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いよいよ渡航前夜、東横イン成田

さて、渡航を前に交通混乱が気になるので、成田空港の近くのホテル、東横イン成田で前泊です。前泊をするのは初めてです。

京急線でいったん羽田空港に行き、そこからエアポート快特の成田空港行で乗りかえなしの直通で成田まで行きました。懸念した運行の乱れも混雑もなく、ゆったりと座りっぱなしでした。

さて、成田空港から無料シャトルバスで東横インに。
チェックインを済ませ、部屋に入ると、普通の東横インとは思えない広々とした豪華な部屋にビックリ。ここはJAL系のホテルだったものから東横インに経営が変わったものだからでしょうか。窓からは、いろんな飛行機が見えるのも楽しいです。


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ところで、カレーだけですが、夕食も付いています。東横インらしい朝食ももちろん付いて、二人で6500円はお得ですね。

満足満足で、眠りにつきました。


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もうすぐ搭乗

今、JALのパリ便の搭乗口に到着しました。
まだ、離陸までには1時間ほどあります。
流石に成田空港近くのホテルに前泊すると余裕ですね。
それにWEBチェックインしておくとすべてがスムーズで待ちがありません。
免税ショップでお友達へのお土産もゲットし、すべて完了。ところでユーレイルパスを日本の代理店で買ったら、免税ショップでの5%割引券(お酒も煙草もOK)が付いてきました。

あとは久しぶりに乗るJALの乗務員の方々を信頼して、10時間以上のフライトを楽しみましょう。ところで今日の機材はB777ですが、最後部の窓際の2人席をゲットしました。エコノミーでは3組しか2人席はありません。配偶者と長時間のラブラブです。

では、次はヨーロッパから記事を書きますので、よろしくお願いします。
じゃあ、行ってきます。


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今日はロワール古城巡り

昨日、無事にパリに到着し、今日は早速、朝、早起きし、ロワール古城巡りに出かけました。

まわったのは

まず、ブロワ城。パリから鉄道で1時間半。ここは何と言ってもお城からのブロワの街の眺めとロワール川の眺めが絶景でした。

次はアンボワーズ城とクロリュセ。アンボワーズ城の美しさは筆舌に尽くし難しです。
アンボワーズ城の美しい姿をご覧下さいね。


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最後はシュノンソー城。観光客も一番多く、お花の飾りつけや整備状況は砂らしく、お城の優美さも評判通りでした。印象的だったのは、お城の入口に日本語で日本の大震災へのお見舞いの言葉が書いてあったことです。日本人を代表して?、お礼を言っておきました。

いずれもロワールの古城を代表する城でそれらの美しい景観に魅了されました。

では、またヨーロッパからの便りをお楽しみに。


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今日はパリで朝晩芸術三昧:ルーブル美術館、パリオペラ座

今日はお昼はルーブルで美術鑑賞、夜はパリ・オペラ座(ガルニエ)でオペラ鑑賞と芸術三昧の1日でした。

まずはルーブル美術館です。
今日は本当に久しぶりのルーブル美術館訪問です。10年以上経っているかもしれません。
メトロを乗り継いで行こうとしましたが、乗り換え駅がコンコルド広場だったので、久しぶりのパリの中心地を少し歩いてみようと思い、コンコルド広場に出ました。大通りを歩いてもつまらないので、チェイルリー公園の芽吹きお始めた木々の間の道を歩きます。
かなり歩いて、やっとルーブル美術館の端に到着。ここからも広大なルーブル美術館の敷地・建物をかなり進まないと入館入口のガラスのピラミッドに着きません。

今日はダ・ヴィンチの絵を見るのがメインテーマなので、ともかくモナリザの案内指示に従って、館内をひたすら進みます。モナリザは黒山の人だかりに囲まれています。しかもしっかりとガラスケースにおさまっていました。そんなにモナリザに思い入れはないので見るだけ見て、他のダ・ヴィンチ作品を探します。が、ラファエロとかのイタリア作品はありますが、ダ・ヴィンチは見つかりません。で、配偶者が粘って、館内案内の男の子からダ・ヴィンチ作品の展示場所を聞きだしました。
で、教えられた場所に行くとありました。特に「岩窟の聖母」のマリアのよく書きこまれた美しい顔は素晴らしいものでした。あとは好きな作品を見て行きましょう。ラ・トゥールが見たいということで迷路のような館内をうろうろしながら、何とか到達しました。
そののラ・トゥールですが、彼の残っている作品は極めて少なく、ここには彼の最大のコレクションがあります。といってもせいぜい10枚程度です。彼の名作が独り占めできるのがルーブル美術館の凄さです。
あとはやはり2枚のフェルメールは欠かせないということでそこに向かうと、先着の団体が取り囲んでいて、長々と説明員の話が続き、待たされます。迷惑な話です。ようやく、場所が空き、ゆっくりと鑑賞です。
こんなところで鑑賞は終わりそうになりましたが、ここにはsaraiのルーブルの恋人と言っていいダヴィッドの「レカミエ夫人」があり、しっかりと再会を楽しみました。

こんなところでもう心身ともに疲れ果て、もう今日の予定はすべてキャンセル。それでも満足できる充実した美術鑑賞でした。

ランチだけはちゃんと食べようと予定していたシャンゼリゼのレストランにメトロで向かいます。ムール貝だけのレストランですが、実に堪能しました。アルザスの白ワインも美味しかったし。


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夜はオペラでえす。今日の演目はチェコの作曲家ヤナーチェクの「カーチャ・カバノヴァ」。オペラとしてメジャーな作品ではなく、saraiも生で聴くのは初めて。
今夜の公演の目玉は主役のカーチャを歌うアンゲラ・デノケ。彼女に惹かれて、このチケットを買いました。ところが開演直前にステージに人があらわれ、フランス語でマダム・デノケがどうのこうのと言っています。実は以前もデノケは直前キャンセルがあって、まだ一度も生の舞台を見ていなかったので、またかとがっかりです。ところが、その人の説明の最後で拍手が沸きました。きっと、喉か体調が悪いが、彼女は歌いますということだったんでしょう。
で、肝心のオペラですが、オーケストラの色彩感あふれるデリカシーに満ちた演奏と主役のデノケのリリシズムあふれる抒情と繊細な女性の心のひだをめんめんとした表現で歌い上げる歌唱力にsaraiはいたく感動しました。演出は10数年前のザルツブルグ音楽祭とまったく同じでしたが、公演のレベルは甲乙つけがたし。saraiとしてはオーケストラの出来とデノケの歌手としての熟成が素晴らしかった今夜の公演のほうを評価します。
今回の旅は計10回のオペラ・コンサートを聴きますが、多分、今夜の公演がベストになるだろうと思うほどの素晴らしさでした。パリ・オペラ座恐るべしです。

興奮さめやらずの中、オペラ座の前にある超有名カフェのカフェ・ドラペで夕食がわりのスイーツをいただきます。
とても美味しくいただきました。流石にパリは食事・カフェが美味しいですね。

明日はゆっくりして夜アヴィニョンに出発です。いよいよプロヴァンスにはいります。

では、お休みなさい・・・・


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オルセー美術館は不完全燃焼、凱旋門とモロー美術館で挽回

今日もゆっくりのお目覚め。
お~、青空です。気持ち良くパリ散策が出来そうですね。夜、アビニィヨンに向けて出発するまでパリを楽しみましょう。

明日からは印象派の画家たちが憧れたプロヴァンスです。というわけで、印象派を見に、オルセー美術館に出かけましょう。オルセーが見えてきました。以前は、オルセーの建物に沿って長い行列ができていたのですが、入口が変わったそうで、行列は見えません。が、新しい入り口にも、それほどの行列はありません。人気が無くなった?中に入っても、何だか雰囲気がおかしいです。館内案内をもらおうとインフォメーションに行くと、改装中のため、日本語の案内書はないとのこと。えぇ、改装中!道理で何だか雑然としているのですね。。とはいえ、ここにあるのは印象派の珠玉の作品群。ゴッホ、ゴーギャン、モネ、ルノワールなどの名作が綺羅星のごとく並んでいることには違いがありません。もうひとつ、saraiが喜んだのは、マーラー展をやっていたことです。会場になった部屋にはマーラーの交響曲第4番が流れていました。日本に戻ったら、すぐに聴く予定の曲です。また、ロダン作のマーラー像がありましたがマーラーの魂を感じさせる秀作でした。

では、そろそろお昼のランチです。
向かった店は謎の休業中でしたが、代わりにガイドブックから見つけたレストランはビルの5階にあり、ポンヌフが正面に見え、空とセーヌ川が一望できる見晴らし抜群のお店「コング」。
セーヌ川に近い席に案内してくれたので、そこからはポンヌフとセーヌ川が見えます。さて、料理ですが、色んな料理を組み合わせたプレートがあり、刺身やマグロのタルタルなどの和風のものも含めた料理が食べられそうです。配偶者はUDON(うどん)も食べてみようと提案。白ワインももちろんオーダー。なかなか美味しいお刺身でしたが、うどんが絶品でとても美味しく、味付けが一体何なのか最後まで不明でした。ちなみにうどんにはお汁はなく、ソースがかかっているだけ。讃岐のぶっかけうどんみたいですが、醤油味ではありません。ただし、このうどんは日本では考えられない高価ですから、ソースの食材がよいものを使っているのでしょうね。


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さて、美味しいランチで身も心もよみがえり、少し観光モードにはいります。
昨日果たせなかった凱旋門に上ってみることにします。メトロで凱旋門の駅に降り立ち、凱旋門の下に出ました。カルト・ミュゼが有効なので、チケットの行列に並ばずにすっと凱旋門の内部にはいれます。ここからぐるぐる螺旋階段を上り、展望台を目指します。いやはや、心臓ばくばくで疲れ果てました。それでも上からは360度パリの市内が見渡せ、景色が素晴らしい! モンマルトルの丘の上のサクレクール寺院、エッフェル塔、金色に輝くアンバリッド、シャンゼリゼ通りもまっすぐに伸びているのが見渡せ、コンコルド広場のオベリスク、その向こうにはチェイリュリー公園とルーブル美術館の巨大な建物が見えます。


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探すとパリオペラ座(ガルニエ)も見えます。シャンゼリゼ通りの裏のほうにまわると、新凱旋門とそのまわりの高層建築が異様に感じられます。

凱旋門の次は予定通り、ギュスターブ・モロー美術館に向かいます。
ギュスターブ・モロー美術館はモローの自宅がそのままの形で美術館になったもので、高級アパートメントが立ち並ぶ一角にあります。あまりにも周りの風景に溶け込んでいるので、思わず通り過ぎてしまいました。ようく見てみれば、フランス国旗が出てました。ドアを開けて入ると受付です。二階は自宅で見学もできるらしいのですが、部屋には鍵がかかっていて入れません。そのまま三階に上がります。上がったとたん茫然としてしまいました。かなり広い空間なのですが、すべての壁がモローの作品で埋め尽くされています。しかも大作ばかりです。特徴的なモローの作品ばかりです。次の階も同様にモローの世界が広がります。一目でモローの作品と思われるものばかりなのですが、よく見ると、ほとんどが未完成です。でも十分鑑賞に値する出来栄えです。何故にこんなに未完成の作品ばかり残したのでしょう。ルーブルで見たモローの「オルフェ」や、昨秋大原美術館で見たものはすごく小さな作品でしたが、それは素晴らしいものでした。モローの緻密な画風ではこんな大作は仕上げられないというか、全体の構想がほぼ出来上がればそれでもいいのかもしれませんね。でも、完成品を見てみたかったですね。
というふうに色んな思いに駆られ、芸術家は如何に芸術のため一筋に身を捧げ尽くすものかとしみじみ感じながら、時を過ごし、そろそろおいとましよう。

ここからは歩いてホテルまではすぐでした。ホテルで預けておいたスーツケースを受取り、また、メトロを乗り継ぎ、リヨン駅に向かいます。メトロの駅の階段でエスカレーターのない部分もかなりあり、重いスーツケースを抱えての移動は体力を消耗します。タクシーに乗ればいいのですが、あくまでも公共交通機関で旅のコストを抑えるのもひとつのこだわりです。

リヨン駅につくと、チケットを買ってあるTGVの時間までは2時間弱もあります。それでも、1時間半ほど待つと乗車になりました。
流石にTGVのファーストクラスは立派です。
定刻にTGVは発車しました。行き先はマルセイユ行ですが、途中はアヴィニョンまでまったく停まらないようです。2時間40分です。割り切りが凄いですね。途中にはリヨンとかの大きな街もあります。まあ、お蔭で早く着くので有り難いことです。
アヴィニョンには予定通り着きました。アヴィニョンの市街地へはシャトルバスが出ています。

無事に予約していたホテルにチェックイン。もう遅いので早く寝て、また、明日はアルルとアヴィニョン観光です。まさに体力勝負の日々が続く旅です。みなさんの応援もよろしくお願いします。
オヤスミナサイ・・・でも、土曜の夜で街一番の繁華街は若者の熱気でうるさいぞ!


