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《火の鳥》でカウントダウン:ジルヴェスターコンサート@みなとみらいホール 2010/12/31

昨日の大晦日は恒例のジルヴェスターコンサート@みなとみらいホールでした。

開演は午後9時からなので、一緒に聴く配偶者と長女夫婦の4人で大晦日の記念のディナーをその前にいただきます。
今夜のディナーはみなとみらいのランドマークタワーにあるイタリアンレストラン《VENTO》の海の見えるテーブル席を予約してあります。
コース料理とスパークリングワインをいただき、全員満腹。

食事が終わると、ちょうど開館時間になったので、みなとみらいホールに向かいます。
ホールではもうロビーコンサートをやっていましたが、人が多いので、これは回避。席に早めに着席してプログラムのチェックです。

今年のキャスト・出演者は以下です。

音楽監督:池辺晋一郎、指揮:飯森範親、司会:朝岡聡
Vn:徳永二男、漆原啓子、漆原朝子、Vc:遠藤真理、Sax:須川展也、Pf:三舩優子
管弦楽:横浜みなとみらいホール・ジルヴェスターオーケストラ

また今年のプログラムは以下です。

 池辺晋一郎:ヨコハマ・ファンファーレ
 シャブリエ:狂詩曲「スペイン」
 ラヴェル:マ・メール・ロワ
  1.眠りの森の美女のパヴァーヌ 
  3.女王の陶器人形レドロネット 
  5.妖精の園
 イベール:アルト・サクソフォーンと11の楽器のための室内小協奏曲  第2楽章、第3楽章
   サクスフォン:須川展也
 ヴィヴァルディ:4つのヴァイオリンのための協奏曲 ロ短調 Op.3-10 ~「調和の霊感」より~
   ヴァイオリン:藤原浜雄、三浦章宏、扇谷泰朋、石田泰尚
 リスト:ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調  第3,4楽章
   ピアノ:三舩優子

 《休憩》  

 フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調  第4楽章
   ヴァイオリン:漆原朝子 ピアノ:林絵里
 ヴィエニャフスキ:モスクワの思い出
   ヴァイオリン:漆原啓子 ピアノ:林絵里
 ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104  第3楽章
   チェロ:遠藤真理
 パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第1番 二長調 Op.6  第1楽章
   ヴァイオリン:徳永二男
 ストラヴィンスキー:バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)
  5.カスチェイの凶暴な踊り 
  6.子守唄 
  7.終曲
 ドヴォルザーク:スラブ舞曲集 Op.46-1
 ニーノ・ロータ:ジェルソミーナのテーマ  ~映画『道』より~
   トランペット:高橋敦
 ヨハン・シュトラウス(父):ラデッキー行進曲

前半はフランス系の音楽が続き、少し地味な感じです。イベールはフルート協奏曲くらいしか聴いたことがありませんが、この日の曲も後半のアップテンポな部分はいかにもイベールらしい切れのあるエスプリに満ちた曲が展開されました。サックスもこういうクラシック音楽ではジャズとは違い抑えた吹き方をするんですね。
ヴィヴァルディは久しぶりに聴きましたがイタリアの明るい音楽で気持ちがよくなります。たまにはヴィヴァルディの曲でも聴きたいものです。
リストの有名なピアノ協奏曲はピアノのタッチのクリアーさがいま一つの感でちょっと不満が残りますが、フィナーレの盛り上がりは流石に血が騒ぎます。

休憩後のヴァイオリンとピアノの室内楽はヴァイオリンの響きが気持ちよく響きます。ピアノももう少しばーんとやってくれればもっとよかったかもしれません。
ドヴォルザークのチェロ協奏曲はチェロの遠藤真理さんがなかなかスケール感のある演奏をきっちりやってくれたので満足です。全曲聴きたかったくらいです。いずれ機会があれば聴いてみましょう。
パガニーニは徳永二男さんが意外に素直な美しい演奏をしてくれたのでよかったと思います。
で、いよいよ12時が近づき、今年のカウントダウン曲の《火の鳥》です。終曲が終了するとともにちょうど新年になるという趣向です。
指揮の飯盛範親さんのダイナミックな振りのもと、見事に1秒も違えずにフィーナーレとともにカウントダウン完了です。
真っ暗になった館内はやんやの歓声でいっぱいです。
これで昨年のコンサートはすべて終了。数えてみれば、52回のコンサート・リサイタル・オペラでした。
で、すぐに今年初めてのコンサート開始。
《スラヴ舞曲》が華やかに演奏されます。
で、最後は映画音楽の《ジェルソミーナ》が哀愁にみちたトランペットのソロで始まり、華やかにコンサートを締めくくります。

で、ここからはお約束の《ラデッキー行進曲》です。楽しく手拍子をたたきながら、お開きになりました。

最後になりましたが、みなさん、あけましておめでとうございます。
今年も旅と音楽をテーマにブログを書き続けますので、よろしく応援してくださいね。



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欧州鉄道周遊の旅(企画・準備編):今年はまずプロヴァンスへ

新しい年にはいったところで今年の旅の企画を発表します・・・ジャジャーン!!

ってほどのことはありませんが、とりあえず航空券を購入しました。
きっかけは4月にミュンヘンで見たいオペラと聴きたいコンサートがあるからです。
で、ついでと言ってはなんですが、是非プロヴァンスに行ってみようと配偶者からの提案もあり、今回はプロヴァンスに行ってみることにします。あんなにゴッホが憧れたアルルに足を運ぶのもいいかなーとも思ったのも動機のひとつです。

で、ミュンヘンとプロヴァンスに行くんだったら、やはりウィーンは欠かせないでしょう。(って意味不明?? 単にコンサート・オペラに行きたいだけのこと)
これって、どう周ればいいか頭をひねりました。
航空機でプロヴァンス、ウィーン、ミュンヘンをまわるのというのもありますが、うまく格安チケットが見つかりません。最低でも3都市以上周遊の航空券にする必要がありますからね。
いっそのこと、単純にパリ往復かミュンヘン往復して、あとヨーロッパ内は鉄道の旅でも楽しもうかという案が2人の間に浮上し、その方向で格安航空券をチェックしました。
すると欧州系か日本の航空会社で比較すると、スターアライアンス系ではSASが比較的安価でsaraiはANAのマイルを貯めていることからもよさそうです。
早速、SASに電話して聞いてみると、意外と日程に合う格安航空券はもう満席状態です。しつこくSASのお姉さんに調べてもらうとまあまあ日程に合わなくもない格安航空券もありそうだということが分かりました。
SASだと直行便はなくコペンハーゲン経由になりますので、往きがコペンハーゲン経由パリ行きで帰りがミュンヘン発のコペンハーゲン経由になります。ところがこのミュンヘン発の格安航空券がどうしても取れず、フランクフルト発だったら格安航空券がとれます。まあ、そのあたりで手を打つかなって思いましたが、ふと気になって、ANAのマイルはつくんだよねって聞くと、何とチケットの種類によってはつかないとのこと。詳細はANAに聞いてほしいと言われました。
げげーって感じです。早速、ANAのお姉さんに電話してみると、そっけなく、そのチケット(格安航空券)にはANAのマイルは積算されませんとのこと。

ここで計画はがらがらと崩れさり、再検討が必要になりました。
ANAのマイルがつかないんだったら、結局、どこの航空会社でも同列です。
ここにきて、JALを利用する案が浮上。意外にトータル額で考えると安価です。
もちろん、ANAを利用してANAのマイルを貯めてもいいんですが、この時期ANAは高額でマイルを換算しても圧倒的にJALが安そうです。
JALを利用する利点はJALのマイルを貯めればJALの国内の特典航空券くらいはゲットできそうなことです。また、パリとフランクフルトは日本からの直行便があるので楽です。
もっともANAのマイルも既に貯まっているのでそれを使う手もありますが、閑散期マイルを利用しようとすると4月頭は既に満席で、3月の通常期マイルを使うことになり、もったいない感じです。貴重なマイルは次の旅以降に温存します。

上記のもろもろを勘案してJALをあえて利用することに決定。
どうせJALにするんなら、この際、家族マイルの統合も考え、JALカードを作ることにしました。早速、JALカードに聞いてみると最短でも発行は10日はかかるとのこと。仕方がないので、その最短発行をお願いしました。

無事に予定通り、JALカード(配偶者の家族カードも)が届き、即、往きのパリ行きと帰りのフランクフルト発を購入しました。往復で1人11万円ほど(空港使用税、サーチャージ込み)でした。
JAL便と言えば、最近話題の羽田発もありますが、少し高くなるので成田の発着です。また、提携便としてパリ行きはエールフランスも使えます。エールフランスと言えば、あのA380に乗ることもできます。ただ、これはかなり高価になるのでやめました。A380以外は同一料金なんですけどね。

というわけで、まず航空券だけをゲット。
成田からパリに行き、パリからはプロヴァンス。プロヴァンス滞在後コートダジュールからジェノヴァに抜け、そこからヴェローナかボローニャを経由して、インスブルック、そして、ウィーンです。この間は長いので、ジェノヴァとインスブルックは観光もかねて1泊します。ウィーン滞在後、ミュンヘンに移動し、ミュンヘン滞在後、ニュールンベルグ経由でヴュルツブルグへ移動。そこでロマンチック街道を少し周り、フランクフルトから帰国ということになります。
フランス、イタリア、オーストリア、ドイツを鉄道でまわるので一応ユーレイルパスの4カ国セレクトパスを予定しています。6日間か8日間パスを検討中です。
ヨーロッパを鉄道で大周遊ってとこです。
旅程は3週間の予定です。これまでで最長になります。

ということでまだまだ旅の準備もこれからです。
せっせと頑張ります。年内にはもう1度はヨーロッパに旅することを考えているので、その次の旅の企画も考えないといけません。
好きなこととはいえ、旅は準備が大変です。


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欧州鉄道周遊の旅(企画・準備編):ロワール古城巡りプラン作り

次の旅の企画を今日1日練っていました。

プロヴァンスに行くためにまずパリに入りますが、プロヴァンスに出発する前に念願だったロワール古城巡りに行ってみようと思います。特にダ・ヴィンチゆかりのアンボワーズ城とクロ・リュセの館は是非とも行きたかったところです。
近くのシュノンソー城も外せません。
あとはシャンボール城、ブロワ城も行ければ行きたいところです。

パリからの日帰りで考えています。
また、今回は鉄道中心の旅なのでユーレイルパスの使用も考えていますので、そのあたりの検討も必要です。ただ、ユーレイルパスの場合、TGVは利用できる席数の制限があるので、TGVに乗る場合は慎重な検討も必要になります。

一応、ロワール古城巡りに行く候補日は2日あり、天気等で切り換えたいとも思います。ロワール古城巡りに行かない日は久しぶりにオルセー美術館・ルーヴル美術館巡りにあてたいと思います。天気には左右されませんからね。

ロワール古城巡りの起点となるのはトゥールです。トゥールまではTGVで1時間程で行きます。ユーレイルパスでTGVに乗るにはパスホルダー料金を追加で支払えばいいのですが、パスホルダー料金席は席数に限りがあるのでまず、それをチェックしてみると既に満席の日もあります。ユーレイルセレクトパスでは満席でもフランスパスなら乗れそうですが、別にフランスパスを購入すると高くつきます。
また、パスホルダー料金自体もヨーロッパに着いたあとで購入すれば3ユーロと安価ですが、パスホルダー料金席が満席なら乗車できません。で、事前に国内で購入しておく必要がありますが、片道1人で1200円と高価でさらに配送料も必要です。
フランスパスの場合は片道1人で2300円とお話にならない価格です。

ところがユーレイルパスを使わずにPrem'sという割引チケットを使うことにすれば、通常チケットの50%引きで購入できます。ユーレイルパスよりも安価です。ただ、乗車日・時間が固定され、変更・払い戻し不可です。
仕方がないので、ロワール古城巡りを現時点で決めてしまうしかないかとも思います。

