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ウィーンで音楽三昧:ウィンドボナ散策の追加、ホーアーマルクト広場とマリア・アム・ゲシュターデ教会

2013年4月20日土曜日@ウィーン/1回目

旅の17日目です。

今日もウィーンの休日です。
連日のんびり朝寝して遅くまで朝食を食べていて、それではあまりにホテルのスタッフに申し訳ないので、今日はほんの少し早目に朝食ルームに行きます(とはいっても9時)。やはり、この時間は朝食ルームは賑やかです。今日は土曜日のせいかも分かりませんけどね。今日も美味しい朝食を頂きました。

今日も曇り空ですが、雨の心配はなさそうです。今日も元気よくウィーン散策に出かけましょう。
ウィーンはこれまでも色んな所に出かけましたが、昨日、ウィーンの旧市街の中心を歩いてみて、意外にウィーンのど真ん中を歩いていないことに気付き、今日も聖シュテファン大聖堂の北の界隈を散策することにします。その前に昨日のウィンドボナ散策で漏れてしまったところがあったので、2つのポイントを押さえておきましょう。

一つ目はホーアーマルクト広場(Hoher Markt)。ここは昔、ウィンドボナの中心地だったところで、古代ローマ時代から存在するウィーン最古の広場です。当時は今のドナウ運河あたりをドナウ川本流が流れていたそうで、このホーアーマルクトは水揚げ港でした。その後、13~14世紀は交易の中心地になりました。処刑場やさらし場としても19世紀まで使われていたそうです。古代ローマ時代には、ウィンドボナの軍団駐屯地の中心として兵舎が並んでいました。広場からはローマ遺跡も発掘されています。
昨日、フライシュマルクトFleischmarktからバウエルンマルクト通りBauernmarktの奥に遠望したアンカー時計Ankeruhr Clockはこのホーアーマルクト広場から間近に見ることができます。歴史ある広場のなかで、この時計はまだできてから100年も経っていない新しいものです。できたのは1917年です。もうすぐ100年祭が開かれそうですね。このアンカー時計の前に到着したのは12時30分・・・もう30分早く着けば、仕掛け時計の12組の人物の人形を見ることができるところでした。また、そのうちに出直しましょう。


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広場の中心には、結婚の泉Vermählungsbrunnenがあります。


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ここには当初、木造の泉がありました。皇帝レオポルト1世が息子ヨーゼフ1世の結婚を祝って(戦地からの帰還を祝ってとも言われています)、1729年にフィッシャー・フォン・エルラッハに造らせました。エルラッハと言えば、ウィーンのバロック建築の巨匠ですね。この泉は石とブロンズでできています。バロック期ウィーンの最も重要な泉です。


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とても立派な泉です。人々がこの泉の下を憩いの場としているようです。


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二つ目はマリア・アム・ゲシュターデ教会Katholische Kirche Maria am Gestadeです。昨日、ゴシック期の古い教会、聖ペーター教会と聖ループレヒト教会の2つは間近に見ましたが、マリア・アム・ゲシュターデ教会だけはティーファー・グラーベン通りから、石段の先の高台にそびえる建物を遠くから眺めただけでした。これが昨日見た教会の姿です。


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この教会はウィーンが舞台になった映画「 第三の男 」や「 恋人までの距離:ディスタンス 」でも映像化されました。ちょうど、この下から見上げる姿でした。ですから、映画と同じ姿は見たからいいと言えば、いいんですが、やっぱり、間近でも見てみたいと思った次第。

ホーアーマルクト広場から、道を探りながら、教会のほうに進みます。道はややこしいですが、何とか、教会に向かって進みます。


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遂にマリア・アム・ゲシュターデ教会の真横にぶつかりました。そこから鐘楼を見上げます。


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教会の側面はこんな感じ。


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もう一度、見上げます。今度は鐘楼と2本の尖塔が一緒に見えました。


