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ショスタコーヴィチ BY ゲルギエフ・マリインスキー管@サントリーホール 2009.12.1

現在、ゲルギエフがマリインスキー劇場を引き連れて、バレエとオーケストラコンサートの来日公演中です。
オーケストラコンサートはオール・ロシアン・プログラムとして、
 ・ムソルグスキー
 ・チャイコフスキー
 ・ショスタコーヴィチ
 ・ストラヴィンスキー
それぞれに絞った4回のコンサートプログラムになっています。
昨夜はそのうち、オール・ショスタコーヴィチの曲目のコンサートがサントリーホールであり、聴きに行ってきました。
実はこのコンサートはsaraiの予定にはなかったのですが、ピアニストのブロンフマンが新型インフルエンザで公演中止になったための振り替えで聴きに行くことになりました。
で、この公演でsaraiは今年のコンサート納めです。大晦日の恒例のみなとみらいホールのジルヴェスターコンサートは除いてですが。

このゲルギエフとマリインスキー劇場オーケストラによるショスタコーヴィチは以前、ミューザ川崎で有名な5番の交響曲を聴いて、正直なところ、期待を裏切られ、がっかりした覚えがあります。一言でいえば、なんとも、地味で退屈な演奏に思えたからです。
そもそも、CDを聴いてもゲルギエフの指揮は世間で評判になっているほど、感動したことがありません。
今回は振り替えがゲルギエフしかなかったので、とりあえず、ショスタコーヴィチを選んだってことで、そんなに期待しての公演ではなかったのです。

ところがです。
昨夜の演奏はこれぞショスタコーヴィチっていう素晴らしい演奏で、まさに本年を締めくくるのにふさわしいコンサートでした。
演奏曲目は以下です。
 1.歌劇「鼻」より
 2.交響曲第1番
 3.ピアノ協奏曲第1番
 (アンコール:ピアノソロ)シチェドリン:ユモレスク
 4.交響曲第10番

最初の曲は打楽器だけの短くコンパクトな曲でコンサートの始まりにふさわしい感じ。なかなかいい。
続いて、交響曲第1番ですが、管楽器で新古典主義風で颯爽とした演奏が始まります。CDではよく聴きますが、ライブで聴くのは初めて。曲といい、演奏といい、非常に完成度が高く、思わず、聴き入ってしまいます。30分ほどの全4楽章、ショスタコーヴィチワールドにすっかり浸ってしまいました。特に第3楽章のうねるような旋律が弦楽器を中心に次第に高まって、また静まっていくのは一番の聴きどころでした。これはもっと演奏会で今後、ポピュラーな演目として、取り上げられるべきだなと感じました。オーケストラは特に弱音の弦楽器パートの美しさにうっとりとしました。金管の響きがもうひとつだったかも知れません。

ここでピアノを運び込んで、ステージの準備作業。オケの団員も邪魔になる人はいったん退場。
ピアノや椅子のセッティングも終わり、また、団員が入場。
えっ! 弦楽器奏者しかいないよ。
そうです。ピアノ協奏曲第1番はオケは弦楽器だけだったんですね。CDで聴いているときには全然気にならなかったのにね。
と、ピアノのデニス・マツーエフが拍手に迎えられて、はいってきました。
でも、指揮のゲルギエフのほかにもう一人います。手にトランペットを2本持っています。
この曲はピアノとトランペットと弦楽器のための協奏曲だったんですね。迂闊でした。

いよいよ、アップテンポでのりのよい感じで演奏が始まりました。第2楽章にはいり、静かなスローテンポの弦楽器の調べとそれに続くピアノ、まったく、素晴らしく美しい演奏です。まるで現代のショパンのピアノコンチェルトみたいなんて、変な感想を思ってしまうくらい凄く美しい。そして、終楽章はオケとピアノが激しいリズムで終局に突き進みます。まさにスリリングな演奏。ゲルギエフも例の指先をひらひらさせるような独特のしぐさでステージ上で踊っています。
会場はやんやの声援。これはめったにない超名演奏です。
この演奏だけでも今日、聴きにきてよかったという納得の演奏。
マツーエフというピアニストはsaraiの不明ながら、今日初めて名前を聴くピアニストでしたが、チャイコフスキーコンクールで優勝した人だったようです。大変な実力のピアニストでした。

