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ラインの旅:ドイツ編~ライン川上空のロープウェイ・・・ザイルバーン・コブレンツ

およそ4時間のライン川クルーズも終えて、次はコブレンツの船着き場があるドイチェスエック(ライン川とモーゼル川の合流ポイント)から、ロープウェイ(ザイルバーン・コブレンツ)でライン川を横断し、対岸の山の上のエーレンブライトシュタイン要塞まで行きます。

ロープウェイのゴンドラに乗ります。
ロープウェイのゴンドラは10人以上乗れる大きさですが、この日は乗る人はまばらで我々のゴンドラは2人で独占。ゴンドラは総ガラス張りで四方八方が見渡せそうです。乗り込んで後方を見ると、ライン川が見えています。これから回転して、ライン川方向に向かいます。


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係の人がきっちり、ゴンドラの扉を閉じてくれました。


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ゴンドラは乗り場を離れて、ふわりと空中に舞い上がります。まだ、ここは岸辺です。


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岸辺の上空です。先ほど下船した船着き場が真下に見えています。


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ライン川の上に出ます。下流方向が見えます。


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対岸の山の上までのロープが見えます。この広いライン川の上に一本の支柱もなしにロープがぴんと張られています。凄いものを造ったものですね。2011年にエーレンブライトシュタイン要塞がドイツ最大の花の博覧会、連邦ガーデンショー(BUGA)のメイン会場になったため、その会場へのアクセスのために特別にこのザイルバーン・コブレンツを造ったそうです。話によると、ここは世界遺産のため、めったなものは作れず、このザイルバーン・コブレンツも今年(2013年)秋には撤去する計画だそうです。どうなるか分かりませんが、乗るなら今のうちですよ。


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ゴンドラは高く上がり、ドイチェスエックの姿が少しずつ見えてきます。折しも一隻の船がモーゼル川からライン川にはいってきました。


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ゴンドラはさらに高く上がりますが、まだモーゼル川はよく見えません。


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ゴンドラの中を移動しながら、右に左に前に後ろにライン川上空からの360度の眺めを楽しみます。
対岸もまだまだ先です。さすがにライン川の川幅は広いものだと実感します。


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後ろの出発点を振り返ると、それなりに遠くなっています。これで3分の1くらい進んだところくらいかな。


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ようやく、ドイチェスエックの先にモーゼル川が少し顔をのぞかせてきます。コブレンツの旧市街も見えてきました。


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いやはや、ライン川の上空から望む堂々たるラインの流れです。モーゼル川も合流して大きな流れになって、先は左にくねっていきます。


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遂にドイチェスエックの全貌が見えてきました。左上のモーゼル川がライン川に合流し、合流点は尖っています。後であそこに行ってみましょう。


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ますますゴンドラは高く上がり、ドイチェスエックからコブレンツの街まで見渡せます。ライン川、モーゼル川もとても綺麗です。


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やがて、ゴンドラは対岸の岸辺の上に差し掛かります。


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この高みからの眺めに夢中になって、パチパチと写真を撮りまくりました。絶景ですね。


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どんどんと山頂に近づき、パノラマが広がっていきます。


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というところで、ゴンドラは山頂に到着です。


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降り場には係の人が待ち構えています。扉もオープン。


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これが我々が占有していたゴンドラ13号機です。実にモダンなデザインですね。


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ロープウェイの乗降場を出ました。これがその乗降場。印象的な屋根です。


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ロープウェイ(ザイルバーン・コブレンツ)はライン川を眼下に対岸の丘の上のエーレンブライトシュタイン要塞まで、眺めのよいこと、この上なしって感じです。パノラマビューです。ライン川を川の真上から眺められ、モーゼル川がライン川に合流するポイントのドイチェス・エックもくっきりと見えました。

次はロープウェイで着いたエーレンブライトシュタイン要塞からの眺めを楽しみます。この後は次回で。



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ラインの旅:ドイツ編~エーレンブライトシュタイン要塞からの圧倒的な絶景!!

ロープウェイ(ザイルバーン・コブレンツ)でエーレンブライトシュタイン要塞(Festung Ehrenbreitstein)のある山の上に到着。
ローウェイの駅の前は要塞公園(Festungspark)という緑の野原になっています。


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左手のほうに進むと、要塞のエントランスがあります。ここだけは現代的な建物になっているのが面白いですね。


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既に入場チケットはロープウェイの往復と合わせたコンビチケットを入手済なので、そのチケットを差し込むと自動改札のようなものを抜けて、要塞への通路に入ることができました。
ここからは、要塞の地図を片手に歩きます。実はこの地図は上が南なので、頭が混乱して、苦戦することになるんです。地図の右側がライン川になるんですが、逆だと思って、混乱します。


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地図の下のほうから、赤い実線を辿りながら、進んでいきます。これはエントランスから旗の塔(Fahnenturm)への中央通路だそうです。
道の先に要塞の城壁が見えてきました。


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正面の丸い塔は左側の崖から聳えています。ウンゲナント(匿名の)塔(Turm ungenannt)というふざけた名前の塔です。


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その塔の右に城壁をくぐるフェルド門(Feldtor)があります。


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この門を抜けて、右に曲がって進みます。城壁と堅固な石造りの建物に挟まれた通路が続きます。


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正面にぶつかったところに頑丈そうなトンネルがあります。グラーベン門(Grabentor)です。


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このトンネルを通り抜けると、周り中、石の壁に囲まれた広場に出ます。正面の石の壁から、右のほうに視線を移していくと、また、石の壁を通り抜けるトンネルの入り口が見えます。さすがに要塞の中だけあって、迷路のようです。


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トンネルの入り口に立つと、このトンネルの出口は見えません。結構、長いトンネルのようです。


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トンネルの途中には分岐もあって、複雑な構造になっています。とりあえず、まっすぐ(と言ってもトンネルは左に曲がっていますが)進んでいくと、ちょっと広い広場に出ました。正面はまた石の壁(建物?)ですが、真ん中に門が抜けています。


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今抜けてきたトンネルがどうなっているのか、よく分からなかったので、振り返って、眺めると、トンネルの上は広場になっているみたいで、右側にそこに上るスロープがあります。


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トンネルの左側にも同様にスロープがあります。このスロープを上がって、様子を見てきたい強い衝動にかられますが、それは後回しにして、まずは先に進みましょう。


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正面の門の前に立つと、その先の大きな広場と大きな建物が見えます。どうやら、ここが目的地のようです。


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広場(Obere Schlosshof)の中央に進み、抜けてきた門のほうを振り返ると、先ほどの石の壁とはまったく異なる黄色い綺麗な建物になっています。表と裏がまったく違っています。これまでは無骨な要塞の軍事的な雰囲気でしたが、この広場は瀟洒な雰囲気の宮殿風の造りになっています。


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この広場に面して建っている宮殿も同じ黄色い建物です。


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そして、この広場のライン川寄りはもう城壁はなく、ずっと向うが見渡せます。待ちに待った展望台のようです。配偶者は急ぎ足でそちらに向かい、歓声を上げます。


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saraiも負けじと駆け寄り、圧倒的な絶景に言葉を失います。眼下にライン川の流れ、モーゼル川の流れが美しい景観になっています。ライン川の滔々たる流れが一望できます。もちろん、モーゼル川とライン川の合流ポイントのドイチェス・エックも綺麗に見渡せます。


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こちらはライン川上流方向、つまり、今日、ライン川クルーズしてきたリューデスハイム方向です。


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こちらはライン川下流方向、ボン、ケルンを通り、ロッテルダムに向かっている方向です。すぐに左に大きく流れを変えているのが分かります。


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この絶景をパノラマ写真にしてみました。ライン川が左から右に流れ、奥のほうのモーゼル川がドイチェスエックで合流しています。息を飲む風景です。ライン川を横断するロープウェイも見えています。コブレンツの街並みもびっしりと連なっています。(写真をクリックすると拡大されます。絶景を楽しんでください。)


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ここまで上がってきた甲斐がありました。絶景を見て、旅の成就感を味わいました。ラインの旅の中盤のクライマックスです。これこそ世界遺産ですね。
折角の絶景ですから、ゆっくり眺めていきましょう。
この後は次回で。



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ラインの旅:ドイツ編~「ドイツの角」ドイチェス・エック・・・ライン川とモーゼル川の合流ポイント

エーレンブライトシュタイン要塞からロープウェイに乗って、ドイチェス・エックに戻ってきました。
ドイチェス・エックというのは、ドイツを代表する大河「父なるライン川」、「母なるモーゼル川」が合流する地点の先端に突き出た三角の部分のことで、「ドイツの角」という意味です。

このドイチェス・エックには、高さ23mの台座の上に高さ14mの巨大な騎馬像があります。初代ドイツ皇帝ヴィルヘルム1世の騎馬像です。第二次大戦で破壊されましたが1993年に再建。現在はドイツの再統一と平和を象徴するモニュメントになっています。


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後で気が付きましたが、この台座部分に上ることができ展望台になっています。気が付かずに通り過ぎてしまいました。あちゃー!!

現代アートのような鉄製の林立する花々のオブジェもありましたが、これは永久展示ではないのでしょう。


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ドイチェス・エックの先端に立ちます。正面はライン川の下流方向です。左側からモーゼル川が流れ込んでいます。


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これがそのモーゼル川です。モーゼル川はフランス、ルクセンブルクを経て、このコブレンツでライン川に合流して消滅します。これがモーゼル川の最終部分ということになります。


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これはライン川の上流方向です。ロープウェイも見えています。


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左のモーゼル川、右のライン川を一緒にパノラマ写真にしてみました。(騎馬像の台座に上れば、ライン川の下流も含めて写真に収めることができたようですね。残念!!)


