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ロワール古城巡り:パリを出発、ブロワ城に到着

2011年3月31日木曜日@パリ~ロワール地方/1回目

今日は旅の2日目(実質、1日目)ですが、早速、今回の旅のメインイベントの一つのロワール渓谷Val de Loireの古城巡りです。

パリParisからロワールLoireへは結構行きにくく時間もかかるので、早朝出発です。5時半に目覚ましをかけますが、時差の関係で早くからまどろんでいたので目覚ましと同時に気持ち良く起床。が、土砂降りです。かなりがっかりですが、長旅ですから雨の日もあるでしょう。雨の支度で出かけます。ホテルを6時20分に出るので残念ながらホテルの朝食はパスです。
少々の雨なら傘をささずにメトロの駅まで行きたいところですが、かなり降ってます。で、傘をさして駅まで歩きますが、なんとこんな雨の中を、傘もささず合羽も着ずに、犬の散歩をしているおじさんがいます。負けた!もちろん犬だって合羽も着せてもらえずずぶ濡れです。

メトロ7号線の駅ル・プルティエ(Le Peletier)駅に到着。
方向も確認し、ちゃんと電車に乗れました。結構混んでます。街はまだまだ寝静まっている感じでしたが、やはりお仕事の人はお出かけですね。10分ほどで乗り換えです。乗り換え駅はジュシュー駅Jussieuで次はメトロ10号線に乗ります。乗り換えは降りたホームの反対側のホームなので楽々。


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すぐに電車がやってきます。


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この電車はがらんとしてます。
さて、5分ほどでようやくロワールへの電車の出るオーステルリッツ駅Gare d'Austerlitzに到着。この駅はさすがに大きいターミナル駅です。


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ル・プルティエ(Le Peletier)駅からオーステルリッツ駅Gare d'Austerlitzまでの移動ルートを地図で確認しておきましょう。


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もちろん、ロワールへはTGVで行くのが早いのですが、残念ながら、ユーレイルパスでは直前のTGVの予約はほとんど不可能です。で、ユーレイルパスで在来線の電車を利用することにしました。在来線でも、まずは一番近いブロワ駅Bloisに行くので、さほど時間がかかるわけではありません。もし、TGVを利用するなら、オーステルリッツ駅ではなく、モンパルナス駅Gare Montparnasseからの出発になります。

さて、朝ごはんを仕入れましょう。う~んどれも美味しそうですね。


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朝ごはんを仕入れて、出発ホームに移動です。お天気の悪いせいもあるでしょうが、それにしても照明が超暗い! そんな中を、機関銃を持った迷彩服の兵士が何人もウロウロしています。なんだかね・・・。
今日はユーレイルパスを使うので1等車です。


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なかなか贅沢な造りですよ。席に着くなり、saraiは書類(ユーレイル・セレクトパス)の書き込みに専念します。これをしておかないと違反になりますからね。利用日付と利用電車の書き込み完了。これでいつチェックされても大丈夫です。
さあ、朝ごはんを頂きましょう。ほんとにこちらのパンは美味しいですよね。何が違うのかしらね。


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と、音もなく電車は定刻7時26分に出発。郊外の住宅街、工場街を抜け、美しい緑の芽吹き出した田園を走ります。緑の中に風力発電の風車が目立つのは時代ですね。


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発車後30分くらいすると車掌さんが検札にやってきます。ユーレイルパスの車掌さんのチェックは無事合格です。早めに書き込みをしておいて正解でした。


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1時間ほどでオルレアンOrléans近くの駅に到着。隣のホームにはオルレアン行きの電車がはいってきます。ここで乗り換えれば、ジャンヌ・ダルクがフランスを救ったオルレアンの戦いのあった古戦場に行けますね。

ここから30分ほどで最初の目的地のブロワ駅Gare de Bloisに到着。オーステルリッツ駅からはちょうど1時間半後の8時59分。

ブロワの町の位置を地図で確認しておきましょう。


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駅舎を出ると、駅前は広場Place de la Gareになっています。


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広場の先の道路を渡って、振り返って見ると、ブロワ駅が見えます。


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この駅からは広い並木道、ドクター・ジャン・レグレ通りAvenue du Docteur Jean Laigretが真っ直ぐにのびています。