次にトゥールからアンボワーズ、シュノンソーへのまわり方を検討します。素直に考えれば、トゥールからアンボワーズを鉄道で往復し、またトゥールからシュノンソーを鉄道で往復するのがよさそうですが、あまりに本数が少なく、費用的にも無駄です。
もう少し調べると、トゥールから路線バスでアンボワーズ、シュノンソーをまわることも可能です。アンボワーズ、シュノンソー間のバスもあるようです。このほかトゥールからの1日観光バス・半日観光バスも出ていますが、自由度がないので、これはパス。

よく考えるとトゥールそのものに行く必要はなく、パリから直接アンボワーズに行き、アンボワーズ、シュノンソー間のバスを使ってシュノンソーに行き、シュノンソーからパリに戻ればいいかなと思います。
その方向で鉄道とバスの時刻をチェックします。ネット内を巡り巡って何とか分かりました。
鉄道でアンボワーズまでは在来線で2時間程です。
アンボワーズからシュノンソーへのバスは午前1本、午後1本です。午前は9時47分なのでこれは無理。午後は3時で遅いですが利用可能です。
シュノンソーからパリは在来線だけに乗って帰るか、途中からTGVに乗り換えて帰るのも可能です。
まあ、このあたりで可能なプランができてきたので気を良くして、さらに欲を出して、シャンボール城、ブロワ城もまわるプランを考えます。

方向性としては、一気にまずパリからシュノンソーに行き、シュノンソーからバスでアンボワーズに出て、アンボワーズから鉄道でブロワ駅に行くというものです。シャンボール城はブロワから循環バスが出ているようなので、それで往復するというものです。
このプランはまずパリからシュノンソーに行く鉄道の時間によいものがなく、昼過ぎにしかシュノンソーに着かないのですぐに頓挫。

じゃ、逆にパリからブロワ駅(アンボワーズ駅の20分手前の駅です)に行き、循環バスでシャンボール城を往復し、ブロワからアンボワーズに鉄道で行き、アンボワーズからバスでシュノンソーに行き、シュノンソーからパリに帰るという方向性で検討します。
鉄道の移動とアンボワーズからバスでのシュノンソーへの移動はうまくプランできました。アンボワーズからシュノンソーへの移動はバスは15時発ですが、場合によればタクシーを使っても27ユーロほどなのでその手も使えます。
最後にブロワからの循環バスの時間をチェックすると、残念ながら本数も少なくとてもプランに組み込めません。で、シャンボール城は断念し、ブロワ城だけに絞ることにしました。

最終的にユーレイルパスの使用について検討しましたが、割引チケットで2等を使えば、その方が割安で5000円弱/1人ですが、候補日を絞る必要があります。
ユーレイルパスは約7000円/1日で少し割高ですが、候補日を絞る必要もありません。このプランではTGVも利用しないので満席のリスクもありませんし、1等(ファーストクラス)で快適です。
で、ユーレイルパスの使用に決定。

で、以下の日程に決定です。

 パリ・オステルリッツ駅7:26⇒ブロワ8:59  ブロワ城見学
 ブロワ11:01or12:44⇒アンボワーズ11:20or13:04 アンボワーズ城・クロリュセ見学、ランチ
 アンボワーズbus15:00orタクシー27ユーロ⇒シュノンソー シュノンソー城見学
 シュノンソー17:58or18:58⇒パリ・オステルリッツ駅21:06or22:10

ふーっ、疲れた!!
丸1日以上費やしたプラン作りでした。



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ウィーン・リンク・アンサンブル@サントリーホール 2011.1.5

今年初めてのコンサートはもちろんニューイヤーコンサートです。
それもとびっきりのウィーンの名人たちの演奏とくれば、本当に贅沢ですね。

昨年も聴いたウィーン・リンク・アンサンブルをまたサントリーホールで聴きます。
ウィーン・リンク・アンサンブルはたった9人のメンバーですが、全員ウィーン・フィルもメンバーです。クラリネットのシュミードルとホルンのヘーグナーは既に退団したそうですが、逆にこの豪華メンバーはウィーン・フィルでも聴けないということですね。
メンバーはウィーン・フィルの第1コンサートマスターのキュッヒルを中心に以下の構成です。

【メンバー】
  ライナー・キュッヒル (ヴァイオリン)
  エクハルト・ザイフェルト (ヴァイオリン)
  ハインリヒ・コル (ヴィオラ)
  ゲアハルト・イーベラー (チェロ)
  アイロス・ポッシュ (コントラバス)
  ウォルフガング・シュルツ (フルート)
  ペーター・シュミードル (クラリネット)
  ヨハン・ヒントラー (クラリネット)
  ギュンター・ヘーグナー (ホルン)

今年の演奏プログラムは以下です。

【プログラム】
  J.シュトラウスII:オペレッタ「こうもり」序曲
  J.シュトラウスII:皇帝円舞曲
  マーラー:Impressionen
  ツィーラー:ポルカ・シュネル「人生は喜び」
  J.シュトラウスII:ワルツ「南国のばら」
  J.シュトラウスII:中国人のギャロップ
   《休憩》
  J.シュトラウスII:ワルツ「春の声」
  ツィーラー:ワルツ「心地よい夜に」
  J.シュトラウスII:ポルカ・フランセーズ「クラプフェンの森で」
  ツィーラー:レントラー「美しい村娘」 -弦楽器のみ-
  レハール:オペレッタ「ほほえみの国」メドレー
  ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ「休暇旅行で」
   《アンコール》
  ヨゼフ・シュトラウス:ポルカ「おしゃべりなかわいい口」op.245
  J.シュトラウスⅡ:ポルカ「観光列車」
  J.シュトラウスⅡ:ワルツ「美しく青きドナウ」
  J.シュトラウスⅠ:ラデツキー行進曲

今年の演奏で目立ったのは第1ヴァイオリンのキュッヒルのいつになく強い音出しです。美音ですが強音では少し乱れもありました。しかし、彼の強力な推進力で全部がヴァイオリンと室内オーケストラのための協奏曲めいて聴こえ、それはそれで美しい演奏になっていました。キュッヒル・アンサンブルと改名したほうがよさそうですね。
フルートのシュルツ、クラリネットのシュミードルはもちろん名人中の名人ですがそんなに張り切ることなしに軽く流した演奏でした。むしろ、彼ら2人の漫才振りが面白かったという感じです。
まあ、そんなに深刻な曲の演奏というより、ニューイヤーの華やぎに満ちたコンサートですから、こちらも名人芸を気楽に楽しませてもらいました。

プログラム前半は有名なウィンナーワルツですから気持ちよく聴かせてもらうだけです。まさにウィーンからお正月がやってきたという感じです。
一部、変わった曲がありました。マーラーのImpressionenという曲です。これは一体なんだろうと思っていたら、いきなり、《巨人》の有名な主題が流れ始めびっくりです。《巨人》の各楽章のいいところをコンパクトに再構成した曲でした。マーラー没後100年記念なんでしょうね。
そういえば、去年はショパンの編曲版を演奏していました。
ただ、マーラーは楽しかったけれど、室内楽演奏ではもの足りません。やはり、大編成のオーケストラにふさわしいものだとつくづく感じました。

休憩後の後半も楽しくワルツが流れます。本当にウィーンの響きが心地よく感じます。
レハールのオペレッタ「ほほえみの国」のメドレーはほとんどの歌を網羅しており、レハールの美しいメロディーで本当にうっとりしました。あの結局結ばれなかった愛のドラマが頭に去来しました。でも楽器演奏だけなので、無性に歌が聴きたくなったのも事実ですが・・・

アンコールはお決まりの「美しく青きドナウ」とラデツキー行進曲でしめです。やはり、「美しく青きドナウ」は名曲ですね。大変聴き映えがしました。そして、ラデツキー行進曲で楽しくお開きと相成りました。

今年もこれでコンサート・オペラ・リサイタルが始まりました。
今年も厳選して素晴らしい音楽を聴きたいものです。

次回のリサイタルはエレーヌ・グリモーのピアノ・リサイタルです。



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       キュッヒル,  

欧州鉄道周遊の旅(企画・準備編):パリ、プロヴァンス、ウィーン、ミュンヘンの旅程は?

ここ数日、4月の旅の旅程(鉄道の移動が中心)を組み立てており、SNCF(フランス国鉄)、DB(ドイツ国鉄)、EURAIL(ユーレイル)のサイトとにらめっこしています。

ロワール古城巡りプランですら1日以上かかったので、パリからプロヴァンスを経て、北イタリアを通過してのウィーンまでの移動プラン、ウィーンからミュンヘンへ移動した後のミュンヘン周辺の見物とニュルンベルグからロマンチック街道にかけての移動と最終地点のフランクフルト空港までの移動というヨーロッパ大移動プラン作りは流石に消耗しました。いや、もちろん楽しみではあるんですが・・・。

まず、パリからプロヴァンスのアヴィニョンまではTGVを使うしかないのでこれは問題なし。ただ、TGVはユーレイルパスで利用するためには安全のため、国内代理店で事前予約の必要があり、チケット1枚あたり予約料1200円と手数料1500円(これはまとめて予約すればぽっきり)で高価なので悩ましいです。パスを使わなくても割引チケットを早めにネットで購入すれば、40ユーロ/1人なのでこれも選択肢にはいります。

アヴィニョンには2泊します。アヴィニョンからはアルルにも往復しますが、これは鉄道で20分(急行)と近いのでこれも問題ありません。1時間以上かかりますがバス路線もあるのでこれも長閑でいいかもしれませんね。余裕があれば、行きは鉄道で帰りはバスでもいいかもしれません。

次はセザンヌゆかりのエクス・アン・プロヴァンスにも足を延ばしたいのですが、アヴィニョンからは在来線では直接行けず、TGV利用となるので少し面倒です。いっそのこと、アヴィニョンからまずマルセイユに行き(在来線でもTGVでも可)、そこから在来線またはTGVでエクス・アン・プロヴァンスに行くことを考えました。もちろん、TGVでエクス・アン・プロヴァンス経由でマルセイユに行ってもいいのですがTGV予約が少し面倒です。時間的な柔軟性にも欠けますね。

マルセイユに1泊した後、次は一気にコートダジュールを抜けて、イタリアのジェノヴァに向かいます。途中、ルノワールの家のあるカーニュ・シュル・メールで下車しようか、ニースで思い出のソッカでも食べようかとも思いましたが、この区間は意外に時間がかかり、それらは断念です。TGV地中海線を使っても8時間も移動にかかります。

で、ジェノヴァで1泊後、ジェノヴァから一気にアルプスを越えて、オーストリアのインスブルックまで鉄道で移動することを考えましたが乗り換えも多いし、1日中電車に乗りっぱなしになりそうで嫌気がさし、方針転換することを考えました。
ここからは格安航空を使って時間短縮を図り、余った時間を街散策にあてるというものです。

まだ、格安航空会社の便を利用したことがないので、ネットで調査開始。
ジェノヴァからは良さそうな便はありません。また、インスブルックも同様です。ところがミラノ~ウィーンはエアーベルリンとかの格安の空の便があり、1人5000円で1時間半の旅です。
ただ、それだと途中のアルプス越えとかインスブルック見物とかもできませんので、悩みどころです。初の格安航空の利用にかなり、気持ちが傾きましたが、配偶者から新たなアイディアが出てきました。
それはパリからアヴィニョンまでの移動を予定を早めて前夜にすることで旅程を1日縮めて、その分、ジェノヴァとインスブルックの間で1泊するというものです。当初、ボローニャで以前訪れた美味しい海鮮レストランに行くことも検討していたので、ボローニャでの宿泊を検討しましたが既にボローニャには行っているので新味に乏しくイマイチ魅力に欠けます。
で、急遽浮上したのがパルマです。パルミジャーノ・レッジャーノはsaraiの好物ですし、生ハムも名物ですね。食い気だけでなく、コレッジョの名作絵画も見られます。
結局、パルマの魅力に負けて、格安航空は見送り、従来路線の鉄道での移動にしました。

