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倉敷散策: 高速長距離ドライブの旅の序章

2010年11月1日月曜日~11月2日火曜日@横浜~倉敷~南九州

今、倉敷の美観地区にあるホテル、アイビースクエアのフロントでこの記事をアップしています。
昨日から長距離ドライブを始め、3時に倉敷到着。残念ながら、ここではWIMAXでのネット接続は不可。
で、ホテルのフロントにお願いして、フロントにある有線LANのハブにsaraiのモバイルPCを接続させてもらい、今朝になって、ようやく、昨日の記事(正確には一昨日の状況)をアップできることになりました。

さて、今度はsaraiの実家(南九州)に愛車プリウスで大遠征することにしました。折角、燃費の良い車ですから、最大限に活用したいものです。しかし、さすがに一日で直行するのは無理ですので、行きは倉敷で、帰りは尾道で一泊することにしました。
高速を走る距離も半端じゃないので、こんな時こそ「一律1000円」を利用したいところですね。
が、毎日が日曜日の退職後もなんだかんだとスケジュールが一杯で、10月31日(日曜日)の庄司紗矢香のコンサートと11月13日(土曜日)の孫達の七五三のお祝いの間しかまとまった日程が取れません。
コンサートの終了後に出かけることも考えたのですが、あまり無理な日程も大人げないですね。というわけで、平日割引を利用することにしました。真夜中0時~4時に高速利用なら5割引きで、夜20時~翌朝6時に高速利用なら3割引。残念ですが、3割引の利用が妥当なところでしょうね。
が、それでも時間の余裕をみれば、早朝5時には我が家を出発しなければいけません。庄司紗矢香の美しいヴァイオリンの音がまだ頭に響く中、サインしてもらったCDを握りしめ、電車に2時間揺られながら我が家に到着。いつになく、そのまま早目に就寝しました。


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倉敷散策: 高速長距離ドライブで倉敷へ

2010年11月1日月曜日~11月2日火曜日@横浜~倉敷~南九州/2回目

4時50分起床。寝間着から洋服に着替えると、顔も洗わずに、何はともあれ出発です。外はまだまだ宵の帳の中で、真っ暗です。おまけに、ほんの少しですが雨も降っています。

東名に上がるまでの自動車専用道路はトラックがガンガン走っています。
ちょっと緊張しますが、順調に走れて、予定通り5時30分には東名に乗ることができます。これで今日は一応、高速料金が3割引になりますね。

だんだん空が白み始めます。そろそろ顔でも洗おうということで、足柄SAに立ち寄ることにします。
足柄SAは改装中。有名な立ち寄り湯も閉まってます(もっともこんな早朝は利用時間外ですけど)。雨も上がりました。さっぱり顔を洗って、さあ出発です。

渋滞もなく、車は順調に流れています。少しずつどんよりした雲もなくなり、大井川を越えるころには陽射しも出てきます。
快調に走っていましたが、どうも夜型のsaraiが超早起きをして行動したのがたたったのか、ちょっと疲れてきます。こんな時は無理をしてはいけませんね。お気に入りの浜名湖SAで休憩しましょう。到着するなり、仮眠!ぐっすり30分も寝ると、気分もすっきり、爽やかな目覚めです。気分に同調したように、浜名湖の空は雲一つない真っ青な秋晴れです。浜名湖の湖面も美しく輝いています。


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緑の美しい広々とした公園で遅めの朝食を戴きましょう。ちょっと散策して気分も爽快。というところで、さあ、先を急ぎましょう。

長~い静岡県とサヨナラし、愛知県へ。豊田JCで伊勢湾岸自動車道に入ります。saraiは初めての道路です。ずっと高架の道路で風が強くかなりあおられますが、東名に比べ車も少なくとても走りやすいです。あっという間に、伊勢湾を越えて向こう岸へ。
さらに東名阪自動車道、新名神と抜けます。馴染みのない地名も楽しいです。鈴鹿を過ぎて、そろそろ休憩をしようかと思った時に現れたのが、土山SA。あら~、本当に何もない山の中です。


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お店を冷やかしながら、中が赤飯のような変わったおはぎと九条ネギがたっぷりのっかったたこ焼きを食べ、味噌煮込みきしめんを買います。味噌煮込みきしめんはお土産ですから、昼食はおはぎとたこ焼き。何とも簡単なランチです。
でも、たこやきは九条ネギがたっぷりで本当に美味しい!!


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さて、この山を抜ければ、琵琶湖かな・・・と楽しみに車を走らせます。残念ながら琵琶湖は見えませんが、意外に早く京都に到着。そして、あっという間に大阪を抜け、六甲山が見えてきます。何だかここまで来ると、もう着いたような気分です。そして、西宮を過ぎたあたりからは、めっきり車も少なくなり、saraiの一人旅。どんどん走ります。そして・・・ほぼ予定時間の3時に、倉敷に到着します。倉敷インターでは確かに3割引の料金が表示されます。やったね!
倉敷では、以前に家族で泊まったことのある懐かしいアイビーに覆われたアイビースクエアが今日のお宿です。ちゃっちゃっとチェックインを済ませ、さあ、念願の大原美術館に出かけましょう!


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倉敷散策:大原美術館

2010年11月1日月曜日~11月2日火曜日@横浜~倉敷~南九州/3回目

さて、倉敷に到着したのは午後3時。
ホテルの部屋に荷物も入れずに、急いで大原美術館に向かいます。

倉敷はこれまでも来たことがありますが、ちょうど、年末年始の休暇中だったりして、いつも大原美術館には縁がありませんでした。
閉館時間は5時までなので、何とか鑑賞できるでしょう。

アイビースクエアの裏門から出ると、すぐに倉敷川の流れる美観地区に出ます。ここには何度も来ていますが、相変わらず、風情がありますね。そんなに観光の垢にまみれていないのがいいですね。


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川沿いにゆったりと歩くと、すぐに大原美術館です。
立派な建物です。まずは外側から建物の外観を鑑賞します。


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とはいえ、時間が迫っているので、この大原美術館本館にともかく急いではいりましょう。
まず、入口で目に飛び込むには、この絵。


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大原美術館の根幹を成す絵の収集を行った児島虎次郎の描いた《和服を着たベルギーの少女》です。
大原美術館の功労者として、彼の絵が展示されていますが、それ以上の価値もある美しい作品です。

この美術館の素晴らしさはこれまでも紹介されてきましたが、自分の目で見て、十分にそれが確認できます。
それは一流の画家であった児島虎次郎の確かな目で名品が選び抜かれて収集されたこととそれを援助した大原孫三郎の懐の大きさが素晴らしいことです。
事実、当時の有名画家の傑作ばかりがほぼ1点か2点ずつ展示されていることで分かります。
モネの《積藁》は好きな作品群ではありませんが、ここの光に満ちた《積藁》はよい作品です。モネと言えば、児島虎次郎が直接画家自身から買い受けたという《睡蓮》も今でこそ、日本でもよく見られる作品ではありますが、早い時期に日本人に公開された価値のあるものです。


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モディリアーニは彼の作品の中でも最高レベルの作品。《ジャンヌ・エビュテルヌの肖像》です。モデルのジャンヌはモディリアーニの内縁の妻。彼女の油彩肖像画は20枚以上描かれていますが、この作品はジャンヌが妊娠している姿を描いたものです。


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ロートレックに至ってはなかなかお目にかかれない素晴らしい油絵です。《マルトX夫人の肖像 ボルドー》です。1900年から翌年にかけて、ボルドーに滞在した折に描かれました。女性のふとした表情から、その内面を表現するロートレックの才能はここでも遺憾なく発揮されていますね。


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ルノワールもなかなかよい。《泉による女》です。


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なかでもsaraiが驚嘆したのは、マティスの《マティス嬢の肖像》です。


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配偶者とこの絵はパーフェクトな絵だと感嘆します。暖かい眼差しの絵でマティスのこのような絵を見るのは初めてです。全体に落ち着いた渋い色調で安定した構図で高い完成度で、人間的なぬくもりを感じさせる絵です。それでいて、お洒落な感じも併せ持っています。また見にきたい絵ですね。
もちろん、この美術館の至宝、エル・グレコの《受胎告知》は特別な場所に1点だけ展示されていますが、これはエル・グレコの全作品中でも代表作と呼べる絵でしょう。このような絵が日本国内で見ることができるのは幸せなことです。


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意外なことに現代美術も充実しており、ピカソ、ブラック、カンディンスキー、デュフィの名品から、フォンタナ、ポロック、ロスコ、リキテンシュタインなどの有名画家の作品を網羅しているのは驚きます。

ピカソの《鳥かご》です。キュビズムの画風が希薄になってきています。


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デュフィの《ドーヴィルの競馬場》です。色彩感、構図ともに素晴らしいですね。


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一通り、最後まで見て、配偶者の発案でもう一度、最初の作品から見て回ることにします。それほど、価値があると感じさせてくれる名品揃いです。

あっと言う間に時間が経ち、本館を出るときには既に閉館時間の5時。
係の方に急げば、棟方志功の作品などを展示している工芸館も間に合いますよって言われますが、もう、良い意味で美術鑑賞欲を十分に満たしていましたので、その旨をお伝えし、遠慮させてもらいます。

日本のプライベート美術館でヨーロッパのそれにも優るとも劣らないものがあることを遅まきながら、実感できて、実り多い体験となりました。


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倉敷散策:山陽道をひたすら西へ

2010年11月1日月曜日~11月2日火曜日@横浜~倉敷~南九州/4回目

アイビースクエアでのお目覚めは、爽やかな青空の下です。
ところで、アイビースクエアは紡績工場を利用したホテルです。クラシックな造りでなかなか趣のあるオシャレな建物です。
ツタの絡まる外壁の建物。


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大きな中庭。


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ホテルの中を流れる水路。


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モダンなレストラン。


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質素な室内。


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レンガがむき出しの廊下。


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さて、今日はこの倉敷アイビースクエアを出発し、いよいよ南九州の実家まで走ります。
が、その前に、saraiの大学の先輩宅を訪問します。
先輩は、昨年春に退職して故郷に戻り、稲作に励みながら地元に根付いた生活を始めています。寓居ですね。
で、saraiが帰省途中に倉敷に一泊すると知り、是非立ち寄るようにとお誘いを受けたのです。ちなみに、先輩の奥さんは配偶者の後輩でもあるのです。

久しぶりの再会に話も弾みます。
お宅の窓からはのどかな山里の風景が広がります。


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奥さんの美味しい手料理のランチを頂き、先輩の収穫した米で先輩自らが作ってくれたおにぎりを持って、2時過ぎに出発です。先はまだまだ長いです。


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再び、玉島インターから山陽道に上って、高速を走ります。あっという間に岡山県を過ぎ、順調に広島県を走ります。どこか面白い所で休憩したいなと考えながら走っていると、宮島SAを発見。SAからでも宮島が見れるかなと思って、愛車を停めてみると、オ~真っ赤な鳥居がSA内に作られています。愛の鐘まであります。海を見下ろすと、瀬戸内海に浮かぶ島々が美しい。本物の赤い鳥居は見えないかと目を凝らすと、それらしいものを発見!設置されている望遠鏡(なんと無料!)で確認すると、間違いなく宮島の赤い鳥居です。
カメラで目いっぱいズームし、PCでレタッチした結果が次の写真です。おぼろげながら、中央に赤い鳥居が見えるでしょうか?


