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庄司紗矢香+シンシナティ響@サントリーホール 2009.11.1

今日はコンサート。庄司紗矢香のコンサートというと、どうしても聴きにいきたくなります。今日のコンサートはパーヴォ・ヤルヴィ指揮シンシナティ交響楽団との共演です。
今日の曲目は
 1.キャンディード序曲(バーンスタイン)
 2.ヴァイオリン協奏曲(シベリウス)
 3.交響曲第9番「新世界より」(ドヴォルザーク)
会場はサントリーホール。自宅の横浜からは少し遠いですが、開演の2時の15分くらい前に到着。
最初のキャンディード序曲は4分くらいの短い曲。バーンスタインらしいノリのいい曲ですが、なんだか演奏は少し音響がぴたっとはまらず、あまり音の響きを楽しめない感じです。
で、次はいよいよ、今日、一番楽しみにしていた庄司紗矢香の登場です。今日はなんだか、ごてっとしたドレスで印象が違います。髪型も随分変わっています。もっと、清楚な感じがsaraiの好みですが、まあ、音楽を聴きにきたのだからいいでしょう。
いよいよ、冒頭のヴァイオリンソロが始まります。
えっ!! 静かな音で始まりますが、アタックで小さなミス。ここはきっちり、慎重に決めて欲しかった。この日は特に弱音でのボーイングミスが目立ちました。いくら、音楽の熱さで聴かせる彼女の演奏とはいえ、いったい、どうしたんだろう。最近、ヴァイオリンを変えたようだから、まだ、馴染まないのかしら? ファンとしては、今日の演奏は少し戸惑ってしまいました。もちろん、全体としては、なかなか聴かせてくれる演奏だったので、残念でした。新しいヴァイオリンは低弦から高弦まで、バランスよく響くので、よくなった印象ではあります。前のヴァイオリンは低弦はたっぷりと鳴りましたが、高弦の響きが今一つという感じがありました。
最近聴いたシベリウスはヒラリー・ハーンでしたが、それはそれは精度の高い素晴らしい演奏でした。庄司紗矢香にも、もうひとつ頑張ってほしいなって思いました。
アンコールのバッハの無伴奏はなかなかよかったですよ。もうちょっと、シベリウスも弾き込んでほしいなあ!!

このあとの休憩時間もこの演奏を引きずっていたsaraiでした。

休憩後はドヴォルザークの「新世界より」です。この有名な曲もコンサートで聴くには久しぶり。ふつうは8番を聴くことが多かったのかなあ。
まあ、分かりやすい演奏で気楽に楽しめました。テンポを動かし、強弱のメリハリをつけ、丁寧な指揮でした。あまり、ボヘミアの郷愁は感じる演奏ではありませんが、まあ、インターナショナルな演奏で結構ではないでしょうか。この曲に関しては、難しいことはいいっこなし!!

アンコールはブラームスの「ハンガリー舞曲5番、6番」。スラブ舞曲を聴いているような演奏でドヴォルザークとの違和感もなし。そして、最後はシベリウスの「悲しいワルツ」。これも北欧の響きはあるものの、舞曲の延長って感じでした。
そういえば、昨年のヤルヴィのフランクフルト放送響のブラームス・チクリスでも、アンコールはハンガリー舞曲だったような記憶が・・・
日本の聴衆にヨーロッパとアメリカのオーケストラで同じ曲を聴かせ、違いを聴かせようってことかな? ドイツのオケの渋い響きとアメリカのオケの明るい響きは感じ取れましたが、曲が曲だけに、どうってことはありませんね。

シンシナティは初めて聴きましたが、深みには欠けますが、まあ、楽しめるオケではありました。前回聴いたウィーン・フィルの究極の美と比べるものではないでしょう。

でも、庄司紗矢香が心配です。いったい、どの方向をめざそうとして、苦しんでいるんだろう・・・




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この記事へのコメント

1, haruさん 2009/11/02 07:18
私もそれに行っていました。
風も気持ち良く、コンサートを出ると雨になっていて
秋らしい、平和な一日でした。

感じた事が重なるところがあったので
コメントしてみました。

シャープにキリッとした恰好がとても活きる
方ですよね。近くで見ると良かったですが、
離れて見ると、誰だかわからない雰囲気でした。
バシッと決まると、理屈無しにみんなを
釘づけにする方ですから、今後の変化が
楽しみです。


2, saraiさん 2009/11/02 13:52
haruさん、初めまして。
いろいろ感じたコンサートでしたが、
今後も彼女の変化・成長を見守るのが
私の楽しみでもあることは間違いありません。

この前のザンクト・ペテルブルグ・フィルとのチャイコフスキーでは、彼女の成長の証しも見られましたし・・・

音楽関係の記事もアップしますので、また、当ブログにもお越しくださいね。

3, haruさん 2009/11/08 00:18
ありがとうございます。

ブログの内容がとても含蓄深いです。

私の世間はとても狭いので、
為になります。

これからも楽しみにさせていただきます。

4, saraiさん 2009/11/08 22:35
haruさん、こんばんは。
もったいないお言葉ですね。また、それをエネルギーに変えて、
ブログを書き続けたいと思います。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       庄司紗矢香,  