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ドイチェス・エックの散策に満足したところで、コブレンツ中央駅へのバスの停留所を探します。モーゼル川沿いを歩き、旧市街の中に入ります。前方には聖カストア教会が見えています。


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このすぐ傍にバス停を発見。時刻表を見ると、5分ほどでバスが来るようです。30分に1本のバス(1番)ですから、ラッキーです。時刻通りバスがやって来ました。チケットはバスのドライバーから購入。駅まで1人1.75ユーロ。


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バスはコブレンツの旧市街をくねくねと走って、中央駅に到着。ホテルに預かってもらっている荷物を取りに行きますが、ここでものすごく激しい雨に襲われました。ウィンドブレーカーを着て、何とか凌ぎます。ホテルのレセプションが荷物を部屋から回収してくれていました。ダンケ! 荷物を引いてホテルを出ようとすると、ご親切にも傘を持っていけよと言ってくれましたが、傘は持っているのでと丁重にお断りしました。強い雨の中、傘もささずにコブレンツ中央駅に戻ってきました。駅の自動販売機で四苦八苦しながら、チケットの購入にチャレンジ。


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何とかオーバーヴェーゼルへの鉄道チケットを購入できました。1人7.7ユーロ。


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ちょっと予定を超過して楽しんだため、次の電車は40分待ちです。電車は1時間に1本なんです。駅のカフェでソーセージをかじりながら紅茶を飲んで、時間待ちです。
ようやく時間になりプラットホームに行くと、マインツ行の私鉄のMRB(MittelrheinBahn)の電車が停車しています。この路線は朝乗ったライン川右岸の路線ではなく、ライン川左岸を走る幹線です。DB(ドイツ国鉄)のインターシティも走りますが、オーバーヴェーゼル駅は通過するので、各駅停車の私鉄のMRBの電車に乗るんです。なお、チケットはDBのチケットでそのまま私鉄のMRBの電車に乗ることができます。


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もちろんセカンドクラスに乗車。


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車内はとても綺麗です。それに空いています。


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予定よりも1時間遅れの電車でコブレンツ駅を出発します。いよいよ、オーバーヴェーゼルの古城ホテルに向かいます。


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電車はコブレンツの街を走り出します。


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またまた、ライン川に出ます。この後ずっとライン川左岸に沿って走ります。もちろん、電車の左側の窓際に張り付きます。


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早朝のライン川右岸の私鉄VIAS、RDラインのライン川クルーズに続いて、この区間は本日3度目のライン川ですが、見飽きることはありません。だんだんと川の様子が分かって、面白いです。オーバーヴェーゼルまで短い鉄道の旅ですが、楽しみましょう。
この後は次回で。




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ラインの旅:ドイツ編~ライン川左岸の鉄道から眺めるライン川の古城とローレライ

本日3度目のライン川の旅です。ライン川左岸の鉄道幹線を私鉄のMRBの電車で走ります。左岸からの景色が楽しめます。
コブレンツを出ると、対岸のラーンシュタイン(Lahnstein)の町を眺めながら、ライン川沿いを走ります。


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ランス(Rhens)の町に到着。先ほどクルーズ船から美しい街並みを見た町です。


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ランスの駅を出ると、対岸にブラウバッハ(Braubach)の町が見えてきます。


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やがて、マルクスブルク城(Marksburg) が見えました。ブラウバッハの町の丘の上です。


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シュパイ(Spay)の街に近づき、聖ランベルト教区教会(Pfarrkirche St. Lambertus)の横を走り抜けます。


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シュパイの駅に到着。


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シュパイの駅を出ると、対岸のオスターシュパイ(Osterspai)の山の上に小さくお城が見えます。リーベネック城(Schloss Liebeneck)です。


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やがて、ライン川が前方で左に大きく曲がっていきます。ボッパルト(Boppard)の大彎曲に近づいてきました。


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電車はライン川の湾曲に沿って、ぐんぐん左に回り込んでいきます。前方にボッパルトの町も見えてきました。


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ライン川の湾曲を回り込むと、ボッパルト中央駅に到着です。


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ボッパルト中央駅を出発すると、対岸にカンプ・ボルンホーフェン(Kamp-Bornhofen)の町が見えます。


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カンプ・ボルンホーフェンの町はずれの山の上にポツンと城の塔が見えてきます。シュテレンベルク城(Burg Sterrenberg)でしょう。


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やがて、はっきりと2つの城が見えてきます。シュテレンベルク城とリーベンシュタイン城(Burg Liebenstein)です。


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ボッパルト・バート・ザルツィヒの町に到着。町の名前からすると、温泉があるようですね。


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車窓から対岸の山の上にマウス城(Burg Maus)が見えてきます。


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ちょうど、真向いにマウス城が見えます。このように、この電車からは対岸、つまりライン川右岸の城はほとんど見えます。船に比べると電車は速いので、見えるのはあっという間ですけどね。


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夢中になって車窓からカメラのシャッターを切っていると、電車の向かいの座席に腰かけていたドイツ人の青年が何か話しかけてきました。もう次の駅で降りるのかと英語で訊いてきます。オーバーヴェーゼルまで行くよと答えると、それならローレライを通って行くので、ローレライを背景に写真を撮ってあげようという親切な申し出です。もちろん、喜んでありがたい申し出を受けました。やがて、ローレライの岩山が見えてきました。


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カメラを彼に手渡すと、首尾よくローレライをバックに2人の写真を撮ってくれました。saraiの頭の背後にローレライの黒い岸壁が写りました。
電車の窓からのローレライの景色はそんなに綺麗には写りませんが、異国の青年の優しい気持ちはそれ以上に嬉しいものでした。
ローレライの岩山はもう電車の背後に見えます。


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再度、ローレライの岩山を見た直後、電車はトンネルにはいっていきました。これがこの旅で最後に見たローレライです。


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電車はローレライを過ぎて、4分ほどでオーバーヴェーゼルの駅に到着。


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ドイツ人の青年はオーバーヴェーゼルの駅で一緒に降りました。毎日この駅で降りているんだよと笑いながら話し、別れの言葉を残して去っていきました。

コブレンツから鉄道(左岸)でオーバーヴェーゼルまでの移動ルートを地図で確認しておきましょう。


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これから古城ホテルに向かいましょう。この後は次回で。



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ラインの旅:ドイツ編~オーバーヴェーゼルの駅から古城ホテル:ブルクホテル・アウフ・シェーンブルクへ

コブレンツの駅から私鉄MRBの電車に乗って、ライン川の古城の復習をしながらオーバーヴェーゼルの駅までやってきました。今夜のお宿は、オーバーヴェーゼルにある古城ホテルのブルクホテル・アウフ・シェーンブルクBurghotel auf Schönburgなんです。

駅前からは山の上に古城ホテルが見えています。これはとても歩いて行けませんね。大きなスーツケースも持っていますしね。


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駅前でタクシーを探しますが、タクシーの気配は全くありません。仕方がないので、ホテルに電話して駅前に着いたことを告げると、タクシーの手配をするから待っててねということです。
駅のすぐ前にある1308年建設の赤い教会との別名を持つ聖マリア教会(Liebfrauenkirche)を眺めながら、タクシーの到着を待ちます。美しい教会です。


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15分近く経ってもタクシーが来ないので再度ホテルに電話すると、既に手配済だけどもう一度確認するとのこと。携帯を切った途端、タクシーがやってきました。女性の運転手さんが荷物を車に載せてくれます。我々も乗車すると、助手席に若い男性が座っています。乗り合いタクシーなのかと訝りますが、ホテルまで運んでくれるなら、それで結構。タクシーは駅前の通りをライン川に沿って走り出します。


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車窓からはライン川越しに対岸のワイン畑が見えます。


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いよいよ、山道に入っていきます。


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じぐざくの山道を上って、ホテル下の駐車場に到着です。saraiがタクシー料金を払おうとすると、助手席に座っていた男性が財布を出して支払ってくれます。女性運転手は、ボスが払うからいいのよって笑っています。きょとんとしましたが、嬉しい誤算です。若い男性はホテルの関係者だったようですね。女性運転手がトランクを開けて、荷物を降ろしてくれます。もちろん、saraiは自分の重いスーツケースは自分で降ろしますよ。


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タクシーの運転手が駐車場の端に車を寄せます。


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すると、連絡を受けていたらしく、ホテルから荷物運搬の車がやってきて、我々の荷物を運んでいきました。


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運搬は荷物のみです。あっという間にお城のほうに上っていきます。


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saraiと配偶者は、荷物運搬車を追うように徒歩で古城に向かいます。


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古城の圧倒的な存在感に感動です! ここに泊まれるとはね・・・嬉しい限りです。


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古城を眺めながら、ゆっくりと石畳の坂道を上っていきます。荷物がないので、楽ちんです。


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一本道ですが、ホテルの標識を確認しながら歩いていきます。


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城壁をくぐるトンネルです。ホテルに向かっているのか、お城に向かっているのか、変な感じです。


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堅固な城壁が築かれています。


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お城の大きな塔が近づいてきます。城門の塔Torturm der Schönburgです。


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城門にはまた、ホテルの標識があります。


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城内の広場に出ると、小さな建物があります。コルピングハウスというセミナー用の宿泊施設のようです。目指すホテルではありません。


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こちらがホテルのようです。荷物運搬用のカートも既に駐車しています。


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城内の見取り図があります。確認すると、やはりホテルはそこのようです。


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ホテルの入り口に到着。初めての古城ホテルということで、わくわくです。


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次回は古城ホテルの紹介です。



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ラインの旅:ドイツ編~古城ホテルの部屋って、どんな感じ?

オーバーヴェーゼルにある古城ホテル:ブルクホテル・アウフ・シェーンブルクBurghotel auf Schönburgに到着です。


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まずは、チェックインです。サインだけでOK。ホテルのスタッフの手厚い歓迎を受け、素晴らしい古城ライフのスタートです。部屋に案内してもらいましたが、恐れていたようにエレベーターがない部屋ではなく、エレベーターで4階の部屋にご案内です。この広いお部屋(27.5㎡)に付属しているバルコニーからは、遥か下を流れるライン川を望めるはずです。事前にメールでライン川の見える部屋をリクエストし、OKをもらっていたんです。
まずはお部屋をチェックしましょう。

部屋はお城の上層にあるので、屋根の傾斜が反映されて壁が斜めになっています。それに恐ろしく厚い壁です。コンパクトなソファも可愛いですね。


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ベッドも広い。


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部屋の隅も有効に活用されています。


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水回りも清潔ですが、残念ながらバスタブはありません。


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窓からはライン川がよく見えます。


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いよいよ、バルコニーに出てみましょう。


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バルコニーからはライン川の絶景が望めます。


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身を乗り出して、ライン川と対岸のワイン畑の風景を眺めます。


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城の中の建物も見えます。


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部屋の中に戻りテーブルの上を見ると、りんごとリキュールが置いてあります。遠慮なくいただきましょう。


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ベッドの上に置いたのは、宿泊記念の綺麗なデザインの宿泊証です。もちろん、saraiの名前入りです。持ち帰って、我が家に飾りましょう。


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壁に簡素なライン川の絵の額がかかっています。もしや・・・


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隠し金庫かと思いきや、何と隠しテレビです。そうですね、テレビはこの部屋には似合いませんね。


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何が隠されているのか分からないので、色んな扉を開けてみます。
これはミニバーでした。


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重厚なキャビネットの中に収められています。


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そして、このキャビネットの上段の扉を開けると、何とオーディオ装置が出てきました。


