マルタからフランクフルト国際空港へのルフトハンザ航空の飛行機にようやく搭乗でき、それなりに一安心。
飛行機に乗ってみると、最後部の3列分の9席を倒してベッドがセットされ痛々しく寝させられている人がいます。お医者さんも1人付き添っています。この人の搬入で出発が遅れたのかもしれませんね。それでは仕方ありません。
飛行機は無事に飛び立ちます。飛び上がると、マルタ島の海岸線に出ます。下には、昨日恐怖感を味わった青の洞窟のある海岸が見えています。

飛行機が海に出て右に旋回すると、今飛び立ったマルタの空港、その先には島の反対側の海岸線が見えます。その海岸線の右の方に左右に湾を抱いているのがヴァレッタVallettaの街でしょう。右側の湾にはスリーシティーズThree Cities、左側の湾にはスリーマSliemaの街があります。

飛行機はマルタ島に沿って北の方に向かい、マルタ島の北端、その先に小さなコミノ島Comino(ブルーラグーンで有名)、そしてゴゾ島Gozoの東端が見えてきます。快晴で素晴らしい眺めです。

やがて、後方にはマルタ島の全体が見渡せます。ヴァレッタの街のあたりには残念ながら雲がかかっています。さようなら、マルタ。カラバッジョを尋ねてこんな所までやってきてしまいましたが、多分もう訪れることはないでしょうね。

飛行機はゴゾ島の上空です。下にはゴゾ島、その先にはコミノ島が見えています。

ここまでの飛行ルートを地図で確認しておきましょう。

飛行機はさらに地中海の上空をしばらく飛び、シチリア島の海岸が見えてきます。

シチリア島を飛び越し、イタリア(ちょっと雲が多め)の上を飛びます。この辺りまで来たところで、軽食が出ます。紙箱が配られたので開けてみると、美味しそうなチキンの包み焼きです。

遅れて飲み物も配られます。コーラと紅茶をいただきます。

イタリア上空からアルプスをひとっとびです。

アルプスは少し雲が多いのですが、次第に雲も晴れ、ドイツの緑の平原が見えてきます。豊饒な緑の大地です。フランクフルトももうすぐでしょう。

ここまでの飛行ルートを地図で確認しておきましょう。

やがて、蛇行して流れるマイン川とフランクフルトの郊外が見えてきます。

すぐに夕陽に照らされたフランクフルトの中心の高層ビル群が見えてきます。

飛行機はフランクフルト国際空港への最終アプローチで、着陸態勢にはいります。

フランクフルト国際空港へは1時間半ほど遅れて5時過ぎに到着。とっくにウィーンへの乗り継ぎ便の出発時間は過ぎています。急いで乗り継ぎ便に向かわないといけませんが、何とボーディングブリッジではなくバスで到着ゲートに向かいます。まあ、あせっても仕方がないでしょう。バスを降りて乗り継ぎ便の搭乗ゲートに行く前に案内表示板で確認しますが、乗る予定の飛行機はとっくに飛び立ったようで表示は消えています。とりあえずは搭乗ゲートに行ってみましょう。何か指示があるかもしれませんからね。急いで搭乗ゲートのB14に行きますが、人っ子一人いなくて照明もおとされ薄暗いだけ。さあ何とかしないといけませんね。どこに行ってよいのかもわからないので、次のウィーン行きの便の搭乗ゲートに行ってみましょう。とはいえ、これももう出発間際で時間がありません。そのゲートはA30です。B14⇒A30がどのくらい遠いか分かりますか? まったく別の棟なんです! 走る走る・・・なんだか周りでも走っている人が一杯です。みんな必死です。ものすごい形相で駆け抜けていく家族もいます。だんだんバテ気味で遅れそうになるsaraiを、配偶者が叱咤激励しながら前になって走ります。日頃水泳で鍛えた持久力なんでしょうね。運動不足のsaraiはもうへとへとです。ようやくA30に到着。飛行機に乗り込む最後の人を見たような気がしますが、凄い形相で駆けていった人は今度は凄い形相で怒っています。どうやら、すでに満席で乗れなかったようです。ということは、なんとか次の便を探してもらわないといけませんね。

話が付いたようには思えない家族連れと幼い子を連れたママがどこかへ去っていき、ようやく我々の番が回ってきました。難しい顔をしてパソコンのキーをたたいているお姉さんをじっと見守ります。と、なぜか我々には40分後に出発する便を押さえたとの回答があります。ありがとう! でも、ここではチケットが発券できない(押さえた便名は書きこんでくれた)ので、A22付近のトランスファー・チェックインのカウンターに行って発券してねとのことです。急いで向かいますが、そのカウンターは長蛇の列です。

そして、最後尾で仕切っているおじさんが、我々にもそこに並べとの指示。しばらく並んでみますが、とうてい埒があきません。配偶者がsaraiに、「これでは指示された飛行機に乗れなくなる」と仕切っているおじさんに抗議に行くように指示を出します。仕切り屋おじさんにもう搭乗まで時間がないけど大丈夫かって詰め寄ると、彼はあくまでも自分の意見だが、直接搭乗ゲートに行った方がいいだろうが、多分もう無理だろうと無責任な態度。今さらそんなこと言われても諦めるわけにはいきません。搭乗までにほとんど時間がありません。A22⇒B11への移動がどれだけ大変か! またまた走る走る!!! ヒーヒーになって、B11カウンターに到着しますが、精魂尽きます。そして、ここのカウンターでも、深刻そうな難しい顔をした職員と客が何人も向かい合っています。

しばらく待って、そこの係の人にウィーンまでの搭乗券を示してどうなってるかときくと、またまた難しい顔をして考え込んでいます。それでも、何か検討しているみたいです。しばらくすると、その中の責任者が何故か配偶者の方を向いて、ちょっと待ってねとの返事。これは何とかしてくれる気なのではないだろうかと、期待して待ちます。既に飛行機の出発予定時間は過ぎています。
と、どうぞ!と搭乗ゲートを通してくれました。何がどうなっているのかは分かりませんが、我々は飛行機に乗れるということです。まだまだ交渉している人は何人もいるんですけどね。移動用バスに着くと、数人の人を乗せてバスが待っています。

バスの中でしばらく待っていると、さらに一人だけ追加の乗客が現れてバスは出発します。このバスに乗っている人だけが救われた人達です。運命を分けた事情が何なのかはさっぱりわかりませんが、ともかくホッと一安心です。この後はすんなりとウィーンに行けるのでしょうか、まだまだ心配です。この後、ドタバタ劇は続きます。
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