ここで休憩。休憩後は今日のメインの交響曲第10番です。
沈痛な旋律で静かに演奏が始まります。この沈痛さは最後の4楽章まで続きます。胸の熱くなるような曲ではありません。ただ、不思議に心は揺さぶられます。次第に自分のなかで納得していきます。これがショスタコーヴィチであり、ショスタコーヴィチは自分の生きる時代をこのように感じ、それを表現したんでしょう。ああ、我々の生きる時代はこんな沈痛な時代だったのかと痛切に迫ってくるものがあります。12音技法も電子音楽も使っていませんが、ショスタコーヴィチはまぎれもなく、現代音楽の作曲家なんだと今更ながら感じました。
沈痛な曲も盛り上がっていきますが、その盛り上がりは悲痛さの極致みたいなものです。まさにこの沈痛な時代をそれでも生き抜いていかないといけない人間の定めを表現したかのようです。何かしら、力強さも感じ取れるのはある意味、救われる思いではありますね。大変、感銘を受ける演奏でした。
この曲は5番や7番ほど有名ではありませんが、間違いなく、彼の最高の作品と言えるでしょう。

恥ずかしながら、初めて、ゲルギエフの真価を感じ取ることができました。
ショスタコーヴィチだけでこれだけのコンサートを行えるとは、やはり、凄い指揮者です。

頭のなかで10番の終局部の響きが鳴りやまぬ中、帰途につきました。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

 

我が家からCRTが消えた日

一時は我が家はCRTテレビ、CRTモニターで文字通り、溢れかえっていました。
昨年のリフォームの際に、PCの環境(デスク、チェア)も見直し、結果、最後に残っていた愛用のNANAOの19インチの高精細モニターを大型液晶モニターに交換し、PC関連のCRTは一掃されました。現在はPCモニターは液晶モニター2台を常用し、予備用液晶モニター2台という構成。もちろん、ノートPCは別です。

そして、テレビですが、液晶テレビ1台は導入済みでしたが、そのほかにCRT(いわゆる、ブラウン管のことです)のテレビがまだ2台残っていました。そのうち、1台は33インチでハイビジョン映像も表示できるので、そんなに不自由はしていませんでしたが、何分にも、デカイ!!
この際、エコポイントもあることだし、思い切って、液晶テレビに買い替えようって思い立ち、先週、ネットで発注。
リビングに置くテレビなので、なるべく、オシャレ度を重視。日立の超薄型テレビUT37XP800のホワイトで、専用スタンドも一緒に購入。
今までのように壁際に置くのではなく、部屋の真ん中に設置。このテレビは裏側も真っ白に塗装してあり、裏が見せられるようになっています。「世界不思議発見」のコマーシャルでもそのような置き方になっていますね。
テレビひとつで生活スタイルが変わったような気がするから、不思議です。


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上の写真のテレビの画面に、このテレビのCMが写っているのはお気づきですか? 別に日立のまわし者ではありませんが(笑)・・・

で、既存のCRTテレビ2台は同時にお引き取り願いました。思えば、子供の時に白黒テレビが実家に設置されてから、ずいぶん長い間のCRTとのお付き合いでした。時代も変遷したものです。

防音室に前からある42インチの液晶テレビはこれからは音楽(特にオペラ)中心で使うことにします。

ところで、エコポイントですが、今回の液晶テレビ配達時に何か申請の書類でも持ってくるのかと思っていたら、何もなし。
えっ、どうするんだよ?って思って、仕方がないので、ヤマダ電機のネットサイトを見ても、なかなか、それらしい説明がない。よくよく見ると、「利用方法」とかいうところに、エコポイントの説明を発見。
何とか、自力で申請書類を作成し、郵送完了。ちゃんとやってね、ヤマダ電機サン。(店頭に行けば、手続きしてもらえるみたい・・・?)

