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アヴィニョン散策:夕陽のローヌ川の絶景

2011年4月3日日曜日@アヴィニョン~アルル/11回目

サン・ベネゼ橋Pont Saint-Bénézetから下りることにします。出口は城壁の塔を抜けたところです。

城壁の上には通路がのびています。少し城壁の上も歩いてみますが、すぐに突き当たりです。


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出口から通りに出て、中洲(ピオ島Île de Piot)に渡るフェリー乗り場に向かいます。無料の渡し船(フェリー)を利用して、中洲に渡ろうということです。が、乗り場に着くと、今渡し船は出たばかりで、中洲に向かっています。でも、対岸の中洲はすぐそこなので、間もなく戻ってくるはず、待ちましょう。が、sarai達が見ている目の前で、中洲に乗客を降ろすと、渡し船はこちらには来ずに川を下ってどっかに行ってしまいます。2人とも呆然です。よくよく見渡すと、乗り場にはチェーンがかけられて入れなくなっています。誰もいなくて、閑散としています。エェェェェ!と驚き近くの説明ボードを見ると、6時過ぎで渡し船は終了すると書いてあります。時間を見ると既に6時半。sarai達が見送った渡し舟が、最終便だったようです。こちらは夜が8時過ぎまで明るいので、つい時間感覚がおかしくなっていたのですね。
しかし、中洲に渡って夕陽に輝くアヴィニョンの街を眺めるというsaraiの願いは、こんなことでは消えません。仕方なく、ローヌ川Le Rhôneの堤沿いの道を、遠くに見える中洲に渡れる橋まで歩くことになりました。歩いても歩いても、橋は遠い。ようやく橋に着く頃には、2人とも疲れ切って無口状態。夢遊病者のごとくで、エドワール・ダラディエ橋Pont Édouard Daladierを渡り始めます。橋のたもとには観光船が停泊しています。


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この橋は立派な自動車用の橋ですが、両側には歩道も整備されています。川の上流にはサン・ベネゼ橋も見えています。


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トボトボと半ばやけくそで、橋の中程まで来ました。夕日を受けてバラ色に輝くアヴィニョンの街が見えてきます。


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橋を渡り終えたときには、既に太陽もかなり傾いた夕暮れ。といってもとても明るいんですけどね。
2人とも疲れ果てていますが、この中洲から夕景のローヌ川、サン・ベネゼ橋、城壁に囲まれたアヴィニョンの街を見て、その美しさに感動!
疲れのせいか、感動のせいか、2人とも言葉が出ません。


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これが法王庁宮殿Palais des Papesとノートルダム・デ・ドン大聖堂Cathédrale Notre-Dame des Domsです。バラ色に輝いています。イタリアのアッシジに行ったときに、ディナーに夢中になっていて見損ねたバラ色の風景とは、こういうものだったのでしょうか。


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ここからのサン・ベネゼ橋もとても美しい!


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しばし川べりにすわって、絶景に見入り続けます。疲れ果てて、へたりこんでいるとも言えますが・・・
十分に満足したところで元気を奮い起こして、帰ります。橋の上からの眺めです。中洲も橋のたもとは綺麗とはいいがたいですが、その先は公園のようになっていて、憩いの場のようです。


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橋の中程で、ローヌ川とサン・ベネゼ橋の美しい姿にお別れします。


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橋を渡り終えると、アヴィニョンの街の城壁はすぐそこです。


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先程、ロシェ・デ・ドンRocher des Doms公園からローヌ川に下りてきた道とは全く異なりますが、うまく城壁を抜けてアヴィニョンの旧市街に入れます。迷路のような路地や通りが続きますが、最後はsaraiの動物的な勘が冴え渡り、ホテルのあるオルロージュ広場Place de l'Horlogeに無事にたどり着きます。広場は既に薄暗くなっています。


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ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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しかし疲れた・・・。とりわけ、配偶者の疲れはピークに達し、夕食も食べずにベッドに倒れこみます。saraiの粘りに付き合わせて、ゴメンナサイ!!

翌日はマルセイユMarseilleに移動して、セザンヌゆかりのエクス・アン・プロヴァンスAix-en-Provenceに行く予定です。だんだん、体力を消耗していますが、楽しく過ごしています。



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エクス・アン・プロヴァンスはセザンヌの街:プロヴァンスは電車まかせ

2011年4月4日月曜日@アヴィニョン~マルセイユ~エクス・アン・プロヴァンス/1回目

旅の6日目です。

今日はアヴィニョンAvignonを発ちます。
今朝のプロヴァンスProvenceの空は少し曇り気味で、学校に行く子供たちもジャンパーを羽織り、結構寒そうです。それでも日中は20度まで気温が上がるらしいので、服装に困りますね。
ホテルをチェックアウトする前に、まずはここのホテルの美味しい朝食をいただきましょう。ここの朝食は種類は少なかったのですが、美味しかったですよ。最後に配偶者にリンゴをむいてもらって、朝食は終了です。


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今日は画家セザンヌのお膝元エクス・アン・プロヴァンスAix-en-Provenceに行きますから、彼の描いた有名なリンゴを想像しながら食べたことは言うまでもありません。

チェックアウトを済ませ、アヴィニョンの街を貫くレピュブリック通りRue de la République、そして、ジャン・ジョレス通りCours Jean Jaurèsを大きなスーツケースをひっぱりながら、アヴィニョン・サントル駅Gare de Avignon Centreまで移動です。マルセイユMarseilleまではTGVでも行けますが、鉄道パス向けの席数には限りがあって、よい時間の列車はほとんど取れません。で、昨日アルルArlesまで乗ったのと同じ電車、在来線の9時20分発の電車に乗ります。が、同じ電車なのに、昨日とは電車が入線するホームが違うんです。saraiは当然同じと思っていたのですが、しっかり電光掲示板で確認していた配偶者に指摘され、事なきを得ます。でも、日によって、同じ電車のホームが違うなんて変ですね。

この電車は、アルル経由でマルセイユまで行きます。所要時間は約1時間半です。車窓からの景色は、アルルまでは見慣れたプロヴァンスの風景ではありますが、今日はファーストクラスの2階のシートなので、見晴らしがよくて風景に見とれてしまいます。やがて、昨日降り立ったアルルに到着です。


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が、今日はこのままマルセイユまで行きます。アルルからマルセイユまでは約1時間。列車はスピードを上げて、プロヴァンスの大平原の中を突っ走ります。途中でいくつかの駅に停まりながら、マルセイユに近づいていきます。と、右手の方に川が見えてきたかと思うと、それは大きな湖に変貌。ベール湖L'étang de Berreというとても大きな湖です。しばらくすると、一旦湖は見えなくなりますが、また湖の端が現れ、そのほとりには空港が見えます。マルセイユ・プロヴァンス空港Aéroport de Marseille-Provenceでしょうか。ほどなく山を抜けると、いよいよ地中海です。右手にはマルセイユの街も見えてきます。丘の上にたつのは、マルセイユのシンボル「よき母」という名のノートルダム・ド・ラ・ギャルド大聖堂Basilique Notre-Dame-de-la-Gardeの上に立つマリア像でしょう。

まもなくして、マルセイユ・サン・シャルル駅Gare de Marseille Saint Charlesに定時の10時38分に到着です。今日はここマルセイユ泊ですが、このまま電車を乗り換えてエクス・アン・プロヴァンスAix-en-Provenceに向かいます。というわけで、駅の構内のコインロッカーに荷物を預けることにします。コインロッカーは、一番端のホームをどんどん奥に進んだはずれにあり、かなり分かりづらいのですが、なんとか到着。コインロッカー室の入口を入ると、空港にあるような荷物預けのベルトコンベアがあります。


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係りのお兄さんから、ベルトコンベアに手荷物も含めてすべて乗せろとの指示。荷物検査をするようですね。すべての荷物がベルトコンベアの向こう側に消えてしまうと、ようやくロッカー室の中に入っていいよとのお許しが出ます。中に入り、ベルトコンベア上の我々のスーツケース・手荷物と再会。と、係のお兄さんがコインロッカーの一つ(特大)を開けて、そこに入れろとの指示。スーツケース2個入れても余裕です。


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ロッカーをロックすると、小さな画面に8.5ユーロという表示が出ます。今お金を入れるのか、取り出すときに入れるのか迷っていると、ロックがガチャンと解除されてしまいました。先に料金を入れるようですね。しかも、コインのみです。コインがないと困りますね。8.5ユーロですから、2ユーロのコイン4個と50セントのコイン1個です。何とか持ち合わせがあったので、ホッとします。コインを入れ終わると、チケットが印刷されて出てきます。このチケットで荷物をロッカーから取り出すようです。


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システムが分かっていればなんてことないのですが、やはり初めてのことは不安ですね。無事に荷物を預けることができ、やっと落ち着いてロッカー室の様子を眺めます。広々としています。マルセイユ・サン・シャルル駅では、余裕でコインロッカーが利用できますね。


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では、エクス・アン・プロヴァンス行きの電車に乗り換えましょう。電光表示板を見ると、Eのホームから出発するようです。Eのホームに入ろうとすると、チケットの提示を求められます。改札なのか、セキュリティチェックなのか分かりませんが、普通はホームへの出入り自由なのに何故でしょうね。ともかく関所を抜けて、Eのホームに入ります。


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隣のホームにはTGVが停車しています。明日はこの駅からニース・ヴィル駅Gare de Nice-VilleまでTGVに乗る予定です。マルセイユは在来線もTGVも同じマルセイユ・サン・シャルル駅から発着するので便利です。

まだ発車10分前で、電車のドアも閉まったままなので、ホームの先まで行って先頭車両を写真に収めます。なかなか綺麗な車体です。


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駅全体の写真です。と言っても、同様の規模の建物がもう一つ横に並んでいるので、これで半分なんですよ。


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そうこうするうちに、ドアの開閉ボタンがぽっと青く光ります。乗車OKです。早速乗り込みますが、ガラガラに空いています。


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結局、このガラガラの状態で電車は出発です。定時の11時05分です。


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この電車はマルセイユ始発でエクス・アン・プロヴァンスが終点です。ゆっくりと45分間、プロヴァンスの風景を楽しみましょう。途中の駅では、美しく咲き誇った花桃らしき花木があります。


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11時49分、エクス・アン・プロヴァンス駅に到着。


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アヴィニョンからエクス・アン・プロヴァンスまでの鉄道移動のルートを地図で確認しておきましょう。


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エクス・アン・プロヴァンス散策を開始します。


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エクス・アン・プロヴァンスはセザンヌの街:サント・ヴィクトワール山への道

2011年4月4日月曜日@アヴィニョン~マルセイユ~エクス・アン・プロヴァンス/2回目

エクス・アン・プロヴァンス駅gare d'Aix-en-Provenceのホームに降り立ちます。ホームから駅舎へは歩道橋を渡ります。既に大きなスーツケースはマルセイユ・サン・シャルル駅Gare de Marseille Saint Charlesのコインロッカーに預けてきたので、身軽です。


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歩道橋の上から見たエクス・アン・プロヴァンス駅の様子です。この駅から発着する電車が多いのでしょう。線路上は電車で一杯です。


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駅舎では、とりあえずマルセイユへの帰りの鉄道チケットを買っておきます。たった半日ほどの滞在ですから、早めの行動を心がけます。


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チケットを購入して駅舎を出て、エクス・アン・プロヴァンス駅をパチリ。小さくて可愛い駅舎です。


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まず、街の中心のロトンド大噴水Fontaine de la Rotondeのあるド・ゴール将軍広場Place Charles de Gaulle Etoileに向かいます。ド・ゴール将軍広場へはヴィクトル・ユーゴー通りAvenue Victor Hugoを5分ほど歩きます。この通りは、歩道がとても広くてビックリです。パリのシャンゼリゼ通りに負けませんね。それにプロヴァンスProvenceと言ったら、お約束のプラタナスの並木です。若葉が綺麗です。


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ド・ゴール将軍広場に到着。この広場の真ん中には、美しく巨大な噴水彫刻、ロトンド大噴水があります。


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広場の威容を拝見した後は、この広場にあるツーリスト・インフォメーションにお邪魔します。
ここでは地図をもらいます。日本語です。


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さらに「ポール・セザンヌの足跡を訪ねて」(これも日本語版)をもらいます。


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日本人向けの資料が充実していますね。
でも、saraiはこの資料にある「セザンヌのアトリエ」などより、とにもかくにもサント・ヴィクトワール山Montagne Sainte-Victoireが見たい!
が、このサント・ヴィクトワール山への行き方が資料ではよく分からないのです。
ツーリスト・インフォメーションの窓口のお兄さんに「サント・ヴィクトワール山が見たいが、どこからが美しく見えるか?」って聞くと、「バスで行くんなら2つのプランがあるよ。時刻表が欲しいかい?」っていうことで、それをもらい、乗り場と降りるバスの停留所:Barrage de Bimontを教えてもらいました。インフォメーションの目の前がバス乗り場です。


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どのバスに乗るのかよく分からないので、次から次へとやってくるバスの運転手に聞きますが、一向に目的のバスが来ません。15分ほどこれを続け、もう時刻表ではとっくにバスの時間は過ぎているので、再度インフォメーションの人に確認しに戻ります。どうもバスは不便そうなので、タクシーはどうかと尋ねると、少し考え込んでから15~20ユーロくらいだとのこと。ちなみにバスは1人1ユーロです。時間もない旅先では少々の出費は仕方がないですね。タクシーで行くことにして、広場のタクシー溜りに行って運転手に行き先を告げると、他の運転手たちとも相談して、先頭に停まっていたタクシーが行ってくれることになります。帰りもこのタクシーで戻るかっていうので、そうしたいというとOKだそうです。かなり辺鄙な場所なんでしょう。案外、タクシーを奮発したのは正解かもしれません。

タクシーに乗って、サント・ヴィクトワール山に向けて出発です。エクス・アン・プロヴァンスの街は結構大きくて、街を抜けて郊外に出るまでかなりあります。

ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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郊外を少し走ると、山道に入ります。最後はかなり狭い道を走り、目的地に到着。行く道すがら、タクシーの運転手さんが、この辺りでセザンヌは絵を描いていたんだよと観光案内もしてくれます。そのあたりでは木々の間からサント・ヴィクトワール山の姿も垣間見えています。

ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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ところで、何故、こんなにこの山にこだわるかと言えば、画家セザンヌが生涯、故郷のエクス・アン・プロヴァンスでサント・ヴィクトワール山の絵を描き続けていたので、そんなにもセザンヌがこだわった山にこちらも多大な興味があったからです。セザンヌが生涯に描いたサント・ヴィクトワール山の絵は44枚の油絵と43枚の水彩画だそうです。もっとも、絵からでは、単なる岩山にしか見えませんけどね。

タクシーには駐車場で待ってもらいます。山の見える方の道をタクシーの運転手さんに教えてもらって、歩きだします。まだ、まわりには山肌が見えているだけです。


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教えられた道を進み、柵の間の狭い隙間から入りこんで、大きな道をずんずん進みます。


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すると急に道の先が開け、サント・ヴィクトワール山が視界に飛び込んできます。確かにセザンヌの絵で見慣れた山です。


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ゆっくりとサント・ヴィクトワール山と対峙します。


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エクス・アン・プロヴァンスはセザンヌの街:サント・ヴィクトワール山と対峙

2011年4月4日月曜日@アヴィニョン~マルセイユ~エクス・アン・プロヴァンス/3回目

道を進むと、前方に深い青色の湖が見えます。同時に、間近にサント・ヴィクトワール山Montagne Sainte-Victoireの威容が飛び込んできます。なるほど、これは美しい!