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部屋の設備は至れり尽くせりです。CDも置いてあったので、さっそく音楽をかけてsaraiは大満足です。城の厚い壁に音が反響して、美しい音で部屋が満たされます。
窓辺には綺麗な花が飾ってあり、ホテルのスタッフの心配りが感じられます。


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机の上には、アンティークな電話機が置いてあります。極力モダンなものは置かない、あるいは目立たないように努力していることが分かります。これでこそ、古城ホテルの味わいですね。


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リキュールをいただきながら、寛ぎましょう。部屋のキーも重い金属製の騎士像に付けられています。そうそう、キーにナンバーが付いていますが、この部屋は20号室です。この古城ホテルの部屋はすべて城の中にあり、わずか22室しかないんです。ここに泊まるのは貴重な経験です。


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リキュールは、バルコニーでいただきましょう。


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古城ホテルで、はしゃいでいるsaraiでした。
次回はホテル、すなわち古城の中を探検してみます。




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ラインの旅:ドイツ編~古城ホテルのお庭を散策

オーバーヴェーゼルにある古城ホテル:ブルクホテル・アウフ・シェーンブルクBurghotel auf Schönburgの滞在を楽しんでいます。

部屋のチェックをしながら十分に寛いだ後、古城ホテルを探索してみることにします。
迷路のようなホテルの内部を抜けてお庭への出口と思しき扉に到達しますが、鍵がかかっているようでどうにも開きません。ちょうどホテルのスタッフのお姉さんが通りかかったので、お願いしてみると鍵を開けてくれました。お庭に出ます。ちょっと散策してみましょう。でも、帰るときはどうするんでしょう。あの出口はまた鍵がかかっているんでしょうね。まあ、なんとかなるでしょう。
お庭はライン川に面しています。素晴らしい眺めです。


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ここからは下に下る石段が続いています。ぶらりと歩いてみます。


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下ったところからお城を見上げると、saraiの部屋が見えます。赤いレンガ造りの建物の一番右側の木製のバルコニーのある部屋の最上階です。右側の塔は修復工事中です。


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塔の右手の建物の前からの石段を下りてきました。


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古城の左手の方です。緑の野原が続いています。


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石段の先は葡萄のつるを絡ませたアーチの路になっています。


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石壁に何やらプレートがあります。ドイツ語で7人の娘たちの伝説と書いてありますが、saraiのドイツ語の知識ではそれ以上は読めません。と、何のことはない。下に英語の表記があります。「7人の美女姉妹がシェーンベルク城に暮らしており、数多の求婚を拒絶してライン川に身を投げ、それが7つの岩になった」という、よくある伝説でした。


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このツタのアーチの路を辿ると、先ほど城に入ってきたときに渡った木橋の下に続いています。


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木橋の下を過ぎると、上にまた城が見えてきます。


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さらに下の方に下りていくと、お城がよく眺められるようになります。雄大な眺めです。


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木橋の周りは緑の自然に囲まれて、とても綺麗です。


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下の方を見ると、ひょうたん型の池が見えます。あそこまで行ってみましょう。帰りが上りになり、大変でしょうけどね。


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妙なものがあります。まるでローマのライオンの口みたい。当然、配偶者はその口に手を出します。


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ひょうたん池は公園のようになっています。


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水辺には可愛いテーブルと椅子。


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池には周りの木々が美しく映り込んでいます。


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池の奥から、木橋の方を眺めます。いい風景ですが、また、ずいぶん上って行かないと戻れませんね。


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お城を見上げると、こんなに高いところに見えます。


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そろそろ、戻りましょう。お庭を散策しながら、戻ります。
この後は次回で。



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ラインの旅:ドイツ編~古城ホテルの館内をぶらり

オーバーヴェーゼルにある古城ホテル:ブルクホテル・アウフ・シェーンブルクBurghotel auf Schönburgの庭の散策中です。

古城ホテルの庭の一番奥まで進んだところで、ホテルの方に戻ることにします。
と、庭に面白い像があります。静かに黙想しなさいということでしょうか。


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庭の地面にはチェス盤。ここでチェスを楽しむというのもなかなかいいですね。


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庭園の先の風景です。城の建つ山の下の谷から先はワイン畑の丘の斜面になっています。


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庭の東屋には、ビリヤードの台と道具が置いてあります。良い時期になると、ここでレジャーを楽しむ人達がいるんでしょう。


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これも遊びの道具でしょうか。ボーリングのようにピンを倒して遊ぶのかな。


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古城ホテルの建物に向かいますが、同じ道を戻るのはつまらないので、急坂を上ることにします。これって道?


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急坂を上り終えると、石壁が続いています。壁の前にはバラが植えられています。花が咲くのはまだまだ先ですね。


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こんな鉄製のオブジェもあります。ユーモアたっぷりです。


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可愛い花も咲いています。春近しです。


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建物のテラスのようなところは読書スペースになっています。


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城壁の中に戻ってきました。ふーっ・・・


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壁に紋章が飾ってあります。赤と白の紋章はシェーンブルク家のオットー(Otto von Schönburg)、8本の矢の紋章はシェーンブルク家のフンベルト(Humbert von Schönburg)のものだとか。いずれの人物も13世紀の城の当主です。歴史がありますね。


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ホテルの入り口まで戻ってきました。次は、ホテルの中を見て回りましょう。


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建物へのアーチを入ると、レセプションに続く豪華な造りの階段の間です。


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階段の上のドアを開けるとレセプション。レセプションに入り振り返ると、そのドアの上には騎士をかたどった木彫が飾ってあります。レセプションのカウンターの上の壁にはサーベル飾られています。右手がホテルのレセプションですが、レセプション自体は簡素ですね。


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ホテルには至るところにアンティークな家具調度が置かれています。


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これは読書室でしょうか。古城らしく、むきだしの石壁です。


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寛げるスペースです。まわりは古城らしい装飾です。


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お城の中には、いろんなくつろぎの部屋があります。


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こちらでは女性が読書中です。


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暖炉も赤々と燃えています。豪華な暖炉の上にも、サーベルが飾られています。


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迷路のように複雑な構造ですが、あちこちを見て歩け楽しいです。古い家具調度の中に立派な糸巻がありました。眠れる森の美女のお話を思い出してしまいます。
うろうろしながら、何とか部屋まで戻ってきました。左のドアを開けると滞在中の20号室です。


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部屋で一休みした後は古城でのディナーです。それは次回で。




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ラインの旅:ドイツ編~古城ホテルの豪華なディナー

オーバーヴェーゼルにある古城ホテル:ブルクホテル・アウフ・シェーンブルクBurghotel auf Schönburgに滞在中です。

可愛いガーデンの散策の後はディナー。素晴らしい古城に合わせて、2人ともドレスアップして食事を頂くことにします。
古城ホテル内のレストランルームは雰囲気たっぷり。


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そもそも、このホテルの高価な料理をいただくことにしたのは否応なしのことなんです。というのも、古城ホテルの宿泊プランにはディナー付のプランしかなかったんです。じゃあ、料金はさぞや高額かと言えば、1人135ユーロで夕食・朝食付きですから、それほどでもありません。2人で日本円換算で3万2千円ほどです。saraiの基準で言えば、1泊2人で1万円目標ですから、2万円オーバー。ディナーが1人1万円ということで納得しましょう。もっとも、山の上には古城ホテル以外にレストランなんてありませんから、親切なおもてなしともいえますね。

今日は4コースディナーということで、テーブルセッティングも賑やかで、期待してしまいます。


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まずはドリンクのオーダー。これはもちろん、別料金。白ワインに目のないsaraiとしては何の迷いもなく、地場のオーバーヴェーゼル産のリースリンクの白ワインを注文。冷たく冷やされた白ワインがデカンタで供されます。これは美味しい! フランケンのワインに優る美味しさです。後でボトルを拝見しましょう。


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これがメニュー。4コースの献立をチェック。英独併記なので助かります。


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メニューの表紙も綺麗です。


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温かいパリッとしたフランスパンとバター。もちろん、グッド!


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まずは、メニューにないサービスのお皿です。鴨のコンフィ・・・だったかな。


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前菜はシュリンプとアボガドのカクテル、グリーンハーブソース添えです。美味しいですが、結構な量です。


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ビーフコンソメスープ。これも大変美味しいですが、たっぷりとあります。


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ここで、またメニューにない口直しの冷たいものが出てきました。とても豪華です。


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スタッフにお願いして、ワインのボトルを見せてもらいました。


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ラベルをズームアップ。2011年のトロッケンです。ワイナリーはGoswin Lambrich。


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メインは仔牛のフィレ、グリーンアスパラガスとポテト添えです。この肉のジューシーで美味しいこと! 野菜も美味しい!


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デザートはアップルタルトとチョコレートとミントのアイスクリーム。これまた美味しい。


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どれもとっても美味しかったのですが、種類も量も多く、残念ながら結局完食できませんでした。saraiは、すっかり美味しいワインに酔いが回り、ウツラウツラ・・・配偶者が呆れています。
ところで、なんともう2組の日本人がご一緒でした。たった22室しかないホテルなのにびっくりです。言葉は交わさないままでした。

部屋に戻る途中、先ほど写真を撮るのを忘れていた立派な糸巻をパチリ。


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saraiは部屋に戻るとそのまま気持ちよさそうにお休み。仕方なく、またまた配偶者がせっせとブログ書きです。この旅では、これが定番になっています。ごめんなさい!
配偶者は部屋の備品チェックにも励んだようです。
戸棚を開けると、扉の裏に針と糸がさりげなく用意されています。気が利いていますね。


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何と傘も部屋の中に用意されています。


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至れり尽くせりっていう感じだと、配偶者は感心しきり。

一方、saraiはと言えば、旅の贅沢極めたり・・・という心境に達して幸福感に浸っています。こうして、saraiと配偶者それぞれのライン川古城の夜は更けていきました。実に長い1日、ラインのハイライトとも思える1日でした。

明日はライン川をさらに遡り、マイン川との合流点の街マインツ、そして、近くの温泉地ヴィース・バーデンを巡ります。


次回を読む:8日目:オーバーヴェーゼル~マインツ~ヴィースバーデン

前回を読む:6日目:ボン~コブレンツ~コッヘム(モーゼル川)




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ティーレマン+ウィーン・フィルのベートーヴェン交響曲チクルスへの助走:序章

