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庄司紗矢香、テミルカーノフ、サンクトペテルブルグ・フィル@サントリーホール 2011.11.1

昨日、ウィーンから急ぎ帰り、駆けつけたコンサートです。saraiは大の庄司紗矢香ファンでこのコンサートに非常に期待していたんです。曲目はメンデルスゾーンの協奏曲という実にありふれたものですで、また、一見、ロシアのオーケストラと演奏するのはミスマッチにも思えます。ただ、庄司紗矢香ファンとしては、かなり前の彼女のメンデルゾーンとチャイコフスキーの協奏曲のCDがとても残念な出来だったので、彼女と相性のよいと言っていいテミルカーノフ指揮サンクトペテルブルグ・フィルとの共演できっと彼女の成長を示してくれると信じていました。事実、前回、同じ組み合わせでのチャイコフスキーの協奏曲はとてもいい演奏でしたからね。
で、結果はというと、日程を切り詰めて帰国したのに十分以上値する満足できる演奏でした。庄司紗矢香は数年迷いの時期も感じられましたが、このところ、すっかり、自分の音楽を見定めて、一切の迷いもなくなった感じです。今日は自分の気持ち、精神的なものをヴァイオリンに託して語りかけるという演奏です。音響的には以前の方がヴァイオリンが鳴っていた印象もありますが、やはり、音楽は最後は如何に精神的なものを演奏者と聴衆が共有するかということに尽きます。そういう意味でとても心に響く演奏でした。テミルカーノフもいつものように庄司紗矢香を優しく包み込み、オーケストラも彼女を引き立てるための最上のサポート。saraiには独奏ヴァイオリンだけが響き、オーケストラの音は記憶にありません。配偶者はそれを聞き、やっぱりねと言ってました。一般的な意味での協奏曲としてはどうかということはありますが、ずっと庄司紗矢香の成長を楽しみにしてきたsaraiの嬉しかった気持ちはそういうことは蚊帳の外。saraiの気持ちをどうか汲んでください。

さて、今日のプログラムは以下です。

 指揮:ユーリー・テミルカーノフ
 ヴァイオリン:庄司紗矢香
 管弦楽:サンクトペテルブルグ・フィルハーモニー交響楽団

 ロッシーニ:歌劇「セヴィリアの理髪師」序曲
 メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 Op.64
  《アンコール》
   J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 BWV1004から「サラバンド」

  《休憩》

 ストラヴィンスキー:バレエ音楽《春の祭典》
  《アンコール》
   エルガー:エニグマ変奏曲から「ニムロッド」


まずはロッシーニです。かなり小さい編成です。配置は対向配置。美しい演奏です。ロシアのオーケストラとは言え、やはり一流のオーケストラですね。終了と同時にそのまま、オペラが始まるのが聴きたくなったくらいですから、よい演奏でした。

続いて、いよいよ、庄司紗矢香の登場です。真っ赤なドレスでスリムな体を包んで、大人っぽいメイクアップ。あまり、saraiの好みではありませんが、音楽とは関係ありませんね。オーケストラも先程とほとんどそのまま。
第1楽章、独奏ヴァイオリンとオーケストラがあの有名な第1主題を奏でます。とても上品な出だし。抑えているとも言えるくらい。しかし、その小さめの響きがしみじみと心に沁みます。ああ、あのCDでの演奏とはまったく違います。音楽を自分の心にしっかりと刻み込んだ演奏です。時折はダイナミックな演奏にもなりますが、基本的には心の音楽。こういうメンデルスゾーンもあるんですね。
第2楽章、第1楽章からは切れ目なく音楽は続きます。テンポはスローになりましたが、基本的には心の音楽というスタイルはそのまま続きます。すっかり庄司紗矢香のヴァイオリンの響きとsaraiの心が一体化した感じ。とてもいい感じです。
第3楽章、一気にテンポアップして切れ味よい演奏です。心の音楽はここで脱却。気持ち良くフィナーレに突入。

ただただ、満足。庄司紗矢香はすっかり自分のスタイルを確立したようです。そして、その音楽はsaraiにもとっても納得でき、心を通い合わせられる音楽です。これで世界に通用するかどうかは分かりませんが、saraiとしてはこの道を突き進んでほしいと思います。彼女は単なるヴァイオリニストを超えて、とてもいい音楽家、そして、芸術家になりつつあります。その過程を見守っていければと思います。

ちなみに庄司紗矢香のアンコール、バッハの無伴奏も彼女の世界を作って、心に染みる音楽です。まるでリサイタルを聴いたような錯覚にとらわれました。

休憩後はストラヴィンスキーの残した20世紀を代表する曲のひとつです。世界の一流オーケストラが合奏力・技術力を競い合うとてもテクニカルな曲でもあります。木管のロシア的な響きで始まりますが、よく響き合い、好演です。いい意味でインターナショナルな響きではなく、ロシアの農村を感じさせられます。やがて、有名な弦楽器合奏のガッ、ガッ、ガッ、ガッ、・・・というリズム楽器と化した響きです。これは重戦車のように重々しく響きます。朴訥で重厚、一流オーケストラでありながら、ウィーンやドイツのオーケストラとは一線を画しています。この重厚な厚みのある演奏を感心して聴いているうちにいつの間にか意識が飛びます。このあたりになって、時差ぼけの睡魔が襲ってきたようです。あるいは庄司紗矢香に入れ込んで聴いていたツケが回ってきたのか分かりません。後半の大音響でもびくともせずに睡魔が断続的に襲います。なんだかとてもよい演奏に感じましたが、ちゃんと聴き取れたわけではありません。悪しからず。

アンコールのエルガーはちゃんと聴けました。分厚いサウンドですがとても美しい演奏でした。エニグマをもっと聴きたい感じでした。

ウィーンの音楽とは違いますが、楽しく、しみじみと聴けたコンサートでした。
それにしても、サントリーホールの響きはとてもいいですが、やはり、ウィーン楽友協会の信じられない響き、全身が音と共鳴するような響きはとても忘れられるものではありません。日本のホールももっともっと熟成を重ねてほしいですね。

最後に関係者の方々に強い要望です。是非、今回の組み合わせの演奏者でメンデルスゾーンとチャイコフスキーの協奏曲を再録音して、以前のチョン・ミョンフンとのCDを置き換えてほしいということです。日本の音楽界、庄司紗矢香にとって、とても重要なことです。


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       庄司紗矢香,  

ノートラブルの帰国(帰国前日~帰国日)

もう、お気づきかもしれませんが、月曜日の夕方、無事帰国しました。

ウィーンからの出発前日はナッシュマルクトで贅沢な生牡蠣を食べたところまでご紹介しましたが、その後、フォルクスオーパー近くのカフェではっぱさんとお茶して音楽論はほどほどに形而下的な話に花が咲き、開演ぎりぎりまでおしゃべり。
ここでいったんはっぱさんとは分かれて、フォルクスオーパーで楽しくロマンチックなオペレッタ《メリー・ウィドウ》を鑑賞。詳しい内容の記事はアップ済です。記事にもある通り、ブログのお友達Steppkeさんと初対面。で、そのまま、アフターオペレッタで先程のカフェに再度直行して、夜食をいただきながら、音楽論はほどほどに世間話。しばらくすると、楽友協会とコンツェルトハウスをダブルで梯子してきたはっぱさんがいきなり乱入。一気に話のテンションはあがり、あらゆる分野の話に飛び火しながらの無茶苦茶なおしゃべり。ふと気づくと閉店時間になり、客は残り少なくなっていました。でも、今日の土曜日から明日の日曜日にかけては夏時間から冬時間の切り替えで夜が1時間長いんです。閉店時間も延ばせばいいのにね。結局、はっぱさんのご好意でホテルまで車で送っていただき、この日はオシマイ・・・

翌日はそれはもう大事なプレートル+ウィーン・フィルのコンサート。急いで9泊もしたホテルをチェックアウトし、ウィーン楽友協会に向かいます。コンサートの結果は既に詳しく記事にアップしています。ともかく、これ以上の演奏は考えられないほどの素晴しい演奏で言葉もなしです。
もうすぐ帰国ですが、少し余裕があるので、はっぱさん、Steppkeさん、sarai、配偶者の4人で豪華にグランド・カフェでランチ。ここでも盛り上がっていたら、出発時間ぎりぎりになりました。あわてて、地下鉄でホテルに戻り、預けていた荷物を受け取り、空港に向かいます。もちろん、タクシー代は節約し、トラムとSバーンを乗り継ぎます。ところがSバーンが足の踏み場もないほど混み合っていて、大荷物のsarai達は大変。こんなこともあるんですね。日曜日の午後だからでしょうか。

ウィーンからはルフトハンザでフランクフルトまでです。逆の経路で大トラブルだったので少しいやな気がしましたが、定刻通りの運行で問題なし。フランクフルトから成田まではANAですから、もう日本に帰ったも同然。内装の新しくなったB777で気持ちよくフライトを楽しみました。というよりも食事の後、白ワインを飲み、ぐっすり。到着2時間前の朝食で起こされるまで意識なしです。

ところでこんなに長旅なのに最後の日はコンサートを聴いて、そのまま帰国という強行日程になったのかというと、次の日に庄司紗矢香のコンサートがあるからです。まわりはちょっと呆れ顔。saraiにとって、音楽のない人生は考えられないですからね。お蔭で配偶者にはご迷惑をかけてばっかりでゴメンナサイ!

今回の長旅は早々に詳しいレポートを長期連載しますので、期待?していてください。


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この記事へのコメント

1, Steppkeさん 2011/11/02 16:56
saraiさん、Steppkeです。

無事帰国されたようで何よりです。
(帰国の記事がなかなかアップされないので、またFrankfurtで足止めかと思ってました)

ヴィーンでは、楽しい時間を有難うございました。
素晴らしい体験の後、それについて(他もいろいろと)語り合うのは本当に良いものです。
またご一緒したいですね。

私がこちらに来ると大雨とかになり天気に恵まれることはほとんどないのですが、saraiさんが帰国される日から好天で暖かく、悪天候を連れて行って頂けたかと思ってました。しかし、昨日の万聖節から寒くて暗い日に戻っていしまいました。まあ、死者を想うのには、ふさわしい感じですが..