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もう、これで広島県も半ばを過ぎ、本州ももう少しで抜けそうです。
先を急ぎましょう。


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倉敷散策: 高速長距離ドライブでようやく南九州へ

2010年11月1日月曜日~11月2日火曜日@横浜~倉敷~南九州/5回目

宮島SAを出て、再び、山陽道を走ります。大きいと思っていた広島県も意外に早く通り過ぎ、いよいよ山口県に入ります。この頃にはかなり陽も傾き始め、西方向に走るのは眩しくて大変です。が、もうすぐ本州ともお別れと思うと、もうひとふんばりの元気がでます。

と、「関門トンネル全面通行止め」の案内板を発見!
エ~ッ、本州脱出不可能なのかと一瞬ビックリしますが、高速道路は関門橋で九州とつながっていることに気付き、一安心。関門橋も近いのだと感じると、どうしても関門橋からの夕日が見たくなります。

が、ドライブに焦りは禁物ですね。慎重に走ります。
と、願いが届いたのか、まさに陽が沈もうとするそのときに関門橋に到着。関門海峡を越えながら、夕闇が迫り街に灯りが灯り始めた本州と九州の両端の街並みを眺めるなることができます。

が、アッという間に橋を渡れてしまい、関門橋があまりにも短い(つまり関門海峡は狭い)ことに驚きます。本州と九州って近いんですね。

が、九州に入った途端、高速道路に照明はなく真っ暗で、横を走るトラックが怖いほどに車線が細いことに驚きます。日没ぎりぎりに九州に入ったという事情もあったとは思うのですが、九州の道路事情はこんなに酷いのかとびっくり。

九州に入ったらすぐに休憩しようと思っていたのですが、SAがない!
関門海峡を越えて30分以上も走って、ようやく福岡のちょっと手前で古賀SAに到着。先輩から頂いたおにぎりをほおばります。感涙の涙は出ませんが、とっても美味しいですよ。これが今日の夕食です。
もっとゆっくり休みたいところですが、まだまだ道は半ばです。先を急ぎましょう。

佐賀県をすっ飛ばし、熊本県へ。周りは阿蘇の山並みのはずですが、漆黒の闇の中では、いったいどんな所を走っているのか全く分かりません。ひたすら走りますが、この辺りから、高速を降りる時間が気になり始めます。というのは、真夜中の12時を過ぎて11月3日(祭日)になってから高速を下りれば、料金は1000円のはずなんです!
用もないのですが、SAがあると次々と入ってみることにします。時間調整です。

まずは広川SA。

次の北熊本SAでは熊本ラーメンを食べて、ちょっと休憩。


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ここでは何とかWIMAXでのネット接続も成功。
ラーメンをすすりながら、ネットのチェック。
なお、ほかのSAではWIMAXの接続はすべて駄目でした。
接続エリアの拡大が望まれますね。

宮原SA、山江SA、霧島SAと夜の寒さに震えながらのSA訪問です。

こんな具合に時間調整をしながら走り・・・12時20分に、いよいよ最寄ICで料金所を通るときに表示された料金は、めでたく《1000円》!
ここから実家までは15分ほど。母は起きて待っているはずです。
これで横浜から南九州まで、1泊の高速走破は無事完了です。

皆さん、お疲れ様でした。おやすみなさい。


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超演!プレートル+ウィーン・フィル@宮崎芸術劇場 2010.11.7

信じられない!
何という高次元の演奏でしょう。
プレートルはにこやかな86歳のお爺ちゃんですが、やはり、只者ではありませんでした。
いたずら好きのお爺ちゃん(プレートル)に贅沢なおもちゃ(ウィーン・フィル)を渡したら、とんでもないことをしでかした・・・そんな感じです。しかもそのお爺ちゃんは音楽を知り尽くしており、それ以上に音楽の楽しみを知っていたとなると大変です。

今回の日本でのプレートルとウィーン・フィルのコンサートは日本音楽界の一大事件だと言っても決して大袈裟ではないでしょう。
あと残り1回の11月10日のサントリーホールで聴くかたは楽しみにしていてください。絶対に感動できることをお約束できます。

シューベルトは贅沢なサウンドでまるでレベルの違う第2番を満喫。こんな贅沢な2番を聴いて、いいのかって感じです。
そして、ベートーヴェンは緊張感の高く、凝集力のある演奏をウィーン・フィルの美しく艶のある、それでいて、分厚く深い響きで堪能。
究極のベートーヴェンです。saraiの生涯で聴いた最高のベートーヴェンです。

さて、順を追って書いて行きましょう。
南九州の実家に里帰りしたのは、宮崎芸術劇場(アイザックスターンホール)でウィーン・フィルを聴くのも大きな目的です。いわば、穴場狙いで良い席のチケットの確保を目論んだわけです。
で、チケット購入は目論み通りで、8列目の中央という極上の席をゲットしました。それも並びの3席。母と配偶者の3人で聴きます。高価なプラチナチケットではありますが、きっと、その代償に、大きな満足・感動が得られることを期待の上のことです。
で、この時点では、サロネン指揮のマーラーの9番。正直、指揮者は不安でしたが、きっとウィーン・フィルはやってくれることを期待していました。

ところが、先日のサロネン降板劇になり、結果、大御所プレートルの登場という嬉しい大ハプニング。
今日の今日まで、本当に高齢のプレートルが来るのか、不安でしたが、前日の兵庫公演に登場したことを知り、多分大丈夫だろうとほっと胸をなでおろしました。

開演の大分前に余裕を持って、いざ、宮崎芸術劇場へ。
このホールは2回目。前回は宮崎音楽祭でチョン・キョンファのヴァイオリンでブラームスの協奏曲を聴くためにわざわざ駆けつけました。
まず、ホールの外観をご紹介しましょう。


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大きな階段を上ると、ホール入口。東京のコンサート以上に着飾った男女が集まっています。着物の女性が目立ちます。


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今日のチケットはこれ。


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しっかりとサロネン指揮とプリントされています。
ホールに入ると、チケットのチェックする関所の横の柱には、プレートルの名前がでかでかと書いたポスターが貼ってあります。いかにも、お間違えのないようにということでしょうか。開演前まではチケットの払い戻しが可能だそうです。


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やはり、プレートル指揮に変更ないようです。
まるで夢のようです。いやがうえにも期待が高まります。
ホールの内部はこのようになっていて、ウィーンの楽友協会をお手本にした構造だとのことです。


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音響はどうでしょう。評判はいいそうです。saraiの前回の記憶は霞んで思い出せません。

本日のプログラムは以下。

 シューベルト:交響曲第2番
  《休憩》
 ベートーヴェン:交響曲第3番《英雄》
 《アンコール》
 ブラームス:ハンガリー・舞曲第1番
 ヨハン・シュトラウス:トリッチ・トラッチ・ポルカ
 
演奏は以下。

 指揮:ジョルジュ・プレートル
 管弦楽:ウィーン・フィル
      コンサート・マスター:ライナー・キュッヒル

で、予習したのは以下のCD。

  シューベルト:交響曲第2番
   ギュンター・ヴァント指揮ケルン放送交響楽団
    録音もよく、会心の演奏です。文句なしに聴けます。

  ベートーヴェン:交響曲第3番《英雄》
   ギュンター・ヴァント指揮北ドイツ放送交響楽団
    これまた録音もよく、ドイツらしく分厚い響きで歯切れのよい演奏です。久々に気持ち良く聴けたエロイカです。。

さて、ウィーン・フィルのメンバーがコンサートマスターのキュッヒルを先頭に拍手のなか、席に着きます。チューニングもすぐに終わり、意外なほど早くプレートルがにこやかに登場。聴衆も大拍手で迎えます。

まず1曲目はシューベルトの第2番、コンサートではめったに演奏されない曲ですが、親しみのあるシューベルトの旋律に満ちたロマンチックな曲です。
第1楽章、冒頭の序奏から分厚い響きでちょっと驚きです。こんな骨太のドイツ風の響きは予想外でした。第1主題はギヤを入れ換えて、軽快で颯爽とした演奏。プレートルはこのように対比のきいた自在な演奏スタイルのようです。楽章全体は分厚い響き、美しい響きの連続で贅沢なサウンドです。意外に細かいテンポの揺れはあまりありません。素晴らしく響きのよいシューベルトを堪能という感じです。
第2楽章、プレートルはタクトを置きます。ノンタクトです。
そうそう、彼は暗譜で指揮しています。しっかり、曲を把握しています。
愛らしい旋律が美しく響きます。ウィーンの宮廷舞踏会で貴族の子弟がカドリールを踊っているイメージを連想します。そこにフランス貴族の姿も垣間見れます。中間での強い響きの合奏はアクセントになっており、これも対比の妙を感じさせられます。
第3楽章、短い楽章ですが、ますます、分厚く深い響きが胸を揺さぶります。もう、到底、第2番の枠組みは超えた演奏です。例えようもない素晴らしさに鳥肌のたつ思いです。
第4楽章、弦楽の美しい響きに圧倒されます。テンポは快速。音楽が疾駆していきます。やはり、途中、対比の妙に魅了されながら、フィナーレ。
こんな贅沢なシューベルトを聴くと、もうメインディッシュを食べ終えた満足感すら感じます。

で、休憩を挟んで、次はお待ちかね、エロイカ。
昨年、ウィーンでもこのコンビで演奏したそうですから、十分に準備できているでしょう。かなり、思い切った演奏が期待できそうです。

第1楽章、いきなりのアインザッツ2発、すごく早いテンポです。オーケストラに緊張感が漂うのが感じられます。ベートーヴェンの真髄、凝集力に満ちた演奏がいきなり始まります。聴衆も緊張した状態で聴き入ります。
一瞬たりとも気の抜けない演奏が続きます。展開部あたりの盛り上がりからは次第に感動の波に襲われます。不覚にも涙が滲みます。何という活力に満ちた音楽でしょう。これこそ、ベートーヴェン。コーダへ上り詰めていく音楽の活き活きしていること、神業です。
第2楽章、葬送行進曲。ここでもプレートルはタクトを置き、細心の表現。抑えた演奏ですが、弦も管も響きの美しいこと。
そして、やはり、対比の妙、中間部では弦楽合奏で低弦から第1ヴァイオリンが加わるあたりの音楽の高まり、さらに管楽器も加わっての頂点への上り詰め、何という高揚感でしょう。
感動のあまり、涙があふれます。
そして、また、葬送の抑えた美しい響き。
あまりにも素晴らし過ぎる!
第3楽章、放心したsaraiの耳をアレグロ・ヴィヴァーチェの軽快な音楽が颯爽と通り過ぎていきます。
第4楽章、前楽章からすぐに怒涛のように音楽が押し寄せます。
プレートルは巧みにテンポを揺らし、ウィーン・フィルも必死でこれにこたえます。若干のアンサンブルの乱れはありますが、見事です。これぞ、音楽の達人の世界です。自在なリズムで時折、高音域の響きの美しさ。もう、音楽を超えて、音の響きの饗宴に身を委ねます。
そして、簡潔なフィナーレに上り詰めます。

こんなベートーヴェンは聴いたことがありません。コンサートホールの実演でのみ有り得る体験です。CDに記録するのはきっと不可能です。
是非、11月10日のサントリーホールに足を運ぶことをお勧めします。
ちなみに宮崎芸術劇場の響きはサントリーホールの柔らかい響きとは違いますが、負けず劣らず、素晴らしい響きでした。この響きを引き出したウィーン・フィルも素晴らしいですね。

この日は何と言ってもプレートルの凄さに感嘆しました。無駄な動作はなく、時折、オーケストラに揺らぎを与え、緊張感を高め、ウィーン・フィルの能力を極限まで引き出す。音楽表現はオーソドックスながら、対比を巧みに表現し、活力のある音楽を作り出す。でも、彼の基本はあくまでも音楽を楽しむことにあるようです。聴いている聴衆も音楽に酔いながら、心から音楽を楽しめます。

アンコールの2曲も巧みにテンポを揺らし、それ以外はオーケストラの自律性に任せるというスタイルで活き活きとした音楽を作り出し、聴衆を魅了してくれました。

プレートル恐るべしのコンサートでした。先日のアーノンクールのハイドンと甲乙つけがたし。今年のコンサートの双璧になりました。配偶者は分かりやすさでプレートルに1票だそうです。saraiには正直、どちらも素晴らしく、順位を付けるのは神をも恐れぬ仕業っていう心境です。



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この記事へのコメント

1, さとぼう。さん 2010/11/08 11:59
はじめまして!
私も昨晩、プレートルおじいちゃま+ウィーンフィルの演奏に感動した一人です!!
こちらの記事を読んで、昨夜の感動がふたたび…♪
齢35ですが、これまでで最高に楽しい!すばらしい!と思えた演奏会でした。
本当にすばらしかったですね!!

