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ヒラリー・ハーンを聴く前に・・・横浜ロイヤル・パーク・ホテルのフレンチレストラン《ル・シエール》でランチ

ゆっくりと食事を楽しんでからコンサートへ・・・または、コンサートの後でゆったりと食事を・・・と思ってはみても、なかなか時間的に無理ですよね。いつも、慌しく食事をすませてコンサートホールに駆けつけることが多くなります。
が、今回のコンサートは、横浜みなとみらいホールで16時からです。これは願ってもないチャンスです。遅めのランチを楽しんでからコンサートに向かいましょう。

今高層建築といえばスカイツリーですが、横浜みなとみらい地区には日本一高いビルのランドマークタワーがあります。ランドマークタワーは地上70階の超高層ビルで高さ296mですが、その68階にあるフランス料理のル・シエールを選択。配偶者が貯めに貯めた横浜ロイヤルパークホテルのポイントを大放出!しての豪華ランチとなりました。
高速エレベーターに乗ると、あっという間に68階です。ル・シエールのレセプションに向かいます。


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予約しておいた甲斐ありで、窓際の席を用意するのでレセプションのソファでお待ちをということです。そういうことなら、ゆっくりと待ちましょう。


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ほどなく窓際のテーブルに案内されました。さすがに素晴らしい眺望です。なかなかこれだけ見渡せる日は少ないとのことです。冬場はもっとクリアーなこともあるようですが、この時期としては上々の展望です。大いに横浜の街の眺めを楽しみながらの食事となりました。


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さすがに高級フレンチです。テーブルセッティングは美しく、その先には素晴らしい眺望です。


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メニューを持ってきてくれましたが、開ける前に配偶者が「レディース・ランチでいいんでしょ」って、ご発声。もちろん、そうです。一番割安なお奨めコースなんです。ただでさえこれから高価なチケットのコンサートに行きますから、節約モードにしましょう。名前はレディース・ランチですが、男性のsaraiが食べたって構いません。有無を言わせず、それでオーダー完了。
本当は白ワインもお願いしたいところですが、コンサートで集中力が落ちないようにアルコールは自重しました。

しばらくすると、パンが運ばれてきました。色んな種類があり、丁寧な説明がありました。
saraiは硬い皮のフランスパンが好きなので、硬そうなパンを選択。


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配偶者は柔らかいパンが好きなので、柔らかいパンのみを選択。


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しばらく、美味しいパンを二人で黙々とかじっていました。saraiは特にミニバゲットが美味しくて、おかわりしてしまいました。
最初の料理が運ばれてきました。スモークサーモンのジェルミニー風です。サーモンの下の緑色のソースはグリーンピースのソースに香草を合わせたものです。サーモンのスモーク加減がなんとも素晴らしく、美味しくいただきました。横に添えられていたのはポテトの上にイクラをのせたもので不思議な食感と味でした。


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次はホワイトアスパラガスのクリームスープ、コンソメジュレ添えです。そういえば、先週の軽井沢のフレンチでもフランス産のホワイトアスパラガスをいただきました。どこのホワイトアスパラガスか訊いてみると、そんなことを訊く人はいないようで即答されませんでしたが、これはフランス産ではなくて北海道産だということです。コンソメジュレを少しずつ頂きながらスープを飲みましたが、よく味が合っていました。


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メインの魚料理は彩り野菜に囲まれた真鯛のローストです。さすがに真鯛の産地はもう訊きませんでした(笑い)。真鯛は皮がぱりぱりに焼けていて香ばしく美味しかったです。また、薄くスライスして焼いたレモンが妙にインパクトがありました。酸っぱみと苦みが絶妙なバランスでした。


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メインの肉料理は仔牛肉のポワレ、クレーム・ド・ムータルドです。とても柔らかい肉でした。


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デザートはプティトマトのコンポートとバジルのアイスクリームです。


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最後はコーヒー。


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これだけ食べるのに1時間半ほどかかり、ちょうどコンサートの開演時間の30分前となり、ぴったりの時間で豪華ランチが終了。
大変美味しくいただきました。それに眺めも最高でした。
大いに気分を盛り上げてコンサート会場に向かいました。コンサートはヒラリー・ハーンとパーヴォ・ヤルヴィ指揮フランクフルト放送響の共演です。このコンサートの内容は既に前回アップ済みです。



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ヒラリー・ハーンが戻ってきた!@横浜みなとみらいホール 2012.6.2

ちょうど2年ぶりのヒラリー・ハーンでした。メンデルスゾーンのコンチェルト、オーケストラの開始とともにヒラリーが有名な第1主題を弾き始めます。その最初の音を聴いただけでもうsaraiはうるうるです。まさしくヒラリーの美音です。長く離れていた最愛の恋人に再会した想いです。昨年の3月に来日が流れ(当然のことですね。)、2年間待ちに待ったコンサートでした。何と2年前のまったく同じ日にチャイコフスキーのコンチェルトを聴いて以来です。あれは最高のチャイコフスキーでした。そのときの記事はここです。
考えてみたら、結果的に、ここ2回はメンチャイのコンチェルトだったわけで、ヒラリー・ハーンは名曲弾きのヴァイオリニストみたいですが、もちろん、そんなことはありません。ただ、今日もsaraiの生涯最高のメンデルスゾーンでした。名曲を弾いても、難解な曲を弾いても、彼女のヴァイオリンは常に最高のパフォーマンスを発揮します。saraiにとって、世界最高のヴァイオリニストです。多分、saraiの生涯で彼女を超えるヴァイオリニストは決して現れないでしょう。今回の来日公演はまだあと2回聴けるので、今日は余裕で聴けました。最後のサントリーホールのコンサートはしばらく聴けなくなる悲しみに襲われるかもしれません。昨日、来シーズンのウィーン・フィルのスケジュールを調べていたら、5月にウィーン・コンツェルトハウスでヒラリー・ハーンがシベリウスのコンチェルトを2回弾くことが分かりました。うっ・・・聴きたい! でも来年はもう4月と6月にウィーンに行くべく、ちゃくちゃくとチケット入手中なので、日程を割り込ませるのは絶望的です。誰かウィーン往復の航空チケットでのプレゼントしてくれないと無理ですね。

話がどんどんそれていくので、今日のコンサートの話に戻しましょう。

まず、今日のプログラムは以下です。

  ヴァイオリン:ヒラリー・ハーン
  指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
  管弦楽:フランクフルト放送交響楽団

  メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 Op.64
   《アンコール》バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第2番 BWV1003よりアンダンテ、アレグロ

《休憩》

  ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調
   《アンコール》シベリウス:悲しきワルツ

メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲は第1楽章の第1主題から、もう感じまくって、大満足。こんなふうな聴き飽きたとも思える曲でもヒラリーが弾くと、実に新鮮に響いてきます。本当に何もいうことはありません。CDでの演奏もレベルの高い演奏でしたが、もう遥か昔の演奏。凄いバージョンアップした演奏に感動しました。第1楽章のフィナーレの緊張感の高い演奏は、とても平静な気持では聴けませんでした。
第2楽章はちょっぴり不満。ヒラリーなら、もっと美しい響きで魅了してほしかったところ。彼女には珍しくちょっとしたミスもあったしね。もちろん、世界最高のヴァイオリニストへの注文です。次回のサントリーホールではもっと精度の高い演奏を期待しましょう。
第3楽章はもうパーフェクトでした。実にのりにのった演奏で爽快そのものです。いつまでもいつまでも終わらないでほしいと願うばかりの素晴らしい演奏です。ライブでCD再録音をお願いしたいです。
今日の演奏、特に高域の響きの繊細で柔らかい美しさにとても魅了されました。2年前よりも音楽がおおらかになって、音楽の楽しさを感じさせてくれるものに変容してきました。ますます成熟の時を迎えてきたようです。
アンコールのバッハはもちろん、最高でした。ソナタの第2番はまだCDにも含まれていない曲です。完璧な演奏です。第3曲のアンダンテのあまりに美しい演奏にうっとりしていたら、続く第4曲のアレグロの疾走する響きにさらなる感動。バッハの無伴奏の全曲のリサイタルを聴きたくなる一方です。せめて、CDで全6曲をリリースしてほしいと願っています。

休憩で気持ちを切り換えて、ブルックナーの大曲に備えます。これも期待大です。
期待は残念ながら、裏切られました。実に平凡な演奏。これでは日本のオーケストラでも演奏できるレベルです。一番の問題は後期ロマン派の香り高い美しさが感じられないことです。それだけでなく、抑制のきいていない指揮ぶりで静寂さが表現できていなく、強音はうるさく感じます。これが第1楽章、第2楽章と続きます。第2楽章は聴いたこともないような早いテンポでいただけません。ブルックナーの音楽の頂点のひとつである第3楽章では立ち直りを期待しましたが、やはりブルックナー本来の美しさはとても感じられません。救いは第4楽章でした。美しい表現もみられ、その対極の力強さも感じられました。最高の演奏とまではいきませんが、まあ、ほどほど満足できるレベルです。せめて、第4楽章のレベルで第3楽章も演奏してくれれば、これほど酷評しなくても済んだのにね。オーケストラ自体はもっと能力がありそうなので、パーヴォの指揮に問題がありそうです。サントリーホールでは修正してくれることを切に願います。
アンコールはパーヴォお得意というか、いつもこれに決まっているシベリウスです。この演奏は今までで一番よかったような気がします。まだ、父親のネーメ・ヤルヴィの域には達していませんけどね。ネーメ・ヤルヴィの《悲しきワルツ》についてはここに書きました。

6月7日のサントリーホールでもまったく同じプログラムを聴きます。さて、どんな演奏になるでしょう。ヒラリーの演奏、楽しみです。


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この記事へのコメント

1, ハルくんさん 2012/06/03 17:20
saraiさん、こんにちは。

Pヤルヴィ/フランクフルトRSOのコンビは三年ぐらい前にマーラー9番を聴いて、結構気に入りました。ですので今回もマーラーの5番を聴く予定です。この人のブルックナーは一度も聴いていませんが、個人的な勘で余り気が進まなかったのです。
saraiさんの今回の感想からすると、「やはり」という気もします。サントリーでリベンジしてくれると良いですね。

2, saraiさん 2012/06/03 23:38
ハルくんさん、こんばんは。saraiです。

ははあ、勘ですか・・・。ブルックナーもマーラーもいい指揮者って、あまり、いないですね。パーヴォはマーラーですか。
もっとも、私の狙いはあくまでもヒラリーでしたから、これはこれで納得です(ただの強がり・・・)。
マーラーの5番がよい演奏であれば、いいですね。ブルックナーは秋のティーレマンに期待します。

3, Masaさん 2012/06/05 12:37
こんにちわ。どうも同じホールにいたようですね。
Saraiさんと同じくメンコンは、ヒラリーの素晴らしさに魅了されました。もう何回も聴いたこの曲ですが、新たな感動をもらいました。
ブルックナーも同じ感想で、やや残念さが残りました。僕はどちらかというと、ホルンとトランペットの不調さにがっくりでした。もちろんヤルヴィの指揮にも問題ありとも感じましたが・・・・
次の日に名古屋に戻り、アリスのピアノでリスト、そしてマーラーを聴きましたが、こちらは両方とも非常に満足できるものでした。
確かに、マーラーもブルックナーもいい指揮者って少ないのかも知れませんねー。

4, saraiさん 2012/06/05 13:26
Masaさん、こんにちは、saraiです。

ヒラリー素晴らしかったですね。ブルックナーはあまりの酷さに家でチェリビダッケの伝説のリスボン・ライブを聴きました。物凄く感動しました。指揮者によって、天と地の差です。

そのパーヴォがマーラーではよい演奏だったんですね。音楽の世界は難しい!

5, Masaさん 2012/06/06 07:27
チェリのリスボン・ライブのブルックナー、私も持っています。しばらく聴いてなかったので今日にでも聴いてみます。

6, saraiさん 2012/06/07 00:03
Masaさん、こんばんは。

チェリビダッケのあまりの素晴らしさのとりこになって、東京ライブまで聴いて、また感動。明日のパーヴォの演奏が恐い!
チェリビダッケについて記事まで書いてしまいました。是非、読んでみてくださいね。

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       ヒラリー・ハーン,  

ミドリ・ザイラー&クリスティアン・リーガー バッハ・リサイタル@上大岡ひまわりの郷 2012.6.3

ピリオド楽器・奏法による室内楽のリサイタルです。この種のリサイタルは初めて聴きます。これまではモダン楽器による室内楽しか聴いたことがありませんでした。バロックヴァイオリンのミドリ・ザイラーも初めて聴きます。チェンバロのクリスティアン・リーガーも同様です。
結果的になかなか感銘を受けたというか、とても楽しいリサイタルでした。

まず、今日のプログラムは以下です。

  ヴァイオリン:ミドリ・ザイラー
  チェンバロ:クリスティアン・リーガー

  オール・J.S.バッハ・プログラム
   ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ホ短調 BWV.1023
   無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 ホ長調 BWV.1006
   ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ト長調 BWV.1021

《休憩》

   チェンバロのためのパルティータ第1番 変ロ長調 BWV.825
   ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第6番 ト長調 BWV.1019

   《アンコール》ピゼンデル(バッハ作か?):ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ ト短調 よりアダージョ

まず、ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ・ホ短調です。緩徐楽章はピリオド奏法の特徴が目立ち、アタックの強いアクセントには慣れるまで少し違和感を覚えます。もちろん、ノンヴィブラートですが、こちらはそう気になりません。ミドリ・ザイラーのヴァイオリンの響きそのものはクリアーで美しいです。チェンバロのクリスティアン・リーガーは通奏低音を受け持ち、伴奏に徹しており、ヴァイオリンが前面に出た演奏です。緩徐楽章は振幅の大きな表現で、ヴァイオリンの響きがまるでソプラノ歌手のように聴こえ、バロックオペラのアリアを聴いている感覚になります。バロックオペラですから、バッハというより、ヘンデルの曲を聴いている感じです。モダーン楽器・奏法の場合はバッハはバッハにしか聴こえませんが、こうしてみると、同時代のバッハとヘンデルは実は類似点があったんですね。変な感想ではありますが、要はまるでバロックオペラを聴いているような感じで楽しく鑑賞できたということです。