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プロヴァンスのきらめく陽光:アルルとアヴィニョン

今日はプロヴァンスの朝、アヴィニョンは晴れ上がっています。やったね!!今日はまず先にアルル観光です。プロヴァンスに行く目的はゴッホが期待して行き、夢と失望に至った風物を感じたかったからです。

ホテルから街を貫通する道を歩き、アヴィニョン・サントル駅に向かいます。昨日着いたTGVの駅とは別の在来線の駅です。アルルまではわずか20分ですが、車窓のプロヴァンスの風景を楽しみます。

アルルの街は画家ゴッホの足跡を訪ねます。まず、「黄色い家」の広場です。意外に大きな広場で「黄色い家」の所在が分かるまで少し時間がかかりました。今や黄色い家の跡はまったくありませんが、絵にあるそれ以外の建物はそれなりに残っていました。


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次は「夜のカフェテラス」です。この作品はフォーラム広場にあるカフェがモデルになっています。その広場に行くと、まさに絵の通りのカフェテラスがあります。少し、出来すぎで、多分、ゴッホの絵にあわせて、お店を作っているんでしょうが難しいことは言いっこなしでそのまま受け入れることにします。

お次は「療養所の中庭」です。ゴッホが自分の耳を切り落とした後に強制入院させられていた市立病院の庭が描かれた絵です。今はゴッホ文化センターになっていて、中庭には綺麗な花々が咲いていました。ここも絵のとおりですが、絵と同じように再現されているようです。有名画家の持つ力は凄いものですね。

次はアリスカン墓地に向かいます。少し遠いので間違えずに歩かないといけません。地図を辿り、アリスカン墓地に到着。鉄道線路の踏切のすぐ先に鉄柵に囲まれた墓地がありました。これで一応ゴッホの足跡を巡るツアーは終了。

時間も時間なのでランチでもいただきましょう。ガイドブックのご推薦のレストランを見るとなんとちょうど目の前にそのレストランがありました。ただ、12時からの営業なので、まだ15分くらいあります。恐る恐るドアーを開けてみると、中から「ボン・ジュール」という声がします。中に案内され、12時まで待ってくれとのこと。結構です。ここは店の奥のお庭がテラス席になっていて、燦々とプロヴァンスの陽光が降り注いでいます。雰囲気がよく、ゆったりとしました。料理もプロヴァンス家庭料理とのことで肩の凝らないもので美味しくいただきました。注文した白ワインもとても冷たく美味しいものでした。

また、アヴィニョンまでの電車で配偶者は車窓にかじりついて、saraiはワインもまわってきて、よい気分でうとうと。あっと言う間にアヴィニョン・サントル駅に帰着。

ホテルに戻って休憩です。夕方になって、アヴィニョン見物に出かけました。アヴィニョンといえば、昔法王庁があったことで有名です。今でも堅固で巨大な建物が残っています。ホテルからすぐのところです。法王庁の建物を外側から見物しながら、その先にあるプチ・パレ美術館に向かいます。ここには美しいボッティチェリの「聖母子」の絵があります。ところがその絵の前に立つと、絵がなく、1枚の小さな白い張り紙。現在修復中という無情のお知らせ。6ユーロもした入場料を返してほしいと思いました。だって、ほかにはたいして興味を誘う絵は1枚もありませんでしたからね。美術館を出て、法王庁の隣のカテドラルのなかを見学。ここは豪華ではありせんが、なかなか充実した美しいマリア像がありました。先ほどの美術館でのがっかりも少し気分がよくなりました。

この後、高台にあるロシェ・ドン公園に上り、ローヌ川と有名なアヴィニョンの橋のサン・ベネゼ橋を文字通り、高見の見物。天気もよく、プロヴァンスの青空のもと、素晴らしい眺めです。この公園からローヌ川の河畔に下りて、サン・ベネゼ橋に向かいます。この橋は橋と言っても、対岸までつながっていない橋としての機能を持たないもので悪く言えば単なる観光資源です。で、橋の上に上るには入場料が必要です。それでも我々は入りましたよ。多分、2度と来ることはないでしょうからね。橋から見るローヌ川の流れやアヴィニョンの街はとても綺麗でした。この美しい景色をもう少し堪能しようと、ちゃんと対岸の中洲まで通じている橋を渡って、中洲から夕景のローヌ川、サン・ベネゼ橋、城壁に囲まれたアヴィニョンの街を見て、その美しさを堪能しました。でも、疲れた・・・


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明日はマルセイユに移動して、セザンヌゆかりのエクスアン・プロヴァンスに行く予定です。だんだん、体力を消耗していますが、楽しく過ごしています。



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サント・ヴィクトワール山と本場のブイヤベースに乾杯!

今朝のプロヴァンスの空は少し曇り気味ですが、日中は晴れて20度になるようです。
今日はアヴィニョンを発ちます。

マルセイユまではTGVでも行けますが、鉄道パス向けの席数には限りがあって、よい時間の列車はほとんど取れません。で、今日は昨日乗ったアルルに向かう電車と同じものに乗ります。アルルから1時間ほどで、右手にマルセイユの街が見えてきました。丘の上にたつのはマルセイユのシンボル「よき母」という名のノートルダム・ド・ラ・ギャルド大聖堂の上に立つマリア像でしょう。
で、無事にマルセイユ・サン・シャルル駅に到着です。まず、駅の構内のコインロッカーに荷物を預けましょう。
次はエクスアン・プロヴァンス行きの電車に乗り換えます。がらがらに空いた電車で出発です。この電車はマルセイユ発でエクスアン・プロヴァンスが終点のようです。ゆっくりと45分の移動を楽しみましょう。

で、エクスアン・プロヴァンスに到着。その後、まずはツーリスト・インフォメーションで地図をもらいます。ツーリスト・インフォメーションは駅から5分ほどのロトンド広場にあります。この広場は真ん中に美しく巨大な噴水彫刻があります。インフォメーションでは、日本語の地図と「ポール・セザンヌの足跡を訪ねて」(これも日本語版)をもらい、「サント・ヴィクトワール山が見たいが、どこから美しく見えるか?」って聞き、タクシーでどレくらいの料金かと聞くと、少し考え込んで、15~20ユーロくらいだとのこと。ちなみにバスは1人1ユーロです。時間もないので、タクシーで行くことにして、広場のタクシー溜りに行って、運転手に行き先を告げると、ほかの運転手たちとも相談して、先頭に停まっていたタクシーが行ってくれることになりました。帰りのこのタクシーで戻るかっていうので、そうしたいというとOKだそうです。目的地に到着すると、そのあたりでは既に木々の間からサント・ヴィクトワール山の姿も垣間見えていました。ところで、何故、こんなにこの山にこだわるかと言えば、画家セザンヌが生涯、故郷のエクスアン・プロヴァンスでサント・ヴィクトワール山の絵を描き続けていたので、そんなにセザンヌがこだわった山にこちらも多大な興味があったからです。絵からでは、単なる岩山にしか見えませんからね。

話を戻して、タクシーの運転手さんに駐車場で待ってもらって、歩きだすと、何か、深い青色の湖が見えます。同時に間近にサント・ヴィクトワール山の威容が飛び込んできます。なるほど、これは美しい!
実は青い湖に見えたのはダム湖で、目の前にはダムがあり、その向こうにサント・ヴィクトワール山の姿が見えます。向こうにダム公園があるようで、そちらに行ってみましょう。ここからはダム湖とサント・ヴィクトワール山の姿だけが見えます。ため息の出るほど、青空に映えるサント・ヴィクトワール山が美しく聳えていました。


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セザンヌが描いたサント・ヴィクトワール山の絵はある意味、こんなに綺麗ではありません。彼は山の美しさとはもっと別の側面、重量感とか肌合いとかを描きたかったのかもしれないと勝手に想像してしまいました。それにエクスアン・プロヴァンスの街からのサント・ヴィクトワール山はもっと遠くに見えるので印象も異なります。セザンヌは自分の街からの山の姿を大事にしていたのかもしれません。

サント・ヴィクトワール山を十分に見尽くしたので、この街に来た目的は達成です。あとは街の目抜き通りのミラボー通りに戻って、お茶でもしましょう。お茶の後はまた、今度は逆方向の電車に乗り、マルセイユに戻ります。エクスアン・プロヴァンスの駅を出るとすぐに左手の車窓になにか懐かしい景色が見えてきました。あれはサント・ヴィクトワール山ではないですか。車窓から見えるとは思っていませんでした。やはり、随分、遠くに見えます。電車ではこの風景を見るのは必須ですね。マルセイユまでの車窓は来たとき以上に青く空が晴れ上がり、空気の透明感もあり、これがプロヴァンスの空気だなあと嬉しい気持ちになるものでした。

さて、マルセイユ・サン・シャルル駅に降り立ち、メトロで今日のホテルに向かいます。ホテルのあるビュー・ポール(旧港)に着くと、そこは青空と青い海の光あふれる港です。多くのクルーザーがぎっしりと停泊しています。素晴らしく気持ちのよい開放的なところです。


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ホテルでチェックイン後、部屋のドアを開けると、部屋の窓からは港と「よき母」の絶景が目に飛び込んできました。思わず、ビューティフル! 案内してくれたフロントのお姉さんもにっこりしていました。


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まだ、日は高いのですが、ホテルでゆったりと休養です。休養後に予約してある有名なミシュランの星付のレストランにブイヤベースを食べに出かけます。
さて、いい時間になったので、食事に出かけます。レストランはシェ・ミッシェルというレストランで予約なしではほぼ断られるようです。最寄のバス停でバスを降りると猛烈な海風が吹いてきて、おおっ寒い。予約時間よりも前に着きましたが、既にお店にはお客がはいっているので、ドアを開き、予約してある旨を告げると確認の上、一番奥まった席に案内されました。もちろん、注文はブイヤベース2人前と白ワイン。料理を待っているとウェイターが窓のブラインドを開けています。ちょうど、地中海に夕陽が沈むときで美しい夕映えに地中海が輝いています。地中海の日没を見るのは初めてです。とても美しい一瞬でした。


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ブイヤベースはとても美味しいが量も半端ではなく、ブイヤベース恐るべしの巻でした。でも、やはり美味しかった!