では、詳細レポート、期待しています。

2, saraiさん 2011/11/02 18:05
Steppkeさん、こんばんは。

まずはコンサートの記事を優先したので、帰国の記事が遅れました。また、強靱な体力を誇るSteppkeさんと違って、帰国後すぐのコンサートに備えて自重もしていました。悪夢のフランクフルト空港はもうまっぴらです。

ウィーンでは、当方こそ、勝手にしゃべりまくり、申し訳ありませんでした。懲りずにお付き合いください。

やはり、ウィーンの10月は寒いですね。もうすぐ冬かな。暖かい日本への無事な帰国をお待ちします。

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ヨーロッパのお土産、大公開 その1

帰国して、お土産を整理してみました。基本的には、長旅なので荷物になるようなお土産は購入しない方針ですが、それなりに買ってしまいましたね。
まずはミラノでは、これ。


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配偶者が運動代わりに毎日歩いて出かけるスーパーでの買い物用のショッピングバッグです。配偶者が大変気に入ってご購入。なかなか使い勝手のよい大きさのものがないようで、長年、南仏の旅で買い求めたピカソの文字が入ったものを使っていました。この模様はミラノ・スカラ座の模様です。ミラノ・スカラ座だけで販売しているアイテムで、意外に結構高価です。毎日使うものだから、ヨシとしましょう。

これはTシャツの模様(ゴッドファーザーの顔)でお分かりでしょうが、シチリアのお土産。孫へのお土産です。もう1人の孫にはイタリア的なオシャレな色合いのマフラー。シチリアの空港でブラブラしていて購入です。


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マルタのお土産です。マルタで一緒に楽しんだ札幌からのお2人の女性も、マルタのお土産を何にしようかと悩んでいましたが、マルタには本当に何もないのです。マルタ名物の猫バス(自分で彩色する絵の具と筆付き)とテディーベアです。もちろん、孫へのお土産です。


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チェスキー・クルムロフでは、美しい街の風景に惹かれて来年のカレンダーをゲット。雪の風景画がとっても綺麗なんです。


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ウィーンでは美術館巡りをしていたので、ミュージアム・ショップでいろいろお土産物を買ってしまいました。

ウィーン美術史美術館に展示されているエジプトの発掘品の縮小模型(全長5㎝位)です。何の動物でしょうか。色がいいですね。これも配偶者が気に入ったもので、さっそくリフォームしたばかりのトイレに飾りました。


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ウィーンのレオポルド美術館とベルヴェレーレ美術館の作品カタログです。重いのですが、資料的価値が高いので購入。図版がとても綺麗です。


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ウィーンのレオポルド美術館の2階には充実したショップがあり、そこで小皿を購入。日本人にとっては、醤油皿などいろんな場面で利用できそうなのですが、外人の利用の仕方は何なのでしょうか・・・こんな小皿を使う場面があるのかしらね。


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ウィーンのベルヴェレーレ美術館に展示されているクリムトの《水蛇》のポスターです。配偶者のお気に入りの絵です。これもトイレに飾りましょう。


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これは何か分かりますか? もちろん、クリムトの写真ポスターですが、入手方法が面白いんです。


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これは2枚の紙を並べています。この紙はベルヴェレーレ美術館下宮で現在開催中のクリムト展の会場に束になって展示されているものです。その束から自由に破り取ります。ただし、一人1枚だけって係の方に言われました。ですから、saraiと配偶者でクリムトの顔の左右を1枚ずつ破り取りました。

以降、次回に続きます。


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ヨーロッパのお土産、大公開 その2

お土産の続きです。
ウィーンの聖シュテファン大聖堂横の紅茶専門店(コーヒーも扱ってますが)のハース・ハース(Haas & Haas)のダージリンとアッサムです。1つは、紅茶缶(別売り)入りにしてみました。


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同じく聖シュテファン大聖堂横のキッチン用品屋さんで購入した雑貨です。目下我が家で必要としているものなのですが、どうせなら旅先で買ってみたかった卓上用ごみいれとキッチンタイマー。立派な専門店なのですが、デザインはそれぞれこれ1種のみしかありませんでした。そのお隣の刃物屋さんで見つけたじゃがいもの皮むき用の手袋。ニンジンや牛蒡などの皮むきにも使えるらしい。日本でも見かけたことがあるようですが、旅先でお土産となると買ってしまいますね。ばら撒きお土産用に5組も買ってしまいました(思いがけず安かった!)。


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ウィーンのスーパーでの購入品です。クノールスープですがウィーンでお馴染みのスープを購入。真ん中の2つは街で試供品を配っているものをもらったもので、saraiと配偶者が1個ずつゲットしました。試供品の配布ってどこでもやってるんですね。卓上塩はザルツカンマーグートのバート・イシュル産の岩塩です。


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これもウィーンのスーパーで購入したチョコレートです。ウィーンと言えば、モーツァルトのチョコレートが有名ですが、いつも同じになってしまうので別のものを選んでみました。左上のチョコレートだけはカフェ・ハイナーで購入した特製品です。


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ウィーンの大型電器店を覗いたときにふらふらっと買ってしまったモバイル用(IPOD用)のヘッドフォン(ゼンハイザー製)です。


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帰りのフランクフルト空港のトランジットの僅かな時間で購入したフランケンワイン(ビュルガーシュピタール)3本です。飛行機が遅れなくってよかった・・・。


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おまけですが、オペラでは必ず公演パンフレットを購入しています。キャスト一覧が欲しいからです。イタリアのミラノ・スカラ座とローマ歌劇場では無料配布のキャスト一覧があったので購入していません。ウィーンも無料配布してほしいものです。


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ということで、ブランド店には見向きもせず、高額商品も一切購入せず。免税の税金の払い戻し手続きも不要で、帰りの空港での面倒さもありませんでした。円高の恩恵にあずかれず残念ですが、節約できてよかったでしょう。



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ユリアンナ・アヴデーエワ・ピアノ・リサイタル@東京オペラシティ 2011.11.5

今日はダブルヘッダーでコンサートを聴きます。
一つ目はユリアーナ・アヴデーエワのピアノ・リサイタルです。初台のオペラシティに急ぎます。ダブルということで久しぶりにsaraiの単独行動。配偶者に帰国早々ダブルは悪いので一人で聴きます。

このアヴデーエワのリサイタルに無理して行くのは、理由があります。昨年、彼女がショパンコンクール優勝直後の来日コンサートでのショパンの協奏曲を聴いて、たちまちその演奏に魅了されました。そのコンサートはテレビで聴いたのですが生で聴かなかったのを後悔させられるような素晴らしい演奏でした。そのとき、今度は必ず生で聴こうと心に誓いました。そして、今日ようやくその日が来ました。ですから、夜のコンサートの前に無理してこのリサイタルを入れたんです。
何と今日もNHKのTVカメラがはいっていたので、後日、このリサイタルの模様は放送されるようです。少なくとも今回はテレビ放送を聴いて、後悔することはありません。

今日のプログラムは以下です。前半はショパン、ラヴェル、プロコフィエフといった近世のピアノの系譜をたどるようなもの。後半はリストですが、その裏にはワーグナーが控えているという凝ったプログラム構成になっています。

ショパン:舟歌嬰ヘ長調op.60
ラヴェル:ソナチネ
プロコフィエフ:ピアノソナタ第2番ニ短調op.14

《休憩》

リスト: 悲しみのゴンドラ II/灰色の雲/調性のないバガテル/ハンガリー狂詩曲第17番ニ短調
ワーグナー/リスト編:歌劇「タンホイザー」序曲

  《アンコール》

 チャイコフスキー:瞑想曲op.72-5
 ショパン:マズルカニ長調op.33-2
 ショパン:ノクターンホ長調op.62-2

まずはショパン。彼女が椅子に腰かけるや否や、即演奏開始。さすがに上手い。響きが多彩で音の数が多く感じます。タッチは必ずしもsaraiの好みのクリアーなものではないのですが、音楽の質が高く、特にゆったりしたメロディアスなパートでの節回しのうまさには魅了されるのみです。これはショパンの協奏曲の第2楽章でも感じたことです。並大抵のピアニストではとてもこうは弾けません。舟歌も名曲ですが、バラードやスケルツォだったら、もっと痺れていたに違いません。きっと本人もそのことを承知の上での選曲だったような気がします。だって、1曲目で満足しきってしまうなんて、リサイタル全体が成立しなくなります。そう感じさせるほどメロディーの歌わせ方が尋常ではありません。本来、この舟歌の終わったところで怒涛の拍手喝采になるべきところですが、聴衆の反応は意外に冷静です。どうなっているんだろう。

次はラヴェル。ますます、響きが多彩になり、色彩感のある音です。ラヴェルは弾き方によっては退屈な演奏になりますが、シンプルそうなソナティネも彼女の手にかかれば、千変万化の響きで複雑な曲になります。ただ、例えば、「夜のガスパール」だったらもっと凄いんじゃないかなとも思わせられます。これも滅多に聴けない素晴らしい演奏ですが、聴衆の反応はこれも冷静。不思議です。

前半最後はプロコフィエフ。ショパン、ラヴェルときてのプロコフィエフのせいか、ソナタも初期のもの。プロコフィエフと言えば、saraiは切れ味鋭いタッチでガンガン行くのが好みですが、彼女はやはり多彩な響きで煌めくような演奏です。これはこれで素晴らしい。第3楽章の迫力はそれはそれは響きまくって凄いし、リズムにもよく乗っています。これも惜しむらくは戦争ソナタでなかったこと。どんなに凄いか想像してしまいます。また、演奏直後、1男性の蛮声が飛んだことも残念です。せめてブラボーの一声は出せなかったのか。あるいは拍手だけで済まなかったのか。若干、興醒めでした。

このように前半のプログラムは巧みに彼女が描き切ったシナリオに思えます。彼女の音楽のカタログを聴かせる。十分に彼女の多彩な才能・音楽性を認知させる。そのうえで、もっと彼女に酔いしれる将来のリサイタルに期待させる。saraiはそのたくらみに乗りました。次のリサイタルも聴かせてもらいます。もっと凄い演奏が聴けるでしょう。

と、ここまで書いたところで本日2回目のコンサートを聴きました。ペライアのピアノ・リサイタルです。とても素晴らしくて、この後が書きにくくなりました。ペライアは別記事で書きますから、本稿ではアヴデーエワのリサイタルを続けましょう。

後半はリストのプログラム。まずはリスト後期の3曲です。幻想的というか、神秘主義的というか、内に重いものを秘めた曲です。リストの友人というか、娘婿というか、リヒャルト・ワーグナーが亡くなった前後に書かれた曲です。そのワーグナーの死がこれらの曲の気分に重なっているのでしょうか。偶然ですが、1週間前にウィーンで最後に聴いた、とても感動的だったプレートル+ウィーン・フィル演奏のブルックナーの交響曲第7番もちょうど第2楽章を作曲中にワーグナーの死の知らせが届き、ブルックナーは師匠・恩人ワーグナーの死を知り、号泣したと言われています。この1週間はワーグナーの死にまつわる音楽を聴くことになりました。
アヴデーエワの演奏はこれらのあまり演奏機会の少ない曲をとても深い響きでしみじみと聴かせてくれました。これで彼女のリストがどうだというのは難しいですが、魅了された演奏であったことは間違いありません。
そして、最後はこの1週間の閉じられなかった環、すなわち、ワーグナーを堪能させてくれました。リストのピアノ編曲とは言え、正真正銘ワーグナーの名曲《タンポイザー序曲》です。実に楽しめる演奏でした。豪快で色彩感のある演奏で、オーケストラ曲をピアノで弾くならこうでしょうって感じの演奏です。《展覧会の絵》みたいなものですね。もっとも、あれは逆でピアノ曲をオーケストラ曲に書き直したわけですが。

