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ルーブル美術館見て歩き:フェルメールを見なくては!

2011年4月1日金曜日@パリ/6回目

さて、フェルメールの絵に向かって進みます。

途中のフランドル絵画、ドイツ絵画も見ていきましょう。

まずは、ヤン・ファン・エイクの「宰相ロランの聖母」です。実に精緻な表現の絵です。ヤン・ファン・エイクと言えば、彼の兄と2人で描いたゲントの祭壇画の精緻な表現も凄そうです。これから大修復だそうですから、いつか、きっとベルギーのゲントに修復の終わった祭壇画を見に行きたいと念願しています。


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次は、ハンス・メムリンクの「聖ヤコブと聖ドミニクスの間の聖母子」です。メムリンク独特の世界ですね。メムリンクもいつかきっとベルギーのブルージュに彼の傑作群を見に出かけたいものです。


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ホルバインの「アンナ・フォン・クレーフェの肖像」です。ホルバインの故郷はドイツですが、イギリスの宮廷画家をしていました。この絵のご婦人を見て、みなさんどう思いますか。そんなに美人ではありませんが、それなりの魅力がありますね。それがホルバインの画力なんです。ホルバインは、イギリス国王の結婚相手の見合い肖像画を描くためにドイツに行き、この絵を描きあげました。この絵を見たヘンリー8世はすっかり気に入り、4番目の妻にします。が、実物と会ったヘンリー8世は愕然とし、半年で離婚したそうです。この絵がルーブル美術館にあることを知らなかったので、この絵を見付けたsaraiは嬉しくなります。というのも、今回の旅でウィーン国立歌劇場で見るネトレプコ、ガランチャが出演するオペラ《アンナ・ボレーナ》は、ヘンリー8世と2番目の妻アン・ブーリン(アンナ・ボレーナ)と3番目の妻ジェーン・シーモアの愛と憎しみの物語なんです。アンとジェーンを演ずるのがネトレプコとガランチャです。そして、オペラには出てきませんが、その後の妻アン・オブ・クレーヴズがこの絵の人物です。ヘンリー8世は、結局6人の妃を持ちました。ヘンリー8世はこの離婚劇を宗教的に可能にするために、ローマ・カトリック教会から離脱しイングランド国教会を成立させました。この絵を見ると、そういう歴史的背景が頭の中をよぎります。


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次は、saraiの大好きなクラナッハの作品です。
「風景の中のヴィーナス」です。なんとも不自然な体型がいいんです。


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次は、デューラーの「自画像」です。有名な「自画像」はミュンヘンにあり、それもこの旅で鑑賞予定です。それというのも、デューラーの街であるニュルンベルグをこの旅の後半で訪れる予定なので、それを記念して?という感じです。


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ルーベンスの「マリー・ド・メディシスのマルセイユ上陸」です。実はルーベンスはあまり好みではありませんが、フランドル絵画でルーベンスは外せませんね。ちなみに、マリー・ド・メディシスはフィレンツェ大公の娘でメディチ家からフランス・ブルボン家に嫁いできた人です。ところで、ロワール古城巡りに再三登場したカトリーヌ・ド・メディシスは、同じメディチ家からブルボン家の前に断絶したヴァロワ家に嫁いできた人で、2人は遠縁の関係です。まあ、2人とも摂政として絶大な権力をふるうという共通点があることと、結婚相手がアンリ4世とアンリ2世と似ているのでややこしいですね。


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ようやくフェルメールの絵に到着。が、先着の団体が取り囲んでいて、長々と説明員の話が続き、待たされます。迷惑な話ですが、我慢ですね。ようやく団体が移動してくれて、ゆっくりと鑑賞です。なかなかの名品(地理学者)ですが、配偶者の評価は厳しいものです。よく描けているのにね。saraiとて、「牛乳を注ぐ女」などの代表作と比べる気はありませんが、それでもフェルメールの力作には違いありません。


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もう1枚の「裁縫をする女」はとても小さな絵で寂しいですね。


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充分絵画鑑賞を楽しんだのですが、クラナッハの特別展示をやっているということで、さらに楽しみは続きます。
クラナッハの「三美神」です。これは今年になって、購入・展示になった作品です。400万ユーロだったそうです。4.5億円くらいですから、よい買い物だったのではないでしょうか。それでも購入資金が不足し、最後の100万ユーロは一般の寄付に頼ったとのこと。1月29日の特別鑑賞会では、高額寄付の約600人が招待され、先程ご紹介したボッティチェリのフレスコ画の前でフルートの演奏などもあったようです。
いずれにせよ、ルーブル美術館はまた素晴らしい絵を手に入れたようです。


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おまけのクラナッハまで鑑賞し、本当に充実した美術鑑賞でした。というわけで、もう心身ともに疲れ果て、この後凱旋門に行くつもりでしたが、予定を変更して昼食にすることにします。
再び、ピラミッドまで戻ってきました。
ピラミッドのガラス越しにルーブル美術館の建物が見えます。よい風景ですね。


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ルーブルのメトロの駅に向かいます。


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予定しているシャンゼリゼのレストランにメトロで向かうためです。


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ルーブル美術館見て歩き:シャンゼリゼでプリウス発見!そして、ムール貝のランチ

2011年4月1日金曜日@パリ/7回目

ルーブル美術館での美術鑑賞は本当に疲れました。美味しいランチを食べて元気回復を図りましょう。

メトロに乗って、あっと言う間にシャンゼリゼ通りAvenue des Champs-Élyséesに着きます。シャンゼリゼ通りは本当に久しぶりです。やはり人通りが多いですね。


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カフェテラスの前は歩道が狭くなっているので、人と行き交うのも混み合って大変です。


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と、ここで意外なものを発見!
トヨタのショールームです。世界のシャンゼリゼに進出していたんですね。ちょっと、覗いてみましょう。
かっこいいコンセプトカーと思しきものが展示されています。


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そして、我が愛車プリウスももちろん展示されています。


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未来志向のような車も展示してあります。


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店内のテーブルに、自動車の紙の組み立て模型と塗り絵が置いてあるので、孫へのお土産にいただきましょう。

ようやく、シャンゼリゼ通りの中程にあるレストランに到着です。レオン(Leon de Bruxelles)というムール貝のレストランです。お店の名前からも分かるように、ベルギー名物のムール貝料理の店です。


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お店の間口は狭いのですが、とても奥行きがあって店内は広く、予約なしでもすぐにテーブルに案内してもらえます。まわりのお客さんはみんな、もりもりとムール貝を山ほど食べています。


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sarai達も、負けじとムール貝の山盛りを注文します。
が、その前に飲み物ってことで、アルザスの白ワイン(もちろん、リースリンク)をいただきます。とても美味しいワインです。


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で、いよいよムール貝の料理が届きます。
配偶者はムール貝だけです。これは19.7ユーロ。


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saraiはさらに海鮮もプラスしたものです。これは22ユーロ。


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ムール貝だけのレストランですが、そのムール貝はさすがに美味しいです。山盛りのムール貝を、あっと言う間に完食です。


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いやあ、満足!満足!
お店を出ると、シャンゼリゼ通りの向こうに凱旋門が見えます。今日は凱旋門に上る予定でしたが、ルーブル鑑賞でかなり疲れたので、この予定はキャンセル。


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メトロに乗って、いったんホテルに戻り、休養して、今夜のオペラに備えます。



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この記事へのコメント

1, yueさん 2011/07/03 16:56
はじめまして。
山盛りのムール貝を見て、以前パリを旅したときのことを思い出し、コメントさせていただきました。
日本だとムール貝を頼んでもちょこっとだけで、なかなかガッツリいただけないんですよね。
パンやフライドポテトに煮汁をつけてもとても美味しかったと記憶しています。

2, saraiさん 2011/07/03 22:59
yueさん、初めまして、saraiです。

何故かヨーロッパのムール貝美味しいんですよね。それに安い。で、山盛りを食べることになります。煮汁も完食ですから、パンにつける分は残りませんでした。

HP覗かせてもらいました。ウィーンのページなんですね。saraiもウィーン大好き人間ですから、今後ともよろしく。今年も4月に続いて、10月にウィーンにオペラ・コンサート聴きに行きます。目玉はプレートル指揮ウィーン・フィル@楽友協会です。

3, yueさん 2011/07/04 18:04
わあ!羨ましいです。
プレートル指揮のウィーン・フィル!
ウィーン・フィルはまだ聴く機会がなくて、いつかはと思っています。
プレートルさんは笑顔がとても素敵な方ですよね。
こちらこそ今後ともよろしくお願いいたします。

4, saraiさん 2011/07/04 19:02
プレートル指揮のウィーン・フィル、昨年の来日公演で聴いて、感動しました。是非、本場でプレートルさんがお元気なうちに聴こうと決意しました。といっても、チケットは一般発売されないので、大変入手困難で現地に着いてがっかりという事態も覚悟しています。ウィーンでVSOをプレートル指揮で聴かれたこと自体、素晴らしい経験でしたね。存命の指揮者では、プレートル、ハイティンクのお二人を一番尊敬しています。
再度のコメントありがとうございました。

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ルーブル美術館見て歩き:夜はオペラ座、そして、カフェ・ド・ラ・ぺでお茶

2011年4月1日金曜日@パリ/8回目

ムール貝のランチに大変満足しました。

レストランのすぐ近くにメトロの出入口があるので、そこからメトロに乗ってホテルにもどります。


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メトロは1号線でコンコルドConcordeまで行き、そこで朝出発したときにも乗った12号線に乗り換えます。


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この12号線でノートルダム・ドゥ・ロレット駅Notre-Dame-de-Loretteに戻ります。地上に出ると、朝見学したノートルダム・ドゥ・ロレット教会Notre-Dame de Loretteが見えます。そういえば、朝は外の写真を撮っていませんでした。ギリシャ建築風の列柱が特徴です。


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ホテルの近くの生鮮食料品店の店先には、いちご、マッシュルーム、ホワイトアスパラガスが並んでします。この時期は、ホワイトアスパラガスはまだ早いのか、もうひとつの出来ですね。旅も後半はドイツですから、シュパーゲル(ホワイトアスパラガス)が食べられることを願いましょう。


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ホテルに戻りました。今夜のオペラに備えるために、ちょっと午睡しましょう。

十分に休養を取ったところで、早めにメトロでパリ・オペラ座(ガルニエ)L'Opera Garnierに向かいます。オペラ座はいつものように観光客で賑わっています。


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早速、館内に入ります。が、まだ時間が早いので、階段の前で待たされます。係の黒服の人もなんだか立派ですね。それに館内の装飾も素晴らしいです。


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ようやく、ホール内の座席まで入れました。座席から上を見上げると、シャガール作の天井画「夢の花束」が実に美しいです。これを鑑賞するのも、オペラ座の楽しみのひとつですね。


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今日の座席は平土間です。後ろを振り返ると、天井まで観客席が聳え立っています。


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側面の前部はこんな感じ。


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壁の上のほうの装飾はこんな感じで素晴らしいものです。さすがですね。


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この日のオペラ、ヤナーチェックの《カーチャ・カバノヴァ》はソプラノのアンゲラ・デノケが素晴らしいこともあり、大変感動しました。詳細はここに既に報告済です。

興奮さめやらぬ中、オペラ座の前にある超有名カフェのカフェ・ド・ラ・ぺCafé de la Paixで、夕食がわりのスイーツをいただくことにします。
カフェ・ド・ラ・ぺでは食事もとれるのですが、オペラが終わった後ということで、店内のテーブルは混み合っています。もう夜の11時を過ぎていますが、アフターオペラのディナーをするのが、正当な楽しみ方のようです。皆さん、タフですね。逆にカフェのテーブルは空いており、sarai達はすぐに案内してもらえます。
saraiは、昔食べて美味しかったミルフィーユとカフェモカ(のようなもの)をいただきます。


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配偶者は、このカフェが発祥の地になっているオペラ(チョコレートケーキ)と紅茶です。


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とても美味しくいただきました。さすがにパリは食事・カフェが美味しいですね。でも、単にスイーツとお茶をしただけですが、食事並みの料金(43ユーロ)を支払います。さすがに有名店は高いです。

明日はゆっくりパリの街歩きを楽しんで、夜アヴィニョンに出発です。いよいよプロヴァンスにはいります。


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マーラーはベルリン・フィルで・・・

2011/07/05 00:04
世界の1流オーケストラを生で聴いてみたい。これはクラシックファンの夢です。
saraiもたいていのオーケストラを生で聴きました。そして、残った大物がベルリン・フィル。

以前もご紹介した「グラモフォン」が選んだTop20(2008年)を見てみましょう。

1位:ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
2位:ベルリン・フィル
3位:ウィーン・フィル
4位:ロンドン交響楽団
5位:シカゴ交響楽団
6位:バイエルン放送交響楽団
7位:クリーブランド管弦楽団
8位:ロサンゼルス・フィル
9位:ブダペスト祝祭管弦楽団
10位:シュターツカペレ・ドレスデン
11位:ボストン交響楽団
12位:ニューヨーク・フィル
13位:サンフランシスコ交響楽団
14位:マリインスキー歌劇場管弦楽団
15位:ロシア・ナショナル管弦楽団
16位:サンクトペテルブルク・フィル
17位:ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
18位:メトロポリタン歌劇場管弦楽団
19位:サイトウ・キネン・オーケストラ
20位:チェコ・フィル

BEST10でまだ生で聴いていないのは2位のベルリン・フィルだけになりました。正確を期して言えば、8位のロサンゼルス・フィルは何十年も前の若かりし頃に聴いただけですが、ちゃんと演奏は記憶に残っています。あとはすべて最近の3年ほどで聴きましたから、自分なりの評価はできます。

で、いよいよ、ベルリン・フィルの秋の来日公演を聴くべく、大枚をはたきました。家族は呆れ顔!
ですが、曲目が何とマーラーの交響曲第9番。ベルリン・フィルの生を初めて聴くのにこれほど最適な曲はないというのがsaraiの勝手な言い分です。
昨年はゲルギエフ+ロンドン交響楽団の素晴らしいマーラー第9番を堪能しました。昨年もマーラーイヤー。そして、今年もマーラーイヤー。多分、2年間続いたマーラーイヤーの最後を飾るマーラーのコンサートにこのベルリン・フィルのマーラー第9番がなる筈です。昨年は聴く予定だったウィーン・フィルのマーラー第9番を聴き損ねましたが今度はベルリン・フィル。

ベルリン・フィルのマーラー第9番と言えば、CDで感動したバーンスタイン指揮のものが思い出されます。コンサートの前にはこのCDで予習しましょう。バーンスタインがカラヤンの牙城だったベルリン・フィルをただ1度だけ振った歴史的な演奏でもあり、ベルリン・フィルの気合のこもった演奏、バーンスタインの熱い指揮はまさに金字塔とも言えます。バーンスタインが振ったウィーン・フィルのビデオも戦慄するような演奏でしたが、このベルリン・フィルの演奏も1歩も引かない出来。マーラー演奏に関してベルリン・フィルはそれだけの力を持っているということです。

そのベルリン・フィルを指揮のサイモン・ラトルがどこまで鼓舞できるか、聴きものです。saraiとしてはハイティンクが指揮してくれれば言うことありませんけどね。ハイティンクは今年はロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団とシカゴ交響楽団でマーラー9番を振り、もちろん、素晴らしかったようです。チケットさえ手に入れば、世界のどこでも駆けつけたところなんですが、そんなに甘くありません。チケットが入手できるわけありません。

実はベルリン・フィルが生で聴くオーケストラとして最後まで残ったのはわけがあります。ドイツのオーケストラの重厚にして繊細な響きは大好きなんですが、TV,CDで聴く限り、ベルリン・フィルはドイツのオーケストラとは響きを異にして、非常にモダンでインターナショナルな響きがするんです。高性能なスポーツカーの響きです。指揮者によっては素晴らしい響きの音響だけがあり、そこには音楽を感じません。そのあたりが好みではなく、これまで聴くのを躊躇していました。それに加えて最高に高価なチケットなので、コストパフォーマンスが悪いわけです。

今回の来日公演はマーラーの交響曲第9番と聞き、彼らの並々ならぬ決意を感じました。その現場に立たなくてはと一瞬で思い立ちました。
前にも書きましたが、saraiにとって、マーラー9番は特別な曲です。人間の生と死に真っ正面から対峙した究極の作品。演奏する側も聴く側も生半可な気持ちではいられない音楽です。そして、フィナーレの後の静寂にすべてが込められています。これは生で聴くべき曲の最筆頭だと思います。

NHKのBSで5月18日のアバード指揮のベルリン・フィルのマーラー没後100周年記念コンサートが放送されました。昨日、その録画を聴きました。正直、最初のマーラー交響曲第10番アダージョはもっと美しく響いてほしいところ。そして、「大地の歌」、これはもうフォン・オッターのフィナーレの絶唱が凄かった。まるでかってのフェリアーが乗り移ったかと思うほどの歌唱です。聴こえるか、聴こえないか、瀬戸際のエーヴィッヒ、エーヴィッヒには痺れます。その絶唱を引き出したベルリン・フィルにも敬意を表したいと思います。木管のソロの素晴らしさが心に沁みました。
これはマーラー9番は期待するしかないですね。
全員の思いがひとつになれば、とてつもない演奏をする可能性を秘めたベルリン・フィル、その超演を楽しみに待ちましょう。