次はミドリ・ザイラーだけが再登場し、無伴奏パルティータを演奏します。速い曲はそんなにモダーン楽器での演奏とイメージが異なるわけではありません。さすがに緩徐楽章になると、かなり違ってきます。前日にヒラリー・ハーンのヴァイオリンでバッハの無伴奏ソナタを聴いたばかりですが、同じバッハではあるものの、まったく違う聴こえ方なので、演奏の良し悪しを比較できるものではないという印象です。好き嫌いは分かれるでしょうが、saraiはどちらも音楽として評価できます。モダーン楽器では、すっきり爽やかという感じで、ピリオド楽器・奏法では陰影がくっきりとした感じです。どちらにせよ、バッハの音楽は芯がしっかりしているので、楽器・奏法でびくともしないと感じます。もちろん、saraiは現時点で無伴奏の全曲を聴きたいのはモダーンとかバロックとかではなくて、ヒラリー・ハーンのヴァイオリンが聴きたいんですけどね。ともあれ、ミドリ・ザイラーのバロックヴァイオリンを楽しく聴かせてもらいました。

次はまたヴァイオリンと通奏低音のためのソナタです。先ほどのホ短調よりもこのト長調のほうが耳に美しく響きました。ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタって、ほとんど聴いていませんので、ここでまとめて2曲も聴けたのは嬉しい限りです。贅沢をいえば、通奏低音にヴィオラ・ダ・ガンバが加わってほしかったとろです。

休憩後はチェンバロ曲です。有名なパルティータ第1番です。saraiもパルティータはバッハの鍵盤楽器の曲の中で一番好きなので、ずい分、CDを聴きこんでいます。でも、ほとんどはピアノ演奏です。チェンバロの演奏は限られた人の演奏だけを好んで聴いています。一番好きなのは天才奏者のスコット・ロスです。クリアーな響きのチェンバロ演奏が大好きなんです。クリスティアン・リーガーの演奏はどうでしょう。おーっ、まるでスコット・ロスのチェンバロを聴いている感じです。小音量ですが、実にクリアーな響きのチェンバロです。音楽表現もきっちりしていて素晴らしい。この演奏を聴けただけでも今日のリサイタルに来た甲斐がありました。できれば、彼の演奏でパルティータ全6曲を聴きたいものです。ついでにゴールドベルグ変奏曲もね。まあ、そんなに贅沢を言わずとも、せめてパルティータ第2番も聴きたいものです。この「ひまわりの郷」のコンサートシリーズを企画しているかたに是非ともご検討いただきたいなあと思います。

最後は再びお二人でヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第6番です。これも素晴らしい演奏でした。特にチェンバロ独奏の楽章には聴き惚れてしまいました。

アンコールはまったく知らない曲ですが、これはバッハでしょう。ところが、あとでスタッフのかたに伺うと、ピゼンデル作曲ということです。ただ、演奏したお二人はバッハの作と確信しているとのことです。saraiもそれに1票です。あとでピゼンデルという作曲家について調べてみると、バッハとも親交のあったヴァイオリン奏者でドレスデン宮廷楽団の楽長をしていた人で、無伴奏ヴァイオリン・ソナタが有名なようです。バッハの無伴奏ソナタもその影響を受けて作曲されたそうです。ということは、やはり、このアンコール曲はどちらの作曲か、藪の中ですね。美しい響きの曲だったので、素人のsaraiにはどうでもよいことに思えます。音楽は美しく楽しければ、すべてよしです。

とても楽しいリサイタルだったので、ご機嫌で会場をあとにしました。配偶者がこの日も貯めに貯めたポイントを気前よく放出してくれたので、高野フルーツのカフェで美味しいフルーツパフェをいただくことができ、ますますご機嫌なsaraiでした。


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耳も舌も満足できる日が続き、幸福です。



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これもヒラリー・ハーン?@浜離宮朝日ホール 2012.6.5

ヒラリー・ハーンのヴァイオリンとハウシュカのプリペアド・ピアノのコラボレーションの一夜でした。

まず、今日のプログラムです。

  ヴァイオリン:ヒラリー・ハーン
  プリペアド・ピアノ:ハウシュカ

  曲目は当日発表ということでしたが、結局、当日になっても曲目なしで演奏。
  即興演奏だから、曲目発表なしっていうことでした。はてな???

まず、プリペアド・ピアノをご存じないかたもいらっしゃるでしょうから、その説明からです。といっても、実はsaraiも知らなかったんです。現代音楽に詳しいかたなら、作曲家ジョン・ケージの創った楽器ということで説明不要でしょう。グランド・ピアノの弦にボルトやゴム片などのさまざまな素材を挟みこんで、ピアノらしくない響きに変えてしまうものです。曲に合わせて、あらかじめ、適当な細工を施しておくことから、プリペア(準備)が必要ということで、このプリペアド・ピアノの名称が付けられました。実際、通常は結構な前準備の時間が必要なので、演奏曲の数だけ、ピアノを用意するそうです。10曲なら10台のピアノです。プリペアド・ピアノの響きは挟みこんだ素材特有の響きとなり、ピアノが打楽器と化したようになります。この日はさらに音響システム(マイク、アンプ、スピーカー、音響処理装置)も使用し、多彩な響きを引き出していました。ヒラリー・ハーンのヴァイオリンにもマイクが取り付けられ、ペダルで音響システムを操作していました。

ということで、音の響きは現代音楽みたいな感じですが、音楽そのものは平易なメロディー(アナトールではない)とシンコペーションのきいた小気味いいリズムで、ポップスを聴いているような気楽な音楽です。聴いてて楽しい音楽で難しく構えるようなものではありません。ステージと聴衆で楽しい時間を共有するというコンセプトのようです。
楽しみにしていたヒラリーのヴァイオリンの響きですが、それほど音響システムの影響もありませんでしたが、曲によっては金属的な響きも耳につくこともありました。ヒラリー固有の美しい響きもそれなりに聴くことができ、その部分は満足ではありました。

このお二人のコラボは既にCD化(LPもある)されており、《SILFRA》というアルバムになっています。saraiももちろん、ばっちり予習済みだったので、今夜のステージの演奏は想定内のものでした。どちらかというと、ステージの生演奏のほうが聴きやすかった感じです。CDはかなり音響処理もしてあるようです。

今夜のステージはプリペアド・ピアノ初体験という意義?とヒラリーの元気で楽しそうな演奏を聴いたことが収穫でした。やはり、普通のクラシックのコンサートのほうがsaraiには嬉しいかも・・・。



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       ヒラリー・ハーン,  

伝説の名演:チェリビダッケのブルックナー交響曲第8番

コンサート(パーヴォ・ヤルヴィ指揮フランクフルト放送交響楽団)に向けて、ブルックナーの交響曲第8番を集中的に予習していました。
この曲は名指揮者による名盤揃いだし、とにかく演奏時間が長いので、絞りに絞っての予習です。これまでに聴いていないものを中心に聴きました。因みにこれまで聴いたCDでのsaraiの好きなものは以下です。

 ヨッフム、シュターツカペレ・ドレスデン
 ジュリーニ、ウィーン・フィル
 ヴァント、ケルン放送交響楽団
 ハイティンク、アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団

で、今回は世評に高いものを聴き、以下のものが気に入りました。
 クナッパーツブシュ、ミュンヘン・フィル(1962)
 ヨッフム、ベルリン・フィル(シュターツカペレ・ドレスデンと同程度に評価)
 ヴァント、ベルリン・フィル(ケルン放送交響楽団と同程度に評価、北ドイツ放送交響楽団は今一つ)

クナッパーツブシュ+ミュンヘン・フィルは世評通り、素晴らしい演奏。特に第4楽章は力強さと美しさが交錯する空前絶後の演奏で最高の演奏でした。一方、これも世評に高いシューリヒト+ウィーン・フィルは音質ももうひとつであまりピンときませんでした。最新のCDは音質がよくなっているようですから、聴き直す必要があるかもしれません。

というところで、最後に手にしたのがこの運命のCDです。
 チェリビダッケ、ミュンヘン・フィル(1993年ミュンヘン・ライブ)

これは物凄い演奏です。特に第3楽章の究極の美しさは圧倒的です。第4楽章も実に美しい。第1楽章と第2楽章はそこまではいきませんが、他の指揮者の演奏も第1楽章と第2楽章はすべて物足りないので、この演奏は異次元の素晴らしさに感じ入りました。

ここまでの予習で最大の収穫はチェリビダッケのミュンヘンライブを聴けたことです。白状すると、これが初めて聴いたチェリビダッケの演奏です。もちろん、評判は知っていましたが、これほどのものとは露とも知らず、これまで聴いていませんでした。あやうく、ブルックナーの最高峰とも言うべき演奏を聴かずして、人生を終えるところでした。

ここで、パーヴォ・ヤルヴィ指揮フランクフルト放送交響楽団のコンサート(みなとみらいホール)を聴き、その演奏に唖然としてしまいました。

気持ちを取り直し、また、チェリビダッケの伝説のCDを聴くことにしました。
 チェリビダッケ、ミュンヘン・フィル(1994年リスボン・ライブ)

これはいわゆる海賊盤ですが、とてもそうは思えない素晴らしい音質です。さらにそれ以上にライブの雰囲気が実にうまく捉えられており、臨場感に満ちています。演奏は第1楽章と第2楽章も最高に素晴らしく、第3楽章と第4楽章の美しさはミュンヘン・ライブに優るとも劣らないものです。ブルックナーのCDのなかで最高の1枚であるだけでなく、クラシックCDすべてのなかで最高の1枚にも思えます。これに匹敵するCDはとっさに思い当りませんが、ワルター指揮ウィーン・フィルのマーラー交響曲第9番あたりでしょうか。このCDを聴かずにクラシック音楽ファンと言ってきた自分が恥ずかしいくらいです。CDを聴いて、こんなに深く感動したのは久しぶりです。この実演を聴いたら、感動して倒れてしまったかもしれません。

こうなると、さらにもう一つチェリビダッケの伝説のCDを聴かないといけません。
 チェリビダッケ、ミュンヘン・フィル(1990年TOKYO・ライブ)

これは正規盤です。NHKがサントリーホールで収録したものです。これもリスボン・ライブと並び立つ名演のCDです。読者のなかには生で聴かれたかたもいらっしゃるでしょう。凄いものがサントリーホールで演奏されたんですね。第1楽章と第2楽章はリスボン・ライブ以上の素晴らしさです。第3楽章と第4楽章の美しさはリスボン・ライブと比べるようなものではなく、どちらも最高とだけ言っておきます。

チェリビダッケ初心者のsaraiですが、この3枚のライブ盤(ミュンヘン、リスボン、TOKYO)はあらゆるクラシック音楽愛好者に聴くことをお勧めします。もっとも、saraiが聴いていなかっただけなんでしょうか。これらのCDをご紹介いただいたハルくんさんには感謝あるのみです。
ところで、これらのCDを聴くときには注意事項があります。ともかく、第2楽章以外は超スローテンポなので、ただでさえ長いこの曲がともかく長くなり、たっぷりと時間と体力がないと聴けません。ただ、聴いていると、そのあまりの美しさに時間の経過を忘れてしまいます。

チェリビダッケにはシュトゥットガルト放送交響楽団と初期に録音したCDがあり、それはそんなにスローテンポではなさそうです。これも聴かないとね。あと、TOKYOライブはNHKが録画したヴィデオ映像もあるので、これも鑑賞してみます。

その前に明日はサントリーホールで2回目のパーヴォ・ヤルヴィ指揮フランクフルト放送交響楽団のコンサートがあります。チェリビダッケはともかくとしても前回よりもいい演奏であってほしいものです。

最後にですが、こんなにブルックナーの交響曲第8番にこだわっているのは、来年4月にアムステルダムでハイティンク指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏を聴くからです。現在、チェリビダッケの素晴らしい演奏に対抗できるのは、このコンビだと信じています。



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この記事へのコメント

1, 風太さん 2012/06/10 01:09
チェリのブルックナーはどれもこれも大変素晴らしいもので、特に8番のリスボンライブはブルックナー演奏数ある中でも最高峰でしょうか。
他には5番の演奏が私は気に入っています。
5番の2楽章のアダージュの美しさはチェリ以外に考えられないとまで惚れ込んでいます。
あとチェリではリムスキーコルサコフのシェラザードのミュンヘンフィル盤がお薦めです。
昔昔まだチェリが知られていなかった頃、新宿の丸井の地下にあったタワーレコードで、このチェリの紫色のジャケットのライブ盤(METEORレーベル)のシェラザードが千枚単位で売れた伝説が残っています。
ここの店長氏がじつは日本におけるチェリブームの火つけ人だったのですね。
とんでもない人です。w

2, 風太さん 2012/06/10 01:10
ちなみにチェリ以外ではヴァントがチェリの手兵ミュンヘンフィルを振ったシューベルトの未完成は、恐らく未完成の中でも最高峰に位置する名演でしょうね。
もう天から神が舞い降りてきたかのような荘厳な演奏です。
そして同じくヴァントがミュンヘンフィルを振ったブルックナーの4番も超名演です。
この美しさもたとえようもないものです。

3, saraiさん 2012/06/10 17:20
風太さん、初めまして、saraiです。

チェリビダッケはまだブルックナーの8番しか聴いていない初心者です。5番というと、ミュンヘン・フィルの1993年ガスタイクでのライブ録音ですね。1986年の同じくミュンヘン・フィルの東京ライブもありますね。あと、1985年の同じくミュンヘン・フィルのガスタイク・ライブもありますね。時間をみて、聴いてみます。
ヴァントのシューベルトはケルンの全集を聴きましたがとても気に入ってます。ミュンヘン・フィルともやっているんですね。チェックです。ブルックナーの4番はprofilから出ているやつですね。
貴重な情報、ありがとうございました。

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超名演!ヒラリー・ハーン、そして、ブルックナーははたして?@サントリーホール 2012.6.7

今日はサントリーホールで先日の横浜みなとみらいホールとまったく同じプログラムのコンサートを聴きました。先日のコンサートの事はここです。

今日のプログラムはアンコール以外は同じ内容で以下のとおりです。

  ヴァイオリン:ヒラリー・ハーン
  指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
  管弦楽:フランクフルト放送交響楽団

  メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 Op.64
   《アンコール》バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第2番 BWV1003よりグラーヴェ、アレグロ

《休憩》

  ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調
   《アンコール》なし!!

みなとみらいホールでのヒラリーのメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲はsaraiの生涯最高の素晴らしい演奏でした。はたして、今日はそれ以上の演奏ってできるものでしょうか。第1楽章の第1主題は前回同様、素晴らしい響きとめりはりのある表現で最高です。展開部の中間を過ぎて、かなりテンポを落として、十分な表情を付けながら、魅惑的な演奏をくりひろげます。これはたまりません。こんなメンデルスゾーンは聴いたことがない!物凄い演奏です。いったん、テンポアップし、また、テンポダウン。実に抒情的なロマンチシズムに魅了されます。何という演奏でしょう。すぐにカデンツァにはいり、ヒラリーのヴァイオリンの素晴らしい響きにうっとりするだけです。そして、第1楽章のフィナーレ、高揚感に満ちたヴァイオリンの演奏が冴え渡ります。もう夢中になって聴き入るのみです。ヴァイオリンパートが終わり、これがオペラだったら、大声援のところです。今日はパーヴォもうまく伴奏を付けて、ぴったり息が合っています。そのまま、第2楽章にはいります。少し早目のテンポで抒情的な主題が弾かれますが、今日は響きが素晴らしいです。中間部からはぐっと感情を込めて、美しいメロディーが歌われます。また、最初の主題に戻りますが、今度はずっとスローに静謐でデリケートな表現です。抑えた音量でもsaraiの胸に抒情が迫ってきます。この楽章の構成が素晴らしいです。考え抜かれたようにも思えますし、即興的に弾いていたようにも思えます。実に自在な演奏でした。
第3楽章はまさにヴィルトゥオーソ的な演奏です。緻密で大胆な演奏です。パーフェクトというだけでは表現が足りません。完璧な技術をベースに気魄あふれる演奏です。そうなんです。今日のヒラリーには気魄があります。これまでのようなクールさをかなぐり捨てたような気魄が感じられます。胸が熱くなり、大変な緊張感を味わいました。緊張感で胃がしめつけられるほどです。演奏する姿は若く美しい女性ですが、その表現する音楽たるや、過去の巨匠たちの名演を忘れさせるものです。物凄い高みまで上り詰めて、フィナーレ。
これほどのメンデルスゾーンが聴けるとは思ってもみませんでした。新鮮で抒情にあふれ、それでいて気概に満ちた超名演奏です。このまま、ライブ録音でCD化してもらいたいほどです。今回のヒラリーの来日演奏はこれでオシマイ・・・。満足したけれども、また、しばらく聴けないのが残念です。でも、次はいつ何を聴かせてくれるか、楽しみです。

おっと、まだ、アンコールがあります。ホールからの大拍手に応えて、今日は彼女の日本語が聴けました。「バッハのグラーヴェです。」 また、バッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタの素晴らしい響き。前回のアンコールと合わせて、これで第2番のほとんどを聴いてしまいました。アンコールとは言え、これはもうミニリサイタルです。で、もう1曲。前回も聴いたアレグロです。ヒラリーの透き通った声で「バッハのアレグロです。」 前回以上の精度の高い演奏で、気魄に満ちています。これも超名演奏です。もう、これで十分満喫させてもらいました。

休憩後ははっきり言って、全然、期待していないブルックナーの第8番です。前回はがっかりでした。お蔭でチェリビダッケの素晴らしいライブCDを2枚も聴いて、気持ちはすっきりしています。
第1楽章です。うっ・・・、何か違うぞ。オーケストラの響きが美しい。ブルックナーの美しい響きです。どうしたんでしょう。同じオーケストラには思えません。美しい響きが続き、ホルンも無難な演奏。満足の第1楽章です。
第2楽章。やはり、パーヴォのテンポは前回同様速過ぎます。テンポが速いのは構いませんが、オーケストラが十分にこなせなくて、響きが崩れます。ブルックナーは響きが一番大切です。それはチェリビダッケが教えてくれました。中間部はテンポもゆったりとして、とても美しい演奏です。最初の入りのテンポ速過ぎがもったいなかったです。気になったのでおよその演奏時間を計ってみましたが、13分ほどです。とても速いテンポですが、シューリヒトの名演もそれくらいでしたから、ありえない速さではないようです。でも、シューリヒトが振ったのはウィーン・フィルです。ウィーン・フィルなら演奏可能な速さだったんでしょう。でも、入りの速さを別にすれば、この楽章も美しい響きが散りばめられていました。
さて、こうなると期待したくなる第3楽章。前回はだれたような演奏で眠気を催しました。今日は特に後半の美しい響きに圧倒されました。眠気などとんでもないような素晴らしい演奏です。これも時間を計ったら27分ほどで、ゆっくりめの演奏でした。
最後はブルックナー最後の終楽章。第9番は未完で第3楽章までしかありませんからね。これまた、美しい響きに満ちた素晴らしい演奏。この日、最高の演奏でした。まさに終わりよければすべてよしという感じです。これも前半の2楽章、そして、天国のような第3楽章が素晴らしかったからだからこそ言えることです。因みに第4楽章は少し速めの24分ほどでした。残念なのは第4楽章も入りが速過ぎて、響きが濁ったことです。これはパーヴォのブルックナー演奏の今後の課題です。チェリビダッケが手兵とういうべきミュンヘン・フィルを鍛え上げたように、速い演奏でも演奏可能なオーケストラを鍛え上げるか、響き優先で曲の構成を見直すか、長い時間をかけて、模索してもらいたいと思います。saraiはその成果を聴くことはないでしょうけどね。

いずれにせよ、素晴らしいブルックナーでした。昨年の大震災の直前に聴いたリッカルド・シャイー指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のブルックナーに優るとも劣らずという感じでした。そのときの記事はここです。

ところで謎は何故、同じオーケストラ、同じ指揮者、同じ曲がこんなに変身をとげたかです。ひとつはsaraiの耳がおかしいという仮説があります。しかし、ネット上のいくつかの感想を読むと基本的にsaraiと同じく横浜のブルックナーはよくなかったという声が大半です。で、オーケストラの来日スケジュールを調べてみました。来日直後は札幌で、翌日は松戸で非公開コンサート、そして、翌日が横浜みなとみらいホールのコンサート。ヨーロッパからの移動と日本国内の移動、そして、時差ぼけのさめやらぬ中での公演だったのかもしれません。saraiだって、ヨーロッパの旅から戻った直後のコンサートは頭ぼけぼけです。もちろん、オーケストラはプロ集団ですが、やはり人の子。ホルンが寝ぼけた音を出していたのもうなづけます。また、演奏曲目が最悪だったですね。長大なブルックナーの第8番。7番とか9番なら、まだよかったかもしれません。
事実、横浜の翌日の名古屋の愛知芸術劇場の公演ではマーラーの第5番を見事に演奏し、ホルンも好演だったようです。Masaさんのブログをご覧ください。ここです。
昨日のサントリーホールのマーラーの第5番も素晴らしい演奏だったようです。ハルくんさんのブログをご覧ください。ここです。
サントリーホールに腰を落ち着け、マーラーの勢いのまま、ブルックナーの素晴らしい演奏に突入したんですね。

ここで教訓:ヨーロッパのオーケストラの来日公演は来日直後のコンサートはなるべく避けよ!

指揮者や人気ソリストは世界を飛び回っていますから、まさか時差ぼけ演奏はないでしょう。

色々、考えさせられたブルックナーでした。ところでパーヴォは今日はアンコールはやりませんでした。それは正解でしょう。あれだけの演奏の後にブラームスのハンガリー舞曲やシベリウスの悲しきワルツは興ざめですからね。納得です。パーヴォのコンサートでアンコールがなかったのは初めてです。彼もさすがに疲れただろうし、それ以上に、よい演奏ができて満足だったんでしょう。

あくまでもヒラリーのヴァイオリンを聴きにいったコンサートでしたが、期待は2倍も3倍も応えてくれて、とても嬉しい感動のコンサートでした。


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この記事へのコメント

1, Masaさん 2012/06/08 09:07
おはようございます。
まず、ブログの紹介をしていただいて感謝を申しあげます(礼)。

そうですか!!良かったですか! なんか、私もあの横浜公演のブルックナーは本来のヤルヴィ、そしてフランクフルト放送響の力ではないのでは・・・と思っていたんですけど、やはりそうだったんですね。
確かに来日直後の公演は避けるべし・・・これ教訓ですかね(笑)
プロだって人間ですから・・
素晴らしいブルックナーの後にはアンコールは必要ないですよね。それにも共感です。あーすばらしいブルックナー、私も聴きたかったです。
長くなってすいませんが、シャイーのライプツィヒは私も行くはずでした。しかし、3月1日に急病で入院してしまい行けなかったんですよね。残念。
私の中で今一押しのブルックナー指揮者は、ブロムシュテットかも知れません。記憶に残っている名演は、チェコフィルの8番ですね。あと、N響との7番も名演でした。

2, ハルくんさん 2012/06/08 23:42
こんにちは。

記事中での拙ブログの紹介をどうもありがとうございます。
サントリーでは、ブルックナーも素晴らしかったようで良かったですね。
マーラーのほうも期待以上の素晴らしさでした。パーヴォの譜読みの深さと表現力は驚くほどです。Cクライバー以上じゃないかと思いました。
もちろん、だからといってレパートリーの全てを好きになるわけではありませんけれども。

ブルックナーはティーレマンが期待できますね。Rシュトラウスやワーグナーが良い指揮者は、まずブルックナーも良い演奏をしますから。

3, saraiさん 2012/06/08 23:49
Masaさん、こんばんは、saraiです。

フランクフルト放送響はなかなかよかったです。特に気合のはいった低弦セクションの響きが印象的でした。やはり、ドイツのオーケストラは実力がありますね。
シャイーのゲヴァントハウスは残念でしたね。期待以上のブルックナーだったんです。でも、健康第一です。
ブロムシュテットですか。彼はゲヴァントハウスとのベートーヴェンの第7番しか聴いていませんが、派手さはないものの粛々とした演奏に好感を持った記憶があります。今度はバンベルク響との来日ですが、パスしました。
今、saraiが一番期待しているのは何といってもティーレマンです。ブルックナーの第7番、楽しみですね。

4, saraiさん 2012/06/09 00:03
ハルくんさん、こんばんは、saraiです。

いやはや、パーヴォの評価、物凄く高いですね。クライバー以上とは凄いですね。ただ、指揮が絵になるのはクライバーですね。音楽と関係はないですねどね。パーヴォのマーラーはそんなに凄いんですね。パーヴォのブルックナーは残念ながら、チェリビダッケやヨッフムを超えるものではないと思います。やはり、ティーレマンが期待大です。ウィーンの音楽通のかたのご意見ではティーレマンはワーグナーとブルックナーはいいけど、ベートーヴェンやシューマンはやり過ぎでだめってことでした。私は彼のシューマンの第4番に感動しましたけどね。聴きどころでの彼の推進力は凄いとしか言いようがありません。

5, ハルくんさん 2012/06/09 15:59
saraiさん、こんにちは。

絵になるのはクライバーですが、楽譜の読みと表現力ではパーヴォは飛び抜けていますよ。アンコールのハンガリア舞曲などは他の誰にも絶対に出来ない演奏でした。
マーラーはバーンスタインやテンシュテットのスタイルのほうが好きなのですが、あれだけ面白く聴かされるともう降参です。

ティーレマンですが、ベートーヴェンの全集は非常に素晴らしいと思っていますよ。ブラームスはちょっとどうかなとは思いますが。

6, saraiさん 2012/06/09 23:46
ハルくんさん、こんばんは、saraiです。

パーヴォのマーラー、そんなにいいのなら一度は聴いてみましょう。

ティーレマンのベートーヴェンの全集、まだ未聴ですが、入手済です。ゆっくり、聴いてみます。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       ヒラリー・ハーン,  

ウィーンで音楽三昧:カフェでの朝食を求めて、ショッテントーアをうろうろ

2012年4月7日土曜日@ウィーン/1回目

旅の2日目(実質1日目)です。
今回の旅は前半がウィーンWien、中盤がベルリンBerlin、後半がまたウィーンで音楽と美術三昧、そして街歩きとグルメも楽しみます。

昨夕ウィーンのホテルに着き、一晩ぐっすり眠って6時半にお目覚め。
ちょっと青空も見えますが、う~、なんだか寒そう・・・。
今回は、《ウィーンとベルリンのカフェ文化を楽しむ》というサブタイトルをつけた旅。ということで、ホテルには朝食を付けていません。朝食やランチはカフェでいただくことにします。観光のコースにあわせてカフェを楽しみましょう。

早起きしたことだし、天気も雨の心配はなさそうなので、今日はウィーンの大作曲家マーラーのお墓詣りに行きましょう。saraiの敬愛してやまない音楽家です。ウィーン大学Universität Wien近くのショッテントーアSchottentorで乗り換えなので、朝食はウィーン大学の学生達のご贔屓のカフェ・ボティーフCafe Votivかカフェ・シュタインCafé Steinに行くことにして、8時前にはホテルを出発です。ホテル近くのケプラープラッツKeplerplatzからU1(地下鉄1号線)に乗り、カールスプラッツKarlsplatzでU2(地下鉄2号線)に乗り換えてショッテントーアに向かいます。まずはケプラープラッツ駅の自動販売機で8日間回数券を購入します。クレジットカードが使えるので便利です。これで2人で4日間、市内交通機関は乗り放題になります。もちろん使用日にはちゃんと打刻が必要です。


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Uバーンを乗り継いで、ショッテントーアで下車。いつも混雑している駅ですが、土曜日のせいか空いています。地上に出ると、目の前にボティーフ教会Votivkircheの美しい姿が見えます。


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ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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カフェ・ボティーフはすぐに見つかります。しかし、灯りは点いていますが準備中のようです。


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それではボティーフ教会の前を横切って、カフェ・シュタインに向かいましょう。横断歩道を渡って、教会前の広場に行きます。


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芝生の広場は美しく整備され、オブジェのようなテーブルと椅子があります。これは実用的なものではなくアートですね。


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何を表現しているか分からないオブジェもあります。機械文明でも表現しているんでしょうか。


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間近に見るボティーフ教会は美しいです。ただ、ファサードは工事中でちょっと残念・・・。


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広場を横切ると、横断歩道前に地下駐車場への入口があります。路上駐車が普通だと思っていましたが地下駐車場があるんですね。教会前の広場の地下は大きな駐車場のようです。


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カフェ・シュタインはすぐに見つかります。しかし、カフェ・シュタインは真っ暗です(帰りにもチェックしたけどやはり真っ暗。閉店したのか復活祭休暇か?)。


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予定していたお店が2軒ともダメでしたが、カフェ・シュタインの隣のコンディトライカフェ・アイーダCafe Konditorei Aidaが開いているので、ここにしましょう。コンディトライカフェ・アイーダはウィーンのアチコチで見かけますが、まだ一度も入ったことがありません。ケーキ屋さんなのですが、朝食セット位はあるでしょう。アイーダで朝食をいただきます。