実は青い湖に見えたのはダム湖(ビモン湖Lac de Bimont)で、目の前にはダムがあり、その向こうにサント・ヴィクトワール山の姿が見えます。


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この場所:Barrage de Bimontというのは、フランス語の分からない悲しさ・・・ビモンのダムということだったんです。Barrageとはダムのことなんですね。ひとつ、フランス語の語彙が増えました。

絶景を眺めるにはこのダムは邪魔ですね。ダムを避けて進んでいきます。後ろを振り向くと、今まで進んできた道が見えます。ダムの渓谷の上を歩いてきたようです。


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左前方の草原で寛いでいる人たちが見えました。どうやらダム公園があるようです。そちらに行ってみましょう。


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ダムの説明板が立っています。これもフランス語でほとんど解読できず。


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ダム湖のほとりに出ます。ここからは、ダムが邪魔をせずに、ダム湖とサント・ヴィクトワール山の姿だけが見えます。ため息の出るほど、青空に映えるサント・ヴィクトワール山が美しく聳えています。


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セザンヌが描いたサント・ヴィクトワール山の絵は、ある意味こんなに綺麗ではありません。彼は山の美しさとはもっと別の側面、重量感とか肌合いとかを描きたかったのかもしれないと勝手に想像してしまいます。

サント・ヴィクトワール山をズームアップして見てみましょう。


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このビモンのダムはサント・ヴィクトワール山の登山口にもなっていて、なだらかに見える稜線をたどって、2時間半ほどで登れるそうです。山頂からは地中海やアルプスも望めるそうで、体力と時間の余裕があれば登りたかったですね。
なお、山頂には《プロヴァンスの十字架》と呼ばれている大きな十字架が見えていますが、ここからはちっぽけに見えます。これも無理にズームアップして見てみましょう。


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ズームアップしたサント・ヴィクトワール山は、セザンヌの描いたものに少し感じが似てきます。ただ、エクス・アン・プロヴァンスの街からのサント・ヴィクトワール山は、もっと遠くに見えるので印象が異なることも事実です。セザンヌは、自分の街からの山の姿を大事にしていたのかもしれません。方向的にも、もう少し右側のほうから見たサント・ヴィクトワール山を描いています。もっとも、油絵だけでも44枚も描いているので、色んなポイントで描いていますけどね。負け惜しみで言うと、セザンヌにとって、サント・ヴィクトワール山は単なる物体ではなくて、精神的な存在でもあったのでしょう。その精神的な象徴としてのサント・ヴィクトワール山の雰囲気は、いくばくか感じ取れたように思います。

うろうろしながら、絶景ポイントを探してみます。saraiの絶景ポイントはここです。どうでしょう?


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箱根の芦ノ湖のようでもありますが、湖の青とプロヴァンスの空の青が違いますね。

ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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サント・ヴィクトワール山を十分に堪能したので、saraiの勝手な思いでは、この街に来た目的は達成です。
タクシーの運転手さんも待っているので、急いで駐車場に戻ります。
運転手さんには「とても美しかったよ!」と言うと、彼もにっこりします。
帰り道、運転手さんが途中ですーっと車を停めるので、何だろうと思っていたら、木々の間からサント・ヴィクトワール山の姿が見えています。メルシー! わざわざ日本からサント・ヴィクトワール山を見に来た酔狂な観光客の気持ちを汲んでくれたようです。


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これでサント・ヴィクトワール山は見納めのつもりでした。

それでは、街の目抜き通りのミラボー通りCours Mirabeauに戻って、お茶でもしながら、エクス・アン・プロヴァンスAix-en-Provenceの街の雰囲気を楽しみましょう。タクシーの運転手さんからは、お茶の後にピックアップしてマルセイユMarseilleまで乗せていこうか、というご親切な?申し出がありますが、丁重にお断りします。ここまでのタクシー代だけだって、予算外なんです!

どうせお茶をするのなら、街1番の有名店でいただきましょう。セザンヌを始め、ピカソやサルトルが出入りしたという老舗のカフェのル・ドゥー・ギャルソンズLes Deux Garçonsです。

カフェの場所を地図で確認しておきましょう。


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内部はクラシックですが、鏡が張りめぐらせてあり凝った内装です。


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また、何といっても、このカフェには名画がかかっています。多分、複製でしょうが・・・
まず、ピカソ。


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もちろん、セザンヌのサント・ヴィクトワール山。


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ここでいただいたのは、配偶者はフルーツタルトと紅茶。


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saraiはフルーツパフェ。凄い分量でした。


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プロヴァンス産の季節のフルーツだとのことです。

この老舗カフェでゆったりした時間を楽しみます。



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エクス・アン・プロヴァンスはセザンヌの街:ミラボー通り、そしてサント・ヴィクトワール山

2011年4月4日月曜日@アヴィニョン~マルセイユ~エクス・アン・プロヴァンス/4回目

老舗カフェのル・ドゥー・ギャルソンズLes Deux Garçonsでゆっくりお茶していると、帰りの電車の時間が迫ってきます。

カフェは、エクス・アン・プロヴァンスAix-en-Provenceの目抜き通りであるミラボー通りCours Mirabeauに面しています。たくさんの団体観光客がいますが、通りが広いので混み合った感じではありません。


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このミラボー通りを、最初の出発点だったド・ゴール将軍広場Place Charles de Gaulle Etoileの方に向かいます。この通りも素晴らしいプラタナスの並木です。


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ミラボー通りの名物、泉です。昨年夏に旅したスイスのベルンの噴水を思い出します。


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通りの両側には、何とも豪華そうなアパルトマンが並んでいます。いかにも天井が高そうなお洒落なアパルトマンです。是非、お宅を拝見してみたいものですね。


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5分ほど歩くと、ド・ゴール将軍広場の巨大な噴水が見えてきます。


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ド・ゴール将軍広場にはやはり、メリーゴーラウンドがあります。欧米の方は本当にメリーゴーラウンドが好きですね。


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ここから、ヴィクトル・ユーゴー通りAvenue Victor Hugoを5分ほど歩くと、エクス・アン・プロヴァンス駅gare d'Aix-en-Provenceが見えてきます。エクス・アン・プロヴァンスの短い滞在もこれでお終い。絶好の好天で、美しいサント・ヴィクトワール山Montagne Sainte-Victoireを見て、思いは十分に果たしました。


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ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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エクス・アン・プロヴァンス駅から来た時と逆方向の電車に乗り、マルセイユに戻ります。チケットは到着時に購入済みですから、さっと乗り込みます。14時31分発の電車です。


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エクス・アン・プロヴァンスの駅を出ると、すぐに左手の車窓になにか懐かしい景色が見えてきました。あれはサント・ヴィクトワール山ではないでしょうか。車窓から見えるとは思っていませんでした。やはり、随分遠くに見えます。


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電車では、この風景を見るのは必須ですね。駅を出発して1分後に左手ですから、お見逃しのないように! 
その5分後にも、さらに遠くなったサント・ヴィクトワール山が見えますが、手前に無粋なものが見えるのが残念です。


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次の駅に停車したときに、配偶者が何やら写真を撮っています。


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SNCF:フランス国鉄の車掌さんです。派手な色のシャツがお洒落で、気に入ったそうですよ。

マルセイユMarseilleまでの車窓は来たとき以上に青く空が晴れ上がり、空気の透明感もあり、これがプロヴァンスProvenceの空気だなあと嬉しい気持ちになります。
そろそろ、マルセイユも近くなってきます。車窓からは、マルセイユのノートルダム・ド・ラ・ギャルド大聖堂Basilique Notre-Dame-de-la-Gardeの良き母の像が見えています。


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マルセイユに到着です。



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マルセイユでブイヤベース:青い空と青い海の光あふれる港

2011年4月4日月曜日@アヴィニョン~マルセイユ~エクス・アン・プロヴァンス/5回目

マルセイユ・サン・シャルル駅Gare de Marseille Saint Charlesに降り立ちます。駅舎の前は高台のテラスのようになっており、駅舎は立派な建物です。


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この駅舎前のテラスからは、もちろんノートルダム・ド・ラ・ギャルド大聖堂Basilique Notre-Dame-de-la-Gardeも見通せます。


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テラスからの大階段を下りると街の大通りに出ます。ホテルまでは歩いてもそう遠くはなさそうですが、この階段をスーツケースを持って下りる気にはなれないので、ホテルにはメトロで行くことにしましょう。


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では、先ほど預けた荷物を受取りに向かいます。今度はさすがにチェックはなく、さっとロッカー室の中に通してくれます。先ほど受け取ったチケットをロッカーに挿入すると、ロックがパチンと外れてロッカーの扉が開きます。当たり前でしょうが、ちょっと感動ものです。荷物を引っ張って、駅の地下にあるメトロの駅に向かいます。幸い下りのエスカレーターがありますが、最後に数段の階段があります。エイヤッとばかりに荷物を持ち上げ、メトロ駅に到着。チケットを購入し、ホテルのあるマルセイユ旧港Vieux Port行のメトロ(1号線)を確かめて、ホームでメトロ到着を待ちます。


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数分でメトロがきます。ここからマルセイユ旧港は2つ目の駅で、すぐに着きます。地下駅から上がると、そこは青い空と青い海の光あふれる港です。


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港の前は広々と開けていて、白を基調とした建物がずらっと並んでいます。青空ととても調和しています。


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港には、多くのクルーザーがぎっしりと停泊しています。素晴らしく気持ちのよい開放的なところです。


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ホテルの方向はこちら、北の方です。埠頭に沿って、海風を頬に感じながら歩きだします。


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すぐに建物の壁面に目的のホテルの名前が見えます。本当に港に直接面したロケーションの大変よいホテルです。

ホテルまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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ところが、ホテルに着いて、困った! 入口からは階段のみが上の方に続いています。キョロキョロ見回しても、エレベーターは見えません。荷物は重いのに・・・。
で、saraiだけが荷物を下に置いたままで2階のレセプションに上がり、レセプションのお姉さんに聞いてみると、エレベーターはないので荷物は自力で持って上がるしかないとのこと。お姉さんは、手伝うわよって階下までついてきてくれますが、荷物を見てぎょっとした様子です。それでも、配偶者のスーツケースはお姉さんが持ってくれて、saraiは自力でスーツケースを持ち上げます。でも、まだここはレセプションです。客室はさらに1階上。今と同様に、お姉さんとsaraiが力を合わせて、荷物上げです。ご苦労様、感謝!です。
そして部屋のドアを開けると、部屋の窓からは港と「よき母」の絶景が目に飛び込んできます。思わず、ビューティフル!と叫ぶと、お姉さんもにっこりします。苦労した甲斐があったというものです。


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このマルセイユのホテルは『ホテル・ベル・ビュ(Hôtel Belle-Vue)』。一泊のみです。

まずは、お部屋を紹介しておきましょう。
ここもコンパクトな部屋ですが、なかなか可愛いですよ。


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水回りもバスタブはありませんが、小奇麗です。


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配偶者は昨日からの疲労がたまっているようなので、まだ日は高いのですが、ホテルでゆったりと休養です。ベッドに寝転び、潮の香りとマルセイユの潮風を感じながら、窓から港を眺めて気持ちよく過ごしましょう。


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今日のこれからの予定は、予約してある有名なミシュランの星付のレストランにブイヤベースを食べに出かけるだけです。でも、saraiはその前に一仕事。PCを無線LAN(WIFI)でインターネットにつなぐ作業があります。無線LAN接続までは結構順調に進みますが、インターネットにどうしても繋がりません。仕方がないので、PCを持ってレセプションのお姉さんのところへ相談に出かけます。どうやら接続は間違いがないようです。よく調べると、DHCPサーバーが正常に動作していなくて、IPアドレスの取得に失敗しています。ホテルのPCを見せてもらって、ホテルのネットワーク状態を把握できたので、手動でIPアドレス、ゲートウェイ、DNSサーバーを設定します。これで、ようやくインターネットに繋がります。ところで、ホテルのPCを自分で操作してみましたが、フランス語の表示なので本当に使いにくいですね。せめて英語表示ならほとんど違和感がないんですが・・・。

インターネットが無事接続できたところで、ベッドで休養している配偶者と一緒に、saraiも部屋からのマルセイユの絶景を楽しみます。マルセイユのまぶしいくらいの陽光の下、マルセイユの旧港とその向こうに山の上のノートルダム・ド・ラ・ギャルド大聖堂がよく見えます。「よき母」(金色のマリア像)も光り輝いています。


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「よき母」を目を凝らして、よく見てみましょう。


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あまりの絶景に、部屋にくすぶっているのはもったいないと感じたsaraiは、配偶者を部屋で休ませておいて、ホテルの近くを偵察することにします。
ホテルから出て、通りを渡るともう埠頭です。そこから眺めたホテルです。


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エレベータがなかったりネットが繋がらなかったりしたホテルですが、眺めの素晴らしさだけですべて帳消しです。
旧港のまわりをぐるっと散歩します。青空と海と風、本当に気持ちがいいです。
プラプラとホテルの方に戻ってきたら、マルセイユのブイヤベースの有名レストランMIRAMARがあります。このお店も今夜のディナーの候補でしたが、この日は定休日。それで、別のレストランにしたんです。


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ホテルの部屋に戻って、レストランの予約の時間まで休養です。


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マルセイユでブイヤベース:有名店シェ・ミッシェル

2011年4月4日月曜日@アヴィニョン~マルセイユ~エクス・アン・プロヴァンス/6回目

ホテルでゆっくりと休養をとっているうちに、ちょうどいい時間になりました。いよいよディナーに出撃です。今日は気合が入っていますよ。なにせ、ミシュランの星を頂いてる有名店シェ・ミッシェルChez Michelでブイヤベースを頂きます。予約なしではほぼ断られるということなので、日本を出発する前からしっかり予約を入れてあります。ホテルを出ると、まだ明るいですが、ずい分人の影が長くなってきています。


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このレストランは、街の中心からは少し外れた湾の外の外洋に面しています。何とかバスに乗って出かけましょう。バスは83番。83番のバス停は、先程の偵察で確認しています。港の前の確認済みのバス停に向かいます。


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ちょうどよいタイミングでバスが来ます。乗るときに、降りる停留所をバスの運転手に確認します。街中を抜けて、海岸線に出ます。が、降りるはずの停留所をバスは素通りします。慌てて停車ボタンを押しますが、次のバス停にしか停まってくれませんでした。もう少しはっきりと、降ろして欲しいと言っておけばよかったですね。バスを降りると、猛烈な海風が吹いてきて、おおっ寒い。でも、夕陽の地中海はとても綺麗です。


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強い風にあおられながら、海沿いの道を戻ります。


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カタランCatalansという本来降りるべきバス停に戻りました。やれやれ・・・


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しかし、あたりには目的のレストランが見当たりません。レストランを探してウロウロしていると、道の反対側にガソリンスタンドを発見。道を渡ってお店の場所を尋ねると、とっても親切に教えてくれます。メルシー・ボクー!
言われた通りに歩いていくと、お店の名前のChez Michelがあります。到着です。

ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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バスを乗り越したにも関わらず、予約時間よりも早い到着です。既にお店にはお客が入っています。ドアを開き予約してある旨を告げると、名前を確認した上で一番奥まった席に案内してくれます。


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もちろん、注文はブイヤベース2人前と白ワイン。きっちりとテーブルセッティングしてくれます。料理が待ち遠しいです!!


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白ワインです。マルセイユMarseilleの東隣の港町カシCassisのワインは、プロヴァンス1とも言われるワイン。ブイヤベースに合うというE BODIN 2009というワインです。ハーフボトルをお願いしました。


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もちろんワインクーラーで冷やしてくれます。とっても美味しいです。


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パン、唐からしソース(ルイユ)、グリュイエールチーズを盛りつけた皿が運ばれてきます。いよいよですね。


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料理を待っていると、ウェイターがわざわざ窓のブラインドを開けています。オ~、美しい夕映えに地中海が輝いています。ちょうど地中海に夕陽が沈むときということで、レストランの粋な演出のようです。地中海の日没を見るのは初めてです。とても美しい一瞬で、料理のことを忘れて楽しみます。


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この後、美味しいブイヤベースです。


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マルセイユでブイヤベース:美味し過ぎ!!

2011年4月4日月曜日@アヴィニョン~マルセイユ~エクス・アン・プロヴァンス/7回目

ブラインド越しの夕陽があまりにも綺麗なので、我慢できず窓際までに行って、ブラインドの隙間にカメラを突っ込んで、地中海に沈む美しい夕陽を撮影。実にロマンチックです。


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ブイヤベースは、料理する前に料理に使う魚を見せにきてくれます。とても新鮮な魚4品です。ブイヤベースは、4種類以上の魚を使うのが決まり事です。「こちらの魚を使うよ」という演出程度に思っていたのですが、後から来た家族連れは、いろいろ注文をつけてお魚をチェンジしてもらっています。sarai達は魚の種類も分からないので無理ですが、一度は拘って注文してみたいもんですね。待つことしばし、料理したブイヤベースが運ばれてきます。まずは調理済の4種の魚を見せてくれ、それを目の前でさばいてくれます(焦って撮影したので、写真がぼけてます。ゴメンナサイ)。


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あれっ、その魚を出汁にしたスープはどうしたんだろうと思っていると、すぐに大きな深い壺のような皿になみなみとはいったスープが登場し、保温用の炎の上に置かれます。そこから2人の皿にたっぷりと注いでくれます。


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ものすごい分量ですが、まだまだ壺皿には半分以上残っています。ブイヤベースのスープはこんなに量があるんですね。


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そのスープに唐からしソース(ルイユ)、グリュイエールチーズを載せたパンを浮かせて、スープを染み込ませて食べます。配偶者は反則で、スプーンでせっせとスープだけを飲んでいます。スープ好きですから見逃してあげましょう。で、あっという間にお皿はからっぽ。saraiはまだまだスープが残っています。正統的にパンを浸して食べているので、なかなかスープが減りません。


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これを見たウェイターが、配偶者の皿にスープを継ぎ足してくれます。saraiにもお情けで、まだ残っているスープに継ぎ足してくれます。そうこうしているうちにお腹は満腹状態です。
もちろん途中に、さばいた魚の身も皿に綺麗に盛りつけて持ってきてくれますが、あまり食べられません。残念!


