
トラムを降りて、歴史的なバロック建築物群の中を抜けて、ゼンパーオーパーに向かいます。
これはツヴィンガー宮殿 Dresdner Zwingerの陶磁器コレクションPorzellansammlungのある建物の時計とマイセン磁器のカリヨン(鐘)です。

これはツヴィンガー宮殿の中庭からアルテ・マイスター絵画館 Gemäldegalerie Alte Meisterを望むところです。

これはドレスデン城 Residenzschlossです。

そして、ゼンパーオーパーの前に到着。

そもそも今回のドレスデンへの旅はほぼ1年前に計画を始めましたが、その大きな目的がこのゼンパーオーパーでオペラを見ることにありました。5月の連休の公演予定を調べているとなかなかよい演目がありません。それはそれで航空チケットだけを手配後に再度、公演予定を見ると、驚いたことにドレスデンを離れる予定だった5月5日に素晴らしい公演が予定されています。これは何とかしないといけないということで、航空チケットを再手配し、スケジュールを1日延ばすことにしたわけです。それだけ楽しみにしている今回の旅の最大のハイライトです。オペラのチケットは流石に1年前に予約するときはまだがらがら状態。きっと世界のオペラファンが気がつく前に手配できたんでしょう。なおかつ、S席が約8千円。日本では考えられない低価格です。
これがそのチケット。2列目の中央です。

さて、このゼンパーオパーに入館後、なかなか、ホール内の座席へのドアが開かれません。開演15分ほど前にようやくドアが開き、内部にはいると、美しい装飾で驚きます。これらはすべて修復されたものでしょう。

見上げると素晴らしい天井ドームです。吊り下げられたシャンデリアが輝いています。

これがステージ。これも素晴らしい装飾です。

ステージの上方には美しい絵が描かれています。

saraiが座る2列目の席は何と最前列なんです。

開演時間になると、スーツ姿の人がステージに現われ、ドイツ語で何か話し始めます。もちろん、ちんぷんかんぷんです。途中、観客から笑いがわきおこりますが、まったく状況がわかりません。ところが、話が終わると、観客が皆、席を立ち始めます。どんどん、人がいなくなります。事ここに至ると、さすがにsaraiもあせります。今日は公演キャンセルかと、観念の気持ちもよぎります。すると、saraiの気持ちを感じたらしく、配偶者が突如、後ろを振り向き、後ろの客席にいたドイツ人に「どういうことなのか?」と訊いてくれます。すると、何かのトラブルでオーケストラの到着が遅れ、開演が30分遅れるとのことと英語で教えてくれました。
30分後、無事にオペラが開演し、一安心。今日は会場に来て初めて、分かりましたが、コンサート形式といって、歌手が舞台衣装をつけずに、舞台装置もなしで、オーケストラの前で、歌うだけのものです。それはそれで、今回は素晴らしいソプラノ歌手、エディッタ・グルヴェローヴァが出演するのが楽しみだったので、そんなに問題はありません。逆にオペラが始まると、いつもオーケストラの向こうで歌っている歌手がステージの一番前で歌うので、すごい迫力です。席も最前列だったので、ほんの2~3メートル先で歌手が歌い、グルヴェローヴァのソプラノの声は耳が痛いくらいです。今日のオペラは昨年のウィーンのシュターツオーパーで聴いたのと同じドニゼッティの「ランメルムーアのルチア」でルチアを歌うのも同じグルヴェローヴァです。昨年と違い、彼女は今回は絶好調。有名な狂乱の場は生涯で2度と聴けないような素晴らしい歌唱でsaraiは涙が出るほどの感動!! 会場もものすごく盛り上がり、全員総立ちのスタンディングオベーションです。めったにあることではありません。配偶者はいつもの調子で近くのドイツ人の紳士と「すごかったですね」と握手を交わしています。感動の余韻を残しながら、トラムでホテルに戻ります。もう、この旅で思い残すことはないと思いながら・・・
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