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仲道郁代オール・ベートーヴェン・プログラム@サントリーホール 2011.2.6

いやその、別に美貌のピアニストの追っかけをしているわけではありませんが、たまたま前回のエレーヌ・グリモーのピアノ・リサイタルに続いて、またまた美人ピアニストの仲道郁代さんのコンサートに出かけました。

仲道郁代さんのオール・ベートーヴェン・プログラムのリサイタルなんですが、何故かフルオーケストラの伴奏付きでピアノ・ソナタ以外にピアノ協奏曲までやってしまうという驚きのプログラムです。


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彼女のリサイタルに行かれたかたはお分かりでしょうがクラシックの演奏会としては異例の彼女のおしゃべり付きでもあります。
難しいことはなしにして、音楽はまあ楽しければいいのではないでしょうか。そういう風に感じさせてくれるのが彼女の希有の才能でしょう。

さて、今日のプログラムは以下です。

 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番ハ長調
 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番ハ短調《悲愴》

  《休憩》

 小林研一郎&仲道郁代スペシャルトーク
 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番変ホ長調《皇帝》

  《アンコール》
    エルガー:愛の挨拶(ピアノ・ソロ)

で、オーケストラ演奏は以下です。

 指揮:小林研一郎
 管弦楽:東京フィル

まずは仲道郁代さんの登場を固唾を飲んで待っているとシルキーな輝きの水色の細身の素敵なドレスでにこやかにステージに出てきました。いつもながら華やかな雰囲気の方ですね。
ベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番ですが、まあ綺麗な演奏ではありますが今一つの感です。彼女の解釈ではモーツァルトからの影響が大きくモーツァルトのピアノ協奏曲第21番との関連を意識されたようですが、そのせいかピアノのタッチもモーツァルトを聴いているような感じです。この曲はそういう演奏も多いことは確かですがsaraiの趣味としてはやはりベートーヴェンらしく重厚な演奏が好みです。初期の協奏曲とは言え、ベートーヴェンの力のこもった傑作の一つだと思っています。もっと堂々とした響きを期待していました。
また、オーケストラと協奏する場合、ピアノの音量が不足がちにも感じました。もっとも前回聴いたエレーヌ・グリモーのピアノの音量があまりにもたっぷりしていたので、それと比較して感じてしまったのかもしれません。
まあ聴いていて気持ちのよい演奏ではありましたので心地よくはあったんですがそれだけのことで・・・・

次は《悲愴》ですが、ピアノ協奏曲第1番を弾き終えた後のカーテンコールで彼女は何とマイクを持って登場。早速お楽しみのおしゃべりが始まりました。とはいえポップ系のコンサートと違い、彼女のおしゃべりはあくまでも音楽の話だけです。これから弾く《悲愴》についてのピアニストならではの解説です。内容もさることながら、彼女の話は何となく心地よく響きます。好きな言い方ではありませんが、癒し系の感じですね。ほのぼのって感じです。そう言えば、今日の聴衆はおじさん・おじいさんがやたらに多いねって配偶者が耳打ちします。まあ、saraiもその一人ですから、「そうだね」っていうしかありませんが、彼女はおじさんキラーですね。

ともあれ、《悲愴》です。これはよい演奏でした。耳にタコができるほど聴いた名曲中の名曲ですが、それを無理なく名曲として演奏してくれて、これも難しいことはなしにして楽しめました。協奏曲では感じた音量の問題もソロですから無理なく聴けます。第1楽章は厳粛な序奏と軽快なアレグロの対比がちょうどよい感じで颯爽とした演奏です。第2楽章はベートーヴェン的な抒情がたっぷりと表現されてうっとりとします。第3楽章はもう疾駆するのみで快適に感じます。名曲を名曲として演奏してくれるってまあ悪いことじゃありませんね。

休憩の後、彼女が再登場。何と今度は金色のドレスに着替えての登場です。後で配偶者に指摘されましたがドレスに合わせて髪形までふわっと広がったものに変えていました。休憩時間ではなくて装いを変えるための時間だったんですね。お洒落な姿形は音楽には直接は関係ありませんが、彼女のリサイタルの場合はこれも楽しみの一つでいいでしょう。

で、コバケンさんと彼女のおしゃべり開始。コバケンさんもあの情熱的な指揮ぶりとは違って、とても優しそうな方です。クラシックの演奏会としては異例ですがこういう演奏会もありでしょう。音楽についての楽しいお話がピアノでの色んなメロディーの実例付きで続き、音楽ミーハーのsaraiはにやにやして聴いていました。コバケンさんの「ベートーヴェンのピアノ協奏曲第2番は嫌いだ」って発言には驚きましたが、まあ分からないでもないですね。仲道郁代さんがモーツァルトのピアノ協奏曲第20番のベートーヴェン作のカデンツァをコバケンさんに求められて弾き始めて、すぐに「忘れてしまった!」って放棄したのもとても面白かった。コバケンさんのピアノが意外にお上手なのにもびっくり。

そうこうするうちに東京フィルのメンバーがステージに出てきて、《皇帝》が始まりました。これも《悲愴》同様に名曲中の名曲。これも難しいことはなしで良い演奏でした。がんがん弾く演奏ではありませんがそれはそれでいいでしょう。名曲アワーを素直に楽しませてもらいました。それに生演奏の響きは何者にも代えがたいしね。

アンコールはどうするんだろう、ベートーヴェンだったら、まさか《エリーゼの為に》?って思っていたら、ご本人がマイクなしでご説明です。いつもリサイタルの〆は《愛の挨拶》なので、今日もベートーヴェンではなく、それを弾きますということでした。

たまにはこういう演奏会も楽しくてよかったなと思いながらサントリーホールを後にしました。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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07/08 15:53 じじい@

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久々のコメント、ありがとうございます。
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06/18 12:46 sarai

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06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

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