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ブルックナーはウィーン・フィルで・・・

いやはや、本日のタイトルはもう昨日の「マーラーはベルリン・フィルで・・・」をパクッたようなものでスミマセン・・・

でも、実際に聴くつもりですから仕方ありません。
昨年のウィーン・フィルはすったもんだの指揮者交代劇で結局は落ち着くところに落ち着きました。そのときにヴェルザー=メストが指揮したのがブルックナーの交響曲第9番。saraiはこれは聴いていません。ブルックナーの9番もマーラーの9番同様に特別な曲ではありますが、saraiにはマーラーほどの思い入れは今のところ、ありません。

しかしながら、ブルックナーと言えば、saraiには交響曲第7番も9番同様に特別な曲なんです。ドイツ・オーストリアの深い精神性、そして、その人間を育んだ広大な自然・大地、それらがあいまって聴く我々が大自然に震撼するようなスケールの大きな音楽です。
この曲を大御所プレートルがウィーン・フィルと楽友協会で演奏するとなるといてもたってもいられません。きっとブルックナーの音楽がとてもスリリングな演奏になるのではないかと非常に期待しています。

そもそも、今年の秋の旅行を10月頃に計画すべく、ウィーンの音楽スケジュールを調べ始めたところからこのことが始まります。最初は国立歌劇場やフォルクスオーパーのスケジュールを調べ、10月前半あたりに狙いを絞っていました。で、次は楽友協会、ウィーン・フィルのスケジュールをその10月前半あたりでチェック。一通り、調べたので、ついでにウィーン・フィルの年間スケジュールを見ていました。すると、ツアーコンサートにプレートルが登場するのを発見。10月26日から連続で、レーゲンスブルク(ドイツ)、ローマ(イタリア)、ヴェローナ(イタリア)でミニツアーです。で、演奏曲目が

 シューベルト:交響曲第7番(8番)「未完成」
 ブルックナー:交響曲第7番

ああ、聴きたい!! そう思いました。昨年の来日公演でのこのコンビを聴いたときの高揚感はまだ体の芯に残っています。もう1度、叶うならば、プレートルを聴きたい、そう思ったことがまざまざと脳裏を横切ります。でも、外国ツアーじゃあねえ・・・・

ところが1日、休みを置いて、10月30日に同じ演奏曲目でウィーン楽友協会でコンサートがあるじゃありませんか!
夢は叶うもの、叶わせるもの。ウィーン・フィルを楽友協会でプレートルかハイティンクの指揮で聴くこと。それもできたら、なるべく、彼らにふさわしい曲でと念願してきました。これは何としても行きたい。

実は11月初めからの国内のコンサートのチケットを買い込んでいます。したがって、この日程って、結構無理なんです。でも、無理を承知で、夢に向かって、ただ、驀進あるのみ。幸い、10月30日のウィーン楽友協会のコンサートはソワレで朝11時からです。コンサートを聴いて、その足でその日のうちにウィーンを発てばいいでしょう。ただ、成田への直通便(オーストリア航空)は時間的に無理。であれば、フランクフルトまわりでANAの成田便に乗ればいいのではないか。早速調べると、まだ空席があります。
これですべてのストーリーが一貫性を持って完結できそうです。

まずはこのプレートルのコンサートのチケットを入手する段取りですが、これが難しい。一般発売がありません。会員のキャンセルしたチケットを入手するしか手だてがありません。コンサートの直前にしか、チケットが手にはいるかどうか、分からないそうです。もうリスク覚悟で進むしかありませんね。だめだったら、ウィーンのホイリゲでシュトルムを寂しく飲んでいるしかありません。幸運を信じましょう。

最悪の場合も想定して、10月26日からのツアーに先立って、楽友協会で行われるゲネプロのチケットも手配しています。運がよければ、ゲネプロとツアーで熟成された最終結果のコンサートを楽友協会で聴くことになります。ああ・・・

ところで、今年もウィーン・フィルの来日公演が10月にエッシェンバッハ指揮で予定されています。これはsaraiはもうヨーロッパに出かけるので入れ違いで聴けません。というか、今年はもともと聴く気がありませんでした。saraiがカラバッジョを尋ねてイタリアとマルタを訪問し、マルタからウィーンに向かう頃、ウィーン・フィルは長いツアーから帰ってくるようです。そうであれば、通常の定期演奏会も聴いておこうというのはもう自然な流れですね。やっぱり、エッシェンバッハがそのまま、タクトをとって、22日、23日と定期演奏会があります。プログラムは

 マーラー:歌曲集「少年の不思議な角笛」(バリトン:ゲルネ)
 ベートーヴェン:交響曲第8番

ベートーヴェンはさることながら、ゲルネのマーラーは聴きたいもの。年末にはゲルネも来日してマーラーの歌曲を歌うようですが、楽友協会でウィーン・フィルと一緒に演奏するのを聴きたいです。これもリスク承知のチケット手配。

これじゃ、

 マーラーもウィーン・フィルで・・・

ですね。

また、この際ですから、昨年、ウィーン・フィルと来日したネルソンズも聴いておきましょう。これはやはり楽友協会ですが、オーケストラはウィーン交響楽団です。プログラムは

 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番(ピアノ:アンスネス)
 マーラー:交響曲第1番「巨人」

またまた、マーラーです。マーラーは楽友協会にふさわしい作曲家です。ピアノのアンスネスはちょうど9月の来日リサイタルを聴くので、縁があります。

ということで、ブルックナーをウィーン・フィルで聴ければいいなあという気持ちを書かせてもらいました。みなさんも是非、応援してくださいね。応援の気持ちは下のアイコンをクリックしてみてください。きっと、大きな後押しになるでしょう!



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この記事へのコメント

1, margareteさん 2011/07/07 04:15
こんばんは(そちらは、おはようございます)

ウィーン・フィルのスケジュールで 10/26ドイツの前日は
ウィーンにいます。

10/25 10h00 Musikferein (Großer Saal)
Wiener Philharmoniker
Georges Prêtre
チケットは当然買えないのですが
チケット取り扱いは Jeunesse Wien Kartenbüro

あと sarai さんが予定している10/30
10/30 11h00 Musikferein (Großer Saal)
Wiener Philharmoniker
Georges Prêtre
チケット取り扱いは Wiener Philharmoniker Karten- und Ballbüro
順番待ちリストに登録できるとは書かれていますが。。
だれでもほしいわけで。。。。

10/25 10/30ともに 連絡先は公開されています。

2, saraiさん 2011/07/07 08:01
margareteさん、おはようございます。

そうですね。だれでもほしいところでしょうね・・・(汗)

一応、チケット入手の手だてはしています。詳細な情報、ありがとうございました。今後もよろしくお願いします。
そして、saraiの幸運も願ってください。

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オペラはR・シュトラウスで・・・

さて、前回はウィーンの楽友協会でのコンサートについて、saraiの思いを語りました。

でも、やっぱり、ヨーロッパではオペラが楽しみです。特に今回はイタリアに出かけるので、カラバッジョ巡礼の合間にオペラを見たい!
まずはローマ歌劇場です。ローマ滞在が3泊ほどあるので、何かやっていないかチェックです。
ありました、ありました!
でも、びっくりです。ローマと言えば、イタリアオペラだと思っていましたが、何とR・シュトラウスです。

 ローマ歌劇場
  R・シュトラウス:楽劇《エレクトラ》
   指揮:ファビオ・ルイージ
   演出:ニコラウス・レーンホフ
   クリテムネストラ:フェリシティ・パルマー
   エレクトラ:エヴァ・ヨハンソン
   クリソテミス:メラニー・ディーナー
   エギスト:ヴォルフガング・シュミット
   オレスト:アレジャンドロ・マルコ=ブールメスター

イタリアでR・シュトラウスもなんですが、R・シュトラウス得意のルイージ指揮に期待して、チケット購入。
そういえば、前にこのローマ歌劇場で聴いたのもドイツオペラ(ワーグナーのワルキューレ)。イタリア人はドイツオペラが好きなんでしょうか。

次は旅の計画を変更してカラバッジョ巡礼をローマからではなく、ミラノから始めることにしたので、もちろん、ミラノ・スカラ座に行きたいですね。ただ、2泊しかしないので、ちょうど公演があるかどうか心配。まずは10月のプログラムをチェックすると、何とこれもR・シュトラウスです。イタリア中、R・シュトラウスにフィーバーしているんでしょうか。で、公演日もチェックすると、ちょうど、saraiの予定にぴったり。決まりですね。

 ミラノ・スカラ座
  R・シュトラウス:楽劇《薔薇の騎士》
   指揮:フィリップ・ヨルダン
   演出:アレジャンドロ・スタディア
   元帥婦人:アンネ・シュヴァネスヴィルムス
   オックス男爵:ペーター・ローズ
   オクタヴィアン:ジョイス・ディドナート
   ファーニナル:オラフ・ベア
   ゾフィー:ジェーン・アーチボルド
   歌手:マルセロ・アルバレス

これはチケットの販売はこれからですから、何とか入手しましょう。キャストもまあまあです。

ということで、イタリアの主要オペラハウスでR・シュトラウスのオペラを聴くなら、ウィーンでも当然、R・シュトラウスを聴かなくちゃあね。
で、ウィーン国立歌劇場でもR・シュトラウスのオペラです。これは本場中の本場ですね。

 ウィーン国立歌劇場
  R・シュトラウス:楽劇《サロメ》
   指揮:ペーター・シュナイダー
   演出:ボレスラヴ・バルロック
   ヘロデス:ミシェル・ロイダー
   ヘロディアス:ジャニーナ・ビークル
   サロメ:カミラ・ニュルンド
   ヨカナーン:ユナ・ウーシタロ

これはメトロポリタンオペラでのヨカナーンを好演したウーシタロにサロメ役のニュルンドがどう絡むか、とても楽しみです。2人とも生で聴くのは初めてです。チケットは入手済です。

これでR・シュトラウスの代表的なオペラを3つも聴くことになりました。R・シュトラウスのオペラ好きとしては満足です。

ウィーンでは、このほか、オペラ、バレエ、オペレッタも見ますが、それは次回で紹介します。
またまた、盛り沢山の音楽に浸れそうです。


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オペラもオペレッタもバレエもコンサートも音楽はウィーンで・・・

さて、前回書いたとおり、10月のヨーロッパの旅では、まず、R・シュトラウスの代表的なオペラを3つ聴きます。

その後もウィーンで音楽三昧。
ウィーン・フィルとウィーン交響楽団の計4回のコンサートについては既に前々回触れました。

で、ウィーン国立歌劇場では、あとオペラとバレエを見ます。

 ウィーン国立歌劇場
  ベートーヴェン:歌劇《フィデリオ》
   指揮:ベルトランド・ド・ビリー
   演出:オットー・シェンク
   フロレスタン:ロバート・ディーン・スミス
   レオノーレ:ヴァルトラウト・マイヤー
   ドン・ピツァッロ:アルバート・ドーメン

 ウィーン国立歌劇場
  バレエ《ラ・シルフィード》
   振付:ピエール・ラコット
   ラ・シルフィード:イリーナ・ツィンバル
   ジェームズ:ロマン・ラツィク

ウィーン国立歌劇場のチケットはすべて良席が入手できました。
フィデリオはド・ビリーの指揮とマイヤーのレオノーレに期待しましょう。
ラ・シルフィードはラコット振付ですから、パリ・オペラ座版ですね。バレエは配偶者は最近ときどき見ていますが、実はsaraiは初体験になります。ビデオではそれなりに見ているので、楽しみましょう。

もちろん、ウィーンではフォルクスオーパーのオペレッタも聴かずにはいられません。
新演出(saraiにとって)のメリー・ウィドウを聴きます。

 フォルクスオーパー
  レハール:オペレッタ《メリー・ウィドウ》
   指揮:アルフレッド・エシュヴェ
   演出:マルコ・アルトゥーロ・マレッリ
   ツェータ男爵:アンドレアス・ダオム
   ヴァラシエンヌ:マラ・マスタリ
   ハンナ・グラヴァリ:アレクサンドラ・ラインプレヒト
   ダニロ:ダニエル・シュムッツハルド
   カミーユ:ヴィンセント・シルマッヒャー
   ニエグシュ:ロベルト・マイヤー

これはラインプレヒトのハンナとそれにロベルト・マイヤー演ずるニエグシュが楽しみです。

そして、最後に見付けたのがアン・デア・ウィーン劇場のバロックオペラです。

 アン・デア・ウィーン劇場
  ヘンデル:歌劇《セルセ》
   指揮:ジャン・クリストフ・スピノージ
   管弦楽:アンサンブル・マテウス
   合唱:アルノルト・シェーンベルク合唱団
   演出:アドリアン・ノーブル
   セルセ:マレーナ・エルンマン
   アルサメーネ:ベジュン・メータ
   アマストレ:ルチアーナ・マンシーニ
   ロミルダ:アドリアーナ・クセロヴァ
   アタランタ:ダニエッレ・ド・ニーセ
   アリオダーテ:アントン・シャリンガー
   エルヴィーロ:アンドレアス・ヴォルフ

これは聴き逃せません。アン・デア・ウィーン劇場というので、ちょっと演出が心配ですが、音楽的には聴きものでしょう。セルセは冒頭に有名なアリア「懐かしき木陰」があります。saraiも高校生の頃、この歌が好きでよく歌っていました、日本語でね。セルセを歌うマレーナ・エルンマンに期待です。
アン・デア・ウィーン劇場のヘンデルといえば、昨年はオペラ仕立てのオラトリオ《セメレ》がありました。これは本当に聴きたかったオペラでした。ウィリアム・クリスティー指揮、ロバート・カーセン演出で、セメレをバルトリが超絶技巧で歌うという3拍子揃ったバロックオペラ。
今年こそはアン・デア・ウィーン劇場の素晴らしいバロックオペラを聴くぞという意気込みです。
これも既にチケット発売済でしたが、まだまだ良い席が入手できました。日本ではあり得ないことです。

10日ほどの滞在でこれだけの音楽を楽しめるウィーンの底深さって、凄いですね。やっぱり、ウィーンだなあ。これでもう9回目のウィーン訪問になるのかな。まだまだ、ウィーン詣では続きそうです。


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sarai流パリ散策:オルセー美術館は・・・

2011年4月2日土曜日@パリ/1回目

旅の4日目です。

パリも実質3日目。今日もゆっくりのお目覚め。

お~、青空です。気持ち良くパリ散策が出来そうですね。夜、アヴィニョンに向けて出発するまで思いっ切りパリを楽しみましょう。

朝ごはんを食べ、荷物をまとめて、ホテルをチェックアウト。レセプションに荷物を預けて、さあ、出かけましょう。
明日からは印象派の画家たちが憧れた陽光あふれるプロヴァンスProvenceです。というわけで、その前にパリで印象派の絵画を見ようと、オルセー美術館Musée d'Orsayに出かけます。地下鉄を乗り継いでセーヌ河畔のアサンブル・ナシオナル駅Assemblée Nationaleで降ります。メトロの駅から地上に上がると、パリの美しい通り、サン・ジェルマン大通りBoulevard Saint-Germainです。


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この通りをセーヌ川Seineの方に向かって歩くと、久しぶりのセーヌ川に出ました。やはり、パリと言えば、セーヌ川。何とも雰囲気があります。


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セーヌ河畔を散歩しながらアナトール・フランス通りQuai Anatole Franceをオルセーに向かいましょう。ここもジョギングをしている人が多いですね。まだ、朝だというのに観光船も多くの人で賑わっています。


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と、銅像が立っています。一体、誰の銅像かなと台座を見ると、トマス・ジェファーソンとあります。一瞬、今どこにいるのか頭が混乱します。ここはパリ。トマス・ジェファーソンといえば、アメリカ合衆国の独立宣言を起草し、後に大統領になった人物。まあ、フランスはニューヨークに自由の女神を贈ったり、アメリカ合衆国の独立とフランス大革命の関連など、色んな繋がりがあるので、何かあるんでしょうね。


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次はセーヌ川にかかる歩道だけの橋があります。レオポール・ゼデール・サンゴール橋Passerelle Léopold-Sédar-Senghor(ソルフェリーノ橋Pont de Solférinoとも呼ばれています)です。オルセー美術館と対岸のチュイルリー公園Jardin des Tuileriesを繋ぐ橋です。これもお洒落な橋ですね。鋼製アーチ式歩道橋ですが、上面がブラジル産の木材で覆われていて、暖かい雰囲気です。


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橋の真ん中まで行って、オルセー美術館の方を眺めてみます。チュイルリー公園を散歩してこの橋を渡り、オルセー美術館に行くのもいいですね。昨日はチュイルリー公園を散歩してルーブル美術館Musée du Louvreに行きましたが、セーヌ川を渡ってオルセー美術館というのも魅力的なルートです。


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オルセー美術館の入口が見えてきました。以前は、オルセー美術館の建物に沿って長い行列ができていたのですが、入口が変わったそうで、今日は行列は見えません。が、新しい入り口に近づいても、それほどの行列はありません。人気が無くなった?