まだ、暑い夏ですが、saraiの心はもう晩秋のティーレマン+ウィーン・フィルのベートーヴェン交響曲チクルスでいっぱいになっています。そうなんです。高額チケットをゲットしてしまったんです。もちろん、家庭内借金で資金を調達しました。
実を言うと、サントリーホールがチケットを売り出す予定時刻はsaraiはシベリア上空をフランクフルトに向かうANAの航空機に乗っている時間帯だったので、いったんはチケット購入はあきらめかけたんです。が、そこに女神が登場。saraiの代わりにチケット購入を引き受けてくれたんです。フランクフルト経由でブダペストに到着後、彼女から吉報が舞い込んできたんです。このことは当ブログにも書いたので、覚えているかたもいらっしゃるでしょう。

昨年、このチクルスについて書いた当ブログの記事はここ。このチクルスへの熱い気持ちを書きました。

結局、以下のチクルスのS席を確保しました。投じた資金は14万円。

クリスティアン・ティーレマン指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
<ベートーヴェン 交響曲チクルス>
 第1日(11月8日(金)) 交響曲第1番、第2番、第3番
 第2日(11月10日(日)) 交響曲第4番、第5番
 第3日(11月15日(金)) 交響曲第6番、第7番
 第4日(11月17日(日)) 交響曲第8番、第9番

しかし、このために払った犠牲も少なからず、あります。資金のことは別にしても、この第1日目の公演(11月8日)は既にインバル+東京都響で進行中の素晴らしいマーラー交響曲チクルスの交響曲第7番の横浜みなとみらいホール公演とバッティングし、マーラーのチケットは既に購入済。チケットは誰かにあげるしかありませんが、この交響曲第7番はどうしても聴き逃すわけにはいかないでしょう。先日、翌日の東京芸術劇場公演のチケットを購入し直しました。

こんな無理をしてまで入手したベートーヴェン交響曲チクルスですが、それだけの価値はあると信じて疑いません。きっとsaraiの音楽人生(そんな人生ってあるのっていう突っ込みはなし!)において、ひとつのエポックになると思います。何せ、ティーレマン+ウィーン・フィルのベートーヴェン交響曲と言えば、当代を代表するものです。大げさに言えば、もう、フルトヴェングラーが60年近く前に亡くなって以来、最高のベートーヴェンが聴けるかもしれない。それも全交響曲を東京で聴けます。今後、saraiが生きているうちの最後のチャンスになるかもしれません。
こう思うと、自分のためにも、演奏者に敬意を払うためにも、十分な準備を整えて臨むしかないと強く思うようになりました。じゃあ、どうしようかな。
もう子供のときから、聴き過ぎるほど聴いてきたベートーヴェンの交響曲ですが、この際、人生の総括の意味も込めて、きちんと聴き直して、十分な予習にも繋げようと思います。ただし、漫然と聴いては、膨大な量のCDを聴くことになり、体力的にも無理なことになります。以下の基本プランを考えました。

1.単なる聴き比べではなく、今回のティーレマン+ウィーン・フィルの演奏の聴きどころを探る。
2.全集盤を中心に聴いていく。
3.ウィーン・フィルの歴代の全集は網羅する。
4.1指揮者は1演奏を基本とする。ただ、フルトヴェングラーなど、1部は例外にせざるを得ない。

以上の方針のもと、リストアップしたCDは以下です。

まず、ウィーン・フィル以外(録音年の順)。

トスカニーニ、NBC交響楽団 1949~1952 モノラル
 トスカニーニ・コンプリートRCAコレクション(84CD&1DVD)を最近購入したので、この際、ベートーヴェンから、この世紀の大指揮者を聴き始めようと思った次第

ワルター、コロンビア交響楽団 1958~1959
 子供の頃、このLPでベートーヴェンを聴き始めたsaraiの記念碑的な演奏

コンヴィチュニー、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 1959~1961
 ドイツ人らしい謹厳(融通の利かない)な指揮を以前から敬愛していたので、ちゃんと聴いてみることにした。

クーベリック、9つの異なるオーケストラ 1971~1975
 クーベリックのロマンチックな指揮ぶりは好み。ただ、手兵のバイエルン放送交響楽団のみで聴きたかったところ。

ヴァント、ミュンヘン・フィル(第1番のみ) 1994
 ヴァントの北ドイツ放送交響楽団との全集は聴いたばかり(最高に素晴らしい!)だったので、未聴のミュンヘン・フィルを聴いてみる。ミュンヘン・フィルBOXに含まれている。

ハイティンク、ロンドン交響楽団 2005~2006
 旧盤のコンセルヘボウもきっちりしたよい演奏だったが、今回はまだ全部は聴いていない新盤を聴くことにした。

次に、ウィーン・フィル(録音年の順)。

フルトヴェングラー(第9番のみはバイロイト祝祭管弦楽団) 1948~1954
 これは正確に言えば、ウィーン・フィルの全集ではない。また、ウィーン・フィル以外にも名盤があるので、それらを織り交ぜて、最低限の演奏はウィーン・フィル以外も聴く予定

イッセルシュテット 1965~1969
 ウィーン・フィル最初の全集。特に第9番はウィーン・フィル初のステレオ録音。

ベーム 1970~1972
 意外にも、ベームはベルリン・フィルでは全集を出していない。モーツァルトの交響曲全集はベルリン・フィルなので、むしろ、ベートーヴェンはベルリン・フィル、モーツァルトはウィーン・フィルのほうがイメージに合う感じ。

バーンスタイン 1977~1979
 バーンスタイン2度目の全集。本当は最初のニューヨーク・フィルの全集(1961~1964)のほうが個人的には好みですが、今回はウィーン・フィルにこだわって、こちらを聴くことに。

アバド 1985~1988
 1度目の全集。アバドはその後、ベルリン・フィルでも全集(1999~2000)を出したが、今回はウィーン・フィルを聴く。

ラトル 2002
 ラトルがウィーン・フィルで全集というのは意外な気がする。実際、本人も同じだったようで、オファーを受けて、本当に自分でいいのかと聴き直したらしい。なお、この年(2002年)、ラトルはベルリン・フィルの音楽監督に就任。

ティーレマン 2008~2010
 もちろん、これを聴くのが目的! ブルーレイもあるが、音楽のみに集中するためにCDを聴く。ほかの演奏をすべて聴いた後に、このCDを聴き、その真価と聴きどころを探る。


ウィーン・フィルは実に70年に渡るベートーヴェン演奏の歴史を聴くことになります。指揮者の顔ぶれも錚々たるものです。

ということで、次回から1曲ずつ聴いていきます。まずは第1番から第3番までを聴きます。チクルスの第1日のプログラムです。


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ティーレマン+ウィーン・フィルのベートーヴェン交響曲チクルスへの助走:交響曲第1番

ティーレマン+ウィーン・フィルのベートーヴェン交響曲チクルスの第1日(11月8日(金))のプログラムについて、聴いていきます。

なお、予習に向けての経緯はここ
交響曲第1番についてはここ
交響曲第2番についてはここ
交響曲第3番《英雄》についてはここ
交響曲第4番についてはここ
交響曲第5番《運命》については1回目はここ、2回目はここ、3回目はここ
交響曲第6番《田園》については1回目をここ、2回目をここ、3回目をここ
交響曲第7番については1回目をここ、2回目をここ、3回目をここ、4回目をここ、5回目をここ、6回目をここ
交響曲第8番については1回目をここ、2回目をここ、3回目をここ
交響曲第9番については1回目をここ、2回目をここ、3回目をここ、4回目をここに書きました。

(全予習が完了したので、全予習へのリンクを上記に示します。参考にしてくださいね。)


まず、交響曲第1番ハ長調Op.21。
ベートーヴェンが1800年に完成させ、ウィーンのブルク劇場で自らの指揮で初演。

saraiも大方の人と同様に、この第1番、第2番、第8番あたりはほかの曲に比べると、あまり聴いていないほうの曲です。逆に言えば、まだまだ、新鮮さを感じる曲とも言えます。多分、レコードで初めて聴いたのは、後にも出てくるワルター指揮コロンビア交響楽団のものだと思います。

以下、今回、CDを聴いた順に感想を書いていきます。計13の演奏を聴きました。

まず、ウィーン・フィル以外です。

ハイティンク、ロンドン交響楽団 2006年録音

 期待の全集です。コンパクトに研ぎ澄まされた演奏を予想して聴き始めました。今、ティーレマン以外で最も期待できる巨匠の演奏です。そういう意味で、ティーレマンのチクルスを聴く上で、リファレンス的に聴いていくつもりです。
 まず、感じたのは精緻でコンパクトなアンサンブル。アクセントをきっちり明確にした上で、軽みを感じさせる無理のない表現。それらが最も明確に感じられるのが第2楽章の緩徐楽章を少し速めに演奏しているところ、贅肉のない美しい響きです。第4楽章も力みがなく、インテンポで押し通しながら、それでいて躍動感にあふれる、まことに見事な演奏です。
 聴き終えて、この交響曲自体がまるで、オペラの序曲だったような印象に捉われました。この後に続く8つの交響曲の序曲です。もっとも、ハイティンクがそのように意識したわけではないでしょう。この全集の最初のCDに第1番が収録されているわけではありませんからね。単なるsaraiの思いです。

ヴァント、ミュンヘン・フィル 1994年録音

 ヴァントは全集を北ドイツ放送交響楽団と録音していますが、今回は第1番だけ、ミュンヘン・フィルを指揮したCDを聴きます。この時期、ミュンヘン・フィルはチェリビダッケに磨き上げられて、美しい響きのオーケストラでした。そのミュンヘン・フィルをヴァントが指揮した唯一のベートーヴェンがこの第1番です。8枚のCDからなるミュンヘン・フィルBOXに含まれています。このブルックナーを中心とした素晴らしい演奏からなるシリーズです(ブルックナーの第9番は素晴らしい演奏! ハイティンクのコンセルトヘボウ1981年盤と双璧)。
 このベートーヴェンの第1番はミュンヘン・フィルの美しい響きで堂々たる量感のある演奏でした。ベートーヴェン初期の第1番とは言え、中期の交響曲を思わせる巨匠ヴァントの表現でした。今更ながら、ほかの8曲もこのミュンヘン・フィルと録音していてくれたらなあとかなわぬ望みを抱いてしまいます。

ワルター、コロンビア交響楽団 1959年録音

 子供の頃、ベートーヴェンと言えばこのワルターを聴いていました。そういう意味では、いつも安心して聴ける原点のような演奏です。ステレオ録音が始まった時期のものですが、今聴いても素晴らしい響きがするのに感心します。
 この第1番は、柔らかい響きでゆったりと安定した、気品に満ちた演奏です。それでいて、重量感もあります。ちょっともたつくような部分もありますが、全体としては天国的な雰囲気に満ちた名演奏です。

