旅は7日目です。
ナポリの朝です。空は真っ青です。
saraiは深夜2時過ぎに起き出して記事を書きあげUPしたせいで、朝遅くまでぐっすり眠っていました。配偶者はsaraiが深夜起きていた間も眠り続け、おかげでアッピア街道を歩き続けた疲労もすっかり回復したそうです。それで配偶者は元気よく目覚めると、眠り込んでいるsaraiを起こさないように静かに荷物を片付けてホテルをチェックアウトする準備をしていたとのこと。ありがたいです。
朝食の時間ぎりぎりにsaraiは起こされ、身支度だけ済ませて朝食へ。
久しぶりの朝ご飯です。しかも、昨日のチェックインの折に、しっかり朝食の時間と食べたいメニューを確認されているので遅れるわけにはいきません。ぎりぎりの時間に配偶者に起こしてもらい、身支度だけ済ませて朝食スペースに行きます。朝食スペースと言っても、廊下の突き当たりの小さなスペースでテーブルがやっとひとつだけあります。

テーブルに着いて上を見上げると何と空が見えます。わずかな建物の隙間にこのスペースを作ったんですね。外で食事をすることを好むこちらの人の感覚でしょうか。でも雨のときはどうするのでしょうね。また、テーブルが1つしかないので、チェックインのときに朝食時間の調整がありました。この日の朝食はsarai達だけでしたので希望時間通りでした。

すぐに注文通りの素晴らしい朝食が出てきます。自宅のキッチンで準備してくれたようです。

まあ一般的な内容ではありますが、久しぶりの朝食は美味しいですね。しっかり頂き、出かける準備を終えチェックアウトです。やはり、2人で59ユーロぽっきりです。久しぶりにお風呂にも入れたし、本当に大満足のホテルです。愛想のよいおしゃべり好きなホテルのおばさんに荷物を預けて出発します。
駅前なので治安はちょっと心配ですが、大変コストパフォーマンスのよいホテルです。
今日もカラヴァッジョを見ることが第1の目的です。ちょっと距離があるけれど歩いたほうが早そうなので、街ブラブラ歩きを兼ねて、カラヴァッジョの作品のあるピオ・モンテ・デラ・ミゼリコルディア聖堂Il Pio Monte della Misericordiaに向かいます。ホテルを出ると、すぐにカプアーナ広場Piazza Capuanaに出ます。そこには大きなカプアーナ門Ponta Capuanaがあります。

この広場の辺りからスパッカナポリSpacca Napoliの地区が始まります。魚屋さんが並んでいます。

広場に沿って教会の建物があります。サンタ・カテリーナ・ア・フォルミエッロ教会Santa Caterina a Formielloでしょうか。

先程のカプアーノ門を反対側から見ると、全然、雰囲気が違って見えます。

カプアーノ門の先にはカプアーノ城Castel Capuanoがあり、このお城をぐるっと迂回して先に進みます。これがカプアーノ城の建物(ほんの一部)です。

お城の先には賑やかな通りが始まっています。トリブナーリ通りVia dei Tribunaliです。もう、スリが多くて恐いと言われているスパッカナポリSpacca Napoliです。それに凄まじい喧騒です。街の騒音がうるさいったらありません。

通りには小さなお店が並んでいます。これは果物屋さんですが、魚屋さんとか雑多です。

細い路地が入り乱れ、ゴチャゴチャしているナポリの街は本当に分かりづらい。それでも、ようやくピオ・モンテ・デラ・ミゼリコルディア聖堂Il Pio Monte della Misericordiaが見つかります。

ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。

細い路地を通って、建物の中庭に入ります。

が、これまた入り口が分かりづらい。ようやくそれと思われるところに入りますが、どうも開いている感じがしません。

ガイド本には、休みが多く開いていることが少ないというようなことも書かれています。saraiが諦めかけようとしたところ、配偶者が奥の方でおしゃべりをしているおじさんを発見。チャオ!と声を掛けると出てきてくれます。そして、今はミサをしているだとか後10分でなんだとか説明をしようとするのですが、よく分かりません。と、面倒くさくなったのか、ここから入れと中に入れてくれます。

さらに、教会の中まで連れて行ってくれます。そこは本当に小さな教会ですが、正面にカラヴァッジョの大きな素晴らしい絵《慈悲の七つの行い》が掛けられています。特別に見せていただいたので、写真を撮影するわけにはいきませんでした。ご参考にこの絵の写真を掲載しておきます。

教会の主祭壇画でこんなに近くから鑑賞できることってなかなかありません。それに教会の関係者が数人いるだけで、ほとんど独り占めの鑑賞です。絵はいかにもカラヴァッジョらしい描き方ですが、登場人物が多く、大きく描かれている人間がいないことが不満。やはり美しいマリアとか、尊厳のあるキリストとか、存在感のある人物が欲しいところ。とはいえ、こんなナポリの下町スパッカナポリにカラヴァッジョの大作があること自体が凄いと思います。一歩外に出ればナポリの喧噪に包まれますが、教会内部のカラヴァッジョの世界は別世界。ここでカラヴァッジョが制作活動を営んで、この傑作を生みだしたとはね。まあ、ビックリです。
本来は入場料を払って2階から鑑賞するのだそうですが、無料で、しかも間近で鑑賞できたのはラッキーです。見せてくれた親切なおじさんに本当に感謝です。
カラヴァッジョ巡礼はこれで計22枚見ることができました。(取りこぼしは3枚)
トリブナーリ通りに戻ると、すぐ先の広場に聖ジェンナーロの尖塔Obelisco di San Gennaroがあります。

聖ジェンナーロSan Gennaroというのはナポリの守護聖人で、その凝固した血液が毎年液化する奇跡で知られています。
さて、次に予約したカラヴァッジョの作品を見るために移動しますが、とんでもないトラブルに遭遇します(すべては無知なsaraiが悪いのですが・・・)。
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