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ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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中に入っても、何だか雰囲気がおかしいです。館内案内をもらおうとインフォメーションに行くと、改装中のため日本語の案内書はないとのこと。えぇ、改装中!道理で何だか雑然としているのですね。改装中だから、見学者も少ないのでしょう。皆さん、よく知ってますね。というより、我々がチェック不足でした。我々のように改装中と知らずに来た人のために、場所を限ってそれなりの作品を展示しているようです。感謝しながら見て回りますが、もちろん作品数はものすごく少ないし、展示もバラバラで、かなり残念な気分です。
とはいえ、ここにあるのは印象派の珠玉の作品群。ゴッホ、ゴーギャン、モネ、ルノワールなどの名作が綺羅星のごとく並んでいることには違いがありません。

とはいえ、saraiが本当に嬉しかったのは、なんとマーラー展が開催されていたことです。
会場になっている部屋にはマーラーの交響曲第4番が流れています。日本に戻ったら、すぐに聴く予定の曲です。展示作品の中に、ロダン作のマーラー像がありますがマーラーの魂を感じさせる秀作です。

本当はルーブル美術館の紹介に続いて、当ブログでオルセー美術館の紹介も行う心づもりでしたが、とてもそういう状態ではなかったのが心残りです。改装が終わったころ、また訪問しましょう。
最後にオルセー美術館の館内の全景だけはご紹介します。


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ま、それでも明日からのプロヴァンス訪問に向けて、印象派の作品群の予習はできたということで良しとしましょう。

もうお昼時なので、美味しいランチでも食べて、気分を回復しましょう。



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sarai流パリ散策:美味しいランチを求めて、セーヌ川の橋巡り??

2011年4月2日土曜日@パリ/2回目

オルセー美術館Musée d'Orsayは思わぬ不完全燃焼に終わりましたが、気を取り直して、美味しいランチをいただきに行きましょう。

今日ランチするレストランは事前にリストアップしておきました。
第1候補のレストランにテーブル予約をしようと電話をかけますが、誰も電話に出ません。
第2候補の眺めがよいと評判のモンパルナスタワーの67階のお店に電話すると、予約はできますが、窓際の眺めの良い席はないとのことでこれはこちらからお断りします。

第1候補のお店はシテ島ILE DE LA CITÉのポンヌフPont Neufの右岸にあり、もう一つ予備の候補は左岸にあるので、フラフラとセーヌ河畔を散歩しながら行ってみることにします。今日は良いお天気で、気温はどんどん上がり、暑いほどです。
しばらく、セーヌ川と川にかかる橋を眺めながらのぶらぶら歩きです。
対岸にルーブル美術館Musée du Louvreが見えてきます。見えている橋はロワイヤル橋Le Pont Royalです。ちょうど、遊覧船が橋をくぐりますね。


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ロワイヤル橋の袂です。正面にルーブル美術館、といっても端っこですが、堂々としています。


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続く橋はカルーゼル橋Pont du Carrouselです。橋の4隅に立つルイ・プチト作の彫像が立派です。橋の向こうには先ほどのロワイヤル橋からルーブル美術館の建物が続いており、まだまだずっと先まで続いています。何と巨大な建物でしょう。橋の先の道路はルーブル美術館の建物をくぐって、カルーゼル広場Place du Carrouselにつながっているようです。カルーゼル広場と言えば、前日訪れたカルーゼル凱旋門Arc de Triomphe du Carrouselのある広場です。


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次は有名なポンデザールPont des Arts(芸術橋)が見えてきます。繊細な鉄骨の骨組みが美しいですね。


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ポンデザールはセーヌ川左岸のフランス学士院Institut de Franceと右岸のルーヴル宮殿のクール・カレCour Carrée(方形宮)を結んでいる歩道だけの橋です。板張りというのがお洒落ですね。横浜の大桟橋を思い起こさせます。この橋も向かいはルーブル美術館ですから、ルーブル美術館に沿って、セーヌ川に3つも橋がかかっているんですね。


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河畔のパリ名物古本の屋台を眺めながら歩いて行くと、もうシテ島まで来ました。
あれ、目指すレストランがありませんね。そのあたりをよく眺めるとシャッターを閉めたレストランを発見。人気のレストランだと観光案内書に紹介されていたのですが、店仕舞したのでしょうか。


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この第1候補だったレストランをあきらめ、もう一つの予備の候補のレストランに向かいます。
レストランは左岸にあるので、セーヌ川を渡ります。
セーヌ川の右岸とシテ島と左岸を繋ぐポンヌフPont Neuf(新橋)です。これまた、超有名な橋ですね。ヌフNeuf(新しい)という名前とは裏腹にパリで現存する最古の橋です。


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橋の中程ではシテ島の端っこをかすめています。そこからはシテ島内の通りが続いています。通りの先に見えるのはサント・シャペルSainte chapelleでしょうか。ノートルダム大聖堂Cathédrale Notre-Dame de Parisはさらにその向こうですね。


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ここから、ポンヌフの残りの橋を渡って、対岸に向かいます。


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ほぼ、ポンヌフも渡り終えました。正面の真ん中のこちらに突き出した形のビルが、目指すレストランのあるビルのようです。


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ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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観光案内書によると、目指すレストランKongはこのビル(Kenzoビル)の5階にあり、ポンヌフが正面に見え、空とセーヌ川が一望できる見晴らし抜群のお店らしいです。さらに、日本人のデザイナーが装飾を手掛け、料理もフランス人と日本人がコラボして担当しているとのこと。ちょっと楽しみです。


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sarai流パリ散策:ポンヌフを眺めながら、レストラン・コングでランチ

2011年4月2日土曜日@パリ/3回目

さて、ようやく今日のランチをいただくレストランのあるKenzoビルに到着。

ビルの5階までエレベータで上がると、お洒落なレセプションで綺麗なお姉さんが待っています。
ランチを食べたい旨を伝えると、お姉さんからは開店まで5分ほど待ってちょうだいねとのこと。まだ、時間が早過ぎたようですね。
このレストランは、5階がレセプションで、レストランスペースが6階にあるコング(KONG)という名で、2003年にオープンしたそうです。日本人のデザインとある観光案内書は正確ではなく、フィリップ・スタルクによる内装だということです。また、出張料理人・菰野ふみこの料理監修だそうで、開店当初は相当話題になったそうです。待っている間、5階のフロアを見学。このフロアにもテーブルがありますが、6階の最上階のように天井から光が降り注いだり、ポンヌフPont Neufやセーヌ川Seineの眺めは楽しめません。左の壁面には、このレストランのメインモチーフである能面風のゲイシャガールが装飾されています。


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可愛い飾り棚もあります。


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この5階からカラフルな階段を上ると、眺望のよい6階のレストランスペースに出られるようです。


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さて、開店と同時に6階のレストランスペースに案内され、一番客です。セーヌ川に近い席に案内してくれ、そこからはポンヌフとセーヌ川が見えます。全面ガラス張りなので、素晴らしい眺めです。


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レストランスペースを見渡すと、ガラスを通して明るい陽光で内部が光り輝いています。まだ、お客さんは我々以外は誰もいません。


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さて、メニュー(英語)を持ってきてもらいます。実にユニークな内容でオーダーが難しいですね。ランチのセットメニューもないので頭を捻っていると、ウェイターが別のメニューを持ってきます(なぜ別のメニューを持ってきたのかは分かりません)。それをよく見ると、色んな料理を組み合わせたプレートがあるのを発見! 刺身やマグロのタルタルなどの和風のものも含めたいろんな料理が食べられそうです。配偶者はUDON(うどん)も食べてみようと提案。白ワインももちろんオーダー。


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料理を待っていると、ちらほらとお客さんがはいってきます。椅子の背には、ゲイシャガールと思われるデザインが施されています。本当に意表を突くようなコンセプトのレストランで面白いことこの上なしです。


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まず、大きな木のプレートの上に美味しそうなフランスパンとバターがのせられて運ばれてきます。これは美味しいです。


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飲み物はエヴィアンと白ワイン。とりあえず、フランスパンとワインを楽しみます。


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和風盛り合わせはなかなか美味しいお刺身です。盛り付けも素晴らしく、フランス風の和風プレートという感じです。マグロのタルタルがユニークです。


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そして、うどんが絶品で、とても美味しい。ものすご~く美味しいのですが、味付けが一体何なのか最後まで不明です。ちなみに、うどんにはお汁はなく、ソースがからまっているだけ。讃岐のぶっかけうどんみたいですが、醤油味ではありません。ただし、このうどんは日本では考えられない高価なものなので、ソースの材料がsaraiには想像もつかないものを使っているのかもしれませんね。


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この日は暑い日なので、ガラス張りのレストランスペースが温室みたいで少し暑いのが難ですが、お洒落で眺望がよく、光にあふれており、貴重な体験です。お料理も和風といいながら、あまり食べたことのない味で新鮮な体験です。ただ、このランチが合計70ユーロというのは、ちょっと高過ぎ?

美味しいランチに満足し、元気よくパリ散策を再開。



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sarai流パリ散策:凱旋門からの絶景

2011年4月2日土曜日@パリ/4回目

さて、美味しいランチで身も心も元気になり、観光モードにはいります。

昨日行けなかった凱旋門Étoileに上ってみることにします。レストランから、セーヌ川Seine沿いに最寄のメトロの駅・シャトレChâteletに向かいます。その途中に、道沿いにペットショップと花屋がずらっと軒を連ねているところがあります。いよいよ春ですね。


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どこまでもどこまでも花屋さんが続き、驚きです。
花の種類は日本と変わりがありませんが、実に豊富な花々です。


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どこを見ても見慣れた花々ですが、花の色や葉っぱの色合いが綺麗ですね。

シャトレ広場Place du Châteletに着きます。広場の中央には立派な柱が立っています。これはナポレオンの勝利を記念して建てられたもので、柱の上には金色の天使像がのっています。下にはスフィンクス像があります。


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この広場に面して、オペラ公演なども行われるシャトレ座Théâtre du Châteletがあります。この劇場は、19世紀後半のナポレオン3世のパリ改造計画で造られた由緒あるものです。20年近く前に、saraiが親子4人でパリ旅行をしたときに、この劇場でドビュッシーのオペラ《ペレアスとメリザンド》を見たことが懐かしいです。


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ここからメトロに乗って、凱旋門に向かいます。
メトロで凱旋門の最寄駅シャルル・ド・ゴール・エトワールCharles de Gaulle Étoileに降り立ち、シャンゼリゼ通りAvenue des Champs-Élyséesから間近に凱旋門を眺めます。凱旋門はやはりエッフェル塔と並んでパリの象徴ですね。


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前から一度は凱旋門に上りたいと思っていたので、いよいよ、それを実現しましょう。

凱旋門の周りは巨大なロータリーになっているため、地下通路を通らないと凱旋門に近づけません。複雑な通路を通って、凱旋門の下に出ます。
凱旋門に上るチケット売り場は行列になっていますが、ここもカルト・ミュゼが有効なので、チケットの行列に並ばずにすっと凱旋門の内部にはいれます。そこからぐるぐる螺旋階段を上り、展望台を目指します。いやはや、心臓ばくばくで疲れ果てます。それでも屋上からは360度パリの市内が見渡せ、景色が素晴らしいです!

モンマルトルMontmartreの丘の上のサクレクール寺院Basilique du Sacré-Cœurが見えます。


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シャンゼリゼ通りもまっすぐに伸びているのが見渡せ、コンコルド広場Place de la Concordeのオベリスク、その向こうにはチェイリュリー公園Jardin des Tuileriesとルーブル美術館Musée du Louvreの巨大な建物が見えます。


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シャンゼリゼ通りをズームアップしてパチリ。


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エッフェル塔Tour Eiffelはいやでも目にはいってきますね。が、結構、遠くに見えます。


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エッフェル塔を思いっきりズームアップしてパチリ。


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シャンゼリゼ通りの反対のほうにまわると、新凱旋門l'Arche de la Défenseとそのまわりの高層建築が見えますが、モダンな建物はパリの風景の中では異様に感じられます。


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かなり長い間、凱旋門からの眺めを楽しみます。ぐるぐる周りながら、パリの名所を探し、パリ・オペラ座L'Opera Garnierや金色に輝くアンバリッドInvalidesなど、次々に探しあてて喜びます。満足したところでようやく凱旋門の下に降ります。今度は下から凱旋門を見上げます。
大変な迫力ですね。


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別の方向に廻って、見てみます。同じようにも見えますが、デザインが違っています。


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これで凱旋門は上も下も十分楽しみました。

ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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さらにパリ散策は続きます。


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sarai流パリ散策:ギュスターブ・モロー美術館

2011年4月2日土曜日@パリ/5回目

凱旋門Étoileを楽しんだ後は、ギュスターブ・モロー美術館Musée Gustave Moreauに行くことにします。

この美術館は泊まっているホテルに近いので、美術館訪問の後で預けていた荷物を受取りに行けるので、とても効率的です。

メトロを乗り継いで行こうとしますが、saraiがメトロの路線を間違って乗ったため、大回りすることになります。けれども、メトロは全線共通運賃だし、怪我の功名でパリの街を電車から観光できます(結構、負け惜しみ・・・)。というのも、メトロとはいえ、エッフェル塔Tour EiffelからモンパルナスMontparnasseの近くまでは高架を走るメトロだからです。間近にエッフェル塔を見ることができるのは、嬉しい誤算です。
大回りの挙句、やっと最寄りのサン・ジョルジョ駅Saint-Georgesに到着。モンパルナス=ビヤンヴニュ駅Montparnasse - Bienvenüeで6号線から12号線に乗り換えて、リカバリーできました。

本来、乗るべきだったルートと実際に乗った大回りのルートを地図で確認しておきましょう。


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メトロの駅から地上に出ると、サン・ジョルジョ広場Place Saint Georgesです。


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ここから、ギュスターブ・モロー美術館に向かいます。

ギュスターブ・モロー美術館は、モローの自宅がそのままの形で美術館になったもので、高級アパートメントが立ち並ぶ一角にあります。あまりにも周りの風景に溶け込んでいるので、思わずその前を通り過ぎてしまいます。行き過ぎたことに気付き戻ってみると、ちゃんとフランス国旗が出ています。


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ドアを開けて入ると受付です。今日はカルト・ミュゼがあるので、入場無料です。
2階は居住部分で見学もできるらしいのですが、部屋には鍵がかかっていて入れません。仕方なく、そのまま3階に上がります。上がったとたん茫然としてしまいました。かなり広い空間なのですが、すべての壁がモローの作品で埋め尽くされています。しかも大作ばかりです。特徴的なモローの作品ばかりです。


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一目でモローの作品と思われるものばかりなのですが、よく見ると、ほとんどが未完成です。でも十分鑑賞に値する出来栄えです。
これは『レダの白鳥』ですね。


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何故こんなに未完成の作品ばかり残したのでしょう。オルセー美術館で見た『オルフェウスの首を運ぶトラキアの娘』や、昨秋大原美術館で見た『雅歌』はすごく小さな作品でしたが、それは素晴らしいものでした。モローの緻密な画風ではこんな大作は仕上げられないというか、全体の構想がほぼ出来上がればそれでもいいのかもしれませんね。でも、完成品を見てみたいものですね。未完成でもこんなに見応えがあるんですから、完成していれば、さぞや素晴らしいでしょう。

次の階に上る内階段があり、上りながらこの3階の展示室を一望できますが、作品の量に圧倒されます。


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次の4階も同様にモローの世界が広がります。この階の作品も未完成とはいえ、素晴らしい作品が惜しげもなく、並べられています。
この作品も女性はほとんど完成しています。好きな作品です。
この絵は『妖精とグリフィン』です。


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次の作品は『プロメテウス』を描いた作品のようですが、ほぼ完成作ですね。素晴らしい出来です。


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次の作品は超大作です。これは数少ない完成作のようです。象徴主義の究極を極めたともいえるでしょう。この絵は『ユピテル(ジュピター)とセメレ』です。


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次の絵は先ほどの絵の中心部分と構図がそっくりです。こうやって、試作を膨大に重ねていったのでしょう。その画家のエネルギーたるや、恐るべしです。
この絵ももちろん『ユピテル(ジュピター)とセメレ』です。


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芸術家は如何に芸術のため一筋に身を捧げ尽くすものかとしみじみ感じながら、時を過ごします。そろそろおいとましようと階段を降りていくと、なんと2階のモローの居住部分がオープンしています。何とも贅沢な生活ぶりを思い起こさせられる空間です。