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頑張るsaraiも、最後はスープだけを飲むのが精一杯の状態。結局、スープはほんの少しを残しただけでほぼ飲み切りました。肝心の魚本体はsaraiは7、8分は食べましたが、配偶者は3口ほど手をつけただけです。魚は出し殻みたいなものだからそれでよいのだと、配偶者は涼しい顔です(ブイヤベースのスープは別の魚で出汁をとるので、出し殻じゃありませんよ)。ブイヤベース恐るべしの巻でした。でも、美味しかった! もう2度と食べることはないかもしれないのがいかにも残念です。

会計が終わり、店のカウンター前に並べてある新鮮な魚の食材を撮影していると、上品なお店のマネージャーが2人の記念写真を撮影してくれます(記念写真は公開しませんので、悪しからず)。


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いったん店の外に出て、明るいレストランを撮影。レストランのMICHELの名前が目立ちます。


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少し道を歩きながら交通機関を探しますが、道は暗いし、それ以上に寒い!!
慌ててレストランに戻って、マネージャーにタクシーを呼んでもらいます。
呼んでもらったタクシーでホテルの前に横付け。お腹がきつかったのでとても楽で助かります。バスで帰れる状態ではありませんでしたね。
幸せな気分で、今日はゆっくりと寝ましょう。ホテルの部屋の窓からは港の光がとても綺麗です。


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ライトアップされた「よき母」が夜空に美しく浮かび上がって、港の光とともに幻想的な光のショーみたい。


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それをベッドに横になって鑑賞できる贅沢は、満足を通り越しています。

明日は午前中マルセイユ見物し、午後1番のTGVでニースを経由して、イタリアのジェノヴァの港町までコートダジュールを一気に駆け抜けます。




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マルセイユの「良き母」:ノートルダム・ド・ラ・ギャルド大聖堂へ

2011年4月5日火曜日@マルセイユ~ジェノヴァ/1回目

旅の7日目です。

朝目覚めて・・・美しい青空です。
プロヴァンスProvence、マルセイユMarseilleの朝は抜けるような青空です。
ゆったりと朝寝をして、ホテルのテラスで朝食(ホテル代には含まれず一人10ユーロ)です。ホテルには室内にもレストランはあるのですが誰もそこにはいません。テラスというには申し訳ないような超狭いテラスなのですが、皆が譲り合ってテラスに座って朝食を摂っています。


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陽射しは痛いほどですが、本当にここからは眺めがよいのです。正面には真っ青な空を背に「良き母」が見えます。
こんな素敵なテラスですから、誰しもここにで朝食をいただきたいですよね。横に座っていた出勤前の地元の女性が「素敵でしょ」と声をかけてきます。


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朝食は、大きなクロワッサンとフランスパン、ヨーグルト、フレッシュジュース、コーヒー(配偶者はチョコレート)。特別のものではないけど、とっても美味しく感じますね。


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朝食後、ホテルのチェックアウトを済ませ、レセプションで荷物を預かってもらいます。レセプションはいつもずっと同じ女性。よく長時間働きますね。そうそう、彼女は朝食の世話係兼コックでもあります。昨日からWIFI接続にも付き合ってもらいsaraiとは顔馴染み。最後にsaraiと一緒に記念撮影です。結構、美人でかわいい女性です。それになんといってもとても人柄がよく、いい子なんです。まさにsaraiのお気に入り。


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ところで名前は何だっけって聞くと、「ヴァネッサよ」。で、「オルボア、ヴァネッサ」と別れを告げます。さあ、マルセイユの街を散歩しましょう。ホテルの目の前は港です。
色々なお店が並んでいます。朝市ですね。


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マルセイユ名物の魚屋さんが店を並べています。漁師さんが直売しているんでしょうか。


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朝でも日差しが強いのでお店によっては日除けで魚に直射日光があたらないようにしています。まあ、お客さんも日陰にはいれるから助かりますね。


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マルセイユはフランスではパリに次ぐ大きな街です。歩き回るわけにもいかないので(連日のハードスケジュールでお疲れ気味だし)、市内観光のプチトランに乗ることにしました。一人7ユーロで10時30分に出発するとのこと。


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プチトランに乗って出発を待っていますが時間になっても一向に出発する気配がありません。確かに乗っているのは私達2人だけ。もう少し客待ちかなと思っていると、数人は増えましたが、まだ出発しません。だんだん13時前に乗る予定の電車の時間が気になりだします。チケット売り場では、運転手や係のおじさん達が楽しげにおしゃべりしてます。かなり焦り出した配偶者が、おじさんの所に様子を聞きに行くと、出発は11時だとのこと。えぇぇぇぇ!さっき10時半だと言ったよと抗議します。おじさんは、乗ろうとしている子供たちがいっぱいいるから、この子たちが乗ったら出発するかも・・・とのんきな返事。じゃ、戻ってくるのは何時?と聞くと12時か12時15分か・・・(途中で自由に乗り降りする方式なので)分からない。もぉ!キャンセルしていいかと聞くと、いいよと言うので、キャンセル!

せめて「良き母」だけは行ってみようとすぐ横のバス停で60番のバスに飛び乗ります。マルセイユの街中をどんどん高台に向かって上っていきます。両脇には車が駐車している細い道をグングン上ります。15分ほどでノートルダム・ド・ラ・ギャルド大聖堂Basilique Notre-Dame-de-la-Gardeに到着。

ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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ここからは素晴らしい眺めです。マルセイユの街が一望できます。


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ここノートルダム・ド・ラ・ギャルド大聖堂は、マルセイユ1の高台にさらに高い塔を建て、さらにその上に大きな金色のマリア像(これがよき母)を載せているので、マルセイユの街のどこからも見えます。ただし、マリア像が向いているのは地中海の方です。航海している船員さんの方を見ています。よって、街からは横顔を見ることになりますが、ここでは正面から見ることができます。とはいえ、まっすぐ上の高いところにあるので、あまりはっきりとは見えませんけどね。


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大聖堂にはいってみましょう。


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大聖堂自体は2層式で祭壇も上下2つあります。下の祭壇は結構地味です。


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上の祭壇に上がると、これはうってかわって絢爛豪華です。ローマ・ビザンチン様式です。ドームの窓からはとても明るい光が差し込んでいます。


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天井は黄金に輝いています。さすがにマルセイユのシンボルとも言える大聖堂の面目躍如です。


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逆のサイドまで素晴らしい内装が続いています。絵画も展示されています。


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上の祭壇の外はテラスになっていて、素晴らしい展望です。


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マルセイユの「良き母」:大聖堂からの眺望!、そして、コートダジュールへ

2011年4月5日火曜日@マルセイユ~ジェノヴァ/2回目

ノートルダム・ド・ラ・ギャルド大聖堂Basilique Notre-Dame-de-la-Gardeの上の祭壇の外はテラスになっていて、素晴らしい展望です。

地中海です。


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湾内に浮かぶ島々です。島のひとつはイフ島If。岩窟王(モンテ・クリスト伯)の牢獄の舞台ですね。


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マルセイユMarseilleの湾内の2つの港、新港Nouveau Portと旧港Vieux Portです。


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古い家並みと新しい建物が混在する大都会マルセイユの街です。


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まさに大パノラマです。
大聖堂から出て、その優美な姿にみとれてしまいます。まずは「良き母」。


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大聖堂全体です。塔は高過ぎて一緒には撮影不可能です。


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十分に写真も撮り終え、バス停に戻ります。途中に気に入った彫刻がありました。ピエタでしょうね。とても美しいです。


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さあ、また60番のバスでホテルのほうに戻りましょう。
バス乗り場に戻ると、sarai達が乗るはずだったプチトランが停まっています。ここまで乗って来た客を降ろし、ここでの観光を終えた客を乗せています。ずっと同じプチトランに乗ったまま観光するのではなく、観光客の都合に合わせてプチトランを乗り降りして市内を観光してまわるシステムのようです。知らなかったとはいえ、これを利用していたら絶対に予定のTGVには乗れませんね。
60番のバスに乗り、狭い急な坂を通り、さっさと旧港に戻ります。

マルセイユ観光を済ませ、再びスーツケースを受取りにホテルに戻ります。あれっ、ヴァネッサがいない。男の子に声をかけて荷物を受取り帰ろうとすると、ヴァネッサが現れます。上の階でトラブルの処理をしていたみたい。本当によく働きますね。また配偶者のカバンを運んでくれて、saraiはサヨナラが言えて満足です。

エレベーターがないことやWIFI接続のトラブルはありましたが、ヴァネッサは可愛かったし、とても満足できるホテルでした。何といっても特に部屋からの眺めは最高でした。ホテルも段々とよいホテルに上昇していますね。


メトロ1号線に乗って、マルセイユ・サン・シャルル駅Gare de Marseille Saint Charlesに移動します。駅で、お昼用のお弁当を調達です。ひときわ立派なスペースを占拠しているマクドナルドに決めます。人気があるらしく、凄く混雑しています。と、EXPRESSという窓口が目に留まります。そこでは先に注文と支払いを済ませ、品物を待つシステムのようです。EXPRESSの効果かどうかは分かりませんが、それほどは待たされずに昼食をゲット。


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テイクアウトにして、TGVの中で食べましょう。ちなみにTGVは食堂車もなく、食事に関しては他の国の鉄道に遅れをとっていますね。
まだTGVの発車までは時間があるので、隣のマックカフェのテーブルで時間待ちです。購入したマクドナルドのペーパーバッグがあるので、堂々とテーブルを使用できます。駅には待合の椅子が少なく、結構座るところを探している人が多いので助かります。


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待つことしばし、12時59分発のTGVが到着して乗車。このTGVは一階だけのノーマルなタイプ。やはり、ファーストクラスは豪華な内装です。
まずは先程購入したハンバーガーを頂きましょう。


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さあ、地中海に沿って移動しますよ。マルセイユを出ると、ちらりときらきら輝く地中海も見えますが、ほとんどはマルセイユの郊外という平地と山がちな景色です。


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しばらくすると、プロヴァンスProvenceの白い岩の山が赤い山肌に変わります。


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そして、カンヌCannesに近づく頃に、いきなり地中海に出ます。コートダジュールCôte d'Azurの海岸です。


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ここまでの鉄道ルートを地図で確認しておきましょう。


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いよいよ、地中海沿いにイタリアに向かいます。


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コートダジュールを一気に鉄道で:カンヌ~ニース~モナコ

2011年4月5日火曜日@マルセイユ~ジェノヴァ/3回目

TGVはカンヌCannesに到着。


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カンヌからニースNiceまでは、以前のコートダジュールCôte d'Azurの旅でTGVに乗った区間。見覚えのあるところやまったく覚えのないところも、快晴の真っ青な空のもとの地中海はとてもビューティフル!
カンヌの次はアンティーブAntibesに到着。前回にこの街を訪問した記憶が戻ってきます。ここにあるピカソ美術館から見た地中海の美しさは、今でも忘れられません。まさしく絶景でした。


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アンティーブの駅を出発すると間もなく地中海が見えますが、ピカソ美術館から見た景色というわけにはいきません。


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ニースが近くなってきます。もう少し時間に余裕があれば、ニースの手前のカーニュ・シュル・メールCagnes-sur-Merの街で、ルノワールの家に立ち寄りたかったんです。コレット荘Domaine des Collettesと呼ばれるルノワールの家の庭園が気に入っていて、一度行ってみたいと思っています。しかしながら、あと半日のスケジュールがとれず、断念しました。いつかは訪れましょう。

やがて、定刻の15時34分から誤差の範囲内だけ遅れてTGVの終点、ニース・ヴィル駅Gare de Nice-Villeに無事到着します。


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懐かしい駅です。が、乗り継ぐには地下道を通って別のホームに移動するかと思うと憂鬱です。もちろん、階段しか見当たりません。念の為、移動の前にブラウン管の表示を見て乗り換えの電車のホームを確認すると、やったね! 同じホームの向かい側から、乗り換えの電車が出るようです。この電車は、イタリア側の国境の街まで行く各駅停車。ファーストクラスはついていません。電車を待つ間に、saraiは荷物を配偶者に預けて身軽になり、ニース駅前をチェックに出かけます。以前と変わらず、今でもなんだかぱっとしない駅前です。再開発とか考えないのでしょうか。大観光地の玄関なのにね。


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このニースで乗り換えの時間が3時間ほど取れれば、是非ニース名物のソッカを食べたかったのですが、これも時間がなく断念です。ソッカは配偶者がたいそう気に入っているんですけどね。
駅に戻りましょう。ニース・ヴィル駅はなかなか可愛い駅舎ですね。


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saraiがホームに戻り配偶者と合流すると、時間通りに15時53分発の乗り継ぎ電車が到着します。しかし、ひとつ前に出る同じ目的地への電車が運行キャンセルになったようでとっても混み合っています。急いで2階席にあがり荷物を片付けて、なんとか席を確保。ほぼ満席です。
ニースからモナコMonacoの間は、とても地中海が綺麗に見える区間です。


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途中から、派手な女子学生(見かけでは中学生か高校生かわかりません)の団体が乗り込んできて、けたたましい限りです。
列車はエズ駅Gare SNCF Ezeに到着。駅からは大きな岩山が見えます。この岩山の上のほうに、鷲ノ巣村のひとつのエズEzeがあるのでしょう。ここにも一度行ってみたいですね。


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女子学生たちはモナコに着くと、「えっ、ここモナコ?」と我々に確認して、慌てて降りて行きます。いったいどこの子たちなんでしょう。一応フランス語で「オルボア」って言ってますけど、イタリア人かな。
モナコを過ぎると、綺麗な岬の街が見えてきました。カップ・マルタンCap Martin(マルタン岬)でしょう。


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ロクブリュヌ・カップ・マルタン駅Gare de Roquebrune-Cap-Martinに到着しました。カップ・マルタンの海辺には、建築家ル・コルビュジェの有名な休暇小屋(ル・キャバノンLe Cabanon)があります。これも見てみたいもののひとつですね。ル・コルビュジェは、ここの海で泳いでいるときに心臓麻痺で亡くなったそうです。


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カップ・マルタンを通り過ぎて、カップ・マルタンのほうを振り返ると、実に美しい眺めです。


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女子学生達が降りて行って、静かになった車内。そろそろフランスとイタリアの国境の街マントンMentonです。マントンといえば、ジャン・コクトーの街。彼独特の味のある絵も見たかったですね。


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ここまでの鉄道ルートを地図で確認しておきましょう。


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相変わらず美しい地中海は続きます。イタリアとの国境のあたりで急に列車は減速し、ノロノロになります。イタリア側の国境の街ヴェンティミリアVentimigliaの駅での待ち合わせ時間は15分しかないので、イライラします。


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乗り換えに失敗したらやだなと思いながら、時計とにらめっこです。



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コートダジュールを一気に鉄道で:ジェノヴァで美味しいディナー

2011年4月5日火曜日@マルセイユ~ジェノヴァ/4回目

ようやく、今日の最後の乗り継ぎ駅ヴェンティミリアVentimigliaに到着。が、列車が遅れて、乗り継ぎ時間が7分しかありません。ここはホームの移動があります。エイヤ!と荷物を抱えて階段を駆け下り、ホームを確認(地下通路に表示があり助かります)して階段を駆け上り、電車に乗り込みます。乗り継ぎ、成功! この電車はコンパートメントタイプです。特急タイプのIC(インターシティ)で、事前の予約が義務付けられています。パリの空港に着いて真っ先に、しっかり予約を取っておきました。指定席に行くとまだがらがらです。始発駅ですからね。ミラノMilano行きなので、途中からは混んでくるのかもしれません。定時の16時58分にヴェンティミリア駅を出発。


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ここからはいよいよイタリアです。1週間のフランス滞在もあっという間に過ぎました。これから2日間はイタリアです。車内放送のイタリア語が、イタリアに入ったことを実感させます。
走り出したイタリア国鉄の電車は順調に走ります。ときどき長いトンネルがありますが、やはりずっと青い地中海です。それに青い空。イタリア特有の濃い美しい青空です。イタリア側のリヴィエラRiviera海岸、すなわち、リグーリア海岸Riviera ligureを電車が進みます。