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これがマリア・アム・ゲシュターデ教会がウィーンの文化財であることを示す銘です。教会は元々、1158年ドナウ川支流の土手に建設されました。その支流は現在は昨日歩いたザルツグリース通りになっています。教会の名前、マリア・アム・ゲシュターデ、すなわち、《岸辺のマリア》はその立地に由来しています。銘に書かれている1394-1414は再建された年です。


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この教会は中を見学できます。内部は単廊式のシンプルな作りですが、とても美しいですね。


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絵画や飾りつけも見事です。


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これも見事な装飾品です。


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主祭壇はルネサンス様式です。


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これは祭壇から後ろのほうを眺めたところ。写真ではまっすぐに見えますが、身廊は川の湾曲に沿って、曲がっています。


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内部の一画にこんな美しいものもあります。


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パイプオルガンは後世のものでしょうが、美しいです。


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最後にもう一度、美しい内部空間を眺めました。


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教会を出て、正面からの風景を眺めます。下を横切っている通りはティーファー・グラーベン通りTiefer Graben(正確には通りの最後の部分で、奥のほうに伸びている通りはベルセガッセBörsegasse)です。そこから、この教会まで石段が続いていますが、この写真では見えません。昨日の写真はこのティーファー・グラーベン通りから教会を見上げたものです。


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これで昨日、見損ねたものは補完できました。この後は今日の散策に移ります。

散策のルートを地図で確認しておきましょう。


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ウィーンで音楽三昧:ウィンドボナの濠の東、ルーゲック広場界隈を散策

2013年4月20日土曜日@ウィーン/2回目

マリア・アム・ゲシュターデ教会を出て、ファサード左側の道を教会の側面に沿って歩いていきます。来るときは教会の反対側の側面の道を歩いてきたので、別の道を歩くことにしたんです。


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ところが残念ながら、この道は行き止まり。すごすごと戻りましょう。


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また教会の正面に戻ってきました。正面からティーファー・グラーベン通りTiefer Grabenへ下る石段のところに来ましたが、これを下りると遠回りになるので、それはやめます。


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これがマリア・アム・ゲシュターデ教会のファサードです。入り口には、聖ヨハネの見事なレリーフが見えています。


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来た時と同じ右側面に沿った道を歩きます。


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しばらく歩くと、シャッターを下ろした画廊がありました。隙間から除くと、何とシーレの作品が並んでいます。本物でしょうか。本物なら、値打ちものでしょうね。


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ホーアーマルクト広場Hoher Marktに戻ってきました。結婚の泉Vermählungsbrunnenです。


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ホーアーマルクト広場から、ローテントゥルム大通りRotenturmstraßeの向こうにルーゲック広場Lugeckが見えています。そちらに向かいます。


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このルーゲック広場は、ローマ人が築いた軍営地ウィンドボナの濠の外側で、市場などで賑わった場所です。今日の散策はこのルーゲック広場を出発点にして、聖シュテファン大聖堂の北の界隈を散策します


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ルーゲック広場の奥にはグーテンベルクの記念像があります。今回の旅では、マインツ、ストラスブールに続き、またまたウィーンでもグーテンベルク。彼は謎の人物です。印刷技術を秘密にしていたため、彼の業績の詳しいことは分からないようです。何故ここにも銅像が立っているのか、一説によると、この辺りに印刷職人が集まっていたからのようです。


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このルーゲック広場の5番地にはヴォルツァイレ通りWollzeileに続くドゥルヒガング(通り抜け)の入り口のアーチがあり、派手な装飾が目立っています。巨大なウィーナー・シュニッツェルで有名なレストラン・フィグルミュラーFiglmüllerの看板です。このドゥルヒガングの中ほどにフィグルミュラーは店を構えています。今日も店の入り口は観光客で人だかりになっているようです。


