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旅はオランダから~シュテーデル美術館の印象派、象徴主義の作品群も充実

2013年4月4日木曜日@東京~フランクフルト~アムステルダム/7回目

引き続き、シュテーデル美術館の収蔵作品の鑑賞です。時代は少し戻って、印象派の作品を見ます。
まずはドイツ印象派です。

フリッツ・フォン・ウーデの『窓辺にて』です。この構図はフリードリヒの《窓辺の婦人》をもとにしているように思えます。それでも作風は印象派風になっているところが面白いと思います。


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フリッツ・フォン・ウーデの『婦人の肖像』です。印象派と言っても、フランス印象派とは異なり、ドイツ風に見えてしまいます。


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マックス・リーバーマンの『サムソンとデリラ』です。ドイツ画壇の大御所、印象派のリーバーマンの作品です。題材は確かにサムソンとデリラになっていますが、現在の人間に置き換えられています。マネの『オランピア』同様、物議を醸しただろうと想像できる作品です。実際はどうだったんでしょう。


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次は本家のフランス印象派です。

オーギュスト・ルノワールの『ランチの後』です。相変わらず、陽気で楽しげな若い女性の姿が見事に描かれています。色彩感の素晴らしさが群を抜いています。


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エドガー・ドガの『オーケストラの奏者たち』です。手前に後ろ姿のオーケストラの奏者達、そして、その先の舞台にお馴染みのバレリーナ、なかなか凝った構図です。


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次はアルプスの画家の登場です。

ジョヴァンニ・セガンティーニの『シャーフベルク山の眺め』です。あまり、saraiの好みではありませんが、この作品は佳作でしょう。


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次は象徴主義の画家たちです。

フェルディナンド・ホドラーの『子供時代(習作)』です。象徴主義の芽生えは感じられます。


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フェルディナンド・ホドラーの『エレーヌ・ヴェグレの肖像』です。これはまったく象徴主義以前の作品です。これもホドラーなんですね。


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オディロン・ルドンの『キリストとサマリア人女性』です。ルドン独特の色づかい、素晴らしいですね。磁力のように引きつける魔力があります。


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フェルナン・クノップフの『番人(The gamekeeper)』です。これ、本当にクノップフなのっていう感じの作品です。


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アルノルト・ベックリンの『新婚旅行』です。今回の旅では、昨年のベルリンに続き、もう1枚の『死の島』をバーゼル市立美術館で見る予定です。ベックリンに縁のある旅になりそうです。


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フランツ・フォン・シュトゥックの『ピエタ』です。この人の絵は幻想的というか、何か凄味がありますね。ちょっと興味があります。ミュンヘンで暇があったら、ヴィラ・シュトゥックを訪問してみようかな。


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次はノルウェーの国民的な画家ムンクです。

エドゥヴァルト・ムンクの『居酒屋で (In der Schenke)』です。あまり、ムンクらしい表現主義の作品ではありませんね。それでも、全体として、ムンクの画風が感じられます。


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最後は独自の作風のシャガールです。

マルク・シャガールの『ラビ』です。これもシャガールなんですね。夢と愛に満ちたシャガールのほうが見ていて楽しいかも・・・


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これでシュテーデル美術館の巨匠たちの作品は一通り鑑賞しました。saraiの興味から漏れた作品も多数ありました。素晴らしいコレクションだと実感しました。
しかし、まだ、現代の作品が残っています。これらは新しく出来た地下フロアに展示されているそうです。それもざっと見ておきましょう。


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この記事へのコメント

1, レイネさん 2013/05/07 15:30
この美術館のコレクションは、各時代の画家をもらさず、しかもオーソドックスになりすぎずちょっと異色な作品を集めていて端倪すべからざるものがありますね。そして、きらりと光る小さな宝石のような名画を発見できるという楽しみもあって。
また、どの絵の写真も美しく撮れてます!

先週アントワープのロコッコスの家に行きました。王立美術館が改修工事で閉鎖されていている間、主だった収蔵品をルーベンスのパトロンであった市長ロコッコスの家で当時さながらの展示方法で見せるというのが興味深くて。
近いうちに、デン・ハーグの市立美術館にも行くつもりです。(目当ては昨年マウリッツハウスが購入したクララ・ペータースのチーズの静物画!)

2, saraiさん 2013/05/08 01:46
レイネさん、こんばんは。

フェルメール狙いで訪れた美術館でしたが、とても充実したコレクションを楽しめました。ここは写真は撮り放題なので、楽しいです。もちろん、ノーフラッシュなので、感度のよいカメラが必須です。

市長ロコッコスの家の展示、見せてもらいました。暖炉の上のルーベンスには笑ってしまいました。レイネさんしか気が付かなかったのでは?

ウィーンのウマー絡みのクララ・ペータースとは驚きました。そんな発想もレイネさんならではですね。

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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

もろともにあはれとおもへ山ざくら 花よりほか

通りすがりさん

コメント、ありがとうございます。正直、もう2年ほど前のコンサートなので、詳細は覚えておらず、自分の文章を信じるしかないのですが、生演奏とテレビで

05/13 23:47 sarai
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