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2時間ほどで定刻の19時06分にジェノヴァ・ピアッツァ・プリンチペ駅Genova Piazza Principeに到着です。


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ここまでの鉄道ルートを地図で確認しておきましょう。


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ジェノヴァGenovaのホテルは『ベストウェスタン ホテル メトロポリ(Best Western Hotel Metropoli)』。ここも1泊です。

駅からホテルまでは歩ける距離ではありません。また、公共交通手段はバスです。ジェノヴァは昔より貿易で栄えた街で、地方都市とは思えない大きな街で賑わっています。が、意外に情報が少ないのです。ちょっとsaraiも不安なので、原則を破り、ホテルまでの移動にタクシーを使うことにします。
とはいえ、タクシーでも10ユーロほどです。日本と違って安いですね。
タクシーが停車して、気のいい運転手が「あそこがホテルだよ」と指差す方を見てもそれらしいものは見当たりません。よ~く見ると、ホテルの名前を発見。
このホテルは街の中心地のガリバルディ通りVia Garibaldiに近く、便利そうなところです。


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が、入り口がありません。と、運転手さんが「その路地を入ったところだよ」と教えてくれます。これはバスで来たら絶対に分からないと、タクシーの利用に自分で納得です。
荷物をゴロゴロ引いて路地に入るとホテルの入口はすぐそこです。入口はありますが、高い階段をいったん上らないといけないようです。このホテルに限らず、どのホテルも入口には段差があるので、まず、荷物をエッコラショと担ぎ上げないといけません。なかでもこのホテルの段差は高過ぎ! もちろん、中にはいると、ここはエレベーターがありますけどね。


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無事にホテルにチェックイン。荷物を運んでくれるポーターもちゃんといます。


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レセプションの前のロビーもなかなか立派。


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ジェノヴァのレストランの情報もあまりなかったので、ホテルに日本からレストランの予約をお願いしてあったのですが、そのレストランの予約もちゃんとしてくれてました。ホテルからすぐのところのようです。
まだ、予約の時間まで30分ほどあるので、部屋でネットの接続したりします。ここのWIFI接続は問題なく、さっとできます。

このホテルの客室は広く、ベッドも大きく、今回の旅で一番良い部屋で快適です。


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巨大なソファもあり、このソファでも眠れそうで、ベッドに使えるくらいです。


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バスルームも広々として、バスタブも大きくゆったりしています。


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この部屋には湯沸かしポットがあり、熱いお茶が飲めるのがプラスポイントです。意外にホテルにはおいてありません。もちろん、お湯を頼めば、持ってきてくれるのでしょうが。


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部屋の窓を開けて、外を見ると、とても狭いイタリアらしい路地に面しています。


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時間になり、レストランに向かいます。すぐにレストランの看板を路地の入口に発見し、その路地をはいります。


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ドアを開けようとしますが、閉まっています。と、人影が見えるので、ガラスをコンコンと叩いて合図すると、中の女性と目が合います。開けてほしいという仕草をすると、その女性はどこかに行ってしまいますがすぐに戻ってきてドアを開けてくれます。何やらイタリア語で言っています。自分は客でよく分からないから、奥のほうにいるお店の人と話してほしいということのようです。それは失礼しました。何故ドアが閉まっていたかよく分かりませんが、どうも他に入り口があるようです。我々のホテルからの客だけがこのドアが近いので利用するらしいです。ともあれ、テーブルに案内されますが、そのテーブルのある部屋には大型液晶テレビが置いてありニュース番組をやっています。いやしくもレストラン(リストランテ)でテレビとは型破りですね。ニュースの後はイタリアのセリエAのサッカーの放送なので、そういうスポーツファンのためのサービスかとも思いますが、真偽は不明です。


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まず、突き出しのようなものが出ます。イタリアはコペルト(席料)を必ずとられるので、こういうものが出るのでしょうか?


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パンの皿は色んな種類のパンがのっています。


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配偶者はパンのなかに本場のフォカッチャ(ジェノバが発祥)を見つけ、とても美味しいとぱくぱく食べてます。ウェイターに実に美味しいと褒めると、「これはここで作ったんだよ」と自慢げに説明します。
注文したワインはここのオリジナルの白ワイン。そうそう、このレストランはホテルのなかにあるレストランで、「Ristorante Le Rune」という名前です。


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パスタはトマトとバジルのスパゲッティです。


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もう1つのパスタは、ジェノヴァ料理のバジルペースト和えマンディッリです。


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メインは、シーバスのターバンです。ジェノヴァは港町ですから、メインは魚料理にしてみたんです。


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同じくメインは、ストッカフィッソのジェノヴァ風です。ストッカフィッソというのは、要はノルウェー産の干し鱈のことです。これはとても美味しい。塩味といい、こりこりっとした食感といい、今までに食べたことのない味です。ストッカフィッソはイタリアではポピュラーな食材のようですね。


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イタリアでしか味わえない料理で、本格イタリアンを堪能。最後に本場のカプチーノを頂きますが、配偶者より「saraiのいれるカプチーノのほうがマイルドね」とのお言葉を頂きます。ニッコリ・・・。

ホテルに戻り、立派なバスタブでゆったりとお風呂につかり、気持ちよく就寝です。

明日は午前中、ジェノヴァ見物をして、午後、パルマPalmaに向かいます。



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古都ジェノヴァの迷宮散策:富にあふれるガリバルディ通り

2011年4月6日水曜日@ジェノヴァ~パルマ/1回目

旅の8日目です。

ジェノヴァGenovaは今日も気持ちよく晴れています。

朝食のレストランはなかなかお洒落です。


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さすがにイタリアの朝食は美味。真っ赤なオレンジジュースもフレッシュな果物も用意されてます。そして、フォカッチャもあります! が、配偶者は昨夜のレストランのフォカッチャの方が美味しかったようです。ジェノヴァはフォカッチャの本場とあって、配偶者はジェノヴァのフォカッチャを楽しみにしていたのです。朝食でもフォカッチャを頂けて、満足、満足。


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さあ、ジェノバ散策に出かけましょう。チェックアウト後、ホテルに荷物を預かってもらい、ホテルを出ると、旧市街の端のフォンターネ・マローゼ広場Piazza delle Fontane Maroseです。広場と言っても、広い道路って感じです。


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旧跡が多く残るガリバルディ通りVia Garibaldi(ストラーダ・ヌオーヴァStrada Nuova)に向かいます。ジェノバといえば、貿易の街と歴史で習いましたが、その貿易で儲け、財を成した一族の宮殿が多く立ち並んでいます。その宮殿とやらは、どんだけ儲けたのかと恐ろしくなるような、立派の一言では言い表せないものすご~く立派なお屋敷です。


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通りの両側に12の宮殿がずらっと並んでいます。この宮殿も入口の門が彫刻に飾られて立派です。


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この宮殿は建物の外壁もレリーフで飾られて豪華です。


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この宮殿の門をはいると(勝手にですが)、中庭に美しい回廊が造られています。


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ドーリア・トゥルシ宮殿Palazzo Doria Tursiです。ほかの宮殿に比べてもさらに規模が大きく、旗がかかっているのでも分かりますが、現在は市庁舎です。


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ドーリア・トゥルシ宮殿は、門の中も広い階段に続く中庭が見事です。


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向かいの建物は外壁が赤く、その名もパラッツォ・ロッソPalazzo Rosso(赤の宮殿)です。


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さらに、ドーリア・トゥルシ宮殿に続く建物は、外壁の白さからパラッツォ・ビアンコPalazzo Bianco(白の宮殿)といわれています。


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このガリバルディ通りはいずれも立派な宮殿が立ち並びますが、そのなかでもこれら3つの宮殿は白眉と言ってもいいでしょう。

ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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あまり時間がないので外観を見ただけで満足しておくべきなのですが・・・saraiはドーリア・トゥルシ宮殿にあるという伝説の大ヴァイオリニストのパガニーニのヴァイオリンをどうしても見たかったんです。旅の案内によると、ドーリア・トゥルシ宮殿は市庁舎なので、入口の警備のおじさんに頼むと、パガニーニのヴァイオリンの展示室に連れて行ってくれるとのことでした。それで、入り口辺りの人に聞くと、宮殿の入口の左手にある売店兼案内所に行けとのことです。その売店兼案内所のおばさんに聞くと、ドーリア・トゥルシ宮殿に展示してあるそれを見るためには、白の宮殿から入ってぐるっと周らないと駄目よって言われました。さらに、チケットは赤の宮殿も合わせた通し券しかないとのこと。一人8ユーロですからそんなに高いわけじゃありませんが、無料で見る目論見は崩れさりました。

チケットを購入して、まず白の宮殿に入り、すぐに2階にある中庭にはいりました。正面には赤の宮殿が中庭越しに見えます。


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こちらが今通ってきた白の宮殿です。


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ここから、再び白の宮殿の中を見ながら、3階に上がります。宮殿のなかは美術館になっていますが、saraiの興味をひく絵画はほとんどありませんでした。それよりも、各展示室には一人ずつ係の方がいて、次に進む経路を教えてくれたのは親切ですね。
3階からドーリア・トゥルシ宮殿に通じる回廊があります。ようやく、ドーリア・トゥルシ宮殿に行けそうです。この回廊からも正面に赤の宮殿が見えます。


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下を見下ろすと、先程の2階の中庭が見えます。なかなか綺麗な庭園です。


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回廊を抜けて、ドーリア・トゥルシ宮殿にはいります。


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古都ジェノヴァの迷宮散策:パガニーニのヴァイオリン

2011年4月6日水曜日@ジェノヴァ~パルマ/2回目

ドーリア・トゥルシ宮殿Palazzo Doria Tursiにも色々な展示があり、ここでも各展示室には一人ずつ案内(監視?)の方が居て、次に進む経路を教えてくれます。saraiの興味をひく展示物がひとつありました。彫刻ですが、マグダラのマリアでしょうか。


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展示室は2階の一周できる回廊に沿って、並んでいます。


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そして、随分ぐるぐる回った挙句、ようやくパガニーニのヴァイオリンとご対面です。案内のおじさんが重々しい木の扉を開けてくれると、そこにありました。パガニーニが生前愛用していたジョゼッペ・アントニオ・グァルネリ(通称グァルネリ・デル・ジェス、グァルネリは同名の一族が多いようです。単にグァルネリと言ってもどのグァルネリが作ったヴァイオリンかは分かりません)作成の名器です。実に美しい楽器です。


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横には詳しい来歴が書いてあります。カノンCannoneという名器なんですね。1743年、グァルネリ・デル・ジェスが亡くなる前年の作です。パガニーニは1802年にフランス人のパトロンからこのヴァイオリンをプレゼントされたとのことです。


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ヴァイオリン本体の他に弓なども展示されています。ヴァイオリンケースにはPAGANINIの銘が打ってあります。


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ところで、もう1点展示されているので、あれっと思ったら、これはパガニーニがパリの修復師に修理に出した際、その修復師がついでに美しいコピーまで作ってくれたというものです。


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これがその由来を書いた説明です。


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この重厚な展示室を配偶者と2人だけで静かに独占でき、贅沢な時間を過ごします。
このヴァイオリンの響きが聴けないのが残念です。噂では、パガニーニ国際コンクールの優勝者には、優勝時にこのヴァイオリンを弾くことが許されるとか・・・庄司紗矢香さんも弾いたのかな?

実はこの後に向かうパルマにパガニーニのお墓があるというのは、偶然にしてはできすぎかも・・・。
帰国したら、また、パガニーニの《24のカプリース》でも聴いてみようかな。いや、庄司紗矢香のパガニーニのヴァイオリン協奏曲を聴こう。

ドーリア・トゥルシ宮殿には、こんな豪華な広間もあります。本当に在り日しのジェノヴァGenovaの繁栄はどれだけのものであったかを、思い知らされます。


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さて、そろそろ下の中庭に下りて、外に出ましょう。


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次は向かいの赤の宮殿パラッツォ・ロッソPalazzo Rossoにはいりましょう。予定外ですが、折角の通しチケットですから、ちょっとだけでも見ないとね。ここは中の調度品も豪華です。こんな大広間もあります。


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そして、2階には、フランドルの画家ヴァン・ダイクの描いた貴族の肖像画や宗教画が数点展示されています。ジェノヴァ滞在時に描いたものでしょうか。以下の4点はヴァン・ダイク作だと思いますが、もしかしたらフランドルの他の画家の作品もあるかも・・・


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期待しないで入った赤の宮殿には、さらに素晴らしい体験が待っていました。


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青年歌舞伎公演@国立劇場小劇場 2011.8.15

久しぶりに歌舞伎を観劇に出かけました。これが生で観る歌舞伎の2回目です。
そういうわけで、そうたいした感想が書けるはずもありませんが、たいそう面白かったのでご紹介しましょう。

今日の公演は「稚魚の会」と「歌舞伎会」の合同公演です。
「稚魚の会」というのは日本芸術文化振興会の歌舞伎俳優の新人研修の終了生の団体です。
「歌舞伎会」というのは、実はよくはわかりませんが、若手歌舞伎俳優の団体のようです。
要するに、まだ若くて名前の知られていない俳優の修練の場がこの公演で、毎年開催されています。
saraiは初めてでしたが、配偶者は2回目です。今回は「稚魚の会」の中村梅之さん(中村梅玉門下)からのお誘いで行ってみることにしました。
また、saraiは国立劇場も初体験です。国立劇場は最寄りの半蔵門駅から5分ほどのところでした。
少し早く着いたので、敷地内にある伝統芸能情報館で展示していた歌舞伎入門《義経千本桜の世界》を見学。これは無料です。9月19日まで展示しています。

時間になったので、小劇場に向かいます。暑い夏の日ですが、さすがに着物姿の綺麗な女性が目立ちます。なかなか風流な世界ですね。
この日の公演は16時から、次の3演目が上演されます。

 寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん) 工藤祐経館の場

 一條大蔵譚(いちじょうおおくらものがたり) 大蔵館奥殿の場

 戻駕色相肩(もどりかごいろにあいかた)

いずれもビデオでも見たことのないまったく初めて観る演目です。
劇場内で購入したプログラムで俄か勉強して観賞します。

まずは最初の演目。これは簡単に言えば、曽我兄弟の十郎と五郎が親の仇である工藤祐経と対面を果たすというだけの話です。曽我兄弟が富士山麓で見事に親の仇を討つのはこの後の話です。
こんな単純な筋書きが一幕の芝居になっていることにはびっくりですが、見ているとそれなりの展開があり、十分楽しめます。
工藤祐経役の市川升六はなかなかの貫録。対面した曽我兄弟にも寛容で彼らに討たれる覚悟を示すところはほろっときます。
曽我兄弟の十郎役の中村梅秋、五郎役の中村富彦は、思慮深い兄とやんちゃで血気盛んな弟を演じ分け、息もぴったりというところ。
この対面を演出する舞鶴役の中村梅之は姿も声もとっても綺麗な女形。狂言回し的な役どころをうまく演じていました。
全体によい出来でしたが、この演目には新人修了生が参加しており、やはり演技が硬い印象なのは仕方のないところです。

休憩のあと、次の演目。これは平家全盛期の話です。夫源義朝の死後、一條大蔵卿に嫁いだ常盤御前が楊弓(遊び用の小型の弓)にうつつをぬかしており、源氏に仕える家臣が彼女の真意を確かめ、その真実を知るというのが大きなシナリオです。その真実を知る過程で平清盛に密通しているこの館の家臣がこの秘密を平家方に訴え出ようとします。それを阻止するのが館の主である一條大蔵卿です。彼は世間的には阿呆を装っていますが、実は平家から身を守るために「作り阿呆」となっていて、聡明な人物です。このような人間模様が一幕の芝居にぎゅっと凝縮されており、見事としか言えない歌舞伎演目になっています。
特に「作り阿呆」の一條大蔵卿役の中村吉二郎の聡明かつ阿呆な役どころの演じ分けは素晴らしく、こちらのほうが笑ってしまったり、感動したりという風にいわゆる泣き笑い状態。ほかの俳優もよく演じていましたが、saraiは中村吉二郎の素晴らしい演技力に圧倒された思いでした。プログラムを見ると、この演目の監修・指導は中村吉右衛門でした。いかにも中村吉右衛門を彷彿させる中村吉二郎の演技でした。吉右衛門でも見てみたいお芝居です。まったく、納得の歌舞伎でした。
この演目のもうひとつの陰の主役は浄瑠璃の語りです。元々、この演目は人形浄瑠璃だったそうで、浄瑠璃の語りにのって、物語が進行します。語りと三味線の迫力のある演奏で物語の劇的進行が彩られていました。