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ウィーンで音楽三昧:コンディトライカフェ・アイーダでカフェの朝食

2012年4月7日土曜日@ウィーン/2回目

ボティーフ教会Votivkircheの横でウィーン大学Universität Wienにも近いコンディトライカフェ・アイーダCafe Konditorei Aidaに、ウィーン最初の朝食をいただくために入ります。なかなかすっきりしたデザインの店内です。ウィーンの朝らしく、コーヒーを前に新聞を読む人、おしゃべりをする人で賑わっています。でもなぜかこのお店は、ほとんどが女性客です。


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店内の壁はかわいいイラストで飾られています。あまりウィーンらしくないですが、まあいいでしょう。


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メニューをチェックすると朝食セットがあります。コーヒーとジュースとオープンサンドで7ユーロ。


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この朝食セットをお願いすると、ウェートレスのおばさんがちょっとついてきてと言うので、おばさんに付いてカウンターまで行くと、皿に並べたオープンサンドを見せられます。お皿の上には10種類程のオープンサンドがあり、この中からそれぞれ2つずつを選べということです。オープンサンドはウィーンの朝ご飯の定番ということですが、実はsaraiは初体験です。いろんな種類があり、どれも美味しそうで迷ってしまいます。


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で、これがsaraiの今日の朝食です。


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配偶者の朝食はこれ。


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なかなか美味しいですよ。別メニューでキッシュがあったのでそれもお願いします。これは焼き立て熱々で、とっても美味しいです。


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さて、充分オープンサンドの朝食を楽しんだので、そろそろ出かけようとカフェのテーブルから立ちあがりますが、他のお客さんたちは依然として腰を落ち着けてカフェライフを楽しんでいます。これぞ、ウィーンのカフェですね。


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帰り際にコンディトライカフェ・アイーダのショーケースをチェックしますが、美味しそうなケーキが並んでいます。すごく気になりますが、アイーダのケーキはまた別の機会にいただきましょう。


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こんなお菓子も並んでいます。イースターのケーキでしょうか。


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予定していたカフェは2軒ともお休みでしたが、このコンディトライ・アイーダの朝食も面白くて満足です。それでは、マーラーのお墓詣りに向かいましょう。


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ウィーンで音楽三昧:トラムに乗って、グリンツィング墓地へ

2012年4月7日土曜日@ウィーン/3回目

コンディトライカフェ・アイーダCafe Konditorei Aidaの朝食をいただいたところで、いよいよマーラーのお墓詣りに向かいましょう。ショッテントーアSchottentorのトラム乗り場に戻ります。地上のトラム乗り場はリンク通りRingstraßeを走るトラムの乗り降りのためのものです。


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グリンツィングGrinzingに向かうトラムは地下乗り場なので、地下へ下りていきます。ここが地下のトラム乗り場です。


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地下から見上げるとボティーフ教会Votivkircheも見えています。


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グリンツィング行きのトラムは38番のトラムですが、電光表示板ではあと2分でやってきます。


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グリンツィング行きの38番のトラムが地下乗り場にはいってきます。地下でぐるっと旋回して向きを変えます。このショッテントーアとグリンツィングの間を38番のトラムが向きを変えながら往復してるんです。


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トラムは出発するとすぐに地上に出ます。通りの町並みを眺めていると、配偶者が何かにカメラを向けます。花屋さんがどうしても気になるんですね。


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今度は大きな花屋さんです。配偶者はトラムで素通りしてしまうのがいかにも残念そうです。


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ドナウ運河Donau Kanalに並行に北西の方向に約20分。素晴らしいお家が立ち並ぶ高級住宅街に入っていきます。終点一つ手前のアン・デン・ランゲン・リュッセンAn den langen Lüssenで下車。しっかりグリンツィング墓地Grinzinger Friedhofへの道案内の標識があります。それに従って進めば5分ほどで到着する筈です。


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ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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緑にあふれた広い道を進みます。


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トラムを降りたところから、saraiはIPODでマーラーの交響曲第9番を聴きながら墓地に進むことにします。まずは第1楽章を聴き始めます。もう、胸に迫るものがあります。ちなみに演奏はバルビローリ指揮ベルリン・フィルの歴史的名演奏です。


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地図を手にブラブラ歩いて行くと、途中おばさんが道案内をしてくれます。皆さんとっても親切ですね。道の両側には立派な住宅が立ち並んでいます。


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墓地に近づいたのか、花屋さんがあります。墓地の近くに花屋さんがあるのは日本もウィーンも同じですね。


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ここでお供え用の花を買うか迷いましたが、墓地でも買えると思い見送ります。
墓地は高台にあるようで、道は少しずつ上っていきます。


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やがて、グリンツィング墓地の入口が正面に見えてきます。saraiはマーラーの交響曲第9番で頭の中はうるうるです。


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トラムの停留所からグリンツィング墓地までのルートを国際マーラー協会のHPの地図で確認しておきましょう。


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いよいよマーラーのお墓に向かいます。


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ウィーンで音楽三昧:マーラーのお墓参りは交響曲第9番のアダージョで

2012年4月7日土曜日@ウィーン/4回目

グリンツィング墓地Grinzinger Friedhofの入口の前までやってきます。


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入口を入ると、左手に花が並べられて販売されています。が、どうもsaraiの感性に合う花がありません。先ほどの花屋さんで買ってくればよかったと悔やみます。残念ですが、花はパスすることにします。


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墓地の中は整然とお墓が並んでいます。もちろん、マーラーのお墓への案内板などはありません。


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事前に印刷しておいた国際マーラー協会の案内図に従ってお墓を探すと、すぐに見つかります。周りの豪華な墓石に比べると一見地味そうに見えますが、ヨーゼフ・ホフマンのデザインした素晴らしい墓石です。ユーゲントシュティール様式の墓石なんて、そんじょそこらにあるものじゃありませんね。


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お墓の前で、saraiは一番大好きな交響曲第9番の第4楽章のアダージョを聴き始めます。30分近い長大で美しい音楽です。お墓の前でマーラー晩年の作品に聴き入りながら、静かな感動にふけります。


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ようやく気を取り直したsaraiは、お墓の上に小石を乗せようとしますが悲しいことに届きません。バリトン歌手のハンプソンは簡単に乗せていたのにね。


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それでも、軽く放り投げて乗せることができ、満足というかホッとします。お墓の上には小石が一杯のっています。これでマーラーへの手向けになったでしょうか。


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近くには妻アルマと彼女の娘マノン・グロピウス(マーラーが死んだ後に再婚したドイツの大建築家グロピウスとの間にできた娘)のお墓もあるので、ここにもお参りです。マーラーのお墓の右後方に背中あわせにたっています。


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アルマと言えば、彼女を深く愛していた画家ココシュカの傑作《風の花嫁》のモデルにもなっている女性です。わざわざバーゼルまで足を運び、素晴らしい青い色彩に魅せられたことが思い出されます。できれば、もう一度見に行きたい作品です。アルマへの愛情、そして破局に触発されて生み出された名画中の名画です。アルマほど、大芸術家たちを惹きつけた女性もいないでしょう。
アルマの墓石は、黒くて墓碑銘が見にくいですね。


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お墓には美しいツル日々草の花が咲き誇っています。優しい色です。


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アルマの娘マノン・グロピウスについては、彼女の夭折を悼んで捧げられたベルクの名作ヴァイオリン協奏曲《ある天使の思い出のために》が忘れられません。ベルクはマノンをとても可愛がっていたそうです。彼自身もこの作品の完成後に亡くなり、この作品は遺作になりました。今回は準備不足でしたが、マノンのお墓の前で是非この曲を聴きたいところです。
マノンの墓石は花の間に置かれた3角形の白いものです。夭折した彼女に似合っています。


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マーラーのお墓の前に戻り、マーラーのお墓とアルマのお墓の両方を一緒に見てみようとします。残念ながら、マーラーのお墓からはアルマのお墓の裏側がほんの少し見えるだけです。一番右手の黒い墓石の後方に見えている黒い薄い石がアルマのお墓です。


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マーラーのお墓の上には青空が広がってきます。人間の生と死にこだわっていたマーラーの心情を考えながら、深い感慨を覚えます。


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マーラーのお墓に対峙しながら、静かに消えていく交響曲第9番のアダージョの響きに聴きいります。合掌・・・


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これでマーラーのお墓参りは終わりです。墓地内を散策しながら、帰りましょう。


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ウィーンで音楽三昧:マーラーの墓参りの後はカフェ・ハイナーでゆったり

2012年4月7日土曜日@ウィーン/5回目

マーラーの墓参りはとてもしみじみとしたものになりました。来てよかった!


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マーラーのお墓を離れ、最後にマーラーの妹Justineと彼女の夫アルノルド・ローズ(ウィーン国立歌劇場のコンサートマスターでした)と彼らの娘のアルマ・ローズ(彼女は1944年にアウシュヴィッツ収容所で食中毒かチフスでなくなったそうです)のお墓にもお参り。こんなところにも戦争の傷跡が残っているんですね。


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墓地の端まで行くと、この小高い丘からグリンツィングGrinzingの方が見渡せます。緑が多くて、綺麗な眺めです。


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墓地の中には小さな礼拝堂が建っています。小さくても美しいですね。


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こちらの礼拝堂は修復中です。この墓地はそんなに大きな墓地ではありませんが、よく整備されています。


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墓地を一巡りしました。そろそろ、おいとましましょう。
このグリンツィング墓地Grinzinger Friedhofには、土曜日のせいかそれなりにお参りの人が来ています。ただ、マーラーのお墓には我々がいた30分ほどの間(要するに交響曲第9番のアダージョを聴いている間)に、誰ひとり訪れる人はいませんでした。またウィーンに来る際には、このお墓に足を運びましょう。

墓地から坂道を下り、グリンツィングの方に向かいます。気持ちよく散策できる通りです。


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坂道の右側は緑の木々豊かな公園です。犬も散歩中です。


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先道を下り終えるとグリンツィングの通り、シュトラサーガッセStraßergasseに出ます。右折して、トラム乗り場の方に向かいます。


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グリンツィングの38番のトラムの折り返し点まで歩いてきます。この辺りはホイリゲを訪れるためには来ますが、マーラーのお墓も近かったんですね。


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まだお昼前なので、劇場連盟のチケットセンターBundes Theater Kassenも開いているでしょう。土曜日はオープン時間が12時までなんです。大切なオペラのチケットを受取っておきましょう。ということで、トラムを乗り継いでウィーン国立歌劇場Wiener Staatsoper近くのチケットセンターに向かいます。問題なく予約したチケットを引き取り、一安心です。


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これで、夕方にお友達のHさんに会ってコンサートに行くまではフリーです。お気に入りのカフェ・ハイナーCafe Konditorei L. Heinerでお茶してホテルに戻り、休憩しましょう。

ケルントナー通りKärntner Straßeをブラブラ歩きます。ZARAやFOREVER21のお店が目立ちます。H&Mの袋を持った人もいます。今どきですね。


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懐かしのカフェ・ハイナーもすぐに見えてきます。相変わらず可愛い店先です。


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ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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混んでいるかなと思いましたが、そこそこの混み具合で席はすぐに見つかります。


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ケーキと紅茶をお願いします。見慣れたジョンソン・ブラザースの食器で運ばれてきます。が、紅茶はガラスの器です。いつも通りに紅茶を2人分お願いしたはずなのですが・・・カップの時とポットの時とガラスのコップの時といろいろあります。どこか注文の仕方が違っているのでしょうね。まだまだです。
これがsaraiのチョコレートケーキと紅茶です。


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これが配偶者のシュトゥルーデルと紅茶です。


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もちろんケーキを2人でシェアして、2つの味を楽しみます。
お気に入りのカフェ・ハイナーで美味しいケーキをいただき、またまたウィーンに戻ってきたという幸せをたっぷりと感じながらゆっくり過ごします。
カフェ・ハイナーも、さりげなくイースターの飾り付けをしています。


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カフェ・ハイナーのテーブル席は2階にありますが、クレジットカードで精算する場合はウェートレスのおばさんと一緒に1階のレジに下りていくことになります。いやでもそこで美味しそうなケーキやチョコレートが目に付き、余計なものを買いそうになります。


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カフェ・ハイナーに満足して、シュテファンズプラッツStephansplatzからU1の地下鉄に乗ってホテルに戻り、休憩です。
マーラーのお墓参りとカフェ・ハイナー・・・ウィーンにまた戻ってきた満足感でいっぱいの時間を過ごしました。気持ちよく、お昼寝できそうです。


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ウィーンで音楽三昧:旅の2日目のしめくくりは楽友協会で

2012年4月7日土曜日@ウィーン/6回目

3時までホテルでゆっくり休憩した後、コンサート用の服装に着替えて、お友達のHさんと待ち合わせているカフェ・シュヴァルツェンベルクCafé Schwarzenbergに向かいます。ちょっと小雨模様ですが傘を使うほどでもないので、地下鉄からトラムに乗り換えて、ぎりぎり約束の時間にカフェ・シュヴァルツェンベルクに到着です。


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お店は随分混み合っていますが、Hさんが予約をしていてくれたので、さっと予約席に案内されます。カフェって予約するもんなんですね。日本の感覚と違います。


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メニューで注文の検討をしているとHさんが到着。相変わらず明るい雰囲気の人です。彼女にランチを食べたいと相談してみると、土日は定食メニューのランチはないことを教えられます。土日はアラカルトメニューで注文するんだそうです。saraiはウィーン風コンソメスープとシャンピニオンのオムレツ、配偶者はウィーン風の牛とパスタ入りのスープとサラダを注文。saraiはもちろん白ワインもいただきす。Hさんと話し込んでいるうちに、料理が届きます。

これがsaraiのスープとオムレツ。


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これが配偶者のスープとサラダ。サラダにはチキンフライも付いていて立派な一品です。


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これはパン。


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思いがけず、Hさんからハッピーイースターのプレゼントをいただきます。うさぎさんのスイスチョコレートです。小さなイースターエッグのチョコレートも付いています。


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この後、何を食べたか忘れるほど、話が盛り上がります。途中でメランジェもいただきます。


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あっという間にコンサート直前の時間になり、Hさんとお別れです。それぞれ別のコンサートなんです。明後日はウィーン国立歌劇場Wiener Staatsoperで同じバレエを見るので、またその前に一緒に食事する約束をして、名残惜しく別れます。
カフェ・シュヴァルツェンベルクを出ると目の前がインペリアルホテルHotel Imperial Wienです。その裏がウィーン楽友協会Gesellschaft der Musikfreunde in Wienになります。