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かって、saraiがフィグルミュラーを訪れた際もレストランは満席で、ベッカー通りBäckerstraßeの支店に行くように言われました。そのときはその支店でテーブルを確保できましたが、今日はそのベッカー通りの支店も人だかりがしていて混み合っているようです。食事をするのも大変です。


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今日の散策はグーテンベルク記念像から分かれて続く2本の通り、ベッカー通りBäckerstraßeとゾンネンフェルス通りSonnenfelsgasseを歩きます。
まず、ベッカー通りを歩きます。フィグルミュラーのベッカー通り店の隣の8番地には、バロック様式のザイテルン宮殿があります。外観はそれほどバロック風の華麗な装飾は施されていなくて、上品な雰囲気です。現在はギャラリー・アリアドネという画廊になっています。


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隣の10番地のピンク色の建物は華麗なバロック様式の建物です。このようにベッカー通りはバロックの館が続きます。


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7番地はルネサンスの庭を持つ建物です。入り口のアーチがオープンになっているので、中庭を見学しましょう。


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自由に入って鑑賞できます。イタリア風のルネサンスの中庭があり、絵を描いている人がいます。彼の邪魔にならないようにそっと歩きます。静かな中庭です。


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中庭を囲む建物は4階建ての美しい造りになっています。


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南側はかなり改修されているようで、美しいデザインになっています。


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建物の下側には古い壁面がそのまま残っています。


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こちらの壁面はモザイク模様のようなものが見えます。


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このルネサンスの庭を持つ建物を出たところで、平行しているヴァルツァイレ通りWollzeileのカフェがエシクガッセEssiggasseの向こうに見えます。カフェ・ディグラスCafé Diglasです。散策の途中ですが、もう昼時ですからランチにしましょう。

散策のルートを地図で確認しておきましょう。


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ウィーンで音楽三昧:カフェ・ディグラスでターフェルシュピッツを堪能! 再び、ベッカー通りの散策を開始

2013年4月20日土曜日@ウィーン/3回目

今日はルーゲック広場Lugeckからベッカー通りBäckerstraßeを散策しています。この界隈には、美味しそうなレストランが並んでいます。でも、今回の旅のテーマはカフェでランチですからね。ベッカー通りから、路地の先にヴォルツァイレ通りWollzeileのカフェ・ディグラスCafé Diglasが見えます。


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今日はカフェ・ディグラスでランチにしましょう。このヴォルツァイレ通りにはカフェ・ハイナーCafé-Konditorei L. Heinerもありますが、1昨日ケルントナー通りのお店でランチしたので、今日はカフェ・ディグラスにします。以前、このカフェ・ディグラスでお茶はしたことがありますが、ランチは食べていません。ランチが美味しいとの評判なので、楽しみです。
お店に入ると、外からは分からない大変な混雑ぶり。さすが有名店ですね。


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お店のスタッフが、店の一番奥の特等席を見つけてくれました。席に向かう途中、配偶者の目が点に・・・なんと鍋にスープたっぷりのターフェルシュピッツを食べている人がいるのを発見。昨年、レストラン・プラフッタで、たっぷりのスープと共に出してくれるターフェルシュピッツの美味しかった衝撃が忘れられず、また食べたいねと2人で時折話していたのです。たいていのお店では、ターフェルシュピッツはお肉のみで、スープは付いてきません。このカフェ・ディグラスはスープと共に提供してくれるようですね。
ランチメニューも数種類あり、こちらも気になるのですが、もう気持ちはターフェルシュピッツになっています。でも、いくらメニューを探しても書いてありません。メニューを見ないと料金が分かりませんからね。仕方がなく、注文を取りに来たお店の人に、向こうの席で食べている物は何かと聞くと、やはりターフェルシュピッツだとのお答。メニューのどこにあるのかと訊くと、そのスタッフは別のメニューを取り出して探しますが、見つかりません。ベテランのスタッフに応援を頼み、彼が指さすメニューにはターフェルシュピッツと書いてあります。アレ~? 狐につままれた気分ですが、値段を確認できたので、即注文! ランチよりはちょっとお高かったけど、さほどに違いはありません。プラフッタはそれなりの値段がするので、それよりも安いこのお店はお得感いっぱいです。私達がメニューから見つけられなかったのは、ドイツ語メニューにしか記載がないのではないだろうかと話しながら、ターフェルシュピッツの登場を待ちます。その間、店内の様子を眺めます。天井のシャンデリアがお洒落です。