休憩のあと、最後の演目。駕籠かきの二人と駕籠に乗っていた廓の女の3人が廓の話をネタにして、踊りを披露するというもの。最後に駕籠かき二人は本名は真柴久吉(秀吉のことですよね?)と石川五右衛門だったというオチもあります。
真柴久吉役の市川左宇郎と石川五右衛門役の澤村國矢の踊りの見事なこと、素晴らしいです。また、浄瑠璃を語った4人の見事な歌唱にも脱帽です。オペラとはまったく異なりますが、気迫のこもった歌唱という意味では東西の違いを乗り越えて、芸術として同様な思いで受け止めました。あんなふうに歌ってみたいものです。

若手の育成の場ですが、プロダクション全体の出来は立派なものでした。歌舞伎初心者のsaraiにとっては満足のいく体験でした。また、来年も是非、見てみたいものです。



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テーマ : クラシック
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古都ジェノヴァの迷宮散策:屋根の上の展望台@赤の宮殿

2011年4月6日水曜日@ジェノヴァ~パルマ/3回目

ジェノヴァGenovaの赤の宮殿(パラッツォ・ロッソPalazzo Rosso)の2階を見学しますが、ヴァン・ダイクの絵画のほかにも、大理石と天井画の素晴らしさにも魅了されます。絢爛豪華としか言えません。


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こういう天井画もあります。


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最後に最上階に上がると、窓からの展望があまりにも素晴らしい。写真を撮っていいかって聞いたら、屋上にあがると360度のパノラマが楽しめるよと言って、案内してくれます。屋上というより、屋根の上に物干し台を乗っけたようなものですが、周りの建物よりも最も高い場所なので、ジェノヴァ中の景色がよく見えます。
手近なところでは、通りの向かいにあるドーリア・トゥルシ宮殿Palazzo Doria Tursiが見下ろせます。


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その隣の白の宮殿パラッツォ・ビアンコPalazzo Biancoも見下ろせます。


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これら2つの宮殿の向こうは小高い丘になっていて、綺麗な建物が連なっています。


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港までもよく見え壮観。


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遠くリグリア海Mare Ligureも望めます。


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近くの建物の屋根の上もテラスになっています。眺めがよく日当たりもよいので、こういう形式が一般的になったんでしょう。


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古いイタリアの街ですから、教会や鐘楼なども多いですね。


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思いがけない穴場でジェノヴァの街の景観を楽しみました。展望台というよりも屋根の上という感じの所から下りて、下から見上げるとこんな感じです。中央奥に見える、屋根の頂点にある柵に囲まれたところが展望台で、屋根伝いに階段(写真では見えていませんね)が取り付けられているんです。


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さて、ガリバルディ通りVia Garibaldiから港の方に向かいます。やはり、ジェノヴァは港町。一度は港を見ておかねばということです。周りを高い建物で囲まれた賑やかな通りを、勘を頼りに歩きます。


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この街も坂道や階段のある街です。街歩きも疲れそう。


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うろうろと散策しながら、港近くのバンキ広場Piazza Banchiに辿り着くことができました。広場の真ん中には、お洒落な花屋さん。配偶者が興味深げですが、特別変わった花はなさそうです。


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ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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いよいよ、港です。



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テーマ : ヨーロッパ
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古都ジェノヴァの迷宮散策:旧港(ポルト・アンティーコ)の新名所

2011年4月6日水曜日@ジェノヴァ~パルマ/4回目

ジェノヴァGenovaの旧港に向かって歩いているうちに、港近くのアーケードの商店街に入り込んでしまいます。そこでは肉、魚、野菜、パンなど何でも売っています。なかなか興味深そうなところですね。このアーケード商店街はソットリーパSottoripaと呼ばれ、13世紀から続く大変古いものらしいです。


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特に配偶者の注目を引いたのはパン屋さんのフォカッチャです。プレーンなものの他にハムなどを混ぜ込んだお惣菜風のものまで売っています。お昼用に美味しそうなフォカッチャを買っておきましょう。電車のなかで食べるつもりです。


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ソットリーパのアーケードの外に出ると、大きな広場です。このカリカメント広場Piazza Caricamentoの一角(写真の正面から右手にかけて)には、サン・ジョルジョ宮殿Palazzo San Giorgioが見えます。残念ながら、宮殿のファサードは右側に回り込まないと見えませんが、左側面が見えています。この宮殿には、1407年設立のヨーロッパ最古の銀行であるサン・ジョルジョ銀行Banco di San Giorgioがありました。ジェノヴァの発展は、この銀行の歴史と切り離しては語れません。なお、ヴェルディの傑作オペラ《シモン・ボッカネグラ》の主人公のシモン・ボッカネグラは実在の人物で初代ジェノヴァ総督だったのですが、彼の叔父グリエルモ・ボッカネグラの指示で建てられたのがこのサン・ジョルジョ宮殿です。ですから、このあたりは《シモン・ボッカネグラ》の舞台となるところですね。


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さて、ようやく旧港(ポルト・アンティーコPorto Antico)までやってきます。ここは本格的な貿易港のようです。まず目につくのは、白いマストのようなものでつり下げられた大きな白いテント屋根です。港に突き出した埠頭をすっぽりと覆っています。これは有名建築家レンゾ・ピアノRenzo Pianoの設計したイル・グランデ・ビーゴIl Grande Bigoです。


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レンゾ・ピアノと言えば、昨年の旅で訪れたベルンで彼の設計したクレー・センターを見たばかりです。日本では、彼の設計した関西国際空港を見ることができますね。
このイル・グランデ・ビーゴに近寄って見ると、港内のクルーズボートも繋留されています。右側には大きな水族館もあり、多くの人達が群がっていました。


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イル・グランデ・ビーゴのマストは海の中から四方に突き出しています。これで構造的に大丈夫なんですね。


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イル・グランデ・ビーゴのマストはテント屋根のほかに、港のパノラマビューを楽しむ展望エレベーターも吊り下げています。面白そうですが、時間もないので乗ってみるのはやめます。


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これらを横目に見て、港をぶらぶら。この先にあった子供向けの公園では幼稚園児たちが遊んでいます。


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港をぶらぶらした後は、そろそろホテルに戻りましょう。同じ道を帰るのではもったいないので、サン・マッテオ広場Piazza San Matteoを通っていきましょう。港の大通りに沿って、大きなポルティコもあります。この先に先程のソットリーパのアーケードが続くのでしょうか。


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サン・マッテオ広場に向かうので、右に折れて街の中心の方に歩きます。


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地図とにらめっこしながら進みますが、この街は実にややこしい迷路のような街で見通しもききません。


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それなりに歩きますがよく分からないので地元の人に聞くと、あっちの方だと今来た道の方を指さします。どこかで曲がり角を通り過ぎてしまったようです。元の分かれ道まで戻り、道を確認するために若い男女に声をかけます。男性が道を説明し始めるのですが、イタリア語でよく分かりません。と、女性が英語で通訳をし始めてくれます。彼女によると、彼はジェノバの人で、彼女はミラノから彼のもとに遊びに来たとのこと。結局、ジェノバの道はすごく複雑なのでサン・マッテオ広場まで案内して上げるよと言われ、彼に連れていってもらいます。その道すがら、女性は英語が堪能で、日本にも行ったことがあるようで、福島の原発はどうなっているかとかの話にもなります。こちらの方たちは日本人以上に関心が強いようです。途中でドゥカーレ宮殿Palazzo Ducaleの前に出ます。美しい建物ですね。ここまで来れば、あとはsaraiでも道は分かりますが、折角ですから最後まで案内してもらいましょう。


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サン・マッテオ広場に無事に到着。彼と彼女にグラッチェ!!


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彼らの弾けるような笑顔が素敵ですね。
イタリア人カップルの親切な道案内のお蔭で、なんとか迷路を脱出。

ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。(もっとも、ちゃんとは分かっていませんけどね(笑い))


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古都ジェノヴァの迷宮散策:広場巡り、そして、パルマへの旅

2011年4月6日水曜日@ジェノヴァ~パルマ/5回目

親切なイタリア人カップルのお蔭で、サン・マッテオ広場Piazza San Matteoに到着。サン・マッテオ教会Abbazia di San Matteoは、コンパクトですが美しい佇まいです。


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サン・マッテオ教会はドーリア家が建てたものですが、広場の周りの建物もドーリア家の住まいだったものです。


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教会も含めて建物がボーダー柄なのは、いかにもイタリアらしいお洒落さを感じます。

次は、狭い通りを歩いて、すぐ近くのフェッラーリ広場Piazza De Ferrariに移動。


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フェッラーリ広場は、規模の大きい噴水が噴出していてびっくりです。右手の建物の上に見えている時計塔は、ジェズ教会Chiesa del Gesù a Genovaのようですね。


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広場には、カルロ・フェリーチェ劇場Teatro Carlo Feliceも面しています。ジェノヴァGenovaのオペラハウスです。建物の前の騎馬像はガリバルディです。


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広場に入ってきた方には、先程も見たドゥカーレ宮殿がありますが、先程見たファサードとはまるで雰囲気が変わり、壁面がカラフルで別の建物のようです。


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フェッラーリ広場からはもうホテルも近いはずですが、如何せん方向感がありません。近くにいた警察官に道を教えてもらいます。カルロ・フェリーチェ劇場の横の大きなローマ通りVia Romaを進み、Y字路で左の通りを行くとその通りが4月25日通りVia XXV Aprileです。


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この通りの突き当たりが、ホテルのあるフォンターネ・マローゼ広場Piazza delle Fontane Maroseです。

ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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まだ、予定した電車には少し時間があります。昨夜のレストランRISTORANTE LE RUNEで、昨夜は満腹で食べられなかったデザートを頂き、2日掛かりになりますがコースを完成させましょう。

saraiはクレーム・ブリュレ。


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配偶者はアイスクリーム。


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過去の繁栄を思わせる立派なジェノヴァの観光を終え、駅に向かう時間になります。このジェノヴァの街は通りが曲がりくねって、狭い通りも多く、地理が複雑でホテルに戻るのも一苦労でしたが、現地のかたに助けられて、何とか無事にすべて終了。

ようやくホテルに戻り、荷物を受取り、タクシーをお願いすると、レセプションのお姉さんが窓から広場の様子を見て、「タクシーがそこにいるからそれに乗ってちょうだい」とのこと。確かに、広場にはタクシーが客待ちをしています。ドライな対応ですが、ホテルの入口にはタクシーが着けられないので、それも道理。また、路地を通って荷物を引っ張って、広場に出て、タクシーをひろいます。タクシーでジェノヴァ・ピアッツァ・プリンチペ駅Genova Piazza Principeに向かいます。

今回のホテルはこれまでに比べて立派でした。もう1泊ほどすれば、もっと楽しめて、活用できたでしょうね。

ジェノヴァ・ピアッツァ・プリンチペ駅では、駅前のアックアヴェルデ広場Piazza Acquaverdeのコロンブス像Monumento a Cristoforo Colomboとご対面。コロンブスはジェノヴァ出身なんです。大きな像で、コロンブスは天使に囲まれています。


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コロンブスが高いところにいてよく見えないので、ズームアップして見てみましょう。


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わずか半日のジェノヴァ散策でしたが、その底力というか歴史を感じて圧倒されるものがありました。恐るべし、ジェノバです。

さて、パルマParmaまでの普通チケットを買って、列車に乗ります(今日は短距離の移動なのでユーレイルパスは使いません)。13時41分発の各駅停車です。もちろん2等席です。結構混んでますが、何とか2人並んで座ることが出来ます。列車はいきなり内陸目指して地中海とお別れし、山間を抜けていきます。しばらく山間を走ると、景色はどこまでも広々とした平野に変わります。車内が混んでいることもあり、旅日記も書けずに車窓を楽しむこと2時間半。列車は遅れることなく定刻に、ミラノ中央駅Stazione Centrale di Milanoの2つ手前のミラノの乗換駅ミラノ・ロゴレドMilano Rogoredo駅に到着。16分しか乗り換え時間がなかったので定刻なのは嬉しいです。当然のように、ホームの移動に荷物を抱えて階段を降りたり上ったりすることには変わりはなく、日本の充実した設備が懐かしいです。
次の列車も遅れることなく到着。この各駅停車の電車は、ミラノ中央駅始発だったはずですが混んでます。いつもヨーロッパの列車ってどうしてこんなに空いているんだろうと思っていたのに・・・。
離れていますが、何とかそれぞれに席を見つけて座ることが出来ます。ところで、どの電車の中でも、ずっと車内で勉強している人を多く見かけるのですが、学年末のせいでしょうか。saraiの前に座っている人は、一生懸命声を出さずに歌っています! saraiが、何とか楽譜の内容を把握します。何とヘンデルのオペラ「リナルド」の楽譜です。しばらくすると歌の練習をやめたので、saraiが話しかけます。

「オペラの歌手ですか?」
「そうだよ」
「どこで歌っているんですか」
「モデナだよ」
「えーっ、モデナって言ったら、saraiの大好きなフレーニさんの住んでる所ですね」
「あなたはオペラが好きなの?」
「それが聴きたくてわざわざヨーロッパまで来たんですよ」
「どこから来たの」
「日本から」
「これからどこに行くの」
「パルマ、インスブルックでそれぞれ1泊して、ウィーンとミュンヘンに行きますよ」
「何を聴くの」
「ウィーンはアンナ・ボレーナをネトレプコとガランチャで聴きますよ」
「彼女たちは美しいからね・・・」
「ミュンヘンではノルマを・・・・・」
「エディッタ・グルベローヴァかい」
「ええ」
「僕もモデナに行く前に2回歌うから、日程が合えば聴いてもらえるのにね。もう1曲はこれだよ」
とカバンから楽譜を出して見せます。
「ヘンデルのジュリアス・シーザーですね。バロックオペラですね」
「そうだよ。バロックオペラは好きかい」
「ええ、セメレとかね」(注:《セメレ》は正確にはヘンデルのオラトリオでオペラではありません・・・)
「ああそう」
もっと会話を続けたいところですが、彼は次の駅ピアツェンツァPiacenzaで降りるようです。
「さようなら」
「旅を楽しんでね」

この後、まぶしいほどの陽光でどんどん車内の温度が上がります。窓から吹き込む風がとっても心地良く感じられます。春爛漫ですね。車内も空いてきます。


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もうすぐ、パルマに到着です。

ジェノヴァからパルマまでの鉄道ルートを地図で確認しておきましょう。


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パルマはグルメと芸術の街:ドゥオーモの素晴らしいコレッジョ

2011年4月6日水曜日@ジェノヴァ~パルマ/6回目

定刻の16時56分にパルマParmaに到着です。乗っていた電車はボローニャBologna行きです。この日はボローニャに泊まったほうが翌日のインスブルックInnsbruckへの移動には便利です。が、以前にボローニャには滞在したことがあるし、パルマは前から美味しいものを食べたくて、一度滞在したかったんです。

ホテルは駅と街の中心地のパルマ大聖堂Cattedrale di Parmaとの中間くらいのところですので、パルマの駅から5分も歩けば着けるはずです。さあ、荷物を引っ張って歩きましょう。
パルマの駅はちょうど大工事中で、本来の駅前は分からないまま、とりあえず駅前の大通りをまっすぐに進みます。少し進んだところで、この通りはどうも思っているのとは違っているような気がしてきます。一筋隣を並行しているジュゼッペ・ヴェルディ通りVia Giuseppe Verdiのようです。本来はジュゼッペ・ガリバルディ通りStrada Giuseppe Garibaldiを歩きたかったんです。大きな交差点で左折して、ボルゲージ通りVia Borghesiをまっすぐに進むと、ちょうど正面に目指すホテルが見えてきます。たまたま、正しいところで左折したようです。ほっとします。駅の大工事のせいか、ちょっと悩んだせいか、10分ほどかかりました。

無事、ホテルに到着です。
パルマのホテルは『サヴォイ・ホテル(Savoy Hotel)』。ここも一泊です。

家族経営の小さなホテルですが、パルマでは格調のある古いホテルのようです。
入口から入ると、意外になかなかおしゃれなホテルです。ガラスを多用したとっても明るいレセプションです。


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建物は古いのですが、とってもファッショナブルにリノベーションされています。
お部屋の内装も素晴らしいです。白を基調に赤と黒がアクセントに使われています。
間取りもなかなか機能的で、デスクスペースもきっちり独立していますね。


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ベッドもかなりゆったりサイズで気持ちよさそう。右側に見えるのはベッドではなくソファですよ。ここでも寝れそうなくらい大きくて立派ですね。