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今夜のコンサートは、ウィーン楽友協会での《ウィーンの春》と銘打ったウィーン交響楽団の名曲ガラコンサートです。通常この類のコンサートは敬遠するんですが、指揮が大御所ジョルジュ・プレートルなのでスケジュールに入れました。しかし、1,2週間ほど前にEメールでプレートルがキャンセルした旨を知り、がっくり。代わりの指揮はドゥ・ビリーです。ドゥ・ビリー大好きのHさんは、逆にドゥ・ビリーだったら是非行きたかったと悔しがっていました。まあ、人それぞれです。チケット売り場で予約していたチケットを受取り楽友協会の中に入ると、saraiのネクタイを見た楽友協会の方が「ベリー・ナイス!」と声を掛けてくれました。saraiのネクタイは、前回購入した楽友協会のネクタイなんです。楽友協会の係の男性は全員このネクタイをしており、saraiも係と間違えられそうです。
楽友協会の天井を見上げると実に美しく輝いていました。


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グローサーザールのホールに入ると、今日はTVカメラがはいっています。オーストリア放送協会の中継があるようですね。


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このホールは本当に豪華な内装です。


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コンサートは実に楽しく、そして美しく、最後はアンコールのウィンナー・ワルツで盛り上がって、終了。このコンサートは、オーストリア放送協会がテレビカメラを7~8台も使って力のはいった撮影を行っていました。そのうち、日本でも放送されるかも知れませんね。

終演は9時半過ぎ。楽友協会を出ると、夜空を背景に楽友協会の建物が美しく輝いています。


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地下鉄で10時頃にホテルに戻り、今夜のコンサートのブログ記事を書き上げます。そのときの記事はここです。

明日の夜はウィーン国立歌劇場でワーグナーの大作オペラ《パルジファル》です。4時間の長時間大作で、2回の休憩を入れると5時間を超えるでしょう。明日はゆっくり英気を養って、オペラに臨みます。

旅の2日目(実質1日目)は上々の滑り出しです。


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ウィーンで音楽三昧:今日の朝食はカフェ・モーツァルトで

2012年4月8日日曜日@ウィーン/1回目

旅の3日目です。

昨夜はよく眠れました。だいぶん時差ぼけも解消されてきたのでしょうか。
これも昨夜は早めに休んだからでしょう。ということで、ゆったり朝風呂に入りましょう。書き上げていないブログを書きながら身支度をし、今日の計画を立てます。
今夜は、今回のオペラ・コンサートの演目では配偶者にとっては最難関の5時間にも及ぶワーグナーのオペラです。早くホテルに戻り一寝入りしなくては身が持たないという顔をしています。というわけで、美術史美術館Kunsthistorisches Museumに出かける程度に自重しておき、朝食はその近辺のカフェでいただきましょう。

青空で、ホテルの窓ガラスに陽光が反射しています。今日はちょっと春めいた服装にしましょう。
が、これが大外れ! ホテルを出て震えあがります。真冬の寒さです。青空も無くなっています。まだまだ配偶者はこっちの天候が読み切れていません。部屋に戻るのも面倒なので、我慢してそのまま出かけることにします。まずは、美術館に近いナッシュマルクトNaschmarkt辺りでカフェを探しましょう。地下鉄U1を最寄駅カールスプラッツKarlsplatzで降りて、ナッシュマルクトに向かいます。地下道を歩きますが、ほとんど歩いている人はいません。復活祭の日曜ってこんなものでしょうか。


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カフェ・ムゼウムCafé Museumの前で地上に出て、ナッシュマルクトの方に向かいます。途中で分離派会館Secessionsgebäudeの横を通過します。いつ見ても美しい建物です。


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最初はナッシュマルクトにあるカフェを目指しますが、まだ朝が早すぎるのかナッシュマルクト全体が閉まっています。ガイドブックでは開いている筈なんですけどね。


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仕方がないので、近辺で候補に挙げていたカフェ・シュペールCafe Sperlなどの数軒のカフェに行ってみますが、みんなまだ閉まっています。今日は日曜日ではありますが、それにしても変ですね。特別な復活祭の日だからでしょうか。こちらの文化はよく分かりません。冷え込みが厳しいので早くカフェに入りたいんですけどね。この辺りで探すのを断念して、ここからはやや近めの街中のカフェ・モーツァルトCafe Mozartを目指すことにします。とりあえず、リンク通りRingstraßeに出ます。


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トラムで1駅移動し、お店に行くとやってます!

ここまでの散策のルートを地図で確認しておきましょう。


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けっこう賑わっています。案外ここしかやっていないのかも知れませんね。


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賑わう店内で、なんとかテーブルを確保します。


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さて、朝食メニューはあるでしょうか。簡単なものからアラカルトも含めていろいろあります。ちょっと張り込んで、13ユーロと14ユーロのセットをチョイスします。


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なかなか豪華ですよ。


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ハムやチーズも一味違う美味しさです。配偶者はチョコレートを選びますが、これも美味しいそうです。籠に入ったパンも美味しそうです。でもこれは有料でしょう。あとで食べた数の分だけ請求される筈です。
たっぷり時間をかけて完食です。

さて、そろそろ支払いをして美術館に行きましょう。チェックをお願いすると、さっと請求書が出ました。あれ?パンは数えなくてもいいのかなと思いながら請求書をみると・・・なんと!パンが5個分の6ユーロ加算されています(sarai達は2人で2個食べただけですっ)。食べても食べなくても、籠に入っていた分を請求されるのですね。こんなことは初めてです。カフェ・モーツァルトは要注意ですよ。パンの件をのぞけば、かなり美味しくて料金以上の良さを感じていたのに・・・。店内は明るく綺麗だし、お兄さんたちもとっても感じが良かったんですけどね。ちゃんと抗議しておけばよかったかなと後悔しています。

これから美術館に向かいます。


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ウィーンで音楽三昧:美術史美術館のクリムト展

2012年4月8日日曜日@ウィーン/2回目

カフェ・モーツァルトCafe Mozartでカフェの朝食を楽しんだところで、美術史美術館Kunsthistorisches Museumに行きましょう。美術史美術館はいつもチケット売り場が混んで行列しています。でも案外5分程度なので、ゆっくりと待ちましょう。今までに何度も来ている美術史美術館にまたまたやってきたのは、今ちょうどクリムト展をやっているからです。また、数日後にはベルリン周辺でクラナッハの足跡を尋ねることにしているので、クラナッハの作品をまとめて鑑賞しておきたいからです。クリムト展はちょっと趣が変わっていて、メイン階段の上部にあるクリムトの壁画を間近に見せてくれるという画期的な企画です。間近に見るためにやぐらを組んで、鑑賞用の橋を作ってくれています。


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全部で4組の壁画がありますが、3組まではすぐ目に前で見ることができます。今までは階段の下から遠くの壁画を見上げる感じでほとんど細かいところは見えませんでした。ただし、近くで見たからよかったかと言われれば、良いところ半分悪いところ半分でしょうか。良いところは近くで存分に鑑賞できること。悪い所は、近くから見ると案外それほどの作品ではなかったということです。クリムトはきっと遠くから見られることを計算の上、描いたんでしょう。そんなものです。
やぐらの上からは写真撮影禁止です。やぐらを下りて、階段の下からズームアップして撮影してみます。なかなか綺麗に撮影できませんが、一応ご紹介しておきましょう。

1組目はこれ。


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2組目はこれ。


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3組目はこれ。


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やぐらの上から近くに見えなかったのはこれです。


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クリムト展はこの他に、この壁画の下絵や有名なベートーヴェンフリースの下絵などの展示もあり、とても参考になります。
クリムト展の鑑賞が終わったところで一息入れます。2階の窓からは美術館の中庭の美しい花が見えます。


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名画の数々を鑑賞しながら、クラナッハの絵画を見に行きます。


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ウィーンで音楽三昧:美術史美術館の多過ぎる名画、なかなかクラナッハに到達できず

2012年4月8日日曜日@ウィーン/3回目

クリムト展からクラナッハの絵画に向かいます。途中で名画の数々に出会います。これまでにも当ブログでいろいろ紹介していますが、またまたsaraiの気になった作品をピックアップします。
ラファエロの聖母子の名品、《草原の聖母》です。


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ペルジーノの《聖母子》です。実に緻密に描かれており、衣服の襞や輝きが素晴らしいです。


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今回は異色の画家アルチンボルドの作品をまとめて紹介します。アルチンボルドはミラノ出身のイタリア人画家ですが、ハプスブルグ家の宮廷画家になり、ウィーンで活躍しました。ある意味グロテスクな絵を描きましたが、パズル的な要素が今では受け入れられています。saraiはそんなに好きでも嫌いでもありません。

《冬》です。四季シリーズの1枚です。


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《水》です。四大元素シリーズの1枚です。


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《夏》です。四季シリーズの1枚です。四季シリーズはいくつかのバージョンがあり、この美術史美術館のものが最古のものです。ただ、残念ながらシリーズ全部4枚とも揃ってはいません。ルーブル美術館には4枚とも揃っています。


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《火》です。四大元素シリーズの1枚です。四大元素シリーズの残りの《大地》、《大気》は個人蔵のようです。


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アルチンボルドは以上の4枚が展示されていました。

ジョルジョーネの《3人の哲学者》です。3人の登場人物は、当初は東方3博士として描かれていたことが分かっています。人物が描き直されたことの意図もこの絵画の意味もいまだ謎です。「謎」はジョルジョーネの絵の特徴とも言えますね。


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ジョルジョーネの《若い女の肖像(ラウラ)》です。片方の胸をはだけているのはモデルが高級娼婦であることを示しているそうです。


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マンテーニャの《聖セバスティアヌス》です。この題材の絵画は昨年、ローマのカピトリーニ美術館で見たグイド・レーニの《聖セバスティアヌスの殉教》が思い出されます。実に美しい絵でした。そのときの記事はここです。
あ、もちろん、このマンテーニャの絵も素晴らしい出来です。ただ、グイド・レーニとはちょっと方向性の違う絵です。


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ブリューゲルは既にほとんどの作品を紹介済みですが、未紹介の作品を紹介します。ブリューゲルを紹介した記事はここです。

《牛群の帰り》です。農民の生活で四季を描いたシリーズの一枚で、この絵は秋を描いたものです。


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《雪の狩人》です。ブリューゲルの代表作ですが、前回は特別展のため撮影できませんでした。今回は晴れて撮影できました。


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《子供の遊び》です。この絵は既に紹介済みですが、あることを思い出しました。昨年の4月にニュルンベルクを訪れた際、おもちゃ博物館の外壁にこの絵が巨大に描かれていました(そのときの記事はここ)。そのときはこの絵がウィーンにあることを思い出せませんでしたが、美術史美術館でこの絵に出会ってびっくりしたんです。まあ、ブリューゲルの絵画の3分の1がここに所蔵されているので、そう驚くことではないんですけどね。


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《聖パウロの改宗》です。同一の題材では、カラヴァッジョの《聖パウロの回心》が有名です。昨年の10月にローマのサンタ・マリア・デル・ポポロ聖堂で見ました。そのときの記事はここです。この絵の内容は、部隊を率いる軍人パウロ(回心前の名前はサウロ)に天からのイエス・キリストの声が回心を迫り、落馬したというものです。カラヴァッジョの絵はそのままで分かりやすいですが、このブリューゲルの絵ではどれがパウロなのか分かりません。目を凝らして見ると、絵の中央に青い服を着た男が地面にころんでいます。これがパウロです。みなさん、分かりますか? 分かりにくければ、写真をクリックして拡大表示して探してみてください。中央の馬に乗った黒い服の男の左側に小さな青い服の男がいますよ。


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ブリューゲルは以上です。

ホルバインの《イギリス王妃ジェーン・シーモアの肖像》です。ジェーン・シーモアはイギリス国王ヘンリー8世の3番目の妃です。2番目の妃アン・ブーリンはエリザベス1世の母親ですが、女官のジェーン・シーモアに妃の座を奪われ、死罪になります。この物語はドニゼッティの名作オペラ「アンナ・ボレーナ」の題材になりました。なお、ホルバインの描いたヘンリー8世の絵は昨年、ローマのバルベリーニ国立美術館で見ました。そのときの記事はここです。


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いやはや、名画がたくさんあって、なかなかクラナッハに到達しませんね。


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ウィーンで音楽三昧:美術史美術館のクラナッハを存分に鑑賞し、夜はティーレマンの《パルジファル》

2012年4月8日日曜日@ウィーン/4回目

クラナッハは名品が6点、そして小品が3~4点ありました。すべて、カメラに収めなおしました。ドイツでもかなりの作品と遭遇できることを願っています。彼が亡くなったヴァイマールWeimarや市長まで務めたヴィッテンベルクWittenbergまで足を伸ばします。ベルリンBerlinでも彼の作品が見られるはずです。これまでミュンヘンMünchenやパリParisで見た作品と合わせ、かなりの作品が鑑賞できることになります。
では、美術史美術館Kunsthistorisches Museumのクラナッハの作品を紹介しましょう。

「アダムとイブ」です。2枚の絵に分かれています。前回、1枚にまとまった同じ題材の作品がありましたが、今回は見当たりませんでした。


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「ユディット」です。これは彼の最高傑作とも言える1枚です。なによりもsaraiの大好きな絵です。


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「ザクセン選定侯フリードリッヒⅢ世の鹿狩り」です。クラナッハはヴィッテンベルクに工房を構え、当地の領主ザクセン選帝侯フリードリヒ3世に御用絵師として仕えていました。


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「エデンの園」です。


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「ザクセンの3王女シビラ、エミリアとシドニア」です。


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「ロットと2人の娘」です。


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「キューピッド」です。


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「キリストの磔刑」です。


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「聖ヒエロニムス」です。


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「ブランデンブルク=クラムバッハ辺境伯カジミール」です。


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素晴らしいクラナッハのコレクションです。さすがにウィーン美術史美術館だけのことはあります。
クラナッハを見終わったところで満足して、美術館を出ます。

美術館を出ると屋外はとても寒いので、地下鉄を乗り継ぎ、地上に出ないようにしてホテルに戻ります。それでも、ホテル近くでは小雪が舞う有様で震えあがります。ホテルで暖をとりながら休憩し、今度は暖かい恰好でウィーン国立歌劇場Wiener Staatsoperに向かいます。今日は5時間かかるワーグナー最後の大作《パルジファル》です。ウィーン国立歌劇場にはほぼ開演1時間前に着いたので、歌劇場の建物の中にあるカフェで夕食代わりの軽食をいただきました。

