2009年5月4日月曜日@アッシジ~シエナ~サン・ジミニャーノ/2回目
朝の静けさのサン・フランチェスコ聖堂Basilica di San Francesco d'Assisiを訪れて、その素晴らしさを十分堪能した後、ホテルに戻りました。既に整理済みの荷物を持って部屋から出て、ホテルをチェックアウト。これからシエナSiena行きの長距離バスが出るバスターミナルまで市内バスで移動します。まさか、これから大変な大トラブルに見舞われるとは、この時点では思ってもいませんでした。
ブラブラと市内バスのバス停、ウニタ・ディタリーア(イタリア統一)広場Piazza Unità d'Italiaへ向かいます。ちょっとバスの時間に余裕があるので、バス停近くのサン・ピエトロ教会Abbazia di San Pietroを訪ねます。質素な教会です。
バス停に戻り、時間通りに来たバスに乗車。一番後ろの席に陣取ります。何故かというと・・・昨夜アッシジ駅近くまで街を下りた目的の1つは、アッシジAssisiの町並みを下から眺めることでした。が、残念なことに、建物や並木に邪魔され眺めるポイントがありませんでした。が、アッシジに戻るバスの中からの眺めが、最高の撮影ポイントであることを確認。何度も駅と街を往復した成果です。
バスの後部の車窓からはまだ、サン・フランチェスコ聖堂がまだ間近に見えています。

バスはぐるりと道路を周り込み、ちょうど、サン・フランチェスコ聖堂の真下を走ります。

サン・フランチェスコ聖堂の南側面の全体が見渡せます。

少しずつ、聖堂が遠ざかっていきます。

遠ざかるとともにサン・フランチェスコ聖堂の全景が見えるようになってきます。

ここぞというところでサン・フランチェスコ聖堂が樹木に邪魔されて隠れてしまいます。うーん・・・

しかし、さらに遠ざかると、樹木の邪魔もなくなって、再び、サン・フランチェスコ聖堂の姿が現れます。

バスは丘の坂道を下って、サン・フランチェスコ聖堂がどんどん遠ざかっていきます。

バスはアッシジの丘を下り終えて、平原に出ます。アッシジに別れを告げるとともに、美しく雄大なアッシジの町並みの風景を頭の中に刻み付けます。サン・フランチェスコ聖堂は樹木の陰に隠れてしまいそうになります。

見えなくなりそうなサン・フランチェスコ聖堂の最後の姿をズームアップして、写真に収めます。右手には滞在したホテル、ホテル・スバシオHotel Subasioも見えています。

やがて、アッシジ駅の先のサンタ・マリア・デリ・アンジェリ聖堂Basilica di Santa Maria degli Angeliの前に着きます。

この教会の前のバス停、サンタ・マリア・デリ・アンジェリSanta Maria degli Angeliからシエナ行きの長距離バスが出ます。シエナSiena行きのバス停は昨夜のうちにしっかり確認済み。このバス停の情報はあまりなく、saraiがバス会社に何度かメールしてききだしたものです。チケットはネットで購入済です。