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並木道を5分ほど歩いて並木道の終わるあたりからは古めかしい建物が道両側に見えてきます。もう雨もあがって、曇り空ではありますが、お城巡りが楽にできます。このまま、晴れてくれればいいですね。


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道は右のほうに曲がり、その曲がり始めるところには古い教会風の建物が建っています。サン・ヴァンサン教会Église Saint-Vincentです。まだ、お城はまったく見えてきません。


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が、道を曲がったとたんに急に、この日の一つ目のお城のブロワ城Château royal de Bloisの巨大な姿があらわれます。


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いったん、まっすぐに進み、お城の下に着き、左手のほうに上っていくゆるやかな坂を上がっていきます。坂の上からは木立越しに先程の教会風の建物が美しく見えています。


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この坂道、ヴート・デュ・シャトー通りRue de la Voûte du Châteauは車のはいれない道でお城の入口のほうに続いています。すぐにブロワ城前の大きなシャトー広場Place du Châteauに出ます。

ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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いよいよブロワ城を見学します。


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ロワール古城巡り:ブロワ城

2011年3月31日木曜日@パリ~ロワール地方/2回目

さて、ロワール古城Château de la Loire巡りもいよいよ最初のお城、ブロワ城Château royal de Bloisです。

お城前の大きなシャトー広場Place du Châteauの正面にはブロワ城が堂々とした姿で建っています。この正面の建物はフランボワイヤン・ゴシック様式のルイ12世棟です。


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この建物の右手の小さな入口を入るとブロワ城のチケットオフィスがあり、チケットを買って入場です。チケットは一人8ユーロです。
入ったところはちょうどお城の中庭になっていて、四方がお城の建物に囲まれています。そのお城の威容に圧倒されます。凄いスケールです。中庭の正面はクラシック様式のオルレアン公ガストン棟です。


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中庭の手前が先程、正面に見えたルイ12世棟の裏側になります。中庭の左手にはサン・カレー礼拝堂が建っています。


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そして、右手の建物はルネッサンス様式のフランソワ1世棟ですが、何といっても特に目立つのは外側に大きく張り出した八角形の螺旋階段で、これはとても美しいものです。


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それではお城の中を見て歩きましょう。まず、最初に入るのは中庭の右手手前のゴシック様式の城塞建築の建物にある三身分ホールです。このホールは歴代のブロワ伯爵が法廷として使っていたそうです。大変、内部装飾の美しいホールです。ゴシック様式の非宗教建築ではフランスで最も古いと言われています。


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このホールの先には石彫美術館があり、この城にあった彫刻作品が集められています。


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まあ、そこそこに彫刻を見学し、お目当ての八角形の螺旋階段に向かいます。この階段はフランソワ1世の階段と呼ばれています。どうです、なかなかの美しさでしょう。


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近寄って見ると、実に繊細で見事な装飾が施されているのが分かります。ヨーロッパの王侯貴族の階段への思い入れにはいつも驚かされます。


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この階段を上っていくと、張り出された階段室の窓からは中庭の向こうの美しい建物が空の中に見え、大変に美しいです。このあたりまで計算され尽くした設計なんですね。


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階段はフランソワ1世棟の2階に続きます。ここにはフランソワ1世の居室とフランソワ1世の次男アンリ2世の王妃カトリーヌ・ド・メディシスの居室があります。王妃の居室の手前には美しいチェンバロが飾ってあります。いつごろのものでしょうか。なお、王妃カトリーヌ・ド・メディシスはフィレンツェのメディチ家出身で、同じくメディチ家出身のローマ法王クレメンス7世の肝いりでフランス王フランソワ1世の次男オルレアン公アンリに嫁ぎました。その後、フランソワ1世の長男の王太子フランソワの突然の病死により、夫のオルレアン公アンリが王太子になり、父フランソワ1世の死後、フランス王妃になるというドラマチックな運命を辿ります。


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王妃カトリーヌ・ド・メディシスの居室です。床のタイルが素晴らしいですが、残念ながら、これは修復されたもののようです。ここで王妃カトリーヌは亡くなったそうです。69年の生涯でした。


