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sarai流パリ散策:オルセー美術館は・・・

2011年4月2日土曜日@パリ/1回目

旅の4日目です。

パリも実質3日目。今日もゆっくりのお目覚め。

お~、青空です。気持ち良くパリ散策が出来そうですね。夜、アヴィニョンに向けて出発するまで思いっ切りパリを楽しみましょう。

朝ごはんを食べ、荷物をまとめて、ホテルをチェックアウト。レセプションに荷物を預けて、さあ、出かけましょう。
明日からは印象派の画家たちが憧れた陽光あふれるプロヴァンスProvenceです。というわけで、その前にパリで印象派の絵画を見ようと、オルセー美術館Musée d'Orsayに出かけます。地下鉄を乗り継いでセーヌ河畔のアサンブル・ナシオナル駅Assemblée Nationaleで降ります。メトロの駅から地上に上がると、パリの美しい通り、サン・ジェルマン大通りBoulevard Saint-Germainです。


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この通りをセーヌ川Seineの方に向かって歩くと、久しぶりのセーヌ川に出ました。やはり、パリと言えば、セーヌ川。何とも雰囲気があります。


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セーヌ河畔を散歩しながらアナトール・フランス通りQuai Anatole Franceをオルセーに向かいましょう。ここもジョギングをしている人が多いですね。まだ、朝だというのに観光船も多くの人で賑わっています。


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と、銅像が立っています。一体、誰の銅像かなと台座を見ると、トマス・ジェファーソンとあります。一瞬、今どこにいるのか頭が混乱します。ここはパリ。トマス・ジェファーソンといえば、アメリカ合衆国の独立宣言を起草し、後に大統領になった人物。まあ、フランスはニューヨークに自由の女神を贈ったり、アメリカ合衆国の独立とフランス大革命の関連など、色んな繋がりがあるので、何かあるんでしょうね。


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次はセーヌ川にかかる歩道だけの橋があります。レオポール・ゼデール・サンゴール橋Passerelle Léopold-Sédar-Senghor(ソルフェリーノ橋Pont de Solférinoとも呼ばれています)です。オルセー美術館と対岸のチュイルリー公園Jardin des Tuileriesを繋ぐ橋です。これもお洒落な橋ですね。鋼製アーチ式歩道橋ですが、上面がブラジル産の木材で覆われていて、暖かい雰囲気です。


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橋の真ん中まで行って、オルセー美術館の方を眺めてみます。チュイルリー公園を散歩してこの橋を渡り、オルセー美術館に行くのもいいですね。昨日はチュイルリー公園を散歩してルーブル美術館Musée du Louvreに行きましたが、セーヌ川を渡ってオルセー美術館というのも魅力的なルートです。


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オルセー美術館の入口が見えてきました。以前は、オルセー美術館の建物に沿って長い行列ができていたのですが、入口が変わったそうで、今日は行列は見えません。が、新しい入り口に近づいても、それほどの行列はありません。人気が無くなった?


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ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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中に入っても、何だか雰囲気がおかしいです。館内案内をもらおうとインフォメーションに行くと、改装中のため日本語の案内書はないとのこと。えぇ、改装中!道理で何だか雑然としているのですね。改装中だから、見学者も少ないのでしょう。皆さん、よく知ってますね。というより、我々がチェック不足でした。我々のように改装中と知らずに来た人のために、場所を限ってそれなりの作品を展示しているようです。感謝しながら見て回りますが、もちろん作品数はものすごく少ないし、展示もバラバラで、かなり残念な気分です。
とはいえ、ここにあるのは印象派の珠玉の作品群。ゴッホ、ゴーギャン、モネ、ルノワールなどの名作が綺羅星のごとく並んでいることには違いがありません。

とはいえ、saraiが本当に嬉しかったのは、なんとマーラー展が開催されていたことです。
会場になっている部屋にはマーラーの交響曲第4番が流れています。日本に戻ったら、すぐに聴く予定の曲です。展示作品の中に、ロダン作のマーラー像がありますがマーラーの魂を感じさせる秀作です。

本当はルーブル美術館の紹介に続いて、当ブログでオルセー美術館の紹介も行う心づもりでしたが、とてもそういう状態ではなかったのが心残りです。改装が終わったころ、また訪問しましょう。
最後にオルセー美術館の館内の全景だけはご紹介します。


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ま、それでも明日からのプロヴァンス訪問に向けて、印象派の作品群の予習はできたということで良しとしましょう。

もうお昼時なので、美味しいランチでも食べて、気分を回復しましょう。



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sarai流パリ散策:美味しいランチを求めて、セーヌ川の橋巡り??