パルマに1泊した後はボローニャ経由かヴェローナ経由でインスブルックに鉄道で移動します。インスブルックに1泊し、少し見物した後はオーストリア国鉄の特急電車レールジェットでウィーンに4時間ほどで移動します。

ウィーンにしばらく滞在し、音楽を楽しんだ後、今度はミュンヘンに鉄道で移動します。これもオーストリア国鉄の特急電車レールジェットで4時間ほどで移動します。ミュンヘンにも少し滞在し、音楽を楽しみます。

ミュンヘンでは先日ご紹介した青騎士の跡を尋ねて、コッヘルのフランツ・マルク美術館と青騎士誕生のきっかけになった記念の地のムルナウでミュンターハウスでカンディンスキーを偲びます。コッヘルはミュンヘンからは鉄道で1時間ほどで行け、コッヘルとムルナウの間はバスで30分ほどです。バイエルン州はバイエルンチケットという格安チケットがあるのでこれが利用できます。2人で一般電車の2等が乗り放題で27ユーロです。このチケットを活用して、そのままミュンヘンからニュルンベルグまで移動し、ニュルンベルグで1泊です。

ニュルンベルグを見物し、ローテンブルグに移動します。1時間半ほどです。ローテンブルグを見物し、ヴュルツブルグへ移動し、そこで1泊。ここはsaraiの一番好きなワインのフランケンの本場。じっくりワインを楽しみます。この日の移動も格安のバイエルンチケットが利用できます。

ヴュルツブルグの世界遺産を見物し、夕方の電車でいよいよ旅の最終ポイントのフランクフルト空港に移動し、夜の便で成田に向かうことになります。

以上、ようやく、旅程が固まりました。必要な鉄道の予約やホテルの予約変更をやれば大筋は完了です。

そうそう、ユーレイルパスですが4カ国(フランス、イタリア、オーストリア、ドイツ)または3カ国(フランス、イタリア、オーストリア)の6日間セレクトパスをeurail.comから購入する予定です。現在キャンペーンでプラス1日無料追加してくれます。7日間の利用が可能になります。

後は肝心のコンサート・オペラのチケット確保です。予定の8回のうち、4回は確保済です。残りはハラハラです。


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欧州鉄道周遊の旅(企画・準備編):パリ、プロヴァンス、ウィーン、ミュンヘン~ユーレイルパス

4月の旅も旅程が決まり、国内で調達すべきチケットをゲットする必要があります。

まずはユーレイルパスです。
これはいろんな種類がありますが基本的に数カ国をまわるので、セレクトパスを選択します。これも3~5カ国パス、それに2か月間内で5日、6日、8日、10日使用できるパスが選択可能です。

で、実際の旅程で通常の鉄道運賃と比較して、パス料金が通常運賃より高そうな移動日の無駄な日数は削って必要最小限の日数のパスを選びます。パス料金は1日当たりに換算すると約7000円程度です。ただ、5日以上になるとプラスされる1日あたりの料金は3500円程度に安く設定されています。そのあたりも勘案する必要がありますね。
まず、ドイツ内の移動は格安のバイエルンチケットと列車指定早割(Sparpreis)のほうが2等であれば、ずいぶん安そうです。ドイツではパスを使わないことにします。
あとイタリアも鉄道運賃が安いとのことで移動距離の比較的短いジェノヴァからパルマの間はパスを使わないことにします。

結局パスを使うのは
 1.パリからロワール古城巡り
 2.パリからアヴィニョンまで
 3.アヴィニョンからマルセイユまでとマルセイユからエクス・アン・プロヴァンスの往復
 4.マルセイユからジェノヴァまで
 5.パルマからインスブルックまで
 6.インスブルックからウィーンまで
 7.ウィーンからミュンヘンまで
ということになります。

4カ国セレクトパスの8日間ということになりますが、ユーレイルパスのサイトを見ると何と6日間以上のパスにはキャンペーンでプラス1日がつくそうで、結論として4カ国セレクトパスの6日間(実質7日間)を購入しました。

あとTGVはパスホルダー料金で乗車できる席数が限定されているので、パリからアヴィニョンまでのTGVは早めの予約が必要そうです。フランス国鉄SNCFのサイトで直接パスホルダー料金の予約はできないので、ちょっと高めですが日本の代理店であるユーレイル・ジャパンのサイトで予約しました。料金は予約料が一人当たり1200円で2人で計2400円。手数料が1500円。チケットは紙チケットだと配送料が1500円必要ですが電子チケット(TOD)なら無料です。ただし、フランスの駅の自動発券機でチケットの印刷が必要にはなります。結局、予約に3900円もかかりました。
残りの区間の予約はフランスに着いたあとでなるべく安い料金でやるつもりです。それに全席指定以外の電車はできれば指定なしで乗れば、指定料がなしになるのでケチケチで済ませたいと思っています。

残りはドイツ内でICEの早割を使うヴュルツブルグからフランクフルト空港までですがこれは92日前からの発売なのでそのときにドイツ国鉄DBのサイトで購入します。2等なら一人分19ユーロで買えます。ICEは2等でも結構乗り心地がいいですからそれでも構いませんが、贅沢すれば1等に乗りたいものです。ただ、割引チケットでも一人49ユーロとお高いので配偶者からの許可は出ないでしょう。

次はホテル予約です。


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欧州鉄道周遊の旅(企画・準備編):パリ、プロヴァンス、ウィーン、ミュンヘン~ホテル予約

今度の4月の旅は今までになく長く3週間を超える旅になります。
で、ホテルの宿泊日数も多く、ホテル費用もばかにならない金額になります。

今回は配偶者からのお達しで、1泊2人で120ユーロ程度(1万5千円)目標で、それ以下の宿泊料なら、なお宜しいということです。できれば100ユーロ以下にせよという追加のお言葉もありました。
まあ、それでも全部で20泊ですから、この目標が達成できてもホテル代だけで何と30万円になります。恐ろしい金額です。

昔は5つ星の超高級ホテルに泊まったことがあるのが夢のようです。何といっても今はリタイアした年金生活者ですから贅沢は言えませんし、なるべく旅行費用を安く抑えて次の旅行に備える必要もあります。

また、ホテル選択の条件として、無料の無線LAN(または有線LAN)が客室内で使えネットに接続できることと長旅ですからバスタブのある部屋であることを目標とします。
もちろん、立地条件がよいことも肝心です。1泊の日は駅近くがベストです。
あと朝食込みも重要な条件ですね。

さて、今度の旅の宿泊地と宿泊数は以下のとおりです。

 1.パリ 3泊
 2.アヴィニョン 2泊
 3.マルセイユ 1泊
 4.ジェノヴァ 1泊
 5.パルマ 1泊
 6.インスブルック 1泊
 7.ウィーン 6泊
 8.ミュンヘン 3泊
 9.ニュルンベルグ 1泊
 10.ヴュルツブルグ 1泊

まず、パリですがパリは比較的ホテルが安いのでオペラ座の近くで探し、オペラ座から歩いて10分程度のメトロのノートルダム・ド・ロレット駅にも近いホテルを確保しました。

 ヴィラ オペラ ラマルティーヌ(Villa Opéra Lamartine)


次のアヴィニョンですが、TGVの駅近くとも思いましたが、そこらあたりは何もなく、旧市街地も遠くて不便なので、旧市街地にあるホテルを選択しました。アヴィニョンの中心部、法王庁宮殿まで約50mの好立地です。

 ホテル ドゥ オルロージュ(Hôtel de l'Horloge)

次はマルセイユです。ここも駅近くのホテルとも思いましたが、やはりマルセイユといえば港。旧港地区からノートルダム・ド・ラ・ガルド寺院の景色を望めるホテルにしました。

 ホテル ベル ビュ(Hôtel Belle-Vue)


次はジェノヴァです。ここは国際列車の発着駅プリンチペ駅と旧市街が離れているので、仕方なく旧市街の中心ガリバルディ通り近くのホテルにしました。

 ベストウエスタン ホテル メトロポリ(Best Western Hotel Metropoli)

次はパルマです。ここは駅と市街地が近く、駅とドゥオーモの中間くらいの駅から歩いて5分ほどのところにある家族経営の小さいホテルにしました。

 サボイ ホテル(Savoy Hotel)

次はインスブルックです。こことウィーンはオーストリアの旅行代理店にリーズナブルな料金のホテルを紹介してもらいました。
ここのホテルは旧市街にも近く、イン川沿いでケーブルカー乗り場がすぐそこにある観光に便利な立地です。

 オーストリア トレンド ホテル コングレス インスブルック(AUSTRIA TREND HOTEL CONGRESS INNSBRUCK)


次は長逗留するウィーンです。リンク通りの外ですが、地下鉄駅Keplerplatz(ラインU1)に近く、交通の便はよさそうです。

 オーストリア トレンド ホテル ファボリタ(AUSTRIA TREND HOTEL FAVORITA)

次はミュンヘンです。昨年は中央駅からも近いホテルにしましたが今回は旧市街のど真ん中で多分、バイエルン国立歌劇場に一番近いと思われるホテルにしました。

 ホテル ファルケンツルム(Hotel Falkenturm)
 
次はニュルンベルグです。ここは駅が旧市街の城壁のすぐ近くなので、駅から徒歩5分の旧市街にはいって少しのところにあるホテルにしました。広い部屋にすれば、居室内にバスタブがあるようですが節約して普通の部屋を予約しました。このホテルは4つ星のデザインホテルです。

 ホテル ドライ ラーベン(Hotel Drei Raben)

最後はヴュルツブルグです。中央駅からは少し歩きますが、ヴュルツブルク旧市街の中心部、マイン川のすぐそばのホテルです。フランケンワインのレストランも近くにあるようです。

 ホテル レジデンス(Hotel Residence)
 
これでホテルはすべて予約できました。
結果として、全ホテルの平均宿泊料はジャジャーン!!
 97.3ユーロ
となりました。
見事に追加目標までクリアできました。
一番高いホテルでも129ユーロで、一番安いホテルは84ユーロです。
もちろん、すべて朝食込みで無料インターネットアクセス可能です。
バスタブは行ってみないと分かりませんがとりあえずリクエストだけはしておきました。

これで今度の旅はかなり固まりました。あとはじっくりと準備を進めていきます。健康維持も大切なので毎日、配偶者とWIIに励んでいる毎日です。


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この記事へのコメント

1, Feriさん 2011/01/10 17:02
saraiさま、ご無沙汰しております。

今年もよろしくお願いいたします。

さて、4月にいらっしゃると伺っておりましたが、今回は、色々なところをお回りになるようですね。
お二人だと比較的宿泊料金を安く上げることが可能なので、うらやましい限りです。
余談ですが、意外と安いホテルの方が無線LANを無料で使えるようです(とくにウィーンでは)。また、ウィーンの場合、カフェで無線LANが無料で使えるところも増えているので助かります。
ところで、4月はウィーンで「アンナ・ボレーナ」はご覧になりますか? 私は手も足も出ません(^^;)

2, saraiさん 2011/01/10 21:40
Feriさん、こちらこそご無沙汰しています。
コメントありがとうございました。
今年もよろしくお願いします。

さて、4月にウィーンにいらっしゃるのなら、一度お会いしたいものですね。
「アンナ・ボレーナ」ですが、手を尽くしてみましたが、手も足もどころか、グーの音も出ない状況です。困ったものです。
バイエルン国立歌劇場のグルべローヴァの「ノルマ」は何とかしたいと思っています。Feriさんも行けれますか?