ここからは呼んでもらったタクシーでホテルの前に横付け。お腹がきつかったのでとても楽で助かりました。
もう、今日はゆっくりと寝ましょう。ホテルの部屋の窓からはライトアップされた「よき母」が夜空に美しく浮かび上がって港の光とともに幻想的な光のショーみたい。それをベッドに横になって鑑賞できる贅沢は満足を通り越しています。

明日は午前中、マルセイユ見物し、午後1番のTGVでニースを経由して、イタリアのジェノヴァの港町までコートダジュールを一気に駆け抜けます。


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コートダジュールを鉄道大移動でジェノヴァへ

美しい青空です。
プロヴァンス、マルセイユの朝は抜けるような青空です。
ちょっと朝寝をして、ホテルのテラスで朝食です。陽射しが痛いほどです。正面には真っ青な空を背に「良き母」が見えます。朝食も終え、さぁ、マルセイユの街を散歩しましょう。ホテルの前は港です。マルセイユ名物の魚屋さんが市を並べています。


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マルセイユはフランスではパリに次ぐ大きな街です。
せめて「良き母」だけは行ってみようと、60番のバスに飛び乗りました。15分ほどで到着。素晴らしい眺めです。マルセイユの街が一望できます。ここノートルダム・ド・ラ・ギャルド大聖堂はマルセイユ1の高台にさらに高い塔を建て、さらにその上に大きな金色のマリア像(これがよき母)を載せているので、マルセイユの街のどこからも見えます。大聖堂自体は2層式で祭壇も上下2つあります。特に上の祭壇は金色の装飾でビザンチン様式の影響も感じさせる豪華な内装でびっくりです。


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また、上の祭壇の外はテラスになっていて、素晴らしい展望です。マルセイユの湾内の2つの港、新港と旧港、湾内に浮かぶ島々、地中海、古い家並み、まさに大パノラマです。


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この後、いったんホテルに戻り、荷物を持ってメトロで、マルセイユ・サン・シャルル駅に移動。これから乗るTGVは一階だけのノーマルなタイプ。やはり、車内はファーストクラスの豪華な内装。
さぁ、地中海に沿って移動しますよ。カンヌに近づく頃いきなり地中海に出ます。コートダジュールの海岸です。快晴の真っ青な空のもとの地中海はとてもビューティフル!やがて、ニースに到着。懐かしい駅です。
時間通りに乗り継ぎ電車が到着しました。ニースからモナコの間はとても地中海が綺麗に見える区間です。


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モナコも過ぎ、そろそろフランスとイタリアの国境の街マントンです。相変わらず美しい地中海は続きます。
で、今日の最後の乗り継ぎ駅ヴァンティミョーラに到着。
次の電車に乗り込みます。コンパートメントタイプです。この電車は特急タイプのIC(インターシティ)で事前の予約が義務付けられています。指定席に行くとまだがらがらです。
ここからはいよいよイタリアです。1週間のフランス滞在もあっという間に過ぎました。これから2日はイタリアです。車内放送のイタリア語がイタリアを感じさせます。
2時間ほどで定刻でジェノヴァ・ピアッツァ・プリンチペ駅に到着です。
駅からはタクシーで移動し、無事にホテルにチェックイン。ここは街の中心地で便利なところです。事前にホテルにお願いしてあったレストランの予約もちゃんとしてくれてました。
時間になったので、レストランに向かいます。
料理は2人それぞれパスタと魚料理、それに白ワインを頼みましたが、やはり、イタリアでしか味わえない料理で本格イタリアンを堪能しました。
ホテルに戻り、立派なバスタブでゆったりとお風呂につかり、気持ちよく就寝です。
お休みなさい。

明日は午前中、ジェノヴァ見物をして、午後、パルマに向かいます。



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ジェノヴァの底力、パルマの美味しい料理

今日も気持ちよく晴れています。

さぁ、ジェノバ散策に出かけましょう。一番の旧跡の残るガリバルディ通りに向かいます。
白の宮殿、ドーリア・トゥルシ宮殿、赤の宮殿にはいりましたが、いずれも1級の美術品や天井画、調度品に彩られ、豪華で重厚です。最後の赤の宮殿で屋上にあがると360度のパノラマが楽しめ、ジェノヴァ中の景色がよく見えます。港までよく見え壮観でした。


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ところで時間のない中、これらの宮殿にはいった目的はドーリア・トゥルシ宮殿(今は市庁舎)に展示してある伝説の大ヴァイオリニストのパガニーニのヴァイオリンが見たかったからです。パガニーニが生前愛用していたガルネリ作成の名器です。実はこの後に向かうパルマにパガニーニのお墓があるというのは偶然にしてはできすぎかも・・・


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さて、次はサン・マッテオ広場の教会を見て、今度はフェッラーリ広場に移動。ここのは規模の大きい噴水が噴出していてびっくりです。ここからはもうホテルも近いはずですが、少し行くと見慣れた場所に出ました。ホテルのあるフォンターネ・マローゼ広場です。まだ、駅に向かうには少し時間があったので、昨夜のレストランに行き、昨夜は満腹で食べられなかったデザートを食べ、2日間でコースを完成させました。
ホテルで荷物を受取り、広場にいたタクシーで駅に向かいます。駅では駅前の広場にあるコロンブス像とご対面。コロンブスはジェノヴァ出身なんです。


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短時間でしたが、ジェノヴァを見て歩き、その底力というか歴史を感じて、圧倒されるものがありました。恐るべしジェノバです。
さて、パルマまでの列車に乗ります。定刻にミラノ中央駅の2つ手前のミラノの乗換駅に到着。パルマ行に乗り換えます。
ようやくパルマに到着です。ホテルまで10分ほどを歩きます。なかなかおしゃれなホテルです。どんどんホテルがよくなりますね。というかパリがあまりにも狭かった・・・。
ホテルに荷物を置くと、すぐに出かけます。だって、パルマを明日10時過ぎには出発するので、観光は今日の内に済ませておかないといけません。ここにはコレッジョが天井画を描いた教会があるのです。
パルマ大聖堂はファサードが古古しく年輪を感じさせますがどっしりとした素朴な印象です。


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大聖堂に閉まる前に早くはいろうと気がせきます。でも、まだ1時間以上開いているようです。内部にはいって、横手の階段を上がり、見ると、天井の中央がよく見え、昇天するマリアの有名な絵がありました。この大聖堂のかなりの部分がコレッジョの手になるものと見ました。だまし絵の手法に基づき、平面的な絵で凹凸感を見事に表現しています。かのミケランジェロのシスティーナ礼拝堂も真っ青の出来でした。コレッジョ恐るべし!
この大聖堂の隣の8角形の洗礼堂も見学します。こちらは閉館5分前でしたが、滑り込みセーフ。またしても最後の観客になりました。我々の出たのと同時に閉館になりました。
さらに大聖堂の奥手には隣接した聖ジョヴァンニ教会があり、ここにもコレッジョの作品があります。恐る恐る教会にはいると聖職者の夕べの祈祷中でした。その美しい歌声に心を洗われながら、そっと教会を出ました。
あとはパルマのオペラハウスの建物の外観だけでも見ておきましょう。テアトロ・レージョです。なかなか立派な外観です。オペラが見られないのが残念ですね。

時間になり、レストランに向かいます。レストランではもちろん、この地の名物のパルミジャーノ・レッジャーノ、クラテッロをお願いし、合わせて、唐辛子のきいた辛いパスタとグリーンアスパラガスをパルミジャーノ・レッジャーノで味付けしクラテッロで巻いて焼いたメインをそれぞれ1人前だけ注文。
パルマの美味しい料理に満足して、夜道をホテルまで帰りました。

明日は1日かけて、一気にパルマからオーストリアのインスブルックまで鉄道で移動です。インスブルックの少し手前ではブレンナー峠でアルプス越えです。明日はイタリア語からドイツ語に変わります。


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ブレンナー峠からアルプス越えでインスブルックに

今日もまたまた晴れです。日中は暑くなるのでしょうが、朝はひんやりしています。
今日は一番長く電車に乗って、いよいよアルプスを越えてオーストリアに入ります。

パルマは今朝は国立美術館に行く程度にします。時間も1時間くらいしかありませんからね。で、ピロッタ宮殿に向かいます。
このピロッタ宮殿のなかにいろんな美術館・博物館などがはいっています。そのひとつが国立美術館です。もうひとつ、ファルネーゼ劇場というヨーロッパ最古の劇場のひとつがあります。この劇場はヴィツェンツァにあるオリンピコ劇場をモデルにしているとのことで、以前ヴィツェンツァで閉館時間を過ぎて見逃した苦い経験を払拭するためにもsaraiと配偶者は必見の劇場です。この美術館と劇場は2階(日本風では3階)にあり、まとめて見学できます。入館するといきなりファルネーゼ劇場の内部です。ぐるりと階段状の急な観客席が半円形になっており、正面に舞台があります。


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舞台に上がってみましたが、今は舞台セットが奥の方に片付けられているので、舞台の作りは実感できません。舞台の奥からは美術館への通路です。お目当てはパルマの2大芸術家のコレッジョとパルミジャニーノです。またもや、この美術館の目玉のパルミジャニーノの「トルコの女奴隷」は小さな写真だけが貼ってあって、ゴメンナサイです。どうして、目玉作品ばかり修復中なんでしょう。
これで、観光終了。パルマ駅からボローニャ経由でインスブルックに向かいます。ボローニャには1時間ほどで到着です。

さて、ボローニャからインスブルックへは長時間の移動になります。旅便りでも書きながらのんびり行くことにして、パソコンを出します。期待して探すと、コンセントもありました!コンセントを繋ぎ寛ぐと、自宅みたいですね。

ヴェローナを過ぎたあたりからはアルプスの白い雪をいただいた山々が姿をあらわすようになり、ブレンナー峠も近くなると、迫る険しい山の間には、渓流と線路と道路のみとなり、列車はゆっくりと登っていきます。
やっとブレンナーの駅に到着。降りてみましたが、とても暖かい陽気でアルプスの峠とは思えません。まわりは雪もなく、単なる山の中。それでもプラットホームの一番端に行くとアルプスの雪山が望めました。


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定刻にインスブルックに着きました。時刻は夕方4時半ですが、こちらのこの時間はまだまだ明るくお昼下がりの感じです。イン川の流れとまわりの山並みの美しいことは想像以上でした。
で、早速、旧市街地に向けて出発です。
インスブルックはチロル出身のハプスブルグ家の都のあったところで街の中心には王宮と王宮庭園があります。王宮を過ぎて、この街で一番有名な黄金の小屋根に向かいます。すぐ近くの旧市街の中にそれはありました。


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テレビで見てもあまりぱっとしませんが、やはり本物ももう一つです。ともかく街自体より街の周辺の山の景色の方が最高に素晴らしいです。


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折角ここまで来たのだから、チロル料理でも食べていこうということに。料理を堪能し、といっても昨日までのような高級な料理ではなく、気さくな田舎料理です。
食後、日が沈み、山の雪の白さと山の斜面に建つ家々の灯がぽつんぽつんと付いているのを印象的に感じながら、ゆっくりホテルに戻りました。
明日は天気次第ですが、もう少しこのインスブルックあたりを見て、ウィーンに向かいます。
では、おやすみなさい・・・


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インスブルックからのアルプスの眺め、そして一気にウィーンへ

インスブルックの朝です。昨夜のsaraiのネットで調べた情報によると、明け方から夕方まで雨とのこと。恐る恐るカーテンを開けると、雲は多いですが、雲の隙間から陽射しもあります。これから降り出すのでしょうか。ま、最悪ではなさそうですね。