ということで、我が家からCRTが消えました。



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テーマ : 雑記
ジャンル : 日記

 

クラシック音楽BEST3、ネトレプコ、ハイティンク、フリットリ

さて、少し気が早いですが、今年聴いたコンサート・オペラの総決算です。saraiの感動したコンサート・オペラのベスト3を紹介します。
あくまでもsaraiの思い込みですから、そのつもりで読んでくださいね。

まず、第1位はネトレプコの「椿姫」。

 5月7日 ウィーン国立歌劇場
     ヴェルディ:歌劇「椿姫」
     指揮:アルミリアート 演出:シェンク
     ヴィオレッタ:ネトレプコ
     アルフレード:カレヤ
     ジェルモン:ストヤノフ

 これは当ブログでもご紹介済みですが、何せ、チケットの入手ではらはらしたこともありますが、ネトレプコの素晴らしかったこと、この上なし。もう、一生、「椿姫」を聴かなくても満足っていう感じ。文句なしの1位です!

さて、第2位はハイティンク+シカゴ交響楽団の来日コンサート。

 1月31日 横浜みなとみらいホール
      シカゴ交響楽団 指揮:ハイティンク
      モーツァルト:交響曲第41番「ジュピター」
      R・シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」

 まず、最初のジュピターですが、小編成のオーケストラで素晴らしいアンサンブルでまさに一糸の乱れもなく、ハイティンクのつぼをおさえた的確な指揮で魅了されました。そして、終楽章の彫の深い演奏には感動しました。クラシックを聴き始めたときから長い間、聴いてきた曲ですが、最高の演奏でした。
 次に「英雄の生涯」は打って変わって、ステージからあふれて、こぼれおちてしまうほどの大編成のオーケストラ。この凄い超弩級のオーケストラをハイティンクは完全にコントロールして、あり得ないような音楽を描き出していました。”完璧”とはこんな演奏のことでしょうか。オーケストラでこんな凄い音楽を聴いたのは初めての経験でした。
 今や、ハイティンクが世界最高の指揮者であることをまざまざと実感したコンサートでした。そういう意味では、こちらも第1位と同格ですね。

次に、第3位はフリットリのミラノ・スカラ座来日公演の「ドン・カルロ」。

 9月8日 東京文化会館
     ヴェルディ:歌劇「ドン・カルロ」
     指揮:ガッティ 演出:ブラウンシュヴァイク
     エリザベッタ:フリットリ
     ドン・カルロ:ヴァルガス
     フィリッポ二世:パーペ
     ロドリーゴ:イェニス
     宗教裁判長:コチェルガ
     エボリ公女:ザージック

 これも当ブログで紹介しました。何といっても終幕でのフリットリの歌声っていったら、何度も言いますが、”天使”です。最近のニュースによると、再来年のメトロポリタン歌劇場の来日公演でまたフリットリの「ドン・カルロ」が聴けるようです。それにエボリ公女はボロディナ。これって、最高の組み合わせです。待ち遠しい! おっと、その前に来年はトリノ歌劇場でフリットリの「ラ・ボエーム」です。これはチケット購入済みです。

以上がベスト3ですが、次の2つも番外にするにはもったいないので、ベスト3相当にしときます。

まずは、ヒラリー・ハーンの来日「ヴァイオリン・リサイタル」。

 1月9日 横浜みなとみらいホール
     イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタから
     アイブス:ヴァイオリン・ソナタから
     バルトーク:ルーマニア民俗舞曲から
     ほか

 saraiは熱狂的なヒラリ-ファンです。でも、最近のヒラリ-は聴く度に演奏の精度を上げ、さらに期待を上回る演奏で感動させてくれます。特に研ぎ澄まされたヴァイオリンの音色はヒラリーにしか出せないもので、その音色で完璧な技巧のもとに彼女独自の解釈した音楽を繰り広げてくれるのですから、まったく脱帽です。
 イザイの曲は技巧的にも難しい曲ですが、なんなく弾きこなし、感銘を受けました。アイブスは今回初めて聴く曲で事前にCDで予習しましたが、これまた、素晴らしい演奏。バルトークはお馴染みの曲で、彼女がどんな風に弾くのか興味がありましたが、意外にバルトークそのものって感じという演奏。
 全体として、非常に充実したリサイタルでヴァイオリンの魅力に満ちており、割に耳慣れない曲が多かったのですが、聴覚が喜ばされる感覚で満足!満足!
 既に来年来日予定のサローネン+フィルハーモニア管とのチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲のコンサートのチケットを入手し、待ち遠しく思っています。