アンコールの1曲目はチャイコフスキー。美しい演奏でした。
後の2曲はショパンです。やはり、抜群に上手い。ショパンでリサイタルを始め、ショパンで終わる。このリサイタルも環が閉じられたわけです。

ショパンに内包されたラヴェル、プロコフィエフ、リストを聴き、このピアニストは既にショパンコンクールの優勝者という呪縛を乗り越え、これからの飛躍を開始しています。また、聴くべきピアニストが一人増えたようです。



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       アヴデーエワ,  

最高!マレイ・ペライア・ピアノ・リサイタル@サントリーホール 2011.11.5

今日2回目のコンサートはマレイ・ペライアのピアノ・リサイタルです。場所はサントリーホール。オペラシティからは意外に近くて、地下鉄を乗り継いで20分ほど。楽勝で間に合いました。今日は6時開演と早いので、少し心配でしたが杞憂でした。

ペライアと言えば、ずっと、モーツァルト弾きという印象がありましたが、最近、彼のCDに少しはまっていて、印象が変わりつつあるところです。バッハ、ベートーヴェンなど素晴しいCDです。とはいっても、今も彼が弾き振りをしたモーツァルトのピアノ協奏曲全集を聴いているところです。

今日のリサイタルですが、そのモーツァルトの曲目はないプログラムでしたが、まったくもって素晴しいリサイタルで、saraiの独断と偏見で彼を現存する世界最高のピアニストと断じたいと思います。それほど素晴しい演奏でした。まさか音楽の都ウィーンから帰国後1週間も経たずして、こんな素晴しい音楽が東京で聴けるとは思ってもみませんでした。我が生涯で最高のピアノ・リサイタルでした。
透き通るようなピュアーなタッチと決して濁らない響きの素晴しい音をベースに実に丁寧で音楽的な表現、まさにsaraiがピアノ演奏に求めるすべてが完璧に備わっている演奏でした。バッハからショパンに至るまで、ゆるぎのない安定した表現は驚異的でもありました。

今日のプログラムは以下です。

  J.S.バッハ:フランス組曲第5番 ト長調 BWV816
  ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第27番 ホ短調 op.90
  ブラームス:4つの小品 op.119

  《休憩》

  シューマン:『子供の情景』 op.15
  ショパン:24の前奏曲から第8番 嬰ヘ短調 op.28
       :マズルカ第21番 嬰ハ短調 op.30-4
       :スケルツォ第3番 嬰ハ短調 op.39

  《アンコール》

  ショパン:練習曲 ホ長調 op 10-3「別れの曲」
  ショパン:練習曲 嬰ハ短調 op. 10-4
  シューベルト:即興曲 変ホ長調 op. 90-2, D.899/2

まずはバッハです。最近、彼が力を入れている作曲家です。彼が登場し、拍手が止み、ピアノの前に座ると、ホール全体が異常な静けさ。聴衆の期待感とそれにペライア自身の静かなオーラでホールが満たされます。静かで軽快な音でフランス組曲が始まります。何と素晴しく透明なタッチでしょう。生でこんなバッハが聴けるなんて、感動です。第3曲のサラバンドの静謐な響きは何者にも比肩できません。うっとりとして聴きいるだけです。何も語る必要のないパーフェクトな演奏です。パルティータも聴いてみたくなるところですが、もう十分にバッハを味わわせてもらいました。これでリサイタルを終えてももう満足という感じです。

次はベートーヴェンです。一転してベートーヴェンらしい張りのある和音がばーんと響きわたります。それでいて、一貫して、透明なタッチは変わりません。ベートーヴェンのソナタでは演奏機会が多いとは言えない曲ですが、ベートーヴェンのソナタはすべて選りすぐりの名曲揃いです。その名曲を素晴しい響きで弾き進め、saraiはあまりの素晴しさにうなります。人によってはもっと重厚な表現を求めるかもしれませんが、CDでもクラウディオ・アラウの新旧の演奏が一番のお好みであるsaraiにとって、こういうベートーヴェンが最高です。やはり、ベートーヴェンといえども美しくなくてはねと思います。

前半の最後はブラームスです。前半のプログラムだけで、バッハ、ベートーヴェン、ブラームスとくるのは音楽の王道を行くようなものですね。1曲目の《間奏曲》の音の雫が天から降ってくるような演奏には参ります。なんという響きでしょう! こういう音楽を作曲したブラームスはもちろん偉大ですが、ピアノ演奏の極致ともいえる表現です。《4つの小品》という名前はついていますが、ブラームス最後のピアノ曲はソナタという感じで聴こえます。ブラームスの真髄といっても言い過ぎではない演奏です。彼のブラームスも今後聴きたいと思わされました。

休憩後はシューマンの馴染みの名曲です。美しい響きで聴くこの曲は格別と言えます。第1曲の優しいタッチから、最終曲のしみじみとした表現まで心地よく聴け、まったく素晴しい演奏です。そう言えば、以前、アムステルダムからNHKが生中継したハイティンク+コンセルトヘボウ管の放送でペライアがシューマンのピアノ協奏曲を弾いたことを思い出しました。ハイティンクへのインタビューによると、他の曲を打診していたところ、ペライアの強い希望でシューマンのピアノ協奏曲になったそうです。このときはブルックナーの交響曲第9番がメインだったので、確かに組み合わせとしては少し変わってました。普通はモーツァルトか、ベートーヴェンの1番か、2番っていうところが普通でしょう。最近は彼はシューマンにそれほどの思い入れがあるんだと思います。それに相応しい名演でした。

最後はショパンです。彼のショパンっていうと少し違和感がありましたが、そんな危惧はまったく不要でした。透き通った音色で素晴しいショパン。驚いたのは最後のスケルツォ。美しい演奏でしたが、フィナーレの盛り上がりで珍しく彼の演奏が熱くなり、ミスタッチまであるような凄い力演でした。すべての虚飾をかなぐりすてた彼の捨て身とも言える演奏に胸が熱くなりました。

満場、大変な拍手の嵐。これは誰が聴いてもその素晴しさが分かるリサイタルでした。音楽はみな自分の好みがありますが、この演奏はそういうことを言わせない素晴しさでした。その怒濤の拍手のなか、実に美しい《別れの曲》がアンコールです。美し過ぎる演奏に脱帽です。続けて、さらに練習曲。彼は2曲をセットと考えたようですね。

そして、今日、一番の演奏だったシューベルト。saraiの大好きな即興曲です。この曲は即興曲集の他の曲に比べて、今まではもうひとつに感じていましたが、この演奏でこの曲の真価を知りました。流れるような音列のピュアーな響きの美しさ、強打する和音の透徹した力強さ、シューベルトを超えたシューベルトです。今後、彼のシューベルトを聴くのが楽しさです。

最後はスタンディングオベーションで彼の演奏を讃えてました。まだ、聴いていない素晴しいピアニストもいることを承知の上で、ペライアは世界最高のピアニストであると思いました。異論もあるでしょうが、それほどの演奏であったというでお許しくださいね。

今日は2回のピアノ・リサイタルを聴いて、実に充実した1日となりました。


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       ペライア,  

ヨーロッパのお土産、大公開 大事なアイテム忘れてました!

ブログのお友達steppkeさんからのご指摘で、大事なお土産をひとつ忘れていたことが発覚しました。
というのも、そのアイテムを買う場をsteppkeさんが目撃し、引き続き、それをその場で使うところを目撃されていたからです。

で、そのアイテムはこれです。単なるネクタイと思われるでしょうが、それが(saraiにとって)違うんです。


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実はネクタイの下のほうに文字がはいっています。
《MUSIKVEREIN WIEN》
ウィーン楽友協会でしか買えないアイテム。これから、楽友協会へはこのネクタイを締めていきます。このネクタイを締めている日本人がいたら、それはsaraiです。是非、声をかけてみてね。
次はSTAATSOPERのネクタイを狙っています。ちなみにVOLKSOPERは販売していないとのことです

なお、steppkeさんにもお勧めしましたが、にべもなく断られました(笑い)。


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この記事へのコメント

1, Steppkeさん 2011/11/06 08:48
saraiさん、(記憶力のいい)Steppkeです。

楽友協会には結構行ってます(今日も行きました)が、買ってその場で替えている人を見たのは初めてでした。
それ程のお気に入りを忘れるなんて..

あの日、ダブルでStaatsoperにも行ったのでショップをのぞいたところ、ありました。しかも4色も。
デザインも記憶と違って、Musikvereinのものと同じく、下の方に建物が目立っています。

近いうちにまた来られて(現時点では「行く」ではなく「来る」です)、ご購入・その場で替えてください。

2, saraiさん 2011/11/06 21:51
Steppkeさん、こんばんは。

次はStaatsoperでネクタイを買うこと自体を忘れぬようにせねば・・・
でないと、Steppkeさんにその場でご指摘を受ける可能性もありそうな・・・(不安)

まあ、当面はSteppkeさんのご無事な帰国をお祈りします。

テーマ : ヨーロッパ
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エベーヌ弦楽四重奏団@上大岡・ひまわりの郷 2011.11.6

秋の日の午後はブラームスの室内楽に浸る気分になります。
これはブログ友達のハルくんさんの名言のパクリですが、今日のコンサートにはまさにぴったりの表現でした。
本来は秋の日の木漏れ日の下で味わうのが一番ですが、生憎、今日は曇り空で小雨模様。そういう感じの天気にもブラームスの室内楽は心に沁みます。
フランスのエベーヌ弦楽四重奏団のブラームスは「やるせなさ」を感じさせる演奏です。ドイツ・オーストリア系のグループのような骨太さよりもフランスのエスプリ、もっと言うと鬱々とした情念を感じさせられる響き・表現です。この季節に相応しい気分の演奏です。暗いと言っては身も蓋もありませんが、人間は本来、弱い存在で「やるせなさ」を常に内に秘めながら、生きていかなくてはならない。このあたりにブラームスの本質があるような気がしてなりません。よくブラームスはベートーヴェンの継承者のような言われ方もしますが、ポジティブなベートーヴェンとは隔たりが大きいような気がします。もちろん、ベートーヴェンも交響曲とは違い、後期の弦楽四重奏曲では精神的な深み、あるいは悩み・鬱屈感とも言っていいものに到達するわけですが、人間存在の芯はしっかりした上でのものです。
今日のコンサートで、フランスの演奏グループこそ、ブラームスの室内楽の「やるせなさ」を表現するのに最適であると感じました。とても素晴しいブラームスを聴けた喜び(あるいは哀しみ)が胸に刻み込まれた演奏でした。
エベーヌ弦楽四重奏団は設立して10年ほどの若い男性4人のグループですが、熟成したグループにも表現できないような人間存在の「やるせなさ」を表現してくれました。若さ故の表現なのかもしれません。テクニックと音楽性を両立させた卓越グループでフランスものだけでなく、ドイツ・ウィーンものの演奏にも今後期待できそうです。シューベルト、シューマンあたりは聴いてみたいものです。