2011年4月2日土曜日@パリ/2回目

オルセー美術館Musée d'Orsayは思わぬ不完全燃焼に終わりましたが、気を取り直して、美味しいランチをいただきに行きましょう。

今日ランチするレストランは事前にリストアップしておきました。
第1候補のレストランにテーブル予約をしようと電話をかけますが、誰も電話に出ません。
第2候補の眺めがよいと評判のモンパルナスタワーの67階のお店に電話すると、予約はできますが、窓際の眺めの良い席はないとのことでこれはこちらからお断りします。

第1候補のお店はシテ島ILE DE LA CITÉのポンヌフPont Neufの右岸にあり、もう一つ予備の候補は左岸にあるので、フラフラとセーヌ河畔を散歩しながら行ってみることにします。今日は良いお天気で、気温はどんどん上がり、暑いほどです。
しばらく、セーヌ川と川にかかる橋を眺めながらのぶらぶら歩きです。
対岸にルーブル美術館Musée du Louvreが見えてきます。見えている橋はロワイヤル橋Le Pont Royalです。ちょうど、遊覧船が橋をくぐりますね。


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ロワイヤル橋の袂です。正面にルーブル美術館、といっても端っこですが、堂々としています。


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続く橋はカルーゼル橋Pont du Carrouselです。橋の4隅に立つルイ・プチト作の彫像が立派です。橋の向こうには先ほどのロワイヤル橋からルーブル美術館の建物が続いており、まだまだずっと先まで続いています。何と巨大な建物でしょう。橋の先の道路はルーブル美術館の建物をくぐって、カルーゼル広場Place du Carrouselにつながっているようです。カルーゼル広場と言えば、前日訪れたカルーゼル凱旋門Arc de Triomphe du Carrouselのある広場です。


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次は有名なポンデザールPont des Arts(芸術橋)が見えてきます。繊細な鉄骨の骨組みが美しいですね。


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ポンデザールはセーヌ川左岸のフランス学士院Institut de Franceと右岸のルーヴル宮殿のクール・カレCour Carrée(方形宮)を結んでいる歩道だけの橋です。板張りというのがお洒落ですね。横浜の大桟橋を思い起こさせます。この橋も向かいはルーブル美術館ですから、ルーブル美術館に沿って、セーヌ川に3つも橋がかかっているんですね。


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河畔のパリ名物古本の屋台を眺めながら歩いて行くと、もうシテ島まで来ました。
あれ、目指すレストランがありませんね。そのあたりをよく眺めるとシャッターを閉めたレストランを発見。人気のレストランだと観光案内書に紹介されていたのですが、店仕舞したのでしょうか。


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この第1候補だったレストランをあきらめ、もう一つの予備の候補のレストランに向かいます。
レストランは左岸にあるので、セーヌ川を渡ります。
セーヌ川の右岸とシテ島と左岸を繋ぐポンヌフPont Neuf(新橋)です。これまた、超有名な橋ですね。ヌフNeuf(新しい)という名前とは裏腹にパリで現存する最古の橋です。


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橋の中程ではシテ島の端っこをかすめています。そこからはシテ島内の通りが続いています。通りの先に見えるのはサント・シャペルSainte chapelleでしょうか。ノートルダム大聖堂Cathédrale Notre-Dame de Parisはさらにその向こうですね。


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ここから、ポンヌフの残りの橋を渡って、対岸に向かいます。


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ほぼ、ポンヌフも渡り終えました。正面の真ん中のこちらに突き出した形のビルが、目指すレストランのあるビルのようです。