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本当に店内は賑わっていて、満席状態。


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待つことしばし。来ました、来ました。鍋と付け合わせがトレイにセットされています。


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そっと鍋の蓋を取ると、透き通ったスープがお鍋一杯に入れられ、その中にお肉があります。


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もちろん、スープから頂きましょう。美味しい! 続いてお肉をいただきますが、なんとも柔らかく美味しい。


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配偶者もこれなら完食よとルンルンで食べていると・・・スープの中から大きなお肉がもう1枚登場。ちょっとsaraiが手伝って、なんとか完食です。大変、美味しかったですよ。
カフェ・ディグラスのランチに満足して、店を出ました。店内は相変わらず、混雑したままです。


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ヴォルツァイレ通りから路地を抜けて、ベッカー通りに戻ります。ベッカー通りに抜けた突き当りは9番地のカフェ・アルト・ウィーンKaffee Alt Wien。


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ベッカー通りを奥に進むと、14番地にはレストランOSWALD & KALB(通称O & K)があります。


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その隣の16番地の建物も綺麗な建物です。


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バロック様式のBurgerhausです。


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窓上部の飾りがいかにもバロックです。


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次の18番地でベッカー通りもおしまい。この建物もレストランになっています。


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ベッカー通りはバロック様式で装飾された建物が多いですね。老舗のレストランもいっぱいあります。夜のコンサートに出かけると、どうしても夕食の時間を作るのが難しいので、ランチをしっかり食べることになりますが、これらのレストランにもいつか出かけてみたいですね。

ベッカー通りの突き当りは、イグナーツ・ザイペル広場(Dr.-Ignaz-Seipel-Platz)です。この広場には、かってウィーン大学がありました。大学は今はリンク通り沿いのショッテントーアに移転しました。これが広場の東側の1番地にある旧ウィーン大学の建物です。


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旧ウィーン大学の向かい側、すなわち、西側の2番地には、堂々たる建物。ウィーン大学の大講堂だった建物Universität Wien - Institut f Byzantinistik u Neogräzistikです。


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建物の正面の壁には、バロックの美しい装飾が施されています。この大講堂では、1813年12月8日にベートーヴェンの傑作、交響曲第7番が公開初演されたという輝かしい歴史があります。


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広場には、バロック様式のイェズス会教会が聳えたっています。かっては大学教会と呼ばれていました。


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そのことを示す銘板があります。


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教会の中に入って、バロック装飾の素晴らしさを見てみましょう。

散策のルートを地図で確認しておきましょう。


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この記事へのコメント

1, レイネさん 2013/12/23 07:27
こちらのターフェルシュピーツもおいしそうですねえ。緑のソースはなんでしょうか?
ウィーンに行くと、ついつい国立歌劇場近くのプラフッタでターフェルシュピーツ食べたくなります。次回は、河岸を変えてこっちに行ってみたいと思います。ただ、ウィーン遠征の予定は今のところ全くないんです。。。ウィーン大好きなんですが、わたしの場合、特定の歌手おっかけ遠征なのでご贔屓歌手の登場する場所次第。来年はその代り、イギリス遠征が多くなりそうです。追っかけで3回は行きそう。。。。

2, saraiさん 2013/12/24 00:12
緑のソースはほうれん草ベースだったような?
プラフッタのほうが高級感がありますが、たまには、違ったものもお試しください。
ウィーン遠征の予定ありませんか。こちらはヨーロッパ遠征の計画そのもがありません。来年はエル・グレコのアニバーサリーなので、是非、トレドに行きたいとは思っています。なかなか、魅力的な音楽プログラムがなくて、困っています。何か、ないですか? ロンドン以外で。