スープとパンです。


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これはウィーン風スープです。


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スープを飲み終わり、まだ少し時間があったので、メランジェもいただきました。


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オペラはそれはもう素晴らしい出来で満場総立ちの拍手でのカーテンコールになりました。saraiはそれはもう感激です。この《パルジファル》は舞台設定が聖金曜日なんです。今日が復活祭の日曜ですから、その聖金曜日から2日後で、上演日程もほぼぴったりでした。
この日の《パルジファル》はまさにティーレマンの《パルジファル》でした。指揮者が主役のオペラって、カルロス・クライバーの《薔薇の騎士》以来のような気がします。ティーレマンはカリスマ性のある素晴らしい指揮者です。歌手ではクンドリー役のデノケも期待通り、実に素晴らしい歌唱でした。このオペラについては既にここに記事をアップ済みです。

暖かい恰好で出かけましたが、帰りはますます冷え込んで、またまた震えあがりながらホテルに駆け込みました。

明日は一転して、ウィーン国立歌劇場でバレエ《アンナ・カレーニナ》を鑑賞します。エイフマンの激しい動きの振り付けをダンサーたちがどう踊りきるか、楽しみです。

その翌日は早朝便でベルリンに向かいます。

今日は結構歩き回ったので、歩数は14901歩にもなりました。あー、くたびれた・・・だけど、満足。


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快演!庄司紗矢香のシマノフスキ・・・大野和士+東京都響@サントリーホール 2012.6.18

何と幸福なことでしょう。10日前にヒラリー・ハーンの素晴らしいメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を聴いたばかりですが、今日は庄司紗矢香の実に見事なシマノフスキのヴァイオリン協奏曲が聴けました。saraiがこれまで聴いた庄司紗矢香の演奏でも最高のものでした。
実は今日のコンサートは期待はしていましたが、不安感も半分ありました。シマノフスキのヴァイオリン協奏曲って、独奏ヴァイオリンの高音域の美しい響きが不可欠ですが、庄司紗矢香は結構これまで、その音域での響きがもう一つに感じていました。それに最近の演奏では、響きを意識的に抑えた内向的な演奏が目立っていました。それはそれで高い精神性を感じさせる演奏で彼女の音楽的充実ぶりを示すものでしたが、その傾向の演奏ではシマノフスキの曲には合わないだろうとも恐れたのです。結果的には、saraiの不安感は杞憂に終わりました。庄司紗矢香の奏でるヴァイオリンの高音域の響きはとっても美しく、感動的でさえありました。このところの庄司紗矢香の充実ぶりは目を見張るものがあります。演奏曲によって、響きを変えて、抑えるべきところは思い切って抑え、歌わせるところは歌わせ、内省的な演奏から熱い演奏まで、実に自在です。彼女はどこかふっきれたようなところもあり、そして、人間的な成長も感じさせられます。これから海外でも評価されていくことでしょう。本当に楽しみで目の離せない音楽家になりました。

というところで、まず、今日のプログラムを紹介します。

  ヴァイオリン:庄司紗矢香
  指揮:大野和士
  管弦楽:東京都交響楽団

  シェーンベルク:浄められた夜 Op.4
  シマノフスキ:ヴァイオリン協奏曲第1番 Op.35

《休憩》

  バルトーク:管弦楽のための協奏曲

まず、シェーンベルクです。シェーンベルクといっても、まだ、無調の作品を書く20年も前の作品です。半音階は多いものの調性はしっかり感じられます。まあ、そんなに解説しなくても有名な曲ですから、演奏内容にはいりましょう。
今日の都響はコンサートマスターが矢部達哉で、第1ヴァイオリンは彼以外はほぼ女性奏者。名人たちですから、今日の演奏は期待できます。忍ぶような低弦の響きが続き、その後、だんだん、熱い響きに変わっていきます。美しい響きですが、心がかき乱されるような演奏です。指揮の大野和士はほとんど大きな動きは見せずに冷静な指揮です。大きな波が2度ほど押し寄せてきて、最後はだんだん沈静化していきます。最後はニ長調の響きです。不意に人間的な温もりのある優しい響きが感じられます。見事なエンディングです。この曲でこういう温もりを感じたことはありませんでした。あくまでも世紀末の爛熟した響きだけだと感じていました。二短調で開始し、ニ長調で終わることで、シェーンブルクはドラマを見事に作りあげていたんですね。こういう調性の申し子のような彼が20年後には、12音技法を発明するのですから、分からないものです。

次はいよいよ庄司紗矢香が登場してのシマノフスキです。協奏曲とはいえ、大規模なオーケストラが控えます。木管楽器の元気のよいフレーズが続き、いよいよ、独奏ヴァイオリンの息の長い高音域の響きが演奏されます。その美しい響きに魅了されます。見事としか言えない庄司紗矢香のヴァイオリンです。オーケストラとの音の融合もパーフェクト。なんと素晴らしい演奏でしょう。この曲は幽玄な響きの音楽だと感じていましたが、かなり弾きこんできたと思われる庄司紗矢香のヴァイオリンは古典的な曲を思わせる安定した響きを奏でます。このあたりが評価のポイントになるでしょうが、saraiは完璧に弾きこなす彼女のヴァイオリンにとても魅力を感じました。なによりも明快な演奏です。1点の曇りもない素晴らしい演奏です。アップテンポでリズミカルに演奏するフレーズも気魄十分で申し分なし。これが庄司紗矢香のシマノフスキの音楽なんですね。とても感動しました。こういう演奏を聴くと、何故か、ベルクのヴァイオリン協奏曲も聴きたくなってしまいます。30分ほどの曲があっという間に終わってしまったような感覚を覚えるくらい、集中して音楽に没入できました。
次は10月に彼女のリサイタルを2回聴く予定です。また、まったく違うスタイルの演奏を聴かせてくれるでしょう。楽しみです。

休憩後、バルトークです。この曲は学生時代、夢中になって、下宿の部屋でヘッドフォンをかぶって、フリッツ・ライナー指揮シカゴ響のLPレコードを繰り返し、繰り返し、盤がすりきれるほど聴いた曲です。もっとも、カップリングしていた《弦と打とチェレスタの音楽》のほうがもっとsaraiの心を捉えていました。そういう刷り込みのある音楽ですから、余程の演奏をしてくれない限り、saraiの心が打ち震えることはありません。今日の都響の演奏は技術的は素晴らしく、特に第5楽章の充実度には驚かされましたが、先鋭的で切迫感のあるバルトークからは遠いものでした。もっと心にズシンとくるような演奏を期待したいものです。誤解のないように言うと、バルトークには思い入れが強くて、とても高いハードルをたててしまいます。今日の演奏も一般的には良い演奏でしたが、saraiには物足りなかったということです。

今日は庄司紗矢香の素晴らしいヴァイオリンが聴けただけで十分満足したコンサートでした。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       庄司紗矢香,  

ウィーンで音楽三昧:青空に誘われてプラーターへ

2012年4月9日月曜日@ウィーン/1回目

旅の4日目です。

素晴らしい青空です。でも、とっても気温は低く寒そうです。

寒そうですが、あまりの気持ち良さそうなお天気につられて、久しぶりにプラーター公園Der Wiener Praterに行ってみたくなります。20年ほど前に行ったことがあるのですが、観覧車に乗ったことしか覚えていません。ホテルからは、トラムの0番に乗れば終点がプラーターで、行くのはとっても簡単です。ホテルを出て、トラムの停留所コルンブスプラッツColumbusplatzに着きます。雲ひとつない青空です。


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0番のトラムはすぐに来て、乗りこむとウィーン南駅Wien Südbahnhofの工事現場の横を通り、市街地を少し走り、ドナウ運河Donau Kanalの橋にさしかかります。


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ドナウ運河を渡ります。もうプラーター公園はすぐです。


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車窓からはとても綺麗な花が咲いているのが見えます。八重桜か、花桃でしょうか。


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プラーター・シュテルン駅Pratersternにあっという間に着きます。目の前にはSバーンのウィーン北駅Bahnhof Wien Nordの立派な建物があります。


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こんな素敵なお天気に遊園地に行くのですから、お弁当を持って行きたくなりますよね。駅にはテイクアウトできるお店がいっぱいあります。パンやソーセージ、唐揚げなどを購入して遊園地に向かいます。
ウィーン北駅が公園への入り口みたいなもんです。駅の建物を出ると大観覧車が見えています。


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駅前の通りを渡って、プラーター公園の方に歩きます。


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並木道がプラーター公園に続いています。


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プラーター公園が間近に迫ります。


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並木道の横には広大な芝生の広場があります。ここはもう既にプラーター公園の一部のようです。


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遊園地に到着です。嬉しいことに遊園地は入場無料です。お天気に誘われたのかそれなりに賑わっています。


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入ってすぐのところはお店が立ち並び、ちょっとおとぎの国に紛れ込んだ雰囲気です。


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まだ、プラーター公園の散策を始めたばかりですが、散策のルートを地図で確認しておきましょう。


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これからプラーター公園で楽しみます。


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ウィーンで音楽三昧:プラーターではやっぱり観覧車に乗らなくっちゃね

2012年4月9日月曜日@ウィーン/2回目

プラーターPraterの遊園地にはジェットコースターなどの乗り物もいろいろあるようですが、これらはパス。saraiは観覧車とプラーターの中を走る蒸気機関車のコンビチケットを購入。まずは観覧車に向かいます。


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観覧車乗り場の建物に入ると、チケット売り場に長い行列ができています。アレ?遊園地の入り口で買えばすぐに買えるのにね・・・。


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行列を横目に、観覧車を利用した可愛いディスプレイを眺めながら乗り場に向かいます。


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乗り場にも行列は出来ています。


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ここの観覧車は1台に20人位は乗れるので、行列ができていてもほとんど待たずに乗れます。すぐに順番が回ってきて、観覧車の間近に近づきます。


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さあ、みなさんの後に続いて乗り込みましょう。


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乗りこむとドアが閉じられて、観覧車が動き始めます。


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観覧車の中で食事もできたような気がしたのですが、それはテーブルがしつらえられた特別車両だけのようです。saraiの乗った車両は、テーブルも何もないさっぱりとしたものです。
映画「第3の男」で有名といってもあまりに昔のことですが、有名な観覧車でウィーンの街を展望しましょう。まずは目の前にジェットコースターが見えてきます。


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だんだんと上昇するにつれて、プラーターの森の緑が見えてきます。


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真っ白く咲き誇った花も見えます。


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ジェットコースターの向こうにウィーンの町並みが広がっています。


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やがて、プラーターの森の緑の先に街の建物の連なりがすっかり見渡せるようになってきます。


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観覧車はゆっくりとした動きですが、やがて頂点に近づいてきます。真下には先ほど入ってきた遊園地の広場も見えています。


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ちょうど頂点にさしかかります。と、隣の車両がよく見えます。無人です。そして、クロスのかかったテーブルがあります。この16番の車両が食事のできる特別車両だったんですね。saraiの乗ったのは隣の14番の車両でした。眺めを楽しみながら、お茶するのもよかったかな。


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ここからは公園内はもとより、シュテファン大聖堂Stephansdom、ベルヴェデーレ宮殿Schloss Belvedereまでが見渡せます。十分景色が堪能できます。


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下りだすとあっというまに下まで一直線。不思議なものです。こうして、久しぶりの観覧車の体験も終了。地上に下り立ちます。


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帰りに観覧車乗り場の入口を見ると、まだまだ長い行列ができています。人気があるんですね。


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観覧車の建物を出て、そろそろお弁当にしましょう。
地図で場所を確認しておきましょう。


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この後、さらにプラーター散策は続きます。


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ウィーンで音楽三昧:プラーターでお弁当

2012年4月9日月曜日@ウィーン/3回目

プラーターPraterの観覧車を楽しんだ後、公園内にベンチをみつけてお弁当を広げます。さきほどウィーン北駅Bahnhof Wien Nordで仕入れたパンと惣菜です。


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日本ではお花見宴会で盛り上がっているだろなと思いながら周りを見渡すと、お弁当を食べているのは私達だけ。大勢の人が散歩し、ベンチで寛いでいるのに・・・。美味しいお弁当を食べながらだんだん不安になってきます。園内は飲食禁止?・・・もう食べちゃったもんね。私達っていけないことをしたのか、後でお友達のHさんに聞いてみましょう。


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綺麗なチューリップが咲いています。トレッキングスタイルで歩く人、家族で自転車に乗る人、ローラースケートを楽しむ人など様々です。一人乗りの馬車(競技用かな)を走らせている人もいます。


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さて、蒸気機関車に乗って、プラーターの奥まで行ってみましょう。ここは元はハプスブルグ家の狩猟地だったところで、とっても広くて歩くのは簡単ではありませんからね。森の中に広い真っ直ぐな道がずっと通っています。まさにオペラ《薔薇の騎士》を思い起こさせます。第1幕の最後に元帥夫人がオクタヴィアン伯爵に、後でプラーターで馬車を走らせましょうと言ってます。その馬車を走らせる道がこの通りなんでしょう。


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少しこの通りを歩いてみますが、とても気持ちのよい通りです。ハウプトアレー通りHauptalleeという名前の通りで、マロニエの並木がずっと立ち並んでいます。


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通りは果てしなく続いています。蒸気機関車に乗りましょう。このミニ蒸気機関車はリリプトバーンLiliput-Bahnという鉄道です。


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ここがリリプトバーンの乗り場です。


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係の人にコンビチケットを見せて、乗り場に向かいます。リリプトバーンの車両には木製のベンチ席が並んでいます。結構空席が多く、適当な席に乗りこみました。


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すぐに出発するようです。プラーターの森のなかの鉄道乗車を楽しみましょう。

ここまでの散策のルートを地図で確認しておきましょう。


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ウィーンで音楽三昧:プラーターのミニ蒸気機関車リリプトバーン

2012年4月9日月曜日@ウィーン/4回目

蒸気機関車が出発します。小さいとはいえ、れっきとした蒸気機関車はなかなかパワフルに客車を引っ張っていきます。


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右手は芝生の広場が広がっています。周りの景色もよく、なかなか快適なミニ鉄道です。


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左手は遊園地の施設が並んでいて、岩山の遊戯施設の前を通り過ぎます。


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最初の駅、シュヴァイツァーハウス駅Schweizerhausに停車します。でも、この途中駅で乗り降りする人はいません。


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再び出発した蒸気機関車は、もくもく煙を吐きながら林の中をかなりのスピードで走ります。


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周りには色々な施設が点在しています。テニスコートのすぐ横を通り過ぎます。