ここは書斎ですね。


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ここは寝室。


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調度品の質が違います。お金持ちだったんですね。とはいえ、自分の絵はほとんど売らなかったそうですから、父親から引き継いだ遺産がすべてだったんでしょう。

窓からは隣の庭の美しい緑が見えます。このあたりは高級住宅地であることが分かります。


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またまた滞在時間が長くなりました。本当にもう帰ります。その前にレセプションの前にあるミュージアムグッズをちょっとながめてからね・・・。

この後はホテルで荷物をピックアップして、リヨン駅に向かいます。


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この記事へのコメント

1, 久禮重興(クレ シゲオキ)さん 2011/08/01 20:15
ギュスターブモローは好きな作家です。
モロー美術棺の美しい写真をありがとうがございました。次回のヨーロッパ旅行の節には必ず入ってみたいと思います。
又色々と情報を掲載してください。
今、京都にフェルメールの3点が来ています。
フェルメールの作品を多く展示してある美術館の情報なども、教えていただければ幸いです。敬具

2, saraiさん 2011/08/01 22:15
久禮さん、初コメントありがとうございます。
こういうコメントをいただくとブログを書く励みになります。
モロー、いいですよね。是非、モロー美術館においでください。
フェルメールですが、この旅ではルーブルで2点、ミュンヘンでの特別展で1点見ました。ミュンヘンは今後ブログで紹介予定です。
ヨーロッパで多く展示しているのはご存じでしょうが、アムステルダム国立美術館です。私も訪問しましたが、生憎、閉館中で見られませんでした。ただ、「牛乳を注ぐ女」など、日本で公開された際に見ているので、今後行くかどうかは未定です。現在、フェルメール30数点のうち、3分の2くらいは見ました。今後は少しずつ見ていこうかと思っています。

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sarai流パリ散策:パリを離れて・・・

2011年4月2日土曜日@パリ~アヴィニョン/6回目

ギュスターブ・モロー美術館Musée Gustave Moreauからホテルまでは歩いてすぐです。

ホテルに預けておいたスーツケースを受取ります。と、レセプションのおじさんが深刻そうな顔で重要なミステークがあったと言うので、身構えます。預かってもらったスーツケースの問題でしょうか。すると、朝チェックアウトするときに、クレジットカードで支払った金額は間違えて高い金額を支払ったとのことです。なんと、支払金額が泊まった部屋番号の数字になっていたとのこと。いけませんね、こちらも確認を怠りました。後日、差額をクレジットカードの口座に振り込んでくれるとのこと。今後、支払いの際はしっかり確認するようにしましょう。

メトロを乗り継ぎ、リヨン駅Paris Gare de Lyonに向かいます。メトロの駅はエスカレーターのないこともかなりあり、重いスーツケースを抱えての移動は体力を消耗します。タクシーに乗ればいいのですが、あくまでも公共交通機関を利用して旅のコストを抑えるのもひとつのこだわりです。
メトロの駅には、大震災に見舞われた日本を応援するポスターが貼ってあるのが印象的です。有難いですね。


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リヨン駅につくと、購入済のチケットのTGVの発車時間までは2時間弱もあります。余裕をもって移動するので、これは仕方がないですね。PCを開いて、この旅の記事を書いたりしながら時を過ごしましょう。
リヨン駅はこんな感じで、電車を待つ人がいっぱいです。ターミナル駅の鉄骨の大屋根も立派です。


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出発予定の電車の一覧を表示する掲示板も巨大です。大きな駅なんですね。


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乗車30分ほど前に、乗車するTGVが入線してきました。2階建てです。


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夕食用に、サンドイッチ&菓子パン&飲み物のセット(日本ではこんなセットはないかもね)を売店で購入し、乗車。


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流石にTGVのファーストクラスは立派です。荷物置き場には、もう既に誰かがスーツケースを置いていて一杯です。困っていると、じっとsaraiの様子を見ていたらしいおじさんがアドバイスしてくれます。スーツケースは、他人のカバンの上に重ねて載せて構わないとのことです。確かに横にして重ねるといくつも積めるけど、日本ではそういうのは嫌がられますね。これも文化の違いでしょう。

定刻にTGVは発車します。行き先はマルセイユMarseille行ですが、途中アヴィニョンAvignonまでまったく停まらないようです。アヴィニョンまで2時間40分です。途中にはリヨンLyonなどの大きな街もあります。フランス国鉄FNCFは割り切りが凄いですね。まあ、お蔭で早く着くので有り難いことです。

アヴィニョンには予定通り定刻で到着。

パリからアヴィニョンまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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アヴィニョン到着と同時に先頭車両まで走り、暗闇に輝くTGVの雄姿をカメラに収めます。TGV、かっこいいです!


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駅舎を出ると、アヴィニョンTGV駅Gare d'Avignon TGVが夜の暗闇の中に浮かび上がっています。


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アヴィニョンTGV駅からアヴィニョンの市街地へはシャトルバスが出ています。シャトルバス乗り場は、駅の目の前の広場にあります。夜遅くのアヴィニョン到着ですが、駅から出るとバスが待っています。


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バスに乗ると、運転手さんが日本人かと聞いてきます。そうだと答えると、フクシマか?と聞かれてしまいます。こんなところの人まで福島の原発問題を知ってるんですね。

バスは20分ほどして出発し、10分ほどで、在来線の駅、アヴィニョン・サントル駅Gare de Avignon Centreのすぐ近くの郵便局前の停留所Avignon Posteに到着です。このアヴィニョン・サントル駅は旧市街地の城壁のすぐ近くにあり、この駅からは真っ直ぐに市街地中心に向かって大きな通り、ジャン・ジョレス通りCours Jean Jaurèsが伸びています。その通りが街一番の繁華街のようです。プラタナスの並木がずっと続いていて素敵な通りです。通りは途中からレピュブリック通りRue de la Républiqueと名前を変えます。

夜の喧噪の中、この通りを荷物を引っ張って10分ほど歩きます。
予約していたホテルに無事に到着。

ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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なかなか可愛いレセプションです。早速、チェックインします。


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アヴィニョンのホテルは『ホテル・ドゥ・オルロージュ(Hôtel de l'Horloge)』。ここで、2泊します。

ホテルは旧市街の時計台(ロルロージュ)広場Place de l'Horlogeに面しています。もっとも時計台広場に面しているのは実際はこのホテルの1階にあるレストランでホテルの入口は横の路地をはいったところにあります。
この広場に隣接して法王庁広場Place du Palaisがあります。旧市街の法王庁近くの観光には、最高の場所ですね。レストランやお店もこのあたりにたくさん揃っているので便利です。が、最寄り駅の在来線の駅、アヴィニョン・サントル駅から歩いて10分はあるので、駅近くのホテルに泊まって、荷物はそこにおいて観光に出てくるのもよいのかもしれません。

到着した日は土曜日だったせいか、若者が大勢でワイワイガヤガヤ大騒ぎ。その騒ぎは深夜遅くまで続きます。このホテルの口コミに、夜煩くて眠れないというのがありましたが、その人も土曜日の宿泊だったのでしょうか。(宿泊2日目の日曜日の夜は、静かなものだったんです。)

さて、夜遅いとはいえ、ネット接続をしないわけにはいきませんね。パリのホテルと違って、WIFIのパスワードを入れるだけですんなりと繋がり、FTP接続などのどの接続も制限がなく、至極快適です。まあ、これが普通ですけどね。

部屋の中を紹介しておきましょう。
こじんまりとしていますが、カバンを広げるために必要なスペースは充分にあります(写真は翌日の朝に撮影)。


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水周りは、本当に一般的なものなので、つい写真を撮り忘れましたが、バスタブもあり快適です。
部屋は路地に面した2階です。窓からの路地の眺めはなかなかのものです。アヴィニョンらしい路地です(この写真も翌日の朝に撮影)。


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今日はもう遅いので早く寝ます。
明日はアルルArlesとアヴィニョンAvignonの観光です。まさに体力勝負の日々が続く旅です。
オヤスミナサイ・・・でも、街一番の繁華街は若者の熱気でうるさいぞ!

こうして、旅の4日目も舞台をパリからプロヴァンスに移して、無事終了です。


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カラヴァッジョを巡る旅:企画編(ミラノ、ローマ)

10月の旅の計画を連日、夢中で練っているところです。
今回のテーマはバロックのイタリア人画家カラヴァッジョに徹底的にこだわることにしました。彼の作品に強く惹かれたからです。
で、最初は彼の作品が一番多く残るローマから旅を開始するつもりでしたが、やはり、彼の生誕の地ミラノから旅を始め、彼の足跡を追いながら、彼の作品を鑑賞することにします。
なお、この旅の企画のベースとなるのは、宮下規久朗著《カラヴァッジョ巡礼》(新潮社:とんぼの本)です。パーフェクトにカラヴァッジョの足跡をまとめてくれた著者に感謝です。旅を思い立って、即購入しました。

生誕の地ミラノから、彼が活動の拠点として生活したローマに移動。カラヴァッジョが殺人を犯し、お尋ね人になり、逃避行したナポリ、シチリア、マルタ(実際はマルタが先でシチリアが後ですが、旅の都合上、順番を変えます)とイタリア半島を北から南まで縦断し、シチリア島からマルタ島まで巡る大旅行です。

まず、ミラノでは

 ブレラ美術館(エマオの晩餐)
 アンブロジアーナ絵画館(果物籠)

の2作品を鑑賞。エマオの晩餐は逃走中のナポリで描いた作品。《果物籠》はローマで描いた現存する唯一の静物画です。
これが果物籠です。


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次にローマでは

 ボルゲーゼ美術館(執筆する聖ヒエロニムス、蛇の聖母、果物籠を持つ少年、バッカスとしての自画像、洗礼者ヨハネ、ダヴィデとゴリアテ)
 パラッツォ・バルベリーニ国立古代美術館(ナルキッソス、ホロフェルネスの首を斬るユディト、瞑想の聖フランチェスコ)
 ドーリア・パンフィーリ美術館(悔悛するマグダラのマリア、エジプト逃避途上の休息、洗礼者ヨハネ)
 カピトリーノ美術館(洗礼者ヨハネ、女占い師)
 サンタゴスティーノ聖堂(ロレートの聖母)
 コルシーニ美術館(洗礼者ヨハネ)
 ヴァティカン美術館(キリストの埋葬)
 サン・ルイジ・デイ・フランチェージ聖堂(聖マタイの殉教、聖マタイの召命、聖マタイと天使)
 サンタ・マリア・デル・ポポロ聖堂(聖パウロの回心、聖ペテロの磔刑)

の22作品を鑑賞。もしかしたら、全部は無理かもしれませんね。でも、見逃せない作品ばかりです。
ボルゲーゼ美術館には、ボルゲーゼ枢機卿が集めた6枚ものカラヴァッジョの作品があります。なかでも、《ダヴィデとゴリアテ》はカラヴァッジョの絶筆ですし、絶対に見たい作品です。


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《蛇の聖母》も好きな作品です。


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なお、ボルゲーゼ美術館には、ベルニーニのアポロンとダフネ、ダヴィデ,プロセルピナの略奪,アエネアスとアンキセスという素晴らしい彫刻作品もあり、これも再度見たいと思っています。

パラッツォ・バルベリーニ国立古代美術館の3作品はいずれも名作揃いです。特に《ホロフェルネスの首を斬るユディト》は素晴らしい作品です。


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ドーリア・パンフィーリ美術館には3作品ありますが、《洗礼者ヨハネ》はカピトリーノ美術館にあるもののレプリカのようです。

カピトリーノ美術館には2作品。《女占い師》はほぼ同じ構図の絵がルーブル美術館にあります。4月に訪問した際、実はちゃんと見ませんでした。アチャ・・・
なお、この美術館には、三島由紀夫が《仮面の告白》の冒頭で記したグイド・レーニの《聖セバスティアヌスの殉教》があるので必見です。とても美しい作品です。

サンタゴスティーノ聖堂の《ロレートの聖母》、これは一番楽しみにしている大好きな絵です。何と美しく神々しい聖母でしょう。


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コルシーニ美術館では1作品。

ヴァティカン美術館の《キリストの埋葬》は大作です。ナポレオンが接収し、その後、返還され、ヴァティカン美術館に展示されるようになったそうです。これも必見ですね。


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サン・ルイジ・デイ・フランチェージ聖堂のマタイ3部作はおそらく、カラヴァッジョの最高傑作でしょう。ひどく混み合うらしいので、朝1番で見たいなと思っています。なかでも《聖マタイの召命》はしっかり見たい作品です。


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サンタ・マリア・デル・ポポロ聖堂の2作品もマタイ3部作同様に重要な作品。見逃せません。いずれの作品も素晴らしいですが、特に《聖ペテロの磔刑》がダイナミックで凄い迫力です。


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以上がローマで見る作品です。まさに綺羅星のごときカラヴァッジョ作品です。

ローマでは、さらに欲張って、ベルニーニの傑作中の大傑作の2作品を見たいと思っています。配偶者には、また、ローマに行けばいいじゃないの、無理はしないほうがいいわよって言われているんですが、ウーン・・・見たい!!

 サンフランシスコ・ア・リーパ教会(ベルニーニ:福者ルドヴィカ・アルベルトーニ)
 サンタ・マリア・デッラ・ヴィットリア教会(ベルニーニ:聖テレサの法悦)

カラヴァッジョは丸2日かけて見てまわり、3日目の午前中にベルニーニを何とか見られないかと思っています。

この後、ナポリに移動する計画です。



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カラヴァッジョを巡る旅:企画編(ナポリ、シチリア島、マルタ島)

さて、カラヴァッジョにこだわる旅の計画ですが、生誕の地ミラノ、そして、活動の拠点ローマまで、決定。

次はナポリに移動します。ナポリはカラヴァッジョがローマで殺人を犯し、とりあえず、身を潜めた地です。
ナポリでは

 カポディモンテ美術館(キリストの笞打ち)
 ピオ・モンテ・デラ・ミゼリコルディア聖堂(慈悲の七つの行い)
 パラッツォ・ゼヴァロス・スティリアーノ美術館(聖ウルスラの殉教)

の3作品を鑑賞します。
カポディモンテ美術館の《キリストの笞打ち》は光と影の対比で劇的な効果を見せる力作で、見る者も思わず力がはいってしまうような素晴らしさです。これは必見です。


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ピオ・モンテ・デラ・ミゼリコルディア聖堂の《慈悲の七つの行い》は描かれた当初からずっとここに飾られている大作です。これまた、必見です。


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パラッツォ・ゼヴァロス・スティリアーノ美術館の《聖ウルスラの殉教》はナポリから、マルタへさらに逃亡し、シチリアを経て、再び、ナポリに戻ってきた晩年の作品です。絵画全体を闇が覆う晩年にふさわしい傑作です。これを見ないわけにはいかないでしょう。

ナポリは3作品と数は少ないですが、いずれもカラヴァッジョが逃亡中にナポリで描いた作品で傑作揃いです。見応えがありそうです。

ナポリで描いた作品と言えば、ミラノでも《エマオの晩餐》も見ますが、今回の旅では、ウィーンでも見てこようと思っています。
ウィーン美術史美術館にある《ロザリオの聖母》はナポリで描かれた大作です。


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ナポリの次はシチリアですが、途中、カプリ島とアマルフィでティレニア海をクルーズして、地中海を満喫します。これはカラヴァッジョとは無関係。

で、シチリアでは、まず、イタリア半島に近いメッシーナです。カラヴァッジョはナポリからマルタに逃れ、マルタで聖ヨハネ騎士団の騎士になり、生活が安定するかというところで、またトラブルを起こし、マルタ島から脱出します。シチリア島のシラクーサを経て、ここメッシーナに移りました。

メッシーナでは

 メッシーナ州立美術館(ラザロの復活、羊飼いの礼拝)

の2作品を鑑賞します。
メッシーナ州立美術館の2作品はいずれもここメッシーナで描かれた傑作です。しかも、メッシーナの街は1783年、1908年の大地震で壊滅し、さらに仕上げに第2次世界大戦の空襲でまた壊滅し、カラヴァッジョの作品が飾ってあった教会も壊滅しましたが、この2作品はその試練を生き延びたといういわくつきのものです。
《ラザロの復活》の充実ぶりは驚くべきものです。とても逃亡中の画家の作品とは思えません。必見です。


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《羊飼いの礼拝》も暗い画面にうづくまる聖母子を見守る羊飼い達の暖かく優しい眼差しが感動的です。これも必見です。


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メッシーナからはカラヴァッジョの足跡を逆行することになります。次はシラクーサです。
当初はシラクーサの美術館の開館スケジュールの関係でメッシーナを通り越して、いきなりシラクーサに直行し、カラヴァッジョを見た後にメッシーナに戻るという変則日程にしていました。が、よくよく調べると、シラクーサのパラッツォ・ベッローモ州立美術館は閉館中でカラヴァッジョは教会に移されて展示されていることが分かり、展示スケジュールも変わっており、メッシーナ、シラクーサの順に廻ることに変更しました。