クーベリック、ロンドン交響楽団 1974年録音

 クーベリックの全集はすべて異なるオーケストラを振り分けるものですが、この第1番はロンドン交響楽団。
 みずみずしく爽やかでロマンあふれる素晴らしい演奏。色彩感にも満ちた輝かしい演奏です。
 第1楽章の躍動感あふれる演奏に驚かされます。第4楽章は溌剌と精気に満ちた勢いのある演奏で息もつけません。

トスカニーニ、NBC交響楽団 1951年録音 モノラル

 トスカニーニと言えば、昔から、メンデルスゾーンの交響曲第4番「イタリア」の切れ味鋭い演奏が大好きでした。ベートーヴェンはほとんど聴いていませんが、ちょうどいい機会なので、まとめて聴いてみることにします。
 この第1番は実に歯切れの良い見事な演奏。実に魅力的に感じる演奏。アインザッツもピタッ、ピタッと決まり、爽快この上ありません。メロディーの節回しも見事で、まるでオペラのようです。こんな演奏は聴いたことがありません。第1楽章の躍動感あふれる演奏から一転して第2楽章の緩徐楽章で見事に歌わせるところは凄いとしか言いようがありません。第3楽章のひきしまった演奏は最高。第4楽章の完璧なアンサンブル、これも凄いとしか表現できません。
 恐ろしいくらい、凄い演奏です。音質もモノラルとは言え、上々です。

コンヴィチュニー、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 1960年録音

 生粋のドイツ人のベートーヴェン。古きドイツの伝統あるオーケストラ。これもステレオ初期の録音ですが、とてもよい音質です。コンヴィチュニーと言えば、今や、オペラの演出家の息子のペーターが有名かもしれません。
 この演奏はコンヴィチュニー59歳のときですから、全盛期と言ってもいいのでしょうが、彼はこの2年後、若くして亡くなります。この全集は彼の残した偉大な遺産となってしまいました。
 この第1番は何と言っても、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の響きの素晴らしいことです。その上で、コンヴィチュニーの折り目正しいと言ってもいいほど、きっちりした、ベートーヴェンらしいベートーヴェン。第2楽章のインテンポでの実に坦々とした表現がいかにもこの指揮者らしく、最高です! 全体に自然で無理がありません・・・内容の咀嚼はあくまでも聴き手に委ねられています。

ここからはウィーン・フィルの演奏に移ります。録音年の順に聴いていきます。

フルトヴェングラー 1952年録音 モノラル

 EMIの新リマスター盤です。意外に実に端正な演奏で最後まで押し通します。ウィーン・フィルの柔らかく美しい響きに満ちた演奏です。これが正統的なベートーヴェン演奏の規範に思えます。

シュミット・イッセルシュテット 1968年録音

 スケール感もあり、自然な表現ですが、何と言ってもウィーン・フィルの美音が綺麗に捉えられている録音です。良い意味で過不足何もなしと言うところです。ウィーン・フィルのベートーヴェンを聴くのには最高の1枚。

ベーム 1972年録音

 きっちりと厳格に隅々まで神経の行き届いたコントロールの利いた演奏。一方、おおらかさに欠け、面白味もうすく思えます。ウィーン・フィルらしさと言えば、シュミット・イッセルシュテットの方に軍配を上げます。

バーンスタイン 1978年録音

 後半の2楽章はきびきびとした躍動感のある演奏で素晴らしいものです。それだけに前半の2楽章のテンポの遅さとそれに伴う、悪く言えば、弛緩した演奏が残念。少なくともバーンスタインはテンポの速いリズミックな演奏スタイルが向いているように思われます。ゆったりしたテンポでも歌っているようには感じられればいいのですが、決して、そうではありません。

アバド 1988年録音

 精気に満ちた溌剌とした最高の演奏。アクセントの利いた歯切れの良い演奏です。演奏スタイルはトスカニーニに通じるところもあるが、ウィーン・フィルの優美で気品のある響きを活かした古典的なスタイルでもある。もっとも、ご本人はフルトヴェングラーの演奏を理想と考えているようですが・・・。

ラトル 2002年録音

 アバドよりもさらに切れ味鋭い現代的な演奏。溌剌として、思わず聴き惚れてしまう名演。ラトルという人はこのところ、実演に接する機会も多く、底知れぬ音楽性を感じています。saraiの評価がうなぎのぼりという感じです。この演奏もノリノリの演奏です。それにしても、このラトルの現代的な指揮に対応したウィーン・フィルの響きの美しいことには舌を巻きます。

ティーレマン 2008年録音

 もちろん、これを聴くのが目的! これを最後に聴きます。
 第1楽章は、ともかく勢いがあると感じます。ゆったりとしていながら、推進力があります。フルトヴェングラーの強烈な推進力とはまた質が異なりますが、この推進力はフルトヴェングラー以来とも思えます。スケールの大きさな破格の演奏です。重量感があり、それでいて、もたつきはありません。
 第2楽章は、美しくメリハリの利いた、とてつもない演奏。こんな素晴らしい演奏は誰も出来なかったと思います。演奏に溜めがあるのもたまりません。
 第3楽章は、凄まじい推進力。それでいて、美しい響き。これ以上、何が望めるかという感じです。
 第4楽章は、軽やかな「疾駆」。どんどん先に走っていく姿の美しさがあります。
 全体として、もうこれは最高!としか言いようがありません。この第1番を聴くだけでも、今回のベートーヴェン・チクルスに行く意味があるとさえ思わせる快演です。

これで予定したCDはすべて聴き終えました。13の演奏自体、絞ったものですから、どれもレベルの高い素晴らしいものです。通常の聴き比べのようにベストCDを選ぶものではありません。ともあれ、ティーレマンは一聴の価値があります。あとはトスカニーニは必聴。ハイティンク、クーベリック、コンヴィチュニー、シュミット・イッセルシュテット、アバド、ラトルも聴いておきたいものです。

肝心のティーレマンのベートーヴェン・チクルスの聴きどころ。

 1.推進力のある演奏に身を委ねるだけで十分かもしれません。
 2.第2楽章は心を集中して聴くべき価値がある筈です。CDとはまた違った即興性のある演奏が聴けるでしょう。
 3.この日はまだ後に第2番と第3番が控えているので、この第1番で消耗し過ぎることに要注意です。

明日は第2番を聴きます。



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ティーレマン+ウィーン・フィルのベートーヴェン交響曲チクルスへの助走:交響曲第2番

ティーレマン+ウィーン・フィルのベートーヴェン交響曲チクルスの第1日(11月8日(金))のプログラムについて、聴いていきます。

なお、予習に向けての経緯はここ
交響曲第1番についてはここ
交響曲第2番についてはここ
交響曲第3番《英雄》についてはここ
交響曲第4番についてはここ
交響曲第5番《運命》については1回目はここ、2回目はここ、3回目はここ
交響曲第6番《田園》については1回目をここ、2回目をここ、3回目をここ
交響曲第7番については1回目をここ、2回目をここ、3回目をここ、4回目をここ、5回目をここ、6回目をここ
交響曲第8番については1回目をここ、2回目をここ、3回目をここ
交響曲第9番については1回目をここ、2回目をここ、3回目をここ、4回目をここに書きました。

(全予習が完了したので、全予習へのリンクを上記に示します。参考にしてくださいね。)


今日は2回目で、交響曲第2番ニ長調Op.36。
ベートーヴェンが1802年に完成させました。第1番が1800年完成だから、その2年後。完成した翌年の1803年、ウィーンのアン・デア・ウィーン劇場でピアノ協奏曲第3番とともに初演されました。

第1番と同様に、第2番もsaraiはあまり聴いていないほうにはいる曲です。今回はきっちりと聴いてみましょう。

以下、今回、CDを聴いた順に感想を書いていきます。計12の演奏を聴きました。

まず、ウィーン・フィル以外です。

ハイティンク、ロンドン交響楽団 2005年録音

 第1番のようなコンパクトなアンサンブルではなく、標準的な編成での演奏に感じます。
 第1楽章は雄渾かつドラマチックでエネルギーに満ちた表現でぐんぐんと進んでいきます。スケールの大きな造形美にあふれた演奏です。
 第2楽章は流麗な美しさ、あふれるロマンで、気品に満ちた演奏です。
 第3楽章はひきしまったスケルツォに仕上がっています。
 第4楽章は、これもエネルギッシュでひきしまった表現。
 第1番とはかなり響きが違って、戸惑いましたが、基本的な演奏スタイルは同様です。とてもよい演奏です。

ワルター、コロンビア交響楽団 1959年録音

 第1楽章はしなやかでみずみずしい素晴らしい演奏です。曲の本質を余すところなく表現しています。
 第2楽章は優美で品格に満ちた名演です。ワルターならではと、うなづいてしまう演奏。
 第3楽章はスケルツォですが、このスケルツォでさえ、優美で品格高い演奏です。決してテンポが遅いわけでもないんです。さすがです。
 第4楽章は、水際立ったアンサンブルで説得力のある表現。
 全体として、流麗でしなやかで優美で品格の高い天下の名演と思います。

クーベリック、アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団 1974年録音

 第1楽章は気魄のこもった白熱した熱い演奏です。
 第2楽章は爽やかで瑞々しいロマンチシズム、いかにもクーベリックらしさが表出されたという演奏です。
 第3楽章は緊密なアンサンブル、凝縮力の高い演奏です。
 第4楽章は緊張感のみなぎる演奏です。
 全体として、完成度の高い素晴らしい演奏です。
 
トスカニーニ、NBC交響楽団 1949年&1951年録音 モノラル

 第1楽章はシャープな見事な演奏です。爽快感あふれる強靭なアンサンブルが聴きものです。
 第2楽章も骨太の独自性あふれる演奏です。それでいて、気品に満ちているのはさすがと言うべきものでしょう。
 第3楽章は快速でけれんみのない演奏です。爽快感にあふれています。
 第4楽章も超高速の演奏です。一部アンサンブルも乱れますが、このテンポで押し切ってしまうのは凄いものです。分厚いサウンド、くっきりとしたリズムで迫力満点の演奏です。
 この第2番は熱狂的で輝かしい演奏です。誰にも真似できない凄みを感じます。こういう演奏を一度は生で聴いてみたかったと心底思いました。

コンヴィチュニー、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 1960年録音

 ともかく、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の素晴らしい響き、とても切れの良いアンサンブル、見事です。それを引き出しているコンヴィチュニーも凄い! たんたんとしているようで、その実、生き生きとした深い味わいは何とも形容できません。過不足なしというところでしょうか。
 ある意味、同時期のシュミット・イッセルシュテット/ウィーン・フィルと共通するところがあるかもしれませんが、両者はそれぞれのオーケストラの響きの違いで特徴づけられるというところです。ウィーン・フィルの柔らかい美しい響きに対して、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団は芯のある強靭さがありながら、やはり美しい響きを持っています。
 この第2番の演奏はばりばりと聴き手を引っ張っていくのではなく、聴き手が注意深く、演奏の深いニュアンスを汲み取っていかなければ、本質的な面白さが味わえないという類いの演奏です。