2, saraiさん 2010/11/08 18:54
さとぼう。さん、初めまして、saraiです。
初コメントありがとうございました。

昨日の興奮、忘れられないですね。
さとぼう。さんよりも25年も長く生きていますが、あんなベートーヴェンは初めてでした。こんなコンサートに行けたのはラッキーですね。

今度の日曜は楽しみにしていた内田光子をサントリーホールで聴きます。ワクワク・・・

3, ハルくんさん 2010/11/08 21:55
こんばんは。

プレートル/ウイーンPOは良かったようですね。
サロネンのマーラーは以前LAで7番を聴いたことが有り、とても素晴らしかったので、いまだにマーラー9番を聴けなかったことが残念に思われます。けれどもsaraiさんのレポートでエロイカも非常に期待が持てそうなので、10日はしっかり聴いてきます。ありがとうございました。

4, saraiさん 2010/11/08 23:40
ハルくんさん、こんばんは。

マーラーを聴きたかった気持ちは同じですが、多分、2度と聴けないかも知れないプレートルです。昔はプレートルといえば、《動物の謝肉祭》などのフランス音楽だけの人と思っていましたが、今や、ハイティンクと並ぶ巨匠だということを再認識しました。

エロイカを特集したハルくんさんがどのような感想を持たれるか、興味津々で楽しみにしています。予断を持たずにお聴き下さいね。

5, ヤクルトファンさん 2010/11/11 09:33
素晴らしい演奏でした。美しい英雄でした!また来日して欲しいです。プレートルに感謝です。

6, saraiさん 2010/11/12 12:21
ヤクルトファンさん、saraiです。
コメントありがとうございます。

プレートルは素晴らしい指揮者でしたね。
もう1度聴きたいものです。
ウィーンに行かないと難しいかも。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

 

モーツァルト《ピアノ協奏曲第23番・24番》内田光子+クリーブランド管弦楽団@サントリーホール 2010.11.14

今、サントリーホールの客席でモーツァルトのピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.488を聴き終え、休憩時間中です。
楽しみにしていた内田光子のモーツァルトは期待以上半分、期待以下半分という感じです。
期待以上だったのは、彼女の指揮です。今夜の公演は弾き振りなんですが、はっきり言って、指揮には期待していなくて、彼女のピアノだけがお目当てでした。
ところが、彼女の指揮でクリーブランド管弦楽団が何と活き活きと活気のあるモーツァルトを演奏することか、とても気持ちよく聴けます。彼女のやや大袈裟ともいえる身振りでこんなに気持ちのよいモーツァルトになるなんて想像できません。こんな小編成のオーケストラでモーツァルトといえば、指揮はそんなに重要でないとも思えますが、やはり指揮一つで活気のある演奏になるものですね。
一方、肝心のピアノの方ですが、内田光子の弾むようなクリアーなタッチの演奏を期待していましたが、こちらはもうひとつ。スタインウェイとは思えないようなボワーンとした古風な感じの音でクリアーなタッチではありません。流石に第3楽章にはいると、タッチはともかくとして、ピアノ表現は弾むようなノリノリの感じで気持ち良く、聴けます。
内田光子はCDで聴いていたのとピアノのタッチが随分違っていますが、これが内田光子の響きなのかなと思いながら、休憩時間を過ごしました。

今、コンサートが終了し、帰路の電車です。
休憩後はモーツァルトのピアノ協奏曲第24番ハ短調K.491でしたが、休憩前とは見違えるような演奏でやっと期待に応えてくれました。
第1楽章はもう完璧なオーケストラの響き。まさにモーツァルトが2曲しか書かなかった短調のピアノ協奏曲だということをまざまざと感じさせてくれるような深く堂々とした演奏です。休憩前には不満の残ったピアノの響きも随分よくなってきました。
そして、一転して第2楽章は美しいピアノのメロディー、オーケストラの木管部の美しい響き、これぞモーツァルトです。
そして、第3楽章。ピアノのクリアーな響きがやっと聴こえてきました。モーツァルト特有の短調の哀愁のある曲にのって、ピアノとオーケストラが素晴らしい響きを聴かせてくれます。これが内田光子のモーツァルトの世界ですね。
オペラでは、スロースターターの歌手も多いですが、まさか、ピアノでも最後に美しい響きで盛り上げてくるとは、まるでピアノも歌声と一緒みたいですね。
確かに、一晩のコンサートで2曲のピアノ協奏曲を演奏するのは、もう決して若くないピアニストにとっては厳しいことかも知れません。
で、前半の23番では、体力を温存し、後半の24番にすべてをかけ、最後の第3楽章で完全燃焼って感じです。
最後がパーフェクトに終われば、saraiもおおいに満足ですが、それでも、すべて、パーフェクトならという感もなくはありません。

そうそう、今日のコンサートの紹介が抜けていました。
プログラムは以下です。

 モーツァルト:ディベルティメント ヘ長調 K.138
 モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番イ長調 K.488
  《休憩》
 モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番ハ短調 K.491
  《アンコール》
    なし

演奏は以下です。

 ピアノ&指揮:内田光子
 管弦楽:クリーブランド管弦楽団

最初のディベルティメントは弦楽の立奏で指揮者なし。
少し、メンバーの数が多いせいか、モーツァルトらしい歯切れとピュアーさが欠けていました。
で、ピアノ協奏曲が始まると、内田光子の指揮で颯爽としてモーツァルトになりました。やはり、一流のピアニストは一流の音楽家でもあるわけで、指揮者としての才能もなかなかです。それにモーツァルトのディベルティメントといえども、指揮者は必要だと感じました。いっそのこと、内田光子が指揮すれば、素晴らしい響きになったかも知れません。
それにしても、内田光子といえども、弾き振り、それも一夜に2曲だと負担が大きかったようです。負担の軽いピアニストとしての内田光子を満喫してみたいものです。
一番いいのは、指揮者としての内田光子とピアニストとしての内田光子の二人の内田光子が共演するのがベストですが、CDではある程度可能だとしても、実演では不可能ですね。

妙な感想になってしまいました。
が、聴衆の歓喜に応える内田光子は世界一流の音楽家を感じさせ、素晴らしいパフォーマンスで、演奏がどうであれ、尊敬できるアーチストでした。

さて、明後日も内田光子を聴きますが、今度はどうでしょうね。



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モーツァルト《ピアノ協奏曲第20番・27番》内田光子+クリーブランド管弦楽団@サントリーホール 2010.11.16

今、サントリーホールからの帰りの電車の中です。通勤帰りの人たちで超満員。
今日のコンサートは大満足でした。
正直、1昨日は後半はともかく前半の23番で期待外れで完全燃焼できないモヤモヤが残り、そのため、今日も不安な気持ちで演奏を待ちました。

が、今日は最初の20番ニ短調のピアノの最初の一音から違いました。美しいピアノの響きです。また、このニ短調のピアノ協奏曲はよくデモーニッシュと表現されますが、この日の演奏は短調の曲らしい荘重さはありますが、全体としては暗さをあまり感じさせない流麗な演奏です。しかし、決して、モーツァルトの本質を見失っていない演奏です。ピアノが全体を支配し、それにオーケストラを融合し、繊細に美しく歌わせるというスタイルを内田光子が見事に作り上げています。
また、このニ短調の協奏曲で特筆すべきはカデンツァです。大きな強弱をつけた深い表現、間をとるための静寂によるより深い表現、精神性の実に高い表現はピアニズムの神髄ともいうべきものです。第1楽章のカデンツァはそれだけを聴くだけでも今日のコンサートに来る価値があるといっても決して過言ではありません。第3楽章のカデンツァも同様に身震いするほどの演奏でした。即興性を感じさせる演奏でもありました。いくら賞賛してもしきれない素晴らしいカデンツァでした。

そして、休憩後の27番の協奏曲は見事だった前半の20番をさらに超越した素晴らしい演奏です。
ピアノが主導し、オーケストラを歌わせる第1楽章。
繊細で美しさの極みの第2楽章。
明るく、ドラマチックな第3楽章。
ピアノが自在にテンポを変え、美しいメロディーを歌わせていき、オーケストラもそれにぴったりと合わせる。これこそ、弾き振りの醍醐味です。
それにピアノの音の響きの美しいこと、まったく素晴らしい!!
今日は指揮者、ピアニスト、まさに二人分の内田光子が存在しました。
クリーブランド管弦楽団の演奏も見事で、特にフルートの見事な音色にはため息の出るほどです。
これ以上、saraiの筆力では表現ができないのがもどかしいほどの素晴らしい演奏でした。

今日のコンサートの紹介をしておきましょうね。
プログラムは以下です。

 モーツァルト:ディベルティメント ニ長調 K.136
 モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番ニ短調 K.466
  《休憩》
 モーツァルト:ピアノ協奏曲第27番変ロ長調 K.595
  《アンコール》
    なし

演奏は以下です。

 ピアノ&指揮:内田光子
 管弦楽:クリーブランド管弦楽団

最初のディベルティメントは1昨日と違い、弦楽の響きはピュアー。
少し、抑揚に欠ける面はありますが美しい演奏。

続く2曲のピアノ協奏曲は全く言うことなし。満足です
内田光子はアラビア風の衣装がよく似合い、大きな手振りもチャーミングでやはり、日本人演奏家という枠を超えた名ピアニストだと感じました。
また、内田光子はピアノだけのリサイタルも聴いてみたいものです。
来年もサントリーホールで演奏するようですが、リサイタルがあれば是非行きたいと思っています。モーツァルトでもベートーヴェンでもシューベルトでもすべてOKです。



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尾道散策:帰路、関門橋へ

2010年11月10日水曜日@南九州~尾道

1週間の実家での滞在を、saraiの得意な電気関係のメンテナンスをしたり、片づけをしたりして過ごしましたが、そろそろ帰りましょう。コンサートも待っていますからね。

帰路は、尾道で一泊します。
というわけで、今日は尾道を目指します。

ところで、愛車プリウスは積まれた荷物の重みで潰れそうです。実はsaraiの叔父もクラシック音楽ファンで、大量のレコード(アナログディスク)を持っています。が、最近、糖尿病で目が見えなくなり、宝の持ち腐れになっていました。それを、レコードプレーヤーやカートリッジなどの備品と共に譲り受けたのです。また、大量の海外推理小説(ハヤカワミステリー文庫:新書版)も譲り受けました。一般的には黴臭いような古書ですが、たっぷりと時間が出来たsaraiには、とっても楽しみな蔵書だったのです。もっとも、配偶者は、これらを譲り受ける際の条件として、横浜の狭小なマンションのゴミ(配偶者にとってのであり、saraiには捨て難いもの)を捨てることことをあげていますが、これが難問です。

