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モーツァルト《ピアノ協奏曲第23番・24番》内田光子+クリーブランド管弦楽団@サントリーホール 2010.11.14

今、サントリーホールの客席でモーツァルトのピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.488を聴き終え、休憩時間中です。
楽しみにしていた内田光子のモーツァルトは期待以上半分、期待以下半分という感じです。
期待以上だったのは、彼女の指揮です。今夜の公演は弾き振りなんですが、はっきり言って、指揮には期待していなくて、彼女のピアノだけがお目当てでした。
ところが、彼女の指揮でクリーブランド管弦楽団が何と活き活きと活気のあるモーツァルトを演奏することか、とても気持ちよく聴けます。彼女のやや大袈裟ともいえる身振りでこんなに気持ちのよいモーツァルトになるなんて想像できません。こんな小編成のオーケストラでモーツァルトといえば、指揮はそんなに重要でないとも思えますが、やはり指揮一つで活気のある演奏になるものですね。
一方、肝心のピアノの方ですが、内田光子の弾むようなクリアーなタッチの演奏を期待していましたが、こちらはもうひとつ。スタインウェイとは思えないようなボワーンとした古風な感じの音でクリアーなタッチではありません。流石に第3楽章にはいると、タッチはともかくとして、ピアノ表現は弾むようなノリノリの感じで気持ち良く、聴けます。
内田光子はCDで聴いていたのとピアノのタッチが随分違っていますが、これが内田光子の響きなのかなと思いながら、休憩時間を過ごしました。

今、コンサートが終了し、帰路の電車です。
休憩後はモーツァルトのピアノ協奏曲第24番ハ短調K.491でしたが、休憩前とは見違えるような演奏でやっと期待に応えてくれました。
第1楽章はもう完璧なオーケストラの響き。まさにモーツァルトが2曲しか書かなかった短調のピアノ協奏曲だということをまざまざと感じさせてくれるような深く堂々とした演奏です。休憩前には不満の残ったピアノの響きも随分よくなってきました。
そして、一転して第2楽章は美しいピアノのメロディー、オーケストラの木管部の美しい響き、これぞモーツァルトです。
そして、第3楽章。ピアノのクリアーな響きがやっと聴こえてきました。モーツァルト特有の短調の哀愁のある曲にのって、ピアノとオーケストラが素晴らしい響きを聴かせてくれます。これが内田光子のモーツァルトの世界ですね。
オペラでは、スロースターターの歌手も多いですが、まさか、ピアノでも最後に美しい響きで盛り上げてくるとは、まるでピアノも歌声と一緒みたいですね。
確かに、一晩のコンサートで2曲のピアノ協奏曲を演奏するのは、もう決して若くないピアニストにとっては厳しいことかも知れません。
で、前半の23番では、体力を温存し、後半の24番にすべてをかけ、最後の第3楽章で完全燃焼って感じです。
最後がパーフェクトに終われば、saraiもおおいに満足ですが、それでも、すべて、パーフェクトならという感もなくはありません。

そうそう、今日のコンサートの紹介が抜けていました。
プログラムは以下です。

 モーツァルト:ディベルティメント ヘ長調 K.138
 モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番イ長調 K.488
  《休憩》
 モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番ハ短調 K.491
  《アンコール》
    なし

演奏は以下です。

 ピアノ&指揮:内田光子
 管弦楽:クリーブランド管弦楽団

最初のディベルティメントは弦楽の立奏で指揮者なし。
少し、メンバーの数が多いせいか、モーツァルトらしい歯切れとピュアーさが欠けていました。
で、ピアノ協奏曲が始まると、内田光子の指揮で颯爽としてモーツァルトになりました。やはり、一流のピアニストは一流の音楽家でもあるわけで、指揮者としての才能もなかなかです。それにモーツァルトのディベルティメントといえども、指揮者は必要だと感じました。いっそのこと、内田光子が指揮すれば、素晴らしい響きになったかも知れません。
それにしても、内田光子といえども、弾き振り、それも一夜に2曲だと負担が大きかったようです。負担の軽いピアニストとしての内田光子を満喫してみたいものです。
一番いいのは、指揮者としての内田光子とピアニストとしての内田光子の二人の内田光子が共演するのがベストですが、CDではある程度可能だとしても、実演では不可能ですね。

妙な感想になってしまいました。
が、聴衆の歓喜に応える内田光子は世界一流の音楽家を感じさせ、素晴らしいパフォーマンスで、演奏がどうであれ、尊敬できるアーチストでした。

さて、明後日も内田光子を聴きますが、今度はどうでしょうね。



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Author:sarai
オペラ・美術が大好きでヨーロッパの旅にはまっています。音楽の聖地ウィーンが中心で、イタリア、フランス、ドイツも巡っています。国内外のオペラ・コンサートの体験もレポートします。

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えりちゃさん、お久しぶりです。saraiです。

なかなか、海外渡航の見通し、立ちませんね。来年あたりはどうでしょうね。長期戦覚悟で我慢するしかありませんね。

こちら

04/10 02:37 sarai

saraiさま、
お久しぶりです!
お元気にコンサートや旅行を楽しんでおられますね!
ブログ、楽しく拝見しています。おフランス、良いね😊
私は春だというのに、仕事と用事以

04/09 05:29 えりちや

気になってたずねても 
誰にも知らんと言われなんやろ
と思いつづけて居ました❗
写真みつけてこれだと思いました❕スッとしました
教えて下さって嬉しいです
ありがとうご

02/13 22:26 みーちゃん

みーちゃんさん、saraiです。

あの謎の建物は雄琴沖総合自動観測所という施設で琵琶湖の水質を測定しているそうです。

https://www.water.go.jp/kansai/biwako/html/repo

02/13 21:40 sarai

ずーと前にうきみどうに行きました
やはり、琵琶湖の真ん中の建物が何なのか気になったままです
分かりましたか
教えてください

02/13 20:54 みーちゃん

五十棲郁子さん、コメントありがとうございます。

水道水のこと、tap waterって言うんですね。知らなかった。単にwaterで通していました。ましてや、フランス語はほとんど

02/11 00:12 sarai

フランスも地方へ行くと英語が通じないでしょう。tap water ぐらいフランス語で言えないとね。

02/10 12:54 五十棲郁子
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