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水周りもこんなに素晴らしい。バスタブもちゃんとあります。それに新しく清潔です。


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部屋の窓からは、先程ホテルに歩いてきた道、ボルゲージ通りVia Borghesiが見えています。このホテルはそのボルゲージ通りのちょうど突き当たりで、幸いにも分かりやすかったんですね。


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ところで、どんどんホテルがよくなりますね。というかパリがあまりにも狭かった・・・。
さすがパルマでも有数のホテルだけのことはありますが、かなりお安いんです。ということは・・・パルマは田舎ってことになります。ホテルの料金って、パリやウィーンなどの大都会は超高くて、ちょっと田舎になるとビックリするくらい超安いんですよね。

ネットの接続ですが、チェックインのときにレセプションのお兄さんにWIFI接続したいというと、うなずきながらLANケーブルを渡されました。無線のほうがいいと言うと、無線は1階のロビー周辺では可能だが、部屋では有線の接続になるとのこと。いずれにせよ接続は無料なので、まあこだわることはありませんね。有線でのネット接続自体は問題なくできます。

部屋に荷物を置いて、すぐに出かけます。だって、パルマを明日10時過ぎには出発するので、観光は今日の内に済ませておかないといけません。ここにはコレッジョが天井画を描いた教会があるんです。

ホテルを出ると、すぐ隣に大きな食品店を発見。このホテルのもう1つの魅力は、お隣が立派なハム&チーズ屋(総合的な食材屋さん:ヴェルディ(La Verdi))さんということでしょう。お土産の調達に便利です。ちょっと中をのぞいて、大好物のパルミジャーノ・レッジャーノを見てみましょう。このお店は朝も早くからオープンしていますよ。


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お店に入ると、美味しそうな食材で一杯です。


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ちょうど、お店のかたが生ハムをスライスしています。涎が出そう・・・。


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大好物のパルミジャーノ・レッジャーノですが、このチーズはここが生産地です。試食させてもらいますが、美味しい! さすがに本場・地元ですね。


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店内には美味しそうなお惣菜もあります。パルマにしばらく滞在して、食べ尽くしてみたいですね。


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生ハムの王様と言われるクラテッロもここが産地。大量にぶらさがっています。壮観です。


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クラテッロも試食させてもらい、即購入を決定。が「どのくらい?」と聞かれて、はたと困ります。どう答えようかと迷っていると、配偶者が「10スライスを真空パックにしてもらえるかしら・・・」。さすがに主婦ですね。料金を聞くと、思ったよりも安い(とはいえ、高級品ですからそれなりのお値段です)。これはお土産に最適ですね。追加して3パックを購入。
もちろん、チーズもお買い上げです。これはブロックですから、量を示すのは簡単。切り分けてもらい、同様に真空パックしてもらいます。値段を聞くと、これは信じられないくらい安い! チーズは生ハムに比べて安いんです。これも、お土産用に追加でお願いします。
また、荷物が重くなります。でも、ここまでお土産は全く買っていなかったので、これくらいはいいでしょう。

さて、いよいよ観光しましょう。ツーリスト・インフォメーションで市内地図をもらい、コレッジョの天井画のあるパルマ大聖堂Cattedrale di Parmaを探します。


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近くに来ている筈ですが、よく分かりません。近くの若い男女にドゥオーモ広場Piazza del Duomoはどこかと聞くと、イタリア語であっちと指さします。お~そうかと思い行こうとすると、男性は英語で本当に分かったのかと聞きます。そりゃーあっちと指差されれば分かりますよ。そこまで心配してくれるなら、最初から英語でちゃんと教えてくれてもよかったのにと思いますが、分かったと言って別れます。いろんな言葉が混在しているヨーロッパは大変ですね。地図で確認すると、思ったとおりです。
道を曲がると、工事中の鐘楼が見えてきます。そこでしょう。
大聖堂前のドゥオーモ広場Piazza del Duomoに出ました。

ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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青空を背景に素朴なファサードです。


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大聖堂が閉まる前に早く入ろうと気がせきます。でも、まだ1時間以上開いているようですから大丈夫でしょう。


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内部に入って前陣の天井画を見ますが、肝心の昇天するマリアが見えません。一生懸命探していると、どこかのおばさんが手招きをして、こちらよって教えてくれます。横手の階段を上がって見ると、天井の中央がよく見えて、昇天するマリアの有名な絵があります。『聖母被昇天』です。グラッチェ!


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前陣から聖堂の内部空間を見渡します。壁も柱も天井もびっしりと絵で埋めつくされています。素晴らしい!


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今度は入口のあたりから聖堂の内部空間を見渡します。本当に素晴らしい!


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側面の壁から天井にかけての装飾を見ますが、なんという完成度でしょう。ここまで仕上げたのは人間業とは思えません。コレッジョに脱帽です。


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あまりの素晴らしさに立ち去りかねます。


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パルマはグルメと芸術の街:バラ色に輝くドゥオーモ

2011年4月6日水曜日@ジェノヴァ~パルマ/7回目

パルマ大聖堂Cattedrale di Parmaで、夢中になってコレッジョの手になる世界に入り込み続けます。

ゆっくりと左側面の絵を鑑賞します。色合いといい絵の構成といい、素晴らしい出来です。


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下のアーチの上を見ると、素晴らしいだまし絵です。どんなに近寄って見ても、やはり立体に見えます。


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この大聖堂のかなりの部分がコレッジョの手になるものと感じます。だまし絵の手法に基づき、平面的な絵ですが凹凸感を見事に表現しています。かのミケランジェロのシスティーナ礼拝堂も真っ青の出来です。コレッジョ恐るべし!
すっかり納得して、大聖堂を出ます。

この大聖堂の隣の8角形の洗礼堂Baptistery of Parmaも見学します。


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こちらは閉館5分前でしたが、滑り込みセーフ。係のおばあさんからは、絶対に時間通りに洗礼堂から出るようにと釘をさされます。はいはい。ということで、またしても最後の観客になります。
内部はアンテラーミの見事な彫刻で埋めつくされています。


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建物上部もずらっと彫刻作品が並んでいます。これも壮観です。芸術家の、執念にも似た創造力には舌を巻きます。


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天井を見上げると、これも素晴らしい。


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ちゃんと時間を守って洗礼堂を出ますが、それと同時に洗礼堂は閉館になります。よかった!

さらに大聖堂の奥手には、隣接した聖ジョヴァンニ教会Monastero di San Giovanni Evangelistaがあります。夕日でバラ色に輝いています。


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ここにもコレッジョの作品があります。『キリストの昇天』です。恐る恐る教会に入ると、聖職者の夕べの祈祷中でした。その美しい歌声に心を洗われながら、そっと教会を出ました。教会を出る前に、遠くからズームでコレッジョの絵を撮影しますが、これは見事に失敗。ということでコレッジョの名画は公開できません。ゴメンナサイ。
教会を出ると、正面にパルマ大聖堂の後ろ側が見えます。


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聖ジョヴァンニ教会のバロックのファサードが、ますますバラ色に輝いています。最高の一瞬ですね。


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聖ジョヴァンニ教会の鐘楼も素晴らしいです。


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それではと、大聖堂と洗礼堂も夕暮れの最高の一瞬を見てみましょう。
大聖堂のロマネスク様式のファサードも下部は既に陰になっていますが、上部はまさにバラ色に美しく輝いています。それに真っ青な青空の美しいこと!


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洗礼堂も上部がバラ色に燃えています。


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あとはパルマのオペラハウスの建物の外観だけでも見ておきましょう。テアトロ・レージョTeatro Regio Di Parmaです。なかなか立派な外観です。オペラが見られないのが残念ですね。


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ピロッタ宮殿Palazzo della Pilotta前の芝生、パーチェ広場Piazza della Paceでは、大勢の若者達がリラックスしています。日没前の美しいひとときです。


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ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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ピロッタ宮殿には、明日の朝にちょっと寄ってみましょう。
ホテルに戻る途中で、夕食の予約を入れているレストランに寄ってみます。
パルマといえば、チーズと生ハムです。お土産はもちろんですが、やはり本場で食べない手はありません。で、夕食には是非パルミジャーノ・レッジャーノとクラテッロを頂きたいと思い、パルマの有名レストランの予約を日本からホテルにお願いしておいたんです。


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どうも予約がうまくはいっていないようなので、再度予約を入れてホテルで一休み。


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パルマはグルメと芸術の街:LA GREPPIAでの素晴らしいディナー

2011年4月6日水曜日@ジェノヴァ~パルマ/8回目

パルマParmaで慌ただしくはありましたが、コレッジョの名画やバラ色に輝く教会を既に満喫しました。
後はもうひとつの目的、グルメです。

予約した時間になり、レストランに向かいます。レストランはRistorante La Greppiaという人気店です。中の様子はこんな感じ。


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レストランでは、この地の名物のパルミジャーノ・レッジャーノ、クラテッロをともかくお願いしました。これはメニューも見る必要なしです。メインには、唐辛子のきいた辛いパスタとグリーンアスパラガスをパルミジャーノ・レッジャーノで味付けしクラテッロで巻いて焼いたものを注文。以上ですっ! 連日の豪華ディナーに、すっかり胃の調子を悪くしている配偶者の必死のチョイスです。グラスワインもsaraiだけ注文。もちろん、とても美味。しかも、このチョイスを見事に、すべてシェアできるように分けて出してくれます。

まずは美しく盛りつけたクラテッロです。まさに絶品です。香りといい、舌の上でとろける感じといい、文句なし。


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次はパルミジャーノ・レッジャーノです。ウェートレスの可愛いお姉さんが、大きな丸い塊の内側の美味しそうな部分から、切り出してくれます。これももちろん絶品。


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次はメインのパスタ。美味しいですが、イタリアでは普通かな・・・。


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次はグリーンアスパラガスをクラテッロで巻いて焼いた料理。美味しいです!


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もう胃が苦しくなっていますが、うまく皿に取り分けて出してくれたお蔭で何とか完食できました。ところが、ウェートレスの可愛いお姉さんがデザートのワゴンを押してきて、デザートを勧めます。


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もうお腹が一杯だというと、シェアすればいいからと勧めます。あまりの勧め上手に、配偶者も折れて頂くことに。


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もちろん、とても美味しかったのですが・・・・苦しい。
さらにこういう小さなお菓子も取り放題なんですが・・・残念。


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食後のカプチーノを頂き、完璧にコースを食べ切りました。


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満足したというより気持ち悪くなる1歩手前で、夜道をブラブラとホテルまで帰ります。パルマのグルメを満喫したという意味では満点でした。


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ところで、このレストランはなんだか面白い雰囲気のあるお店で、色んなお客がいました。5人の女性グループ、10人ほどの老若男女のグループ、右半身が不自由な初老の男性のご夫婦、ちょっと派手な女性との男女2人連れ、若い女性との意味ありげな2人連れ、若い男性や女性の1人客など・・・。それでいて、レストランの人がワインや料理の選択などに丁寧に相談に乗っていて、和やかなのです。なんだか今にも、「ところで皆さん・・・」とポアロでも現れて、事件解決への名解説をはじめそうな感覚がありました。地元の人気のお店なんでしょうね。

ということで、夜は豪華にパルマの名産を食べながら、美味しい白ワインも頂き、気持ちよくご機嫌にぐっすり眠ります。


明日は1日かけて、一気にパルマからオーストリアÖsterreichのインスブルックInnsbruckまで鉄道で移動です。インスブルックの少し手前ではブレンナーBrenner峠でアルプス越えです。明日はイタリア語からドイツ語に変わります。目まぐるしいです。メルシー、グラッチェ、ダンケが無茶苦茶になりそう・・・配偶者がね。saraiは大丈夫です。



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パルマはグルメと芸術の街:最後はファルネーゼ劇場で

2011年4月7日木曜日@パルマ~インスブルック/1回目

旅の9日目です。

今日もまたまた晴れです。日中は暑くなるのでしょうが、朝はひんやりしています。
今日は一番長い時間電車に乗って、いよいよアルプスを越えてオーストリアÖsterreichに入ります。それなりに寒いだろうということで、レギンスを履きすっかりアルプスモードです。

まずはこのホテルで一度きりの朝食。朝食のレストランも真っ白な内装で、通りに面していて、朝の光がさしこみ明るくて、とっても素敵です。


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食事の内容は普通です。飲み物もすべてセルフサービスです。毎日の豪華ディナーですっかり胃がお疲れなので、朝食は薄いトースト半切れと暖かい飲み物とリンゴを半分程度にします。


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食器はすべてお揃いのデザインで、なかなかかわいですよ。


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写真の後姿の初老の男性は・・・なんと食堂のお世話係です。ボーイさんと呼べばよいのでしょうか。おじいさんは初めてです。そろりそろりと優雅に歩き回り、食器の後片付けをしています。家族経営ということなので、ご家族のかたなのでしょうね。


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パルマParmaは昨日効率よく観光をしたので、今朝は国立美術館に行く程度にします。時間も1時間くらいしかありませんからね。パルマの街は実にコンパクトにまとまっているので、ホテルから5分ほどで名所・旧跡のあるところへ行けます。朝の通りは清々しい感じで清潔です。


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昨日はドゥオーモ広場Piazza del Duomo周辺に行きましたが、今日はやはりその近くにあるピロッタ宮殿Palazzo della Pilottaに向かいます。宮殿の前はだだっ広い芝生の広場で、宮殿自体は特別に美しくはありませんが実に巨大な建物です。

ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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このピロッタ宮殿の中に、いろんな美術館・博物館などがはいっています。そのひとつが国立美術館Galleria nazionale di Parmaです。もうひとつ、ファルネーゼ劇場Teatro Farnese di Parmaというヨーロッパ最古の劇場のひとつがあります。この劇場は、ヴィツェンツァVicenzaにあるオリンピコ劇場Teatro Olimpico a Vicenzaをモデルにしています。以前、ヴィツェンツァで閉館時間を過ぎてしまいオリンピコ劇場を見逃した苦い経験を払拭するためにも、我々には必見の劇場です。この美術館と劇場は2階(日本風では3階)にあり、まとめて見学できます。宮殿内のだだっぴろい回廊から、立派な広い階段を上ります。


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入館すると、いきなりファルネーゼ劇場の内部です。正面に舞台があります。舞台へは見学者用の斜路が取り付けてあるので、後で上ってみましょう。


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舞台を囲んで、ぐるりと階段状の急な観客席が半円形に設けられています。観客席の上は2重アーチの柱が立っています。装飾的ですね。


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側面の観客席の上のアーチには装飾画が飾られており、舞台近くには彫刻装飾もあり、華麗な劇場が偲ばれます。


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舞台に上がってみましたが、今は舞台セットが奥の方に片付けられているので、舞台の作りは実感できません。が、きっとオリンピコ劇場と同様に、何枚もの背景板を重ねて遠近感を作り出す仕組みなのでしょう。
舞台の上から、観客席全体が見渡せます。


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舞台裏には、舞台の道具が無造作に置かれています。


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こういう絵画のパネルも壁に立てかけてあります。舞台装置の一部か、劇場の装飾画でしょうね。


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舞台の奥からは美術館への通路が続いています。お目当ては、パルマの2大芸術家のコレッジョとパルミジャニーノです。しかしながら、展示作は彼らにしてはまあまあというレベルの作品です。そして、またもやこの美術館の目玉のパルミジャニーノの「トルコの女奴隷」は、小さな写真だけが貼ってあって、ゴメンナサイです。どうして、目玉作品ばかり修復中なんでしょう・・・。
見学時間30分ほどで美術館を出て、長い階段を下りて回廊に出ます。


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ピロッタ宮殿の巨大な建物から堅牢なアーチをくぐって、外の明るい陽光に向かいます。


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外から見たピロッタ宮殿のほんの一部です。


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昨日見たピロッタ宮殿前の芝生の広場は薄暮で薄暗かったですが、朝の芝生は明るくて気持ちよさそうです。ちょっと座ってみますが、のんびり寛いでいる時間がないのが残念です。


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これで、パルマ観光は終了。ホテルをチェックアウトし、ガラガラ荷物を引っ張って駅に向かいます。現在、パルマの駅は大改装工事中で移動が大変です。完成図が紹介されていますが、近代的な美しい駅になるようです。その時には荷物が運べるエレベーターは付くのでしょうね。確認しに来ることはないと思いますが・・・。

短い滞在でしたが、パルマのグルメは評判通りで、大満足です。それにクラテッロとパルミジャーノ・レッジャーノのお土産は買ってあるので、帰国後もパルマを懐かしみながらワイングラスを傾けられそうです。