さあ、出発です。今日も素晴らしいドライブ日和です。
高速に入って快調に走っていると、正面に高千穂の峰が見えてきました。その峰はひときわ高く、真っ青な青空に突き刺さるように聳え立っています。ここに神が舞い降りたという神話も、信じる気になってきます。美しい眺めですね。
途中、霧島SAで一休み。ここからは雄大な韓国岳が間近に見えます。


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霧島SAを過ぎると、大きなループ橋が見えてきます。これから、このループ橋で山越えかと思ったら、山の中を長大なトンネルで一気に抜けました。早くはなりましたが、何か面白みには欠けるかも。


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来る時は、漆黒の闇の中だった九州道の景色を楽しみながら進みます。が、山ばっかりです・・・。なのに、阿蘇山はかなり方向が違うみたいで、見えず、残念!
で、北熊本SAで休憩。目に留まったのは、佐世保バーガーのお店。


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肝心の佐世保バーガー自体は巨大さにはビックリですが、味はもう一つかな。


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また、この大きさ故にお腹一杯で、ここの名物らしくみんなが食べているソフトクリームが食べられなくて、とても残念です。

暗く細い道路だと思っていた九州道も、明るい時に走ればなかなか立派な高速道路です。淡々と進むうちに、関門海峡が近付いてきました。
九州側最後の「めかりPA」に入ります。来る時に、本州側には関門海峡近くのSAやPAには暗くなっていたこともあり、立ち寄らなかったので、このPAに期待して立ち寄りました。と、いきなり《関門海峡が望める九州最高の風光明媚なPA》という看板が見えました。オ~、やりましたね。素晴らしいです。駐車場やレストランの屋上など、いろんな場所でシャッターを切りまくります。


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レストランに入り、ゆっくり関門海峡と関門橋を楽しむことにしました。抹茶アイスあんみつを注文。


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海峡をコンテナなどを積んだ台船のような船が、いっぱい行き交っています。活力を感じますね。


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ちょうど陽が落ち始めており、これまた美しい眺めです。海峡の両側の港など、なかなか風情ある景色です。


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次はいよいよ関門橋を渡って、本州に戻ります。でも、まだ、先は長い!!


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尾道散策:尾道へ

2010年11月10日水曜日@南九州~尾道

関門橋の美しい夕暮れに魅了されました。

さあ、先に進みましょう。が、今日は夜の8時過ぎに高速を下りて、料金平日深夜3割引を利用しようと目論んでいるので、途中で時間調整をしながら進みます。
広島といえば、広島風お好み焼きでしょう。今日の夕食は、お好み焼きにしたいのですが、SAで食べられるでしょうか。期待して、宮島SAに入ります。ありました、広島風お好み焼き!


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それと、牡蠣入り宮島ラーメンを頂きました。


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調整も上手くいき、3割引の適用を受けて、尾道ICで高速を下り、今日のお宿の千光寺山荘へ。尾道の夜景が綺麗だと配偶者の友人から勧められただけあって、どんどん細い山道を登って、9時に到着。
もうお布団は敷いてあるというお部屋に案内されました。逸る気持ちを抑えながらカーテンを開けると・・・美しいです。


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大都会のような煌びやかな夜景ではなく、心温まる優しい夜景です。そして、温かい明かりの街並みの直ぐ前にあるのは、川?まさか瀬戸内海?
左奥の方には、新尾道大橋を行き交う車のライトも見えます。


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部屋に案内された折、仲居さんに「明日の日の出は6時30分頃です」とわざわざ言われたからには、その時間には起きなければいけませんね。お風呂にはいって、すぐに休みました。

6時20分に携帯の目覚ましが鳴り、配偶者は起きていきました。saraiはもうしばらく布団でまどろみます。
「早く起きないと日の出よ!」という声で起きていくと、もう街並みは白み始めています。そして、山々にうっすらとかかる雲は赤く染まり始めています。これは期待できますね。
と、真っ赤な太陽が上り始めました。実に、美しい!


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昨夜、川かと思ったのは、尾道水道でした。あまりにも、尾道の真向かいにある向島が近く、大きいのでビックリです。


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美しい日の出を見て、安心してもう一眠り。今度は、フロントからの「朝食の準備が出来ています」の電話で飛び起き、食堂へ。
美味しく朝食を頂き、チェックアウト。

この後は尾道の街歩きです。


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尾道散策:尾道の階段

2010年11月11日木曜日@尾道

尾道は歩いて回るものらしいので、ホテルに車を置かせてもらって、散策に出かけます。

まずは、この千光寺山荘がある千光寺山の紅葉が美しい文学散歩道を歩きます。
ホテルから坂道を上ったところに小さな公園があります。この紅葉も綺麗です。


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公園の向こう側を見ると、尾道の街が山側にも広がっているのが分かります。


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この公園から本格的に散策を開始。
スタートは尾道市立美術館。ここは有名建築家の安藤忠雄の設計でよく知られています。
総ガラス張りの外観が大変印象的です。


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(この写真は後で展望台からズームアップして撮影しました。)

ここを過ぎると、千光寺公園です。


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千光寺公園では菊花展をやっていました。紅葉している木々と似合いますね。

千光寺山の山頂には展望台があります。


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展望台からは尾道はもちろん、対岸の向島やしまなみ海道が見渡せ、なかなかの絶景です。


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ここには下の街からのロープウェイの駅がありますが、もちろん、ここからは文学の道を散策しながら、歩いて山を下りましょう。

千光寺に下る文学の道には、有名な文豪の碑があり、尾道に関連した文章や短歌などが刻まれています。
志賀直哉、林芙美子、中村憲吉(アララギ派)・・・・です。
流石に文学の道は木々に挟まれ、風情のある坂道です。


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途中、大きな岩をくぐり抜けるところもあり、変化に富んでいます。


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もちろん、道のところどころには文学碑が建っています。
志賀直哉の「暗夜行路」の1節です。


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林芙美子の「放浪記」の1節です。


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このあたりまで、山の坂道を下ってくると、下の尾道の街もはっきりと見えてきます。
尾道水道から新尾道大橋に至るあたりがよく見えていますね。


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感心しながら道を進むと、千光寺に着きます。


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千光寺から街に下る階段道はよく映画に取り上げられていますね。大林宣彦監督の尾道3部作です。
「転校生」で階段を転げ落ちるシーンはよく覚えています。
少し、千光寺から下ったあたりの階段道です。
まず、下り方向。


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次は上り方向。


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やはり、雰囲気のたっぷりある風景です。

尾道の街歩きはまだまだ続きます。


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尾道散策:尾道の文豪、そして向島へ

2010年11月11日木曜日@尾道

尾道の街歩きは続きます。

さて、千光寺から階段を少し下りたところに、中村憲吉の旧居があります。彼はアララギ派の重鎮。
尾道生まれではありませんが、ここで病気療養し、そのまま亡くなったそうです。
旧居は無料で公開されており、床の間付きの8畳と6畳の家で、厨はありません。食事は誰かに運ばせたのでしょう。


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ところで、saraiの母は元アララギ派の歌人です。
で、ここから携帯で母に電話して、「どこにきていると思う? 中村憲吉の旧居だよ!」と言うと、
母は驚き懐かしんでいました。

次は、すぐ近くの文学記念室に立ち寄りました。
ここでは、いきなりこの記念室を管理している方と話し込んでしまいました。
尾道の方はみなさん、尾道の文化的な歴史にとっても誇りを持っているようです。それも当然に思えるように、きら星のような文豪が尾道に歴史を刻んでします。
この記念室は尾道のお金持ちの元住居とのことで、ここからの眺めも素晴らしいです。


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この記念室には林芙美子の東京の執筆部屋が再現されています。


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林芙美子は《放浪記》で知られていますが、その中に「海が見えた。海が見える。五年振りに見る尾道の海はなつかしい。・・・・」という1節があります。彼女は尋常小学校から高等女学校まで、尾道の地に暮らしたそうです。だから、尾道の海を懐かしんでいるのですね。
有名な「花のいのちはみじかくて・・・」の色紙もありましたよ。


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次は、志賀直哉の旧居を訪ねます。
旧居への曲がり角に来たときに、下から買い物袋を提げた年配の女性がゆっくりゆっくり上がってきました。「大変ですね」と配偶者が声をかけると、「この階段を上がったあの突き当たりの家が我が家なの」という返事。「えぇ~、眺めがいいでしょうね。こんな所にお住まいなんて羨ましい!」と応えると、「あなた大好きよ!」との思いがけない返事です。数日前に、こんな大変な坂道の上に住んでるなんて気が知れないと言われ気分を害されていたようなのです。2人で、高台に住む素晴らしさと不便さ克服論で盛り上がり、しばし立ち話が続きました。地元の方ならではの尾道の話を聞いた後、最後に尾道でのランチのお薦めを教えていただきました。見晴らしのよい落ち着いた雰囲気のロイヤルホテルのランチを食べ、その後で、おやつ代わりに尾道ラーメン1杯を2人で食べるとよいとのこと。ラーメン1杯が頼みにくければ、餃子を1皿注文というアドバイスまでいただきました。ご親切ですね。サンキュー!

さて、志賀直哉の旧居。ここでも管理の方と話し込んでしまいました。
志賀直哉は東京から尾道に移り住み、6畳と3畳の狭いながらも坂の上の眺めのよい住居で「暗夜行路」を書いたそうです。


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ここの畳の上に横になり、窓からの景色を眺めながら、「暗夜行路」の一節の朗読を聴かせてもらいました。
まさに今でも彼の描写そのものなのに驚かされます。
saraiも配偶者も「暗夜行路」を読んだのはもう50年近くも前で、ほとんど内容を思い出せません。
そこで、ここで販売していた文庫本を求めて、再度、読み返してみることにしました。
ついでに「清兵衛と瓢箪」も尾道が舞台だということで、管理人さんに勧められるままに買い求めました。

また、ここには何と小津安二郎監督の名作「東京物語」の素晴らしい年季の入ったポスターが貼られていて、笠智衆と原節子が語り合っているシーンがポスターになっています。(下のポスターは実際に貼ってあったポスターとは異なります。)


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で、また、ひとしきり、この話題で管理人さんと話し込んでしまいました。このポスターのシーンは最後に笠智衆夫妻が東京から尾道に帰ってきて、笠智衆の妻役の東山千栄子の葬儀のあと、笠智衆と原節子(戦死した次男の嫁)が連れ合いを亡くしたもの同士のしみじみとした話をしているところで、誰でも胸にジーンとくるところです。このポスターで「東京物語」の舞台は尾道であったことを知りました。小津監督も尾道の街の風情に心惹かれていたのですね。

さあ、文化的なことは十分満喫したところで、もうお昼時。
先程の尾道婦人に勧められた尾道ロイヤルホテルに向かいましょう。
階段道を下まで下り、鉄道のガードをくぐって、海岸通りに出ると、すぐにロイヤルホテルが見つかりました。
ここでお勧めのランチをいただきます。今日の主菜は若鶏の水炊き。


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尾道水道を眺めながら美味しくいただいていると、こちらと向島の間を渡し船がひっきりなしに行き来しています。


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なんともいい雰囲気です。おのみち映画資料館に向かおうと思っていたのですが、この行き交う渡し船が妙に心に引っ掛かり、この渡し舟に乗って対岸の向島に行ってみたくなりました。

海岸沿いの通りを眺めを楽しみながら、桟橋のほうに向かいます。


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桟橋に近づくととまさに出航するところ。配偶者が手を振ると、出航を待ってくれたので、駆け込みました。
この渡し船はフェリーで、中央部分が車のスペースで人は両サイドの狭いベンチに腰掛けるだけの、とってもシンプルなものです。


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出航すると、水道からの風景が遮るものもなく、よく見えます。
出航してきた尾道の街の側の風景です。


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対岸の向島の風景です。


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対岸には5分もかからないくらいで到着。

この後、向島の短い滞在を楽しみます。


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尾道散策:尾道満喫、そして完走

2010年11月11日木曜日@尾道

尾道から対岸の向島へ渡りました。

向島で尾道3部作にゆかりの場所を聞くと、ちょうど、船が着いた目の前に映画のセットが移築されていました。
今はレトロなバスの待合所になっています。我々の子供時代には、世の中はみんなこの映画のセットみたいなものばかりでしたが、今は珍しいですね。
外側はこんな感じ。


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中にはいるとこんな感じでレトロそのものです。


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ところでこの向島というと、今はNHKの朝ドラの「てっぱん」の舞台でブームになっています。いたるところにポスターが貼ってありました。


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この向島の船着場も「てっぱん」の撮影の時はこんなアーチがあったそうですが、今は取り壊されています。
渡し船の係のかたからの情報です。


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少し昔を懐かしんだところで再び渡し船で尾道の街に戻ります。

少し小腹の空いたところで、いよいよ尾道ラーメンを楽しみましょう。やはり尾道婦人に進められたラーメン屋「喰海」に向かいます。
途中、尾道に特有の狭い路地を発見。こういう路地は昔の大きな商家を分断して小さな家に分割した名残です。


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「喰海」では、鶏ガラスープのラーメンでなかなか美味しいご当地の味を楽しみました。もちろん、2人で1杯ですよ。


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もちろん、餃子1人前もいただき、これも美味しかったのですが、少々食べ過ぎ!