シラクーサでは

 サンタ・ルチア・アッラ・バディア教会(聖ルチアの埋葬)

の1作品を鑑賞します。
サンタ・ルチア・アッラ・バディア教会の《聖ルチアの埋葬》はこの教会の聖堂の主祭壇画です。聖ルチアはシラクーサの街の守護聖人でこの教会に埋葬されています。まさにあるべきところにあるべきものが描かれたと言えるでしょう。この地で見るべき作品ですね。短いシラクーサ滞在中に急いで描いたせいか、カラヴァッジョにしては少し精緻さを欠くような気もしますが、それを補って余りある構図の素晴らしさです。殉教した聖ルチアの小さな体が何ともいえず、侘しいですね。


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ところでシラクーサは古代ギリシャの植民都市でした。アルキメデスがお風呂にはいっていて、アルキメデスの原理を発見したのもこのシラクーサです。太宰治の名作「走れメロス」の主人公メロスが走ったのもこのシラクーサです。ということで、シラクーサにはギリシャ遺跡がわんさとあります。折角ですから、カラヴァッジョからは時代がずい分遡りますが少し見て歩きましょう。

次はいよいよ最終目的地マルタ島に渡ります。カラヴァッジョはナポリから船で直接マルタ島に渡りましたが、saraiはシチリア島からたった45分の空の旅です。本当はフェリーで渡りたかったのですが、もうオフシーズンでフェリーの運行日程が合いませんでした。

マルタ島の首都ヴァレッタでは

 サン・ジョヴァンニ大聖堂(洗礼者ヨハネの斬首、執筆する聖ヒエロニムス)

の2作品を鑑賞します。
サン・ジョヴァンニ大聖堂の《洗礼者ヨハネの斬首》はカラヴァッジョ最大の作品です。最高傑作の呼び声も高い傑作中の傑作。まさにこの絵を見るためにわざわざマルタ島にまで渡ることになりました。じっくりと堪能させてもらいましょう。


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これでカラヴァッジョ巡礼の旅を締めくくりますが、実にそれに相応しい大作です。この絵には、カラヴァッジョのすべてが込められています。光と闇の対比、劇的な動き、優しい眼差し、そして、何よりも精緻を極めた天才的な写実表現です。

この旅でうまくいけば、カラヴァッジョの傑作32作品+1作品(番外のウィーン美術史美術館)が見られます。しかも、その描かれた地で見られる作品がほとんどです。こういう旅が実現しそうで、実に幸せな気持ちです。カラヴァッジョは精緻な写実と光と影の表現で、次に続くレンブラントやフェルメール、ラ・トゥールという天才画家達に道を示したエポックメーキングな大芸術家です。その足跡を彼の作品を鑑賞しながら、尋ね歩く旅、これに優る喜びはありません。こういう旅を一緒に歩いてくれる配偶者に一番感謝しています。


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ツィンマーマン入魂のベルク:アラン・ギルバート+東京都響@サントリーホール 2011.7.18

いやはや、今日のコンサートの主役はまず、ヴァイオリニストのツィンマーマンです。ベルクの協奏曲を自在に弾きこなしたのは驚異的でした。また、それ以上にヴァイオリンを自分の声のように歌わせ、その紡ぎだすサウンドが実に音楽的なこと。音楽を存分に楽しませてくれました。大変な音楽家です。20世紀のベルクの作品だけでなく、アンコールで弾いたバッハの無伴奏パルティータの見事さ。技術もさることながら、その美しい音楽にうっとりと聴きいります。

そして、2人目の主役は指揮者のアラン・ギルバート。その大きな体を使って、実にスケールの大きな音楽を作り出します。東京都交響楽団の美しい弦楽セクションがさらに力強さを増したような感じです。ギルバートは以前の北ドイツ放送交響楽団の首席客演指揮者の時代に比べて、ニューヨーク・フィルの音楽監督になった今、体が一回り大きくなった(太った?)とともに、音楽のスケールも大きくなったようです。こういう音楽のスケールの大きな指揮者というと、一頃の故ジュリーニ(大好きな指揮者でした!)を思い出します。これから注目する指揮者の一人ですね。

さて、今日のコンサートは東京都交響楽団の都響スペシャルというもので、定期演奏会とは別枠。こういう注目のコンサートは定期演奏会に是非組み込んでもらいたいものです。会場はサントリーホールです。
プログラムは以下です。

 指揮:アラン・ギルバート
 ヴァイオリン:フランク・ペーター・ツィンマーマン
 管弦楽:東京都交響楽団 コンサート・マスター:矢部達哉

 ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲
 ベルク:ヴァイオリン協奏曲「ある天使の想い出に」
  《アンコール》バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番から サラバンド

  《休憩》

 ブラームス:交響曲第1番ハ短調 op.68

まずはブラームスの《ハイドンの主題による変奏曲》です。いつもどおり、ずらっと並ぶ第1ヴァイオリンの女性陣が目を引きます。コンサートマスターの矢部達哉以外は全部女性。また、矢部達哉の隣には、同じくソロコンサートマスターの四方恭子もいます。まさに最強の布陣です。これは期待できます。ところがこの曲は結構木管楽器が活躍し、なかなかヴァイオリンが登場しません。ヴァイオリンが活躍し、盛り上がるところではとてもスケールの大きな演奏でした。この曲はそんなに思い入れのある曲ではありませんが、やはりブラームスらしさを感じる曲だとは思いました。ギルバートの指揮はスケール感はありましたが、ブラームスの渋さはあっさりと捨ててしまったような演奏で、だからと言って、決して悪い演奏ではなく、個性の感じられるものでした。

次のベルクが今日のお目当ての曲です。
この曲は冒頭の12音技法の音列がとても印象的です。弱音ではいるヴァイオリンに注目です。すると、まるで見透かされたように、実に無機的な響きでの演奏。あれっと思ったら、次は打って変わって、たっぷりとレガートで叙情的な響き。ツィンマーマンはやりますね。
実に自在な演奏で、このベルクは自家薬籠中って感じです。まるで、ベルクのオペラでの声楽を聴いている感じです。基本的にはロマンチックな演奏です。純然たる12音技法の音楽でロマンチックというのもなんですが、ベルクって、そんなところがありますね。ちゃんとウィーンの音楽の系譜につながっています。ブラームス~マーラー~R・シュトラウスからベルクとスタイルは異なるものの底流ではちゃんと音楽のベースはつながっています。
と思って聴いていると、今度はだんだんと熱い演奏になっていきます。その流れの変化はオペラをみているです。
第2楽章にはいると、賛美歌のようなものも聴こえてきますが、レクィエムらしくないレクィエムでフィナーレ。これが20世紀のレクィエムですね。ツィンマーマンの演奏はパーフェクトで余裕・ゆとりも感じさせる奥深い演奏でした。ツィンマーマンは素晴らしい音楽家です。
ところで、このベルクのヴァイオリン協奏曲は副題に「ある天使の想い出に」とあるように、18歳という若さで夭逝したマノン・グロピウスに捧げられたものです。ベルクはこの若い娘を大変可愛がっていたようで、その死に大変ショックを受け、すぐ、この曲を作曲したとのこと。また、ベルク自身もこの曲を書き終えて、すぐに急死したそうです。ベルクの重要な作品といえます。
ちなみにマノン・グロピウスはドイツの大建築家グロピウスとマーラーの妻であったアルマ・マーラーがマーラーの死後再婚して生まれた娘です。アルマはその前にはココシュカとの恋愛もあり、あの名作《風の花嫁》誕生の源でもありました。もちろん、マーラーの音楽に色々な意味での影響も与えています。そのアルマの娘マノンがその死によって、このベルクの名作誕生の源となったのは1芸術ファンのsaraiにとっても感慨深いものがあります。この曲は20世紀を代表する名作のひとつですが、懐のとっても深い音楽で、まだまだ、saraiのものになったとはいいがたい作品です。これからの人生で長く向かい合っていかないといかない作品です。そうはいっても、今日の演奏自体、大変素晴らしいもので十分満足できました。今後、この曲を聴く上で今日の演奏は基準となるべきレベルの演奏でした。

アンコールのバッハの無伴奏パルティータはとても美しい演奏。ツィンマーマンの深い内面性を見た思いです。大満足です。

休憩後、ブラームスの交響曲第1番。序奏のスケールの大きな演奏には驚かされました。いつもの東京都交響楽団ではないみたい。ドイツのオーケストラを聴いているような感じです。第1楽章はずっと、そんな思いで聴いていました。素晴らしい演奏です。どちらかというと、この曲は苦手でなるべく避けているのですが、とても楽しめます。で、一番よかったのはこの第1楽章でした。有名な第4楽章はフィナーレの盛り上がりがとてもよかったというところ。
結局のところ、交響曲第2番でもやってくれれば、もっと、ギルバートと東京都交響楽団のコンビの評価ができたのですが、かなり、よさそうというところで評価は保留です。また、このコンビで是非、コンサートを企画してもらいたいものです。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

 

アルルはゴッホの名画の舞台:アルルの「黄色い家」へ

2011年4月3日日曜日@アヴィニョン~アルル/1回目

旅の5日目です。

今日はプロヴァンスProvenceの朝、アヴィニョンAvignonは晴れ上がっています。やったね!!

まずは朝食です。レストランはとても明るく、いかにもプロヴァンスという感じの気持ちのよいところです。


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ホテルの朝食は、種類は少ないのですが、あたたかいものもあり、美味しい朝食です。


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自分でお湯に入れるゆで卵もありますが、少し時間が短過ぎて半熟にも至らずです。(2日目は、タイマー10分にセットしたら、今度は半熟ならぬ完熟卵になってしまいました。なかなか難しい・・・。)


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とっても珍しくってオシャレな感じなのは、ビンに入ったいろんなジャムがズラリと並んでいて、好きなものを好きな分だけ取り分けられることです。蜂蜜を取り分けるスプーンのようなものは始めてみますが、とっても面白い形をしています。使ってみますが、これが実にとろ~りとした蜂蜜を取り分けるのに絶妙な形なんです。


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果物も豊富にあり、配偶者にリンゴをむいてもらって食べます。新鮮な果物もいいものです。


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さて、朝食後、このホテルから時計台広場Place de l'Horlogeに出て、その広場からホテルを眺めてみます。プラタナスがホテルの前に立ち並び、いい風景です。ひさしのあるレストランの建物がホテルの建物で、古めかしい歴史を感じさせる建物です。


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このアヴィニョンのホテルはホテル・ドゥ・オルロージュHôtel de l'Horlogeはいかにもプロヴァンスという雰囲気のホテルで、街歩きの拠点として、とても使いやすいホテルです。

さて、これからアルルArlesに出かけます。アルルはゴッホの憧れの地、この目でしっかりとそれを見ましょう。
ホテルから街を貫通するレピュブリック通りRue de la République、ジャン・ジョレス通りCours Jean Jaurèsを歩き、アヴィニョン・サントル駅Gare de Avignon Centreに向かいます。このアヴィニョン・サントル駅は、昨日着いたアヴィニョンTGV駅Gare d'Avignon TGVとは別の在来線の駅です。ホテルから10分ほど歩き、街を囲む城壁を抜けるレピュブリック門Porte de la Républiqueに到着。目の前には、アヴィニョン・サントル駅が見えます。


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城壁に沿って、大きな自動車道路、サン・ロック通りBoulevard Saint-Rochがあります。この道路を渡ると、駅です。そこから街を囲む城壁が見通せます。この城壁は全長4.3キロ続いているそうです。


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ジャン・ジョレス通りも見えます。プラタナスの並木が美しいですね。フランスのこの季節はプラタナスの若葉がとても綺麗です。通りの手前には街の城門レピュブリック門が見えます。


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ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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さて、駅に入り、アルルまでの鉄道チケットを買おうとしますが窓口が分かりません。駅の案内所のお姉さんに何度も尋ねることになり、最後には叱られながら、やっと窓口が見つかります。すぐ、右側のところにあるのですが、何故か目にはいらなかったんです。ゴメンナサイ・・・。


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窓口でアルルまで2枚と言うと、60歳以上かと聞かれます。シルバー割引があるようで、これは嬉しい限りです。往復で一人11.8ユーロです。我々も見た目が年相応のようで、若いつもりの2人としてはちょっと残念です。(後でチケットを見たら、普通のチケットだったのでシルバー割引は誤解・・・)
往復券を購入して、さあ出発です。いかにもプロヴァンスらしい明るい色彩の通路を通って、プラットホームCに向かいます。


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プラットホームには、既に9時20分発マルセイユMarseille行きの電車が入線しています。もう、発車3分前です。チケットを買うのにモタモタしているうちに、ぎりぎりの時間になってしまっていました。


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早速、車内に乗り込むと座席はがらがらです。今日はユーレイルパスを使わないので、当然セカンドクラスですが、ゆったりと座れそうです。


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アルルまではわずか20分ですが、車窓のプロヴァンスの風景をしっかり楽しみます。早春の緑が綺麗です。


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9時38分に予定通り、アルル駅Gare d'Arlesに到着。アルルの青空が目に染みます。この陽光にゴッホは感動したのでしょうか。


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アヴィニョンからアルルへの鉄道ルートを地図で確認しておきましょう。


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駅のツーリスト・インフォメーションで市内地図をもらおうとしますが、残念ながら、クローズしています。日曜のせいか、まだ時間が早いのか(10時前です)、判然としませんがどうしようもありませんね。

アルルの街では、画家ゴッホの足跡を訪ねます。駅前の通り、ポーラン・タラボ通りAvenue Paulin Talabotを5分足らず歩くと、ラマルティーヌ広場Place Lamartineが見えてきます。


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ラマルティーヌ広場は、真ん中に噴水の上がる大きな広場です。


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このラマルティーヌ広場は、あの有名な「黄色い家」の広場です。意外に大きな広場だったので、「黄色い家」の所在が分かるまで少し時間がかかりました。今や黄色い家の跡はまったくありませんが、絵にあるそれ以外の建物はそれなりに残っていました。


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通りの奥には鉄道の高架になったトンネルがありますが、「黄色い家」のパネルを見ると、ちゃんと蒸気機関車の走っている様子が描きこまれています。


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アルルの街には、ゴッホの絵が描かれた場所には、このようなパネルが設置されています。ゴッホも観光のシンボルとはね・・・。

ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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さあ、これから、ゴッホゆかりの場所を巡ります。


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アルルはゴッホの名画の舞台:古代劇場でローマを偲ぶ

2011年4月3日日曜日@アヴィニョン~アルル/2回目

さて、アルルArlesでまずはゴッホの「黄色い家」の跡を見ました。この「黄色い家」があったラマルティーヌ広場Place Lamartineから市内の中心に向かいましょう。

広場の一角にあるカヴァルリ門Porte de la Cavalerieの方に向かいます。


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カヴァルリ門からはカヴァルリ通りRue de la Cavalerieがのび、古めかしい建物も残っています。


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この旧市街の通りを行くと、壁面に大きな絵の描かれた特徴のある建物で道は二手に分かれてます。


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どちらを進んでもその先はローマ時代の円形闘技場にぶつかるのですが、saraiは左手の道、ヴォルテール通りRue Voltaireを進みます。
道の途中には、小さなヴォルテール広場Place Voltaireにお洒落なオープンテラスのカフェがあります。まわりは歴史を感じさせる石造りの建物です。


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すぐに大きな円形闘技場Arènes d'Arlesが目に入ってきます。想像よりも大きな建物です。朝の青空に石造りの壁がよい対比を見せています。


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階段を上り、円形闘技場のまわりを歩いてみましょう。この円形闘技場は2万人収容のアリーナだったそうです。19世紀になって修復されたようですが、修復前には円形闘技場の中に民家があったそうです。
中に入りたい気持ちもありましたが、ローマのコロッセオやヴェローナのアレーナと大した違いはないだろうと勝手に決め込み、外側からしっかりと眺めて、お終いにします。


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次は、街の中心のレピュブリック広場Place de la Républiqueのほうに向かいます。
すると、古代劇場Théâtre Antique d'Arlesが見えてきます。


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古代劇場の前の塀の上には、藤の花が美しく咲いています。


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何となく古代劇場の雰囲気が気に入ったので、中に入ってみることにします。入場料は一人6ユーロです。観客席がとても立派です。紀元前1世紀末に造られ、当時は1万人もの観客を収容したそうです。現在の劇場はもちろん修復されたものでしょうね。


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反対側にまわって、観客席の最上部まで上ってみましょう。高いところには上りたくなるのは人間の本性ですね。


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舞台には大理石の柱や彫刻などがあったそうですが、今はほとんど失われています。ただ、2本の柱だけが残っていて、これは「二人の貴婦人」Les deux veuvesと呼ばれているそうです。
観客席から下りてみると、配偶者がちゃっかりと観客席に座り込んでいます。石段と青空を背景にモデルみたいでしょう?