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欧州鉄道周遊の旅(企画・準備編):旅行グッズあれこれ

さて、今度の旅は今までになく長距離鉄道移動の旅になりそうです。
となると、荷物の持ち運びが大変になりそうです。
これまでは特大のスーツケース一つを持ち歩き、20キロを超えることもしばしばでした。
年のせいもあり、あまりに重い荷物を鉄道で持ち運ぶことには非常に不安があります。

そこで、荷物を軽量化するために、中型のスーツケース2つに分散することにしました。で、スーツケースそのものが重ければなんにもなりません。
色々調べてみると、RIMOWAのスーツケースが価格は高いですが圧倒的に軽いようです。しかも最近超軽量の製品が出てきたようです。ただし、日本では品薄でなかなか入手困難なようです。
正規代理店では高価(5万円を超えます)なようなので、並行輸入品を探します。壊れた場合の保証はありませんがそれは承知の上です。並行輸入品は最安だと4万円を下回る価格です。ただ、前述のとおり、品薄で品物がありません。
そこで販売店のサイトに問い合わせると次期入荷の品物を優先的に確保してくれるとのことです。
狙う製品はRIMOWA SALSA AIRというシリーズの容積61リットルの中型ケースで重量は何と2.9キロと3キロを切る驚異的な軽さで4輪キャスター付きです。
注文を出して約1か月で比較的早く製品入荷のお知らせがきたので即購入しました。
これがそのスーツケースです。


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流石にポリカーボネードの外装は薄くペコペコした感じですが、十分に強度はあるのでしょう。確かに軽いです。

でもいくらスーツケースが軽くても中身の荷物が重ければ意味がありません。特に3月末出発なので寒さ対策も必要で衣類がかさばりそうです。そこでここは今流行りのHEATTEKもしくはHEATFACTしかないだろうということで買い増すことにしました。お店に行くと時期的にかなり品薄になっていましたが2人分、上下2~3組ずつ買い揃えました。1日試着してみましたがHEATTEKのレギンスとタートルシャツの上にズボンと薄手のセーターだけで十分暖かく、外出もその上にコートを着るだけでしのげそうです。

こうやって着々と次の旅のスタイルにあったグッズも準備中です。

そうそう、ホテルと言えば、前回の記事で書き漏らしましたが、今回のホテルはすべて予約のみで直前まではキャンセル無料です。何があるか分かりませんから、なるべくリスク回避です。キャンセル不可ならばさらにお安い宿泊料金も可能なんですけどね。

また、海外のホテルだけでなく、国内前泊のホテルもJR成田駅前に予約しました。いつもは早起きして自宅から出発しますが、今回は出発前夜は大事なコンサートがあります。
サントリーホールでの東京都響の定期演奏会ですが、インバル指揮で庄司紗矢香のヴァイオリンでバルトークのヴァイオリン協奏曲です。また、バルトークのオペラ《青ひげ公の城》もプログラムにあります。バルトーク好きのsaraiとしては前々から楽しみにしていたコンサートです。
で、サントリーホールのコンサートが9時過ぎに終了したあとにわざわざ自宅に戻り、翌朝早く出発するのは馬鹿げていると配偶者に鋭く指摘され、それではと自宅ではなく、成田空港近くの格安ホテルに宿泊することにしたわけです。

てな感じで次々と準備に精を出しているところです。


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ミュンヘンのホテルをチェックアウト、中央駅へ

2010年7月15日木曜日@ミュンヘン~ウィーン

さて、今日は旅も11日目。

今日は曇り空。久々ですね・・・っていうか、初めてかな?
ミュンヘンMünchenの朝です。昨夜のオペラを見るためだけのたった1泊だけの滞在です。

今日はウィーンWienに移動するので、荷物をまとめます。これは配偶者の仕事で、その間にsaraiはネットのチェックを済ませます。
そうそう、これまで、チューリッヒZürichもウィーンもザルツブルグSalzburgもホテルの部屋で高速無線LANが無料で使えました。
が、ここミュンヘンのホテルは無線LANは使えますが有料です。でも1日使っても1500円ほどなので、利用することにします。やはり、saraiにとってネット接続は欠かせませんからね。
ところで、この1500円のネット利用のクレジットカードの支払いは、その後ずい分遅れて半年後に請求が来て、一体何の支払いなのかと頭をひねることになるんです。
今回、一応、旅の荷物に電話モデムも用意しましたが、結果的には不要でした。そもそもアクセス速度が遅過ぎますから不要で幸いでした。

さて、食堂へ。
食堂は窓から入る明かりがとても明るく、清潔な感じの食堂です。

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朝食ビュッフェはハムはとっても豊富ですが、スクランブルエッグやカリカリベーコンなどの暖かいものはありません。
で、席に着くと、テーブルにはナイフしかおいてありません。ゆで卵やオートミールのところにスプーンは置いてありますが、フォークはどこにも見当たりません。でも、他の人達は悠然とナイフで食事をしているので、sarai達は戸惑いながらも仕方なく食べ始めます。
すると、隣のテーブルの客に、レストランのウェイターがフォークを持ってきます。あるんだ!と、ウェイターの動きを観察して、フォークのあると思われる場所を確認。急いでフォークのあると思われる場所にいくと・・・
そこは「引出し」です。さすがに、勝手に「引出し」を開けて取り出すわけにもいかず、かといって、ウェイターに頼む気にもなれず、仕方なく基本的には手で食べます。なんだか理解できない文化ですね。

saraiは、各種のハム・サラミとフルーツヨーグルトの食事を美味しく頂きます。

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配偶者は、いつものようにチョコレートを頼んでいます。ここのは、かなりドロッとしたチョコレートですね。

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sarai達は窓際のテーブルで朝食を摂ったので、窓の外のカールスプラッツKarlsplatzの大きな通りが見下ろせ、気持ちよく食事を楽しむことができます。

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とは言え、これからウィーンに移動するので、そんなにゆっくりと食べているわけにはいきません。周りで食事しているみなさんはちゃんとした服装でしっかりと朝食を食べていますね。

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朝食後、ホテルのチェックアウトを済ませ、ミュンヘン中央駅München Hauptbahnhofに向かいます。たった一駅だし、荷物も小さいし、配偶者にミュンヘン中央駅まで歩こうかと提案したら、断固拒否されます。たった一駅でも荷物があるのだから、Sバーンで行きましょうということになります。saraiとしては、ブラブラとミュンヘンの街散歩をしたかったのですが、結果的にはミュンヘン中央駅にはレールジェットの発車10分前にしか着けなかったので、電車に乗って正解でした。

カールスプラッツの大きな地下街にもぐり、Sバーンのプラットホームに向かいます。この地下街には、軽食レストランやスーパーも何軒もあります。長い滞在には便利ですね。

さて、Sバーンのプラットホームは、日本と同じように、当然進行方向ごとに決まっていると思いました。が、実は降車専用のホームが両脇にあり、真ん中は両方向の乗車用。電車は停車すると、両側のドアが開きますが、片方が降車用、片側が乗車用ということです。ところがややこしいことに、マリエンプラッツ駅Marienplatzは両脇が乗車用で、真ん中が降車用です。
分かってしまえば何てことありませんが、たかだか滞在時間24時間の通りすがりの旅人である我々にとっては、やっとこの街の交通システムに慣れたところでもうオサラバです。あ~あ・・・・

ともあれ、Sバーンでミュンヘン中央駅に向かいます。

その後、特急電車レールジェットでウィーンに向かいます。




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レールジェットでミュンヘン中央駅を出発


2010年7月15日木曜日@ミュンヘン~ウィーン/2回目

いつもながら、ミュンヘン中央駅München Hauptbahnhofは立派な駅です。エントランスホールも広々としていてピカピカです。

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パン屋さんやレストランも充実しています。

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ターミナル形式の駅にはホームも多く、いろんなところに向かう電車が発着しています。

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電光掲示板で我々の乗る特急電車レールジェットの出発するホームを確認します。14番線のホームのようです。

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さあ、14番線のホームに急ぎましょう。もう、発車まで5分ほどです。

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14番線のホームには、我々の乗るザルツブルグSalzburg、リンツLinz、ウィーンWien経由ブダペストBudapest行のオーストリア国鉄ご自慢の特急電車レールジェットが停車しています。

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レールジェットは外装が赤とグレーで美しいデザインです。

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今日はウィーンまで4時間の鉄道の旅なので、奮発してファーストクラス。といっても、ドイツ国鉄DBの事前列車指定割引を使って半額ですけどね。
これがそのチケット。ネットで購入しました。二人で125ユーロ。日本円で1万5千円ほどです。

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さて、ファーストクラスは、通路を挟んで2列と1列のシートが並ぶゆったり車両。リクライニングはもちろん、電源コンセントも各シートに装備しています。

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発車後まもなく、スナック菓子とジュースが配られます(ファーストクラスだけです)。もちろん、無料!

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ファーストクラスは、食堂車からオーダーも取りに来てくれ、注文すると料理や飲み物を席まで運んでくれます。もちろん、飲み物も料理も有料ですが、お運びサービスは無料です。
でも、やはりDBの特急ICEのほうが立派かな。今後はICEに乗るようにしたいですね。(この後、この路線は基本、ICEは走らず、レールジェットだけが走るようになります。)

大分見慣れてきたとはいえ、美しい緑が広がる高原の中を走り、気分も爽快です。
一昨日訪れたキームゼー湖Chiemseeへの最寄駅のプリーン・アム・キームゼーPrien am Chiemsee駅を通過。もちろんレールジェットは停車しません。
お天気も回復してきて青空ですが、白い雲も出ています。今日は少しは涼しく爽やかな観光ができるような気がしますが、暑かったけど雲一つない青空の一昨日の方が写真は綺麗でしょうね。

やがてザルツブルクに到着。同じ車両に乗っていた日本人のご夫婦も降りていきます。ミュンヘンからの1日観光なのでしょう。1日観光には最適の街ですものね。
ザルツカンマーグートSalzkammergutの山並みも見えていますが、やはりここでも雲がかかっています。ザルツカンマーグートに出かけるには気持のよい日でしょうが、果たして360度の大パノラマが見えるでしょうか。暑かったけど、素晴らしい眺望を楽しむにはまたとないお天気に恵まれラッキーでした。

ミュンヘンとザルツブルグ間は山がちの線路を走るので時速100キロ程度ですが、ザルツブルグを出て、リンツに近づくと大平原の中を時速200キロで特急らしく高速運行。日本の新幹線より少し遅いくらいです。
で、リンツにも定刻に到着・発車。

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あと、ウィーンまで1時間半です。



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エレーヌ・グリモー・ピアノ・リサイタル@神奈川県立音楽堂 2011.1.15

いやあ、やっぱり、音楽って生で聴いてみないと分かりませんね。

今日は美貌のピアニストのエレーヌ・グリモーのピアノ・リサイタルを聴きました。
そんなに積極的に聴きに行くつもりはありませんでしたが、たまたま横浜でもリサイタルをやるということを知り、ふらふらっとチケットを買ってしまいました。
ホールが神奈川県立音楽堂ということでそんなに大きなホールでないので聴きやすいかなっと思ったこともチケットを購入した一因です。
が、既にチケットの販売は始まっていたのでそんなに良い席は残っていなくて、13列目の中央から外れた席でした。
積極的に購入しなかった理由はsaraiの偏見にあります。《美貌》のピアニストってことできっと音楽はそれほどのものではないだろうということです。もちろん、CDでもテレビでも聴いたことがありますが、それほど強いインパクトは受けませんでした。ところが・・・・

神奈川県立音楽堂は横浜みなとみらい地区・桜木町から紅葉坂という急な坂道を上った高台にあります。適当な公共交通機関もないので自力で上るしかありません。もっと年齢を重ねるとこの坂道が苦しそうですが、今日は何とかひーひー言いながら一気に上りました。リサイタルの前からぐったりです。