この後、電車でオーストリアÖsterreichのインスブルックInnsbruckに向かいます。それにしても、イタリアは僅か2日間でしたが、やはり居心地のよい国です。それにイタリアも、地方ではホテルも安くて綺麗で大満足です。次の機会にはもっと長期間楽しみましょう。


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真空管コントロールアンプQUAD22の修理

ヴィンテージオーディオともなると、定期的とも思えるくらい、何らかの問題が発生します。
今回はちょっと聴かないうちに、アナログディスクの片チャンネルが鳴らなくなっていました。CDはちゃんと両チャンネル鳴っています。
ということで、問題はスピーカーとかパワーアンプではなくて、多分、コントロールアンプがあやしそうです。そこで、プレーヤーからの入力ケーブルを左右入れ換えてみると、やはり、コントロールアンプの問題であることがはっきりしました。

コントロールアンプはQUAD22、真空管アンプです。


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CDはちゃんと鳴っていますから、どうせ、アナログディスクの入力回りの問題でしょう。蓋を外して調べてみます。アンプの後ろ側の左右についているるネジを外せば、ケースを後ろに引き抜けます。


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むき出しにしたところで、まず、アンプの下側にあるスイッチ部分を見ます。回路図と見比べながら、アナログディスクの入力切り換えスイッチ部分を観察。右から2番目の押下したスイッチがそれです。


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拡大するとこの部分です。とりたてて、ハンダのはずれたところとかは見当たりません。


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ここからはテスターを使って、回路のチェックをします。するとすぐにスイッチ部分で導通していない箇所を発見。
このスイッチは古いもので、もちろん機械的なスイッチです。切り換えボタンをプッシュすると、金属板がスライドし、別の金属板と接触する仕組みです。金属板同士は金属のバネの力を利用して、接触するようになっていますが、この不具合箇所は片方の金属板が少し曲がって、接触不良になっています。この金属板を正常な位置まで押し曲げることで、接触不良は直りそうです。実際、適当な位置に押し曲げてみました。
その上で、テスターで導通チェックしたら、うまく接触したようです。


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これで修理完了。
実際に電源を入れて、アナログディスクを聴くと、ちゃんと両チャンネルが鳴るようになりました。もちろん、素晴らしい音で・・・

おまけですが、アンプを分解したついでに真空管もチェック。アンプの上側には、真空管が2本ずつ対で計4本差してあります。ステレオですから対になっています。


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真空管を抜いて、点検。これは英国製MULLARDの真空管EF86、1960年代のブラックバーン工場で生産されたオリジナル管です。


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次も英国製MULLARDの真空管ECC83、1960年代のブラックバーン工場で生産されたオリジナル管です。


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約50年も昔に作られた真空管とは信じられないような澄みきった音色で鳴ってくれます。50年前の英国技術者に感謝です。

ところがしばらくアナログディスクを聴いていると、両チャンネルのバランスがかなりずれていることに気がつきました。アンプ系の問題なら、やっかいです。CDに関してはバランスはぴったりでちょうど真ん中から音が出ています。回路図を見ながら、バランス調整の箇所を検討しますが、よさそうな箇所がありません。
で、一応、全体をチェックしてみることにして、ケーブルの接続を変えながらチェックしてみました。すると、MC昇圧トランスを外して、プレーヤーと直結すると、バランスのずれが解消しました。問題はMC昇圧トランスでした。ただ、古いアンプで感度もよくないので、MC昇圧トランスを通さないと、綺麗な音になりません。多分、MC昇圧トランスのスイッチ部分の問題かなと思い、何度もパチパチとスイッチを切り換えて、再度、チェックするとまあまあバランスもよくなりました。とりあえずはこれで聴きましょう。
将来的には、MC昇圧トランスを買い換えることも考えないといけませんが、ortofonのMC昇圧トランスあたりをEBAYでチェックしてみると、かなり高価です。しばらくは我慢します。
音の響き自体は素晴らしい音でアナログディスクを聴けていますので、まあいいでしょう。



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鉄道でアルプス越え:パルマ~ボローニャ~ベローナ~

2011年4月7日木曜日@パルマ~インスブルック/2回目

パルマ駅Stazione di Parmaのホームにはかなりの人が待っています。昨日のように混み合うと大変です。sarai達は今日はユーレイルパスを利用するので1等車両に乗れるのですが、1等車両が連結されてるかどうかは分かりません。駅員に聞いても分からないとのこと。なんで? もし連結されていても、全体のどの位置かなんて、これまた入線するまでよく分からないんですよね。日本なんて停車位置からドアの数まで分かるのにねっ。
電車が入ってきます。オッ、1等車が付いてます。が、待っていた場所よりずっと前です。荷物を引っ張ってダッシュ! 広々と席を確保。やったね。

パルマParma発10時30分の各駅停車の列車で、乗換駅のボローニャBolognaまでは1時間ほどです。窓の外は春爛漫です。陽光が眩しい。ちょうど桜が満開です。真っ白な花をつけているのはリンゴでしょうか。新緑も美しい。畑の緑も濃さを増し、咲き始めた菜の花の黄色が鮮やかです。黒々とした大地ではトラクターが忙しそうです。最初の停車駅のレッジョ・エミーリア駅Stazione di Reggio Emiliaに到着。


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次の停車駅は懐かしいモデナ駅Stazione di Modenaです。以前この駅でマントヴァMantova行きの列車への乗り換えに失敗し、お蔭で短時間ですがモデナの街を散策したことが思い出されます。


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こんな風に車窓を楽しんでいると、すぐにボローニャ中央駅Bologna Centraleに定刻の11時28分に到着します。


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ここまでの鉄道ルートを地図で確認しておきましょう。


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またまたホームの移動が大変だなと思っていると、なんとホームの反対側に乗り換えのEC(ユーロシティ)が停まっています! このECは11時46分発です。余裕で乗り換え完了。後は、このまま列車に揺られてインスブルックInnsbruckまで行くのみです。ところで、ここからはもうDB(ドイツ国鉄)の列車です。ミュンヘンMünchen行の3か国(イタリア、オーストリア、ドイツ)にまたがる国際列車なんです。ドイツ国鉄ということで、席にはちゃんと時刻表や食堂車のメニューが置いてあります。ちなみに、イタリア国鉄は車内販売のみがありますが、フランス国鉄は全くその販売すらありません。

さて、いよいよ長時間の列車の旅です。旅便りでも書きながらのんびり行こうとパソコンを取り出します。期待して探すとコンセントもあります! コンセントを繋ぎ、寛いでいると自宅みたいですね。さすがにDBの列車は装備がいいです。

列車はヴェローナVeronaを目指してノンストップです。ヴェローナに着くころ・・・正面にアルプスが見えてきます。約1時間で、12時47分にヴェローナ・ポルタ・ヌオーヴォ駅Stazione di Verona Porta Nuovaに到着。


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ここで12分の停車。長い停車だなと思ったら、機関車の付け替えです。


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ところで、sarai達が乗車しているDBのECはこの列車です。写真の車両は食堂車です。


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ここで向きを変え、一気にアルプスを目指します。ワイン畑の向こうに雪をいただくアルプスが見えてきます。


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ヴェローナを出ると、おしぼりとスナック菓子が配られます。お隣のおばさんは、早速サーモンサラダをお願いしています。


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配偶者は美味しそうなスープが気になります。が、昨日ジェノバGenovaで購入したフォカッチャを食べるタイミングを外してしまい、まだカバンの中にあります。折角だから、それを少しつまみましょう。

景色は突然変わります。森の向こうに青い空を突き刺すように岩山が聳えます。


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その山間を列車は走り、周りは延々とブドウ畑。いったい誰がこんなにワインを飲むのでしょう。


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遠かった岩山も今や近くに山肌がくっきりと見えます、


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ヴェローナの次の停車駅ロベレトRoveretoに到着。ヴェローナから40分ほどです。アルプスも近くなってきます。


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この駅を出ると、またまたワイン畑とその向こうにアルプス。


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ここまでの鉄道ルートを地図で確認しておきましょう。


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だんだんと列車はアルプスに向かって近づいて行きます。


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鉄道でアルプス越え:ブレンナー峠に到着

2011年4月7日木曜日@パルマ~インスブルック/3回目

列車は順調にインスブルックInnsbruckに向けて、ひた走ります。
次の停車駅トレントTrentoも過ぎ、かなり遠くですが三角に尖った雪のアルプスがはっきりと見えてきます。


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次の停車駅ボルツァーノBolzanoを過ぎると、遠いと思っていた雪を頂いた山々も山肌の濃い青と雪の白さとのコントラストがクッキリとしてきます。ボルツァーノはドロミテ渓谷Dolomitiの入口ですから、いよいよアルプスですね。それにしても、またとない素晴らしい快晴で、景色の美しさが増します。


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ブレッサノネBressanoneの街も近くなり、少し開けたところから雪の山並みが見えます。


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ブレッサノネBressanoneの駅に停車します。山間の大きな街で、駅前には都会とは雰囲気を異にするホテルが建っています。その屋根の向こうには山が迫っています。


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この駅を出ると雄大な自然の中に出ます。とても美しい風景です。


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すぐに次の停車駅フォルテッツァFortezzaに到着。この先はいよいよブレンナー峠Brennerpassになります。アルプスの山々もはっきりと見えてきます。


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線路は山間を走り、今前方に見えていた山が、右に左に後方へと場所を移します。列車がどんどん向きを変えて走っていくということなのでしょうね。


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山の上には、古城か砦のようなものも見えます。


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やがて列車は山間を走るのも困難になり、トンネルを進むことが多くなります。家々も山斜面に場所を移し、チロルTirolの雰囲気です。線路際の山々の頂きも白くなってきます。


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ブレンナー峠も近くなり、迫る険しい山の間には渓流と線路と道路のみとなり、列車はゆっくりと登っていきます。
ブレンナー峠駅への最後の長いトンネルを抜けると、山肌の木々の間には残り雪も見られます。


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やっとブレンナーBrennerの駅に到着。イタリアとオーストリアの国境です。


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列車の外に降りてみると、とても暖かい陽気でアルプスの峠とは思えません。まわりにはさほどに雪もなく、単なる山の中って感じです。


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それでもプラットホームの一番端に行くと、アルプスの雪山が望めます。


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ここからはもう線路も下っていきます。昔、モーツァルトやゲーテがイタリアへの行き帰りに、ここを通ったんですね。今は線路と立派な道路で当時の面影はありません。


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ここまでの鉄道ルートを地図で確認しておきましょう。


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ブレンナーからインスブルックまでは30分ほどです。


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インスブルックはアルプスの街:イン川の眺め

2011年4月7日木曜日@パルマ~インスブルック/4回目

ブレンナー駅Bahnhof Brennerを過ぎると車窓の左側には美しい草原の斜面に可愛い家が点在します。まさにチロルTirolの風景です。配偶者ははしゃいでさかんにカメラのシャッターを切っています。

その1です。こういう草原って、あるんですね!


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その2です。針葉樹の生い茂る岩山の麓の斜面の村の教会が美しい!


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その3です。草原の向こうには先程のブレンナー峠の雪山です。素晴らしい組み合わせですね!


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その4です。美しい村の向こうには大パノラマ! インスブルックももうすぐです。


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定刻の16時32分にインスブルック中央駅Innsbruck Hbfに到着。時刻は夕方ですが、こちらのこの時間はまだまだ明るく昼下がりの感じです。

ここまでの鉄道ルートを地図で確認しておきましょう。


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インスブルック中央駅は新しく立派な駅です。


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早速、ホテルに向かいましょう。
ホテルは、駅から歩いて10分程の旧市街の観光地を通り過ぎた街の外れにあります。公共交通機関のトラムもそこまでは行っていません。というわけで、タクシーでホテルに向かいます。とはいえ、タクシー代は12ユーロほどですから安いですね。
駅のホームからはちゃんとエレベータで地下通路に下りることができ、地下通路から駅地下の広場に出られます。その広場に地下駐車場がつながっており、そこにタクシー乗り場があるという便利な構造です。で、楽々でタクシーに乗れます。

タクシーでホテルに着くと、街外れということで高い建物もなく、ホテルの先にはアルプスの山々が見渡せて素晴らしい景色が広がっています。


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ホテルの場所を地図で確認しておきましょう。中央駅からは北のほうの街の外れの自然豊かな場所でイン川近くにあります。


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また、ホテルの向かいにはイン川Innが流れ、川のほとりは美しい公園になっていて散策するには最高です。これはポイントは高いですね。しかも、見晴らしがよいということで観光で賑わうゼーグルーベSeegrubeの展望台に行くノルトケッテン高速鉄道システムInnsbrucker Nordkettenbahnは、ホテルの直ぐ近くから出ています。旧市街の観光地へも歩いて10分ほどですから、駅前や旧市街地のホテルよりよいかもしれませんね。

インスブルックのこのホテルは『オーストリア トレンド ホテル コングレス インスブルック(AUSTRIA TREND HOTEL CONGRESS INNSBRUCK)』。
このホテルは、郊外に立てられた新しいホテルで、なかなか近代的なスマートな感じのホテルです。ここで1泊します。

レセプションです。


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レセプションの横には、小さいですがインスブルックのお土産も並べてあります。

ホテルの中央が吹き抜けになっていて、グルリとお部屋が取り巻いています。明るくて機能的な雰囲気がします。観光客というより、ビジネスマン的な人が多いような感じですね。荷物も自分で持って、部屋に移動します。

さて、お部屋は・・・素晴らしいです。広くて明るくて清潔感いっぱいです。


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ベッドもゆったりしています。

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水周りも広々していて気持ちがいいです。もちろん、バスタブ付きです。


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そして、何よりも、窓からの景色が素晴らしい。もちろん、アルプスも見えますよ。


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さて、ネットの接続はここも有線LAN接続です。レセプションのお姉さんにLANケーブルを渡されました。接続は問題なし。

明日の天気は下り坂とのことなので、今日の内に展望のよいところに行こうとそこそこに部屋をチェックして急いで出かけます。
街並みの先には、美しいアルプスが迫っています。


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大きな公園の緑深い遊歩道を進みます。まったく、気持ちのよい街です。


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早くも近くにあるケーブルカー乗り場が見えてきます。コングレス(会議場)の手前に、地下駅へのモダンな作りの入口があります。


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地下駅に下りて、展望台へのチケット2枚お願いしますと元気よくチケット売り場のおばさんに言うと、彼女はとてもにこやかに今日の運転はつい先程終了しましたよって答えてくれます。5時までの運行だったんですね。とても残念ですがこれも運命、仕方ありません。人生そんなにうまくいくものじゃありませんね。明日、お天気がいいことを願いましょう。いったんホテルに戻り、作戦の練り直しです。
戻り道では気持ちに余裕が出て、公園の草花にも目が行きます。ラッパ水仙も本場では美しく感じます。


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もう急ぐ必要はないので、イン川沿いを歩きましょう。川沿いにレンギョウが綺麗に咲いていて、その向こうにはアルプス・・・絵になりますね。


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イン川の水面が見えました。緑色の水が流れています。清冽な感じの流れです。


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イン川にかかる橋の真ん中まで出て、川の流れの眺めを楽しみます。川の向こうにはアルプス。もっとも、この街はどちらを眺めても必ずアルプスが目にはいります。


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橋の反対側を見ると、イン川の向こうのアルプスの頂きに夕日が照って、明るく輝いています。


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イン川の流れとまわりの山並みの美しいこと、素晴らしいです。展望台なんて行かなくても十分だと2人で強がりました。
この後ホテルに戻って、出直します。



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インスブルックはアルプスの街:黄金の小屋根

2011年4月7日木曜日@パルマ~インスブルック/5回目

ケーブルカーでインスブルックの展望台に上ろうという計画が挫折し、とりあえずホテルに戻ります。
横断歩道の先の右手の建物が『オーストリア トレンド ホテル コングレス インスブルック(AUSTRIA TREND HOTEL CONGRESS INNSBRUCK)』です。


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いったんホテルに戻ったのは次の作戦を練るためでもあるのですが、思いのほかとても暑かったため、服装を薄着にするためです。今回の旅で、最も暑いくらいです。インスブルックということで厚着しましたが、とてもレギンスなんて履いていられません。
ホテルで着替えた後、明日の天気は分からないし、今日見られるものは一通り見ておこうということになりました。
では、旧市街地に向けて出発です。
インスブルックInnsbruckは、チロルTirol出身のハプスブルグ家の都のあったところで、街の中心には王宮と王宮庭園があります。
先程も少し歩いた王宮庭園Hofgartenですが、よく整備された綺麗な庭園です。


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庭園には花もよく咲いています。


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王宮庭園を抜けると王宮Hofburg前に出ます。ウィーンに比べるとこじんまりしていて、人も少なく気持ちよく歩けます。