今日のプログラムは以下です。

 モーツァルト:弦楽四重奏曲 第19番 ハ長調 K.465 《不協和音》
 ボロディン:弦楽四重奏曲 第2番 ニ長調

  《休憩》

 ブラームス:弦楽四重奏曲 第2番 イ短調 Op.51-2

  《アンコール》

   ミザルー:パルプフィクションのテーマ

まず、モーツァルトの有名曲はとても美しい音で序奏を始め、初めて聴くこの団体の力量に少しびっくりです。研ぎ澄まされたアンサンブルで小ホールの特性を活かしたピアノッシモの表現も意欲的で美しい演奏を繰り広げました。外声部が内声部に対して、バランス的に強く感じましたが演奏の傷というよりもこの団体の特徴にも感じました。メロディー線が明快で聴きやすい印象です。

次のボロディンは第1楽章の実にロマンチックな演奏に心を奪われました。芸術的にはどうかというと難しくなりますが、うっとりと聴き惚れたのは事実。この曲はそれでいいのではないでしょうか。もちろん、超有名な第3楽章の演奏もチェロが奏でるメロディー、引き継いで第1ヴァイオリンが演奏するメロディー、とても美しく、これも心地よく聴けました。それにこのボロディンの曲、ロシア5人組の一人の作曲ということでもっとロシア臭さを予想していましたが、エベーヌ弦楽四重奏団の演奏はフランス的なエスプリを感じさせるものであったのが意外でした。

休憩後のブラームスが意外にも、もっとも優れた演奏でした。冒頭にも書いた通り、第1楽章の第1主題から実にやるせない。どうしてこんなにやるせないのか、これがブラームスの室内楽なのか。そういえば、名曲《クラリネット五重奏曲》も相当にやるせないですね。ただ、こんなに《やるせなさ》を前面に表出した演奏は聴いたような気がしません。フランス人の知性・性格のなせる業なんでしょうか。やるせないまま第一楽章が終わります。第一楽章では強奏しても《やるせなさ》がつのるばかりと感じます。
第2楽章では、一層、この《やるせなさ》が強まるばかり。見事といえば、見事な表現です。もちろん、聴いているこちらも《やるせなさ》を感じ、気持ちは暗く沈みます。ロマンチックという表現は通り越しています。
第3楽章は軽い感じの楽章ですが、気分は変わりません。
第4楽章は冒頭、高揚しますが、すぐに沈み込み、またまた、《やるせなさ》に包まれます。このまま、ある意味、見事な演奏はフィナーレ。
素晴しい演奏なのですが、強く拍手するような気分にはなれません。誰か、ブラボーか、声をあげていましたが、この場にふさわしかったのか疑問です。静かにしみじみと共感の拍手を送るのがこの演奏への賛辞だったでしょう。

曇り空の秋の日の午後にふさわしい名演奏でした。



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内田光子ピアノ・リサイタル@サントリーホール 2011.11.7

はっきり言って、昨年のサントリーホールでの内田光子のモーツァルトのピアノ協奏曲の弾き振りは期待外れの結果でした。指揮はよかったんですが、肝心のピアノの響きが思わしくありませんでした。今回はリサイタルということでピアノの音に集中して聴いてみましょう。彼女本来の響きが聴けるか、期待と不安がないまぜです。

今日のプログラムは以下です。シューベルトの後期のソナタ3つ、すべて大作です。

 シューベルト:ピアノ・ソナタ ハ短調 D958
 シューベルト:ピアノ・ソナタ イ長調 D959

  《休憩》

 シューベルト:ピアノ・ソナタ 変ロ長調 D960

昨年とは、最初の1音から違いました。クリアーというのではありませんが、深い響きです。思いっきり、強弱をつけて、音楽の表情を明確にした演奏です。シューベルトの音楽への愛情と理解がベースとなった演奏とも感じられます。
ハ短調のソナタは彼女のCDでは今一つに思えましたが、今日の演奏は素晴らしい演奏です。

しかし、さらに素晴らしかったのは次の2曲。パーフェクトな演奏です。シューベルトの憧憬に満ちた音楽を余すところなく表現していました。一体、何に対する憧憬でしょう。色々な心の動きが深い響きで演奏されます。
特にどちらの2曲も第2楽章のゆっくりしたメロディーの美しさはうっとりと聴くのみです。このしみじみとした音楽は後期のシューベルトを聴く喜びですが、それを内田光子は最高の演奏で聴衆に与えてくれました。

長大なソナタ3曲、彼女は最後まで丁寧に、そして真摯に演奏しきってくれました。大変な体力と精神的集中力を要するリサイタルですが、完璧な演奏でした。
昨年のsaraiの不完全燃焼を完全に払拭してもらいました。
実に長大なソナタなので、細かく感想を書くことができず、申し訳ありません。素晴らしいシューベルトだったということだけを述べるに留めさせていただきます。


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1, レイネさん 2011/11/09 16:41
この春、同じプログラムで内田さんの演奏を聴きました。(オランダです)
シューベルトへの愛情は並々ならぬ彼女ですから、精神統一してシューベルトの霊が憑依した
巫女さんのようで、聴衆を別世界に案内してくれました。
最後のソナタは、速めのテンポでしたが馬力で押していくのではなく、音の隅々まで光っていて、
凄まじい集中力に圧倒されました。

また最近シューベルト練習してます。ピアノ・ソナタは長大なので即興曲ですが。自分に一番
しっくりくる作曲家のような気がします。

2, saraiさん 2011/11/10 00:12
レイネさん、こんばんは。

シューベルトのピアノ曲いいですよね。即興曲といえば、記事にも書きましたがペライアの演奏素晴しかったです。最近はCDではアラウの最晩年の3つの小品D.946のあまりにも素晴しい演奏に感涙しました。レイネさんの演奏も一度聴いてみたいですね。youtubeにアップしませんか?

内田光子さんはCDのシューベルト集よりも、やはりおっしゃるとおり、ライブの集中力が凄かったですね。あの長大なソナタ3つ弾ききるだけでも大変なのにね。

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東京都響、ボージチ、フレディ・ケンプ@東京文化会館 2011.11.11

今日は日程の都合上、振替公演を聴くので、いつものステージ近くの席でなく、2階席の左手から見下ろす席で聴くことになりました。文化会館のこのあたりの席は初めてです。オーケストラの音ではなく、動きが鳥瞰できるので、面白いと言えば面白いです。ただ、あまり音が響いてこない感じが残念です。

今日のキャスト、プログラムは以下です。

 指揮:ヴォルフガング・ボージチ
 ピアノ:フレディ・ケンプ
 管弦楽:東京都交響楽団

モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.488

  《休憩》

 R・シュトラウス:家庭交響曲 Op.53

最初はモーツァルトのピアノ協奏曲。ピアノはフレディ・ケンプ、チャイコフスキーコンクールで3位になった人気ピアニストとのことですが、saraiは初聴きです。名前から、ウィルヘルム・ケンプを思い出しますが、事実、彼の父親はドイツ人でウィルヘルム・ケンプと親戚関係とのことです。さて、彼の演奏ですが、音楽性はあり、どんなモーツァルトを弾こうとしているか、意図は分かりますが、モーツァルトの音楽にしては、タッチの均一性や粒立ちの揃い具合が今一つ。テクニックの面からの課題がありそうです。ただ、第2楽章の中間あたりから、演奏の精度はかなり良くなったことは確かで、第3楽章はかなりの好演とも言えます。最初から、この調子だったらと悔やまれます。もちろん、saraiはかなり響きの良くない席で聴いていたし、今週はアヴデーエワ、ペライア、内田光子という素晴らしいピアノを聴いていたので、その分、厳し過ぎる聴き方をしていたかも知れないので、彼のファンの方には悪しからず。
アンコール曲はショパンの練習曲《別れの曲》。これも今週、ペライアのアンコール曲で素晴らしい演奏を聴いたばかりで、今一つに感じたのは致し方のないところかも知れません。
オーケストラは第1ヴァイオリンが文字通り、目を惹きました。コンサートマスターの四方恭子以下、10人ずらっと全員女性が並びます。東京都響が誇る強力な女性奏者たち。彼女らの音が東京都響の響きそのものと言っても差し支えないほど素晴らしい演奏家たちです。弦楽合奏が主体のモーツァルトのこの協奏曲、美しく響かせていました。それにしてもこの曲は弦以外は管が7人だけ。打楽器もなし。何とすっきりした構成でここまでの曲を作り上げたことか、モーツァルトの才能は無限です。

休憩後はR・シュトラウスです。今度はステージいっぱいに大オーケストラが並びます。この《家庭交響曲》は表題音楽ですが、その内容は幸せな家庭の日常ということで、それを如何に音楽で表現したかというのを聴くのも一興です。ただ、saraiはこの手の標題音楽は苦手です。オペラのように言葉を使って表現するのは大好きですが、楽器のみの場合は絶対音楽が好きです。R・シュトラウスの場合、オペラは大好きなのに交響詩とかはなかなか馴染めません。で、今日は聴き方を工夫して、表現している具体的な内容はなるべく無視して、絶対音楽のように聴いてみました。変な聴き方かも知れませんが、結果的にはこれは良さそうです。これからはR・シュトラウスの交響詩はこんな風に聴いてみようかと思っています。
それはそれとして、今日の東京都響の演奏は素晴らしいの一語です。R・シュトラウスの音の響きが多彩に演奏されて、圧倒的です。こんな演奏はもっとステージ近くのよく響く席で堪能してみたかったものです。各ソロパートもよく演奏していました。とりわけ、四方恭子のソロヴァイオリンの素晴らしい響きにはうっとりです。フィナーレでの盛り上がりでの弦・管の合奏の迫力は響きの美しさと相俟って、何もいうことがありません。最近の東京都響の演奏でもトップクラスのものでした。

次のフルシャの指揮するドヴォルザークの《スターバト・マーテル》が楽しみになりました。



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次の旅は《ウィーン・ベルリンの旅》・・・早くも航空券ゲット

先月、旅の終わりあたりから、既に次の旅を検討していました。
ウィーン国立歌劇場の来年4月の公演でガランチャの出演予定のオペラ《薔薇の騎士》があるんです。これは何とか見たい。ガランチャは今年の《アンナ・ボレーナ》出演後は出産のため、ほとんどの公演はキャンセルしたそうです。来年4月もキャンセルの可能性も大きいですが、ここはチャレンジしてみましょう。例え、ガランチャがキャンセルしてもウィーン国立歌劇場の《薔薇の騎士》は久しぶりなので、我慢できるでしょう。
ということで、4月半ばのウィーンの音楽公演をチェックすると、ティーレマンが振るワーグナーの楽劇《パルジファル》もあります。これもチケット入手困難ではありますが見たいです。アンゲラ・デノケも歌うようです。ティーレマンが振るウィーン・フィルの定期演奏会(シューマンの4番と1番)もあります。あと、プレートル指揮のウィーン交響楽団のコンサートもあります。これは4月のウィーンに行くしかないでしょう。

