本年も当ブログで旅の楽しみを中心に、一緒に感動を共有しましょう。
さて、昨夜は恒例のみなとみらいホール:ジルヴェスターコンサートでした。
大晦日のディナーを横浜・日本大通りにあるイタリアンレストラン《シルク》で楽しみ、いざ、ホールへ。
この日はなんとかぶりつきの最前列。娘夫婦とsarai夫婦の4人がずらり。少し、先ほどディナーで飲んだスプマンテが残っていて、頭がぽーっとしていますが、これは寝るわけにはいきませんね。
さて、着飾った色とりどりのドレスに身を包んだこの日のための特別編成のオーケストラが入場し、開会。指揮はお馴染みの飯森範親。
この日はこの年・翌年が記念の年になる作曲家の作品を中心に以下のプログラムが演奏されました。
池辺晋一郎:ヨコハマ・ファンファーレ(当ジルヴェスターコンサートのためのオリジナル作品)
ベルリオーズ/序曲「ローマの謝肉祭」
サン=サーンス/序奏とロンド・カプリチオーソ≪Vn:三浦文彰≫
R.シュトラウス/オーボエ協奏曲 ニ長調 より 第2楽章、第3楽章≪Ob:池田昭子≫
マーラー/「リュッケルトの詩による5つの歌曲」より“私はこの世に忘れられて”≪Sop:中丸三千繪≫
プッチーニ/“私のお父さん”≪Sop:中丸三千繪≫
ヴェルディ/オペラ「シチリア島の夕べの祈り」より“ありがとう、愛する友よ”≪Sop:中丸三千繪≫
ショパン/ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 より 第3楽章≪Pf:河村尚子≫
メンデルスゾーン/ピアノ三重奏曲第1番 ニ短調 より 第1楽章≪Pf:河村尚子、Vn:藤原浜雄、Vc:堀了介≫
シュポア/2つのヴァイオリンのための二重奏曲 作品67-3≪Vn:漆原啓子、漆原朝子≫
J.S.バッハ(Arr.池辺晋一郎)/幻想曲とフーガ ト短調 BWV.542 より 幻想曲
ブルッフ/ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調 より 第1楽章≪Vn:徳永二男≫
マーラー/交響曲第5番 嬰ハ短調 より 第4楽章、第5楽章
コープランド/組曲「ロデオ」 より カウボーイの休日
〈アンコール〉ヨハン・シュトラウスI世/ラデツキー行進曲
サンサーンスを演奏した三浦文彰は16歳の新鋭。昨年10月にドイツで行われたハノーファー国際ヴァイオリン・コンクールにて史上最年少での優勝、あわせて音楽評論家賞、聴衆賞も受賞した期待の星だそうです。この日もコンサートマスターとして演奏した東フィルの三浦彰広のお子さんだそうです。
テクニックはもちろん素晴らしく、この曲で断ずるのは難しいですが、音楽センスもよさそうです。順調に育ってほしいものです。
R・シュトラウスのオーボエを吹いた池田昭子はなかなか才能のある人です。この曲は80歳を過ぎたR・シュトラウスの作品で、《ばらの騎士》でウィーンの前衛から古典回帰を果たした彼が新古典を明確に打ち出したもの。心の底流では、モーツァルトの名曲《オーボエ協奏曲》とつながっていたことを想起させられます。このあたりをもっと明確に打ち出した演奏であればと惜しまれます。第2楽章はもっと美しく歌わせ、第3楽章はもっと軽やかに飛翔してほしかった。が、それよりもまず、R・シュトラウスは演奏家の曲に対する愛情が見せてほしいですね。ルネ・フレミングが涙を浮かべながら、R・シュトラウスの歌曲《あすの朝》を歌っていたことを思い出します。それだけの価値のある作品です。
中丸三千繪のマーラーは心を打たれました。今更ながら、彼女を生で聴くのは初めてですが、テクニックも声もいまひとつですが、マーラーに感情移入した魂の歌でした。こんなのはとても好きです。彼女も真に成熟したのでしょう。
さて、マーラーの第5番ですが、第5楽章のフィナーレでちょうど年明けを目指すアクロバット的な演奏。
マーラーの第5番を聴くのも久しぶりなので、当日、事前に自宅で、CDの聴きおさめにこの曲を聴きました。さあ、どのCDを聴こうかな。
まずは、バーンスタイン+VPOですが、1楽章の途中で何か、気分が合わないのでチェンジ。
次は、ベルティーニ+VSO。本命かなと思いましたが、やはり1楽章の途中でベルティーニらしさが十分でないと思い、チェンジ。
次は、クーベリック+バイエルン放送響。そんなに期待せずに聴き始めましたが、なかなかよい。第5番の派手さはほどほどで、繊細な人間味のある暖かい演奏です。アダージェットでは、本当にしみじみしてしまいます。映画「ヴェニスに死す」の美しさの極み的な解釈ではなく、もっと、ほのぼのと救われる感じ。クーベリックって、こんなによい指揮者であったことを認識できました。
さて、本番ですが、演奏はまあ、なかなかでしたが、それよりも、カウントダウンが成功するか、はらはらしながら、聴きました。
で、見事、成功!!
ジャーン、あけましておめでとうございますってことになり、昨年の聴きおさめ。続いて、聴き始め。
今年も楽しみなコンサート・オペラが目白押し。
当ブログでも、旅のレポートと併せて、ご紹介させていただきます。
まずはニューイヤーコンサートが3日、6日。
では、本年もよろしくお付き合いくださいね。
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この記事へのコメント
saraiさん、新年おめでとうございます。
年の締めくくりにジルベスターコンサートをすっかり楽しまれたようで良かったですね。
今年も旅とオペラと音楽と色々な記事を楽しみにしています。どうぞ宜しくお願い致します。
僕のほうは新年は「新世界より」三昧です。
2, saraiさん 2010/01/03 10:51
ハルくんさん、あけましておめでとうございます。
ハルくんさんの記事はいつも楽しませていただいてます。
また、お邪魔してコメントします。
マーラーはこちらも思いがいろいろあり、逆にコメントがしずらいですね。そんなものですね。
今年もよろしくおつきあいくださいね。