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次の駅、ロトゥンデ駅Rotundeに停車です。ここでも乗り降りはありません。


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また、蒸気機関車が力強く出発。もう、かなりの距離を走っています。


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多分終点と思われる駅プラータースタディオンPrater Stadionに到着します。プラーターの森の奥のほうまでやってきました。


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ここでほとんどの乗客は下ります。saraiと配偶者も下りましょう。蒸気機関車は煙を吐いています。


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ここまでの鉄道ルートを地図で確認しておきましょう。


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近くに寄ってみると、蒸気機関車はなかなかの迫力です。間近に写真を撮っている人もいます。


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saraiも負けずに蒸気機関車をアップで撮影します。機関車はミニですが運転士は大きな人ですね。


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前の方からもパチリ。saraiも俄か鉄ちゃんになった気分です。


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たまにはこういうミニ鉄道に乗るのもなかなか楽しいものです。乗客も子供より大人の方がずっと多いですよ。

プラーターの森の一番奥のはずれでの下車なので、プラーターの入口まで戻るにはかなりの距離がありそうですが、頑張って歩いて戻りましょう。


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ウィーンで音楽三昧:お昼のプラーター公園のあと、夜はバレエ《アンナ・カレーニナ》にうっとり

2012年4月9日月曜日@ウィーン/5回目

プラーターPraterのミニ蒸気機関車リリプトバーンLiliput-Bahnの駅からプラーター公園の入り口に向かって歩き始めます。蒸気機関車は既に出発し、駅はからっぽです。


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森の中に大きな並木道、ハウプトアレー通りHauptalleeがまっすぐに続いています。


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真ん中の広い道は自転車などの往来も多くて歩きにくいので、脇の細い道を歩きます。細いといっても、ご覧の通りゆったりした道です。


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広い道には馬車も走っています。長閑な光景です。


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道の横には気持ちのよい緑の森が広がっています。


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野原にはぽつりとチューリップの花が咲いています。


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しばらく歩くと、広い並木道の先に市内を走るトラムが見えます。こんな所にトラムなんか走っていたでしょうか・・・。売店の横にトラムが停まっているので、配偶者はレストランに利用されている古いトラム車両だろうと言います。が、近寄ってみると、現役のトラムそのものです!


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こんなプラーターの真ん中にトラムの停留所があるとは思いもしませんでした。プラーターの入り口まで戻るにはまだままだ歩かないと行けないので、ちょっとズルしてここからトラムでホテルに戻りましょう。この停留所はPrater Hauptallee(プラーターハウプトアレー)で、1番線のトラムの折り返し点になっています。

ここまでの散策のルートを地図で確認しておきましょう。


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乗車したトラムが動き出すと車窓に面白いものが見えます。野球のグラウンドです。ユニフォームを着た選手たちが野球の試合をやっています。日本では見慣れた光景ですが、ウィーンで見るとは驚きです。こちらはサッカーでしょうね。


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このトラムの路線は、ドナウ運河Donau Kanalを渡ると旧市街のリンク通りRingstraßeをグルリと廻る路線で、思いがけずリンク通りに沿った観光をすることになります。シュヴェーデンプラッツSchwedenplatzでリンク通りにはいります。


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シュヴェーデンプラッツからリンク通りを半周して、カールスプラッツKarlsplatzでトラムを降りて、地下鉄に乗り換えてホテルに戻ります。

早々にホテルに引き上げてきたのは、昨日の素晴らしかった《パルジファル》の記事を記憶が鮮明なうちに書き上げたいというsaraiの希望からです。せっせと記事を書く間、配偶者はグッスリお昼寝です。

夕方、お友達のHさんがやってきます。車でピックアップしてもらって、夕食に出かけます。Hさんのご自宅近くの丘にある見晴らしの良い気楽なレストランSALETTLです。


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Hさんも散歩の途中によく利用するらしく、地元の方たちの憩いの場所のようです。saraiもちょっとウィーン子気分です。レストランの建物は簡素で居心地がよさそうです。


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建物の中には入らずに見晴らしの良い屋外のテーブルで食事を頂きます。ちょっと寒いですが・・・。


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で、先ほど気になったプラーターでのお弁当のことを聞いてみます。と、もちろん園内飲食禁止ではないとのこと。ただし、ベンチでお弁当を食べるということはちょっと貧しい人のすることで、普通はレストランやカフェで食事をするとのことです。確かに、こちらはお店の外にテラス席が設けてあり、皆さん外で食事を楽しんでいますものね。日本との文化の違いですね。

まずは白ワインをいただきます。


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料理が次々に運ばれてきます。
ヌードル入りスープです。


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チーズと野菜を挟んだクロワッサンです。


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野菜サラダです。新鮮な野菜は海外では嬉しいですね。


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リゾットです。


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野菜たっぷりのミネストローネです。


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食事はとっても美味しいものでした。

食事の後、一緒にウィーン国立歌劇場Wiener Staatsoperに向かいます。レストランの前は夕景になっています。


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ウィーン国立歌劇場ではバレエ《アンナ・カレーニナ》の鑑賞です。一緒に鑑賞することになったのは偶然ですが、必然とも言えるかもしれません。いいものは誰にとってもいいんです。

まあ、これが美の極致というんでしょう。うっとりなんて生易しいものではありませんでした。生のバレエの迫力、ウィーン国立歌劇場のオーケストラの演奏するチャイコフスキーの音楽のため息の出るような美しさ、まさにパーフェクトな公演でした。この公演についてはここにアップ済みです。

公演後はHさんにホテルまで車で送ってもらい楽ちんでした。何から何までありがとうございました!

明日は、早朝ベルリンに向かうので、荷物だけ準備してオヤスミナサイ。

今日はプラーター公園の広い敷地を歩いた割には歩数は1万歩には及ばず、8200歩でした。公園の途中でトラムに乗ってしまったのが災いしたようです。


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梅雨の時期に行く京都の旅:スタート

2012年6月24日日曜日@京都/1回目

ウィーン・ベルリンの旅から戻り約2ヶ月。そろそろ旅が恋しくなってきました。が、日本は梅雨。旅には最も適さない時期です。雨がシトシト降り続けるかもしれないお天気でも楽しめる場所・・・そうだ、京都に行こう! 傘をさしながらのそぞろ歩きも風情があることでしょう。
ホテルは、最近気に入っているリゾート型マンション。のんびり気ままな滞在型の旅にはなかなか良いものです。3連泊で予約しました。
さて、京都までの足はどうしましょうか。愛車プリウスを走らせるのがもちろん経済的ですが、雨の中の高速道路のドライブはあまりお奨めではないですよね。それに、京都のそぞろ歩きにはマイカーは不要です。
お得な料金の新幹線はないものでしょうか。一般的には、「ぷらっとこだま」新横浜⇔京都19600円、ワンドリンク付きでしょうね。でも、これではまだまだ高過ぎですし、こだまのみしか利用できないというのもなんだかね。
と、「JR東海50+」なるものを発見。これは50才からの旅クラブで、新幹線のぞみにも乗れて(列車指定あり)、一泊付きで18000円前後(選択するホテルにより価格が異なる)。のぞみが利用でき、タダでホテルが付いてくるようなものですから、これはなかなか注目に値します。が、調べてみると、ホテルと一体化していて、一泊する日の前後の新幹線しか利用できないみたい。saraiのように自前でホテルを準備する場合には使えないようです。が、こんなことで諦めるようなsaraiではありませんね。と、JTBの「ほな、いこか!京都」なるものを発見。これは、ほとんど「JR東海50+」と同じ内容にも関わらず、希望の日の新幹線が利用できるのですっ。これはありがたいですね。梅雨の時期だからこその超お得な料金設定。迷わずこれに決定です。そして、新幹線に付いてきた1泊をあり難く利用させてもらって、4泊5日の豪華な旅になりました。

さて、日程が決まったところで、saraiが考えることは・・・コンサートはないかな?
ありましたよ。

京都市交響楽団コンサート@京都コンサートホール
 指揮:広上淳一、ピアノ:小川典子、ナビゲーター:ガレッジセール
 ホルスト:組曲《惑星》から《木星》
 ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲
 ロッシーニ:《ウィリアム・テル》序曲から《スイス軍の行進》
 モーツァルト:歌劇《魔笛》序曲
 マーラー:交響曲第1番《巨人》から第4楽章

京都駅に着いて、約1時間後に開演ですが、何とか間に合うでしょう。早速、インターネットで予約しましょう。えっ、満席・・・。
そんなことで諦めるsaraiではありません。直接、京都市交響楽団の窓口に電話しました。何とか席を確保できました。かなり、後方の席ですが、贅沢は言えません。普段はあまり聴かないガラ・コンサートですが、小川典子のピアノのラフマニノフ《パガニーニの主題による狂詩曲》は聴きごたえがありそうです。

と、急遽企画した「梅雨の時期に行く京都の旅」のスタートです。
しゅっぱ~つ!


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小川典子、流石のラフマニノフwith京響+広上淳一@京都コンサートホール 2012.6.24

京都の旅ということで、京都で40年ぶりにコンサートを聴きます。そう、40年前はsaraiは京都の学生でした。当時は京都会館での京都市交響楽団コンサートを乏しい小遣いをやりくりしながら聴いていました。まだ日本で名前が知られ始めたマルタ・アルゲリッチも京都市交響楽団と共演したことが懐かしく思い出されます。常任指揮者は渡辺暁雄さんでした、多分。
その岡崎の京都会館は現在休館中。コンサートは北山の京都コンサートホールで開かれています。saraiはもちろん、この京都コンサートホールは初体験。とても立派なホールでした。外観はこんな感じです。


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ホールの内部はこんな感じです。東京オペラシティホールに似た感じでしょうか。


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ホールまでの通路も螺旋状の斜路になっていて、ユニバーサルデザインに基づいています。バチカン美術館と同じような感じです。


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音の響きはまずまずといったところです。もちろん、昔の京都会館とは比べものにならないくらい良くなっています。
さて、今日のコンサートは子供連れでも楽しめるオーケストラ・ディスカバリー2012と銘打ったものです。だからと言って、曲目は必ずしも子供向けとは思えないものが多いのが不思議です。だからこそ、saraiも聴きに行く気になったんです。
今日のキャストとプログラムは以下です。

 ピアノ:小川典子
 指揮:広上淳一
 ナビゲーター:ガレッジセール
 管弦楽:京都市交響楽団コンサート
 、、
 ホルスト:組曲《惑星》から《木星》
 ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲

  《休憩》

 ロッシーニ:《ウィリアム・テル》序曲から《スイス軍の行進》
 モーツァルト:歌劇《魔笛》序曲
 マーラー:交響曲第1番《巨人》から第4楽章

まずはホルストの有名なジュピターです。40年ぶりに聴く京都市交響楽団のお手並み拝見です。おっ、なかなか切れのいい響きの演奏です。弦楽器、特に第1ヴァイオリンの響きが弱いですが、奏者の数も少ないので仕方ありません。演奏の質は弦、木管、金管のバランスのよいアンサンブルで満足です。ちょっと金管の響きがデラックスなのもご愛嬌です。京都に住んでいたら、間違いなく、京響の定期会員になって、応援していたところです。40年前の演奏よりも確実にアンサンブル力は向上して、響きの透明度はよくなっています。音楽そのものの質はよく聴きこまないと何とも言えません。曲は歯切れのよい演奏から、あの有名な旋律に移ります。弦が中心での美しい演奏です。もっと分厚い響きなら、言うことありませんが、これで十分とも言えます。また、歯切れのいい演奏に戻って、気持ち良くフィナーレ。なかなか、よい出だしです。
ここで指揮の広上淳一がマイクを取って、ガレッジセールの二人をステージに呼び出し、漫談のような解説が始まります。これでクラシックのファンが増えるきっかけになるといいですね。そうこうするうちに、ピアノがステージ中央に引き出されて、次の曲の準備完了。一番、楽しみにしていたラフマニノフの《パガニーニの主題による狂詩曲》です。

小川典子が赤いドレスに身を包み、颯爽と登場。期待通りの素晴らしい演奏です。ガンガン弾くべきところは彼女のお得意だし、内省的な響きの演奏にも納得。一番盛り上がる第18変奏の有名な旋律は綺麗なタッチで美しい演奏、その旋律を受け継いだオーケストラは抑えた演奏でピアノの和音の響きを際立たせ、なかなかのサポートで感心しました。ある意味、頂点を過ぎたとも思える曲はどうしてどうして、ピアノの鋭い技巧が際立って、さらにヒートアップします。最終の第24演奏まで息継ぐ暇もなしという感じで一気に突進していきます。こんなガラ・コンサートで聴くのがもったいないような素晴らしい小川典子のピアノ独奏でした。トッパンホールで聴いたプロコフィエフのソナタも凄い迫力の演奏でした。そのときの記事はここです。今回はラフマニノフということで違いはありますが、これも小川典子の真骨頂を見た思いです。ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番も聴いてみたくなりますね。もちろん、プロコフィエフのピアノ協奏曲も聴きたいです。上原彩子とまた違う個性で、日本人でこれほどプロコフィエフとラフマニノフが弾けるピアニストが2人もいるのは大変な驚きと喜びです。

休憩後、ウィリアム・テル序曲と魔笛序曲です。これも切れ味のよいピュアーな響きの演奏でしたが、まあ、軽く聴けばよい音楽でしょう。

最後はマーラー。巨人の第4楽章だけ。一番の聴きどころの楽章ですが、第3楽章からのつながりを欠くので、どうでしょうね。ただ、演奏は次第に熱を帯びて、このオーケストラの能力ぎりぎりまで出し切った演奏になり、国内のオーケストラとしては最高水準のマーラー演奏になりました。ここまで演奏できるのなら、大編成のオーケストラ(特に弦楽セクション)で全曲聴きたかったところです。
まあ、9月からはインバル+東京都交響楽団のマーラー・チクルスが始まるので、この交響曲第1番もじっくりと聴けます。お楽しみはそのときまで取っておきましょう。
なお、予習で聴いたテンシュテット畢生のシカゴ交響楽団とのライブCDには、本当に感動しました。この曲の真髄を聴いた思いです。マーラーファン必聴のCDですが、saraiはテンシシュテットは全集盤のロンドン・フィルのスタジオ録音しか聴いていませんでした。同じ指揮者とは言え、まったく別次元の演奏です。未聴の方は是非聴いてみられることをお勧めします。saraiはこのCDでこの交響曲の評価が一変してしまいました。