天気のことも勘案し、まずクリスタルガラス製品で有名なスワロフスキーのテーマパークに行くことにしました。
スワロフスキーのテーマパーク・クリスタルワールドへは駅から直通のバスが出ています。
バスは、イン川に沿ってどんどんインスブルック郊外へと走ります。と、高速に乗りました。エ~、そんなに遠くまで行くの~。やがて30分ほど走って、クリスタルワールドに着きました。素晴らしい!インスブルックの郊外なので、建物といえば可愛い戸建てだけ。何も遮るものはなくアルプスの山並みが360度見渡せます。そして、天気予報は、見事に大外れして素晴らしい快晴です。気温も上がり、爽やかな風が吹いています。

早速、入場口に向かいます。クリスタルワールドは緑に覆われた低い丘の下に作られているので、地上には何も見えません。正確に言えば、入場口の横の丘の斜面に巨人の顔があり、口から水を吐き出しています。この丘全体が巨人を表しているそうです。その内部にクリスタルワールドの地下世界が広がっています。


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中に入ると、次々とクリスタルをテーマにしたホールが続き、よくこんなに作ったものだと驚かされます。特にクリスタルドームは周りがクリスタルカットの球体の内部にいる感じで次々と照明が変わり、異様な体験ができます。ここで世界的なソプラノ歌手ジェシー・ノーマンがコンサートを行った様子が大きなスクリーンで流されていました。いや、オペラ好きとしてはたまりませんね。歌っていたのもイギリスの古い作曲家ヘンリー・パーセルのオペラからのアリアで美しい曲です。ついつい聞き惚れてしまいました。

さて、クリスタルワールドの地下世界から地上に復帰し、また、まわりのアルプスの山並みに圧倒されます。帰りのバスの時間まで大分あるので、クリスタルワールドの地上部分に作られた公園を散策します。美しく花々も咲き、まわりのアルプスの山々とうまく溶け合った感じです。


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一番丘の上にはちょっとした展望台があり、大型双眼鏡が2台設置されています。双眼鏡でも楽しめますが、なにはともあれ、見渡す限りアルプスとチロルの草原の眺めは素晴らしい限りです。クリスタルワールドもそれなりに楽しめますが、この景色を楽しむだけでも来てよかったというくらい、大満足しました。お天気も良く、気持のよいことこの上なしです。


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さて、そろそろバスの時間です。来たときとは一部別のルートで駅に着きました。今日乗る予定の電車レールジェットが発車する時間まで2時間ほどあるので、昨日見ていなかった市街地観光をしておきます。
歩いて街に向かいます。すぐにお目当ての凱旋門に到着。マリア・テレジアの息子の結婚を記念して建てられたものです。


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ここからはマリア・テレジア通りが昨日見た黄金の小屋根までまっすぐに続きます。昨日は遠くから見た聖アンナ記念柱を今日は間近に見て、すべての観光は終了です。この聖アンナ記念柱はスペイン継承戦争でハプスブルグがバイエルン軍を撃退したことを記念して建てられたものだそうです。1700年頃ですから、300年ほど前のものですね。
観光終了で小腹も空き、喉も乾いたので、カフェでもはいりましょう。ちょうど、近くにトラップ大佐(多分、サウンド・オブ・ミュージックのお父さん)の旧宅にオシャレなカフェがあるとのことでそこに向かいます。
このカフェは建物の中庭のようなところにオープンなテラス席があり、街の喧噪はシャットアウトし、静かで光に満ちた素晴らしいロケーションです。


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カフェといっても、ここらあたりはかなり本格的な料理も出してくれます。配偶者のお好みのスープをまずいただきましょう。saraiはほかの人が白ワインを飲んでいるのを見て、堪らずリースリンクのグラスワインを注文。ついでに冷たいデザートもいただきましょう。そうこうするうちに駅に戻る時間になりました。
ここの駅はすべてのホームは上り下りのエスカレーター装備で荷物の移動が楽です。今回の旅で最も素晴らしい駅でした。ほぼ予定通りの時間にレールジェット(オーストリア国鉄自慢の新幹線みたいな特急電車)がホームに入ってきました。
インスブルック駅を出ると、ほぼ真北の方向にミュンヘンを目指して走ります。電車はいったんドイツ領にはいり、ミュンヘンに近いところでザルツブルグ方面の線路に合流。ザルツブルグに到着。駅の工事はかなり進んでいるようでした。さらにリンツを抜け、そろそろお腹も少し空いてきたので、食事でもお願いしましょう。列車の中の食堂とは思えないほど美味しいんですよ。これはファーストクラスの特権です。
ようやく、ウィーン西駅に到着。何度目のウィーンでしょう。我が街って言ったら言い過ぎですが、なんだか、とてもよく知っている街にきたようでほっとします。西駅も工事中でしたが、なにやらかなり工事が進んだようで、駅の中の移動が楽になりました。この駅からはUバーン(地下鉄)に乗って、ホテルに移動します。途中、1回の乗り換えがありますが、無事にホテルの最寄駅に到着。
チェックイン後、ネットは何とか繋がったので、さあ、今日はゆっくりと休み、明日からの8日連続、計9回のオペラ・コンサートに備えます。しばらくはウィーンに滞在します。



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ウィーンのオットー・ワーグナー畢生の大作アム・シュタインホフ教会

今日も・・・晴れてます!

まず、コンサートのチケットのピックアップの用事は完了。ここは国立歌劇場の裏手でまわりを見ると、ちょうどアルベルティーナ美術館の高台が見えます。いつも気になってはいましたが、上がったことがありません。ちょっと上がってみましょう。ちょっと小高いだけですが意外に高い目線でこの付近の眺めが違いました。裏手のほうから見下ろす感じの国立歌劇場もなかなか面白い。


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アルベルティーナ美術館のほうを見ると美術展の案内ポスターが目に着きました。何と青騎士展をやっているではありませんか。今回の旅のテーマの一つは青騎士です。青騎士というのはミュンヘンでカンジンスキー、マルク等が始めた美術運動のグループのことです。ミュンヘンでは青騎士が誕生するきっかけになった美しい街ムルナウ、コッヘルを訪問することにしています。その青騎士の美術展ですから、これからの旅のはずみにもなります。早速、美術館にはいってみます。青騎士はカンジンスキー、マルク、ミュンター、クレーなど盛り沢山な展示です。大作こそありませんでしたが、充実した展示で大満足。
思わぬ美術鑑賞でもう昼時になりました。すぐ近くには王宮庭園(ブルクガルテン)があり、そこの温室植物園がカフェになっています。このパルメンハウスでランチでもいただきましょう。


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暑さに負けずに料理を完食し、時計を見ると、もう2時半。今日は建築家オットー・ワーグナーの代表作のアム・シュタインホフ教会を見に行かなければなりません。少し焦ります。48A系統のバス乗り場はフォルクスシアターにあります。20数個先の停留所まで20分ほど乗って、ぎりぎりの時間に精神病院前のバス停に到着。目的の教会はこの精神病院に付属した教会で病院の門をはいり、長い坂道の先の丘の上に黄金の丸いドームの美しい教会はありました。


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息を切らせながら、教会にはいると、3時からの説明(ドイツ語)がまだ続いており、それが終わるまでははいれないとのことで教会を外から眺めながらしばらく待ちます。説明が終わり、教会内部が開放され、見放題、写真撮り放題で無料です。あまりに申し訳けないので少しですがお布施をさせてもらいました。で、教会内部ですが、こんなに美しい教会はめったにありません。アールヌーヴァオー様式のモダンな意匠で統一され、美しさの限りです。


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ステンドグラスは同じ時期のアーティストのモーザーの傑作で素晴らしいものです。教会の内外の素晴らしさにすっかり魅了されました。


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で、また、急いでバスに乗り、ホテルに戻り、今夜のコンサートに出かけました。
先ほど偵察したコンツェルトハウスです。初めて中にはいります。
コンサートの様子は別稿で報告します。

満足して、ホテルで夜食のお持ち帰り寿司をつまみながら、記事を書きました。
では、これでオヤスミナサイ。


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ウィーンの日本チャリティコンサートに熱い思い・・・そして、グルメ

やっぱり・・・晴れてます!
でも、今日も冷たい風が強く吹いています。

今日は、saraiのウィーンのお友達のはっぱさんと2つのコンサートをご一緒するので、saraiはルンルンです。10時30分の待ち合わせなので、急いで身支度をして、ちゃっちゃと朝食を済ませて出かけます。
行き方はいろいろあるので、新しい物好きのsaraiとしては、利用したことのない路線を利用して移動します。待ち合わせ時間ぴったりに、フォルクスオーパーに到着。はっぱさんはまだのようです。

今日のチケットを取り換えるために列に並んでいると、はっぱさんが登場です。9か月ぶりの再会です。
と、これまたブログ仲間のFeriさんとも待ち合わせだっのですが、はっぱさんのお引き合わせで、初対面となりました。
皆がここで集合となったのは、このフォルクスオーパーで、日本支援のチャリティーコンサートがあるからです。

これはもちろん震災後に急きょ決まったコンサートでフォルクスオーパーに関係する歌手たちが一堂に集まったガラ・コンサートです。このコンサートの収益は日本赤十字に寄託されることになっています。日本人歌手でここで以前に活躍していたメゾソプラノの中嶋彰子さんも参加しています。最後は山田耕作の赤とんぼなども歌われ、全員起立しての《君が代》で幕を閉じました。収益金は600万円以上になったそうです(隣の席のウィーン在住の方に教えてもらいました)。日本人として、こういうコンサートを企画してくれた方々やコンサートに参加してくれた音楽家のみなさんやコンサートに来場し、チャリティに参加していただいた聴衆のみなさんの一人一人にありがとうを言いたい気持ちになりました。日本は全世界から復興を支援してもらっているのが現地でよく分かりました。1日も早い復興を力を合わせて成し遂げていきたいものですね。世界も暖かい目で見守ってくれています。

コンサート終了後は、ブログ仲間4人での楽しい食事会となりました。
Feriさんは帰国のため、慌ただしくさようならです。その後は、そのままお茶をしながらおしゃべりは続きます。

さぁ、本日2つ目のコンサートに移動しましょう。はっぱさんの車での移動なので楽ちんです。もちろん慣れた運転と、手慣れた駐車場探しで、無事コンサートホールに到着です。
このコンサートはもともとの予定。ウィーン楽友協会でのウィーン・トーンキュストラー管弦楽団の演奏会です。曲目はマーラーの交響曲第6番《悲劇的》です。この演奏会の記事は別稿にします。

コンサート終了後は、はっぱさんご推奨のグルメレストランに向かいます。ハンガリーとの国境近くまで、高速を利用しての1時間のドライブです。ウィーンの市街地を抜けると、小高い丘が延々と続きます。すべてブドウ畑。ブドウ畑の中に点々と桜の木あり、今まさに満開です。さらに進むと、どこまでもどこまでも真っ平らな大平原が広がります。一面美しい緑の大地です。うっとりと見とれてしまいすね。

と、ワイン蔵が立ち並ぶ村に到着。その中にさりげなくそのレストランはありました。元は古い農家だったそうですが、とってもオシャレなレストランにリノベーションされています。レストランの隣の建物の煙突の上に、コウノトリが巣を作っていました!
シェフは意外にもとっても若く、はっぱさんに親しげに挨拶にいらして、私達も紹介してもらいました。

食事は、6品のコースを選択。で、すべての料理にそれぞれ合うワインも選んでもらうことにしました。しかも、sarai&配偶者に別々にということで、なんと12 種のワインを楽しめるということになりました(はっぱさんは車の運転があるので我慢してもらいました。)。次々と出される料理は、実に洗練された素材の味を引き出した料理で、素晴らしいものでした。量も、6品を楽しみながら頂ける(満腹にならない)よう配慮されていて、最後まで本当に美味しく頂けました。どれほど美味しかったかを伝えられないのが残念です。メインの料理、ガチョウのソテーだけ紹介しておきましょう。