でも、そうやって頑張った甲斐がありました。そんなに期待度は高くありませんでしたが、素晴らしい演奏で感激しました。

今日のプログラムは以下です。

 モーツァルト:ピアノ・ソナタ第8番イ短調K.310
 ベルク:ピアノ・ソナタOp.1

  《休憩》

 リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調
 バルトーク:ルーマニア民俗舞曲

  《アンコール》
 グルック:精霊の踊り
 ショパン:3つの新しいエチュードから第1番ヘ短調

実はこのプログラムは彼女の最新のアルバム《レゾナンス》の内容とまったく同じです。もちろん、アンコール曲はありませんけどね。
で、事前に購入し、予習してみました。ですから、ある程度、演奏については予測できたわけです。saraiが一番期待したのはベルクのピアノ・ソナタです。

で、本番の演奏ですが、まずは長い金髪でシルバーの上着と黒のゆったりしたパンツで微笑みながら登場。さすがに絵になりますね。
1曲目はモーツァルトのイ短調のピアノ・ソナタ。憂愁を帯びた名曲です。saraiも好きな曲です。しかし、グリモーはエネルギーに満ちたタッチで憂愁さなど微塵も感じさせない演奏でぐいぐい弾き進めます。演奏自体は美しいのですがリズムのとり方など独自性に満ちてどうしても違和感を感じます。タッチもモーツァルトの場合はもっとピュアーな感じで透明性のある雰囲気で弾いてもらいたいなと思ってしまいます。
第2楽章ではさすがに抑えた表現で美しい演奏でsaraiもうっとりとしますが、相変わらずタッチは底流に強いエネルギーを秘めた感じです。
第3楽章はまた第1楽章同様、早めのテンポで力強く引き続けます。
昔風にモーツァルトを気品高く弾くというのは現代のピアニストには抵抗があるのかなあと思いながら、考え込みながらも拍手を送りました。頭の中には疑問が残り、いろんな考えを巡らせますが、いい答えは分かりません。

まだ考え込んでいるうちに次のベルクです。もっとも期待した曲です。気持ちを入れ直して聴きましょう。
これは最初の一音から音色が違います。何とクリアーなタッチの美しい響きでしょう。この曲は調性はあるものの半音が多く新鮮な響きに満ちて、無調への予感を秘めた曲です。この曲をグリモーは素晴らしく美しい響きで弾き進めます。
響きの美しさだけでなく、ベルクのねっとりした情念のロマンと抒情を時に繊細に時に奔放に熱く表現します。パーフェクトな演奏でない部分もありましたが、逆にグリモーの熱い情念をそこに感じたことも事実です。まったく素晴らしいベルクでした。テクニックと音楽性が一体になった名演でした。
シェーンベルクも聴いてみたいものです。このベルクの熱い情念はシェーンベルクではどのような表現になるのか。無機的に弾きこなすのだろうか。
それにしても曲によってこんなにタッチや響きを変えるのだったら、先程のモーツァルトは意図的にあのような解釈で弾いたに違いありません。どうしてあのような解釈なのか、saraiには今後考えていく課題です。

それにしてもモーツァルトとベルクというウィーンを基盤とする作曲家を取り上げ、時代の隔たりとある意味連続性を示したプログラムでしたが、ベルクの情念に満ちた曲に対応するウィーンの古い曲だったら、むしろ、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ、例えば、《熱情》とか《ワルトシュタイン》とか《テンペスト》のほうがモーツァルトのピアノ・ソナタよりもふさわしくなかったかと素人考えをしてしまいました。そういえば、あのモーツァルトはむしろ響きとしてはベートーヴェン的な響きのようにも感じました。意外とモーツァルトのこれまでの世間的な殻を打ち破り、ベートーヴェン的な世界にもちこもうという意図でもあったのかなとますます深読みというか、迷路的思索にはいりこんでしまいました。
そんなことを考え込んでいるうちに20分の休憩もあっと言う間に終わりました。
ともあれ、素晴らしいベルクでした。

次はリストの有名なロ短調ソナタです。
この演奏には絶句しました。長大な30分を超える1楽章だけのソナタは内容がぎっしりと詰まり、演奏は新鮮そのもの。長大さを忘れさせる力演でした。
まずは冒頭からぐんぐんエネルギーの高い響きが盛り上がり、凄い迫力でsaraiを打ちのめします。また、一転して実に美しいメロディーラインでこれ以上ロマンチックには弾けないくらい抒情に満ちた演奏で陶然とします。するとその美しい響きのなかに何か妙な喘ぎ声が混ざります。なんと彼女自身があえいだ息をそらした顔から漏らしています。感極まってのエクスタシーです。それも自然に感じる美しい響きとメロディー。でもまた一転して大迫力のピアノの大轟音。
これらが何度も繰り返されながら、終局に向かっていきます。なんとセクシーな演奏でしょう。最後は低音の響きが途切れ途切れ続き、右手の和音が鐘のように響き、再び低音の響きに沈み込みながら音は途絶えます。

saraiとしてはリストのロ短調ソナタを初めて聴いた思いです。初めてこの魅力的な曲をすみずみまで楽しみました。美しく、迫力に満ちた曲・・・これはリストのピアノ曲すべてに共通しますがそのなかでも最高の名曲がこのロ短調ソナタ。
グリモーのピアノは生演奏ならではの熱い演奏でその本質を語ってくれました。
グリモーは美貌だけでなく、音楽を熱く演奏できる素晴らしい才能のピアニストでした。言いたくはありませんが、いっぺんにファンに仲間入りしてしまいました。

最後はバルトーク。まあ、ハンガリーつながりでしょうが、彼女もバルトークは得意でしょう。何故、バルトークのピアノ・ソナタを弾かないのかなと思っていましたが、この日のリストのソナタを聴いて分かりました。リストの凄い演奏の後でまたバルトークを熱く弾くのはいかにもバランスが悪いですね。
いわば、《ルーマニア民俗舞曲》は本編のなかのアンコール曲みたいなものでデザート的な意味合いです。
実際、実に美しい響きでチャーミングな演奏でした。もっと激しい演奏もできたでしょうがバルトーク的な意味で甘美な演奏に感じました。
でも、やはり、バルトークのピアノ・ソナタもいつか聴かせてもらいましょう。

ということで、このままリサイタルが終わってもアンコール曲も聴いた気分でしたが、やはり、アンコールはありました。
なんだかやたら懐かしい曲がアンコールで弾き始めたなあと思っていたら、そうです。これはsaraiのフルートの愛奏曲であることに思い当たりました。こんなに美しく、甘美にはとても演奏できませんけどね。ピアノ曲として聴くのは初めてでしたがなかなか素晴らしいですね。
最後のアンコール曲は分かりませんでしたがショパンだったんですね。これも美しい演奏。
美しい演奏も力強い迫力に満ちた演奏もどちらも素晴らしく弾けるピアニストであることが認識できました。

以上でリサイタル完了ですが、急遽ファンになったからにはやはりサインの一つももらうのが音楽ミーハー。急いでサイン会の列の前のほうに加わりました。
で、順が回ってきて、CDにサインを貰い、彼女に「今日のベルクは素晴らしかったよ」と言うと美しい顔をsaraiに向けてくれて「メルシー!」と言って、微笑みながら手を差し伸べてくれました。そして熱く握手をしてくれました。ミーハーのsaraiは天にも上る心地。ところでグリモーってフランス人だったんですね。

後で配偶者にその話をすると「よかったわね。その握手した手を洗わないようにしなさいよ」



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この記事へのコメント

1, ハルくんさん 2011/01/16 15:31
こんにちは。

いいコンサートを聴かれたようですね。
グリモーは非常に好きですが、生で聴いたことはありませんしCDも僅かしかありません。でもすごくインパクトのあるCDが有るのです。それはブラームスのピアノ協奏曲第1番で、指揮はクルト・ザンデルリンクでオケはシュターツカペレベルリンです。オケの演奏も素晴らしいのですが、負けずに素晴らしいのがグリモーのピアノなんです。僕のベスト盤の一つです。
グリモーの次回は是非コンサートに足を運びたいです。そしてサイン会にも!♡

2, saraiさん 2011/01/16 21:58
ハルくんさん、こんばんは。

俄かファンになったグリモーのCD情報ありがとうございます。指揮もオケも素晴らしいですね。でも、それだとグリモーもずい分若いとき(今も十分若いですが・・・)の録音ですね。是非、聴いてみましょう。
ブーレーズと共演したバルトークのピアノ協奏曲のCDは持っていますが、あれはブーレーズが主役で評判ほどは感心しませんでした。で、グリモーもそれっきり。
生であんなに熱いピアニストとは思っていませんでした。

今回もまだサントリーホールのリサイタルは残っていますが、次回には是非どうぞ。期待は裏切らないと思います。サイン会は必須です!間近にあの美貌が見られますからね(笑い)。

3, takacciさん 2011/02/11 20:45
はじめまして。
私はBShiの放送で彼女のリサイタルの録画を聴き感激しました。放送されたのはサントリーホールでの演奏で、saraiさんの記事を読むとモーツアルトとアンコールを除いた演奏が放映されたようです。
リストは私の理解を超える曲でしたが、リストを聴いて楽しめたのは初めての体験で、嬉しかったです。
saraiさんのブログ、楽しそうなのでまた読ませていただきます。よろしく。

4, saraiさん 2011/02/11 22:04
takacciさん、初めまして。コメントありがとうございます。

放送でのサントリーホールのリサイタルもよかったですね。あんなリストはなかなか聴けません。彼女のCDの演奏を超える演奏でした。ただ、放送録画のあったせいか少し冷静さ?があり、残念ながら神奈川県立音楽堂で聴けた彼女の喘ぎ声は聴けませんでしたね。神奈川県立音楽堂のリストの演奏のほうがサントリーホールよりももう少しよかったかもしれません。

また、コメントをお待ちしています。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

 

レールジェットの美味しいランチ、そしてウィーンのホテル2度目の滞在 野外オペラは無念の途中中止

2010年7月15日木曜日@ミュンヘン~ウィーン/3回目

レールジェットはリンツLinzを出発します。

12時も過ぎ、そろそろ昼時。ファーストクラスの特権を活かして、食堂車(といっても食卓はほとんどなく、昔の新幹線のビュッフェみたいなもの)から、食事を取り寄せます。
食堂車のお世話をしてくれるのは、アジア系の女性です。sarai達を見て、「少しなら日本語ができます」と言ってくれます。で、彼女のお奨めを教えてもらい、ビーフのダンプリング入りのスープ、グーラッシュスープ、キーマカレーライス、チキンシュニッツェルをお願いします。
彼女の運んできてくれた料理は、とても電車で食べているとは思えない美味しい食事。特にあったかい丸いフランスパンの美味しいこと。
まずはビーフのダンプリング入りのスープです。

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次はグーラッシュスープです。

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次はキーマカレーライスです。

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最後はチキンシュニッツェルです。

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おなかいっぱいで(もちろん、完食)、コーヒーも断ります。
今夜はザンクトマルガレーテンSt.Margaretenに野外オペラを見に行くので、これからの食事がどうなるのか分かりません。ここでしっかり食べられて良かったでしょう。
美味しい昼食を頂いているうちに、もうすぐウィーンWienです。

ウィーン西駅Wien Westbahnhofに到着後、トラムを乗り継ぎ、ホテルに直行。4日前にチェックアウトした同じホテル(ベストウエスタン プレミア ホテル カイザーホフ ウィーンBest Western Premier Kaiserhof Hotel Wien)です。フロントのお姉さんはしっかり「2度目の滞在ね」って確認してくれます。
で、「また、3度目の滞在もあるよ」って言いますが、あまり、通じないようです。実はまた、1泊分、このホテルから出かけるんです。