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ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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観光案内書によると、目指すレストランKongはこのビル(Kenzoビル)の5階にあり、ポンヌフが正面に見え、空とセーヌ川が一望できる見晴らし抜群のお店らしいです。さらに、日本人のデザイナーが装飾を手掛け、料理もフランス人と日本人がコラボして担当しているとのこと。ちょっと楽しみです。


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sarai流パリ散策:ポンヌフを眺めながら、レストラン・コングでランチ

2011年4月2日土曜日@パリ/3回目

さて、ようやく今日のランチをいただくレストランのあるKenzoビルに到着。

ビルの5階までエレベータで上がると、お洒落なレセプションで綺麗なお姉さんが待っています。
ランチを食べたい旨を伝えると、お姉さんからは開店まで5分ほど待ってちょうだいねとのこと。まだ、時間が早過ぎたようですね。
このレストランは、5階がレセプションで、レストランスペースが6階にあるコング(KONG)という名で、2003年にオープンしたそうです。日本人のデザインとある観光案内書は正確ではなく、フィリップ・スタルクによる内装だということです。また、出張料理人・菰野ふみこの料理監修だそうで、開店当初は相当話題になったそうです。待っている間、5階のフロアを見学。このフロアにもテーブルがありますが、6階の最上階のように天井から光が降り注いだり、ポンヌフPont Neufやセーヌ川Seineの眺めは楽しめません。左の壁面には、このレストランのメインモチーフである能面風のゲイシャガールが装飾されています。


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可愛い飾り棚もあります。


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この5階からカラフルな階段を上ると、眺望のよい6階のレストランスペースに出られるようです。


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さて、開店と同時に6階のレストランスペースに案内され、一番客です。セーヌ川に近い席に案内してくれ、そこからはポンヌフとセーヌ川が見えます。全面ガラス張りなので、素晴らしい眺めです。


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レストランスペースを見渡すと、ガラスを通して明るい陽光で内部が光り輝いています。まだ、お客さんは我々以外は誰もいません。


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さて、メニュー(英語)を持ってきてもらいます。実にユニークな内容でオーダーが難しいですね。ランチのセットメニューもないので頭を捻っていると、ウェイターが別のメニューを持ってきます(なぜ別のメニューを持ってきたのかは分かりません)。それをよく見ると、色んな料理を組み合わせたプレートがあるのを発見! 刺身やマグロのタルタルなどの和風のものも含めたいろんな料理が食べられそうです。配偶者はUDON(うどん)も食べてみようと提案。白ワインももちろんオーダー。


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料理を待っていると、ちらほらとお客さんがはいってきます。椅子の背には、ゲイシャガールと思われるデザインが施されています。本当に意表を突くようなコンセプトのレストランで面白いことこの上なしです。


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まず、大きな木のプレートの上に美味しそうなフランスパンとバターがのせられて運ばれてきます。これは美味しいです。


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飲み物はエヴィアンと白ワイン。とりあえず、フランスパンとワインを楽しみます。


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和風盛り合わせはなかなか美味しいお刺身です。盛り付けも素晴らしく、フランス風の和風プレートという感じです。マグロのタルタルがユニークです。


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そして、うどんが絶品で、とても美味しい。ものすご~く美味しいのですが、味付けが一体何なのか最後まで不明です。ちなみに、うどんにはお汁はなく、ソースがからまっているだけ。讃岐のぶっかけうどんみたいですが、醤油味ではありません。ただし、このうどんは日本では考えられない高価なものなので、ソースの材料がsaraiには想像もつかないものを使っているのかもしれませんね。


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この日は暑い日なので、ガラス張りのレストランスペースが温室みたいで少し暑いのが難ですが、お洒落で眺望がよく、光にあふれており、貴重な体験です。お料理も和風といいながら、あまり食べたことのない味で新鮮な体験です。ただ、このランチが合計70ユーロというのは、ちょっと高過ぎ?