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この料理に合わせていただいた赤ワインはこの2本でした。


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鉄道でもバスでも行けないレストランではっぱさんのアテンドなしには絶対に行けなかったレストランでした。持つべきものは友ですね。
食事の後は、美しい星空を眺めながら、ホテルまで送っていただきました。はっぱさんに、充実した楽しい1日を感謝です。

明日もオペラ。一番楽しみにしていたウィーン国立歌劇場の《アンナ・ボレーナ》です。世界の歌姫で人気を2分するアンナ・ネトレプコとエリーナ・ガランチャの2人が出演する超豪華オペラです。


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またまた、オットー・ワーグナーの建築

今日起きたら曇り空。雨が降るような感じではありませんが、すこし寒くなるかなとコートを着て出かけます。
今日は夜、今回の旅で一番大事なオペラがあるのでそれがすべてです。したがって、自重して早くホテルに戻り、休息をしてオペラに備えます。
で、今日は先日も見た建築家オットー・ワーグナーの代表建築を見て歩くくらいにしましょう。
まずはカールスプラッツまで地下鉄で出て、そこからトラムに乗り、ドナウ運河まで行きます。そこに彼の代表作の郵便貯金局があります。いかにもワーグナーらしいモダンななかに意匠を凝らしたすっきりした建築です。内部も自由に見られるので(業務は行っています)ゆっくりと見学。


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次はマジョリカハウスを見に行きます。トラムでカールスプラッツまで戻ります。ここから歩きますが、ついでにいつも見ているカールスプラッツの駅舎も見ておきましょう。これもオットー・ワーグナーの代表作のひとつです。で、今度はマジョリカハウスを求めて、ウィーンの市場ナッシュマルクトのお店を見ながら進むとありました。オットー・ワーグナーの代表作のマジョルカハウスとメダイヨンマンションが並んで建っています。いずれも公共アパートの筈で外からしか見られません。随分、同じ人の設計なのに違っています。モダンということでは同じですが。
これがマジョリカハウス。


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これがメダイヨンマンション。


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そろそろお腹も空いたので、まだウィーンに来て食べていないウィーナー・シュニッツェルが食べたいとsaraiが言いだしました。フィグルミューラーというお店に行ってみました。注文はもちろん、ウィーナーシュニッツェルを2人前と水。運ばれてきたシュニッツェルは皿からはみ出した巨大なシュニッツェル。


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美味しかったが、如何せん、大き過ぎ、食べるのに大変。

このあと、ホテルに戻り、午睡をとり、時間になり、ウィーン国立歌劇場に参上。
世界の最高の歌姫ネトレプコとガランチャの美声に聞き惚れ、オペラ《アンナ・ボレーナ》を堪能。saraiは感動のあまりうるうる状態でした。詳細は別稿で記事をアップしました。

明日も基本的に予定はなく、夜、フォルクスオーパーでオペレッタ《こうもり》を見るだけです。


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ウィーンのブルク劇場のクリムトの絵を拝見

昨夜は素晴らしかったオペラの興奮冷めやらず、深夜までブログを書いていたので、今朝は9時過ぎに起きて、慌てて、服を着替えて、朝食を食べ損ねないように朝食ルームに飛び込み、ほとんど最後の朝食客になりました。

ところで今日のウィーンは小雨模様。降ったり、やんだりです。フード付のウィンドブレーカーを羽織って出かけます。特に大きな目的があるわけではありません。また、夜のオペレッタに備えて自重するのが1番です。

それでも今まで気になっていたブルグ劇場に向かいます。ここにはクリムトの装飾画があるので前から見たかったんです。で、館内ガイドツアーでしか見せてもらえませんが、その時刻が15時なので、場所とかをチェックしに行きました。結果、ガイドツアーには随分、時間があるので、付近を散歩することにしました。
ウィーン市内には珍しく高台があり、階段もあります。この階段を上るとベートーヴェンが住んでいたパスクァラティハウスと呼ばれる建物があります。「運命」、ベト7(のだめカンタービレの主題曲の第7交響曲)、オペラ《フィデリオ》、「エリーゼのために」などが作曲された歴史的な建物です。まあ、そういうこともありますが、この高台をぐるっとまわって、向こう側に降りる階段があり、その階段の風情のあること、驚くほどです。下から見た階段をご紹介しましょう。


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ちょっと疲れたところでカフェの老舗のラントマンで休みます。お昼時なのでケーキにするか、ランチにするか迷いましたが、とりあえず、ランチを頂きました。スープとメインのセットです。で。ケーキですが、別の有名カフェに行くことになりました。昔王室御用達でエリザベートも愛用していたカフェ「ゲルストナー」です。ここで2人でチェコレートトルテを分け合って頂きました。


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こんなにゆっくりしていたら、ブルク劇場のガイドツアーの時間が迫ってきました。ガイドツアーの案内はすべてドイツ語でさっぱりです。事前に配布してくれた英語の紙を参考にします。いずれにせよ、見たいのはクリムトの天井画だけです。


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この後、ホテルで休息しましたが、たいして午睡できる時間はなく、そこそこで今夜のオペレッタを聴きにフォルクスオーパーに向かいました。今日の演目はヨハン・シュトラウスの《こうもり》。有名なオペレッタですから、気楽に聴きましょう。とても楽しい公演でした。ここでもブログでお付き合いのある方と初対面。ウィーンも狭いですね。


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オペレッタの詳細は別稿で記事を書きました。
今日も夜遅くなってのホテル帰還です。明日も朝寝坊パターンですね。

明日はウィーン最後の夜でまたまたフォルクスオーパーでオペレッタ《チャルダッシュの女王》です。


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ウィーンのカフェ文化:美味しい朝食・ランチ、そして、美味しいケーキ

今日は1日雨との予報でしたが、太陽が顔を出しています。でも、風は冷たい。

どうせ今日は何の予定もないゆるゆるの1日ですから、完全休養日としましょう。まだ、旅は続きますからね。

カフェでウィーンの朝食をしようと、地下鉄でカフェ・ムゼウムに向かいます。老舗のカフェですが、経営が昨日行ったカフェのラントマンにかわり最近新装開店したのでチェックです。店内は明るく、ソファの色調が赤になってました。
時間はもうお昼時を過ぎ、メニューはランチになってました。が、どうしても朝食にこだわるsaraiは、お店の人に朝食もOKか確認すると、いいよ!とのことです。で、saraiはモーニングセットを、配偶者は日替わりランチをお願いしました。
ま、ホテルの朝食メニューと内容は変わり映えしませんが、もちろん各素材は美味しかったですよ。半熟卵の茹で具合が絶品でした。


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と、外を見ると、雨がザァーザァー降ってます。ちょっと雲があったので傘を持ってきたのですが、よかったねと話しているうちに止んでしまいました。本当にこちらの天気は分からない。

スーパーでお土産の買い物を済ませ、ホテルに戻り、気持ちよ~くお昼寝となりました。
たっぷり休養をとって、さっぱりした気分でフォルクスオーパーに向かいますが、ちょっと早めに出かけます。というのも、いよいよ明日にはウィーンを離れます。saraiは、まだまだケーキを食べ足りないのです。お気に入りのカフェのL.ハイナーで、夕食代わりのお茶をしようというのです。2人でポットのダージリンを頼み、ケーキのショーケースに行き、ケーキを選びます。どれも美味しそうで目移りしますが、2人ともチョコレートを素材にしたケーキをそれぞれ選びます。このケーキの美味しかったこと、日持ちが許せば、日本に連れて帰りたいほどの美味しさです。


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やはり、色々とカフェを試しますが、お店の雰囲気、ケーキの美味しさ、飲み物の美味しさ、接客の良さでこのカフェはsaraiにとってウィーン1のカフェです。それもヴォルツァイレ支店ではなく、ケルントナー通りの本店が1番です。今回、また、確信を深めました。気をよくしたsaraはここのウェートレスのおばさんの写真を撮らせてもらいました。ここのウェートレスはみんなベテランのおばさんですが民族衣装(たぶん、チロルかな)に身を包み、なんだか可愛いんです。なお、写真を撮るときには女性らしく、眼鏡をさりげなく外したのが印象的でした。


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フォルクスオーパーで楽しくオペレッタを鑑賞。今日の演目はカールマンの《チャルダッシュの女王》です。一番好きなオペレッタです。これでウィーンは最後ですが、それにふさわしい最高の舞台を見せてもらいました。今日も昨日に引き続き、ブログで知り合ったお友達と楽しいお話に花が咲きました。

ホテルに戻り、荷物を作って、就寝です。明日は、早々にミュンヘンに旅立ちですから。


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この記事へのコメント

1, 洋子さん 2011/04/15 00:16
音楽への造詣に敬服します。毎日楽しそう。

このティセット、なんとジョンソンブラザーズのローズブーケですね。
20年間探し求めている幻のお皿です。このお店用に銘入り?
凝視してしまいました。何度も拡大してみました。そうです。
今東京では買えません。
素敵・・・。

2, saraiさん 2011/04/15 07:25
洋子さん、初めまして、saraiです。
コメントありがとうございます。

L.ハイナーは支店も含めて、この陶器で統一しています。てっきり、ハイナーのオリジナルだと思っていました。ウィーンの他のカフェではこういう可愛いものは見たことがありません。これもL.ハイナーのポイントの一つです。ジョンソンブラザーズのローズブーケというのですね。我が家はそれなりにティーカップをコレクションしたので、このカップにも食指は動きましたが、ぐっと我慢したところです。次回、また、ウィーンに行ったら、入手経路とかチェックしてみましょう。

3, pikuさん 2011/04/25 04:10
初めまして。pikuと申します。
今日、まさにハイナーで昼食をとり、このウェイトレスの女性に担当してもらいました。偶然に驚いています。
ウィーンのウェイトレスにしては、
話し方がゆっくりエレガントで、笑顔もキュートな方だなあと思ったので、お顔に間違いありません。

そして、以前、支店のハイナーで、
食器がかわいいので、個人的に購入出来るか聞いた事も有ります。
オリジナルだから販売はしていないと言われたのですが、
今も見る度にセットで欲しくなります。

ジョンソンブラザーズのローズブーケなのですか?
知りませんでした。
もっと詳しくお話を聞いておけばよかったです。

4, saraiさん 2011/04/25 17:59
pikuさん、saraiです。初めまして。

楽しい偶然ですね。コメントいただき、ありがとうございます。
ウィーンにお住まいなのですね。羨ましい限りです。
我が夢の街、ウィーンですものね。

ハイナーもよく行かれるんですね。また、行かれる機会があれば、是非、カップの入手についての情報をチェックいただき、お知らせくださいね。

帰国しましたが、また、ウィーンに行く日もそんなに遠い日ではないでしょう。では、また、楽しいコメントをお寄せください。

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レールジェットでミュンヘンへ

細かい雨の降る朝です。今日はミュンヘンに移動するだけですので、雨が降るなら今日にしてほしいという日が雨になりました。しかも、ホテルから駅への移動には傘をさす必要もないほどの小雨ですから、ラッキーということこの上なしです。