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壁の美しい装飾にも注目です。この壁の文様はアンリHenri2世とカトリーヌCatherineの頭文字のHとCを組み合わせたものです。


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奥には王妃の書斎があります。イタリア風羽目板でぐるりと部屋の壁を内装したものです。隠し戸棚もあります。藤本ひとみの「ノストラダムスと王妃」では、この書斎でカトリーヌが預言者ノストラダムスを謁見したとなっています。藤本ひとみを愛読してやまない配偶者は興味津々です。ここには歴史が刻まれていますね。


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こんな感じでフランスの王や王妃の寝室や居室などは豪華な内装ですが、こじんまりともしており、お城としては住みやすそうな感じです。美術品も展示されており、延々と見学は続きますが、内部の紹介は次の彫刻をご覧いただいて、お終いにしましょう。きりがありませんからね。この彫刻はなかなか気に入りました。テーマは《愛》ですね。


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この後はお城の外に出て、ブロワの街の眺めを楽しみます。


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ロワール古城巡り:ブロワの街とロワール川

2011年3月31日木曜日@パリ~ロワール地方/3回目

さて、一通り、ブロワ城Château royal de Bloisは見て回りましたので、いったん、お城を出ます。

お城の中を出て、お城に付属しているサン・カレー礼拝堂に向かいます。礼拝堂の前から振り返るとフランソワ1世の階段が正面に見えます。中から見ても外から見ても実に美しい階段です。


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礼拝堂にはいると、ステンドグラスがとても綺麗で心が洗われます。しばらくの間、たたずんでしまいます。


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礼拝堂を出て、テラスと呼ばれる展望のよいところに行くと、下にはブロワBloisの古い街並みが美しく広がり、その向こうにはロワール川Loireの流れが見えます。絶景です。お城自体より、この景色のほうが素晴らしいくらいです。


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もっと右手のほうを眺めてみます。


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目をお城のすぐ下のほうに転じるとブロワの街の路地が魅力的です。


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まだ、電車の時間には一時間弱ありますので、どうしても、下のブロワの街に下りて、街の路地を歩いてみたくなります。急いで歩いて行きましょう。途中のお城前公園には綺麗な花壇があり、その向こうにはお城が見え、とてもよい風情です。


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公園からの大きな石段グラン・ドゥグレ・デュ・シャトーGrands Degrés du Châteauを下りていくと、下のブロワの街に出ます。


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何とかブロワの街も歩くことができ、嬉しくなります。下に下りてみると、思ったほどの街並みではありませんが、それでもロワールの古い街並みの雰囲気を味わえて満足です。


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で、ロワール川の河畔にも急いで出て、さっと鑑賞。とりあえず、しっかりとロワール川も見ることができ、またまた満足です。


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それから慌てて、ブロワの街の路地を抜けて駅の方角に向けて歩きます。この路地も雰囲気のよい路地ですね。


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また、お城の下に戻り、その横の道を通り抜けます。下から見上げるとやはりブロワ城は巨大で重圧感があります。


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ブロワ駅Gare de Bloisに向かう並木道、ドクター・ジャン・レグレ通りAvenue du Docteur Jean Laigretに出て、一安心です。このあたりは土地勘のないところを行き当たりばったりに歩いていたので、道に迷わなかったのはラッキーでした。


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ここまでの散策のルートを地図で確認しておきましょう。


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ブロワの駅に戻るとまだ次の電車までは30分弱あり、結果的には楽勝でよかったのですが、何分にも急いで歩き続けたので疲れ果てました。時間が読めないので仕方がないですが、こんなに早く駅に戻れたのはブロワの街は思った以上に小さな街ということでしょう。

駅の売店で美味しいアップルパイとジュースを買って休憩です。


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休憩して落ち着いたところで早めに駅のプラットホームに出て電車を待ちます。ホームの大屋根の骨組みはなかなか立派です。とても地方の小都市の駅には思えませんね。


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ようやく、待っていた電車(ブロワ11時01分発⇒アンボワーズ11時20分着)が来ます。この電車を逃すと、次の電車は1時間半以上も後の12時44分になってしまうので、焦って、この電車を目指していたわけです。


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この電車に乗って、次は2駅先のアンボワーズAmboiseまで移動です。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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