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saraiも負けじと観客席に座って、ローマの文化を偲びます。
ここでずい分、のんびりした時間を過ごしてしまいます。プロヴァンスの空気が感じられて素晴らしいところです。

この古代劇場の裏は公園になっていて、古代劇場は公園の美しい彫刻の背景になっています。


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ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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さて、本来のゴッホの足跡を辿る散策に戻りましょう。


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アルルはゴッホの名画の舞台:「夜のカフェテラス」、「療養所の中庭」

2011年4月3日日曜日@アヴィニョン~アルル/3回目

アルルArlesのローマ古代劇場Théâtre Antique d'Arlesの観覧席にのんびりと座り、プロヴァンスProvenceの朝の陽光をたっぷりと浴びた後は、いよいよ街の中心のレピュブリック広場Place de la Républiqueに移動します。

リス大通りBoulevard des Licesから静かな通り、ジャン・ジョレス通りRue Jean Jaurèsにはいると、レピュブリック広場が見えてきます。


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レピュブリック広場は、石造りの堅牢な建物に囲まれた重厚な広場です。広場の中央にはオベリスクが建っています。


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正面の時計台のある建物は市庁舎Mairie d'Arles。美しい石造りです。


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ここには、必見だというサン・トロフィーム教会Église Saint-Trophimeの美しい建物があります。が、入口で番人が立ち、式典中だとのことで一般人の立ち入りを規制しています。日曜日には教会ではよくあることです。


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せめて、外から見える入口のあたりの装飾だけでも鑑賞しましょう。大変美しいレースのような彫刻です。石に彫られたものだとは思えません。大変な手間をかけた芸術的な職人技です。子細に観察しておきましょう。


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残念ながら教会に入れないので、ゴッホの画業探索に戻ります。
次は「夜のカフェテラス」です。ゴッホの作品のなかでも、特に人気の高い作品です。saraiも大好きな作品です。
この作品は、フォーラム広場Place du Forumにあるカフェがモデルになっています。フォーラム広場はすぐ近くです。
その広場に行くと、まさに絵の通りのカフェテラスがあります。「夜のカフェテラス」のパネルももちろんあります。


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朝だというのに、もう観光客で賑わっていますね。
ゴッホの絵と同じような角度で写真を撮ってみましょう。


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少し出来すぎですね。多分、ゴッホの絵にあわせてお店を作っているんでしょうが、難しいことは言いっこなしでそのまま受け入れることにします。
それにしても、少し興ざめではありますね。今日のランチはここでもいいかなと思っていましたが、すっかりその気はなくなります。ちなみにこのカフェは、ル・カフェ・ファン・ゴッホLe Café Van Goghという名前です。

少しアルルの路地裏でも歩いて、街の雰囲気を楽しみましょう。
人気(ひとけ)の少ない路地にはいってみます。落ち着きのある佇まいですね。


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路地をぶらぶら歩いていると、川岸に出ます。アルルやアヴィニョンを流れるローヌ川Le Rhôneです。とても静かな流れで川面が輝いています。


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この後、アルルからアヴィニョンに戻ると、そこでもローヌ川に出会えます。有名なアヴィニョンの橋はローヌ川にかかっていますからね。
ローヌ川はゴッホの絵にも登場しますね。こうやって、ゴッホも川面を眺めたんでしょう。

川を離れて、また路地に入り、そこから少し賑やかな通りに出ます。
花屋さんがあります。ゴッホも多くの花を描いていますが、この花屋さんは普通の小奇麗な花屋さんで、ゴッホを思わせる雰囲気は皆無です。


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さて、アルルの街のゴッホ探訪ですが、次は「療養所の中庭」です。
ゴッホが自分の耳を切り落とした後に強制入院させられていた市立病院の庭が描かれた絵です。が、これはとても分かり難いところにあり、なかなか見つかりません。ウロウロしていると、たまたま観光客の団体がゾロゾロと出てくるところに出くわしました。もしやと思いのぞいてみると、そこが目的の中庭でした。今はエスパス・ヴァン・ゴッホ(Espace Van Gogh)という総合文化センターになっていて、中庭には綺麗な花々が咲いています。もちろん、絵のパネルもあり、一緒にパチリ。


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ところで、ここは入場無料です。

この中庭にちょうど明るい光が差していて、綺麗な花壇になっています。


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中庭の中央には可愛い噴水もあります。


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この中庭はまったく絵のとおりですが、それもその筈、ゴッホの絵と同じように再現されているようです。有名画家の持つ力は凄いものですね。アルルと言えば、何といってもゴッホ、ゴッホと言えばアルル・・・

ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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さて、次はアリスカン墓地Nécropole des Alyscampsに向かいます。



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アルルはゴッホの名画の舞台:アリスカン墓地

2011年4月3日日曜日@アヴィニョン~アルル/4回目

アルルArlesの街のゴッホ探訪は、次にアリスカン墓地Nécropole des Alyscampsに向かいます。少し遠いので、間違えずに歩かないといけません。途中で具合よく、ツーリスト・インフォメーションを発見。ここはちゃんと開いています。


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市内地図をもらい、その地図上でアリスカン墓地の場所をしっかりと教えてもらいます。ついでに予定にはありませんが、「アルルの跳ね橋」の場所も確認します。やはりアリスカン墓地からは逆の方向で遠く、出かけるのは少し無理なようです。
アリスカン墓地への地図を辿り、裏通りのアリスカン通りAvenue des Alyscampsにはいります。ここでもプラタナスの並木が綺麗です。


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水縁の小道があったので、小川(実は運河です。クラポンヌ運河Canal de Craponne)に沿って歩きます。とても気持ちのよい小道です。春うららという感じ。


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ぶらぶら歩くうちに、アリスカン墓地に到着です。鉄道線路の踏切のすぐ先に、鉄柵に囲まれた墓地があります。
入口で入場チケット(一人3.5ユーロ)を購入すると、12時にはクローズするので、それまでには外に出るようにと、お姉さんから強いお達しです。まだ、11時過ぎですから余裕ですね。でも、早く来てよかった。昼休みがあるとは知りませんでしたから・・・。

墓地に入ると、静かな緑に包まれた道がずっと先のほうに続いています。確かにゴッホの絵に描かれた通りの雰囲気です。


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少し進むと道の両側に石棺が並んでいます。


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ここでも、ゴッホのパネルを発見。ゴッホの絵では並木は青色ですね。石棺が並んでいるのは同じです。


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何となく絵を描いた場所が気になるので、それらしい場所を探して、そこからパチリ。少し、違うかな・・・。


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奥のほうに進むとサン・トノラ教会Chapelle Saint-Honoratが見えます。

これは、ゴッホと一緒に制作したゴーギャンの絵の風景です。


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間近に見たサン・トノラ教会です。


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ちょっと中に入ってみますが、簡素で小さなステンドグラスがあるだけです。


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さて、そろそろお姉さんに厳しく言われた時間ですから、戻りましょう。墓地の入口からはだいぶ奥まできています。入口はずっと先のほうで見えません。


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道の端に綺麗なアイリス?が咲いています。ゴッホもアイリスの花を描いていましたね。


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アリスカン墓地でゴッホとゴーギャンの作品に描かれた場所を見て、満足。これで一応ゴッホの足跡を巡るツアーは終了です。12時をまだ15分以上残していますが、墓地の入口は既に閉じられています。我々の姿を感知したらしい先ほどのチケット売り場のお姉さんが、入口を開けてくれます。sarai達が出ると、入口の柵をきっちりと閉じて、お姉さんは戻っていきます。


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後で入口の方を振り返ると、新たに到着したらしい見物客と彼女がもめている様子です。それもその筈ですね。アルルにとって、ゴッホは最大の観光資源ですから、もう少し何とか考えればいいのにと思います。それにしても我々は幸運でした。多分、午前中最後の入場者だったようです。

ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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さて、ちょうどお昼です。ランチでもいただきましょう。



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アルルはゴッホの名画の舞台:プロヴァンス家庭料理のランチ

2011年4月3日日曜日@アヴィニョン~アルル/5回目

アリスカン墓地Nécropole des Alyscampsを出て、先程の小川(クラポンヌ運河Canal de Craponneです)の畔に置かれたベンチでちょっと休息。休息しながらガイドブックご推薦のレストランを調べると、なんとちょうど目の前にそのレストランがあるではないですか。オドロキ!!

地図上でお店の場所を確認しておきましょう。


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レストランはル・ジャルダン・ドゥ・マノンLe Jardin de Manonです。


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ただ、12時からの営業なので、まだ開店まで15分くらいあります。それでも恐る恐るドアを開けてみると、中から「ボン・ジュール」という声がします。声のほうを見ると、数人の人達がお食事中です。もう営業しているのかと思ったら、お店の方が食事中だったんです。でも、食事を中断して店内に招き入れてくれて、12時まで待っててねとのこと。結構ですよ、待ちましょう。
レストランの中はこんな感じです。


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このレストランは奥の中庭がテラス席になっていて、燦々とプロヴァンスProvenceの陽光が降り注いでいます。このテラス席に案内されます。もちろん一番乗りの客ですから、まだ誰もいません。


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このテラス席は草花がさりげなく配されていて、とってもいい感じです。プロヴァンスの友人宅を訪れたような雰囲気です。ゆったりと寛ぎながら、お店の方の食事が終わるのを待ちます。料理はプロヴァンス家庭料理とのこと。メニューから、ランチコース(21.5ユーロ)をお願いします。


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そろそろ開店時間を過ぎたからでしょうか、中庭が賑やかになってきます。高校生くらいの息子さんを連れたご夫妻とか、サラリーマン風の男性2人連れとか・・・・。そういえば、この高校生くらいの子は食欲旺盛で、出されたパンを次から次へと食べてます。そして、お店の方は空になった籠に何度もパンを追加しています。パンは食べ放題のようですね。お店の女性はお客さんに気軽に話しかけてます。きっと、街の人達にも人気のお店なんでしょう。

まずは突き出しのようなものが出されます。


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注文した白ワインもとても冷たく美味しいものです。もちろん、ご当地プロヴァンスのローヌ川Le Rhône近くのシャトーでつくられたワインです。


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第1の皿は3種類の中から選びます。もちろん配偶者と二人でシェアしていただくことにして、別々のものをオーダー。
ひとつは、エスカルゴとブレット(フランス野菜)とマッシュルームのクリーム煮です。


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もうひとつは、ネギとザリガニを煮込んだ卵のココットです。いかにもプロヴァンスらしい料理ですね。


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いずれもあっさりした味の美味しいものです。
空を見上げると、プロヴァンスの青空が美しく広がっています。これも料理を引き立たせます。


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第2の皿は2種類の中から選びます。これもシェアしていただくことにして、別々のものをオーダー。
ひとつは胡桃とセープ(イグチ茸の一種)を詰め物したホロホロ鳥の胸肉のローストです。ホロホロ鳥って、食べるのは初めてかな・・・。


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もうひとつは鱈の筒切りのBourride(ブリッド)とサフラン色のじゃがいもです。ブリッドというのはプロヴァンス料理で、魚の煮込みみたいなものです。ブイヤベースみたいとも言えますね。


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最後はデザートです。
ひとつはソルベです。


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もうひとつは、今となっては忘れてしまいましたが、何か焼き菓子ですね。


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ここでのランチは肩の凝らない家庭料理で美味しくいただきました。プロヴァンスも満喫できたし、ご機嫌です。

ランチでゆったりした後はまた散策を再開。


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アルルはゴッホの名画の舞台:アルルの路地、そしてローヌ川

2011年4月3日日曜日@アヴィニョン~アルル/6回目

プロヴァンス家庭料理の美味しいランチをいただいたきました。予定以上にゆっくりしてしましたが、そろそろレストランにおいとましましょう。にこやかで感じのよかった女性に会計してもらいます。ところで、この彼女は片言の日本語をしゃべります。デザートのときに「コーヒー?コウチャ?」と聞かれて、あれっと思ったのですが、会計の折には「ありがとうございました」と言われました。で、日本語がしゃべれるの?と聞くと、時々日本人のツアーを受け入れているので、ほんの少しだけしゃべれるとのことです。ますます親しみを覚え、記念写真を撮らせてもらいます。


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できれば1時過ぎの電車でアヴィニョンAvignonに戻ろうと思っていましたが、このレストランでゆったりとした贅沢な時間を過ごしたため、結果的に2時過ぎの電車にしか乗れそうにありません。ブラブラとレストランから駅のほうに向かいます。すると、偶然通りの名前が目にはいります。


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ジョルジュ・ビゼー通りBoulevard Georges Bizetです。アルルと言えば、ビゼーの作曲した「アルルの女」が有名ですから、この名前の通りがあるのもうなづけます。
駅に向かう途中で、もう一度サン・トロフィーム教会Église Saint-Trophimeにチャレンジしますが(午前中は式典中で入れなかった)、今度は入口のドアが固く閉じられています。結局、縁がなかったということで完了。でも折角なので、せめて中庭くらいは見せてもらいましょう。中庭から見える教会は、どっしりした石造りの建物です。白い石が美しいです。


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まだ電車の時間までは余裕があるので、アルルの街を散策しながら駅のほうに向かいます。昼下がりの路地は歩く人も見えず、静かです。ただ、陽光の明るさだけが目に沁みます。


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ようやく観光客の姿が見えます。それにしても、狭い路地から見えるプロヴァンスProvenceの青空の綺麗なこと、素晴らしいです。


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路地の先が明るく開けていて、特徴的な建造物が見えます。円形闘技場Arènes d'Arlesに戻ってきたようです。アルルの路地散策は、とても気持ちがいいものです。


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この円形闘技場の前を抜けて、旧市街のカヴァルリ通りRue de la Cavalerieを朝来たのと逆方向に戻ります。すると、カヴァルリ門Porte de la Cavalerieが見えてきます。その先はゴッホの「黄色い家」のあるラマルティーヌ広場Place Lamartineです。


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ラマルティーヌ広場からはアルル駅Gare d'Arlesはすぐですが、急にまたローヌ川Le Rhôneが見たくなって、広場から左のほうに折れます。すぐにローヌ川です。昼下がりのローヌ川も静かで、豊かで、明るく、気持ちのいい流れです。


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しばらく川を眺めて、またラマルティーヌ広場を経て駅へ向かいます。まだ早春ですが、汗ばむような陽気です。


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ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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アルル駅のプラットホームで電車を待ちます。日陰が嬉しいくらいの上天気です。


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すぐにアヴィニョン行きの電車がやってきます。2時15分発の電車です。


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アヴィニョンへの帰りはバスにして、バスからの風景を楽しもうという別企画もあったのですが、バスは12時45分発だったので、ランチをゆったりと食べているうちにそのプランは霧消してしまいました。

アヴィニョンまでの電車では配偶者は1人静かに車窓を楽しんでいます。saraiはワインもまわってきて、よい気分でうとうと・・・あっと言う間にアヴィニョン・サントル駅Gare de Avignon Centreに帰着です。


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アヴィニョン・サントル駅に到着したのは予定より2分ほど遅れましたが、まだ、2時35分です。
駅舎の前に出てみると、駅の時計は2時40分近くになっています。駅の時計はやはりぴったり合っていますね。


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この後は、午後の残りの時間を使ってアヴィニョン散策です。明日の朝はマルセイユに向かうので、アヴィニョンの街は今日のうちに見て回らないといけません。


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久しぶりのミラノ・スカラ座・・・チケットは??