早くもオペラ・コンサートのチケットの手配を開始しました。プレートル指揮のウィーン交響楽団のコンサート@楽友協会はチケットを購入。既に一番良いカテゴリーの席は売り切れでしたが、何とか平土間席は確保できました。

今日はウィーン往復のチケットを探します。ウィーンからはベルリンに足を延ばす予定ですが、ウィーンとベルリンの間の移動は別途手配するつもりです。ウィーン往復なので、オーストリア航空の直行便に的を絞ります。ネットサイトで格安のチケットを探すと安くても一人往復で約14万円です。ところがH.I.S.のネットサイトだけは11万円強の安さです。早速、予約購入しようとすると、最終購入ステップで満席となってしまいます。仕方がないので、H.I.S.に直接電話してみると、約14万円という回答です。ここで国内のサイトでの購入をあきらめ、skyscannerのサイトで海外の格安航空券を検索します。イギリスのebookers.comで約11万円の格安チケットが購入できそうです。このサイトはポンド建ての価格なので、円高のメリットを享受できます。現在は1ポンドが120円です。ずい分、ポンドも安くなりました。話は変わりますが、ブリティッシュオーディオのヴィンテージ品をebayで探す好機です。ともあれ、ebookers.comで結局、一人11万3千円で購入しました。チケットはどこで購入しても今はEチケットなので、取り扱い上の問題はありません。もちろん、変更不可でキャンセル時には多額のキャンセル料が必要ではあります。格安のLクラスチケットなので、ANAのマイル積算は難しそうです。この際、Miles & Moreカードに入会して、マイルを貯めてみましょう。Miles & Moreカードはルフトハンザ航空のグループ(オーストリア航空、スイス航空など)共通のマイレージカードなので、今後も使うことも多いでしょう。
航空券は購入したので、早速、良い座席を指定しましょう。オーストリア航空のサイトでは座席指定は変更できなかったので、電話で座席指定をお願いすることにします。で、いつもの席をお願いしてみます。使用機材がB777なので、窓際は基本的に3席並びです。お願いする座席は後方の数列にある窓際2席並びの座席です。我が家ではラブラブシートって呼んでいます(笑い)。
無事にラブラブシートを往復ともにゲット。早速、オーストリア航空のネットサイトで確認すると、ラブラブシートが指定されていました。
これで懸案の航空券は満足できる価格で入手できました。あとはウィーンから先の移動ですが、旅の日程をちゃんと詰めた後で、ドイツ国鉄(DB)の割引チケットとLCCの航空券を組み合わせて手配しようと思っています。

ウィーンでのオペラ・コンサートの日程は既に決定済みなので、ウィーンからの旅行先の日程検討が次の作業になります。いずれにせよ、ベルリンにはベルリン・フィルを聴きに行くことにしているので、ウィーンとベルリン間での訪問先を検討することになります。楽しみな作業ではありますが、面倒な作業でもあります。1年にたった2回だけの旅行ですが、いつも大変な時間と労力を使います。

ところで、来年4月のウィーン訪問がちょうど10回目の区切りになります。21年前に初めてウィーンに行ったときには、こんなに行けるとは思っていませんでした。本当に幸せを感じます。配偶者を始め、まわりの方々に感謝しています。


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1, Steppkeさん 2011/11/23 12:55
saraiさん、こんにちは。Steppkeです。

もう手配開始ですか。早いですね~。でも、日程が固まっているのなら、その方が良いですね。
PrêtreからThielemannまでとなると、また結構長い滞在になりますね。うらやましいです。(奥様はまた付き合わされて大変ですね)
しかし、海外のサイトを駆使してまで安い航空券を探しておられるとは知りませんでした。

私は3月に行くことは決心しました。BadenのViktoria und ihr Husarは、オペレッタ好きとしては、やはり観逃せません。
今は、4月にも行き3月は短くしておくか、4月は諦めて3月を長めにするか、迷っているところです。(これが、また楽しくもあるのですが)
Garančaは歌ってくれるでしょうか? 確実なら、そしてチケットが手に入れば、4月も迷わないのですが..そうすれば、またお会いできますね。

2, saraiさん 2011/11/24 09:19
Steppkeさん、おはようございます。

自分で好きに日程を決められるリタイア組の特権で早めの手配開始です。6日出発で23日帰着ですから、ずい分自重した短めの日程です。さすがに資金不足です。ウィーン滞在はその内半分くらいです。

4月はまた是非お会いしたいですね。音楽談義は楽しいですものね。

パルジファルと薔薇の騎士のチケットは押さえたと連絡がありましたよ。

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嵐、そして薄明のマーラー9番:ラトル+ベルリン・フィル@サントリーホール 2011.11.24

今までメジャーオーケストラで唯一敬遠?してきたベルリン・フィルを初めて聴きました。高額すぎるチケットにもめげずに聴くことにしたのは、もちろん、演奏曲目がマーラーの交響曲第9番だからです。オーケストラ作品の最高峰と思っている作品を能力の高いオーケストラで聴ける機会は逃せません。昨年はウィーン・フィルの演奏は聴き逃したもののゲルギエフ指揮のロンドン交響楽団の感動的な演奏に出会いました。
ベルリン・フィルはドイツ的な響きに欠けるのであまり好みではないのですが、マーラーの9番となると話は別です。バーンスタイン指揮の素晴らしいCDもありますし、バルビローリ指揮のCDも忘れられません。期待十分でした。そして、今日は想像以上の素晴らしい演奏が展開されました。まさに狂乱の嵐のような音の波が次々と押し寄せる様はベルリン・フィルの独壇場かも知れません。そして、それ以上にピアノッシモの美しさは例えようもありません。フィナーレの後も静寂の音楽が続いていました。ラトルがうながさない限り、この静寂は永遠に続いたかもしれません。

第1楽章、静かに音楽が開始されます。次第に先鋭な響きとなることを予想していましたが、実にまろやかな響きが続きます。まったく角のない響き、今まで聴いたことのないような響きです。それも続く感情の大きなうねりに飲み込まれていきます。何というスケールの大きな音楽でしょう。激情の波はオーケストラの疾風怒涛のような演奏で大きく盛り上がります。アンサンブルが揃っているかどうかも分からないような凄絶な演奏に押しつぶされそうになります。まだ、第1楽章です。いきなりトップスピードで疾駆するスポーツカーのようです。これでは第3楽章以降は一体どうなるのかという思いに駆られます。この楽章が終わり、もう、十分に音楽を味わい尽くした思いです。

第2楽章、ここは少し息をつきましょう。聴く方も持ちませんからね。ただ、時折、嵐が襲来して、休息はなかなか許されません。

第3楽章、ブルレスケです。見事な弦楽合奏、木管パートの演奏、そして、またしても大きな感情のうねりで凄絶な演奏。この合奏能力は人間の力を超えているかのようです。破綻一歩手前の凄い演奏です。とても冷静に聴いていられるものではありません。そして、哀切を極めた美しいメロディー、堪りませんね。一気にフィナーレまで突き進みます。間を置かずに終楽章にはいります。

第4楽章、このアダージョはマーラーが到達した頂点の音楽。第1番《巨人》から何と長い道のりだったでしょう。音楽を超えた音楽。美の究極です。ベルリン・フィルの弦の素晴らしさ、木管の素晴らしさ。ただただ、堪能するのみです。フルートのブラウの演奏に聞き惚れたかと思うと、樫本大進の素晴しいヴァイオリンの響きに聴き惚れます。終盤のチェロの独奏の甘美さ、saraiは密かに愛の動機と呼んでいます。残り火が燃え立つように一度、生への憧れが盛り上がり、その後は薄明の世界。現世との静謐な惜別です。死という永遠の世界に静かに静かに同化していきます。そして、完全な静寂。これは終わりであって、始めでもあります。本来はこのまま拍手なしに静かに聴衆は立ち去るのがよいのでしょう。それぞれの感懐にひたりながら、己の生と死に思いをいたすのです。それほど、よいフィナーレでした。

最後は楽団員の立ち去ったステージに表れたラトルにほとんど残っていた聴衆は総立ちになっての拍手。それにふさわしい演奏でした。ラトルはその盛大な拍手に応えて短いスピーチ。コンサートの後にはスピーチはないんだけどと言いながら、みなさんに愛を送りますって言って締めくくりました。それでも、拍手はやまず、最後はコンサートマスターの樫本大進を伴って、登場。ようやく、長いカーテンコールが終わりました。

実に素晴しい演奏でした。昨年のゲルギエフ+ロンドン響と比べて、お互い遜色なし。違いと言えば、崩壊寸前までの壮絶な演奏を繰り広げたベルリン・フィル、音楽的なシンパシーに満ちたゲルギエフの暗く深い指揮というところです。ラトルの指揮はベルリン・フィルを究極まで駆り立てたドライブが印象的ですが、初聴きで音楽的な面についてはもう少し聴かないと論評できません。来年4月にベルリンのフィルハーモニーにラトル、ペライア、ベルリン・フィルを聴きに行くことを計画しているので、本拠地での実力について、もう少し言えるかもしれません。
マーラーの9番もロンドン響、ベルリン・フィルと聴いてくると、音楽ファンとしての欲が出ます。何とか、ウィーン・フィル、コンセルトヘボウ、シカゴ響というビッグ5すべてで聴いてみたいものです。あ、バイエルン放送交響楽団でも聴きたいですね。



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1, ハルくんさん 2011/12/03 11:33
こんにちは。
コメントが遅れて申し訳ありません。

これまでベルリンフィルを何となく敬遠されていたとのこと。実は僕も全く同じです。昨年予定されたウイーンフィルのマラ9には飛びついたのですけれども。
今回も財政面の理由もあってパスいたしましたが、saraiさんの感想を読むと聴きたかったなあと思います。とにかく自分で聴いてみないとわからないですからね。

それにしてもウイーンフィルのマラ9を聴ける機会は果たしてこれから有るのでしょうか・・・

2, saraiさん 2011/12/04 00:50
ハルくんさん、コメントいつもありがとうございます。

第3楽章の熱い演奏はバーンスタイン指揮のCDを彷彿とさせるものでした。やはり、ベルリン・フィルの演奏能力の高さは尋常ではありませんね。ライブはいいです。

ウィーン・フィルの演奏はやはり、ウィーン楽友協会で聴きたいですね。ハルくんさんも退職後の楽しみにとっておいてはいかがですか。

2012年のハイティンク指揮ロンドン響の来日演奏会のブルックナー9番も何とか聴きたいですね。

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カラヴァッジョの旅(南イタリア・マルタ島の旅)をスタート

