ゼメリング鉄道の区間を通り過ぎて、ジェットレールはミュルツツーシュラーク駅を出発。ミュルツツーシュラークの綺麗な街並みを抜けていきます。この街はブラームスが交響曲第4番を作曲したところ。ブラームスはゼメリング鉄道が開通した30年後の1884年と1885年の2回の夏をここで過ごしました。当時、ゼメリング鉄道でウィーンから3時間かかったそうです。ミュルツツーシュラークには、オーストリア唯一のブラームス博物館があり、ブラームスが弾いていたピアノも展示されています。1991年の開館時には、saraiの最愛のピアニスト、クラウディオ・アラウが記念コンサートを行う予定だったそうです。しかし、アラウはこの年に亡くなり、代わりにイェルク・デムスがアラウ追悼コンサートを行ったそうです。そのときの演奏が2枚組のCDになっているので、是非、聴いてみたいものです。今でも、このブラームス博物館で販売しているようです。なお、ブラームスは夏を避暑地で過ごす習慣があり、晩年はザルツカンマーグートのバート・イシュルで過ごし、名作のクラリネット五重奏曲を作曲しています。明日はそのバート・イシュルを訪ねる予定です。

街を出ると、アルプスからの清流ミュルツ川Mürzに沿ってレールジェットは走っていきます。

アルプスの外れにあたるこの辺りは、美しい風景が広がっています。

緑の野原の中をレールジェットは走ります。

ゼメリング鉄道を走っているときは写真撮影や風景を楽しむのに忙しかったsaraiも、ようやくリラックス。プレミアムクラスのリクライニングシートでゆったりです。

沿線には次々と街があらわれます。いずれも綺麗な街です。

ミュルツ川は時折、川幅を広げます。といっても小川の域を超えるものではありませんけどね。

美しい風景の中、気持ちよさそうにサイクリングを楽しんでいる人達がいます。羨ましいです。

次の停車駅、カプフェンベルクKapfenbergに到着。レールジェットのプレミアムクラスの贅沢な旅ももう数分でおしまいです。乗り換える準備を始めましょう。

ほぼ定刻でブルック/ムーア駅Bruck an der Murに到着。

これが今まで乗ってきたレールジェット。5番線のホームに停車しました。

ここで贅沢なシートともお別れです。多分、プレミアムクラスに乗るのはこれが最初で最後になるでしょう。プレミアムクラスのドアも閉じています。

車両には派手な模様が描かれています。アルペンスキー・ワールドカップのオフィシャルパートナーの特別塗装のようですね。

素敵な女性車掌さんと手を振って別れを惜しみます。レールジェットはグラーツに向かって走り出しました。

このブルック/ムーア駅からは3つの列車を乗り継いで、ハルシュタットに向かいます。ブルック/ムーア駅には、プラットホームの移動に地下通路とスカイウォークの2つがあります。1番線への乗り換えだったのですが、車掌さんが配偶者にスカイウォークのほうだよと親切に教えてくれたそうです。乗り換え時間が10分を切っていたので助かりました。エレベーターに乗って、スカイウォークに上ります。

スカイウォークの上からはプラットホームが見渡せます。1番ホームには既に電車が入線しています。

1番ホームに停車中の各駅停車の電車です。あと2~3分で発車です。急いで乗り込みましょう。

このブルック/ムーア駅からの電車は、ファーストクラスの付いていない各駅停車の電車です。次に乗り換えるレオーベン中央駅Leoben Hbfまでは10分ほどですから、構いません。それに席はがらがら。

車窓からは先ほど渡ったスカイウォークが見えています。

2番目の電車の旅が始まります。
今回の小旅行の鉄道ルートを地図で確認しておきましょう。

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