懐かしい京都でのコンサートを聴けて、とても幸福な気分になりました。青春時代の自分が戻ってきたような感じでした。



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この記事へのコメント

1, Masaさん 2012/06/26 16:15
こんにちわ。京響は僕も大好きなオケです。名古屋公演もしてくれるので、うれしいです。
名古屋フィルにいたホルン主席の水無瀬さんが、京響に移られたんですよね。水無瀬さんの音が大好きだったので、少し悔しい気持ちなんです(笑)

・・・私は四日市(三重県)に住んでいるので、名古屋が拠点。よって名古屋フィルのサポーターなんです(笑)

2, saraiさん 2012/06/26 22:41
Masaさん、こんばんは。saraiです。

40年ぶりの京響でしたが、少なくとも技術的・機能的には格段に向上していました。特に印象深かったのは弦の奏者に女性が圧倒的に増えていたことです。これは東京のオーケストラも同じ傾向ですが、若い女性弦楽器奏者の優秀さは驚くほどです。
力量のある指揮者次第で素晴らしい演奏を聴くことができますね。

名古屋フィル、今度はそのオーケストラも聴いてみないといけませんね。全国的にオーケストラの実力が上がっているのかもしれません。Msaさんがサポーターの名古屋フィルのお手並みも拝見しましょう。

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梅雨の時期に行く京都の旅:1日目の夕食は京うどん

2012年6月24日日曜日@京都/2回目

梅雨の時期の京都の旅、1日目です。

新幹線のぞみで京都に着き、そのまま京都コンサートホールに地下鉄で移動して、コンサートを堪能しました。コンサート終了後、地下鉄を乗り継いで、岡崎の平安神宮近くのリゾートマンションにチェックイン。部屋に荷物を置いて、まずは夕食に出かけましょう。リゾートマンションのスタッフの情報では、近くの美味しくてリーズナブルな価格のお店といえば京うどんのお店がお勧めのようです。1軒は、ネットでもチェックしてみましたが、行列のできる有名店《山元麺蔵》。もう1軒は、その隣にある《岡北》で、このお店も1,2を争う人気の店ということです。有名な京うどんのお店が2軒並んでいるというのは面白いですね。これは是非様子を見に行って、状況を見ながらどちらかのお店を選びましょう。
京うどんのお店に行く前に、明日の朝食用のパンを仕入れます。ベーカリーカフェ・あるぺんROSEでパンだけを買えるかを訊くとOKとのことです。


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ここでパンを購入します。そんなに種類は多くはないですが、なかなか美味しそうです。


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セブン・イレブンの平安神宮前店に寄ります。全国同じ内容のコンビニは様子が分かるので楽ですね。でもこのセブン・イレブンはちょっと変わっています。お店の前の駐車場に、緋もうせんのひかれた縁台が並んでいて、この縁台に座ってアイスクリームなどを食べています。さすが、京都のコンビニですね。


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saraiは、ここでサラダや牛乳を仕入れました。このセブン・イレブンを出ると、目の前には平安神宮の赤い鳥居が立っています。


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さあ、京うどん屋さんに行ってみましょう。琵琶湖疏水に沿って歩き、橋を渡ります。疏水の流れは周りの緑が映り込んで綺麗です。


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京うどん屋さんは遠くからでも行列が確認できます。これは、楽しみですね。近づいてみると、行列ができているのは《山元麺蔵》。かなり若い子の集団がわいわい言いながら楽しそうに並んでいます。


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行列はお店の中まで続いています。ネットの情報通りで、このお店はお客の回転が悪いそうで、これでは1時間近くは待たされそうです。と、お隣の《岡北》は行列もなくすぐに頂けそうです。


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そっと戸を開けて中を窺うと、こちらは店内も小奇麗でなかなかお洒落です。お客さんも落ち着いた大人が多いようです。《岡北》にしましょう。《山元麺蔵》はまたの機会ということで・・・。
テーブルについて、店内の様子を見ると、テーブルの間の間隔も広く、内装も綺麗です。


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《岡北》お勧めの天とじ丼と天とじうどんをお願いします。
待つこと暫し、届いた天とじ丼のフワフワ卵は、今まで見たことも食べたこともないものです。一口頂くと、これは美味しい!ご飯にはジュバジュバとお汁が染み込んでいます。


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しばらくして、今度は天とじうどんが運ばれてきました。汁の上に載っている卵はさすがにフワフワというわけにはいきませんが、その代わり、汁と天ぷらの衣の融合が素晴らしく、食べたことのない食感です。肝心のうどんですが、讃岐うどんのような腰の強さはありませんが、つるつるの食感で柔らかい麺がのどにするっとはいっていきます。腰の強くないうどんで美味しいと思ったのは初体験でした。


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満足の夕食になりました。
こうして、京都の旅の1日目は満足して完了。夜、雨が降り出しましたが、明日は天気はどうなるでしょうね。お天気次第で散策するところを検討しましょう。


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梅雨の時期に行く京都の旅:京阪三条まで京の街歩き

2012年6月25日月曜日@京都/1回目

梅雨の時期の京都の旅、2日目です。

朝になると配偶者の奇声で起こされます。昨夜はポツポツと一晩中雨音が聞こえていたのに、その雨が上がったどころか、日が差しているんです。配偶者の「どや顔」。では、ちゃっちゃっと朝食を済ませて、今日は鞍馬に出かけましょう。メインは鞍馬温泉と川床料理です。早速、電話予約を入れます。ところが返ってきた返事はすげなく、6月中の平日は川床料理はやっていませんとのこと。7月と8月は毎日やっているそうです。まあ仕方ありません。計画を変更して、鞍馬には行きますが、昼食は貴船まで歩いていっていただきましょう。鞍馬温泉はまた次の機会にします。
さて、鞍馬には出町柳から叡電に乗っていきます。この岡崎のリゾートマンションから出町柳までどうやっていこうかと配偶者と相談していると、リゾートマンションのスタッフから、京阪三条まで歩いて京阪電車で出町柳まで行くといいとの助言。その方針に従って、出かけましょう。

琵琶湖疏水に沿って歩きます。平安神宮の赤い鳥居が見えてきました。


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途中で疏水から分流している白川の流れに沿って歩きます。白川の流れの綺麗なこと、素晴らしいです。


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川沿いの道は細い路地なのですが、多くの人が歩いています。川にかかる実に細い橋をみなさん、平気に渡っています。saraiも今度は渡ってみましょう。


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ちょっとした辻には、神社仏閣があるのが京都。小さなお稲荷さんがありました。


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あえて大きな通りには出ないで路地を歩くことにします。古い建物が目立ちます。


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京都に特有な町屋が民宿になっていました。


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京都の民家の前には花が多いというのが配偶者の感想です。saraiは見逃していました。


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やがて東山三条に出て、そこから三条通りを鴨川の方に向かいます。通り沿いに立派な建物があります。造りからは造り酒屋のようです。よく見るとちょっと違って、酢の製造元でした。


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今度は、大きな木に囲まれた大将軍神社が目に入ります。ちょっと寄ってみましょう。


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ちょうど、夏の風情の茅の輪くぐりをやっていました。


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本当は3度くぐらないといけないようですが、1回に省略・・・これではご利益はありませんね。
境内には、樹齢800年という大銀杏の木がありました。実に巨大な木です。


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建物もとても立派です。能舞台まであります。


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また三条通りに戻り、ようやく三条京阪に到着。


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この後は次回で。



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梅雨の時期に行く京都の旅:下鴨神社の参拝は困難だった・・・

2012年6月25日月曜日@京都/2回目

40年前は三条京阪の駅は地上にありましたが、今や地下に立派な駅ができています。チケット自動販売機で鞍馬までの連絡切符を買おうとすると、どうやら叡電乗り放題の1dayチケットがお得なようです。近くの京阪のチケット売り場まで行って、そのチケットを購入。配偶者はしっかり、叡電の1dayチケットのパンフレットと鞍馬・貴船のイラストマップをゲットしてきました。


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綺麗な改札を抜けて京阪電車のホームに下りて行きます。


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ホームで電車を待つと、出町柳行の特急電車がやってきました。次の停車駅は終点の出町柳です。出町柳の地下駅も初体験で改札を出てきょろきょろしていると、駅の女性が近寄ってきて叡電乗り場を教えてくれました。京都の街は熟知していると思っていたsaraiですが、40年のギャップは大きく本当にお上りさん状態です。教えてもらったエスカレーターを上り、地上に出ます。


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叡電の改札に向かうと、前方の若い男女がダッシュ・・・えっと思っていると、鞍馬行の電車がちょうど出発するところでした。そのダッシュした男女さえも乗り損ねましたから、saraiももちろんおいてけぼり。その電車は叡電ご自慢の900系「きらら」でした。「きらら」は展望列車でまわりの眺めが楽しめるとのこと。配偶者が駅員さんに次の「きらら」の発車時間を訊くと何と40分後とのことです。よくよく訊くと鞍馬行の通常車両は20分後だそうですが、折角ですから「きらら」に乗りたいですね。駅員さんに出町柳付近の地図を貰い、40分程散策してきましょう。近くには下鴨神社があります。ちょっと参拝してきましょう。出町柳の橋で高野川を渡ります。


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橋の上から見た高野川の上流方向です。


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出町柳は賀茂川と高野川が合流して鴨川になるポイントです。これはさすがに昔から見慣れた光景ですが、久しぶりに見てみましょう。左手手前が高野川、右手手前が賀茂川、そして、前方が鴨川です。


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ついでに賀茂川の上流方向も見ておきましょう。


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合流点を見た後は下鴨神社に向かいます。まずは賀茂川公園を歩きます。


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この公園は松の木の多い緑豊かな公園で結構広いんです。


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そのせいか、本来右の方に向かうべきところを左の方に出てしまいました。少し遠回りになり、下鴨神社の参道に左横から入り込むことになってしまいました。参道に横手から入る赤い鳥居が見えます。


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その参道に入る前に河合神社があります。この神社は美人と縁結びの信仰の神社だそうですが、もうsaraiには不要です。横目に見ながら通り過ぎました。


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少し遠回りをしたこともあり、ここまでが意外に遠くて、参道に出て遥か遠くに神社の建物が見えた時点で、これはとても時間内に参拝してくることは不可能と判断し、参拝は断念。境内の糺の森の奥深くにある神社に手を合わせて、遠景参拝と相成りました。


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急いで出町柳に戻りましょう。今度は正しい参道を戻ります。


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参道は途中から住宅街になりますが、延々と続きます。もしかしたら、最初からこの正しい参道を来たとしても時間的にはそう変わらなかったかもしれません。


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ともかく、急いで電車の時間に間に合うように歩を進めます。うまく叡電の《きらら》に乗ることができたかどうかは次回で。



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梅雨の時期に行く京都の旅:叡電の《きらら》のパノラマビューシート

2012年6月25日月曜日@京都/3回目

参拝を断念した下鴨神社から、急いで出町柳駅にとってかえします。高野川越しに出町柳駅が見えてきました。


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高野川の橋を渡ると目の前が出町柳駅です。


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後ろを振り返ると、高野川の向こうにさきほどの下鴨神社の杜が見えています。


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出町柳駅のホームに入るとちょうど「きらら」が入線してくるところ。


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この「きらら」は、パノラマビューシート(窓側に向かって配置されている展望のよいシート)が特徴です。


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さっさと乗り込み、パノラマビューシートを確保しましょう。


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2両編成の車両で、1両あたりパノラマシートは8席のみで全部で16席です。この貴重なシートが並びで2席ゲットできました。


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saraiは上機嫌です。席からは窓を通して、駅のホーム全体が見通せます。


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配偶者にお菓子と飲み物を買ってきてもらい、るんるんの観光モードです。


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ところが「きらら」が出発して、窓からの展望を楽しもうとしますが、いつまでも車窓には家並みが見えるだけ。京都は随分この辺りも宅地化されて、ほとんど緑がありません。


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一乗寺の駅です。宮本武蔵の一乗寺下り松の決闘で有名なところですね。ただ、現在はもう宅地化しています。


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宝が池の駅に到着。ここから比叡山入口と鞍馬に線路が分かれます。「きらら」はもちろん鞍馬方面に向かいます。


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さすがに鞍馬の方に近づくと山の緑になりましたが、期待した展望はほとんど臨めません。


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貴船口の手前では、山の杉林が綺麗です。


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鞍馬のひとつ手前の貴船口の駅には駅員さんが立っています。ここまでの駅はすべて無人駅だったんです。


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ようやく鞍馬の駅に到着しました。ほとんどの乗客は貴船口で降りてしまい、鞍馬で降りた乗客はわずかでした。貴船のほうが観光地なんでしょうか。


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ともあれ、鞍馬の駅から歩き始めましょう。それは次回で。



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梅雨の時期に行く京都の旅:鞍馬川の清冽な流れを見て、鞍馬寺へ

2012年6月25日月曜日@京都/4回目

ようやく鞍馬の駅に到着しました。この駅は終点ですが、降りた人はわずかです。


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改札を出ましょう。1dayチケットがあるので、それで自動改札を抜けます。ここも駅員さんがいました。


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駅舎の中には天狗の面が飾られています。鞍馬ですからね。saraiは子供の頃、映画館で鞍馬天狗の映画を見た記憶があります。


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駅舎を出ると、駅前に鞍馬温泉の送迎の車がいます。本来はこの車に乗って、鞍馬温泉に浸かって、川床料理をいただく筈でした。平日にも川床料理を食べさせて欲しかったです。


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駅から少し歩くと鞍馬寺の石段に出ました。鞍馬寺に行く前にどうしても鞍馬川を見ておきたいので、このまま通りを進みます。


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少し先の方まで行って、通りから右に入って、鞍馬川を見ました。とても綺麗な小さな川でした。これは下流方向です。


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上流方向からは強い流れになっています。


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この鞍馬川から鞍馬寺への道は東海自然歩道の一部になっているようです。


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こういう鄙びた集落を抜けていく自然歩道です。


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さきほどの通りを戻って、鞍馬寺の前まで歩きます。鞍馬寺の前の小さな商店通りです、


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さあ、いよいよ鞍馬寺への石段を上りましょう。ひたすら上りながらの参拝になりますが、まだここはスタート地点なので元気一杯です。


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石段の途中には茶店もありますが、まだ余裕があるので休憩なしです。


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石段の左側には大きな屋根の家があります。宿屋さんでしょうか。こういうところに泊まるのも気持ちよさそうですね。


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これから鞍馬寺にはいりますが、それは次回で。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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金婚式、おめでとうございます!!!
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京都には年に2回もお越しでも、青春を過ごし

10/07 08:57 堀内えり

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

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