2011年10月6日木曜日~10月31日水曜日@イタリア~マルタ~オーストリア

2011年のカラヴァッジョの旅(南イタリア・マルタ島の旅)の詳細編の連載を開始します。
既に現地からの速報版、オペラ・コンサートのレポートについてはアップ済ですが、今回からはエピソード、トラブル、未紹介の写真などを加えた完全版の記事を連載していきます。かなりの長丁場の連載になる予定です。よろしくお付き合いください。

今回の旅はカラヴァッジョがメインテーマで彼の足跡を追って、生地ミラノからイタリアを縦断し、シチリア島、そして、マルタ島まで至ります。もちろん、各地で彼の作品群と対面する予定です。カプリ島とアマルフィはカラヴァッジョとは無関係で、ちょっとしたリゾート気分で立ち寄ります。
最後はウィーンで音楽三昧。日程の合間を縫って、チェコのチェスキー・クルムロフに小遠征。チェスキー・クルムロフは画家シーレの母の出身地でシーレにゆかりの地です。
今回も盛り沢山な旅になりそうです。

まず、この旅のルートを地図で確認しておきましょう。

・成田からフランクフルト経由でミラノへ(空路)
・イタリアを縦断して、ローマ、ナポリ、カプリ島、アマルフィ、サレルノからシチリア島へ(鉄道、船)
・シチリア島のメッシーナ、シラクーサ、そして、カターニア空港からマルタ島へ(鉄道、空路)
・マルタ島からフランクフルト経由でウィーンへ(空路)
・ウィーンからチェスキー・クルムロフへ小遠征(バス)
・ウィーンからフランクフルト経由で成田へ(空路)


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出発前夜から暗雲

2011年10月5日水曜日@成田空港

さて、いよいよ出発前日です。
日本を出発するのは翌日ですが、今日は成田に移動し成田で前泊です。明日早朝の自宅出発でも間に合いますが、毎日が日曜日のsaraiですから、のんびり出かけようということです。

長い間家を留守にするので、あれこれ片付けをして出かけます。残念ながらあいにくの雨ですが、旅では晴れることを期待しましょう。成田エクスプレスなどの高額な移動手段は避け、通常の電車を乗り継いで最低料金でチンタラと成田空港まで移動します。

成田の宿は東横イン成田。前回もこのホテルを利用しましたが、夕食にはカレーの無料サービスがあり、もちろん朝ごはんは付いてるし・・・ということでお気に入りになったんです。
空港でユーロとチェコ・コルナへの両替をすまし、無料カレーだけでは寂しいだろうとお持ち帰りのお寿司を買って、ホテルにチェックインです。が、前回カレーのサービスをしていたレストランが暗い・・・受付のお姉さんの「あのサービスは終了しました」の説明に座り込みそうになりました。「その代わりに、展望レストランのディナーバイキング割引券を差し上げています」ということで、しっかり夕食を食べることになりました。割引券があってもお一人様1500円は大きく予算オーバー。バイキングなので、あれもこれも食べようと食べ過ぎです。


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部屋は広々としていて、泊まり心地はとても結構です。


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ただ、単なる無料カレーとは言え大きく当てが外れ、がっかりしながら成田の夜は更けていきました。


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今回の旅は何か不安だ・・・。


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3時間遅れでなんとかミラノ到着

2011年10月6日木曜日@成田空港~フランクフルト~ミラノ

昨夜は久しぶりに12時過ぎに早く寝たせいか、6時前に目がさめました。
ホテルの窓から成田空港を見ると、朝靄であまり見通せません。
さて、今朝9時半の便でフランクフルトへ飛び、そこで乗り換えてミラノのリナーテ空港まで向かいます。

9時半出発というのは、なかなか慌ただしいです。そろそろ配偶者を起こしましょう。出かける準備をしているうちに靄も晴れ、旅立ちには問題のないお天気となりました。

ホテルの無料の朝食を頂きます。和風料理もしばらくはご無沙汰ですね。


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朝食後、ホテルのバスで空港に送ってもらいます。空港の入り口でのパスポートチェックも昨日に続いて2度目で、緊張感はありません。


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今回の往きの便はルフトハンザです。ANAで貯めたマイルで、スターアライアンスの特典航空券をゲットしました。が、サーチャージが高くて、結局は通常料金の半額ほどは払いました。まあ、それでも十分安くはありますけどね。

昨夜WEBチェックインしているので、カウンターで荷物を預けるだけ。両替も済んでいるので、さっさと出国です。お友達へのお土産を免税ショップで購入しようとすると、先ほどホテルでも使ったばかりのカードが使えないとのこと。別のカードで支払いを済ませ、すぐにカード会社に電話です。インターネットで今月2回コンサートのチケットを買ったのが怪しまれて、カード利用が停止になっていたとのことで、すぐに解除するとのことです。一体、なんでしょうね。旅の前にイヤな感じですね。

特に用もないので、時間つぶしに本屋に立ち寄りました。観光案内書でもチェックしましょう。チェスキー・クルムロフなどの情報が不足しているのです。観光施設の閉館時間をチェックし、美味しいチェコ料理のレストランを確認しました。フムフム・・・。空港内の本屋というのも品ぞろえが面白いですね。折り紙や日本の童話、和食の本などが並んでいます。

さあ、出発です。真新しい超大型旅客機エアバスA380はなかなか気持ちがいいです。外観はこんな風です。


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A380は国際線仕様でありながら、526人乗りです。saraiは無論economy。economyは1階席で、3-4-3の配置。窓好きの配偶者のために窓側からの2席を予約。ネットのシートマップでは、ほとんど満席状態。よくこんな大型機の座席が埋まったものです。2階席はfirstとbusinessで、economyに比べると1席あたりの専有面積は約4倍。凄いですね。まあ、今のところsaraiがbusinessに乗ることはないでしょう。それくらいなら、旅行の回数を増やすだけです。

いよいよ、搭乗します。


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実際に機内に乗り込むと、内部空間の広さに驚かされます。それに、いかにも新しい機内で気持ちがいいですね。


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自分の座席に着いて、機内の様子を観察します。立派な航空機ですね。


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離陸すると、早速ウェルカムドリンク。もちろん、スパークリングワインで、旅立ちを祝して配偶者と乾杯です。


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離陸後に驚いたのは、かなり静かで普通に会話できること。モニターもタッチパネルで操作しやすい。映画もとっても綺麗で音も良く、配偶者はご機嫌で4本も映画を見てました。saraiはというと、自前のノイズキャンセラー付のコンパクトヘッドフォンをいつものように使いましたが、飛行機が静か過ぎて、ノイズキャンセラーを入れても入れなくてもさほどに変わらず複雑な思いです。でも、そのヘッドフォンでクラシック音楽番組を聴きます。明日ミラノ・スカラ座に出演するメゾソプラノのディドナートのオペラアリアもあり、結局映画は見ずに最後までクラシック番組を聴いていました。新しいソプラノ歌手の発見もあり、ご機嫌です。

ずっと曇りがちの天候で外の景色も今一でしたが、飛行機に3台のカメラが設置されていて、その映像がなかなか面白い。特に垂直尾翼上部のカメラが前方をとらえているのですが、機体全体も写っておりまるでCGみたいです。この他に飛行状況を逐一報告してくれる画面は、フライトシミュレーターとGOOGLE MAP/EARTHを組み合わせたような優れもの。さすがに最新鋭機は違います。これがそのCG画面です。


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食事は美味しいです。特にかつ丼は一味違うもので、食べたことのない味。


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食事はこの他にも、鶏肉のトマト煮込み・鮭の照り焼き丼・ポークソーセージのザワークラウト添えなど多彩で、いずれも美味しくいただきました。もちろん2人でシェアしたので、こんなに多種類食べることができました。
これが鶏肉のトマト煮込み。


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これが鮭の照り焼き丼。


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これがポークソーセージのザワークラウト添え。


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ようやく、ヨーロッパの空にさしかかりますが、ヨーロッパの大地も、秋は何となく寂しいですね。
フランクフルトFrankfurtの上空に着くと雲も多く、雲の中で30分ほども旋回して待たされます。その挙句、風に煽られながらの着陸はちょっと揺れて、配偶者はビビッています。

何とか無事に着陸はしましたが、到着予定時間はかなり過ぎていて、ミラノ行きへの接続の飛行機の出発が迫っています。悲しいことに、フランクフルト空港の全く逆の外れまで移動しなければいけません。
まずは、歩いて歩いてユーロ圏国内に入国します。さらに、歩いて歩いてユーロ圏国内線乗り場に入ります。ここで、この2人は急がせて!という係の人の計らいで荷物検査の先頭に割り込ませてもらい、スムーズに通過。A30の搭乗口を目指して歩きますが、これが遠い遠い!必死で歩いて到着したと思ったら、搭乗口がA20に変更になってるよとの無情の一言。それでも、搭乗時間が迫ってるので、係の人が問い合わせてくれて、搭乗OKだから移動してと言われました。A20の搭乗口は先程通り過ぎてきましたが、このA30の搭乗口からはかなり向こうです。またまた歩いて歩いて、ようやく到着!予想はしてましたが25分遅れの出発になっていて、結局は余裕で間に合いました。そうならそうと言ってくれればいいのにね。やっと、ここでゆっくりと搭乗開始を待ちます。


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ほぼ時間通りに搭乗口から入り、バスで搭乗機まで移動。広い空港内を随分走って、結局成田からの便が駐機した辺りで待機していた飛行機に乗りました。フランクフルトとミラノ間の旅客機は一転して、小型機ボーイング737-300です。先程の超大型機A380とは月とスッポンですね。140人乗りでfirst classなし。座席は3-3です。出発の準備が出来、キャビンアテンダントの最後のチェックも終わったのに飛行機は動こうとしません。そのうちに、ジュースを配り始めました。25分遅れで出発するのかとキャビンアテンダントのお姉さんに聞くと、さらりとさらに1時間遅れよと言われました。そのうちに、お菓子や飲み物なども配られ、ゆっくり待ちましょうという感じになってきました。理由は分からないけど、外は激しい風雨。天候の回復を待っていたのでしょうね。結局2時間以上も遅れて、ミラノに向け飛び立ちました。雲が多くアルプスを見ることも出来ず、暗くなったミラノMilanoに7時過ぎに到着。3時間近い遅れです。

預けた荷物を無事に受け取り、ホテルに向かいます。ホテルには公共交通機関で安価に向かうつもりでしたが、さすがに疲れたのでタクシーでホテルに乗りつけました。といっても、ミラノの空港はマルペンサ空港Malpensa Aeroportoではなくてリナーテ空港Milan Linate Airportなので、かなり街に近く助かりました。ただ、このタクシーは狭い道路を他の車を避けながらバンバン飛ばします。その怖いこと、配偶者は叫び声を上げるのを必死でこらえてました。