美味しいランチに満足し、元気よくパリ散策を再開。



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sarai流パリ散策:凱旋門からの絶景

2011年4月2日土曜日@パリ/4回目

さて、美味しいランチで身も心も元気になり、観光モードにはいります。

昨日行けなかった凱旋門Étoileに上ってみることにします。レストランから、セーヌ川Seine沿いに最寄のメトロの駅・シャトレChâteletに向かいます。その途中に、道沿いにペットショップと花屋がずらっと軒を連ねているところがあります。いよいよ春ですね。


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どこまでもどこまでも花屋さんが続き、驚きです。
花の種類は日本と変わりがありませんが、実に豊富な花々です。


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どこを見ても見慣れた花々ですが、花の色や葉っぱの色合いが綺麗ですね。

シャトレ広場Place du Châteletに着きます。広場の中央には立派な柱が立っています。これはナポレオンの勝利を記念して建てられたもので、柱の上には金色の天使像がのっています。下にはスフィンクス像があります。


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この広場に面して、オペラ公演なども行われるシャトレ座Théâtre du Châteletがあります。この劇場は、19世紀後半のナポレオン3世のパリ改造計画で造られた由緒あるものです。20年近く前に、saraiが親子4人でパリ旅行をしたときに、この劇場でドビュッシーのオペラ《ペレアスとメリザンド》を見たことが懐かしいです。


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ここからメトロに乗って、凱旋門に向かいます。
メトロで凱旋門の最寄駅シャルル・ド・ゴール・エトワールCharles de Gaulle Étoileに降り立ち、シャンゼリゼ通りAvenue des Champs-Élyséesから間近に凱旋門を眺めます。凱旋門はやはりエッフェル塔と並んでパリの象徴ですね。


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前から一度は凱旋門に上りたいと思っていたので、いよいよ、それを実現しましょう。

凱旋門の周りは巨大なロータリーになっているため、地下通路を通らないと凱旋門に近づけません。複雑な通路を通って、凱旋門の下に出ます。
凱旋門に上るチケット売り場は行列になっていますが、ここもカルト・ミュゼが有効なので、チケットの行列に並ばずにすっと凱旋門の内部にはいれます。そこからぐるぐる螺旋階段を上り、展望台を目指します。いやはや、心臓ばくばくで疲れ果てます。それでも屋上からは360度パリの市内が見渡せ、景色が素晴らしいです!

モンマルトルMontmartreの丘の上のサクレクール寺院Basilique du Sacré-Cœurが見えます。


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シャンゼリゼ通りもまっすぐに伸びているのが見渡せ、コンコルド広場Place de la Concordeのオベリスク、その向こうにはチェイリュリー公園Jardin des Tuileriesとルーブル美術館Musée du Louvreの巨大な建物が見えます。


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シャンゼリゼ通りをズームアップしてパチリ。


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エッフェル塔Tour Eiffelはいやでも目にはいってきますね。が、結構、遠くに見えます。


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エッフェル塔を思いっきりズームアップしてパチリ。


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シャンゼリゼ通りの反対のほうにまわると、新凱旋門l'Arche de la Défenseとそのまわりの高層建築が見えますが、モダンな建物はパリの風景の中では異様に感じられます。


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かなり長い間、凱旋門からの眺めを楽しみます。ぐるぐる周りながら、パリの名所を探し、パリ・オペラ座L'Opera Garnierや金色に輝くアンバリッドInvalidesなど、次々に探しあてて喜びます。満足したところでようやく凱旋門の下に降ります。今度は下から凱旋門を見上げます。
大変な迫力ですね。


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別の方向に廻って、見てみます。同じようにも見えますが、デザインが違っています。


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これで凱旋門は上も下も十分楽しみました。

ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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さらにパリ散策は続きます。