部屋は最上階の6階(もちろん、日本で言う7階)で前に滞在したときよりも随分いい部屋です。今回の旅は、ホテルに実に恵まれていますね。
まずはドアをはいったところですが、スーツケース置き場なども広々しており、木の内装が立派です。

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ベッドとソファーも広々とした空間に設置されています。

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こちらはデスク。ビジネスにも便利な環境です。saraiはPC利用が楽にできるのでルンルンです。

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そして、清潔なバスルームも特筆すべき設備です。気持ちよく体をリラックスできそうです。

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このホテルで十分、休養して、今夜の野外オペラに出かけます。
ところで、部屋に荷物を運んでくれたボーイさんが言ってましたが、ウィーンはひどく暑い、テリブルだって・・・・。
本当に今年のウィーンは暑い!! まあ、ヨーロッパ中が暑いですが、なかでもウィーンの暑さったらね。

さて、今夜のオペラはウィーン郊外のザンクト・マルガレーテンです。
国際バスターミナルから予約していた送迎バスに乗って、ザンクト・マルガレーテンに行きます。
エルドベルクのバスターミナルWien Erdberg (Bus Terminal VIB)は初めてですが、乗降客で混み合っています。

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予約したバスを探します。

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どうやら、乗るべきバスの前にたどり着きます。発車まで、まだ、20分ほどあります。余裕です。

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バスに乗り込むと、出発前にドライバーからの説明があります。

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発車して、しばらくすると、郊外の高速道路をがんがん走りだします。

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どこまでもどこまでも麦畑がずっと続いています。

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やがて、1時間ほどでザンクト・マルガレーテンの野外オペラの会場の駐車場に到着。バスを降りるときにドライバーから我々二人だけに入念な注意があります。もちろん、日本人は我々だけで、オペラ終了後にちゃんと我々がバスに戻ってくるかがよほど心配だったんでしょう。駐車場はとても広大です。端から3台目だよって念押しされます。ご親切、ありがとう。
駐車場には見慣れた車があります。我が愛車と同じプリウスです。

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これが駐車場に停まっているバスです。端から3台目が我々のバス。

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会場は広大な野原の中にあります。

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会場への通路をぞろぞろ歩いていきます。

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長い通路を歩いていきます。

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ようやく、入り口が近づいてきます。

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入り口を入ると、可愛い女性たちがプログラムを販売しています。早速、購入しましょう。

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入り口を入っても、まだまだ、長い通路が続きます。向こうに会場が見えています。

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会場はローマ時代の石切り場の中にあります。

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ワオー、オペラ会場の前はまるでパーティー会場ですね。大勢の人たちが飲食しています。

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ちなみに上の写真の右側の一段高いスペースはVIPラウンジ。もちろん、今夜はsaraiは左側の低い場所にある一般ラウンジに行きます。
一般ラウンジの人たちとご一緒させてもらいます。

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上空を宣伝の幕を引っ張る飛行機が飛んでいます。スパークリングワインのヘンケルHENKELLの宣伝ですね。何やらお祭り騒ぎです。

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私達も、皆さんに倣って、飲み物とサンドイッチを調達します。

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さて、お腹に食べ物を詰めたところで、いよいよ、舞台・観客席に向かいます。
まずは巨大で凝った舞台セットに圧倒されます。
舞台の上では、セットを見物するツアーをやっています。VIPラウンジのかたたちの特権でしょうか。

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観客席の後ろには大きな建物があります。後ろからの照明などの施設でしょうか。

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なかなか凝ったステージですね。

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ここが我々の席。ステージが間近に見えます。期待できますね。

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岩山の上にはお城のセットが建っています。

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中央にはライオンの顔をした巨大な怪物のセット。

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観客席の後ろのほうを眺めると、そこも石切り場跡の岩山です。

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ちょっと前のほうに行って、取材しましょう。
素晴らしいステージのセットです。


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真正面から見たライオンの顔。ちなみにこの巨大な怪物はオペラの途中で真ん中から2つに割れて、左右に分離し、後ろに隠れているザラストロの宮殿が現れます。ダイナミックな舞台装置ですね。

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舞台の前から観客席全体は、こんな感じ。

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宣伝飛行機はまだ、ステージの上空を飛んでいます。

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ステージの上のツアーもまだ続いています。開演まで、まだ、30分ほどあります。暗くならないとオペラは開演しません。

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やがて、そのうちに舞台のライトアップのテストが始まります。
まだ、明るいですが、それでもこの美しさ。夜の闇がおりてくると、きっと美しいでしょうね。
やがて、開幕。演出としては火薬が多用され、あちこちで炎や白煙があがります。始まってしばらくすると、左手の方からハトの群れが飛び立ち、舞台の上空で旋回しだします。野外の会場だと、鳥やカラスが煩いことがよくあると聞いていたので、その類かと思っていると、サァ~ッと舞台に舞い降りてきて、舞台の上にある籠に皆入ってしまいます。演出だったんです!
あまりの見事なハトの演技に大拍手がおきます。
驚きの演出に大いに楽しめますが、途中の虫の大群の襲来には閉口します。しっかり防虫シートを持参し肌に塗りまくりますが、完全に防御できるレベルの虫ではありません。後ろのおばさんが防虫スプレーを貸そうかと言ってくれます。みなさんの親切に感謝。でも、それくらいではとても虫は撃退できません。

そんな感じで第1幕が終わり、休憩。
2幕目以降もどんな趣向があるのか大いに期待です。

夜空を背景にライトアップされたステージは幻想的です。

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みなさん、第2幕まで、三々五々、席を離れます。我々もうろうろしましょう。

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そろそろ、休憩も終わりかなと思っていると、愕然とする事態になります。
休憩中にアナウンスが入り、観客がぞろぞろと会場から出たり、合羽を出し始めます。どうも雷雲が近づいているとのアナウンスだったようです。もちろん私達も準備はばっちりです。ウインドブレーカーをはおり、傘を出して雷雨に備えます。気温もどんどん下がります。着込んだ完全装備状態でも全く暑くありません。先ほどまでの暑さが信じられません。

いよいよ雨がぽつりぽつり降りはじめ、雷は近くで鳴るは、雨は激しく降り出すはで、もう大変です。

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で、第2幕がなかなか開きません。石切り場ならではの火薬を多用した演出が、雷で危険になっているようです。ステージに近い席の人(我々も)は強制的にセキュリティの人の誘導でステージから遠いところに避難。
雨は強くなる一方です。

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結局、ここで公演中止。残念ですが、仕方ありませんね。この時点でもうすぐ夜中の12時というところでした。

野外オペラは、豪雨に見舞われて、オペラ《魔笛》は1幕までで中止。
残念ですが、昔のローマ時代の石切り場の雰囲気と素晴らしい舞台セットを見ただけでもよかったかな。

このオペラについてはここに紹介済です。

送迎バスで首尾よくウィーン市内に戻ります。バスはシュターツオパー前まで送ってくれたので、あとは徒歩でホテルに。1時過ぎです。ホテル到着後、午前2時過ぎにお風呂に入って、ゆっくりとヤスミマス。オヤスミナサイ・・・ 。明日はバーデンでオペレッタを見て、そのまま、バーデンのホテルに一泊します。


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この記事へのコメント

1, cachacaさん 2011/01/18 01:40
はじめまして。オーストリア・ファンからやってきました。真冬に野外オペラ?と思ったら、夏のことなんですね。ああ、びっくり(^^) ご夫婦で出かけておられるとのことで親近感を覚えました。ほとんどのブログが1人旅ですものね。ウチは今ちょうどウィーン滞在中です。3月末まであれこれ見ようと思ってます。スーツケースの記事も拝見しましたが、大きいですねー。あれで旅なさるとはすごい体力!ウチなんて2ヵ月半の滞在でももう一回り小さなもので、空港で16キロでした。

2, saraiさん 2011/01/18 15:11
cachacaさん、初めまして。当ブログへお越しいただき、ありがとうございます。

夏の旅行をいまだに書き続けています。紛らわしくてごめんなさい。
熟年夫婦の2人旅の旅行記です。お互いヨーロッパ旅を楽しみましょう。

これまでは大きな移動は飛行機を使ってだったので大きなスーツケースでもそんなに体力は使いませんでした。拠点からは小さなカバンに荷物を詰め替えてスーツケースはホテルに預けて小旅行してました。
で、次の旅は鉄道で4カ国を移動するのでスーツケースを小さくしようとしています。

ウィーンの滞在お楽しみください。お帰りになるころにこちらは出発です。(ブログ読ませていただきますね。)

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バーデン電車でバーデンへ

2010年7月16日金曜日@ウィーン~バーデン

さて、今日は旅も12日目。

今日も・・・晴れてます。昨夜の雷雨では焼け石に水だったようで、やはり暑いですね。でも、テリブルという感じではありません。

さて、今日はウィーンWien郊外のバーデンBaden(電車で1時間位)でのオペレッタ鑑賞のみなので急ぐ必要はありません。昨夜は深夜の帰還だったこともあり、朝寝坊を決め込みます。
9時頃に起き出して朝食レストランへ。このホテルの朝食は、本当に充実したメニューで楽しみです。
saraiの楽しみは、朝食の飲み物にシャンパンがあることです。朝シャンですよ!

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配偶者の楽しみは、温野菜があること。普通は生野菜しかないですよね。今朝は、ズッキーニやパプリカや玉ねぎやナスなどのいろんな野菜を炒めたもの。なんだかお腹に優しく、野菜がいっぱいとれそうです。果物も、生のフレッシュなものがカットしてあります。スイカ、赤いメロン、青いメロン、ブドウ、いちごなど。ハムやチーズの種類も多いです。

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また、なんといっても、パンが小ぶりなのが良いです。いろんな種類を食べたいのに、一個の大きさが大きいとそんなに食べられませんものね。また、トースターがあって食パンも焼けます。珍しいものでは、フレンチトーストがあります。

また、ここのテーブルの飾りつけはひまわりです。ロビーにもひまわりがいっぱい飾ってありますが、大きくて綺麗ですね。

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しっかり朝食を頂いて、大きなカバンはホテルに預け、バーデン一泊のための荷物を持って出発です。
バーデンへは2つのルートがありますが、ホテルの前をバーデン電車Badner Bahnが走っているので、それを利用します。でも、チケットは車内だとコインしか使えないので、残念ながら2駅戻って、始発のウィーン・オーパー駅Wien Operの窓口でチケットを買って乗ります。でも、お蔭でバーデン電車の詳細な時刻表がもらえたので、まあいいでしょう。

この電車を利用するのは2度目です。3年くらい前にバーデンの温泉を楽しみに出かけたのが、最初です。途中のフェーゼンドルフ・ショッピングシティ南駅Vösendorf Shopping City Süd (SCS)にIKEAやトイザラスがあったのを覚えていましたが、もちろん、今回通過した際にもそのままです。
IKEAの前を通過。

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IKEAには大きな駐車場がありますね。家具とかを買って、マイカーに積んで帰るのでしょう。

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ようやく、IKEAの大きな建物の横を通り過ぎます。

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バーデン電車はウィーンの街中はトラムの線路を走るのでゆっくりですが、郊外に出ると専用の線路を走る一般鉄道なので、俄然、スピードを上げて走ります。

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途中の駅の様子です。のどかでしょう。ここはトリブスヴィンケル・ヨーゼフスタル駅Tribuswinkel-Josefsthal。バーデンまで6駅。残り4キロほどです。

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駅近くの沿線には立派なお宅が建っています。

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駅から離れた線路のまわりには畑がひろがり、家が点在しており、平原の向こうには山が見えます。

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車窓の景色を楽しむうちに、ちょうど1時間でバーデンのヨーゼフプラッツ駅Baden Josefsplatzに到着。

これからバーデンの1日が始まります。



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バーデンのホテル & スパ

2010年7月16日金曜日@ウィーン~バーデン/2回目

バーデンに着いたところです。

まずは今夜泊まるホテルに向かいます。バーデンは森の中の保養地ですが、ここもとても暑いので、歩く気になれず、客待ちしているタクシーについ足が向いてしまいます。ほぼ最低料金でホテルに楽ちんで到着です。

今日泊まるバーデンのホテルは、ホテル シュロス ヴァイカースドルフ レジデンツ & スパHotel Schloss Weikersdorf Residenz & Spa。このホテルはお城をリノベーションした立派なものです。
まずはチェックイン。

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レセプションのあるロビーも広々としていて格調高いです。

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ゆったりとくつろげるテーブルとチェアーもお城にふさわしい感じのものですね。壁に掛けられている剥製のヘラジカの首は狩猟の館の雰囲気を醸し出しています。

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チェックイン後、ベルボーイにその建物の外に案内され、あれっ・・・?