さぁ、チェックアウトして出発しましょう。西駅に向かいます。ウィーン西駅は大改装中ですが、大分できてきましたね。でも完成までにはまだまだかかりそうです。
ホームで待つこと暫し、ちょっと遅れて列車は入ってきました。ブダペストから来て、ウィーン・ザルツブルクを経て、ミュンヘンまで行く国際列車の特急電車レールジェットです。結構多くの人が降りましたが、乗る人も多く大騒ぎです。ミュンヘンまで乗り換えなしの直行で行ける列車は、さすがに本数が少ないからでしょうかね。手際良くsaraiが指定されていない席を確保。たいていのヨーロッパの鉄道には指定車両というのがなく、車両各シートの上に表示板があって、例えばウィーン西駅からミュンヘンというような表示があれば、そこは既にその区間が指定済のシートだということです。よって、何も表示がなければ、自由に座っていいシートになります。指定を取ってもいいのですが、無駄に指定料金を支払う必要がないほど、大体のところシートは空いています。特に今回はファーストクラスなので余計空いているはずです。

西駅を出発。ウィーンとお別れです。saraiは、既に次に来ることを目論んでいます。暫しのお別れってことですね。

ザルツブルクに到着。まだまだ雪の残った山々が聳えています。やはりウィーンよりずっと寒そうです。ここからミュンヘンまでは1時間半。
深夜までのブログ書きで寝不足のsaraiはここで熟睡モード。目が覚めたら、もうミュンヘン中央駅です。これが駅に着いた特急電車レールジェット。赤い色が印象的ですね。


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市内交通機関の3日券を買って、ホテルに向かいます。トラムの駅が近そうなので、19番のトラムに乗ります。ミュンヘンではお馴染みのトラムです。バイエルン国立歌劇場を通るトラムだからです。今回のホテルはそのバイエルン国立歌劇場に一番近いと思われるホテルです。すぐに場所が分かり、チェックイン。3 日間宿泊します。

今夜のコンサートの時間までホテルで休み、時間になって、コンサートホールへ。
今夜のコンサートはレジデンツ(王宮)の中にあるヘルクレスザールで、バイエルン放送交響楽団のコンサート形式のチャイコフスキーのオペラ《エウゲニ・オネーギン》。ホールへは王宮庭園を通って行きます。

ホールに入るとポスターが目につきました。ここミュンヘンでも5月2日に日本チャリティのコンサートとして、ミュンヘンの3大オーケストラが合同でベートーヴェンの第9番《合唱》を演奏するようです。本当に世界の暖かい気持ちが有り難いですね。


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ドイツで最高とも評されるバイエルン放送交響楽団、世界的な指揮者マリス・ヤンソンス、実力のあるオペラ歌手による圧倒的な音楽にsaraiはまたしても感動の嵐。今回は特に素晴らしい音楽に恵まれて幸せです。
コンサートの詳細は別稿でアップしました。

歩いて帰れるホテルに夜風を浴びながら帰着し、夜食で腹ごしらえをして、さあ、ブログ書きです。配偶者はすやすや。長旅の疲れを落としてくださいね。

明日はミュンヘン周辺の王宮を見て、夜はバイエルン国立歌劇場でコロラトゥーラソプラノの女王グルベローヴァのオペラ《ノルマ》を楽しみます。



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ミュンヘン郊外の美しいお城と庭園

久しぶりに、雨の心配のない青空が広がっています。ミュンヘン郊外のお城に出かけるには最適のお天気ですね。ちゃっちゃと朝食をすませて出かけたいところですが、saraiはまたまた寝坊しました。でも、なんとか、朝食の時間に間に合いました。

で、早速出かけますが、マリエンプラッツ駅からオーバーシュライスハイム駅までは24分のSバーンでの移動で市内の密集した建物のあるところから緑あふれるところに脱出です。ここに今日の訪問先のお城があります。シュライスハイム城とルストハイム城です。シュライスハイム城には古い城のアルテス・シュロスと新しい城のノイエス・シュロスの2つがあります。主たるお城はノイエス・シュロスでマックス・エマヌエル選帝侯の美しいバロックのお城です。
駅からお城へはバスも出ていますが、お天気もよく、歩いて15分という表示が出ていたのでぶらぶら歩くことに。駅からお城までは1本道で、道沿いはきれいな住宅街です。どの家もとてもよくお庭が手入れされていて、花々が美しい。イースターも近いので、色とりどりの卵が吊り下げられている木もあります。


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配偶者は大喜びで、パチパチ写真を撮っていると、あっという間にお城に着きました。アルテス・シュロスとノイエス・シュロスは向かい合って立っていて、アルテス・シュロスは可愛いお城で前庭は花々が植えられており、ノイエス・シュロスは巨大なお館です。まずはこのノイエス・シュロスを見学。内部はだだっ広い空間が広がっています。そこは美術館にもなっていて膨大な絵が展示されていました。見ものは2階への巨大な階段です。大理石と白い漆喰の彫刻で飾られた空間に1歩足を踏み入れると、思わず驚嘆の叫びが口を出ます。大きくて美しく圧倒される・・・そうとしか表現できません。はるか上方のドームには美しい天井画も描かれています。


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選帝侯というのは国王にも匹敵する権力と財力を持っていたんでしょう。あとはお城につきものの執務室や天蓋付のベッドが並ぶ回廊が続きます。
お城の裏庭はまるでベルサイユ宮殿を思わせる延々と続く水路がどこまでもどこまでも伸びていて、その遥か彼方にまたお城が見えます。これがルストハイム城でしょう。お天気も良いので、ピクニック気分でこの水路脇の森の中の小道を歩きルストハイム城を目指します。水路には鴨や白鳥が浮かび、長閑です。それに何と言っても観光客がすくなく、森林浴の気分です。やがて、ルストハイム城に到着します。ここから後ろを振り向くと水路の向こうのはるか先にさきほどのノイエス・シュロスが美しく見えています。


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さてルストハイム城は、とっても小さなお城で内部ではマイセン陶磁器コレクションを展示していました。美しい陶磁器に目を奪われます。
で、また、別の水路沿いの道を散歩しながら戻ります。

また、駅からSバーンでマリエンプラッツ駅に戻ります。夜食のお弁当(モロ日本のコンビニ弁当です!)を買って、ホテルに帰着です。1時間ほど仮眠して、またオペラ。バイエルン国立歌劇場です。コロラトゥーラソプラノの第1人者グルベローヴァの出演するベルリーニのオペラ《ノルマ》です。尻上がりに調子を上げた彼女の思いのこもった歌声にsaraiは感動の涙。これが彼女のオペラの聴き納めになることでしょう。引退ももうすぐでしょうからね。このオペラは別稿で記事を書いていますので詳細はそちらをご覧くださいね。
ホテルに戻って(歩いて5分もかからないほど)、夜食とブログ書きの毎日になりました。
早く寝ましょう。明日はいよいよヨーロッパ最後のコンサートです。



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やっぱりドイツはシュパーゲルと白ソーセージ

今日はsaraiは朝寝坊を決め込みました。というのは、ホテルの朝食をパスして、ドイツの朝ごはん「白ソーセージ」を食べようと目論んでいるからです。

気温は低く寒いですが、気持ちよく晴れています。さぁ出かけましょう。
白ソーセージ屋さんは、すぐそこです。10時過ぎですが、お店はお客さんでいっぱいです。何とか席を見つけて座ります。かわいいエプロンのおばさんが注文を取りに来ます。もちろん、飲み物は白ビールです。朝からぁ~なんていうものではありません。全員の前にビールがあるのですから・・・。
さぁ「白ソーセージ」と9か月ぶりのご対面です。こんなに早くお会いできるとは思ってもいませんでした。皮は上手くはずせました。甘いはちみつ入りの洋からしをつけて頂きます。美味しい!本当に美味しいです。

お店を出ると、街は大勢の人でごった返しています。朝市も出ています。賑わいに誘われるようにブラブラ朝市のお店の方に行きます。あらぁ、白ソーセージも売っています。しかも、真空パックになっているものもあります。買って帰ろうかとかなり迷いましたが、新鮮さが売りの白ソーセージですから、止めました。また食べに来ましょう。
と、saraiの目が点に!その目が釘付けになったのは「シュパーゲル(ホワイトアスパラ)」。ウィーンでは、まだちょっと時期が早すぎると言われたシュパーゲルが、ここドイツでは旬の時期がスタートしていたのです。どの八百屋さんの店先にもホワイトアスパラが山積みになっています。そのぶっとくて美味しそうなこと・・・。


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もう、saraiは食べさせてくれるお店探しに必死になってきました。
でも、その前に今日の予定の教会巡りを済ませましょう。
まず、フラウエン教会に入りましょう。
プロテスタントの教会でしょうか、とっても立派ですが装飾がシンプルです。
内部のずらっと並んだ柱が印象的です。
次に、少し歩くと聖ミヒャエル教会です。外側は工事中ですが、中に入ってみると、ミサが終わった直後なのでしょうか、お香の匂いがしています。内部は白が基調になったいかにもドイツの教会でとても美しいです。


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主祭壇のドームの下で、4人の男女がミサ曲を歌っています。たった4人の声とは思えないほどに美しく教会内に響き渡っています。と、祭壇横の地下に通じる階段が開いています。有料で公開しているようで、ルードヴィッヒ2世の写真が出ています。行ってみることにしました。王族の棺が安置されていました。もちろん、ルートヴィッヒ2世のものもありますが、ひときわ立派で、お花も添えられています。彼の作ったお城をすべて見に行った配偶者は、祈りを捧げることができ、ルードヴィッヒへの思いが完結したそうです。

さて、シュパーゲルで必死のsaraiは、白ソーセージを食べさせてくれるもう1軒別のお店で、シュパーゲルはあるかと尋ねると、あるわよとのこと。即、入店。シュパーゲルのスープとシュパーゲルのオランデーズソースかけを注文します。2人でこの2品ですから、エ?という顔をされましたが、めげずにその2品のみの注文でOKをもらいました。が、やはりそれで大正解でした。なんと見事に太いアスパラが6本も乗ってます。これは多分、ちゃんとしたドイツ国内産のシュパーゲルでしょう。最近は輸入物も増えているようですが、正式にはドイツ国内産でなければシュパーゲルとは言えずに単なる白アスパラガスです。このシュパーゲルの皿にはジャガイモと鶏のシュニッツェルまでついていました。saraiは大満足です。


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さて、これから今日のお目当ての美術館に向かいます。9か月前にはノイエ・ピナコテークに行ったので、今回はアルテ・ピナコテークに行きます。マリエンプラッツからSバーンで1駅目のカールスプラッツで 27番のトラムに乗って、すぐにピナコテークの停留所に着きます。広大な敷地内にあるアルテ・ピナコテークの入口を目指して歩きます。すると、フェルメールの絵のはいった大きな垂れ幕がかかっています。フェルメールの絵の展示をやっているようです。今回の旅ではルーブルで見たフェルメールに続き、2度目です。チケットを買って、とりあえず、フェルメールの展示に向かいます。その方向に行くと、カフェしかありません。でも、そこを進む人もいるのでカフェのテーブルの間をウェーターとかを避けながら進むと大きな扉が閉まっています。そこを開けるとフェルメールやクラナッハの展示会場でした。右手がフェルメールなので、はいると展示室の真ん中の正面に有名なフェルメールの「天秤を持つ女」です。実に繊細なタッチの絵で左の窓のカーテンの隙間から光が差し込んでいます。机の上の真珠(宝石?)が光って見えるのはフェルメール得意の手法ですね。恥ずかしながら、配偶者に指摘されるまで女の人が持つ天秤が見えていませんでした。それほど微細な表現で天秤は描かれています。これは素晴らしい名作ですっかり魅了されました。アムステルダムの「牛乳を注ぐ女」、ドレスデンの「手紙を読む女」と同レベルのフェルメールの傑作だと思います。