と、尾道を満喫しているうちにもう2時近くです。結構尾道の街を楽しんで、時を過ごしすぎました。そろそろ我が家に向けて出発しないといけませんね。

愛車プリウスは山の上のホテルの駐車場にあります。
とてもあの急な階段道を登る元気はありません。
先程目をつけておいた街から山に登るロープウェイを利用しましょう。
ロープウェイ乗り場に向かい、街を歩くと、古い建物が目につきます。やはり、尾道は戦災にあわなかったので、古い建物が残っていますね。


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JRの線路沿いに歩いていると、ガードや踏み切りが目につきます。これも雰囲気たっぷり。丁度、電車がやってきて、踏み切りで人が待っています。何気ない風景ですが絵になります。


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やっと、ロープウェイ乗り場に着き、小さなゴンドラに乗り込みます。


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ゴンドラは急な山坂の上を上っていき、途中で下りのゴンドラと交差します。


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眼下には尾道の街、向島、しまなみ海道を見下ろしながら、千光寺の上を越して、一気に山上に。


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楽をして、あっという間に到着です。
ここから少し道を下ると、千光寺山荘です。
ホテルの方に駐車のお礼を言って、さあ、750km走破です。

尾道ICから山陽道にはいり、玉島IC、倉敷ICと来たときに途中下車したあたりをあっという間に通過。
この後、工事渋滞、夕方の西宮付近の混雑渋滞、さらに事故渋滞に見舞われ、すっかり予定時間が遅れます。

夜8時を過ぎたところで大津SAで何とか夕食にありつきました。
夕食は豪華な鍋定食です。体力をつけないと、この後、走り続けられません。
saraiは牛肉すきやき鍋。


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配偶者は鶏すきやき鍋。


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この後はもうがんがん走るだけです。また来たときの逆に、新名神、伊勢湾岸道を抜けて、豊田ジャンクションで東名に合流。
この時間帯はトラックが大量に走っています。そのトラックの間を何とか、すり抜けながら、ひたすら走ります。

最後に足柄SAで休んだ時点でもう時計の針は深夜12時を回っています。
もう一走りして、自宅に着いたのは深夜の3時過ぎ。
もちろん、深夜割引で高速料金は1万4千円のところ、50%引きの7千円です。

こうして、往復約3000kmの長距離ドライブは無事完了。
ふーっ、ツカレタ・・・・


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音楽の聖化:マーラー3番 by ヤンソンス+ロイヤル・コンセルトヘボウ管@サントリーホール 2010.11.22

マーラーは宗教音楽ではありませんが、まさに神聖な音楽に触れた思いで一杯です。

今、サントリーホールからの帰りの電車の中で今夜のコンサートに思いを馳せながら、このブログを書いています。
今年はウィーン・フィルのマーラーは聴けませんでいたが、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の言葉では表現できない美しいマーラーに出会えてこんなに幸せなことはありません。

正直、、マーラーの第3番は2番、5番、9番あたりに比べると、今まで馴染みも少ない曲でしたが今夜の演奏でそれらを上回るといっても過言でないほど、頭に深く刻み込まれました。
マーラーの第3番の交響曲はともかく長大な曲が多いマーラーの中でも1,2を争う長大な曲です。とても全体に触れることはできません。
終楽章(第6楽章)だけに焦点を合わせましょう。

声楽付の第4楽章、第5楽章から一転して、弦楽器だけの静かな合奏が始まります。
ロイヤル・コンセルトヘボウの弱音の美しい演奏は見事としか言いようがありません。
ウィーン・フィルの弦の高音の美しさに対して、ロイヤル・コンセルトヘボウの弦の低音の美しさの素晴らしさはどちらも最高です。
何しろ、この終楽章だけでも30分弱ですから、この楽章だけ聴いても満足できるくらいの音楽の充実度。第9番の終楽章と比肩できるほど素晴らしい音楽です。
弦楽器に時折、管楽器が絡みながら、静かに音楽は進み、徐々に高みに飛翔していきます。
高く上り詰めた感動的な音楽。これは宗教的ではない人間的な神聖な音楽と言えるでしょう。
しかし、フィナーレはまだ先です。いったん、また静かな合奏になり、再び、圧倒的な高みに舞い上がります。何という絶頂でしょう。どこまでもどこまでもこの絶頂が続きます。永遠に続くかと思われた絶頂もやがてフィナーレ。一瞬の静寂。
怒号のような叫びと拍手。
これがマーラーですね。
熱い演奏ではありますが、熱狂的ではなく、宗教的な浄化と言えるようなあたたかい温もりに満ちた音楽です。
ここまでのマーラーを聴くのも久々です。
マーラー生誕150年の節目の年にこのような演奏が聴けて人生の喜びを感じています。
saraiも強い拍手を送りましたが、熱狂的ではなく、しみじみとした気持ちを込めての拍手でした。今夜の演奏家の皆さんに敬意と共感を拍手に込めました。

今日のコンサートについてまとめておきましょう。
プログラムは以下です。

 マーラー:交響曲第3番

演奏は以下です。

 指揮:マリス・ヤンソンス
 管弦楽:ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
 アルト:アンナ・ラーソン
 合唱:新国立劇場合唱団
    TOKYO FM少年合唱団

アルトのアンナ・ラーソンはその大柄な体を活かした深い声で素晴らしい歌唱でした。ほかのマーラーも聴いてみたいものです。
指揮のヤンソンスは世評の割には、いつもsaraiの心を動かすことがありませんでした。今夜も前半までは立派な完璧な演奏ですが、面白みに欠けます。ところが終楽章の素晴らしさは前述のとおりで脱帽です。素晴らしい指揮でした。

さて、今年はまだゲルギエフとロンドン交響楽団のマーラーの第9番のコンサートが残っています。どんな演奏が聴けるか楽しみです。



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贅沢な時間:ウィーン弦楽四重奏団@リリスホール 2010.11.23

今日は室内楽のコンサート。

初めて行く根岸線の本郷台駅すぐ近くのリリスホールでのコンサートです。
本郷台駅前の通りは紅葉真っ盛りで晩秋を感じさせられます。


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今年は特に紅葉が綺麗だと配偶者が喜んでいます。
我が家の近くでも桜が真っ赤で黄金色の銀杏との組み合わせがとても美しく輝いています。
こんな時にはコンサートが似合いますね。それも室内楽はとてもよく似合います。

リリスホールは銀杏の木の向こうの階段の上に見えます。


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広い階段を上るととてもモダンな建物が見えてきます。


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左の塔は地下駐車場からのエレベータのようです。
正面の建物がリリスホールを含む複合施設です。
建物をはいると大きなロビーがあり、その向こうにリリスホールのエントランスがあります。


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入館時間まで、まだ時間があったので、エントランス前の情報コーナーでインターネットで暇つぶし。ここは無線LANの無料サービスがあり、便利です。いつもsaraiはカバンにモバイルPCを入れているので、こんなときには役立ちます。

開場時間になり、ホールにはいります。
お決まりのCD販売コーナーがありますが、今日はCDを買えば、サイン会があるようです。CDをチェックすると、シューベルトの8重奏曲のCDがあります。ウィーン・フィルの腕利き奏者達の演奏ですから悪かろう筈がありませんね。価格もリーズナブル。思わず、手にとって、「これ、下さい!」。

さて、客席に向かいます。すごい急傾斜の座席の先がステージです。


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これではどの席でも室内楽の響きをよく聴けそうです。
でも、今回、このホールで聴くことにしたのは、いわば穴場狙い。
昨日と明日は浜離宮朝日ホールでこのウィーン弦楽四重奏団のコンサートがあります。きっとそちらが混むだろうと思い、このホールでのコンサートを選びました。
で、その結果、今日の席は2列目のど真ん中です。
その席からはステージはこんな具合です。


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どうです。真ん前での演奏です。まるでsarai達のためにコンサートを開いてくれるみたいです。

今日のコンサートについて紹介します。

まず、演奏は以下です。

 ウィーン弦楽四重奏団
  第1ヴァイオリン:ウェルナー・ヒンク(元ウィーン・フィルコンサート マスター)
  第2ヴァイオリン:フーベルト・クロイザマー(ウィーン・フィル 第1ヴァイオリン首席奏者)
  ヴィオラ:ハンス・ペーター・オクセンホファー(ウィーン・フィル ヴィオラ奏者)
  チェロ:フリッツ・ドレシャル(ウィーン・フィル チェロ首席奏者)

まあ、ウィーン・フィルそのものといってもいいメンバーです。また、伝説的なウィーン・コンチェルトハウス弦楽四重奏団を継承している団体なので、よい演奏が期待できます。

プログラムは以下です。

 ハイドン:弦楽四重奏曲第77番ハ長調「皇帝」
 ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番ヘ長調Op.96「アメリカ」
  《休憩》
 モーツァルト:弦楽四重奏曲第19番ハ長調K.465「不協和音」
  《アンコール》
    モーツァルト:弦楽四重奏曲第17番変ロ長調K.458「狩」より第3楽章

良くも悪くも名曲コンサートです。楽しければ、それでいいでしょう。

まずは「皇帝」です。
ど真ん前から弦の音がばんばん響きます。
これは贅沢です。
演奏者の顔のしわまで見えるほどです。
よく知っている曲ですから、メロディーラインを弾く奏者に予測しながら目を転じながら聴くという感じです。
有名な第2楽章。主題提示が終わり、第1変奏はヴァイオリンのデュオという変わった構成です。主題を第2ヴァイオリンのクロイザマーが奏で、第1ヴァイオリンのヒンクが高音の分散和音で修飾しますが、この演奏の美しいこと、うっとりです。その後、ヴィオラのオクセンホファーが主題を奏で、第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが伴奏する部分もヴィオラがよく響き、これもうっとり。
晩年のハイドンの見事な作品をミニのウィーン・フィルが演奏するという感じで素晴らしい出来でした。ウィーン・フィルの艶やかで流麗な弦の響きそのもので期待どおりの演奏でした。