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ウィーンで音楽三昧:美しきバロックのイェズス会教会、そして、シェーンラテルン小路散策

2013年4月20日土曜日@ウィーン/4回目

イグナーツ・ザイペル広場に建つイェズス会教会(Jesuitetenkirche)は外観もバロック様式の堂々たる建物です。教会の内部も見てみましょう。一歩入ると、教会の内部の豪華なことに驚かされます。バロックの華麗な装飾が見事です。


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美しい天井画にあっけにとられてしまいます。


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説教座の装飾の豪華なことにも驚きます。


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これは内陣。色大理石の柱の素晴らしさ、祭壇画は聖母昇天でしょうか、美しい絵です。


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これは教会の後方。隅々までバロック様式で装飾されています。


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ステンドグラスはありませんが、パイプオルガンが美しいですね。


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この身廊側面の凝ったバロック装飾の素晴らしさはどうでしょう。捻りを入れてうねっているような色大理石の柱は凄いですね。ともかく、一見の価値のある教会です。


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バロックの美に酔いしれて、教会の外に出ました。教会の外観を見上げますが、まさにこれぞバロックです。


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イグナーツ・ザイペル広場はベッカー通りからはこの広場が行き止まりになっていますが、ベッカー通りと並行した通りのゾンネンフェルス小路(Sonnenfelsgasse)を通って、元来たルーゲック広場まで折り返すことができます。このゾンネンフェルス小路を見通すと、綺麗な建物に挟まれた静かな通りになっています。駐車車両が多いのは、ウィーンではどこでも同じですね。


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このゾンネンフェルス小路が広場から始まる辺りに、イェズス会教会の建物に沿って伸びる石畳の路地イェズスイーテン小路(Jesuitetengasse)が見えます。アーチをくぐってこの小路を歩きたくもなりましたが、小路の突き当りに見えているシェーンラテルン小路(Schönlaterngasse)はゾンネンフェルス小路から始まっている小路なので、ゾンネンフェルス小路を少し進んでシェーンラテルン小路が分かれているポイントから回り込むことにします。


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ゾンネンフェルス小路を少し歩くと、早くもシェーンラテルン小路に折れていくポイントです。この角には、Walter Bauerという小奇麗なレストランもあります。


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これがゾンネンフェルス小路から見たシェーンラテルン小路です。狭い道が続いています。


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シェーンラテルン小路の番地表示があります。ここが1番地で、ここから小路が始まります。


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シェーンラテルン小路を歩いていくと、すぐに道は右の方に曲がっていきます。その辺りが怪獣バジリスクの出没する地帯です。そのバジリスク伝説に因んだ名前のウィーン料理レストラン、ツム・バジリスケンの軒先には、金色に輝くバジリスクの飾り看板がぶら下がっています。


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このレストランのテラス席のあるところには、バジリスクBasilisk伝説を物語る彫刻がお店の壁にはめ込まれています。バジリスク伝説というのは、この先にある7番地の建物バジリスケンハウスの中庭の井戸に住む怪物バジリスクがその醜悪な面構えの一睨みで人を殺し、猛毒の息を井戸に吹き込み、悪さのし放題で人々を困らせていました。井戸の中で美女を手に掛けようとしていたバジリスク。そこへ勇敢なパン職人が大きな鏡を持って井戸を下りていき、バジリスクはその鏡の中におのれの醜悪な姿を見たショックと自身の一睨みによって即死してしまったそうな・・・というようなものです。


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これが建物の壁に怪獣バジリスクの絵が描かれている7番地のバジリスケンハウスです。鏡を持って、バジリスクに相対するパン職人が描かれています。扉を入ると、バジリスク伝説の井戸の跡があるそうですが、それは見ませんでした。