最後は、ウィーン・フィルの来日コンサート。

 9月20日 サントリーホール
      ウィーン・フィル 指揮:メータ
      ウェーベルン:オーケストラのためのパッサカリア
      ウェーベルン:オーケストラのための6つの小品
      ウェーベルン:9つの楽器のための協奏曲
      ブラームス:交響曲第4番
      アンコール ヨハン・シュトラウス:レモンの花咲くころ

 このコンサートは当ブログでも詳細にレポートしたとおり。付け加えて言うことは何もありません。ただただ、ウィーン・フィルの美しい響きに酔いしれたコンサートでした。

この5つのコンサート・オペラ以外にも、庄司紗矢香、神尾真由子やゲルギエフ、シュターツカペレ・ドレスデン、フォルクスオーパのオペレッタなど、良かったものもいくつもあり、大変充実した1年で、音楽文化に貢献してきた音楽家・音楽愛好家の皆さんに心からの感謝を贈りたいと思います。

やっぱり、音楽はやめられない!!




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年末も・・・ネトレプコ

思いがけず、年末にNHKからビッグプレゼント。
よく内容の分からないまま録画してみれば、なんと!

オペラ・ガラ・コンサート in バーデン・バーデン祝祭劇場
 2007年7月28、31日、8月3日

で、出演は超豪華な

アンナ・ネトレプコ
エリーナ・ガランチャ
ラモン・ヴァルガス
リュドヴィク・テジエ

特に人気・実力最高のソプラノのネトレプコは言うに及ばず、メゾ・ソプラノで一番の注目株のガランチャが出演とは! 彼女たちの初共演だったそうです。来年のゴールデンウィークのウィーンでは、カルメンで彼女たちの共演がオペラファンの間での最大の話題といっても過言ではありませんが、こんなかたちで実現していたのですね。
ところで、この放送を見逃されたかたは既にDVDが出ていますから、ご安心を。

当日の曲目は

・ベッリーニ:『ノルマ』より「清らかな女神よ」
  ネトレプコ
・サン=サーンス:『サムソンとデリラ』より「あなたの声にわが心は開く
  ガランチャ
・ドリーブ:『ラクメ』より「花の二重唱」
  ネトレプコ、ガランチャ
・ドニゼッティ:『愛の妙薬』より「人知れぬ涙」
  ヴァルガス
・ビゼー:『カルメン』より「闘牛士の歌」
  テジエ
・ビゼー:『真珠とり』より「聖なる神殿の奥深く」
  ヴァルガス、テジエ
・ベッリーニ:『ノルマ』より
 聞いて、ノルマ
  ネトレプコ、ガランチャ
・ベッリーニ:『清教徒』より「お前を失ってしまった」
  テジエ
・ロッシーニ:『チェネレントラ』より「不安と涙のうちに生まれ」
  ガランチャ
・ヴェルディ:『ドン・カルロ』より「共に生き、共に死ぬ」
  ヴァルガス、テジエ
・ヴェルディ:『ルイザ・ミラー』より「静かな薄明かりの夕べに」
  ヴァルガス
・ヴェルディ:『ドン・カルロ』より「終わりの日は来た」
  テジエ
・プッチーニ:『ラ・ボエーム』より「ああ、麗しの乙女」
  ネトレプコ、ヴァルガス
・ヴェルディ:『リゴレット』より「愛する美しい乙女よ」
  ネトレプコ、ガランチャ、ヴァルガス、テジエ
・レハール:『ジュディッタ』より「私のくちびるは熱いキスを・・・」
  ネトレプコ
・ロッシーニ:「踊り」
  ヴァルガス
・ヴェルディ:『椿姫』より「乾杯の歌」
  ネトレプコ、ガランチャ、ヴァルガス、テジエ

なかなか、曲目も素晴らしいでしょう。しかしながら、テレビでは以下の曲目は省略されてしまい、少し、残念!