次は「アメリカ」です。
先程のハイドンから一転して、これは力のはいった演奏です。特に第1ヴァイオリンのヒンクの熱っぽさが伝わってきます。
すみずみまで熟知している曲ですが、実演ならではの感銘があります。
昔聴いたスメタナ弦楽四重奏団とはかなり違った演奏ですが、とても流麗で美しい演奏でこれはこれでなかなか楽しめます。
満足のうちにフィナーレ。大拍手です。

休憩後は「不協和音」です。
モーツァルトとしては、そんなにメロディアスではない曲でポリフォニーの響きが目立つ曲ですが、これも美しい響きで、saraiはその響きのなかにゆったりと心を委ねて漂う感じです。
何もいうことはありません。
ウィーンの響きでのモーツァルト。それがすべて。

アンコールの「狩」。これもさらに美しいウィーンの響き。陶然とします。

今年はハーゲン弦楽四重奏団がスケジュールやなにやかやで聴けなくて残念でしたが、このウィーン弦楽四重奏団が聴けて満足です。
ハーゲン弦楽四重奏団はアクセントの強い独特な演奏スタイルで大好きですが、このウィーン弦楽四重奏団はスタンダードな演奏スタイルながらもウィーン・フィルと同じ傾向の弦の響きの美しさで魅了してくれました。

コンサート終了後はもちろんサイン会でみなさんのサインをいただきました。
「グリュス・ゴット!」って言って、握手までしていただき、「ダンケ・シェーン」。

晩秋の1日を音楽で楽しみ、今日も幸せでした。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

 

シュタットパルク散策

2010年7月11日日曜日@ウィーン~ザルツブルク

ウ~、あぢぢぢぢ!
さて、今日は旅も7日目。

ザルツブルクSalzburgへの移動の電車待ちで、ウィーン西駅Wien Westbahnhofの待合室でこの記事を書いていますが、ものすごい暑さです。陽射しが半端じゃないです。焼き鳥とか焼き豚の気持が分かりそうです。
日陰で風が吹けば、うん、ヨーロッパの暑さってこんなものなんだ・・・と思えるのだけど、どこを見渡しても雲一つなく広がる青空からの突き刺さすような陽射しは、南国育ちのsaraiもビックリです。
もちろん、この待合室には冷房は入っていませんよ。トラムなどの交通機関やカフェなども冷房が入ってるものは少ないです。
それでも、暑さをものとせず、悠然と座っている配偶者は立派です!!

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さて、話は朝に戻ります。
今日はsaraiの姉と姪っ子の親子は日本に帰ります。
お昼までの最後のウィーンWienでの短い時間を楽しんでもらいましょう。朝食を済ませ、シュタットパルクStadtpark(市立公園)までお散歩です。ホテルを出て、ヴィードナー・ハウプトシュトラーセWiedner HauptstraßeをカールスプラッツKarlsplatzに向かって歩いていきます。トラムの停留所、レッセルガッセResselgasseがありますが、歩いてもたいした距離でないので、トラムには乗らないことにします。

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すぐにレッセルパークResselparkに入ります。この公園には野の花が綺麗に咲いていて、ウィーンの街の真ん中とは思えません。

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レッセルパークにはブラームスの像Johannes Brahms-Denkmalがあります。1908年にオーストリアの彫刻家ルドルフ・ヴァイルRudolf Weyrによって造られました。若者が像の中に入り込んでいるのはいただけませんね。

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10分ほど歩くと、ベートーヴェンの像Beethovendenkmalが見えてきます。ベートーヴェンプラッツBeethovenplatzです。

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正面から眺めてみます。この記念碑は、ドイツの彫刻家カスパー・フォン・ツムブッシュKaspar von Zumbuschの作品で、1880年に建てられました。美術史美術館と自然史博物館の間に立つマリア・テレジア像も彼の作品です。

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ここからはすぐにシュタットパルクの入り口の前に出ます。

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シュタットパルクに入ると、ウィーン川Wienflussがあります。川というよりも用水路に見えますが、れっきとした川で、ウィーン川はウィーンの森を水源として、街の中は暗渠を流れ、このシュタットパルクで暗渠から地上に現れ、すぐにドナウ運河に流れ込みます。

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このウィーン川から離れて、緑と花の美しい公園の中に入っていきます。

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入り口近くにある案内板で公園内のおおよその散策ルートを確認します。ここに来るのも久しぶりです。ヨハン・シュトラウス像とシューベルト像は見逃せません。

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散策を開始すると、公園の樹木の上に晴れ上がった夏空が広がります。

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まずはヨハン・シュトラウスの金色に輝く像Johann-Strauss-Denkmalです。ここは大定番です。

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正面からも眺めましょう。ヨハン・シュトラウス2世が没してから22年が過ぎた1921年に彫刻家エドムント・フォン・ヘルマーEdmund von Hellmerによって造られました。

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真ん中の池はいかにも美しく鴨が浮かんでいます。

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木々の間からは美しい鳥の声。配偶者によると、これはドイツ語で歌っているとのこと(笑い)。

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お次はシューベルト像Schubert-Denkmal。オーストリアの彫刻家、カール・クンドマンCarl Kundmannによって1872年に建てられました。

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再び、池沿いを散策して、街の中の自然を満喫します。
公園散策を終えて、リング通りRingstraßeに出ると、通りを悠然とフィアカーが通り過ぎます。ウィーンらしい風景ですね。

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トラムでホーフブルグHofburg(王宮)に向かいます。
すると、リング通りに何やら奇妙なものが!!!
なんと、大きなクルーザーが通りの真ん中を堂々とトレーラーに引っ張られています。唖然としながら、見送ってしまいます。
ホーフブルグ前に着くと、向こうにウィーン市庁舎Rathausが見えています。

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目の前はホーフブルグのブルク門Äußeres Burgtorです。

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最後のお茶をするためにカフェに向かって、王宮前の広場を歩いていきます。

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途中まで行くと、なんだか後ろの方が騒がしくなっています。振り返ると、先程のクルーザーが白バイに連行されてきます。
ちょうど、この王宮前に警察本部があるようです。

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事情は分かりませんが、やはり、あんなものがリング通りを走るのは駄目なんでしょうね。
でも、よく見ると、クルーザーを牽引していた車はなんとパトカーです。ということは、白バイが先導して、このクルーザーを運搬していたようです。

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とんだ騒動見物となりましたが、ようやく王宮を抜けて、コールマルクトKohlmarktに向かう途中、今度は姉が王宮内のお店にふらふらっと・・・前から気になっていたプチポアンのお店です。
何度もこのお店の前を通りましたが、どうも諦めきれないようで、ついに姉はそこそこの品を求めてしまいます。ようやく満足したようです。

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プチポアンも手の込んだ高価な品から、そこそこの品まであるようです。

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ふと、店の中を見渡すと、写真が3枚飾ってあります。
なんと、この店は日本の皇室ご愛用の店で、天皇・皇后をはじめ皇族の方々がご利用になっているようです。

なんだかんだと寄り道をしましたが、やっと最後の目的地のカフェ、デーメルDemelに到着。

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まだ、朝早いので、テラス席も空いているようです。テラス席でザッハートルテをいただきましょう。

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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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いよいよ、ザッハートルテの食べ比べの総決算です。



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Cafe@デーメル、Goodbye@シュヴェヒャート空港

2010年7月11日日曜日@ウィーン~ザルツブルク/2回目

さて、ウィーンの有名カフェでのザッハトルテの食べ比べの総決算です。
カフェ・デーメルDemelでは、まだ朝早いこともあり、すんなりとテーブルを確保できます。

早速、店内をチェック。アイスクリームのコーナーもありますね。デーメルのアイスクリームも食べたいところですが、今日はザッハトルテを食べますからパスしましょう。

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店内の奥にはケーキ作りの厨房がガラス張りで公開されています。

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ケーキ職人さんがせっせとケーキを作っていますね。

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もちろんここでも、ザッハトルテとメランジェ、アインシュペナーをオーダー。
待望のザッハトルテが運ばれてきます。

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しかし、ご覧の通り、何かが欠けています。そうです。ホイップクリームが添えられていません。
ミット・シュラーク(ホイップクリームも付けてね)って言わなかったので、ホイップクリームなしで持ってきたんです。言わなくても持ってきたのはカフェ・ザッハー。もちろんデーメルでも、後でミット・シュラークって言えば、山盛りのホイップクリームを持ってきてもらえますけどね。
これがメランジェとのセット。ホイップクリームはこれで2人分です。

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これがアインシュペナーとのセット。

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すべてが揃い、テーブルの上が豪華になります。さあ、いただきましょう。

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姪っ子は一口食べるなり「美味しい!」。ホテルザッハーHotel Sacher WienとインペリアルホテルHotel Imperialとデーメルの3つを食べ比べて、軍配はデーメルに上がったようです。これは配偶者も同じで、saraiも含めて二人とも納得です。姪っ子は、お土産にこのザッハトルテを購入しています。

さあ、そろそろ帰りましょう。ウィーンで案内できなかったところも多くて、残念ですが、姉たちの帰国便の時間も迫ってきます。ホーフブルグを抜けていきます。そう言えば、このホーフブルグの内部にある博物館も見せられませんでした。

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おや、ホーフブルグの中をセグウェイに乗った観光客が走行しています。最近、ウィーンでよくみかける風景になっています。

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トラムでさっとホテルへ戻ります。預けてあった荷物をピックアップして、タクシーでシュヴェヒャート空港Flughafen Wien-Schwechatに向かいます。
なかなか愛想の良いおじいさんドライバーです。日本人と確認できると、ソニーやパナソニックは素晴らしいとかトヨタは良い車だとか褒めてくれます。で、 saraiに仕事は?と訊くので、リタイアして仕事はないと言うとものすごく怪訝な表情なので、仕方なく「コンピュータエンジニアだよ」というと納得してくれます。

いろいろ会話を楽しんでいるうちに空港です。
やはり、この空港もマシンでセルフチェックインです。今回はチューリッヒ空港で体験済みなので、それなりに要領は分かっていて、何とか無事に自力でチェックイン完了。

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で、プリントアウトされた搭乗券を見ると、姪っ子の分の搭乗券は座席番号が空白。操作画面に目をやると座席番号を確定できませんというメッセージ。空港の係の人に訊くと、搭乗ゲートで処理してくれとのこと。搭乗ゲートにはsaraiは付いていけないので、困ったなと思いますがどうしようもありません。何か具合の悪いことがあれば、携帯で連絡してねということで、不安に思いながらも見送ります。

その後、携帯で連絡があり、座席は予約通り並び席が確保でき、免税手続きも完了したとのこと。さすがにsaraiの姉はしっかりしています。

これでsaraiはようやく安心して、再びウィーン市内に戻れます。帰りはもちろん、いつものように公共交通機関を利用するモードに戻ります。タクシーを利用したのは、あくまでも姉たちと同行していたためです。Sバーンに乗るために鉄道チケットを購入します。

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で、saraiと配偶者はそのあとのウィーンでの活動にはいります。



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2年ぶりのレオポルド美術館

2010年7月11日日曜日@ウィーン~ザルツブルク/3回目

さて、ウィーン・シュヴェヒャート空港Flughafen Wien-Schwechatからウィーン市内に戻ります。

電車のチケットを購入しホームに向かおうとしていると、奥さんと小さな子供を2人連れた元気のよい男が市内に向かうのはこれでよいのかと訊いてきます。そうだよと答えると、大きなカバンをいくつも積んだカートを押してエレベーターで降りていきます。saraiがホームでSバーンの電車を待っていると、この男が血相を変えてエスカレーターを駆け上がっていきます。しばらくすると、小さめのキャリーバックを持って帰ってきます。「目を離したすきに持っていかれてしまったのを取り返してきた。もう大変だったよ」と言ってます。エェェェ!です。どこの国のお父さんも逞しいねっ。