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sarai流パリ散策:ギュスターブ・モロー美術館

2011年4月2日土曜日@パリ/5回目

凱旋門Étoileを楽しんだ後は、ギュスターブ・モロー美術館Musée Gustave Moreauに行くことにします。

この美術館は泊まっているホテルに近いので、美術館訪問の後で預けていた荷物を受取りに行けるので、とても効率的です。

メトロを乗り継いで行こうとしますが、saraiがメトロの路線を間違って乗ったため、大回りすることになります。けれども、メトロは全線共通運賃だし、怪我の功名でパリの街を電車から観光できます(結構、負け惜しみ・・・)。というのも、メトロとはいえ、エッフェル塔Tour EiffelからモンパルナスMontparnasseの近くまでは高架を走るメトロだからです。間近にエッフェル塔を見ることができるのは、嬉しい誤算です。
大回りの挙句、やっと最寄りのサン・ジョルジョ駅Saint-Georgesに到着。モンパルナス=ビヤンヴニュ駅Montparnasse - Bienvenüeで6号線から12号線に乗り換えて、リカバリーできました。

本来、乗るべきだったルートと実際に乗った大回りのルートを地図で確認しておきましょう。


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メトロの駅から地上に出ると、サン・ジョルジョ広場Place Saint Georgesです。


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ここから、ギュスターブ・モロー美術館に向かいます。

ギュスターブ・モロー美術館は、モローの自宅がそのままの形で美術館になったもので、高級アパートメントが立ち並ぶ一角にあります。あまりにも周りの風景に溶け込んでいるので、思わずその前を通り過ぎてしまいます。行き過ぎたことに気付き戻ってみると、ちゃんとフランス国旗が出ています。


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ドアを開けて入ると受付です。今日はカルト・ミュゼがあるので、入場無料です。
2階は居住部分で見学もできるらしいのですが、部屋には鍵がかかっていて入れません。仕方なく、そのまま3階に上がります。上がったとたん茫然としてしまいました。かなり広い空間なのですが、すべての壁がモローの作品で埋め尽くされています。しかも大作ばかりです。特徴的なモローの作品ばかりです。


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一目でモローの作品と思われるものばかりなのですが、よく見ると、ほとんどが未完成です。でも十分鑑賞に値する出来栄えです。
これは『レダの白鳥』ですね。


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何故こんなに未完成の作品ばかり残したのでしょう。オルセー美術館で見た『オルフェウスの首を運ぶトラキアの娘』や、昨秋大原美術館で見た『雅歌』はすごく小さな作品でしたが、それは素晴らしいものでした。モローの緻密な画風ではこんな大作は仕上げられないというか、全体の構想がほぼ出来上がればそれでもいいのかもしれませんね。でも、完成品を見てみたいものですね。未完成でもこんなに見応えがあるんですから、完成していれば、さぞや素晴らしいでしょう。

次の階に上る内階段があり、上りながらこの3階の展示室を一望できますが、作品の量に圧倒されます。


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次の4階も同様にモローの世界が広がります。この階の作品も未完成とはいえ、素晴らしい作品が惜しげもなく、並べられています。
この作品も女性はほとんど完成しています。好きな作品です。
この絵は『妖精とグリフィン』です。


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次の作品は『プロメテウス』を描いた作品のようですが、ほぼ完成作ですね。素晴らしい出来です。


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次の作品は超大作です。これは数少ない完成作のようです。象徴主義の究極を極めたともいえるでしょう。この絵は『ユピテル(ジュピター)とセメレ』です。


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次の絵は先ほどの絵の中心部分と構図がそっくりです。こうやって、試作を膨大に重ねていったのでしょう。その画家のエネルギーたるや、恐るべしです。
この絵ももちろん『ユピテル(ジュピター)とセメレ』です。


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芸術家は如何に芸術のため一筋に身を捧げ尽くすものかとしみじみ感じながら、時を過ごします。そろそろおいとましようと階段を降りていくと、なんと2階のモローの居住部分がオープンしています。何とも贅沢な生活ぶりを思い起こさせられる空間です。

ここは書斎ですね。


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ここは寝室。


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調度品の質が違います。お金持ちだったんですね。とはいえ、自分の絵はほとんど売らなかったそうですから、父親から引き継いだ遺産がすべてだったんでしょう。

窓からは隣の庭の美しい緑が見えます。このあたりは高級住宅地であることが分かります。


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またまた滞在時間が長くなりました。本当にもう帰ります。その前にレセプションの前にあるミュージアムグッズをちょっとながめてからね・・・。