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このバジリスケンハウスの右隣にはピンク色のバロックの館がありましたが、そこでシューマンが1838年から39年の冬を過ごしたそうです。今回の旅では、ライン川の畔にあるボンの街でシューマン夫妻のお墓参りをしましたが、シューマンのウィーンでのゆかりの地を見るのは初めてかもしれません。

シェーンラテルン小路の路地散策はまだ続きます。

散策のルートを地図で確認しておきましょう。


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ウィーンで音楽三昧:シェーンラテルン小路・ゾンネンフェルス小路散策を完了。夜は素晴らしいガランチャの《ウェルテル》に感涙。

2013年4月20日土曜日@ウィーン/5回目

ゾンネンフェルス小路Sonnenfelsgasseからシェーンラテルン小路Schönlaterngasseに入り込んで、路地散策を続けています。

シェーンラテルン小路の5番地は、かってウィーン郊外のハイリゲンクロイツ僧院の冬用の別院と広場があったところで、現在もハイリゲンクロイツァーホーフ( HeiligenKreuzerHof)と呼ばれています。アーチをくぐって美しい中庭に入れるそうですが、残念ながら入りそびれてしまいました。ここはウィーンの中心に近いので、また寄ってみましょう。


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これは6番地の建物。かっては美しいバロック様式の建物だったそうですが、今は見る影もない姿に荒れ果てた印象です。写真の一番下の真ん中に黒く見えているのは、このシェーンラテルン小路の名前の由来である《美しきランタン》が2階の壁から突き出ている姿です。夜になれば、明かりがはいって綺麗だそうですが・・・どうなんでしょう。


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シェーンラテルン小路の散策は、これくらいで切り上げましょう。なかなか、趣のある路地でした。

大満足で、さらに散策を続けます。シェーンラテルン小路から元来た道を戻り、ゾンネンフェルス小路に出ました。このゾンネンフェルス小路を通って、グーテンベルクの記念像のあるルーゲック広場の方に戻ります。
ゾンネンフェルス小路の3番地には、バロック様式の古色蒼然とした建物が鎮座しています。


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古くはありますが、ファサードのバロック装飾は素晴らしいです。この建物は現在、ツヴェルフ・アポステルケラーZwölf Apostelkellerというワインケラーになっています。地下は何と3層構造になっているそうです。一見の価値があるかもしれませんね。


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ゾンネンフェルス小路を抜けて、今日の散策の出発点のルーゲック広場に戻ってきました。今日歩いたベッカー通り、イグナーツ・ザイペル広場、ゾンネンフェルス小路、シェーンラテルン小路はウィーンの中心地に古い建物が残る地区で、バロックの華麗な雰囲気にタイムスリップするような気持ちの散策を楽しめました。

ルーゲック広場からは、5番地にある最初に眺めたヴォルツァイレ通りに続くドゥルヒガング(通り抜け)を通ってみます。


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ドゥルヒガングにある巨大なウィーナー・シュニッツェルで有名なレストラン・フィグルミュラーの入り口は、観光客で人だかりになっています。これはいつものことです。saraiはもう若くはないので、あの巨大なウィーナー・シュニッツェルをこの混雑する店で食べようとは思いませんが、やはりウィーン名物なんでしょうね。


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店の前の案内板には、ベッカー通りの6番地にある支店が紹介されています。どちらで食べても同じ巨大なウィーナー・シュニッツェルです。ここが混んでいるときはベッカー通りの支店に行きましょう。


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ドゥルヒガングをヴォルツァイレ通りWollzeileに抜けると、今度は建物の中を通り抜けるドゥルヒガングが続いています。このドゥルヒガングには紅茶屋さんがあって、配偶者が必ず紅茶の葉っぱを調達しています。種類も価格も豊富です。このドゥルヒガングを抜けると、シュテファンズフラッツStephansplatzに出ます。シュテファンズフラッツからドゥルヒガングを振り返ると、こんな感じ。


