で、これは一族集まってお祝いしなくてはということに。
さて、悩ましいのはどこに集まるかです。
関東、関西いろんなところに一族が散らばって生きています。
こういうときにはやはり地理的な日本の中心は静岡でしょう。
紆余曲折ありましたが、静岡県の日本平に集まることに決まりました。
車や新幹線を使って、参加者が集まってきますが、とりあえず集合場所は、静岡駅とのお達し。
横浜から車で向かうsarai達にとって、渋滞での遅れも考慮に入れると、早めに出て、集合場所近くで時間調整をしなければいけません。
どこがいいかなあといろいろ考えているときにふと思い出したのが、静岡県立美術館。ロダンの地獄門や考える人、カレー市民の群像などがあることで有名です。今までにも何度も行ったことがありますが、久しぶりにこれらを見るのもいいなと思いながらも、さらに特別展でもやっていないかと調べてみると、なんと『若冲展』をやっているではないですか。
伊藤若冲の色鮮やかで緻密な動植物綵絵は何点か観たことはあるのですが、いつかはまとめて観てみたいものだと思っていました。今回、かなりのまとまった作品が観られるという情報に、予定よりも更に早く出発してじっくり鑑賞することにしました。
静岡県立美術館は、緑豊かで閑静な丘にあり、美術館を含む広大な公園になっています。ゆっくり散歩するにも絶好の所ですが、美術館に直行です。

若冲展の看板が出ています。ちゃんと間違いなく、美術展が開催されているようで一安心。

まだ午前中だというのにもう駐車場は少し込み合っていますが、東京の美術展のように入口で並ぶというようなことはありません。

それでも中に入ると、絵の前には人だかりができている状態です。
さすがに若冲は今や人気画家ですね。
若冲の絵が初期から順に最晩年まで展示されており、彼の画業を辿りながら、絵を鑑賞できます。
やはり、圧巻は彼の驚くほどの細密な表現ですが、その対象は結構、彼の頭の中で再構成されており、ある意味、漫画ちっくな感じもあります。
そのため、今、現代の私たちが見ても、少しも古さを感じないし、日本画というジャンルを超えているとも言えます。
また、彼の画家人生の時期によって色のない墨絵の時代もありますが、その細密さ故に色彩感すら感じさせる力作もすくなからずあることに驚きを禁じ得ません。
無論、極彩色で描かれた動植物の細密画(そう言っていいものかどうか分りませんが、西洋絵画に慣れ親しんだsaraiにはそう見えます)には、ただただ、圧倒され、その画力に呆れてしまいます。
この人こそ、日本絵画史上、異色の画家と呼ぶにふさわしいと感じました。
伝統の上に、自分独自の境地を切り開いた偉大な画家です。
大変、素晴らしい美術展を見ることができ、幸運でした。
若冲に満足しましたが、この美術館ではロダンの彫刻群は見逃せません。
彫刻は撮影OK(もちろん、ノーフラッシュ)なので、ロダンの名作をいくつかご覧ください。
まずは地獄門。

お次はカレーの市民。

最後は考える人です。

若冲とロダンを鑑賞した後は、集合場所に向かいます。
本日の一族のお祝い会は、日本平ホテルです。あのテレビドラマの『華麗なる一族』の撮影に使われたホテルです。
見事な庭園ですね。一日だけ華麗なる一族になった気分で、皆で優雅に散歩しました。

翌日はやはり、石垣いちご狩りでしばらくはいちごを見たくないほど食べまくりました。
お天気にも恵まれ、よいお祝い会になりました。
それに15年乗った愛車の最後のドライブにもなりました。少し、寂しいですね。
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