この後はホテルで荷物をピックアップして、リヨン駅に向かいます。


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この記事へのコメント

1, 久禮重興(クレ シゲオキ)さん 2011/08/01 20:15
ギュスターブモローは好きな作家です。
モロー美術棺の美しい写真をありがとうがございました。次回のヨーロッパ旅行の節には必ず入ってみたいと思います。
又色々と情報を掲載してください。
今、京都にフェルメールの3点が来ています。
フェルメールの作品を多く展示してある美術館の情報なども、教えていただければ幸いです。敬具

2, saraiさん 2011/08/01 22:15
久禮さん、初コメントありがとうございます。
こういうコメントをいただくとブログを書く励みになります。
モロー、いいですよね。是非、モロー美術館においでください。
フェルメールですが、この旅ではルーブルで2点、ミュンヘンでの特別展で1点見ました。ミュンヘンは今後ブログで紹介予定です。
ヨーロッパで多く展示しているのはご存じでしょうが、アムステルダム国立美術館です。私も訪問しましたが、生憎、閉館中で見られませんでした。ただ、「牛乳を注ぐ女」など、日本で公開された際に見ているので、今後行くかどうかは未定です。現在、フェルメール30数点のうち、3分の2くらいは見ました。今後は少しずつ見ていこうかと思っています。

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sarai流パリ散策:パリを離れて・・・

2011年4月2日土曜日@パリ~アヴィニョン/6回目

ギュスターブ・モロー美術館Musée Gustave Moreauからホテルまでは歩いてすぐです。

ホテルに預けておいたスーツケースを受取ります。と、レセプションのおじさんが深刻そうな顔で重要なミステークがあったと言うので、身構えます。預かってもらったスーツケースの問題でしょうか。すると、朝チェックアウトするときに、クレジットカードで支払った金額は間違えて高い金額を支払ったとのことです。なんと、支払金額が泊まった部屋番号の数字になっていたとのこと。いけませんね、こちらも確認を怠りました。後日、差額をクレジットカードの口座に振り込んでくれるとのこと。今後、支払いの際はしっかり確認するようにしましょう。

メトロを乗り継ぎ、リヨン駅Paris Gare de Lyonに向かいます。メトロの駅はエスカレーターのないこともかなりあり、重いスーツケースを抱えての移動は体力を消耗します。タクシーに乗ればいいのですが、あくまでも公共交通機関を利用して旅のコストを抑えるのもひとつのこだわりです。
メトロの駅には、大震災に見舞われた日本を応援するポスターが貼ってあるのが印象的です。有難いですね。


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リヨン駅につくと、購入済のチケットのTGVの発車時間までは2時間弱もあります。余裕をもって移動するので、これは仕方がないですね。PCを開いて、この旅の記事を書いたりしながら時を過ごしましょう。
リヨン駅はこんな感じで、電車を待つ人がいっぱいです。ターミナル駅の鉄骨の大屋根も立派です。


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出発予定の電車の一覧を表示する掲示板も巨大です。大きな駅なんですね。


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乗車30分ほど前に、乗車するTGVが入線してきました。2階建てです。


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夕食用に、サンドイッチ&菓子パン&飲み物のセット(日本ではこんなセットはないかもね)を売店で購入し、乗車。


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流石にTGVのファーストクラスは立派です。荷物置き場には、もう既に誰かがスーツケースを置いていて一杯です。困っていると、じっとsaraiの様子を見ていたらしいおじさんがアドバイスしてくれます。スーツケースは、他人のカバンの上に重ねて載せて構わないとのことです。確かに横にして重ねるといくつも積めるけど、日本ではそういうのは嫌がられますね。これも文化の違いでしょう。

定刻にTGVは発車します。行き先はマルセイユMarseille行ですが、途中アヴィニョンAvignonまでまったく停まらないようです。アヴィニョンまで2時間40分です。途中にはリヨンLyonなどの大きな街もあります。フランス国鉄FNCFは割り切りが凄いですね。まあ、お蔭で早く着くので有り難いことです。

アヴィニョンには予定通り定刻で到着。

パリからアヴィニョンまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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アヴィニョン到着と同時に先頭車両まで走り、暗闇に輝くTGVの雄姿をカメラに収めます。TGV、かっこいいです!