今年、10月の旅でのオペラはローマ歌劇場、ウィーン国立歌劇場で見る予定ですが、既にすべてチケットは購入済。いずれも平土間のよい席を確保できました。残るは、ミラノ・スカラ座のチケットだけです。

 ミラノ・スカラ座
  R・シュトラウス:楽劇《薔薇の騎士》
   指揮:フィリップ・ヨルダン
   演出:アレジャンドロ・スタディア
   元帥婦人:アンネ・シュヴァネスヴィルムス
   オックス男爵:ペーター・ローズ
   オクタヴィアン:ジョイス・ディドナート
   ファーニナル:オラフ・ベア
   ゾフィー:ジェーン・アーチボルド
   歌手:マルセロ・アルバレス

チケットの販売は今日の現地時間の朝9時です。日本時間でいうと、夕方5時ですが今は夏時間のため、1時間早く、夕方4時です。このあたりを間違えると悲惨なことになりかねません。10月の《薔薇の騎士》の公演は計7回ありますが、すべて今日発売されます。
今日発売とは言え、他のオペラハウスと同様に一般発売日での残席はかなり少なくなっています。subscription(セット販売)とかの分は既に販売済になっているので、初日などはいい席はほとんど残っていません。saraiが予定している10月7日は3回目の公演なので、比較的状況はよいのですが、それでも狙っている平土間の前方中央ともなると、2席並びはまったくありません。
どうして、こんなに残席状況が詳しく分かるのかというと、ミラノスカラ座のチケットサイト(VivaTicket)は実によくできていて、発売前にシートマップが表示でき、残席が確認できるからです。
そのシートマップをじっとにらみ、チケット確保作戦を練りました。5列目と6列目に縦に並んだ席が残っているので、これが第1候補。あとは少し中央からは外れますが、前方にやはり縦並びの席が2カ所あります。これが第2候補。あとは前方はばらばらです。平土間後方にはぞろっと席が残っているので、これは何とかなるでしょう。
チケットサイト上でチケット購入の操作も事前に試すことができるので、事前にシミュレーションして準備万端整え、アラーム時計をセットして待ちました。

いよいよカウントダウン・・・3、2、1。ちょうど4時になりました。それっと操作開始。10月7日分のシートマップには一番乗りを果たしました(多分ね)。狙っている第1候補の2席を素早くクリック。ここまでは順調。まだ、気が抜けません。画面下に表示された画像英数字を確実にタイピング。これで完了。やったね。あとは画面(英語版、イタリア語は難しい)の案内にしたがって、クレジットカードでの支払いを済ませるだけ。最終画面でチケットは登録した住所に郵送する旨が表示されました。これだったら、日本での来日オペラのチケット購入よりも楽ですね。ところで、事前にユーザ登録しておくことは必須です。シートマップ画面に行くためにはユーザIDが必要です。その操作で遅れをとってしまいます。
初めて、自分自身でスカラ座のチケットをゲットしました。
ところで、思い通りのチケットが確保できたのはともかく、スカラ座はチケットが高い。平土間のチケット187ユーロはほぼウィーン国立歌劇場並みですが、さらに前売り手数料の37.4ユーロが加算され、合計224.4ユーロです。2人分で5万円を超える料金は高過ぎの印象です。まあ、それはチケットがスムーズにとれたから言えることです。

ミラノ・スカラ座に行くのは実はこれが2度目。スカラ座の来日公演は欠かさずに聴いていますが、現地で聴いたのはたった1回。それも14年前の1997年でした。その頃はネットでのチケット購入なんて、どこもやっていない頃。現地のホテルにお願いしてチケットをとっていただきました。ホテルに着いて、渡されたのはギャラリー席で、天井桟敷でこそありませんでしたが、とても高いところから見下ろす感じの座席でした。
演目はロッシーニのオペラ《イタリアのトルコ人》。まだ、そんなにオペラには詳しくなく、このオペラも知らず、事前に予習するにもビデオもCDもなし。それどころか、あらすじさえ分かりません。東京の大きな本屋さんの音楽コーナーをまわって、ようやく、あらすじの記載されている本を探し当て、それだけを熟読し、本番に臨みました。今だったら、このオペラも結構メジャーなオペラになり、ビデオは容易に入手できます。
そんな状態で恐る恐るスカラ座に入場しようとすると、入口で係のかたに止められ、あなたたちの入口はあっちだよと脇のほうをさされました。平土間とギャラリー席の入口が違うのも知りませんでした。そのときから、いつかは正面の入口からはいってみたいものと思い続けてきました。
オペラ自体は初聴きにもかかわらず、ロッシーニらしいメロディーが楽しめましたし、ステージが凄く遠くにあるのにもかかわらず、素晴らしい歌とオーケストラの響きでした。アリアの後で拍手していると、どこか上のほうから、とても大きなシィー!!!!という声。拍手を制する声でした。これが噂のスカラ座の常連たちかといぶかりながらも拍手をやめました。ところで、このときのキャストはシャイー指揮でペルトゥージ、デ・カンディアら達者な歌手たちでしたが、この年、さらにバルトリ、コルベッリ、ヴァルガスが参加したレコード録音が出ています。せめて、このときのスカラ座にバルトリが出てくれれば、もっとよかったんでしょうが、この頃のsaraiにはまだ理解できなかったかも・・・

それから、ヨーロッパ各地の色々なオペラハウスで様々なオペラを聴いてきましたが、ようやく、14年ぶりにスカラ座に戻ります。今度は念願の平土間、それもステージ近くの前方です。オペラも聴き慣れた《薔薇の騎士》。キャストもよさそうに思えます。特にオクタヴィアンを歌うジョイス・ディドナートは初めて聴くので楽しみです。こうなれば、来年4月のウィーン国立歌劇場の《薔薇の騎士》でガランチャの歌うオクタヴィアンも聴き比べしたくなりますね。

今回の旅では、ヨーロッパに着いた翌日には、このスカラ座でのオペラを見ます。また、楽しみが増えました。常連さんのシィー!の声には負けないぞ!


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この記事へのコメント

1, plasam1313さん 2011/08/08 11:41
saraiさん、スカラ座の予約、参考になります。11月にフローレスの出る、湖上の美人の予約を検討中です。スカラ座のサイトで予約の練習をしましたが、個人情報の入力に手間取りそうです。過去に購入経験があれば、入力を省略できそうですが、ユーザー登録をすればよいのでしょうか?ユーザー登録の方法がわかりません。お教え願いないでしょうか?

2, saraiさん 2011/08/10 18:33
plasam1313さん、saraiです。初めまして、コメントありがとうございました。
ミラノはフローレスがよく出ますね。楽しめそうですね。
さて、お尋ねの件ですが、個人情報登録はちょっと技を使います。
既に売り出し中の公演の予約の処理を最終の直前まで行って、キャンセルすると個人登録されるようです。くれぐれも間違って、購入処理を最後まで行わないでくださいね。
2日ほどネットの繋がらないところを旅行中だったため、お返事が遅れました。また、当ブログにお越しください。

3, plasam1313さん 2011/08/16 11:21
saraiさん 
ありがとうございます。早速登録しました。また、コメントさせていただきます。

4, saraiさん 2011/08/22 03:19
うまく登録できてよかったですね。後はチケットを無事ゲットされることをお祈りします。頑張ってくださいね。

5, plasam1313さん 2011/08/29 17:01
saraiさん
先ほどチケット、平土間の後ろのほう、V列の中央で2席確保できました。ユーザー登録を先に済ませた効果がありました。本当に有難うございます。
販売開始前で一番高い席は28席しか残っておりませんでした。平土間は20席位でしたが、あっという間になくなっていきました。ウィーンと比べてスカラ座はきびしいですね。フローレス、ディドナートが楽しみです。

6, saraiさん 2011/08/29 22:13
plasam1313さん、saraiです。
それはよかったですね。スカラ座でロッシーニを良い歌手で聴けるのはなによりです。
ちなみにsaraiが10月に聴く薔薇の騎士でオクタヴィアンを歌うのもディドナートです。
お互い、よい公演であることを願いましょう。

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カラヴァッジョを巡る旅:イタリアの鉄道チケットを割安で購入するには

10月のカラヴァッジョを巡る旅では、カラヴァッジョの生誕の地ミラノから、彼が活動の拠点として生活したローマ、カラヴァッジョが殺人を犯し、お尋ね人になり、逃避行したナポリ、シチリアとイタリア半島を北から南まで縦断します。

基本的には、鉄道を使って移動する予定です。具体的には、

 1.ミラノ~ローマ
 2.ローマ~ナポリ
 3.サレルノ~シチリア(メッシーナ)
 4.メッシーナ~シラクーサ

の4区間で鉄道を利用します。
ちなみにナポリとサレルノの間は以下の航路の船に乗るつもりです。

 1.ナポリ~カプリ島
 2.カプリ島~アマルフィ(ポジターノ経由)
 3.アマルフィ~サレルノ

で、鉄道はイタリア半島を縦断するくらい長い距離、乗車するので、当然、ユーレイルイタリアパスの3日間か4日間を利用するつもりでした。
ユーレイルイタリアパスはsaraiと配偶者の2人で利用するので、お得なセーバーパスが使えます。料金は次の通りです(1人当たり)。

 1等:3日間 19,900円、4日間 22,000円
 2等:3日間 16,100円、4日間 18,100円

このほか、高速列車(ESとか)やシーニックトレインに乗車の際は座席指定券が別途必要です。ミラノ~ローマ、ローマ~ナポリは圧倒的にES(ユーロスター)が早いので、高速列車の座席指定券の購入は必須です。座席指定券の購入はイタリアに到着後になりますが、1区間1座席あたり10ユーロです。
さらに念の為、サレルノ~メッシーナ間のIC(インターシティ)も指定席を購入するとして、1座席あたり3ユーロが必要です。

1等の4日間を利用するとして、以上、すべて合計すると、以下の金額になります(2人分、1ユーロ120円で換算)。

 50,240円

まあ、そんなに高くはありませんね。1等にしたのは2等とそんなに料金の差がないためです。日本でグリーン車に乗るのとは大違いです。また、4日間券にしたのは3日間券と料金の差が小さいためです。日数が多いほど、ユーレイルイタリアパスは有利です。

これで購入してもよかったのですが、一応、個別に鉄道チケットを購入したらどうなるか、チェックしてみました。イタリア国鉄のサイトで簡単に料金シミュレーションができます。

まず、ミラノ~ローマ間です。乗車予定の電車は以下です。

 ミラノ中央駅10時15分発、ローマ・テルミニ駅13時45分着のES Italia AV

ES Italiaというのはユーロスター・イタリアのことで、英仏間を結ぶユーロスターと名前を区別するためにイタリアを付けたもので、イタリアの高速列車のことです。日本の新幹線みたいなものです。また、AVというのはアルタ・ヴェロチタの略で、ミラノ~フィレンツェ間高速新線、ローマ~ナポリ間高速新線を走る高速列車のことで、専用の車両が運用されています。この車両は赤をベースにシルバーグレーのツートンカラーの鮮やかなカラーリングで、Frecciarossa(フレッチャロッサ:赤い矢)の愛称が付けられています。とてもかっこいい車両なので乗るのが楽しみです。
で、料金ですが、割引料金が設定されており、一番安いのがminiというチケットです。最大60%割引ですから、かなり割安になります。しかも、DB(ドイツ国鉄)の列車指定割引チケットと違って、1回は変更可能(前日までに日付、時間のみ)でキャンセル時も50%の返金を受けられるという利用者に優しい割引チケットです。
このminiでの料金が1等で一人81ユーロです。

同様に、ローマ~ナポリ間は

 ローマ・テルミニ駅14時0分発、ナポリ中央駅15時10分着のES Italia AV

で、miniでの料金が1等で一人41ユーロです。

サレルノ~メッシーナ間は

 サレルノ駅14時33分発、メッシーナ中央駅19時30分着のIC(インターシティ)

で、これはminiのチケットがなく(売り切れ?)、base(標準チケット)での料金が1等で一人49.5ユーロです。miniのチケットがないのは残念ですが、baseのチケットは電車の発車後も1時間以内ならば、変更可能であり、乗り遅れてもリカバリー可能なので、それもいいかも。また、baseのチケットは事前キャンセル時に80%の返金が受けられます。
ところで、鉄道でシチリアに行くのは、シチリア対岸のヴィッラ・サン・ジョヴァンニ駅までESで行き、そこからフェリーでシチリアに渡る方法と直通のICに乗ってシチリアに行く方法の2つがあります。
直通のICの場合、対岸のヴィッラ・サン・ジョヴァンニ駅からは列車が2~3両ずつ切り離されてフェリーに積み込まれ、シチリア側のメッシーナ港駅で再び連結されます。これが面白そうなので、あえて、直通のICに乗ることにしました。
どちらの方法でもかかる時間はほぼ同じです。

メッシーナ~シラクーサ間は2等の車両のみの電車で各駅停車で、料金は一人9.7ユーロです。

これらの個別チケットの料金の合計は以下の金額になります(2人分、1ユーロ120円で換算)。

 43,488円

あれっ、こちらのほうが6,752円安いですね。しかも、ネットで直接、指定席まで買えてしまいます。確実で楽です。
ということで、早速、イタリア国鉄のサイトでチケット購入。

ユーレイルイタリアパスは長期間、イタリア内で長距離を走り回らないと得になりそうにありませんね。むしろ、それよりも割引チケットのminiがいかに強力かということです。早めに予定を決め、売り切れる前にminiのチケットをゲットするのがイタリア鉄道の上手な利用のようです。

ところで安いと言えば、シチリア島・カターニア~マルタ島・リカまでのマルタ航空の料金の安いことに驚きます。1人24ユーロです。まあ、たった45分のフライトではありますが、ちゃんとエアバス社のジェット機だし、食事も出るようです。もっとも、税金とかが別にとられるので、2人合計73.78ユーロになります。それでも1人4千円くらいです。船で行くよりも安いです。

これでイタリア到着後、マルタ島までの移動についてはすべて手配完了。成田~ミラノ、マルタ~ウィーン~成田の航空券は既にマイル特典航空券をゲット済なので、基本的な移動についての手配は完了です。
日々、着々と準備が進んでいます。


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9分の2のコンサート:パク・ヘユン・ヴァイオリンリサイタル@紀尾井ホール 2011.7.27

大震災直後の3週間にコンサートに9回行く予定でしたが、軒並み公演キャンセルで聴けたのは唯1回だけ。ところが残り8回の中で公演キャンセルではなく、延期になったのが今日のパク・ヘユンのヴァイオリンリサイタル。実に4か月遅れの公演です。これで9回中、2回のコンサートになりました。もっとも、今でも公演キャンセルは続いており、その後、2回の公演がキャンセル。震災後、合計9回のキャンセルが現状です。

パク・ヘユンは韓国の若手ヴァイオリニスト。彼女は多分、20歳になるか、ならないくらいの若さ。昨年、サー・ロジャー・ノリントン指揮のシュトゥットガルト放送交響楽団とブラームスのヴァイオリン協奏曲を共演したのを聴いて、一発でその魅力に参りました。それはここでも報告済。そのときの公演が多分、日本初公演だったと思います。それ以来、ずっと彼女の演奏を聴きたくて待ち続けていました。やっと、今日、それが実現します。ちなみに今後はNHK交響楽団や東京交響楽団の演奏会にも登場するとのことです。これから、世界のメジャーな存在になるのではと予想しています。それくらい、期待している逸材です。

今日は早めに紀尾井ホールの最寄り駅のJR四ツ谷駅に到着。駅付近を散策し、ネットで評判の高い洋食エリーゼで早めの夕食。メンチカツ定食、ハンバーグ定食を食べましたが、リーズナブルな価格で満足な味です。開店の5時過ぎには、もう満席だったのでビックリ!
表通りのサンマルクカフェで時間調節をして、紀尾井ホールへ。

受付で古い日付(3月16日)のチケットを今日のチケットに交換して、入場。
すると、配偶者がエッと言って、壁の掲示を指さします。何でしょう。
おおっ! パク・ヘユンが体調不良のため、予定していたワックスマンの《カルメン幻想曲》を弾かず、ピアニストが代わりに独奏曲を弾くということです。なんだか、とても心配です。ちゃんとした演奏が可能でしょうか?

とりあえず、席に着き、演奏を待ちます。今日のプログラムは以下です。

 ヴァイオリン:パク・ヘユン
 ピアノ:マリアンナ・シリニャン

 リスト:ソナタ風幻想曲「ダンテ」を読んで ~巡礼の年第2年「イタリア」S.161(ピアノ独奏:変更曲目)
 ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第7番ハ短調Op.30-2

  《休憩》

 R.シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ変ホ長調Op.18
 ラヴェル:ツィガーヌ

  《アンコール》
 バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番イ短調BWV1003よりアンダンテ

1曲目のリスト、これはピアノ独奏。低音域の力感あふれる演奏ですが、叙情的な部分での繊細な響きが聴こえてきません。この対比の妙がリストの美点なので、今一つの演奏です。また、美しいクリアーなタッチというのが理想ですが、それもまだまだ。パワーのあるピアニストだけに弱音の美しさを身につけてもらいたいものです。演奏自体はまあまあでしょうか。

次はベートーヴェンですが、パク・ヘユンのヴァイオリンは期待というよりも心配です。だって、体調不良なんだそうですからね。
案の定、いかにも生彩を欠いた演奏です。そもそも、譜面台を立てて、演奏するのがおかしな感じ。室内楽ですから、もちろん、譜面台を立てて、いいのですが、若手のパク・ヘユンが満を持してのリサイタルで、ベートーヴェンのソナタを譜面台を立てて演奏するとは夢にも思いませんでした。決して、弾き込みが不足していたわけではなかったでしょうが、自信満々の演奏とはほど遠い。よっぽど体調が悪いか、精神的に思わしくない状態に思えます。ほんの1年前、聴かせてくれた素晴らしいブラームスの協奏曲を弾いた人とは別人のようです。演奏自体は一応整っていましたが、音の響き、情感すべて、不満足です。前回、初恋にも似た感情で気持ちを入れ込んだ彼女ですから、是非、立ち直った演奏を聴かせてほしいと思います。次回のリサイタルでは素晴らしい演奏を聴かせてくれることを願います。

休憩後のR.シュトラウスは事前にもっとも期待していた曲です。きっと感動させてくれるだろうと楽しみにしていました。第2楽章の前半はその片鱗は聴けました。とても美しい演奏でうっとりしますが、それでも彼女ならもっと美しい響きを奏でられるのではとも思います。前半のベートーヴェンよりもかなりよい演奏ではありましたが、期待からはほど遠い内容です。

最後のツィガーヌは前半の独奏部分を乗り切れるか、心配していましたが、何とここで譜面台を撤去。独奏部分はかなり踏み込んだ演奏ではありました。それまでに比べると、自己表現を出した演奏です。もっとも、saraiは彼女にはさらに高いレベルの演奏を期待していました。

アンコールのバッハの無伴奏ですが、先週、ツィンマーマンの素晴らしい演奏を聴いたばかり。曲は別ですが、とても満足のいく演奏ではありません。

まったく思いが外れて、残念な演奏を聴くことになりました。若い演奏家として、一つ目の精神的な壁にぶつかっているような気もします。聴衆の我々はいつも音楽を気楽な立場で聴いていますが、演奏する立場は大変でしょう。たった一人で日々、練習・練習で、際限のない上をめざし、その結果をリサイタルでsaraiのような期待過剰の聴衆に聴かせるわけです。その精神的プレッシャーたるや、想像できないほどです。
それでも、saraiは言いたい。壁を乗り越えて、芸術家として、無限の未来を目指してほしい。あの1年前のブラームスが弾ける人はどこにもいないのだから、パク・ヘユンは世界のトッププレーヤーに絶対なれる筈だと確信しています。これからも過剰に期待し続けて、見守り続けます。また、あのときのブラームスのような溌剌として、美しい響きで情感にあふれた演奏が聴きたい!