ホテルには無事に到着。ここは街の中心地で、実に便利なところです。この日のホテルは『ホテル ジュリオ・チェーザレ(Hotel Giulio Cesare)』。ここに2泊します。
ホテルの名前のジュリオ・チェーザレ(Giulio Cesare)はユリウス・カエサル(Julius Caesar)のイタリア語読みです。因みにユリウス・カエサルというのは古典ラテン語。英語読みだと、ジュリアス・シーザー(Julius Caesar)となります。ややこしいですね。

このホテルは地下鉄M1のカイローリ(CAIROLI)駅のすぐ近くにあり、ドゥオーモやスカラ座やブレラ美術館など主要なスポットには徒歩で行け、交通至便です。

ホテルに入ると、レセプションにいたのは気のよさそうなおじさんで、チェックインもスムーズに終了。

部屋は結構狭いですが、料金・立地のよさから考えると仕方がないところです。
部屋はこんな感じで清潔ですが、ベッドと小さな机と椅子だけという感じです。


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ベッドの右側にあるのは鏡張りのタンスで鏡には左側にある机が写っています。

水回りはごく普通ですが、バスタブはなくシャワーのみです。イタリアではバスタブに浸かるという習慣はないそうで、ほとんどのホテルがシャワーのみです(saraiの予算では)。


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部屋に落ち着き、早速無線LANの接続を始めますが、全然Wi-Fiの電波が見つかりません。『ホテル全域にて利用可能なWi-Fiあり:無料』ということが予約サイトに明示されていたので安心していましたが、この5階の部屋ではつながりそうにもありません。仕方がないので、レセプションに下りていっておじさんに聞いてみると、無線LANはレセプションの前か2階でしか使えないと言われました。予約時の条件には反しています。心外なので、それなら部屋を代えてほしいとお願いしてみました。今日は満室で代えられないが、明日なら代えられるということです。仕方がないので、今日はレセプション近くの机でネット接続してしのぐことにします。
また、この日は飛行機が遅れて、空港から直接ホテルにはいったので、飲み物(水とか)もないし夕食もとっていません。おじさんに飲み物を売っている店を聞くと、近くのスーパーはもう閉まっているよって言いながら、奥の冷蔵庫からミネラルウォーターを一瓶出してくれました。ノーチャージのようです。グラッツィエ!
レストランはホテルの隣にあるイタリアンレストランが美味しいと教えてくれました。また、ホテルの前には中華レストランもあります。でも、配偶者と相談して夕食なしにしました。飛行機の食事でそんなにお腹は空いていないし、なるべく過食は避けた方がいいですからね。
部屋に戻り、旅の記事を書き、レセプションの横でネット接続して記事をアップし、長い1日は終わりました。
今日は早く寝て、明日に備えます。オヤスミナサイ。



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この記事へのコメント

1, あぷりこさん 2011/11/09 04:07
saraiさんはじめまして。あぷりこと申します。
ウィーン、プラハを旅行するのであちこち探していたら偶然たどりつきました。
saraiさんのを見ていたら、ますます旅が楽しみになってきます。

実は、一つお伺いしたいことがありコメントさせていただきました。
ウィーンでベストウエスタン プレミア ホテル カイザーホフ ウィーンに宿泊
予定なのですが、部屋では有線LANは問題なく使えますか?
また、料金はかかりますか?
saraiさんはこちらに何度も宿泊し、ネットも使っている写真がアップされていたのでお伺いしたく思いました。
私はプライベートで行くのですが、仕事のチェックも細々あるので自前のノートPCを持っていくつもりです。とはいえ、ホテル情報のネット接続環境情報はかなり錯そうしており、困っておりました。

ご回答いただけると大変助かります。
突然、すみません!

2, saraiさん 2011/11/09 08:20
あぷりこさん、初めまして、saraiです。

ベストウエスタン プレミア ホテル カイザーホフ ウィーンでは、有線LANではなくて、無線LANを使いました。全室では無線LANは使えないそうです。ですから、予約の際に無線LANが使えるか、ホテルに確認しておいたほうがいいですよ。でないと、今回の私のミラノのホテルのようになります。多分、低層階でないと無線LANが使えないのかもしれません。なお、料金は無料です。ネットの予約でご心配なら、代理店経由できっちりと条件を伝えたほうがいいかもしれません。もっとも、このホテルは立派なホテルなので、きちんとした対応は期待できます。宿泊料もそれなりに高いですからね。

さらなるご相談があれば、ご遠慮なくどうぞ。

3, あぷりこさん 2011/11/10 09:20
saraiさん、早いご回答ありがとうございました!

ものすごく助かりました。
旅行代理店に聞いていたのですが、有料のようですという回答で、どうも
あてにならないと思っていて(笑)
実際に宿泊された方のお話でとても納得できました。同
時に代理店適当だなあ~と思ってしまいました。

どうせ部屋を変えることになるのなら、始めからその部屋にしてもらった方がいいですね。
有線LANにしたかったのは、以前、韓国のホテルで無線の設定がなぜかできず(ノートパソコン
なのに)、優先でつなげたことがあり、有線=安心感があるためでした。

またちょこちょこ寄らせていただきます!

4, saraiさん 2011/11/10 23:23
あぷりこさん、お役に立てれば何よりです。

このホテルはレセプションもしっかりしているので、無線LANで設定が分からなくてもちゃんと相談に乗ってくれると思いますよ。

また、コメントをお寄せください。

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ミラノで芸術三昧:ブレラ美術館に入館

2011年10月7日金曜日@ミラノ/1回目

ミラノの朝です。ホテルの部屋の窓を開けて外を見ると曇り空。気温は暑くもなし、寒くもなしって感じです。

朝食を食べにレセプションのお隣りの朝食スペースに行くと、レセプションのおじさんに声を掛けられ、部屋を代えるんならスーツケースを閉じておいてねって言われました。どうやら出かけているうちに、荷物を新しい部屋に運んでくれるようです。もちろん、こちらとしてはOKです。
朝食スペースはとても狭いところですが、ほかの客もそんなにいなかったので問題ありません。


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朝食は本当にパンとジュース、コーヒーだけのいわゆるコンチネンタルスタイル。朝はこれで十分ではあります。配偶者は相変わらずホットチョコレートをお願いし、saraiはカプチーノ。ホットチョコレートはとても濃い目。ミルクで好みの濃さに調整して、美味しくいただきます。


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朝食スペースは狭いですが、横にはソファが置いてあるロビーもあります。


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あまりくつろげる感じでもなかったので、早速街に出かけます。
昨日ホテルに着いたときは既に真っ暗だったので、ホテルの外観を拝見しましょう。


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ホテルの前は狭い通りで、初めての夜にホテルを探すのは厳しかったかもしれませんね。タクシーにしてよかったかも・・・。


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今日は早速、旅のテーマのカラヴァッジョの絵を見に行きます。
まずは予約してあるブレラ美術館です。ホテルからは歩ける距離です。地図を片手に進みます。すると途中で、突然周りを歩いていたイタリア人達がぱっと小走りに逃げ出しました。えっと思う間もなく、パラパラっと大きな雨粒が落ちてきました。が、アッと傘に手をやる間もなく、10秒ほどで雨は止みました。すると、何もなかったように皆さんは歩き始めました。こちらの雨って面白いですね。
さて、私達も何もなかったようにブレラ美術館を目指しましょう。これがブレラ通りVia Breraです。この先が美術館のようです。


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ブレラ美術館Pinacoteca di Breraの建物の入口です。何故か入口の両側を象さんが固めています。建物も修復工事中のようですね。


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ホテルからブレラ美術館までのルートを地図で確認しておきましょう。


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入口を抜けると、美術館の中庭に出ます。中庭には立派な彫像が建っています。


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ブレラ美術館は、かなり大勢の若者で賑わっています。この建物はとても大きく、美術学校のようなものが併設されているようですね。自分の絵を見せ合ったりして楽しそうです。


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美術館は入館予約してあるので、チケットを受け取るためにチケットオフィスを探しますが、これがなかなか見つかりません。ようやく、ブレラ美術館は建物の2階部分を占めていることが分かり、2階に上がります。


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2階は、ぐるっと周遊できる回廊になっています。


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先程の中庭を囲む回廊になっていて、中庭が見下ろせます。


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屋根の上を見上げると、屋根の瓦を工事中の人達が見えました。こういう古い建物は、いつもメンテナンスの工事で大変ですね。


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さて、肝心のブレラ美術館ですが、回廊の角に入口が見えました。壁に美術館のプレートを見付け、ほっとしました。


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この入口をはいるとショップになっていました。ショップのレジのお姉さんにチケット受け取りはここなのって聞くと、奥の方の通路を指差します。ショップの奥の方に進むと、ようやくチケットオフィスというか美術館の入口らしき通路が見え、受付のお姉さんもいます。


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受付に行き、ネットで購入済みのチケット引き換えの紙を渡すと、交換にチケットを渡してくれました。


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チケットの絵柄はカラヴァッジョの《エマオの晩餐》です。今や、ブレラ美術館の看板作品はカラヴァッジョなんですね。少し、わくわくします。

念のために時間予約しておきましたが、ご覧の通りがらがらで予約は不必要でした。朝1番っていうこともあり、空いています。

いよいよ入館です。まず、1枚目のカラヴァッジョの絵を見ましょう。



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この記事へのコメント

1, レイネさん 2011/11/28 00:58
旅行記を楽しく拝見させていただいてます。
入り口に立ってる2頭の象さんは、絶滅に瀕しているアジア象を救おうという趣旨で、
様々なアーティストや各界の有名人がデザインした象を街中に展示し競売にかける
「エレファント・パレード」の一環ですね。世界各地で繰り広げられてます。
家の近所でも今年の3月、町中にポップな象さんが沢山出没しました。おおっと思う
ような有名人による作品が目白押し。でも、象さんの形がコミカルすぎるので、色を
カラフルに塗っただけで芸術性に乏しく、欲しいなと思わせるものがほとんどないのが
残念でした。
以前、同様なアートに、「カウ・パレード」というのがありましたね。ストックホルムの
町中に沢山立ってた等身大の牛たちはとても美しく、町の美観をより盛り立てていました。
牛シリーズは、小型のが色々オブジェとして売り出されてます。

2, saraiさん 2011/11/28 22:43
レイネさん、コメントありがとうございます。

「エレファント・パレード」っていうものでしたか。一体何だろうと思っていました。そもそもアジア象が絶滅に瀕していること自体、認識できていませんでした。ご教示ありがとうございました。

旅行記がウィーンに達するのは何か月か先になるので、気長にお付き合いくださいね。

3, Asakoさん 2014/08/03 13:11
初めまして。
我が家も定年の夫と私との2人旅ですが、オペラが大好き、ヨーロッパも大好きです。

本題ですが、今年のお盆にブレラ美術館に行きたいと思い、予約方法を探していたところにこのブログを見つけました。
どの方法で予約なさったのかを教えてくださいませんか?
ネットも色々あり、安心なサイトで買えればベストだなと思います。