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このシュテファンズフラッツに出たところの目の前に、聖シュテファン大聖堂St Stephens Cathedralが聳えたっています。見えるのは大聖堂の後ろ側、すなわち東側になります。主祭壇がある部分です。


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この巨大な建築物を真後ろからまじまじと見上げると、この大聖堂も尖塔が左側(すなわち南側)に1本しかありません。いつもいつも見上げているのに、そのことをしっかり意識したことがありません。


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どうなっているのかよくよく見ると、北側の尖塔のあるべき場所には途中までの基本部分は堂々と立っていますが、その上は小さな屋根がかぶって未完の状態です。


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この素晴らしい聖シュテファン大聖堂もストラスブールのノートルダム寺院同様に未完の建物だったんです。400年かかって建築され、結局のところ未完で終わったものです。とは言え、未完の北側尖塔の基部は堂々たる造りです。この上に尖塔を作り上げなかったのはもったいないですね。


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まあ、片方の尖塔がなくても、十分に美しく立派な建造物ではあります。


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南側に回って尖塔を改めて見ると、ケルンの大聖堂の尖塔、ストラスブールのノートルダム大聖堂の尖塔とも肩を並べる巨大な尖塔は天を切り裂きます。偉大な建築物ですね。


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これが巨大な尖塔。高さは107メートルです。ケルンの大聖堂は158メートル。ストラスブールは142メートル。高さでは少し劣りますが、この見事なゴシック建築の美しさはそれらと肩を並べることが実感できます。今回の旅でこれらを見た上での印象です。


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実際、この南塔の下部をよくよく見ると、美しいゴシックの装飾が見て取れます。


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大聖堂の傍らには、花屋さん。配偶者はこちらも気になるようですね。いつも、ヨーロッパにも、さして日本と変わり映えのする花がないとこぼしているのにね。


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今日の散策はここまで。

散策のルートを地図で確認しておきましょう。


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ホテルに戻って仮眠して、ウィーン国立歌劇場でのガランチャとアラーニャの《ウェルテル》を聴きに出かけます。
今日のチケットはこれ。かぶりつきの1列目でガランチャの美声と美貌を楽しみます。


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実は、この公演を始め選りすぐりの公演を見ようと、この時期にオペラ・オペレッタ友達がウィーンに大集結なんです。今夜は、その第一弾で、2人のお友達とお会いできる筈です。会場にいくと、お友達の女性がオーケストラのメンバーの一人と談笑中でした。談笑が終わって席に戻ろうとする彼女に声を掛けて、再会を喜び合います。幕間には、2階のロビーでもう一人の男性友人と再会。事前にその場所で落ち合う約束をしていました。色んな話で盛り上がります。
今夜の公演はオペラの素晴らしさを感じ尽くす公演で感涙あるのみでした。もう、よかったとしか言いようがありません。《ウェルテル》の公演の詳細記事はここです。

オペラが終了して、今夜はとてもよかったねと仲間と感激を分かち合い、別れました。もう1人の仲間を加えての食事会は、ザルツカンマーグートから戻ってからです。それを楽しみに、一旦散会です。

今日も、楽しい1日でした。オヤスミナサイ。明日からはいったんウィーンを離れて、ザルツカンマーグートへの小旅行に出かけます。マーラー、クリムトゆかりのアッター湖を訪れるのが楽しみです。


次回を読む:18日目-1:ゼメリング鉄道 (5)

前回を読む:16日目:ウィーンで音楽三昧、3日目 (4)




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sarai

Author:sarai
首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

もろともにあはれとおもへ山ざくら 花よりほか

通りすがりさん

コメント、ありがとうございます。正直、もう2年ほど前のコンサートなので、詳細は覚えておらず、自分の文章を信じるしかないのですが、生演奏とテレビで

05/13 23:47 sarai
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