ここからはウィーン・フィルの演奏に移ります。録音年の順に聴いていきます。

フルトヴェングラー 1948年録音 モノラル

 EMIの新リマスター盤です。しかし、この録音が古いせいか、極めて音質が悪いです。それでも、第1楽章から尋常ならぬ気魄が感じられるフルトヴェングラーらしい演奏です。第2楽章はもっと綺麗な音で聴きたかったところです。

シュミット・イッセルシュテット 1968年録音

 ここまで美しく拡張高く演奏されると一言も言うべき言葉がありません。正直、脱帽です!
 それにしても、いつものことながら、ウィーン・フィルの素晴らしさと言ったら、何でしょう。特に高弦の美しい響きには心が洗われます。

ベーム 1972年録音

 骨組みががっちりして、メリハリの利いた、そして、曲の構造を明確に捉えた演奏。しかし、細かい表情付けとか、ニュアンスとかはあまり感じられません。そのあたりはウィーン・フィルの美音に救われている面もありますが、かと言って、ウィーン・フィルらしい演奏とも思えないのも事実。ベルリン・フィルあたりのほうが似合っているのかなという感じに思えます。

バーンスタイン 1978年録音

 隈取のはっきりした雄渾な演奏。熱く力強い第1楽章は逆にウィーン・フィルらしい優美さが感じられません。一転して、第2楽章は祈るような表情で開始され、美しい響きが聴けます。以降、第3楽章、第4楽章と引き締まった表情の音楽が続きます。

アバド 1987年録音

 若々しく伸びやかな演奏。明るく健康的で、覇気に満ちています。ウィーン・フィルらしい美しい響きにもあふれた演奏です。まさに爽快さを感じる演奏です。第1楽章に続き、第2楽章でも、美しい響きの“歌”が心に残ります。こんなに翳りのない演奏はある意味、ベートーヴェン的ではないかもしれませんが、それはそれでよい演奏であることは間違いありません。軽快で翳りのない演奏は最後まで続きます。こんなベートーヴェンもあって、いいでしょう。聴いていて、気持ちのよいこと、この上ありません。ウィーン・フィルの高弦の美しさを100%活かしきった演奏です。

ラトル 2002年録音

 きめ細かくアクセントの明確なリズムを刻み、活き活きとした表情を作り出すことに成功しています。スケールの大きさや壮大さからは縁遠いモダンな演奏です。清新な演奏とも言えます。全体を通して、この演奏スタイルを貫き通しています。中でも、第4楽章の快速ぶりが秀逸に感じます。ウィーン・フィルが一切の乱れもなく、快速なテンポで弾き切っているのがとても印象的。凄い合奏力です。

ティーレマン 2008年録音

 もちろん、これを聴くのが目的! これを最後に聴きます。
 第1楽章、序奏は荘重に始まります。やがて、主題部にはいると、重厚かつ勢いのある演奏になります。このような推進力に満ちた迫力はフルトヴェングラーと同質の音楽性に感じます。
 第2楽章は、思い切った自在なフレージングによる演奏。ウィーン・フィルの繊細な合奏力が光ります。
 第3楽章、パーフェクトなアンサンブルです。重過ぎず、軽過ぎずといった具合です。
 第4楽章は、整然としていながら、前進する力に満ちた演奏です。ここぞというところでの迫力の凄まじさはティーレマンならではのものに感じます。
 素晴らしい演奏です。

これで予定したCDはすべて聴き終えました。レベルの高い粒ぞろいにCDでした。ウィーン・フィル以外では、ワルター、トスカニーニ、クーベリック、コンヴィチュニーは聴き逃せないでしょう。ウィーン・フィルでは、シュミット・イッセルシュテット、アバド、ラトルも聴いておきたいものです。もちろん、ティーレマンもね。

肝心のティーレマンのベートーヴェン・チクルスの聴きどころ。

 1.第1楽章、第4楽章でのティーレマンのオーケストラをあおっていく腕力が見もの(聴きもの?)。
 2.第2楽章での手綱の締め方、緩め方のバランスも興味深いところ。

明日は第3番を聴きます。


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ティーレマン+ウィーン・フィルのベートーヴェン交響曲チクルスへの助走:交響曲第3番《英雄(エロイカ)》

ティーレマン+ウィーン・フィルのベートーヴェン交響曲チクルスの第1日(11月8日(金))のプログラムについて、聴いていきます。

なお、予習に向けての経緯はここ
交響曲第1番についてはここ
交響曲第2番についてはここ
交響曲第3番《英雄》についてはここ
交響曲第4番についてはここ
交響曲第5番《運命》については1回目はここ、2回目はここ、3回目はここ
交響曲第6番《田園》については1回目をここ、2回目をここ、3回目をここ
交響曲第7番については1回目をここ、2回目をここ、3回目をここ、4回目をここ、5回目をここ、6回目をここ
交響曲第8番については1回目をここ、2回目をここ、3回目をここ
交響曲第9番については1回目をここ、2回目をここ、3回目をここ、4回目をここに書きました。

(全予習が完了したので、全予習へのリンクを上記に示します。参考にしてくださいね。)


今日は3回目で、交響曲第3番変ホ長調《英雄(エロイカ)》Op.55。
ベートーヴェンが1804年に完成させました。第1番が1800年、第2番が1802年完成だから、2年おきに立て続けに作曲されています。初演は非公開でまず、1804年にロブコヴィツ邸で、そして、公開の演奏会は翌年の1805年にウィーンのアン・デア・ウィーン劇場で行われました。
この第3番はそれまでの交響曲の概念を大きく革新する内容で、さらに長大な交響曲の幕開けになった作品でもあります。ベートーヴェンはその後、さらに長大な第9番を作曲しますが、この第3番は長大かつ大規模な交響曲の先駆けとして、ブルックナーやマーラーの交響曲群の先達とも言える記念碑的な作品です。

この第3番はあまりにも有名な作品です。これまで幾度となく、聴いてきました。実演でも、ジョルジュ・プレートル指揮ウィーン・フィルの来日公演で凄まじい超名演を聴きました。それでも、今回は初心にかえって、じっくりと再度の鑑賞を試みます。

以下、今回、CDを聴いた順に感想を書いていきます。計14の演奏を聴きました。

まず、ウィーン・フィル以外です。

ハイティンク、ロンドン交響楽団 2005年録音

 第1楽章、まことに小気味のいいテンポでピタッとつぼにはまった見事なアンサンブルで爽快極まりない演奏です。比較的、小規模に抑えたオーケストラの統率のきいて、引き締まった響きが魅力的です。
 第2楽章、ことさらに荘厳さは演出せず、淡々と自然な表現に好感を覚えます。
 第3楽章、張りのあるアンサンブルでのりのよいテンポで引き締まった演奏。
 第4楽章、伸びのよい弦楽アンサンブルの瑞々しいこと! 特に対位法的なパートの演奏には惚れ惚れします。また、コーダの高揚感は例えようもありません。
 全体にアンサンブルの素晴らしさと活き活きしたテンポのよさが光る快演です。

ワルター、コロンビア交響楽団 1958年録音

 ワルターのエロイカと言うと、何かイメージが合わなそうな雰囲気がありますが、これは改めて聴いてよかったと思います。素晴らしく充実した音楽です。ワルターのベートーヴェンは偶数番号だけなく、奇数番号もとても素晴らしいと思います。ワルターのベートーヴェンは、力強さを持った上でよく歌わせるというスタイル。これはワルターでなければ、なし得ないベートーヴェンです。贅沢を言えば、ウィーン・フィルの演奏で聴きたかったというところです。

クーベリック、ベルリン・フィル 1971年録音

 クーベリックのエロイカということで、爽やかで清々しい演奏を期待しましたが、ベルリン・フィルとの組み合わせのせいか、どうも固い感じが耳について、正直、期待外れ。悪い意味で、カラヤン+ベルリン・フィルの音を聴いている感じ。立派な演奏ではあるのですが・・・saraiの趣味ではありません。極端にテンポが遅いのもsaraiの感覚に合いません。

トスカニーニ、NBC交響楽団 1949年&1951年録音 モノラル

 一糸乱れずに進んでいく強靭なアンサンブルです。どの曲でも、トスカニーニの演奏は決してブレることがないようです。常に一本調子と言ってしまってはそれまでですが、ここまで徹底すると見事の一言。
 こういうエロイカを聴いてしまうと、ほかの演奏が生ぬるく感じてしまいそうです。
 第1楽章は一気呵成の勢いで突き進みます。
 第2楽章はトスカニーニ特有のカンタービレ、底堅い芯のしっかりした響きで歌いまくります。
 第3楽章は快速で、凄まじい勢い。一気に風のように通り過ぎていきます。
 第4楽章は、そして、何という素晴らしさ! 雄々しく、輝かしい演奏に感動を覚えます。
 こういう演奏を聴いていると、今更ですが、トスカニーニにはまってしまいそうです。

コンヴィチュニー、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 1960年録音

 まことに堂々たるゆるぎのない演奏です。ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の当時の実力の凄さを見せつけられる思いです。美しくしっかりした素晴らしいアンサンブルです。第1楽章はゆったりしたテンポですが、自然な表現に思えます。第2楽章はまるで巨大な山のようにゆるぎないものです。そして、第4楽章は水際立った見事なアンサンブル。木管の響きの美しさが脳裏からいつまでも消えません。

フルトヴェングラー、ベルリン・フィル 1952年録音 モノラル

 RIAS録音集の中の1枚です。以前聴いたときの感銘を覚えています。
 今回、聴き直すと、雄渾な演奏ではありますが、第4楽章のコーダの凄まじい勢い以外は、枯れた感じが漂います。特に第2楽章は深い味わいの音楽です。しかし、これはフルトヴェングラーに期待する圧倒的な推進力というのとは別の世界です。何だか、肩透かしと言えば、そんな感じ。本当はフルトヴェングラーのエロイカはこのベルリン・フィルとEMI盤のウィーン・フィルの2枚を聴く予定でしたが、不完全燃焼に陥ることを恐れて、本命中の本命、ウラニア盤のウィーン・フィルも急遽、聴くことにしました。