さて、2階に上がって常設展を見ます。何といってもここではデューラーの作品を見ておきましょう。明日行くニュルンベルグはデューラーの街ですから、ある意味、記念して見ておきましょう。特に彼の自画像はまるでキリストのように自分を表現し、芸術家としての矜持が見て取れます。決して自己満足やうぬぼれになっていないところが芸術家としての懐の深さです。その向かいの壁には代表作の「4人の使徒」。まったくゆるぎのない表現で文句の付けようのない傑作です。あとはダ・ヴィンチ、ラファエロ、ボッティチェリ、フィリッポ・リッピなど名作の数々があり、まあ、見て回るのが大変です。こういう美術館はやはり1 日に一つしか見ることができませんね。体力も集中力も必要です。頭の中がすっかり美に埋め尽くされて、トラムを乗り継ぎ、ホテルに戻りました。もちろん、夜のコンサートに向けて、休養の仮眠をとります。

6時にホテルを出ます。今日の会場はミュンヘンフィルの本拠地のガスタイクのコンサートホールで少し遠いんです。検討の結果、トラムを乗り継いで行きましたが、トラムの乗り換えで乗り継ぐ28番のトラムの停留所の場所が分からず、うろうろ。結局、そのトラムが行き過ぎるのを見て、停留所の場所が分かり、少し時間をロスしました。が、十分早めにホテルを出たので7時の開演には十分に間に合いました。
今一番乗っている指揮者のティーレマンが率いるミュンヘンフィルの演奏は広大なホールをR・シュトラウスの響きで満たし、《英雄の生涯》を見事に演奏し、まったくもって、彼の魅力に取りつかれてしまいました。詳細は別記事でアップしてあります。

今日は早めに寝て、明日からの観光モードに備えます。音楽は今夜で終了です。結局、今日は旅の記事が未完成になり、翌日の電車のなかで書いています。今はミュンヘンからニュルンベルグに向かうドイツ国鉄の特急ICEの車内です。



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青騎士のルーツを求めて、バイエルンの街々を彷徨

晴れてます!見事な青空です。
今日は、青騎士の人たちの活動の原点になったコッヘルとムルナウに出かけます。その後、ミュンヘンを後にして、ニュルンベルクに向かうので、荷物をミュンヘン駅のコインロッカーに預けることにします。

コッヘル行きは、一番はずれのホームのまだまだ先の方から出ます。2階建ての2等車の上の階の席を確保。車窓を楽しみながら行きましょう。
大きな湖が現れました。シュタルンベルク湖です。とっても大きな美しい湖です。ここでルートヴィッヒ2世は謎の死をとげます。その場所は、個人の所有なので行けません。思いがけず、彼の最後の湖まで見てしまいましたね。これで、ほんとうにルードヴィッヒを巡る旅も完結かもしれませんね。

さて、コッヘルには途中の駅で乗り換えです。乗り換え後30分ほどでコッヘル駅に到着です。コッヘルは、本当に小さな田舎の村で、ここでは青騎士の主要メンバーのフランツ・マルクの美術館を訪れます。駅前でフランツ・マルク美術館への標識を見つけたので、それを頼りに歩きます。1キロ以上も歩くようですが、上天気で歩くのも楽しいです。小高い丘の上に真っ白な瀟洒な建物が見えてきました。それが、フランツ・マルク美術館です。


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荷物を預けて中に入ると、フランツ・マルクの世界が広がります。短い36年の人生ですが、初期の作品からいわゆる青騎士の作品までを、こんなにまとめて見るのは初めてです。マルクって本当に絵がうまいんですね。初期には印象派のような絵を描いていたようです。突然絵が変化しますが、そのマルクらしい絵を描いていたのは晩年の2,3年なんですね。色彩から、激しい絵のような印象を持っていたのですが、よく見ると、なめらかな曲線や視点からは、とっても繊細で優しさを感じます。配偶者は、ますますマルクが好きになったようです。

ちょうどお昼になったので、美術館の脇のレストランでお昼を頂くことにしました。湖や山々が美しく眺められるテラス席をゲット。お店の入り口のメニューにシュパーゲルの文字があったので、シュパーゲルが食べられるかとお願いすると、了解とのことなのでお任せしました。生ハムの前菜とシュパーゲルの盛り合わせ。何とも美味しそうなシュパーゲルが6本です。周りの景色がさらに味を深めてくれ、実に美味しく頂きました。

さて、そろそろムルナウへのバスの出る時間です。電車でも行けますが、バスの方がショートカットでき早いのです。バスは、近隣の村々で地元の人たちを乗り降りさせ、途中でトレッカーを拾いながら進みます。途中の風景の美しさは比類ないものです。本当にバイエルン地方のアルプスの麓の風景は緑のなだらかな丘が続き、これ以上の風景を見たことがありません。やはり、バスでの旅は風景を満喫するには最高です。


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うっとりするうちにバスは30分ほどでムルナウに到着です。
ムルナウは、コッヘルに比べればずっと大きな街(村ですけど・・・)です。ここには、カンディンスキーのパートナーで、彼の作品をナチから守ったミュンター女史の家があるのです。この家ではカンディンスキーとミュンターが6年ほど夏を過ごし、楽しい時間を持ったようです。で、ここにも、しっかり標識があるので、それに従って歩きます。快晴のお天気で、暑いほどです。ムルナウの街を見下ろせる小高い山の方に上っていきます。そこに目的の家はありました。


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彼女の家がそのままのミュンターハウスという美術館になっていて、作品は彼女のものがほとんどです。でも、カンディンスキーの部屋があったり、彼が階段の手すりに絵を描いてたりしていて、生活の中に創作活動が感じられ面白かったです。家の周りは花畑でかわいいです。ムルナウの街や山々が美しく眺められ、素敵な住まいです。事実上、この地でインスピレーションを得たカンディンスキーがそれまでの作風からモダンで過激な作風に変貌を遂げ、青騎士の芸術運動が生まれました。この風光明媚な地から新しいものを作り上げるエネルギーを得たというのがなかなかぴんと来ませんが、それが芸術家というものかも知れません。この街をちょっと訪れただけで彼らの芸術活動を理解したという傲慢なことはとても言えません。ただ、同じ土地の空気を吸えただけでもよかったと思います。このミュンターハウスの広い庭でしばらく美しい風景を眺めて過ごしました。

さて、そろそろ帰りましょう。
ミュンヘンに帰ってきました。荷物をコインロッカーからとり出して、今度はニュルンベルク行に乗ります。この間、20分。だんだん列車にも慣れてきましたね。
今度の列車はケルン行のICEです。もちろん1等車が付いています。今度は北に向かいます。1時間少しでニュルンベルクに到着です。いきなり城門が見え、中世の雰囲気です。まずは、駅から 10分ほどケーニッヒ通りを歩いて、今夜のホテルにチェックイン。お部屋に案内され、ビックリ。今回の旅で、一番の立派な部屋です(まだ明日がありますけど)。

またまた食い気で、ここの名物のニュルンベルクソーセージを夕食に頂きに行きましょう。
ニュルンベルグソーセージの美味しいレストランを先ほどのホテルの受付のお兄さんに教えてもらいます。街の真ん中を流れるペグニッツ川の眺めのよいハインリヒ・ガイスト・シュピタールを推薦されました。では、それを目標に出かけましょう。ケーニッヒ通りをペグニッツ川の方に向かうと堂々たる教会が見えてきます。聖ローレンツ教会です。夕陽を浴びたその姿の美しいこと、驚嘆の声を上げてしまいました。


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さて、レストランの入口が分からず、川の周りを一周してしまいましたが何とかレストランに入館。川の見える窓に近いテーブルをなんとか確保。早速、飲み物に白ワインを注文しようとしたらワインリストを持ってきてくれました。何と白ワインは 5ページほどにわたって、大好きなフランケンワインのリストが並んでいます。これまでこのワインは随分飲んでいるのでそんなに迷わずにワインを選択。リースリンクのトロッケンを頼みました。かなり大きめのグラスになみなみと注がれたワインの美味しいこと。さて、肝心のニュルンベルグソーセージは6本セットにまた季節の旬のものとしてシュパーゲルとポテトが付いてきます。昨日から3回目のシュパーゲル、だんだん美味しいシュパーゲルが出てきます。ソーセージは日本で食べられるソーセージと似た感じ。ただ、この店は焼きソーセージの専門店ではないので、明日また別の店で試してみましょう。

美味しい食事と美味しいワインで気持ち良くなって、周りのお店の照明で明るい夜道をライトアップされた聖ローレンツ教会を眺めながらホテルに戻りました。

明日は午前中このニュルンベルグの街を見物し、午後からはロマンチック街道の街をまわる予定です。



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ニュルンベルグ散策、そしてロマンチック街道へ

気持ち良い青空です。
さぁ、ニュルンブルクの散策に出かけましょう。

まずは昨日も通ったケーニッヒ通りをペグニッツ川のほうに向かいます。もう、すっかり見慣れた風景です。夕陽に輝いていた聖ローレンツ教会は朝日の陰になり、また、雰囲気が変わっています。1日の太陽の動きで刻々と印象を変えていくようです。モネだったらこれを題材に連作の絵にでもしそうです。さて、この教会に入ってみましょう。ゴシック様式の広い内部空間です。正面の天蓋には色鮮やかな受胎告知のレリーフが吊り下げられています。珍しい様式ですね。


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さて、教会を出て、少し進んで、ハウプトマルクトの広場には美しの泉という何十もの彫像が飾られた金色の塔があります。ここには後で気が付いて戻ったのですが、金色の輪があり、それを3回回しながら願い事を思うと叶えられるという、よくある伝説があります。ご利益のほどは分かりませんが、折角ですから、saraiも配偶者もお願いごとをしました。何を願ったかは夫婦同士でもヒミツです。誰かに話したら願い事はかなわなくなるそうですから。
さて、さらに旧市庁舎の前を通り、かなり急な坂道をふうふう言いながら上っていくと、カイザーブルグというお城の前に出ます。ここから城門を抜けるさらなる急坂を上るとニュルンベルグの市内を一望できる展望台に出ます。とてもよい眺めです。


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あえて、お城の内部の見学はパスして、この高台から右手の方に降りていくと、デューラーハウスがあります。デューラーが亡くなるまでの20年ほどを過ごした家です。これも外から見ただけで失礼します。デューラーの素晴らしい絵は既にミュンヘンのアルテ・ピナコテークで見てきました。こういうところで生活しながら、絵を描いていたんだなと感慨も一入です。ほとんど見るべきものは見たという感じですが、まだこの街を去るまでの時間が残っています。ワーグナーの楽劇《ニュルンベルグのマイスタージンガー》ゆかりのものをもう少し見て歩きましょう。まずはまたペグニッツ川の向こうに出ます。川の中洲を通って向こう側に行く橋があります。木の屋根付きの橋です。これって結構映像で見る有名な橋です。そこからの川の流れも美しい。


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橋を渡り終え、その橋を少し遠くから見るために川沿いに移動します。中洲の向こうに次の橋のマックス橋があるのでその橋の上から見物します。ああ、これがテレビの番組でよく見ている風景です。偶然ですが、いいところを見せてもらいました。なかなか絵になる風景ですね。さて、オペラゆかりのものは川から少し歩いたルードヴィッヒ広場にあります。その広場に立つ高い塔の「白い塔」の前に泉の銅像があり、高いところにハンス・ザックスの像があります。そうです、昨日もハンス・ザックスの銅像は見ましたが、これはまた別物です。これで満足して、お昼時なので昨日から狙っていたニュルンベルグソーセージの専門店に行きましょう。また、ペグニッツ川を渡り、フラウエン教会や美しの泉を過ぎて、旧市庁舎前にあるブラートヴルストホイスレという街一番の焼きソーセージ専門店にはいります。もう、レストランは客でいっぱいですが、なんとか眺めのよいテーブルを確保。美しの泉が見えています。もちろん、ニュルンベルグソーセージを6本ずつ、ザウアークラウト添えで注文。さすがにパリッと焼けていてあっという間に美味しくいただきました。ザウアークラウトも酸っぱくて美味しく完食です。さて、ホテルで預けていた荷物を受取り、ニュルンベルグ駅まで歩きます。