さて、ウィーン市内に戻ります。が、ウィーン西駅Wien WestbahnhofからザルツブルグSalzburg行の電車の出発時間には、まだ4~5時間もあります。そこで配偶者からの提案で、レオポルド美術館Leopold Museumにクリムトとシーレの絵を見に行こうということになります。
今回の旅でスケジュール上、チェコのチェスキー・クルムロフČeský Krumlov訪問は候補から外れました。この街はシーレの母親の郷里でシーレの絵にもよく登場します。今回の旅で実際のチェスキー・クルムロフの街は見られないので、レオポルド美術館のシーレの絵でチェスキー・クルムロフの街を見たいものです。そんなことを配偶者と語り合いながら、電車でウィーン市内に到着。

地下鉄を乗り継いで、ムゼウムシュクヴァルティアーMuseumsQuartierにあるレオポルド美術館に直行。
ムゼウムシュクヴァルティアー駅から地上に出て少し進むと、紛れもないシーレの過激?な絵が見えてきます。

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レオポルド美術館の前に着きます。2年ぶりです。

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階段を上がり、ガラス張りの入口の前に立ち、写真をパチリ。

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なんと、ガラスのドアに見事にsaraiが映り込んでしまいます。
また、ウィーンカード割引でチケット購入。一人11ユーロが10パーセント引きで9.9ユーロ。

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現在、《シーレとクリムト》という特別展を開催中。二人の天才の傑作を見られそうです。

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さあ、シーレの傑作群とご対面。

「ほおずきの実のある自画像」です。1912年、22歳の作品です。次の「ヴァリーの肖像」と一対をなす作品です。シーレのヴァリーに対する愛情が感じられますね。

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自画像の中央部分を拡大してみましょう。シーレのナルシシズムが鮮烈に感じられます。

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「ヴァリーの肖像」です。1912年、22歳の作品です。ヴァリーはシーレの裸体モデルを務めていた少女ヴァリー・ノイツェルです。このハチミツ色の金髪と青い目をもつ17歳の少女とシーレは1911年、同棲を始めました。紆余曲折はありますが、二人の関係はシーレが妻に迎えることになるエーディトと出会うまで続きます。

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「小さな町Ⅱ」です。1913年、23歳の作品です。この作品はチェスキー・クルムロフを描いたものですね。母親の出身地のチェスキー・クルムロフは恋人のヴァリー・ノイツェルと暮らした地でもあり、チェスキー・クルムロフの細い路地に並ぶ家々の風景を好んで取り上げました。しかし、決して、目に見える風景をそのまま描くのではなく、シーレの心の中で再構成された風景になっています。ようやく、今回の旅で洩れたチェスキー・クルムロフの町を見ることができ、満足です。

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「ヴルタヴァ川に面したクルマウ(チェスキー・クルムロフ)」です。1915年、25歳の作品です。クルマウKrumauというのはチェスキー・クルムロフČeský Krumlov (チェコ語)のドイツ語での表記です。

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「弓形の家々」です。1915年、25歳の作品です。これももちろん、チェスキー・クルムロフを描いたものです。

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「ストライプのドレスで座っているエーディト・シーレ」です。1915年、25歳の作品です。この1915年、25歳のシーレには、彼の人生で最も重要な出来事がありました。エーディト・ハルムスとの結婚です。彼の画風もこれ以降、がらっと落ち着いたものに変わります。この結婚後、亡くなる3年間のシーレを作品をsaraiは最も愛しています。破天荒とも言えた画風が愛情に満ちたものに変わり、画面から滲み出る幸福感は見ているsaraiにも伝わってきて、ほのぼのとした気持ちにさせられます。この作品はその先駆けとも思えるものです。よほど新妻のエーディトへの愛情が深かったのでしょう。

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1918年、シーレ28歳の最晩年の作品を見ておきましょう。シーレがエーディトとの結婚の3日後、勃発していた第一次世界大戦のためにオーストリア=ハンガリー帝国軍に召集されたことで、絵画制作活動が休止に追い込もれます。しかし、従軍後、芸術家としてのシーレの経歴が考慮されて、シーレは前線に出ることはなく、この従軍期間はさらなる芸術的飛躍のための準備期間となります。1917年にウィーンに転属となると、シーレは事実上、制作活動を再開します。そして、1918年、シーレの最晩年になります。

「3人の裸の女」(未完)です。1918年、28歳の作品です。モデル(中央)は妻のエーディトですね。

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「うずくまる2人の女」です。1918年、28歳の作品です。モデルはダブルで愛妻のエーディトですね。最晩年の作品はどれをとっても傑作揃いです。

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「うずくまる2人の男(ダブルの自画像)」です。1918年、28歳の作品です。愛妻のエーディトをダブルで描いた「うずくまる2人の女」と一対をなす作品です。以前、恋人のヴァリーとの一対の作品を描いたことが思い出されます。今回はダブルで描いたことで、エーディトへの強い愛情を示しました。

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「横たわる女」です。1917年、27歳の作品です。最晩年の前の年の作品です。ちょっと印象は異なりますが、これもモデルは妻エーディトでしょう。軍務の合間に描いたようです。

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特別展でクリムトの絵も展示されており、昨日に引き続きウィーン世紀末芸術(といっても20世紀の作品群ですが)を堪能します。
クリムトの「死と人生」という作品です。

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白黒写真のパネルでクリムトの絵を展示しています。ウィーン大学大講堂の天井画として描かれた三部作の一つである「医学」です。ただし、この作品は1945年、インメンドルフ城で焼失しました。ここにあるのは白黒で復元されたものです。絵の下に描かれている女性は医学の保護女神ヒュゲエイアです。

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そうそう、クリムトの風景画も展示しており、これはザルツカンマーグートSalzkammergutのアッター湖Atterseeです。明日、そのあたりに向かいます。見ることができるでしょうか?

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ところで、レオポルド美術館の最上階は大きな窓で見晴らしが良く、このあたりのウィーンの中心地がよく見えます。今まで気がつきませんでした。暫し、街の景色を見ながら、あれは何、これは何と楽しみます。レオポルド美術館に行かれる方は必見ですよ。正面に見えているのはホーフブルグですね。

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これは美術史美術館ですね。

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美術鑑賞を終え、レオポルド美術館の外に出ると、子供たちが芸術活動に励んでいます。さすが、ウィーンです。

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もう少し時間をつぶしたら、ザルツブルグへの移動のためにウィーン西駅に向かいます。



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ウィーン西駅でレールジェットに乗車

2010年7月11日日曜日@ウィーン~ザルツブルク/4回目

2年ぶりのレオポルド美術館Leopold Museumはやはり傑作揃いで楽しめました。

美術鑑賞の後は、またまた、食い気。カフェというより、軽食が欲しいところ。外はとても暑いので動き回る気になれず、ホテルに向かう方向ということで、ホテルの最寄駅のカールスプラッツKarlsplatzの日本食レストランで昼食もどき。
MakimonobentouとUdonを注文してみます。Makimonobenntouは、予想通り、巻きずしとごはん(この組み合わせがようわからん!)とエビフライとサラダ。それとデザートのプリン。

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味噌汁まで付いてきます。

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Udonは、長崎チャンポンの麺をうどんにしたようなもの。炒め野菜たっぷりでなかなか美味です。これも何故か、海老のてんぷらではなく、海老フライが付いてきます。

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日本食も世界に受け入れられたようですね。この店には普通の家庭で使うようなエアコンが動いていますが、これではほとんど効果がなく、汗だくで食べます。

お腹を満たし、陽射しを避けて日陰を選びながら歩いてホテルへ。4日間の小旅行用に小分けしたカバンを受け取り、大きなスーツケースはホテルに預けて出発です。4日後には、またこのホテルに戻って宿泊する予定です。そのことをレセプションのおばさんに説明すると、笑顔で喜んでいます。

トラムを乗り継いでウィーン西駅Wien Westbahnhofに発車1時間前には到着。

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道の向こうの西駅を見ると、大工事中です。ウィーンの駅はどこも今工事中のところが多いようですね。

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工事中の駅の中を迂回しながら進むとプラットホームに出ます。電子掲示板を見ると、乗る予定の電車は少々遅れ気味との表示が出ています。

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待合室で待つことしばし。電車が入線したようなのでホームに向かいます。が、入線したのは我々の電車と連結していくインスブルック行きの電車のみで、我々のミュンヘン行きの電車はまだです。

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ミュンヘン行きの案内のある掲示板の下で待ちましょう。

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停車中のレールジェットはインスブルック行の車両です。この車両の先にミュンヘン行の車両が連結されます。ザルツブルグまでは連結したまま、運行し、ザルツブルグ中央駅で切り離して、それぞれの目的地に向かいます。saraiはザルツブルグ中央駅で降りますから、どちらの車両に乗ってもいいのですが、座席指定した車両がミュンヘン行の車両なんです。まあ、自由席に座れば、どちらに乗っても構わないんですけどね。

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多くの乗客が、熱い陽射しを避けて日陰で待っています。やはり、皆さん暑いのは一緒なんですね。

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結局、6分遅れで出発。もちろんこれには冷房が入ってますよ。
この列車はオーストリア国鉄自慢の最新鋭車両のレールジェットailJetですものね。

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今日は節約して、セカンドクラスです。チケットはミュンヘンまでのチケットです。ザルツブルグは途中下車。何故、ザルツブルグまでなのに、ミュンヘンまでのチケットなのかって言うと、ザルツブルグまでのチケットよりもミュンヘンまでのチケットのほうが料金が安いんです。国際列車割引ですね。ヨーロッパ・スペシャルというドイツ国鉄DBの割引チケットです。ともかく国境を越えるチケットは格安なんです。一人29ユーロ+座席指定2.5ユールです。途中下車しても、2日以内ならばストップオーバーでミュンヘンまで乗れます。今回は実際、ミュンヘンまで行くんですが、それは3日後なので、残念ながら、このチケットは使えません。

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RailJetはひたすらザルツブルグへ向かっていきます。



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ザルツブルグに到着

2010年7月11日日曜日@ウィーン~ザルツブルク/5回目

少し発車が遅れたものの無事、ウィーン西駅Wien WestbahnhofからレールジェットRailJetはザルツブルグSalzburgへの旅を開始。

郊外の工場の多い地域を過ぎると、緑美しいトウモロコシ畑がどこまでも続く丘が広がります。その中に、風力発電の風車を発見。世界中にこの風車が広まっていますね。

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このあたりになると、レールジェットは時速200キロで順調に走ります。

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リンツ駅に近づくと、SAFARIという名のサーカス小屋が見えます。日本のサーカス小屋とほぼ同じですね。

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リンツ駅Linzを通過。時間があれば、この街にも立ち寄りたいものです。ブルックナーがオルガニストをしていた教会に行ってみたいからです。

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ザルツブルグに着いたのは約10分遅れの夜9時過ぎ。ウィーンから2時間半ほどでした。もう、日が落ち、薄暗くなっています。
なんと、このザルツブルグの駅も大工事中。迂回通路を通って、駅前のバスターミナルに向かいます。
前回来た時とまったく印象が違います。

バスターミナルまでものすごく遠回りをさせられ、ようやくトロリーバスに乗って、旧市街の真ん中にあるホテルに向かいます。このホテル、ベスト・ウェスタン・ホテル・エレファント(Best Western Hotel Elephant)は700年以上前に建てられた建物です。近くにはモーツァルトの生家Mozarts Geburtshausもあります。
レセプションには人影がありませんが、我々が着いたのを察知したのか、若い男がどこからともなく現れます。
無事、チェックイン完了。よい部屋を用意したとのことです。

期待して部屋に入ると、なるほどなかなかよい部屋です。ジュニアスイート並みといってもいいほどです。
ウィーンに比べると、部屋の価格はかなり安目なので、プライスパフォーマンスがいいですね。
部屋に仕切りこそありませんが、広々と余裕があります。

まずはベッド。

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次はソファーセット。

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そして、部屋の中央にはダイニングテーブル。

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で、これが部屋の全景です。

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バスルームも清潔です。

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ちなみに今日からの4日間の小旅行のために持ってきたカバンはこれだけ。PCと着替えだけです。もっともミュンヘンでオペラを見るので、スーツカバンに入れた正装も持ってきています。

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部屋には大満足で、後はもう遅いので寝るだけといいたいところですが、まだ一つ、寝る前にやることが残っていますね。
そうです、ネット接続し、この旅行記事をホームページにアップすることです。
ですが、部屋にあるホテル情報を見てもネット接続情報がありません。
仕方がないので、レセプションのお兄さんに電話して訊いてみると、ネット接続が必要なら手続きが必要なので、パスポートを持ってレセプションまで下りてきてくれとのことです。(この時代はWIFI接続が当たり前ではありませんでした。)

レセプションに行くと、お兄さんがパスポートを見ながら、PCの画面に何かを打ち込み、手続きしてくれます。
接続情報をプリントアウトしてくれて、「これで3日間、有効だよ」とのことです。もちろん、無料です。
サンキュウ!!