スイス・オーストリアの旅(企画・準備編):オーストリア小旅行


さて、次の旅(来年(2010年)の7月です。ずいぶん、先の話です。)では、後半のウィーン滞在で余裕日がかなりあり、いつもはオペラ、オペラ、・・・でなかなかウィーンを離れる機会もないので、この音楽オフシーズンを利用して、あまり行ってないオーストリア国内を旅してみようと思っています。

 1日目:ウィーン出発、ザルツブルグ、シャーフベルク鉄道で山頂へ
 2日目:インスブルック
 3日目:リンツ、チェスキー・クルムロフ(ちょっと、チェコに寄り道)
 4日目:ウィーン帰着

というような感じです。移動は鉄道パスを買って、鉄道主体で考えています。あとはお天気次第で現地でスケジュール調整ですね。
内容はこれから徐々に詰めていきたいと思っています。

あと、できれば、ブダペストあたりに1泊での温泉旅行もいいかなと思っています。

このあたりはまだまだ、やわらかなプランなので、これから、どんどん変わりそう。これが旅の楽しみでもありますね。

一応、現状での旅のプラン作りはこんなふうです。
8か月先が待ち遠しい!!



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テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

 

ブラームス・チクルス by チョン・ミョンフン+東フィル 2009.11.10

ある意味、驚きのコンサートでした。

さて、今夜のコンサートは東フィルのオペラシティ定期演奏会。
指揮はチョン・ミョンフンで曲目は
 ブラームス:交響曲第3番
 ブラームス:交響曲第4番
今年の定期で既にブラームスの第1番、第2番は聴きました。今夜でブラームスの全交響曲のチクルスが完になります。

実は昨年は夫婦で東フィルの定期演奏会の会員で、1年間聴き通し、それなりの判断で、今年は《選べるチケット》会員になり、チョン・ミョンフンの演奏会だけを追っかけ!
今回の演奏会の後、残りは来年1月のマーラーの交響曲第1番《巨人》だけとなります。

やっと、去年から2年間、東フィルを聴き続けた甲斐がありました。心から、納得のいく演奏でした。アンサンブルの乱れたところも一部ありましたが、楽団員一丸となり、大変、凝集力のある演奏でした。
前回の第1番、第2番はなんだか面白くない演奏で、こんなものかとがっかり。今回も期待はありましたが、そこそこだろうという予想。

実際、第3番の第1楽章~第2楽章はよく言って、そこそこの出来。
第3楽章は有名な曲です。フランソワーズ・サガンの《ブラームスはお好き》で流れる曲。実は原本は読んでいないので、本での取り上げ方は知らないのですが、映画化されたときに、ラジオから、この第3楽章が流れます。そのせいか、よく知られた通俗曲になっています。まず、ヴィオラで美しいメロディーが始まり、第1ヴァイオリン、・・・とつながれていきます。この美しいメロディーが流れる中、徐々にアンサンブルの響きが嘘のように美しくなっていきます。第3楽章の終わりあたりではばっちりの演奏。盛り上がった演奏はそのままの勢いで第4楽章の最後まで続きます。
万雷の拍手。
このあとの第4番への期待が膨らみます。

休憩後、第4番が始まります。おやっ、なかなかデリケートな入り方です。途中まで、微妙な感じで続きますが、第1楽章の後半では、大変、素晴らしい響きで胸の熱くなる演奏です。第2楽章も大変よい出来で、オケの素晴らしい響きにうっとりします。第3楽章もよい勢いで進み、いよいよ、第4楽章のパッサカリア。いやあ、参りました! 日本のオケでこれだけのブラームスが演奏できるなんて。まさに入神の演奏で幕を閉じました。

この前のウィーン・フィルの素晴らしい演奏はまた別格としても、素晴らしいブラームスでした。saraiの今年のオケのコンサートは今夜で最後。それがこんな形で終わるとは、予想外の喜びでした。

カーテンコールが何度も続き、最後はチョン・ミョンフンがコンサートマスターの三浦さんに肩に手をかけて、退場。万雷の拍手で見送りました。

ところがそれで終わらない。聴衆の拍手が鳴りやまず、いったん、退場した楽団員たちをうながして、チョン・ミュンフンが再び、舞台に。
残っていた熱心な聴衆はまだ数多く、舞台の上と客席が一体感に包まれます。こんな奇跡のような場面はsaraiも初めてでした。
チョン・ミョンフンは舞台の端に寄って、詰めかけた聴衆と握手・握手・握手・・・・

素晴らしい演奏、そして、その演奏に感動する聴衆。
コンサートのあるべき姿です。
その中心にいたチョン・ミョンフンと彼の指揮に応えた東フィルの渾身の演奏に脱帽の夢のような一夜でした。



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ジャンル : 音楽

 