ニュルンベルグ駅はなかなか大きく立派ですね。今日はバイエルンチケットを買います。各ホームの一番端にエレベーターがあるので、ずっと歩いていきます。ま、エレベーターがあるだけだ有り難いです。楽してホームに出ていると、定刻に列車が入ってきました。2回乗り換えて、ローテンブルクにいきます。バイエルンチケットですから2等車にしか乗れませんが、ローカル線なので1等車は付いていません。もうすっかり見慣れたバイエルンの景色の中を30分ほど走り、乗換駅に到着。まもなく列車は出発です。

20分ほどで次の乗り換えです。ここの乗り換え時間は4分。乗り換えは何とかうまくいき、無事に2回の乗り換えが出来、ローテンブルクに到着しました。
まず、荷物をコインロッカーに預けて街をうろつきます。ローテンブルグの旧市街地は歩いて10分もかかりません。えらく古びた小さな城門が見えてきます。まあ、なんと情けないと思っていたら、それは外側の城門で内側には立派な城門レーダー門とそれに続く城壁があります。


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そこから旧市街地の色とりどりの家々の通りを歩くとすぐに街の中心のマルクト広場に着きます。途中のマルクス搭やレーダーアーチがこの街の一番の売りだそうですが、今一つピンときません。さっきのニュルンベルグのほうが規模もすべて立派に思えます。まあ、それはそれとして、話を戻して、マルクト広場です。この広場はなかなか立派でここには市庁舎や仕掛け時計のある市議宴会館があります。ひとしきり眺めて、その市議宴会館の1階にあるツーリスト・インフォメーションで市内マップをいただきました。さすがにここは日本人観光客に人気のある街で日本語版マップがありました。
この広場からはまたまっすぐ進み、街の反対側の城門ブルク門に到着。この門から城壁を出ると、そこは緑豊かなブルク公園です。ここは昔の城跡だそうです。ここからは眺めがよく、湾曲した城壁に囲まれたローテンブルグの街とその街の築かれた丘のずっと下の方のタウバー渓谷が見えます。ここで眺めを楽しみながら、ゆっくり休み、その城壁が見えている端の城門シュピタール門を目指して歩きます。シュピタール門に着き、このあたりで城壁の上に上ろうとしますが上り口が見つかりません。何とか苦労の末、城壁に上り、街を高みから見ながら散策です。先ほど街に入ってきたレーダー門あたりで下に降り、また、少し、街を散策し、それから駅に戻りました。

で、また、電車に乗り、先ほどの乗換駅シュタインナッハでヴュルツブルグ行に乗り換えて、無事にヴュルツブルグに到着。トラムに乗り、最寄りの停留所で降りると、すぐにホテルが見つかり、チェックインしようとすると名前を告げるだけでキーを渡してくれました。部屋に落ち着き、今夜のレストラン・バックエーフェレに予約を入れ、しばらくして、そのレストランまで歩きました。路地の奥にあったので少し迷いましたが無事到着。フランケン料理ともちろん極上のフランケンワイン(リースリンク)を飲み、酩酊して、ホテルに帰り、記事も書かずにバタンキューで朝までぐっすり。

今、朝のホテルで記事を書きました。この記事はフランクフルトの空港でホットスポットに接続し、アップしています。もうすぐ日本への飛行機に搭乗です。



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ヴュルツブルグはやはりフランケンワインの街

今日でこの旅も終了。夕方にはフランクフルトに移動して、夜には日本に向けて飛び立ちます。最後の観光を楽しみましょう。

それにふさわしく、見事な青空です。昨日からグングン気温が上がり、コートはカバンにしまいましたが、途中からセーターも脱いでいました。今日は半袖の上にジャケットで十分でしょう。

まずは、フランケンワインショップに一目散です。何故ヴュルツブルクに来たかというと、もちろんフランケンワインの産地だからです。それ以外の理由は何もないと、saraiはキッパリです。強いて言えば、さらに世界遺産のレジデンツがあるからです。
日本にワインを送ってくれるワインショップ・ヴュルガーシュピタールがあるとのことで、そのワインショップを発見。入口には日本語で日本に送ってくれると書いてあります。お店に入って聞くと、6本で宅配料は48ユーロとのこと。で、早速、リースリンクのワインの試飲を4本ほどして、そのなかで気に入ったものを3種類、6本(1本+1本+4本)選択します。


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1本当たり免税で1000円くらい。1本だけ高い2000円強のものを選択。これはかなり甘口です(配偶者用)。満足して店を出ました。

お次はレジデンツに行きましょう。このワインショップからはそう遠くありません。大きな通りテアターシュトラーセをまっすぐに行くと壮大なレジデンツの建物に出ます。


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とりあえず、入場です。最初に入った大きな部屋(庭園の間)にはアントニオ・ボッシの素晴らしい漆喰装飾にびっくり。すごく豪華で立派です。レジデンツですが、一番重要な部分は中央にある部分で、そこは奇跡的に戦災にあわなかったそうで、オリジナルの素晴らしいものが見られます。先程の庭園の間の隣はとても天井の高い玄関ホールで、そこから2階へ続く階段の間がレジデンツで最も有名なものです。この階段の間はドイツバロックの天才建築家バルタザール・ノイマンの傑作で、さらに天井に描かれたベネチア派の巨匠ティエポロのフレスコ画は世界で一番大きいフレスコ天井1枚画です。4辺にそれぞれヨーロッパ、アメリカ、アフリカ、アジアという4大陸を描いています。アジアの端は中国、日本だということですが、残念ながら日本を思わせる部分は見いだせません。まあ、ティエポロは見てもいない世界を想像で描いているので仕方ありませんが、それで芸術性を損なっているわけではなく、素晴らしく見事な芸術作品に仕上がっています。階段を上がった2階にはまず、白の間があります。天井と壁面は恐ろしく手間のかかったスタッコ(漆喰)飾りで覆い尽くされ、それは見事で感嘆します。ここを作り上げたのも1階の庭園の間を漆喰で飾ったアントニオ・ボッシです。続く皇帝の間は一番豪華な部屋でふんだんに黄金が使われ、ノイマン、ティエポロ、ボッシの3人トリオが力を合わせて作り上げたものです。続く先の鏡の間は鏡がきらきらと輝き、美しい部屋です。ここは戦災で崩れ落ちたものを修復したそうです。鏡を始め、家具調度は事前に地下に運び出していたそうで、それらはオリジナルとのことですが、いずれにせよ、ドイツ人の文化財の修復にかける執念と粘り強さには感服するのみです。ミュンヘンにしかり、ニュルンベルグにしかり、以前訪れたドレスデンにしかりです。いずれベルリンも再訪して、どんなに変わったか、あるいは変わらないようにしたかをこの目で確かめたいと思います。

さて、次にドームとそのドームに隣り合うノイミュンスター教会に向かいます。裏側から見る形にはなりましたが、時間もないので外側から建物だけを見せてもらい、そこからはマイン川の向こうの丘の上にたつマリエンベルク要塞に向かいます。楽をしてタクシーを使うことにしました。丘の上のマリエンベルク要塞まで横付けしてくれました。マリエンベルク要塞に行った本当の目的は丘の上からヴュルツブルグの街とフランケンのワイン畑を眺めることです。まずは要塞のなかを見て回ります。何の役に立つのか分からない巨大な石造りの塔や丘の上まで水をくみ上げるものすごく深い井戸、それにもちろん礼拝堂。要塞の内部の見学はパス。要塞といってもレジデンツができるまでは大司教の住まいだったそうですから、宮殿みたいなものでしょう。次に目的の眺めのよい場所を探しましょう。要塞の入口まで戻ったところで、城壁の左側に沿って進むと要塞の前面に出ることができ、真下にマイン川と旧市街の素晴らしい眺めが広がります。これは気持ちがいいですね。少し右手に回り込むとアルテ・マイン橋も見えました。


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しばらく眺めを楽しみ、すっかり満足。そろそろ丘をおりて、アルテ・マイン橋を間近に見ましょう。途中から急な階段をおりていきます。下からは苦しそうに上ってくる人とすれ違います。ご苦労さま。やがて、街中の道にはいるとマイン川岸に出ました。すぐにアルテ・マイン橋もありました。この石造りの橋はちょうどプラハのカレル橋みたいなもので、橋の欄干沿いに石像が左右6人ずつ立っています。橋を真ん中ほどまで渡ると、先程のマリエンベルク要塞やその要塞の斜面にあるワイン畑も見え、マイン川の流れや旧市街も美しく、プラハと似た風景です。


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川を除くとザルツブルグのホーヘンザルツブルグ城の雰囲気にも似ています。どこにも似ていないのは、斜面に大規模なフランケンのワイン畑があることです。やはり、ヴュルツブルグは何といってもフランケンワインの街です。saraiとしてはきっぱりと言いたいところです。
これでヴュルツブルグの街も満喫です。

橋を渡って、ホテルの方に向かいます。荷物をピックアップして、まだ少し電車の時間には早いですが、最後の行程なので早めの行動をとります。昨日と逆の経路でトラムの2番に乗って、ヴュルツブルグ中央駅です。予定を少し遅れてICEが到着。今回はセカンドクラスです。1時間半で順調にフランクフルト空港駅にICEは滑り込みました。電車からおりるときは近くにいた車掌さんが親切に荷物を下ろすのを手伝ってくれ、空港への通路まで教えてくれました。ダンケ・シェーン!!

さて、ターミナル2に入って少し探すと JALのカウンター。WEBチェックインは済んでいるので荷物を預けるだけです。まだ時間が早いせいかカウンターもがらがらで、すぐに荷物を預けます。ただ、今回はウィーンでRIMOWAのスーツケースを免税で買ったので、いったんスーツケースを持って、出国審査の外側の税関のスタンプをもらう必要があります。JALのお姉さんに場所をよく聞いて税関に行き、免税書類にスタンプをもらって、そこでスーツケースも預けます。これですっかり身軽になりました。

そろそろ時間なので、出国審査を受け、手持ちの免税品の書類の税関スタンプをもらい、横にあったリファンドのカウンターで免税金をいただきました。もちろん、ユーロのキャッシュです。また、すぐにヨーロッパに戻ってきたいですからね。
これですべて終わり。で、手荷物検査を受け、搭乗口に。まだ、搭乗までの時間が1時間はあったので、PCを立ち上げ、空港のホットスポット(TELECOM)に1時間だけのアクセス権でネットに接続し、それまで書いたブログ記事のアップと帰国メールを何通か出して、ちょうど搭乗時間になりました。
で、無事搭乗し、またまた最後尾の2人席に落ち着き、帰国の途につきました。

現在は自宅に帰り着き、この最後の記事の編集・投稿を行っています。

一応、オンタイムでの旅の記事もこれで終了です。これらは速報版の記事だったので、これからゆっくりと記事も写真も大幅に増量した詳細版の記事をアップしていく予定です。楽しみにお待ちくださいね。


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プロフィール

sarai

Author:sarai
首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

もろともにあはれとおもへ山ざくら 花よりほか

通りすがりさん

コメント、ありがとうございます。正直、もう2年ほど前のコンサートなので、詳細は覚えておらず、自分の文章を信じるしかないのですが、生演奏とテレビで

05/13 23:47 sarai
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