4, saraiさん 2014/08/03 22:01
Asakoさん、こんばんは。

お仲間がいて、嬉しいです。

ブレラはそんなに混むわけではないので、どうしても予約が必要なわけではありませんが、念のために予約しておくのもいいでしょう。イタリアの美術館の予約はすべて、Weekend a Firenze です。

  jp.scuola-toscana-jp.waf.it/museo.html

頭にhttp://を忘れずに。

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ミラノで芸術三昧:ブレラ美術館でカラヴァッジョ1枚目

2011年10月7日金曜日@ミラノ/2回目

さあ、お目当てのカラヴァッジョを見ましょう。入口から順番に絵を見ながら進みますが、なかなかカラヴァッジョがありません。どうも落ち着かないので、係の人にカラヴァッジョはどこかと聞くと、ずっとこのまま奥に進めばいいよって言われ、途中の絵をほとんど無視してどんどん進みます。と、日本人の団体が固まっているところがあり、そこにカラヴァッジョの《エマオの晩餐》がありました。団体はすぐにいなくなったので、絵の真ん前の椅子2脚を2人で占拠して、この名画を独占。


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この絵はカラヴァッジョが逃亡生活にはいった直後にナポリ近郊で描かれたもので、後期の傑作群の先駆けともいえるものです。黒いバックの中に、人物と食卓だけが浮かび上がっています。復活後のキリストの崇高さが際立ち、実に静謐な上品な作品です。カラヴァッジョも反省の日々の中で、こんな作品になったのでしょうか。幸先よく、カラヴァッジョの傑作と対面でき、saraiはご機嫌です。

この美術館ではカラヴァッジョのほかに、ヴェネチア派を代表するマンテーニャとベッリーニの作品も素晴らしいです。
まずはマンテーニャの代表作の《死せるキリスト》。構図が素晴らしく、何という迫力の絵でしょう。


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ベッリーニの《聖母子》も、彼の絵の中では好きな作品です。


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ベッリーニの1枚は修復中でした。


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でも親切にも、この美術館では、修復の様子はガラス越しに見えるようになっていました。サービスの行き届いた美術館ですね。修復中で絵が見られないこともよくありますが、このような修復の仕方を他の美術館も見習って欲しいですね。


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この絵は有名な《ピエタ》です。死せるキリスト、キリストを抱きかかえる老いた母マリア、深い悲しみにくれる聖ヨハネの3人がしみじみとした雰囲気で描かれた傑作です。

入口近くに飾られていたのは、最近よく取り上げられることも多いアイエツの《接吻》です。この接吻している男女の謎めいたドラマを感じさせるのが人気の秘密なんでしょう。


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これにて、絵画鑑賞は終了。
美術館の中庭に降りると、先ほどの中央の彫像が後ろから見えて何だか面白いです。


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美術館の建物の前には、このミラノにも公共の貸出用の自転車が並んでいます。今や、ヨーロッパ中の流行ですね。


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朝来たときには美術館の全景を見る気持ちの余裕がありませんでしたが、帰りはゆっくりと眺めました。正面の壁と屋根が修復工事中で建物の全容が見えず、ちょっぴり残念です。


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次はポッディ・ペッツォーリ美術館に向かいます。そこにはカラヴァッジョはありませんが、saraiの大好きなボッティチェリの聖母子の絵があるんです。
ブレラ通りVia Breraを戻ります。ブレラ通りを抜けて、振り返ってブレラ通りの入口を見ます。古くて狭い通りですが、この先にブレラ美術館があると思うと何だかそれなりの佇まいを感じるものですね。


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このブレラ通りは、トラムの走る大通りを越えるとヴェルディ通りVia Giuseppe Verdiという名前に変わります。もちろん、大作曲家のジュゼッペ・ヴェルディから名前を取ったのでしょう。この通りの始まる左手にはサン・ジュゼッペ教会Saint Giuseppeがあります。


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その通りの先には、ミラノ・スカラ座Teatro alla Scalaの建物が見えてきます。


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この建物の側面を過ぎて正面に回り込み、ミラノ・スカラ座の建物を正面から見ます。今夜、オペラを聴く予定で楽しみです。


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ポッディ・ペッツォーリ美術館に向かいます。

ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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ミラノで芸術三昧:ポルディ・ペッツォーリ美術館の素晴らしきボッティチェリ

2011年10月7日金曜日@ミラノ/3回目

ミラノ・スカラ座Teatro alla Scalaからポルディ・ペッツォーリ美術館Museo Poldi Pezzoliに向かいます。ミラノ・スカラ座から通りを隔てた真向かいにはスカラ広場Piazza della Scalaがあります。ここでちょっと一休み。


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薔薇の花も綺麗ですね。


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このスカラ座からマンゾーニ通りVia Manzoniをドゥオーモとは逆の方向に進みます。


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すると、通りの右手に旗の下がった建物があります。どうやら、これがポルディ・ペッツォーリ美術館Museo Poldi Pezzoliのようですね。


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通りから少し奥まったところに美術館がありました。元々は個人の邸宅だったので、通りからは奥まっているんですね。


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ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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ポルディ・ペッツォーリ美術館は個人の邸を収集品とともに公開しています。作品数はそう多くはありませんが、結構いいものがあります。チケットを買って入館すると、噴水があり、そこから螺旋の立派な階段が2階に続いています。


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噴水はネオ・バロック調の素晴らしい装飾がされています。


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螺旋階段を上って2階に上がります。
すると目は吸い寄せられるようにボッティチェリの聖母子に向かいます。思ったよりも小さい絵ですが、素晴らしく精密に、そして何よりも美しく描きあげられた絵に思わず嘆声が漏れてしまいます。凄い絵画です。


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特に聖母マリアの顔は美しく、これは紛れもなく、ウフィツィ美術館にある《ヴィーナスの誕生》の顔とそっくりです。2人で目配せだけで意見一致です。
近くにある筈のボッティチェリとベッリーニの絵は貸出中(オマールにこの美術館の別館があるようで、そこに貸し出しているようです)の告知がありました。
これがそのボッティチェリの《ピエタ》の貸出中の告知です。


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残念ですが、一番のお目当てが見られたのでよしとしましょう。それに、申し訳なさそうに写真が貼ってあったのが評価できますね。また、この美術館の看板作品のポライウォーロの作品も見当たらないので係の方に伺うと、「それは今ベルリンに行っているよ、ソーリー!」とのことです。仕方ありませんね。そういう形で美術館を維持しているのでしょう。
これは代わりに購入したポストカードです。ポライウォーロの《婦人の肖像》です。


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このほかにも、クラナッハ工房の《マルティン・ルターの肖像》、《カタリーナ・フォン・ボーラの肖像》もあります。これはオリジナルはバーゼル美術館で見ました。


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これはマンテーニャの《聖母子》です。ブレラ美術館で見たベッリーニの《聖母子》とも似た感じですが、それもその筈、マンテーニャはベッリーニの妹と結婚しており、同じ工房にいました。これも傑作です。


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絵画の展示室の先に進むと豪華な邸宅の様子が見られます。
これはダンテの間にあるベルティーニ兄弟のステンド・グラス《ダンテの凱旋》です。


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ミラノの貴族、ジャン・ジャコモ・ポルディ・ペッツォーリの美の邸宅をすっかり満喫しました。何といっても素晴らしいボッティチェリを見て満足です。
次はアンブロジアーナ美術館にカラヴァッジョを見に行きます。



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ミラノで芸術三昧:ガレッリア、ドゥオーモ、そして、絶品の揚げピザ

2011年10月7日金曜日@ミラノ/4回目

アンブロジアーナ美術館Pinacoteca Ambrosiana にカラヴァッジョを見に行きましょう。アンブロジアーナ美術館はドゥオーモの近くですから、ミラノの街も見物しながら向かいます。もう一度マンゾーニ通りVia Manzoniを戻り、スカラ座Teatro alla Scalaの前を通り、街の中心に向かいます。途中でヴィットリオ・エマヌエーレ2世のガッレリアGalleria Vittorio Emanuele IIに寄って行きます。通りを左に入るとガッレリアが見えてきます。


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エマヌエーレ2世のガッレリアの形状はアーケード商店街なのですが、そんな表現では表せませんよね。さすが世界一です。素晴らしい! メインの四つ角は、ルイ・ヴィトン、プラダですからね。鉄鋼とガラスの屋根組は美しいとしか言えません。


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これがガレッリアの中心の天井のアーチです。


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ガレッリアの中心の床には名物があります。牛のモザイクです。この牛の生殖器に踵を置いて1回転すると子宝に恵まれるということです。とはいえ、子宝とは関係のなさそうな男性や小さな子供も回転しています。単純に、1回転すると幸運に恵まれるというように変質しているのかも知れません。この若い男性も子宝とは無縁ですね。


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ガレッリアの中央から4方に伸びるアーケードはそれぞれ形状が異なり、工夫が見られます。アーケードの1本を抜けて、ドゥオーモに向かいます。


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ドゥオーモDuomoはすぐ近くです。ドゥオーモに対峙してみると、ドゥオーモはやはり凄い建築物です。久しぶりに見ましたが圧倒的にスケールが大きく、それに美しい。西欧教会建築を代表するものです。


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でも、そのドゥオーモを横目に見ながら、気になっていたお店に向かいます。


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ドゥオーモの左側面から左の通りに折れると、人が大勢集まっているお店が見えてきます。


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これがミラノで人気の包み揚げピザ屋さんルイーニです。いつも行列とのことですが、やはり近くに行くとこの店の前は凄い人だかり。若者が多いですが、その辺りに座り込んでパクついています。saraiもおとなしく行列に並び、順番を待ちます。


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我々の番になって、2種類の違うピザをゲットし、道々食べながらドゥオーモに戻ります。


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このピザは揚げパンみたいなものですが、実にふわっとして美味しい。小腹の空いたときには最高です。

ドゥオーモの周りを1周しながら王宮Palazzo Realeに立ち寄り、そこにある王宮美術館をチェック。カラヴァッジョに似た絵の展覧会のポスターを見たからです。入口でパンフレットを入手して、分かりました。アルテミジア・ジェンティレスキというナポリの女流画家の展覧会です。


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彼女はカラヴァッジョに大きな影響を受け、カラヴァッジョと同一題材の絵を似た描き方で作成していて、これから行くナポリのカポディモンティ美術館で彼女の作品を見る予定です。ということで、わざわざここで見るというほどのことはないので王宮美術館はパス。

王宮の前では何組ものカップルが結婚式イベントをやっていて、華やかです。


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王宮からドゥオーモの右側面に戻ります。これでドゥオーモ1周です。初めての経験です。


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ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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この後、久しぶりにドゥオーモの中も見て、それから、アンブロジアーナ美術館にカラヴァッジョを見に行きます。



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