ゲルハルト・オピッツ・ピアノリサイタル@みなとみらいホール 2009.11.27

昨夜は体調悪いなか(新型インフルエンザではない!)、ドイツの中堅ピアニストのゲルハルト・オピッツのベートーベンのピアノ・ソナタのリサイタルを我がホームホールであるみなとみらいホールに聴きに行きました。

演奏曲目は
 1.ベートーベン:ピアノ・ソナタ第8番 ハ短調「悲愴」
 2.ベートーベン:ピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調「月光」
 3.ベートーベン:ピアノ・ソナタ第17番 ニ短調「テンペスト」
 4.ベートーベン:ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調「熱情」
ということで、いわゆる通俗名曲の部類にはいるんでしょうか。
でも、saraiはベートーベンのピアノ・ソナタは32曲ともすべて好きですよ。

最初の「悲愴」は中学生時代に初めてベートーベンのピアノ・ソナタを聴いて、熱中していた曲です。それもこのオピッツの師というウィルヘルム・ケンプのレコードでした。で、このリサイタルに先立ち、久しぶりにケンプのCDを聴きました。やはり、気持ちにしっくりくる演奏です。
期待しながら、彼の演奏を待ちます。まず、序奏ですが、若い?だけに、エネルギーに満ちた重厚なタッチです。ケンプとは少し違うかも知れませんが、まあ、ドイツ的でいいでしょう。
で、問題はここからです。早いパッセージが始まります。うっ、早過ぎる!
右手の高音部のメロディーラインが滑り気味。もっと、きっちり、明確なタッチで弾いて欲しい。先生のケンプはこのあたりは美しいタッチでメロディーを聴かせてくれました。
第2楽章にはいり、スローなテンポのところでは、明快なタッチでしっかりした演奏でなかなか聴かせてくれます。
また、第3楽章では急ぎ過ぎる印象で、上滑り気味の演奏。

結局、残りの3曲も全体として、同じような感じ。
でも、最後の2曲、「テンペスト」と「熱情」はまあよかったと思います。特に「熱情」の終楽章は結構、落ち着いた演奏であまり上滑り的なところも気にならなかった。
ほかの曲もこんな風に弾いてくれれば、もっと満足感もあったかもしれませんね。

まだまだ、若さで力のはいった演奏ですね。見かけは結構お年にみえますが、演奏ももっと枯れて、力が抜けて、メリハリのきいたケンプのような演奏を目指してほしいと思いながら、帰途につきました。

少し、辛口になってしまいました。
以前に聴いた上原彩子のベートーベンは素晴らしかったので、ベートーベンといえども、必ずしも、ドイツ人の演奏という時代ではないのかなあ。

なお、本来なら、明日はサントリーホールでブロンフマンのピアノ・リサイタルの予定でしたが、彼が新型インフルエンザのため、急遽、来日中止。
残念ながら、明日は自宅で静養でしょう・・・



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

 

告白・・・内輪の話ですが

まあ、たいした話ではないんですが、ブログって、一般に公開しますが、家族には、どうなんでしょう?
saraiの場合、当ブログは昨年の5月21日に開設し、それ以来、1年半ですが、なんとなく、配偶者にはいいそびれていました。

とはいえ、当ブログの旅ネタはすべて、saraiと配偶者が一緒の旅ですし、もともと、配偶者が書いた旅記事をsaraiが手直ししたものが大半です。厳密に言えば、著作権侵害ですよね。

で、「罪」の意識にさいなまれたsaraiは遂に配偶者に告白することに。

 sarai「大事な話があるんだけど」
 配偶者「何?」
 sarai「お金には関係ない話だから、安心してね」
 配偶者「だから、一体、何よ?早く言いなさいよ!」
 sarai「ブログを始めたんだよ」
 配偶者「何言ってんの!もう、1年半前からやってるじゃない!」
 sarai「えっ、知ってるの!」
 配偶者「ANAの旅達に投稿してる頃から知ってるわよ」
 sarai「・・・・」
 配偶者「横に並んで、PCで同じ画面を開いているのに気がつかなかったの? 馬鹿じゃない!」
 sarai「・・・(そりゃ、ググっていれば、簡単に見つかるかもね・・)」
 配偶者「なんで、今頃になって、言い出す気になったの?」
 sarai「だって、夫婦で秘密にしていると悪いし、それに元ネタの半分は勝手に流用したんで、悪いなあと思って、謝るつもりだったんだよ」
 配偶者「馬鹿ねー!」

という配偶者との会話があり、当ブログも晴れて、配偶者公認サイトに昇格し、今後も継続することになりました。
めでたし、めでたし です。
これからは、表立った配偶者の協力も得られるので、さらにパワーアップ?



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テーマ : 雑記
ジャンル : 日記

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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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06/18 12:46 sarai

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 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

もろともにあはれとおもへ山ざくら 花よりほか

通りすがりさん

コメント、ありがとうございます。正直、もう2年ほど前のコンサートなので、詳細は覚えておらず、自分の文章を信じるしかないのですが、生演奏とテレビで

05/13 23:47 sarai
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