早速、部屋に戻り、ネットに無事接続。

部屋の窓からはホテルの前の路地、ジークムント・ハーフナー・ガッセSigmund-Haffner-Gasseが見えています。この路地はすぐに町一番の賑やかな通り、ゲトライデ通りGetreidegasseにぶつかります。ぶつかったところには旧市庁舎Altes Rathausの建物があります。

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町並みの向こうには、メンヒスベルクMönchsbergの丘が黒々と横たわっています。もう、すっかり夜の帳が下りてきました。

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モーツァルトを身近に感じながら、ザルツブルグの1日目の夜、安らかな眠りにつきます。
オヤスミナサイ・・・・

明日は早起きして、シャーフベルク登山鉄道Schafbergbahn でサウンド・オブ・ミュージックの世界を楽しみに行きます。
天気は良さそうです!!



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長岡純子ピアノリサイタル@ひまわりの郷 2010.11.28

今日のリサイタルは横浜・上大岡ひまわりの郷でのコンサートシリーズです。

演奏は以下です。

 ピアノ:長岡純子(すみこ)

プログラムは以下です。

 バッハ(ブゾーニ編曲):シャコンヌ
 シューマン:子供の情景Op.15
  《休憩》
 ベートーヴェン:ピアノソナタ第21番ハ長調Op.53「ワルトシュタイン」

ピアノ演奏の長岡純子はオランダ在住の82歳の大家です。
失礼ながら、このリサイタルまで、このピアニストの存在を知りませんでした。
軽い気持ちでホールに行きましたが、その高い音楽性に驚きを禁じ得ませんでした。

ご高齢でそんなに体を動かさない演奏ですが、強弱、テンポ、タッチの多彩さなど感銘を受ける演奏でした。
もちろん、若手の高い技巧を持ったピアニストに比べると、幾分ミスタッチや指が回らないところもありましたが、それを補って余る音楽的表現、特に丁寧に1音1音ピアノを奏でる真摯さは音楽の原点を見る思いがしました。

最初のシャコンヌはもちろん原曲は独奏ヴァイオリンのための曲で、saraiは原曲が好きなのですが、美しい響きのピアノでの演奏に思わず、引き込まれる部分も多々ありました。バッハ好きにはなかなか感銘を受ける演奏でした。ともすれば、この曲は派手に弾かれることも多いわけですが、彼女はあくまでも真摯で美しいバッハの響きで好感を持てました。

驚いたのは2曲目の「子供の情景」です。
いきなり、凄くスローなテンポで「見知らぬ国で」が始まり、びっくり。こんなテンポの演奏って聴いたことがありません。
お蔭で1音1音しっかりとしたタッチの演奏でかなり幻想的な演奏になります。音楽表現の自由度が高くなり、心を込めて、独自の節回しですが、それが過剰に至らないのが節度ですね。
まあ、こんなシューマンも楽しいものです。
結局、最後まで、このスローなテンポを一貫して維持。
終曲はもともとスローな曲なので、どうなるかと思っていたら、これがさらにスローなテンポでの演奏。もう最後は音が続かないとおもうほどですが、これが間延びではなく、心を込めた感じというのが凄い。
多分、2度と聴けないシューマンでした。

最後の「ワルトシュタイン」。
これはベートーヴェン中期の傑作ですが、かなりダイナミックな曲です。
先程、シューマンを聴いた感覚では、むしろ、30番・31番・32番あたりのほうがスローテンポでゆったりと弾けてよいかなとも思っていました。
ところがまた驚き!
この曲はほとんどスタンダードなテンポで、早いパッセージは早く、そして、ゆっくり聴かせるところはゆっくりというテンポのチェンジを大きくした変化のある演奏でした。そのため、スローな部分の美しい響きが際立って心にしみ入る感じでまるでそのあたりは後期の精神性の高いソナタを聴いている思いです。
丁寧に音に心を込めた演奏で抒情性の高いベートーヴェンを聴き、やはり、音楽はテクニックも必要だけれども一番大事なのは精神性だと思いました。

80歳を過ぎて、こんな素晴らしい音楽を作り出せるのはとても嬉しいことです。
saraiも長生きして、さらに聴く者としての音楽の感受性を高めたいと切に思いました。
それにしても今年はアーノンクール、プレートルと80歳を過ぎた演奏家の音楽に接し、長い人生でたどり着いた高い音楽的境地に感動する年になりました。
指揮者とピアニストは80歳を過ぎないと駄目なのかなと配偶者に言ったら、無言で笑われました。saraiは結構本気なんですが・・・

ちなみに今saraiが夢中で聴き続けているCDは晩年のクラウディオ・アラウのバッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、ショパン、リスト、ブラームス、ドビュッシー、それに素晴らしいシューベルト。テクニックは明らかに衰えていますが、魂の音楽です。

やはり、音楽家は80歳を過ぎると、野心もなく、失うものもなく、本物の音楽だけに集中できるのではないかと思いますが、いかがでしょう?



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この記事へのコメント

1, ハルさん 2010/11/30 21:40
こんばんは。

音楽家というのは己の芸の道を長い年月をかけて一歩づつ進んでいると思うのです。当然肉体的には衰えてきますが、決してスポーツ選手ではありませんから、円熟の芸や精神面で充分カバーした演奏が可能ですよね。むしろそのほうが心を打たれることも多いと思います。歌舞伎、茶道、花道、陶芸、どれもみな本物の芸の精進には途方もない時間がかかるものじゃないでしょうか。
ですので「80歳を過ぎると、野心もなく、失うものもなく、本物の音楽だけに集中できるのではないか」というご意見に全面的に賛同します。

2, saraiさん 2010/12/01 00:16
ハルくんさん、こんばんは。

思いを同じくするコメントをお寄せいただき、ありがとうございます。
まさにそのようなご意見をお待ちしていました。
saraiも80を過ぎたら、本当の音楽が見えてくるかもしれませんね。それまで音楽修行を続けたいと思います。
年を重ねる楽しみっていうのもあるもんですね。漫然とした日を送っていなければ・・・

3, たらこ爺さん 2011/01/23 09:16
はじめまして
msnの長岡純子さんの検索で表示されていたものでつい見てしまいました。
NHKの放送をビデオで撮ったものを日曜に見ながら読みましたので、そのとおり!とうなづきました。
惜しい人をなくしたものです。
ワルトシュタインは、ふつう自己主張が入るものがほとんどですが
長岡先生の演奏は、個人的なものはそぎ落としたあとに残った
まさしく「純」粋な響き、「こころ」の歌とでもいう感慨を
感じます。
階段を、アクロバティックに駆け下りたりかけ登ったりも、目を見張る演奏が多い中、先生の演奏は、そういったエキサイト要素がなくても何回聞いても飽きない演奏です。
草津音楽祭でのジャン・クロード・ペネティエ氏と同様
年齢が熟すことで、音楽となにかが結合して、昇華した美に
いたるという吉田秀和さんの音楽礼賛の境地に皆さんが
いるのでしょうか?
純粋な、美しさへの狂おしさとでもいうのでしょうか。胸になにかこみあげるものがあります。

4, saraiさん 2011/01/23 12:03
たらこ爺さん様、コメントありがとうございます。

長岡純子さんが亡くなられたこと知りませんでした。
結果的に最晩年の素晴らしい演奏を生で聴けて感慨深いものがあります。

80歳を超えて、あそこまでの境地に達した演奏は日本人演奏家では聴いたことがありません。ステージではおぼつかない足どりでしたがいったんピアノを弾き始めると芯のしっかりした精神性の高い音楽表現でした。あの高い芸術性に驚嘆したことがまざまざと思い出されます。

ご冥福をお祈りするばかりです。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

 

ブルックナー6番:インバル+都響@サントリーホール 2010.11.30

今日は東京都交響楽団の定期演奏会でサントリーホールに行きました。
大御所インバルの登場で期待の公演です。

今日の演奏は以下。

 指揮:インバル
 ヴァイオリン:四方恭子
 管弦楽:東京都交響楽団(コンサートマスター:矢部達哉)

今日のプログラムは以下。

 モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調K.216
  《休憩》
 ブルックナー:交響曲第6番イ長調

まずはモーツァルト。
この曲はモーツァルト19歳の作品で彼らしい爽やかさに満ちた美しい曲です。
オーケストラの編成も小さく、東京都交響楽団の強力な弦セクションが遺憾なく、その実力を示し、素晴らしく澄みきった響きを聴かせてくれます。
ヴァイオリンの四方恭子は昨年から東京都交響楽団のコンサートミストレスです。以前はケルン放送交響楽団の第1コンサートマスターを長く努めた逸材です。
芯のしっかりした音でヴァイオリンを響かせます。
第1楽章では少し緊張したのかいくつかのミスや乱れもありましたが、後半はしっかりとした演奏できっちりとモーツァルトを表現していました。
大御所インバルのサポートということでの緊張感だったのでしょうか。
まあ、全体としては及第点の気持ちのよいモーツァルトでした。
saraiとしては満足の演奏でした。

休憩後は大編成の東京都交響楽団がステージ上に並び、壮観です。
このあたりの対比を狙ったプログラムでしょう。
およそ100年をおいてウィーンで作曲された音楽です。
100年で何という違いでしょう。
ウィーンの音楽の底深さも感じます。
ブルックナーの6番はあまり聴き込んでいないので、細かい感想は書けそうにありません。
それでもインバルのブルックナーのCDの全集は以前聴いていたので、初めてライブで聴き、感慨深いものがあります。
彼のブルックナーは実にストレートでスケールの大きな演奏です。もっと細かい表情が欲しいという気もしますがドイツ的な重厚さに満ちて良い演奏です。
東京都交響楽団も美しい弦、力感のある金管でレベルの高い演奏です。
ただ、このあたりの曲になるとドイツのオーケストラでインバルを聴くと印象も違うだろうと思ったのも正直なところ。
まあ、東京都交響楽団もドイツのレベルに達するのもあと少しと感じるくらい高いレベルでした。さらなる上を目指してほしいオーケストラの筆頭です。
やはりインバルが振って、よいブルックナーが聴けました。十分、満足しました。

明日は引き続き、サントリーホールでゲルギエフ+LSOのマーラー9番です。大曲が続きますが、saraiとしてはただただ嬉しい悲鳴です。



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