ここからはウィーン・フィルの演奏に移ります。録音年の順に聴いていきます。

フルトヴェングラー 1944年録音 モノラル

 いわゆる、ウラニア盤です。戦時中のウィーンでの録音です。ベルリンに進駐したソ連軍がベルリンの放送局から持ち帰った放送用テープからメロディヤがリマスターしたCDで聴きます。これは素晴らしい音質です。
 今までは、オーパス蔵盤で聴いていましたが、このメロディヤ盤は同じ演奏とは言え、凄い演奏です。まさに白熱した演奏です。戦時下のウィーンでこんな高水準の音楽が聴けたなんて驚愕してしまいます。逆に戦時下の限界状況のなせる業だったのか、定かではありませんが、1942年の有名な第9番(ベルリン・フィル)と並んで、素晴らしい演奏であることは間違いありません。
 第1楽章終盤の凄まじい切り込み方は何と言う迫力でしょう。
 第2楽章は高貴ともいえる表現。孤高の高みにある演奏です。中間部の高揚では感動を覚えます。哲学的とも思える実に深い演奏です。これはベートーヴェン演奏の一つの極致と断言できます。
 第4楽章は開始後すぐに白熱した演奏になっていきます。まさに感動の渦の中に巻き込まれ、頭の中が真っ白になります。フルトヴェングラーの指揮も凄まじいですが、それを音楽として具現化するウィーン・フィルの実力たるや、凄いの一語です。終結部はもう息もできない迫力です。
 この演奏を超えることは今後とも決してないだろうと確信するような、空前絶後の演奏記録です。

フルトヴェングラー 1952年録音 モノラル

 EMIの新リマスター盤です。これも素晴らしい演奏です。フルトヴェングラーのゆるぎない解釈のもと、ウィーン・フィルの響きの美しさが心を打ちます。
 第1楽章から白熱した演奏。第2楽章はいつものゆったりしたテンポで美しい響きをじっくりと聴かせてくれます。ただただ、拝聴するのみです。
 第4楽章、雄渾ではありますが、ウラニア盤のような魂の燃焼までは感じられません。

シュミット・イッセルシュテット 1965年録音

 まったくもって、堂々とした輝かしい演奏です。ウィーン・フィルの美しい響きは秀逸です。それにしても、何と包容力に満ちた演奏でしょう。
 第4楽章も勢いではなく、とことん磨き抜かれた美しい響きでうならせてくれます。シンフォニックな演奏の究極にも思えます。

ベーム 1972年録音

 伸びやかでウィーン・フィルらしい美しい演奏です。端正でありながら、気力のみなぎる演奏です。
 第2楽章の中間部のがっちりと堅固でありながら、輝くような美しさは特筆できます。第2楽章全体に感じられる瞑想的な雰囲気も合わせ、この第2楽章の演奏は素晴らしいものです。

バーンスタイン 1978年録音

 颯爽とした魅力的な指揮です。ウィーン・フィルの柔らかく美しい響きと相まって、素晴らしい演奏です。
 第1楽章の軽快でリズミックな流麗さはいかにも、バーンスタインがウィーン・フィルを振るとこうなるだろうという納得の演奏です。
 一転して、第2楽章の暗い沈んだ表情の演奏も見事。
 第4楽章、良い演奏ではありますが、期待するほどの盛り上がり、白熱感には欠けるのが少し残念ですが、立派な演奏です。

アバド 1985年録音

 シャープで爽やかな演奏です。ウィーン・フィルの美音はここでも冴えわたっています。重厚な感じはありませんが、十分にスケールの大きさも感じます。
 第2楽章も美しい演奏です。しかし、何故か、心に残るものが少なく感じるのも事実。
 決して悪い演奏ではありませんが、すっと聴き逃してしまいそうです。押しつけがましさがないとも言えますけどね。

ラトル 2002年録音

 拙速に感じる溜めのない演奏です。せかせかした感じに聴こえます。特別にテンポが速いわけではありません。第1番、第2番では成功していたモダンな演奏スタイルもこのエロイカでは裏目に出たかもしれません。
 それでも、第2楽章では幾分速めのテンポがしまりのいい演奏になって、哀感も込められた素晴らしい演奏です。中間部の盛り上がりも申し分、ありません。
 第4楽章はモダンで緻密な凝縮感に満ちた演奏です。色彩感あふれるリッチなサウンドに耳が心地よく感じます。
 第1楽章の拙速ささえなければ、とても素晴らしい演奏になっていたかもしれない残念な演奏です。

ティーレマン 2009年録音

 もちろん、これを聴くのが目的! これを最後に聴きます。
 第1楽章、かなり遅めの荘重な雰囲気。これでもたつかないのはウィーン・フィルの実力でしょうか。このテンポだからこそ、思いっきり、ルバートをかけて、思い入れたっぷりのメリハリをつけた演奏です。このあたり、好き嫌いが分かれるところではありますが、腕力にものを言わせて、押しまくるのがティーレマンの凄さとも言えます。実に面白い演奏です。
 第2楽章、この楽章も荘重な始まり。歩みはあくまでもゆったりと抑え込まれます。抑圧された歩みはどこまでも続きます。これもティーレマンの力技ですね。エネルギーがどんどん蓄積される感じです。まるで十字架を背負う人間の重い足取りのようにも感じます。それでも前に進まないといけない人間の運命なのか!と感じます。悲愴感も漂います。宿命との闘いでしょうか。段々と感動を覚えていきます。美しく底固いパワーを秘めた、凄い演奏です。
 第3楽章、一転して、怒涛のような勢いの奔流です。ティーレマンらしい推進力がさく裂します。
 第4楽章、力強い開始。思いっきり、パウゼ、テンポ・ルバート。そして、次第に核心部に突入していきます。繊細な表現と力強い表現が交錯して、白熱していきます。底流に重量感のあるエネルギーがみなぎっています。思い切ったゲネラル・パウゼ(演奏がストップしたのかと思うほど)、そして、流れが止まろうかというほどに歩みが停滞します。やがて、堂々とした輝きを取り戻し、終結部も近づきます。いったん、沈静化し、エネルギーを蓄積していきます。グランドフィナーレへの凄まじい突進で、長大なエロイカの幕を閉じます。
 いやはや、圧巻の演奏でした。


14枚のCDを聴き通して、さすがに疲れました。
フルトヴェングラーのウラニア盤は栄光に満ちたCDです。何も比べられるものはありません。また、ウィーン・フィルほど、このエロイカに向いたオーケストラもないと思います。名演奏だらけです。トスカニーニの素晴らしい演奏も何度も聴きたくなるCDです。それにティーレマンのライブ向きの演奏も素晴らしいと感じました。

肝心のティーレマンのベートーヴェン・チクルスの聴きどころです。

 1.ティーレマンの重心の低いパワフルな指揮。
 2.即興性のあるルバート、パウゼ、強弱のメリハリ。聴きどころが満載です。
 3.第2楽章の重々しい表現も聴きものです。

第4番以降は少し時間を置いて、続けていきます。お待ちください。


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この記事へのコメント

1, Steppkeさん 2013/11/05 23:32
sarai さん、ご無沙汰しています。Steppke です。

Thielemann 指揮の第4番・第3番を聴いて来ました。

まあ、相変わらずの Thielemann 節というか..遅い処は極端に遅く、速い処は極端に速く、静かな箇所はあくまで押さえて、盛り上がる部分はあおりにあおって、と次にやることの予想がつくというか、簡単に言ってしまえば虚仮おどし..あまり深い感動というものは、ありません。

オケについて言えば、管が弱かったですね。特に第3番。
昔は、Beethoven の交響曲と言えば、管をダブらせていたように思いますが、最近はやらないのでしょうか?
2管(ホルンのみ3本)なのに、弦は16の編成で、特にトゥッティでは腕が折れないか心配になるくらいに強く速く弓を動かすので、管が埋もれてしまってました。
まあ、Parterre Loge(下側のロージェ)の前方という、座席のせいもあるかも知れません。

2, Steppkeさん 2013/11/05 23:33
(続き)
コンマスは Küchl さんと Steude さんで、これは別の日に行った Buchbinder の協奏曲でも同じだったので、来日もこの二人なのでしょう。
Thielemann は、相変わらず、Küchl さんに個人的な指揮をしているようで、Küchl さんもたまには眼を合わせねば悪いなぁといった感じで、嫌々(?)顔を上げていました。
(Thielemann は、たまに反対側の第2ヴァイオリンのトップを見て笑ってましたが、Küchl さんが反応した後にと思ったのは考え過ぎ?)

しかし、ヴィーン・フィルの音色は美しいし、単純に盛り上がることは盛り上がるし、聴いていると..まあ素晴らしいものではありました。(無理やり感動させられたという感じも無きにしも..)
終演後の熱狂は、相変わらずでした。

3, saraiさん 2013/11/06 23:39
Steppkeさん、こんばんは。

ティーレマンの来日直前レポート、ありがとうございました。ティーレマンはいつものとおりなんですね。ティーレマンのベートーヴェンはキュッヒルさん抜きには考えられないので、ティーレマンがキュッヒルさんだけを見ながらの指揮も、それはそれで合理的なんでしょう。管の編成は標準的なものでしょうが、楽友協会のホールの響きも影響しているのでは?
CDで聴く限りは普通ですが、ウィーン・フィルはやはり、弦が看板なので、弦中心というのもありかと。
ウィーンでも熱狂したんですね。サントリーも負けずに熱狂するでしょうね。ああ、楽しみ。もう明後日に迫りました。

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ラインの旅:ドイツ編~古城ホテルで迎える朝、そして、美味しい朝食

旅の8日目(2013年4月11日(木)@ドイツ・オーバーヴェーゼル)です。

古城の朝です。
オーバーヴェーゼルの古城ホテルでの贅沢な時間を楽しみます。朝は小鳥のさえずりとバルコニーからのライン川の流れが楽しめます。甲高いチュンチュンという鳥の鳴き声が綺麗です。オペラ『薔薇の騎士』の冒頭の場面を思い出します。「鳥が鳴いているわ。もう朝よ」「あれはナイチンゲールだよ。まだ夜だよ」・・・。こちらでは、よく鳥が鳴いていますが、日本の鳴き声より高い声のような気がします。空気が乾燥しているからでしょうか。

夜には雨が降ったようです。ライン川もすこし靄っています。今日も不安定な天気になりそうです。広い空に、青空と白い雲と黒い雲が同居していて、日が差したり小雨がぱらついたりします。こちらでは、たとえ雨がぱらついてもほんの数分なので、道行く人はさっとフードをかぶるだけです。本当にフードが便利で、かつ必需品ですね。天気はすっきりしませんが、すっかり暖かくなり寒くはありません。