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アヴィニョン散策:法王庁広場へ

2011年4月3日日曜日@アヴィニョン~アルル/7回目

アルルArles散策を終えて、宿泊地のアヴィニョンAvignonに戻ってきました。

アヴィニョン・サントル駅Gare de Avignon Centreからは、レピュブリック門Porte de la Républiqueから城壁を抜けて、朝通ってきたジャン・ジョレス通りCours Jean Jaurèsをホテルに向かいます。


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プラタナス並木の美しい昼下がりのジャン・ジョレス通りをブラブラ歩きます。


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3分ほど進むと、通りの右側にツーリスト・インフォメーションOffice de Tourismeがあります。このツーリスト・インフォメーションで市内地図をもらいますが、日本語版です。よしよし!っていう感じです。


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ここで、お得なアヴィニョン・パッシオンAvignon Passionというカードももらいます。


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このカード自体は無料で配布されています。このカードを提示すると、有料施設に入場する際に割引になります。ただし、1番目に入場する施設では通常料金を支払い、その際にこのカードにスタンプを押してもらいます。すると、2番目以降の施設では割引料金が適用されるというシステムです。
割引率は以下のように最高50%までなります。

 法王庁宮殿Palais des Papes:10.5ユーロ⇒8.5ユーロ
 サン・ベネゼ橋Pont Saint-Bénézet:4.5ユーロ⇒3.5ユーロ
 プティ・パレ美術館Musée Du Petit Palais:6ユーロ⇒3ユーロ
 カルヴェ美術館Musée Calvet:6ユーロ⇒3ユーロ
 ラピデール博物館Musée Lapidaire:2ユーロ⇒1ユーロ
 アングラドン美術館Musée Angladon:6ユーロ⇒4ユーロ
 ランベール現代美術コレクションCollection Lambert:7ユーロ⇒5.5ユーロ

ということは、ツーリスト・インフォメーションのすぐ近くにあるラピデール博物館Musée Lapidaireにまず立ち寄っておくのが、一番効率がよいということですね。
このほか、ローヌ川クルーズや近郊バスツアーも10%割引です。
まあ、投資なしで割引になるので、街巡りを始める前にこのカードをゲットしておくといいですね。

アルルでは随分歩き回ったので、ちょっとホテルに戻って休憩です。こんな時には、旧市街のど真ん中のホテルは便利ですね。午後の明るい日差しのあるホテルのベッドは、午睡に最適です。


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1時間ほど午睡をとって、頭がすっきり。まだ疲れは残っていますが、もう夕方の4時過ぎですから、そろそろ活動を開始しないとね。窓から路地を見ると、まだまだ夏時間のこの時間は空も明るいです。


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さあ元気を出して、アヴィニョン見物に出かけましょう。
旧市街の中心にあるホテルから出ると、外はオルロージュ広場Place de l'Horloge(時計台広場)です。広々とした広場には、テントを張ったカフェテラスがずらっと並んでいて、街の音楽家の演奏も行われ賑やかです。


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この広場には、欧米での定番であるメリーゴーラウンドもしっかりとあります。


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アヴィニョンといえば、ある一時期法王庁があったことで有名ですね。今でも堅固で巨大な建物が残っています。
オルロージュ広場から狭い道、ジャン・ヴィラー通りRue Jean Vilarを抜けると、法王庁宮殿Palais des Papesのある法王庁広場Place du Palaisに出ます。既に道の向こうには、ノートルダム・デ・ドン大聖堂Cathédrale Notre-Dame des Domsの金色の聖母像が見えています。


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法王庁広場にはオープンカフェ、広場の右手には、手前に法王庁宮殿の巨大な石の塊、その先にノートルダム・デ・ドン大聖堂とその鐘楼の頂きに金色の聖母像が見えます。これこそ、アヴィニョンの街の中心です。夕方というのに、この人出です。


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法王庁広場の中央からは観光用のプチ・トランも出ています。今回はプチ・トランは利用しません。自分の足で街を廻ります。プチ・トランの向こうには、この広場の名物の逆さの象さんのモニュメントが見えますね。


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広場をノートルダム・デ・ドン大聖堂の真下まで行って見上げると、プロヴァンスの青空に映える金色の聖母像がそびえ立っています。まるで青空に浮かんでいる感じです。


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広場の奥のほうから広場を振り返ると、広場の向こうにノートルダム・デ・ドン大聖堂、法王庁宮殿です。実に重厚かつ雄大な光景です。


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ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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この法王庁広場での散策は続きます。



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アヴィニョン散策:プティ・パレ美術館で呆然・・・

2011年4月3日日曜日@アヴィニョン~アルル/8回目

法王庁広場Place du Palaisでの散策を続けます。

法王庁宮殿Palais des Papesは外側から見物することでお終いにします。内部には、これという所蔵品・調度類があまりなさそうなので、パスするんです。時間もあまり残っていませんからね。
で、その先にあるプティ・パレ美術館Musée Du Petit Palaisに向かいます。ここには美しいボッティチェリの「聖母子」の絵があります。ボッティチェリの大ファンのsaraiとしては見逃せません。
法王庁広場の奥の高台に上がると、プティ・パレ美術館です。これも重厚な石造りの建物です。


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まず、入場の際にアヴィニョン・パッシオンAvignon Passionのカードにスタンプを押してもらいます。これ1枚で今後5人分の割引が受けられます。
入館すると、とても地味な展示が続きます。素朴な造りの壁に、やはり素朴な天使像。名もない作家の名もない作品って感じです。


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早くボッティチェリの「聖母子」の絵が見たくて、先を急ぎます。ところがその絵の前に立つと、絵はなくて、1枚の小さな白い張り紙が・・・「現在修復中」という無情のお知らせです。


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正直、6ユーロもした入場料を返してほしいと思います。だって、ほかにはたいして興味を誘う絵は1枚もありませんからね。それでも、最後に見たクルベルリの作品は、抑えた色調が印象的な作品だったのが慰めです。


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美術館の窓から見えるローヌ川Le Rhôneの眺めは素晴らしいです。皮肉なものです。美術館で景色を楽しむとは・・・。


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また、美術館の建物もとても美しい。これも皮肉なものです。美術館で建物そのものを楽しむとは・・・。


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とてもこのまま美術館を出る気になれず、せめてもの気持ちでボッティチェリの「聖母子」の絵をミュージアム・ショップで求めます。


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とても美しい聖母子ですね。あ~、残念!!

美術館を出て、法王庁の隣のノートルダム・デ・ドン大聖堂Cathédrale Notre-Dame des Domsに向かいます。


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大聖堂の正面下に出ます。ここからは、十字架のキリスト像と鐘楼高くの聖母像が重なって見えて、とっても美しく感じます。


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キリスト像も美しいですね。


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このあたりは法王庁広場を見下ろす高台に位置しています。広場の全景が見渡せます。


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ノートルダム・デ・ドン大聖堂のなかに入ってみます。豪華ではありせんが、ドームの上から差す夕日の輝きが印象的です。


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なかなか充実した美しいマリア像もあります。先ほどの美術館でのがっかりした気分も少しよくなります。


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ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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まだまだ、アヴィニョン散策は続きます。



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この記事へのコメント

1, galaxyさん 2011/09/14 17:24
8/26にプティ・パレ美術館に行きました。その時ボッティチェリの「聖母子」はありました。私は色々な受胎告知を楽しみました。

2, saraiさん 2011/09/14 18:34
galaxyさん、saraiです。

もう、ボッティチェリの「聖母子」は公開されているんですね。情報、ありがとうございました。

3, galaxyさん 2011/09/15 18:59
アヴィニヨンでは、同じホテルに宿泊しました。1階(日本の2階)で朝食のレストランの上の部屋でしたが、傍にサロン、ミネラルウォーターがあり自分の部屋の様に使っていました。またまえにトイレもあり、大変便利でした。
裏のサンタグリコル教会のミサにも行きました。入口の上に受胎告知の彫刻がありびっくりしました。

4, saraiさん 2011/09/16 00:42
galaxyさん、saraiです。再度のコメントありがとうございます。

ホテル、自分の使い勝手に合わせられて、よかったですね。
ホテルの立地、観光には最適ですね。裏に教会があったんですね。

また、南仏の旅の情報をお寄せください。

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アヴィニョン散策:ロシェ・デ・ドン公園からのローヌ川の眺め

2011年4月3日日曜日@アヴィニョン~アルル/9回目

ノートルダム・デ・ドン大聖堂Cathédrale Notre-Dame des Domsの後は、どんどん坂道を上って高台にあるロシェ・デ・ドンRocher des Doms公園に向かいます。

このロシェ・デ・ドン公園からのローヌ川Le Rhôneの眺めを、アヴィニョンAvignonでは一番楽しみにしていたんです。あえて、それをこの時間に持ってきたのは、夕方の景色を楽しむためでもあります。
ロシェ・デ・ドン公園は市民や観光客の憩いの場になっているようで、多くの人がのんびりと登っていきます。さすがに日本人はいませんけどね。


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途中、眼下にローヌ川が見えてきます。丘の斜面はワイン畑です。有名なアヴィニョンの橋、サン・ベネゼ橋Pont Saint-Bénézetも見えてきます。


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さらに丘を上ると、サン・ベネゼ橋がとてもよく見えます。皆さんご存知のように、橋といっても見事に川の途中で切れていますけどね。


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公園の頂に到着。ここからは素晴らしい眺めです。ローヌ川とサン・ベネゼ橋を文字通り、高見の見物。ローヌ川には中洲(ピオ島Île de Piot)があり、これが緑の美しい公園になっていて、そこは家族連れや恋人たちの憩いの場のようです。こちらから中洲まで、渡し舟が通っています。無料のようですし、これを利用して中洲に渡るのもいいですね。


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ローヌ川の対岸には城壁も見えています。城壁のさらに向こうには、緑の平原が果てしなくどこまでも広がっています。
ロシェ・デ・ドン公園の頂は広い平地になっており、四方が見渡せそうです。


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アヴィニョンの街を眺めてみましょう。赤っぽい屋根の家が連なり、とても綺麗です。


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プロヴァンスProvenceの青空のもと、素晴らしい眺めです。ロシェ・デ・ドン公園からローヌ川の河畔に下りて、サン・ベネゼ橋に向かいます。


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ローヌ川の河畔まで下りてきました。対岸は中洲です。川面が輝いています。


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川岸の道をサン・ベネゼ橋の方に歩きます。かなり陽も傾き、橋のこちら側はシルエットのように少し暗くなっています。サン・ベネゼ橋は上から見下ろす眺めだけでなく、こうした川岸からの眺めも楽しめますね。


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橋のたもとまでやってきました。橋の上には観光客が見えます。この橋は、橋と言っても対岸までつながっているわけではなく、橋としての機能を持たないものなので、悪く言えば単なる観光資源です。で、橋の上に上るには入場料が必要です。配偶者は、観光地化した有料の橋の上に行くことには消極的ですが、saraiはやはり橋の上に上がりたくなります。ここは妥協してもらいましょう。多分、2度と来ることはないでしょうからね。


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橋に上がる前に、橋をくぐって反対側のほうから橋を見てみましょう。やはり、こちら側は夕日を浴びて、橋がバラ色に輝いています。


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もう少し離れたところから橋をよく見てみましょう。プロヴァンスの青空とローヌ川の間でサン・ベネゼ橋が夕日に映えています。
配偶者はかなり歩き疲れたようなので、草むらに座り景色を眺めながら一服しましょう。と、『♪アビィニョンの上で輪になって踊ろうよ、アビィニョンの上で・・・♪』の懐かしいメロディーが聞こえてきます。同じように近くに座っていた2人連れが、お土産用の小さな手回しオルゴールを回していたんです。


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さて元気回復、橋の上に上がりましょう。川岸から直接橋へ上がる入口はなさそうです。きょろきょろと見回すと、通りを渡ったところの城壁にそれらしい入場口を発見。この通りは車が凄いスピードでびゅんびゅん走っているので、信号のある歩行者用横断歩道まで大回りさせられます。元気な怖いもの知らずの若者は構わず、通りを横断していますけどね。


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ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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いよいよ、サン・ベネゼ橋の上に上がります。


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アヴィニョン散策:アヴィニョン橋(サン・ベネゼ橋)♪

2011年4月3日日曜日@アヴィニョン~アルル/10回目

チケットを購入して、サン・ベネゼ橋Pont Saint-Bénézetに向かいます。


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入り口を入ると、城壁内にいったん抜けて、そこから城壁上の塔に連絡する通路に上ります。


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その塔の中は展示室になっていて、世界の有名な橋の写真が並べてあります。この塔がサン・ベネゼ橋につながっています。


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塔を出ると、橋へは木の跳ね橋でつながっています。昔はこの橋は城門も兼ねていたんでしょう。橋の幅は意外に狭く見えます。


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が、実際に橋の上に出ると、なかなか幅広く感じます。橋の先の建物は、小さな礼拝堂になっているようです。


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橋の上からのローヌ川Le Rhôneは、夕日を浴びて川面がまぶしいくらい輝いています。川の下流の方には、ちゃんと行き来できる橋、エドワール・ダラディエ橋Pont Édouard Daladierがかかっています。ローヌ川の中洲に渡る橋です。まさか、あの遠くの橋を歩いて渡って往復する羽目になるとは、この時は思いもしませんでした。


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一方、上流の方に目を転じると、夕日を背に受けてとても穏やかな流れです。


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尖端まで行くと、橋はそこでいきなり終わっています。ご丁寧に、そのまま川に落ちないように柵がしてあります。川の流れの先には、対岸の中洲(ピオ島Île de Piot)があります。この橋が何度も壊れてしまうような激しい流れには、とても見えません。こんな形状に落ち着いたことが、不思議です。でも、お蔭で有名な観光の名物になったのだから、結果的にはよかったのでしょうね。


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この尖端部分には観光客が大勢たむろしていて、写真を撮るのには邪魔になります。なんとかチャンスを見付けて、この尖端部分から橋全体とその向こうのノートルダム・デ・ドン大聖堂Cathédrale Notre-Dame des Doms、法王庁宮殿Palais des Papesを写真に収めることができました。奇跡的に人が1人も写っていませんね。左側の崖の上が先程眺めを楽しんだロシェ・デ・ドンRocher des Doms公園です。


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この尖端部分(要するに川の真ん中)から見るローヌ川は、さらに傾いた太陽の強い光を受け、川面がキラキラしています。


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橋の中途まで戻り、礼拝堂の建物のあるところで、橋脚の土台部分に下りてみます。ここからは橋脚を間近にみることができます。これが尖端の方です。


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振り返って、こちらが橋の付け根の方です。ノートルダム・デ・ドン大聖堂の金色の聖母像が遠くに見えています。


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橋脚からのローヌ川の眺めです。


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橋の上に上ったお蔭で、ローヌ川の流れや川のまわりの風景を楽しみ、プロヴァンスの強い光の夕日を体全体で受け止めることができました。これこそが、ゴッホがアルルArlesで感じたプロヴァンスProvenceの光や風物だったのではないかと実感しました。

ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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サン・ベネゼ橋からの景色は十分に堪能しましたが、もっとローヌ川の夕景を楽しみたくなります。配偶者は既にグロッキー状態です。それもその筈・・・午前中にアルルを歩き回り、その後にアヴィニョンを歩き回っているのですからね。でも、ここはもうひとふんばりして、対岸の中洲からローヌ川越しのアヴィニョンの街の夕景を楽しみましょう。

でも、それがとても大変なことだったのです。


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