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駅舎を出ると、アヴィニョンTGV駅Gare d'Avignon TGVが夜の暗闇の中に浮かび上がっています。


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アヴィニョンTGV駅からアヴィニョンの市街地へはシャトルバスが出ています。シャトルバス乗り場は、駅の目の前の広場にあります。夜遅くのアヴィニョン到着ですが、駅から出るとバスが待っています。


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バスに乗ると、運転手さんが日本人かと聞いてきます。そうだと答えると、フクシマか?と聞かれてしまいます。こんなところの人まで福島の原発問題を知ってるんですね。

バスは20分ほどして出発し、10分ほどで、在来線の駅、アヴィニョン・サントル駅Gare de Avignon Centreのすぐ近くの郵便局前の停留所Avignon Posteに到着です。このアヴィニョン・サントル駅は旧市街地の城壁のすぐ近くにあり、この駅からは真っ直ぐに市街地中心に向かって大きな通り、ジャン・ジョレス通りCours Jean Jaurèsが伸びています。その通りが街一番の繁華街のようです。プラタナスの並木がずっと続いていて素敵な通りです。通りは途中からレピュブリック通りRue de la Républiqueと名前を変えます。

夜の喧噪の中、この通りを荷物を引っ張って10分ほど歩きます。
予約していたホテルに無事に到着。

ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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なかなか可愛いレセプションです。早速、チェックインします。


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アヴィニョンのホテルは『ホテル・ドゥ・オルロージュ(Hôtel de l'Horloge)』。ここで、2泊します。

ホテルは旧市街の時計台(ロルロージュ)広場Place de l'Horlogeに面しています。もっとも時計台広場に面しているのは実際はこのホテルの1階にあるレストランでホテルの入口は横の路地をはいったところにあります。
この広場に隣接して法王庁広場Place du Palaisがあります。旧市街の法王庁近くの観光には、最高の場所ですね。レストランやお店もこのあたりにたくさん揃っているので便利です。が、最寄り駅の在来線の駅、アヴィニョン・サントル駅から歩いて10分はあるので、駅近くのホテルに泊まって、荷物はそこにおいて観光に出てくるのもよいのかもしれません。

到着した日は土曜日だったせいか、若者が大勢でワイワイガヤガヤ大騒ぎ。その騒ぎは深夜遅くまで続きます。このホテルの口コミに、夜煩くて眠れないというのがありましたが、その人も土曜日の宿泊だったのでしょうか。(宿泊2日目の日曜日の夜は、静かなものだったんです。)

さて、夜遅いとはいえ、ネット接続をしないわけにはいきませんね。パリのホテルと違って、WIFIのパスワードを入れるだけですんなりと繋がり、FTP接続などのどの接続も制限がなく、至極快適です。まあ、これが普通ですけどね。

部屋の中を紹介しておきましょう。
こじんまりとしていますが、カバンを広げるために必要なスペースは充分にあります(写真は翌日の朝に撮影)。


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水周りは、本当に一般的なものなので、つい写真を撮り忘れましたが、バスタブもあり快適です。
部屋は路地に面した2階です。窓からの路地の眺めはなかなかのものです。アヴィニョンらしい路地です(この写真も翌日の朝に撮影)。


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今日はもう遅いので早く寝ます。
明日はアルルArlesとアヴィニョンAvignonの観光です。まさに体力勝負の日々が続く旅です。
オヤスミナサイ・・・でも、街一番の繁華街は若者の熱気でうるさいぞ!

こうして、旅の4日目も舞台をパリからプロヴァンスに移して、無事終了です。


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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

もろともにあはれとおもへ山ざくら 花よりほか

通りすがりさん

コメント、ありがとうございます。正直、もう2年ほど前のコンサートなので、詳細は覚えておらず、自分の文章を信じるしかないのですが、生演奏とテレビで

05/13 23:47 sarai
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