連れて行かれたのは、別館のスパと客室が新しい建物に作られたところで、あの立派なお城とは別物です。
客室もこれまでのホテルと比べても狭い。ちょっと不本意ですが、メリットもあります。狭いのでエアコンがガンガン効き、寒いくらいなのです。猛暑の今年の夏では、かえってこの方がポイントが高いかも・・・。部屋で十分体を冷やさないと外に出る気もしません。
一応、部屋の様子をご紹介しましょう。
ベッドは明るい窓際に設置されています。

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デスクも設置されており、PCを使うには十分なスペースです。

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バスルームはシャワーのみですが、ここでは問題ありません。何せスパですからね。

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ということで、ここはスパと一緒の建物だから、すぐスパにいけます。さぁ、出かけましょう!
が、なかなかスパの使い方に慣れません。まずは水着を持って偵察です。受付のお姉さんが、更衣室とプールとサウナの場所を教えてくれました。
意を決して別々の更衣室へ。ロッカーの中にバスタオルとバスローブとスリッパが入ってました。水着に着替え、それらを持ってプールに行き、配偶者はまず一泳ぎ。saraiはプールサイドで寝そべって見学です(金槌なんです!)。
次に、木陰の寝椅子で日向ぼっこ。風が心地よく、青空を眺めながらボーッとするのもいいもんだなと思います。

さて、サウナに行きましょう。サウナは2つあり、一方の中に男性がもちろんスッポ●ポンで入っています。もう一方は誰もいないので、こちらを2人で利用することにします。しきたりに従って、我々もスッポ●ポンで入ります。スッポ●ポンでのサウナの利用にもちょっとは慣れ、ふたりっきりなのでじっとり汗をかくまで十分楽しめました。他には誰も入ってこなかったし・・・。

その後はプールサイドでのんびり過ごします。我々がサウナに入った頃はまだ時間も早かったのか、人が少なかったようですが(ホッ!)、だんだん家族連れなどで賑わってきます。子供たちがプールで遊び、そのまま水着で芝生の上でボール遊びをし、大人たちはのんびり日光浴という風景です。ウ~ン、ヨーロッパの夏って感じですね。もちろん、日本人は我々だけです。



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バーデンのバラ園をぶらぶら

2010年7月16日金曜日@ウィーン~バーデン/3回目

さて、バーデンのホテルでスパを楽しんだところで、そろそろ行動開始です。

遅い朝食をたっぷり頂いたきりなので、オペレッタの前に早めの夕食もいいかなということで、街の方に出かけてみることにします。リゾート気分で、saraiはショートパンツ(実は寝間着(笑い))にビーチサンダル。配偶者もビーチサンダルです。
ホテルの横の広大なバラ園、ドブルホフパーク / ローザリウムDoblhoffpark / Rosariumを抜けていきます。ヨーロッパで一番広いとも言われるバラ園です。
大分終りかけていますが、やはり薔薇はきれいですね。

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盛りの頃はすごかったでしょうね。
ツル薔薇の棚もありますが、花はちらほら。

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ツル薔薇の棚の先にもバラ園が続きます。

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バラ園といっても広大な庭園の中にあるので、庭園はひろびろとしています。

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庭園のアチコチに点在するバラを鑑賞しながらの散策です。

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川沿いにも薔薇が咲き誇っています。

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バラ園もこのあたりでお終いです。

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庭園のはずれには大きな池があります。横を流れるミュール川Mühlbachの水を引き入れているようです。

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池の岸辺には鴨が群れています。

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しかし、池があるといってもこの庭園もともかく暑いんです。ちょうど池の端に売店があるので、おばさんに飲み物を頼みますが、なんと財布がない! 出かけるときに着替えたので、財布を部屋に置き忘れたようです。ホテルからかなり歩いてきてしまいましたが、街のレストランで食べ終わった後に気がつくよりはましですね。広大な庭園をホテルの部屋までとってかえし、財布を取ってきます。

改めて出発です。同じ道もつまらないので、庭園の別の道を歩いていると、花嫁さんを見つけます。新婚さんの二人とカメラマンだけのフォトツアーのようです。花嫁さんを見つけて黙っている配偶者ではありません。花嫁さんのほうに駆け寄り、コングラッチュレーション!!って叫んでます。saraiも調子を合わせます。
おめでとう、お幸せに!

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が、このハプニングで池の方には行き損ねてしまい、先ほどのおばさんから飲み物を買い損ねてしまいます。
おばさん、ゴメンナサイ。



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バーデンの美味しい夕食、そしてオペレッタ

2010年7月16日金曜日@ウィーン~バーデン/4回目

バーデンBadenのバラ園、ドブルホフパーク / ローザリウムDoblhoffpark / Rosariumは十分に散策しました。

今度こそ、庭園を抜けて街に向かいます。
街に入ると、道沿いにレストランがありますが、街の中心地のほうに向かいます。

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街には綺麗な路地があります。地図を見ながら、中心地にぶらぶら歩いていきます。

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30分近く歩いて、ようやく、街の中心地、ハウプトプラッツHauptplatzに着きます。ここは以前来たので、見覚えのあるところです。あの印象的な党は三位一体記念塔Dreifaltigkeitssäuleですね。

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前回来た時にシュパーゲルがメチャクチャ美味しかった店を探すと、すぐに見つかります。相変わらず賑わっています。オーストリア料理のレストラン、Amterlです。

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首尾よく、テラス席に座ることができます。

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まずは白ワイン。喉が渇いています。
ところで、お水を注文したら氷を浮かべて持ってきてくれました。ヤッタ!と思ったら、単に冷えた水がなかっただけのようで、ぬるかった・・・。

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次に夏のトマトスープとウィーン風スープです。

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メインはトマトソースパスタ、ハムのパスタです。

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特にスープが美味しかったのですが、量がたっぷりあり、パスタを食べるときにはもう満腹一歩手前。随分、残してしまいました。このお店はいつもスープが美味しいです。

美味しい食事を終えホテルに戻るのですが、かなりオペレッタの時間が迫ってきたのと暑いので、もう歩く気が失せています。
で、また安いタクシーに乗車。配偶者が涼しいねって運転手に言うと、彼が気を利かせてエアコンをさらに強くしてくれ、快適な帰路になります。

この日の散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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ホテルの部屋で短時間ですがぐっすり眠り、英気回復して、正装でオペレッタへ。
今日はバーデン市の夏劇場Sommerarena Badenでヨハン・シュトラウスのオペレッタ「ウィーン気質」です。
このバーデン市の夏劇場は、街近くの公園、クア・パークKurparkの中にあります。再びタクシーに乗って、その夏劇場に到着すると、大勢の人が劇場のまわりで開場を待っています。

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もう夕方ですが、まだまだ暑く、みなさん公園で涼みながら待っています。

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公園の中にあるこの夏劇場は小さいですが、立派な外観です。
夏しか使わないのはもったいないですね。

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入り口の前では夏らしいいでたちのみなさんが暑さを凌ぎながら開場を待っています。

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入口の横には、今回の公演を紹介する写真があります。
この夏は「ウィーン気質」のほかにオッフェンバックの「パリの生活」も公演しており、写真のうち、左の6枚は「パリの生活」、右の3枚が「ウィーン気質」です。

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開場になり、さっそく席に着きます。2列目の中央というかぶりつきの席です。なおかつ、この劇場はコンパクトなので、ステージも狭く、そしてなによりも客席からステージが近い。オーケストラピットも目の前です。

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ところで、この劇場は夏だけの劇場にふさわしい仕掛けがあります。
それは天井が開閉することです。開演時は満開状態です。

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2階席の人はなんだか涼しそうです。

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ステージの上方の壁には可愛い絵が描かれています。

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暑さの中、オペレッタを楽しみましたが、内容は素晴らしいものでした。
詳細についてはここにご紹介済です。

終演後はタクシーを利用せずに、暗い夜道を歩きましたが、何とか迷わずに20分ほどかけてホテルに無事帰着。
シャワーを浴びてさっぱりし、例のよく効くエアコンで十分体を冷やし、さあ、寝ましょう。

帰国も大分、近づいてきました。
最後のラストスパート。
明日はウィーンのお友達と初デートです。るんるん・・・



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特別コースメニューのランチ@ポーラ美術館

今年は日本中のアチコチで大雪の被害が出ていますが、ここ横浜は毎日よいお天気で、本当にありがたく思っています。
そんな日々の中でも、今朝は起きたその瞬間から、笑みがこぼれるほどの大快晴!
こんな日を待っていたのです。

さあ、箱根のポーラ美術館に『アンリ・ルソー パリの空の下で ルソーとその仲間たち』を観に行きましょう。


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朝食を簡単に済ませて、出発です。急ぐ旅ではないので、一般道路を利用して行きます(要は有料道路を使わずにただで行くっていうことです)。
1国は渋滞もなく順調なドライブで、いよいよ小田原から箱根の坂を登ります。箱根湯本の駅を過ぎると箱根駅伝でお馴染みの急なくねくねの坂です。
暖かい陽射しの気持ちのよいドライブですが、さすがに箱根に来ると外気温の表示は4℃。道路の端のほうには雪もあります。やはり、箱根を侮ってはいけませんね。宮ノ下を過ぎ、富士屋ホテルの竜宮城のような建物を眺めながら、もう少し登って、ポーラ美術館の標識に従って左折すると、道路の端には結構雪が積もっています。主要道路をちょっとはずれるとこんなものですね。緊張しますが、目的地は直ぐそこです。

ポーラ美術館に到着。美術館の周りは雪がい~っぱい!入口のあたりも少し雪が残っています。


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アプローチの階段の横にも雪があります。


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いつ来ても、清清しい気持ちの良い建物ですね。アプローチの向こうにはエントランスが見えており、その下に美術館の建物が少し見えています。


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アプローチを進み、エントランスのすぐ近くまで来ました。《アンリ・ルソー》の文字が見えています。


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エントランスのガラスの扉の向こうは、とっても暖か。広々とした空間が広がります。
エントランスのロビーへはエスカレータで下っていきます。


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エスカレータで下っていくと、美術館の広大な空間が見渡せます。とってもモダンで明るい空間ですね。


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もうお昼も過ぎているので、まずは昼食をいただきましょう。
このポーラ美術館にはレストランとカフェがありますが、今日は奮発してレストラン「アレイ」にはいります。
今日は平日ですがちょうどお昼時なので窓に面したテーブルは結構うまっています。


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それでも奥の方の窓に面したテーブルに案内してもらいました。
全面ガラスの向こうには箱根の自然な森が広がります。


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さて、ちょっと贅沢をして、ルソーの展示会にちなんだ特別メニュー『ブルターニュからの贈り物』(2730円)をオーダー。
ほどなくオードブルが運ばれてきました。「海の幸のマリネ 生姜風味」です。


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左から、つぶ貝、海老、スズキです。結構フレンチ風の強い味のソースですが、まあルソーにちなんだということで結構でしょう。
次がメインの「ホロホロ鳥のコンフィ 彩り野菜のソースと共に」です。