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王宮の向かいにはレオポルドの噴水Leopoldsbrunnen。写真では騎馬像にしか見えませんが、ちゃんと下の方で水がちょろちょろ出ています。ヨーロッパではこれが噴水ですね。


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王宮に沿って歩き振り返ると、左側がその王宮で、右側の黄色い建物は市立ホールStadthalleとチロル州立劇場Tiroler Landestheater Innsbruckです。そして、正面にはアルプス。


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アルプスをズームアップすると大迫力。


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王宮の下のアーチを抜けると、旧市街地にはいります。


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王宮も外から眺めて、もうそれでいいかなってとこです。


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ここには女帝マリア・テレジアの若い頃の肖像画があります。娘のマリー・アントワネットととても似ているらしいので、一度拝見したい気がしますが、本などでは十分見ているのでそれでよしとしましょう。王宮を過ぎて、この街で一番有名な黄金の小屋根Goldenes Dachlに向かいます。途中にある王宮の金色の手すりの窓を、黄金の小屋根と誤認したsaraiは反省です。恥ずかしいです。誤認したのはこれです。屋根がありませんものね。


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狭い通りを、もう少し進みます。


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すると、すぐ先にそれはありました。


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テレビで見てもあまりぱっとしませんが、本物もやはりもう一つです。黄金で葺いたテラスの小屋根は豪華でお金がかかっているのでしょうが、何だか貧相に見えてしまいます。この黄金の小屋根に面した通りは目立つ建物も多いですが、都会的なセンスはもうひとつです。


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例外的に、黄金の小屋根の向かいの角にある後期バロックの装飾のヘルブリングハウスHelblinghausは、綺麗な建物です。


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ここまでの散策のルートを地図で確認しておきましょう。


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まあ、街の雰囲気は分かったし、この程度で観光は終了としましょう。街自体より、街の周辺の山の景色の方が最高に素晴らしいです。
もう頃合いですから、夕食にしましょう。


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インスブルックはアルプスの街:ディナーはチロル料理

2011年4月7日木曜日@パルマ~インスブルック/6回目

インスブルックInnsbruckの旧市街もそこそこ見たところで、夕食にしましょう。街をぶらぶら歩きながら、チロル料理のレストランに向かうことにします。ガイドブック推薦の店ヴァイセス・レッスル(Weisses Rössl)を探します。

お店に向かって歩き始めて上を見上げると、『市の塔(Stadtturm)』が青空に突き出しています。後から考えると、この塔に上って街の眺めを楽しむとよかったなあと感じます。


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レストランを探しながら大通りに出ます。地図を見ながら探します。


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イン川にかかる大きなイン橋Innbrückeの袂の広場に出ました。地図ではこの辺りの筈なんですが・・・。


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なかなかレストランが見つからずに通りをうろうろしていると、音楽大学のモーツァルテウムMozarteumがあります。モーツァルテウムはザルツブルグにあると思っていましたが、インスブルックにもあるんですね。


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結局レストランが見つからず、配偶者が近くのお店でレストランの場所を聞くと、その路地を入り右に曲がったところよって教えてもらいました。やっとレストランのヴァイセス・レッスルを探し当てました。


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建物の2階にあるヴァイセス・レッスルにはいると、支配人に予約の有無を聞かれます。もちろん予約なしです。すると今日はお店が混んでいるので、予約なしでは無理とのこと。そんな予約が必要なお店には見えませんが、人気店なんですね。支配人も申し訳なく思ったらしく、別のレストランを紹介してくれます。すぐ近くの黄金の小屋根Goldenes Dachlも見通せるレストランで、通りにテラス席を設けてあります。今日は暑いので外で食べるのもいいでしょう。ゴールデナー・アドラー(GoldenerAdler)という名前のレストランで、1390年創業の大変古い老舗です。

ここまでのレストラン探しを地図で確認しておきましょう。


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このレストランもチロル料理の店です。


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スープとチロル料理を頼んでみます。料理が運ばれてくる間、レストランの建物を見上げると、壁には綺麗な装飾が施されています。


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このレストランは高級感はなく、田舎風の料理で気楽に食べられます。ちょうどシュパーゲル(生の白アスパラガス)の特集となっていましたが、シンプルに茹でたものや焼いたものがないので、これはパス。ウィーンかミュンヘンのどこかで食べたいものです。

まずはスープです。


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メインはじゃがいもと牛肉の炒めものの上に目玉焼きののったもの。これは素直な味で美味しいです。田舎料理ですね。


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もう一つのメインはチロル風ぎょうざ盛り合わせクリームソース添えです。なかなか面白いものです。


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食事が終わり7時半過ぎになってもあたりはまだ明るいですが、それでも店前に吊り下げられている鉄飾りに灯がはいって綺麗です。


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ここから、黄金の小屋根もよく見えています。


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帰りの街の路地を歩いているうちに、少しずつ暗くなってきます。


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日が沈み、山の雪の白さと山の斜面に建つ家々の灯がぽつんぽつんと点いているのを印象的に感じながら、ゆっくりホテルに戻ります。
明日は天気次第ですが、もう少しこのインスブルックあたりを見て、ウィーンに向かいます。


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インスブルックはアルプスの街:スワロフスキーのクリスタルワールドへ

2011年4月8日金曜日@インスブルック~ウィーン/1回目

旅の10日目です。

インスブルックInnsbruckの朝です。昨夜saraiがつかんだ情報では、明け方から夕方まで雨とのことでした。恐る恐るカーテンを開けると、雲は多いですが雲の隙間から陽射しもあります。これから降り出すのでしょうか。ま、最悪ではなさそうですね。

まずは、朝ごはんにしましょう。
レストランは明るく現代的な感じです。


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特別なものはありませんが、種類が多いですね。美味しそうなサーモンがあります。これを中心に頂きましょう。周りの景色もご馳走です。


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空はだんだん晴れてくるような感じです。いやな天気予報ははずれでしょうか。昨日悔しい思いをした展望台へのケーブルカーに向かうべきか、悩みます。途中で雨が降り出したり、美しい山並みが見えないのも残念です。この予定を先送りして、とりあえずクリスタルガラス製品で有名なスワロフスキーのテーマパークに行くことに決定です。
テーマパークに行くバスは、駅前から出ているので、ホテルをチェックアウトして、タクシーで駅まで行きます。タクシーの運転手さんは女性ですが、体格がよく、荷物の積み下ろしもやってくれます。saraiよりもずっと逞しいですね!


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コインロッカーに荷物を預ければ、観光にも問題ありません。駅に到着し、コインロッカーに荷物を預けます。いろんな大きさのロッカーがあるので、2個が入るのを探して入れます。利用の仕方はマルセイユの駅で預けた時と同じで、慣れてきましたね。
スワロフスキーのテーマパーク・クリスタルワールドSwarovski Kristallweltenへは直通のバスが出ています。ちょうどツーリスト・インフォメーションがあったので、聞いてみましょう。Aのバス停からもうすぐバスが出るとのことで、往復のチケット(クリスタルワールドの入場券付)も売ってくれます。チケットを持って急いでバス停に向かいます。Aはすぐに発見。でも、停まっているバスには、客も運転手も乗ってません。もうすぐ出発のはずなのにおかしいですね。で、周りを見渡すと、ギャ~・・・Aバス停ではなく、Aエリアのバス停から乗れとのことだったのですね。Aエリアにはバスが何台も停まっていて、既にたくさんの客が乗っているバスもあります。かなり焦りながらバスの行き先表示を探すと、あります!


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配偶者お得意のお手振りアイコンタクトで運転手に合図して、飛び乗ります。セーフ! 乗ると同時にバスは出発。ちょうど11時に出発するバスだったんです。


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バスは、イン川Innに沿ってどんどんインスブルック郊外へと走ります。やがて、イン川を渡ります。


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しばらくすると、高速道路に乗ります。エ~、そんなに遠くまで行くの~。郊外をがんがん走ります。


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やがて30分ほど走って、クリスタルワールドに着きます。

インスブルックからはこんなルートを走ったようです。


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素晴らしい風景!インスブルックの郊外なので、建物といえば可愛い戸建てだけ。何も遮るものはなくアルプスの山並みが360度見渡せます。そして、天気予報は見事に大外れして、素晴らしい快晴です。気温も上がり、爽やかな風が吹いています。

まずはチケットオフィスに直行。


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ツーリスト・インフォメーションで教えられた4番のカウンターに行ってチケットを見せると、2枚の入場用パスと日本語のパンフレットを渡してくれます。


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ここはスワロフスキーSwarovskiの大きな工場があり、そこに隣接してクリスタルワールドとスワロフスキーの大規模なショップがあります。


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工場を横手に見ながら、早速入場口に向かいます。クリスタルワールドは緑に覆われた低い丘の下に作られているので、地上には何も見えません。


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正確に言えば、入場口の横の丘の斜面に巨人の顔があり、口から水を吐き出しています。この丘全体が巨人を表しているそうです。その内部にクリスタルワールドの地下世界が広がっています。


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巨人の顔の左手が入場口です。


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クリスタルワールドに入る前に、外部世界にさようならします。スワロフスキーの工場の向こうに雪のアルプスが輝いています。


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さあ、クリスタルワールドです。


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インスブルックはアルプスの街:クリスタルワールドは巨人の胎内

2011年4月8日金曜日@インスブルック~ウィーン/2回目

クリスタルワールドKristallweltenの中に入ると、結構薄暗くなっています。エントランスホールには、ダリやキース・へリングなどのアーティストがクリスタルを使って作った作品が展示されています。クリスタルのシャンデリアも美しく輝きます。


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中央には、史上最大の31万カラットのクリスタル『センテナー』が燦然と輝きます。これはクリスタルワールドを形成する巨人の心臓を模しているそうです。


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この部屋にある馬がとても素晴らしい。


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ガエターノ・ペスチェ作のクラゲにインスピレーションを得たシャンデリア『メディデラネーオ』も面白いです。


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次の部屋はメカニカル・シアターです。機械仕掛けの奇妙なファッションショー。奇抜でよく分かりませんが、目を奪われます。


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次はクリスタルドームという一番面白かった部屋ですが、これは写真に撮れません。一口で言えば、ダイヤモンドの内部にはいったようなものです。部屋が半球形になっていて、壁に595枚の鏡が貼ってあります。その鏡部屋の中で、内部の物体(自分自身の姿も)が複雑に屈折して映り込み、音響も複雑に反響します。こんなのは生まれて初めての体験です。クリスタルカットの球体の内部にいる感じですが、照明の色彩も次々と変わっていき、異様な感覚の体験ができます。部屋の中央に立つと一番インパクトがあります。

次のクリスタロスコープは巨大な万華鏡です。これもうまく写真に撮れませんでした。ゴメンナサイ。

次はサイレント・ライト。クリスタルの樹氷のようです。


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次はクリスタルシアターです。クリスタルの世界での夢芝居です。


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次はクリスタルカリグラフィーです。何の字が表現されているのか、分かりませんね。


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氷の小路を抜けると、ギャラリーです。色んなクリスタルの都市やビルの模型が展示されています。これは美しい!


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次はラ・プリマドンナASSOLUTA。世界的なソプラノ歌手ジェシー・ノーマンが、先程の球体のクリスタルドームでコンサートを行った様子が大きなスクリーンで流されていました。いや~、オペラ好きとしてはたまりませんね。歌っていたのはイギリスの古い作曲家ヘンリー・パーセルのオペラ「ディドとエネアス(Dido and Aeneas)」の最終アリア「ベリンダ、そなたの手を」で、美しい曲です。ついつい聞き惚れてしまいます。恋人のトロイの王子エネアスとの別れを嘆き悲しみ、カルタゴの女王ディドが侍女べリンダに抱かれながら、自死するときに歌うアリアです。


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次にポセイドンのパズル、55ミリオンクリスタル、リフレクションと見て歩き、最後はクリスタルの森です。魔法の森で、「レヴィアタン」というクラゲがクリスタルワールドを去る我々に別れを告げてくれます。


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たっぷりとクリスタルの世界を体験した後は、ショップでのお買いもの時間です。遂に10年来夢見ていたスワロフスキーの美しいクリスタルのワイングラスを手にいれました。もちろん、ペアです。使い始めは、お気に入りのワインのフランケンを飲むことにします。帰国後の2人の楽しみです。


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厳重にパッキングしてもらっている間にお手洗いに行きます。ここのトイレは必見です。美しいです。手を洗う水は文字通り、光に包まれています。


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クリスタルワールドから出てもお楽しみは続きます。周りのアルプスの風景です。


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インスブルックはアルプスの街:クリスタルワールドの庭園

2011年4月8日金曜日@インスブルック~ウィーン/3回目

さて、クリスタルワールドKristallweltenの地下世界から地上に復帰し、改めてまわりのアルプスの山並みに圧倒されます。


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どっちを眺めても美しいです。それに絶好の天気です。


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色とりどりの花も発色がよく綺麗で、まわりの緑と山に似合います。


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クリスタルワールドの出口を出たところです。奥にはオープンカフェも見えます。


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帰りのバスの時間まで大分あるので、クリスタルワールドの地上部分に作られた公園(巨人の庭園)を散策します。通りを渡ると公園です。


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通りを渡って振り返ると、クリスタルワールドの巨人の丘とその向こうにアルプスが見えます。


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公園に入ると、人工の小川が流れています。


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周りには遮るものもなく、絶景のアルプスがくっきりと見えます。


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人工の小川は丘の上では小さな池になっていて、まわりのアルプスの眺望も素晴らしい。


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スワロフスキーの工場も見下ろせます。


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公園にある迷路も見えています。子供も遊べそうです。


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それにしても、まわりのアルプスの眺望がよくて、いつまでも見飽きません。


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もう少し、この公園でゆっくりしましょう。


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インスブルックはアルプスの街:クリスタルワールドを満喫

2011年4月8日金曜日@インスブルック~ウィーン/4回目

クリスタルワールドKristallweltenに付属する巨人の庭園で眺めを楽しんでいます。

丘の上にはちょっとした展望台があり、大型双眼鏡が2台設置されています。ここにあるので、たぶんスワロフスキーの双眼鏡でしょう。


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さすがによく見えること、驚くほどです。山の頂上がくっきりと見えます。登山者がいれば、見えそうです。倍率は20倍ですが、明るさがすごく解像度も高いものです。もちろん、無料ですよ。ここに来れば、必見でしょう。

丘の上の池は気持ちがなごみます。それに丘の上なので、まわりの景色も最高。


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春の季節は花も綺麗だし、雪をいただく山も綺麗で最高の季節です。


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丘から下りていくと、小川は少女の彫刻で終わっています。


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ラッパ水仙はアルプスに似合いますね。月見草が富士山に似合うと書いたのは、太宰治でしたね。ラッパ水仙がアルプスに似合うという言葉は、saraiの言葉にしましょう。


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アルプスには花木も似合います。これが日本だったら間違いなく桜ですが、ここヨーロッパではアーモンドの花でしょうか。


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公園を回り込んで、クリスタルワールドの巨人の顔の前に戻ってきます。


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なにはともあれ、見渡す限り素晴らしい眺めです。クリスタルワールドもそれなりに楽しめますが、この景色を楽しむだけでも来てよかったというくらい、大満足です。お天気も良く、気持のよいことこの上なしです。

さて、そろそろバスの時間です。バス停に向かいます。近くで発見した飲み物の自動販売機で買った冷たいセブンアップを飲みながら待ちます。とても暑く、喉が渇くんです。こちらで自動販売機で冷たい飲み物を買うのは、結構希有な体験なんですよ。


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バス停は一番乗り。


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空は青空。飛行機が一機飛んできます。のどかです。


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発車時間が迫ると、バス停には10人ほど集まってきます。ところが時間になってもバスが来ません。1時間に1本だけの貴重なバスです。しばらくすると、電光掲示板に何か流れています。バスが遅れるというようなメッセージみたいです。この辺のドイツ語は分かりません。結局、10分ほど遅れてバスが到着。


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乗客が乗り込むと同時に、泡を食ったように急いで発車。また高速を飛ばして、帰りのほうが早く着いたような気がします。走ったルートが違ったのかもしれません。

インブルック中央駅Innsbruck HBFに着くと、今日乗る予定の電車までには2時間ほどあります。昨日見ていなかった市街地観光をしておきましょう。



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Author:sarai
首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
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07/08 18:59 sarai

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07/08 15:53 じじい@

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久々のコメント、ありがとうございます。
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06/18 12:46 sarai

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06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

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コメント、ありがとうございます。正直、もう2年ほど前のコンサートなので、詳細は覚えておらず、自分の文章を信じるしかないのですが、生演奏とテレビで

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