・カタラーニ:『ワリー』より「さようなら、ふるさとの家よ」
  ネトレプコ
・マスネ:『ル・シッド』より「統べたまえ、裁きたもう御父よ」
  ヴァルガス
・チャピ:『セベデオの娘』より「私が愛を捧げたの」
  ガランチャ

なお、DVDでも「ワリー」は省略されているようですし、「踊り」も収録されていないようです。

で、内容についてですが、ネトレプコは普通の出来ですが、まだまだ、出産前の時期で実に美しい(歌とは関係ありませんね)。ラ・ボエームの愛の二重唱はsaraiがもっとも好きな歌で、ヴァルガスの歌に続いて、ネトレプコのターラターラターララーと高音のメロディが入ってくると、パブロフの犬並みにウルウルです。
また、ガランチャとの「花の二重唱」の美しいこと、この上なしです。
アンコール前の最後の曲、『リゴレット』ですが、豪華な4人の共演にしびれます。こんなリゴレットなら、是非、全編聴きたいものです。ただ、マッダレーナ役を今をときめくガランチャがやるなんてことはあり得ませんね。でも、こんな役でもガランチャの素晴らしいこと。
ガランチャといえば、『チェネレントラ』が絶品でした。これこそ、いつか、全編を聴かなくっちゃね! もちろん、生で。バルトリも素晴らしいですが、saraiはガランチャを聴きたいモードです。

アンコールでは、ネトレプコが例によって、お得意の『ジュディッタ』をノリノリで踊ってました。あまり、ノリ過ぎて、途中で歌がストップというハプニングもまあネトレプコのファンとしては、かえって嬉しいくらい。

思いがけず、年末にネトレプコとガランチャが聴けて、幸せなsaraiでした。



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年末・・・ワイル「7つの大罪」

年末はとりためた音楽番組やCDを聴くのが楽しみです。
ずいぶん前に録画した今年の宮崎国際音楽祭もやっと視聴しました。

演奏は
 シャルル・デュトワ指揮:宮崎国際音楽祭管弦楽団
  ソプラノ:中嶋彰子

曲目は

 モーツァルト:フィガロの結婚序曲
 ワイル:7つの大罪
 マーラー:交響曲第1番「巨人」

もちろん、注目したのはワイル。ワイルといえば、あまりに「3文オペラ」が有名だが、saraiはオペラ「マハゴニー市の興亡」をビデオで見ただけ。
今回の「7つの大罪」は本来、歌入りバレエとのことですが、今回はバレエなしです。内容はアメリカのルイジアナ出身の貧しい姉妹(といっても2人のアンナが実際は1人の分身です)がアメリカのサンフランシスコなどの7つの都市を巡りながら、女を武器にしながら、しっかり生き抜き、最後は故郷に家を持つという話で、資本主義社会を鋭くえぐった作品になっています。
初めて、中嶋彰子を聴きましたが、ドイツ語のテキストをなんなく歌いこなし、素晴らしい表現力です。あとで調べたら、それもその筈。彼女はウィーンのフォルクスオーパの歌姫なんですね。
オーケストラの響き、デュトワの指揮、中嶋彰子のソプラノ、男性4人のコーラス、すべてがぴたっとはまって、秀逸な演奏でした。
日本、それも地方の音楽祭でこの音楽の水準は驚嘆すべきものです。こういう音楽祭はこれからも頑張ってほしいものです。
きっと、ウィーンでしか、こういう音楽は聴けませんものね。

ということで、音楽三昧の年末ですが、今晩は横浜みなとみらいホールのジルヴェスターコンサートで年越しです。1回目からずっと聴いていて、もう10年以上になります。家族4人で9時から年明けまで過ごします。
来年はマーラーイヤーなのでマーラーの5番(第5楽章)とか、プログラムは今年最後の楽しみがいっぱいのようです。

今年も本ブログにお越しいただき、ありがとうございました。
また、来年もブログを頑張って続けますので、よろしくね!!



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Author:sarai
首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

もろともにあはれとおもへ山ざくら 花よりほか

通りすがりさん

コメント、ありがとうございます。正直、もう2年ほど前のコンサートなので、詳細は覚えておらず、自分の文章を信じるしかないのですが、生演奏とテレビで

05/13 23:47 sarai
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