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ホロホロ鳥の味ってよく分かりませんが、鶏と言われてもそう思ってしまうかもという味です。ホロホロ鳥はルソーの故郷マイエンヌの名産だそうです。
ぱりぱりに焼けており、ちょうどよい具合の熱さで美味しくいただきました。ソースはタマネギ(白いソース)、ほうれん草(緑のソース)、カボチャ(黄色いソース)をベースとした3種類ですが、タマネギが一番くせがなく美味しかったかな・・・
次はデザートの「オレンジのプティング ゆずのシャーベットを添えて」です。


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冷たいシャーベットがさっぱりして美味しいですね。
最後にコーヒー。


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ポーラ美術館特製の角砂糖でおしゃれにコーヒーが飲めました。


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美味しく贅沢なランチをいただいたところでいよいよ美術鑑賞ですが、それは次回で。


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アンリ・ルソー展@ポーラ美術館

さて、ポーラ美術館でのランチも終え、いよいよsaraiと配偶者の二人でずっと楽しみにしていた『アンリ・ルソー展』。
特に配偶者はアンリ・ルソーが大のお気に入りです。

配偶者「アンリ・ルソーって素朴派とか言われてて、人物だけが異常に大きく描かれ全体のバラスを欠いた絵とか、妙な南国のジャングルと動物の絵とか・・・ま、素人画家で下手くその代表のようにも言われてるよね。だけど、数年前にプラハの国立美術館の近現代部門で観た彼の絵は不思議なくらい初めて魅力を感じてしまって、そんな自分にビックリしてしまったわ。そんなわけで、是非まとめて彼の作品を観てみたいと思っていたのよ。」

sarai「オルセー美術館なんかにあるジャングルの妙な雰囲気のある絵はとても感じるところがあるよね。フランス人画家の心象風景って感じかな。日本でまとめて彼の作品を見られるのは楽しみだね。」

さあ、観てみましょう。
まずはレストランから出たところにある窓口でチケットを購入します。事前に美術館のサイトからインターネット割引券を印刷しておいたので100円引きの1700円です。それにしても高いですね! 
ところで、一度この美術館に入館するとスタンプカードを貰え、2度目からは200円引きです。そして、5回目は無料になります。sarai達も多分この美術館はこれで3度目ですが、残念ながら今までのスタンプカードは捨ててしまっています。悔しいですね。これからはちゃんと保存します。
ちなみにシニア割引も200円引きですが、65歳以上なのでsarai達はまだまだです。
で、3400円をクレジットカードで払いました。まあ、今日のランチよりは安いです。


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エスカレータを下りたところが展示会場です。

配偶者は「いやぁ、いいわね。確かになんだか変な絵だけど、写実的に描かなければいけないということはないわね。当時のサロンで評価されていた絵とは違うこのアンリ・ルソーの絵を、ピカソが大絶賛したらしいけど、ピカソの目指すところもこんな所にあったのかもしれないわね。そして、ピカソが主となってアンリ・ルソーを囲む会を開いたらしいけど、その会に集まった面々の名前には驚くわね。こんな人達が集まり、音楽を奏でながら絵画論に花を咲かせたかと思うと、羨ましいったらありゃしない!いい時代だったのね。」などとブツブツ言いながらご機嫌です。

展示はいくつかに分類して並べられていました。
2枚目に展示されていたのは、今回の展示会のポスターにもなっている「エッフェル塔とトロカデロ宮殿の眺望」ですが、暖かい色調の絵からはしみじみとした思いが伝わってきてほのぼのとします。エッフェル塔の先端の3色旗は妙に大きいような気もしますが、そんなことは絵の価値と関係ありませんね。


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色々と絵を見て歩くと、飛行船を描いた印象的な絵に出会いました。「飛行船《レピュブリック号》とライト飛行機のある風景」です。


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関連展示を見ると、ルソーは飛行船の写真やライト飛行機の写真を参考にこの絵を構成したようです。自分の興味の大きいものを自分の心の中で再構成しているんですね。題材が何であれ、彼の心の風景が具現化されるわけで、題材が異なってもすべてルソー・ワールドになっており、一貫性のある絵画群になっています。そして、その肌触りは暖かく素朴です。このよい意味での絵の下手さ加減が、ピカソの心を捉えたのでしょう。ピカソのようにあまりに絵が上手過ぎる人にとっては、その上手さが作品表現上の足枷になる部分があると思います。ピカソはアフリカの民俗品に触発されて自分の上手過ぎる絵の転換を図りますが、ルソーはそのあたりが自然にできているところが素晴らしいと思います。ピカソがルソーの作品を評価したのも分かります。しかしながら、ピカソの芸術的鑑賞眼の素晴らしさには舌を巻きますね。この感性がピカソの最高の美質かもしれません。

で、この展示会での最も素晴らしかった作品は「エデンの園のエヴァ」です。隣にはゴーギャンの同一題材の絵画が展示されていましたが、この絵はアンリ・ルソーの絵の方が素晴らしい。絵の構成、植物の仕上げの精緻さ、多彩な緑色の描き分け、パーフェクトに感じる絵です。この絵に関する限り、幻想的な作風の練達したプロ画家と言えます。


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この絵をまったくイマジネーションのなかで作り上げたのは驚嘆すべきことです。パーツは植物園で写生したかもしれませんが、この風景は彼のイマジネーションによるものです。完成度の高い絵です。
このような素晴らしい絵画が日本の美術館に所蔵され、いつでも見に行けるのは嬉しいことですね。

事実、どこからこれらの作品を借り集めてきたのかと思ったら、ほとんどがポーラ美術館のものなんです。ポーラ美術館の基となった作品を蒐集した鈴木常司さんに感謝ですね。特にアンリ・ルソーに着目して収集したのは素晴らしいことです。
莫大な財産を築いた人は、こういうことに使ってもらいたいですね。

今回の展示会は総合的な展示になっていて、ルソーの音楽まで紹介していました。彼はヴァイオリンが得意で、音楽の面でも秀でていたようです。彼の作曲したワルツがヴァイオリン独奏で聴けるようになっていたので、ヘッドフォンで聴いてみました。譜面を見ながら聴きましたがなかなかの力作。音楽の面でのセンスも感じました。

また、彼を取り巻く仲間たちとの交遊についても紹介されています。ピカソ主催の「アンリ・ルソーを讃える夜会」は詩人アポリネールのこの日のための詩の朗読もあり、大変歴史的に意義深いものです。
また、ルソーが貧しい生活のなかで催していた夜会も音楽などの出し物で楽しいものだったようです。彼の人柄が偲ばれます。この夜会でアコーデオン担当だったのが、かのジョルジュ・ブラックだったということで大変驚きました。

ということで彼にゆかりの画家たちの作品も一緒に展示されていました。いちいち挙げていたらキリがないので省略しますが、それらの展示も楽しめました。

この展示会の会場の1階下の階では常設展もやっていましたが、saraiはこのあたりで疲れてしまいグロッキー。
それでも、もう一踏ん張り元気を出して一通り見て歩きました。
この美術館には印象派以降の名品がぞろっと揃っています。ルノワール、モネ、ゴッホ、・・・・
そのなかで今回一番気に入ったのはデュフィの絵です。配偶者とも意見一致。
「食道楽」という作品でレストランの光景を絵にしています。


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ワイドな横長のカンヴァスにバラ色で描いています。下のブルーとの自然な対比・融合がとても素晴らしいですね。
デュフィの絵のなかでもとても良い絵だと感じました。こういう絵を見ていると気分が高揚します。

絵を鑑賞した後は定番のミュージアムショップに向かいます。それは次回で。
大涌谷からの夕刻の富士山もお楽しみにね。


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アンリ・ルソー展おまけ@ポーラ美術館

さて、ポーラ美術館でのアンリ・ルソー展はなかなかのものでした。
次はお楽しみのミュージアムショップに向かいましょう。

まずは、気に入った絵のポストカードをゲットしましょう。
この美術館も他の日本の美術館の多くと同じように展示会場内での写真撮影禁止ですから、気に入った絵はポストカードを購入するしかありません。ヨーロッパの美術館は無料若しくは有料で撮影可能(もちろんフラッシュ禁止ですが)のところも結構あります。
写真撮影禁止の美術館ではたいてい3~5枚くらいポストカードを購入しています。
ここでも3枚ゲット。
あとは何か面白いものがないか物色します。
いろんなものがありましたが見るだけにして、最終的に定番の美術書コーナーへ。
一般の書店では扱っていないような書籍が結構揃っています。
saraiが面白そうな美術書を見ていると、配偶者が横で「こんな本があるわよ!」って言ってます。
ヨーロッパの旅案内の本ですが、内容が4月の旅に関連しています。
新潮社の「プロヴァンス 歴史と印象派の旅」です。


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内容を見ると綺麗なカラー写真付きで今度の旅の目的地のアヴィニョン、アルル、マルセイユ、エクス・アン・プロヴァンスなどを美術絡みで紹介しています。ずばり、こんな本が欲しかったんです。
で、お買い上げ決定です。
この本は「とんぼの本」というシリーズでほかにも何冊か並んでします。
4月の旅に関連する本としては「ドイツ・ロマンティック街道」がありました。


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これは直接美術には関係ありませんが、ロマンティック街道自体が芸術品みたいなものですね。もちろん、今回訪問予定のヴュルツブルグ、ローテンブルグは詳しく記述されています。
で、この本もお買い上げです。
意外なところで旅の資料が手にはいりました。

なお、ロワール古城巡りに向けては、既に藤本ひとみの「華麗なる古都と古城を訪ねて」を購入して読んでいるところです。
残念ながら、本書ではロワールの古城ではブロワ城だけがとり上げられていますが、フランス文化に造詣の深い彼女の面白い視点での文章は何者にも代えがたい魅力があります。


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ミュージアムショップも十分な成果がありました。そろそろこの美術館を出発しましょう。
ポーラ美術館のスタッフのお姉さん達のにこやかな笑顔でのお見送りで美術館を出て、また愛車に乗車。

実は、ルソーを楽しんだ後、日帰り入浴を楽しもうと思っていたのですが、予定以上に時間を費やしてしまい、もうそんな余裕はありません。箱根の山の中で暗くなってしまったら、道路も凍ってくるかもしれませんものね。そろそろ自宅に向けて帰りましょう。でも、ここまで来て富士山を見ないというのも、残念でたまりません。
近くの大涌谷で、ちょっと富士山を見ていきましょう。
というわけで、仙石原を抜けて大涌谷に向かいます。
冬の寒々とした仙石原でした。


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カーナビの誘導で抜け道のような狭いくねくね道を走り、美術館から15分ほどで大涌谷に到着です。
ちょっと山頂に雲がかかっていますが、大きくて立派な富士山に出会えました。やはり、完璧な富士山を見るならば、午前中ですよね。でも、満足です。


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雪のある山肌から噴煙が上がる大涌谷もなかなか魅力的です。


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車がまばらな駐車場の真ん中に停まっているのは、もちろんsaraiの愛車のプリウスです。

ところで、大涌谷といえば名物の「黒たまご」が気になりますね。でも、5個で500円なんですよ(超高!)。しかも、ばら売りなし!とデカデカと書かれています。ゆで卵を5個も食べられる人はいないでしょう。ちょっと1個を食べたいだけなんですよね。だいぶん悩みましたが、今日はもう家に帰るので、残りはお土産にしようということで購入。配偶者と1個ずつを食べました。美味しかったです。
と、「最終のロープウェーになります」というアナウンスが流れています。
さあ、sarai達も明るいうちに帰りましょう。

帰りは行きの1国とは別の道で湘南バイパスを快適に飛ばして帰宅。といっても無料の道路だけで帰りました。
充実した1日を過ごして、リタイア生活の有り難みを感じました。
次のドライブはどこにしましょうか・・・。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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10/07 08:57 堀内えり

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08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

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