ちょっとバスの出発時刻まで余裕があるのでサンタ・マリア・デリ・アンジェリ聖堂前の美しい公園の中を散策します。

ぶらぶらしていると、写真を撮ってくれないかと日本人夫婦に呼び止められます。彼らはオーストラリアに住んでるそうですが、日本の友人夫妻とローマで落ち合って旅を楽しんでるとのこと。レンタカーを借りて、トスカーナのアグリツーリズモを楽しんできたということで、なかなか、それも羨ましいですね。昨日、sarai達が美味しくランチやディナーをいただいたレストランを紹介したりの情報交換をして別れます。
さて、いよいよシエナ行きのバスに乗りましょう!
が、ここからが大トラブルのスタートだったのです。
saraiが苦労して見つけたバス停で1日に2本のバス(もう1本は夕方)を待ちます。が、時間になっても来ません。ま、イタリアですから5分や10分は待ってあげましょう。という優しい気持ちが、不安に変わる頃・・・ちょっと先の反対車線側にそれらしいバスが停まります。そして出発していきました。ム?そんなはずはないよ。昨夜、そのバス停は別の会社(APM社)のものであることを確認済で、我々が乗るバス(ATA社)の時刻表は、今我々が立っているバス停に貼ってありますっ。とてもいや~な気分になって、近くのツーリストインフォメーションに行って、お姉さんに聞くと「朝のバスは向こう側で、夕方のバスはこっち側よ」「・・・・・・・」 発する言葉もなく、しばらく呆然。
さあて、どうしましょう。バスは夕方までありません。今晩のホテルはサンジミニャーノSan Gimignanoです。移動しないと泊まるところもありません。電車での移動になるのでしょうが、予定外のことで情報がありません。saraiはあまりのことに愕然として、そこらの塀垣にへたりこみます。意味もなく、ガイドブックをペラペラめくっていると、配偶者が叱咤激励。「もう、バスは夕方までないんでしょう。鉄道を使えば、シエナまで行けるの?」 こういうどん底、最悪の状況でこそ、その人間の真価が問われますね。saraiと違って、配偶者はまったく胆のすわった人間であることが分ります。落ち着いた配偶者の声に、saraiも自暴自棄の状態から少し脱します。
そうですね。鉄道で行けることは行けるけど、最悪、ルートはいったんフィレンツェに戻る経路になるかも知れません。いずれにせよ、アッシジ駅で情報を集めるしかありません。重い腰をやおら上げて、急いで駅に向かいます。アッシジ駅Assisi Stazioneはここから歩いて5分ほどなのでまだ助かります。
駅に着いて窓口に行くと、何と窓口はすべて閉じてます。駅員もいません。オ~マイガッド! 無人駅なのでしょうか。
ホームには結構多くの人が待っています。案内板を見ると、幸か不幸か、あと5分程で電車がきます。方向はあってるので乗ることにしますが、チケットが必要です。改札がないイタリアの鉄道はチケットがなくても乗れますが、チケットなしの乗車が見つかると罰金が大変です。saraiが自動券売機にチャレンジしますが、動作はのろく操作が分かりづらいしろものです。シエナまでの経路が表示された時点でタイムアウトです。でも、乗換駅がテロントーラ・コルトナ駅Terontola Cortonaであることだけは確認。エイ、ままよ!と電車に飛び乗ります。乗換駅までの1時間ちょっとは落ち着かず、途中のトラジメノ湖Lago Trasimenoなどの美しい景色も楽しむどころの話ではありません。saraiが観光ガイドブックで経路をなんとか確認し、乗り換えながらシエナに突き進むしかないと腹をくくって、少し落ち着きます。
無事車掌さんの検札にあうことなく、乗り換えのテロントーラ・コルトナ駅に降り立ちます。イタリア国鉄さん、ゴメンナサ~イ!
駅の窓口に直行し、シエナまでのチケットを購入して一安心です。

ここからシエナまでの直通電車はなく、キウージ-キアンチャーノ・テルメ駅Stazione Ferroviaria di Chiusi - Chianciano Termeで乗換えだと教えてもらいます。また、ま、とんだことで降り立った街ですから、写真を1枚。何にもありませんね。

駅舎の写真も1枚。

とりあえず、購入したチケットを刻印します。

まずはチケットを持ってホームに行きます。

あと10分程の乗り換え時間があります。少し、心に余裕ができます。

ホームに売店があります。電車の中で食べるハムカツサンドなどの食料をゲットします。こんな小さな駅の売店でもちゃんとパンを温めてくれるし、美味しく食べようとするイタリアの食文化は嬉しいですね。だんだん列車の旅を楽しむモードです。

あと数分で電車が来る筈です。こうなると、早く電車が来てほしい気持ちになります。バスに乗っていたら、もう、シエナに着いてる時間です。

テロントーラ・コルトナ駅のホームに電車がはいってきます。ローマ行きの電車です。ここからはもうローマもそんなに遠くありませんね。

早く来い!という気持ちです。

電車に乗り込み、パンをかじって、余裕のランチです。

2度目の乗換駅キウージ-キアンチャーノ・テルメに20分ほどで順調に到着。ここでは次の乗換え電車まで50分待ちです。駅前の広場で思いがけずゆったりとした時間を過ごします。駅前の通りは静かで別に面白そうなものはありません。

キウージ-キアンチャーノ・テルメ駅は工事中。為すこともなく、駅前広場のベンチに腰掛けて、ぼーっとしているだけです。

まだ、時間は早いですが、ホームに出ましょう。

やっと出発時間になり、入ってきた電車はたったの2両編成。無事、シエナ行きの電車に乗ります。通学用の電車らしく学生さんがたくさん乗っていてうるさいくらいです。走り出して分かったのですが、この路線は単線です。車掌さんも暇らしく、すぐに検札に来ます。ハァ~イ、チケット持ってますよ~! この頃には、車窓を楽しむ余裕も復活。美しい大平原の中を走ります。丘の上には大小たくさんの街があります。saraiはやっと安心し、車窓に見入ります。オリーブ畑、葡萄畑、牧場、小麦畑・・・、次々にイタリアらしい風景が流れていきます。
やがて、何とか、シエナに到着します。ここまでの鉄道ルートを地図で確認しておきましょう。

大幅に予定は遅れていますが、大トラブルをリカバリーできました。ほっとします。
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