朝食は朝8時からです。時間になり、朝食ルームに向かいます。古城ホテル内の廊下は重厚で薄暗いです。


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傾斜のある厚い壁は古城らしい雰囲気です。


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時折、明り取りの窓から、柔らかい朝の光がぼーっと広がります。


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1階のロビーまで下りてきました。この時間は人気がないですね。しーんとして静かです。


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中庭がテラスになっていて気持ちがよさそうですが、この天気ではここでの朝食は無理のようです。


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朝食ルームはドイツの古城を具現化したような黒く美しいデザインの扉の先にあります。


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オーバーヴェーゼルの古城ホテルでの朝食はやっぱりシャンパン付きです。ジュースも新鮮です。ヨーロッパの朝食は、やっぱりこれじゃないとね。


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美味しそうなハム、魚、そして、メロンをビュッフェから選び取ります。


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朝食ルームの窓からは、朝の古城が美しく見えています。


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朝食ルームへは我々が1番乗りです。その後、座間から来たという若い日本人カップルが登場。彼らは車をレンタルして、ドイツを巡っているそうです。次に長崎から来た日本人新婚カップルが登場。これで、何故か、朝食ルーム内は日本人3組だけで占拠してしまいました。なかでは飛び抜けて年長の配偶者がきさくに彼らに話しかけています。
記念にご一緒した若い2組の人達を撮影させてもらいました。みなさんの楽しい旅を祈念して、シャンパンで乾杯です。


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朝食を終え、若い人たちに別れを告げ、レセプションでタクシーを呼んでもらいます。
部屋に戻り、もうしばらく眺めを楽しみましょう。もちろん、バルコニーに出ます。ここからの朝のラインの流れです。細長い貨物船が航行しています。


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バルコニーから身を乗り出すと、遥か下に鉄道線路、その向こうに朝の光に輝くライン川の水面が見渡せます。


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窓から外を見ると、夜来の小雨で窓ガラスに雨粒が付いています。


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窓を押し開けて、ラインの滔々たる流れにじっと視線を向けていました。


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これで古城ライフもおしまい。部屋を出て、チェックアウト。大きな荷物はまた、駐車場まで運んでもらいます。
身軽に古城ホテルを出て、その美しい佇まいに目をやります。


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こちらは左手の方の塔が見えています。saraiの宿泊した部屋はその塔に隣合せていました。


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タクシーがやってくる下の駐車場の方に歩いていきます。
この後は次回で。


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ラインの旅:ドイツ編~オーバーヴェーゼルからマインツへ

きっと一生最高の思い出となるであろう古城ホテルの滞在も終わりました。

本当は古城の塔の博物館にも入場して、塔の屋上からの眺めも楽しみたかったところです。夕方6時までは入館できたので、昨夕の散策の折に行けばよかったと後悔しますが、後の祭り。今朝は10時からのオープンなので、無理です。これがその博物館のパンフレットです。


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ホテルから駐車場まで、道を下っていきます。名残りを惜しみながら、周りの景色を楽しみます。


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城と駐車場をつなぐ木橋が見えてきます。


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木橋の上から下を眺めると、昨夕散策したひょうたん池の公園が見えます。


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木橋から遠くを眺めると、ライン川の対岸にワイン畑の丘が広がっています。


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駐車場に着き、最後にシェーンブルク城の姿を眺めます。美しい古城です。


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荷物は既に駐車場に運ばれていました。
やや遅れて、タクシーが到着。タクシーは昨日の女性の運転手です。そういえば、今日は車にはタクシーの標識がありません。昨日は付いていたので、今日は付け忘れているようです。そう言えば、メーターがありません。この車は本当は白タクなんでしょうか。小さな街なので、純然たるタクシーはないのかもしれませんね。


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ライン河畔のオーバーヴェーゼル駅に向かいます。眼下に見えるライン川に向かって、どんどん下っていきます。


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オーバーヴェーゼル駅に到着し、プラットホームに出ます。


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チケットは既にネットで購入済です。割引はありませんが、事前に準備できるものは購入してあります。オーバーヴェーゼルからマインツまでのチケットです。9時34分発のRE(レギオナル・エクスプレス)に乗ります。


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このREが停車するホームがどれなのかと迷います。2番、3番ホームなら、重い荷物を持って、ホームの階段を上らないといけません。そちらのホームにも人が集まっています。


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2番、3番ホームに集まっている人たちはよく見ると、撮影隊のようです。電車に乗ろうとしている人たちではなさそうです。


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ホームを移動しようかどうかと迷っている間に、何と予定の電車の1つ前の別の電車が到着します。意外に駅に早く着いたからなんでしょう。


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1番ホームに停車したので、ラッキーと、思わず予定より10分早いこの電車に乗ってしまいました。しかし、これは私鉄のMRBで各駅停車。車窓をゆっくり眺められます。

今日の行程をラインの旅の全体地図で確認しておきましょう。オーバーヴェーゼルからマインツまでの鉄道での移動。マインツからは近くの温泉地ヴィースバーデンに寄ってみる予定です。


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オーバーヴェーゼルを出ると、すぐにプファルツ城が見えます。


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リューデスハイムが近づくと対岸にエーレンフェルス城が見えます。


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このように景色がゆっくりと眺められるのでそれはよいのですが、車窓からライン川が見えるのは、ライン川クルーズの起点となったリューデスハイムまでで、それからは河畔をはずれて走ります。もっとも、今日の電車はライン川の右側、昨日の電車は左側を走るので、リューデスハイムは対岸に見えます。


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リューデスハイムの向い合せの街はビンゲンです。電車はビンゲンで20分以上の停車・・・ゆっくりした旅になってしまいました。結局、予定していた電車よりもマインツ到着は15分程の遅れ。
マインツ駅は近代的で綺麗な駅構内です。


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もちろん、駅にはつきものの花屋さんがあります。


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駅前に出ます。駅前は大きな広場になっていて、トラムも発着しています。マインツ駅の立派な駅舎も見えます。


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マインツでは、まず駅前すぐのホテルに向かいます。
この後は次回で。


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ラインの旅:ドイツ編~マインツの街を散策

マインツ駅前のホテルにすぐ着きました。ホテルはホテル・ケーニッヒスホフ(Hotel Konigshof)です。


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まだ11時前なので部屋は用意されておらず、レセプションのお姉さんにお願いして、荷物だけ預かってもらいます。


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さあ、身軽になったところで市内散策に出かけましょう。そんなに大きな街でもないので、駅前から歩いて旧市街に向かいます。バーンホフ通りを歩きます。


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ミュンスタープラッツからはシラー通りを進みます。


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もうすぐ、シラー広場です。


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シラー広場でシラーの銅像とご対面。ヴァイマールのシラー像に比べると、ずい分若いシラー像です。


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シラー広場の奥に進んでみましょう。結構、大きな広場です。


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大きな花壇があります。花の多い広場です。


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ここには色々な彫像やオブジェがあります。これはおどけた少年の像です。


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これは小さな像の集合体のオブジェです。カーニバルの泉と呼ばれるそうです。


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これは鼓手の彫像です。


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シラー広場からルードヴィヒ通りを歩いて、グーテンベルク広場に向かいます。広場には立派な劇場の建物があります。ここでオペラの公演が行われているようです。数日後からはヴェルディとワーグナーの記念公演があると告知されています。


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広場の中央にはグーテンベルク像が立っています。活版印刷の発明で有名なグーテンベルクです。


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この先はマルクト広場です。マインツの中心地です。


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広場からは修復中の大聖堂が見えます。


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大聖堂の周りは建物がたて込んでいて(教会にくっついて建っている)、入口が分からずにうろうろします。迷っているうちに綺麗な塔がありました。これって何? やはり、泉でしょうか。


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大聖堂の建物の前に出ましたが、ここからは入れないようです。こちらは内陣ですからね。


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結局、変な横っちょから入ることが分かりました。大聖堂は内陣が前後にあるので、横から入るようです。商店の建物の間の通りを進めば、いいんでした。


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マインツ駅前のホテルから大聖堂までの散策のルートを地図で確認しておきましょう。


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次回は大聖堂にはいってみます。


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ラインの旅:ドイツ編~マインツのライン川、そして、シャガールのブルーの光の教会

マインツの大聖堂は、ドイツで3本の指にはいる大聖堂だそうです。実際、内部の天井も高く、とても立派なんです。


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これは説教壇です。とても凝った造りです。壁の上部には宗教画が描かれています。


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アーチの連なりも綺麗です。


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これは見事なレリーフです。


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マインツの大聖堂は堂々たる建物ですが、ケルンの大聖堂を見た後では、残念ながら、こんなものかという感じでした。

大聖堂を出るとマルクト広場です。その隣のリープフラウエン広場(Liebfrauenplatz)に出ると、大聖堂の東側の尖塔が綺麗に見えます。


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この広場には、グーテンベルク博物館があります。活版印刷技術を開発したグーテンベルクの博物館ですが、あまり興味はないので、ミュージアムショップだけ覗いて、パス。なお、グーテンベルクはこのマインツの出身だそうです。


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リープフラウエン広場の端から見る大聖堂はとても綺麗です。


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ツーリスト・インフォメーションに立ち寄って市内地図をもらいます。バスの1日券が欲しかったのですが、それはここでは販売していないとのことでした。
これが市内地図の交通ルートマップです。


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近くのライン川を見に行きます。駐車場ビルの2階屋上に上がると、遊園地ごしにライン川が見えました。


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ここのライン川は川幅が広く、堂々たるものです。何故か、上流に行くほど立派になる川です。


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ここはKDラインのクルーズ船乗り場です。向うに見える橋はテオドール・ホイス橋です。


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川沿いには賑やかな遊園地がありました。


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いよいよザンクト・シュテファン教会に向かいます。この教会にはシャガールのステンドグラスがあるんです。ライン川からは遠いので、バスで駅まで出ます。バスの運転手からバスの1日券を買おうとしたら、1回券しかないとのことです。仕方がありません。1回券(1人2.6ユーロ)を購入。


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駅に着いて、ようやく1日券をゲット。1人6.1ユーロです。


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駅からは50番のトラムに乗ります。3駅先の停留所Am Gautorで下りて坂道をくだると、ザンクト・シュテファン教会です。
大聖堂からこのザンクト・シュテファン教会までの散策・移動ルートを地図で確認しておきましょう。


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教会の扉を開けると、ブルーの光に彩られたステンドグラスの美しさにいきなり魅了されます。扉の前に立ちすくみます。ようやく教会の真ん中に進み、内陣の珠玉のステンドグラスに見入ります。


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聖書の物語が題材になっていますが、細かい内容よりも、全体のイメージの美しさに惹かれます。


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1978年~1985年に制作された新しい作品で、その新しさ故に教会空間での違和感もあります。美術館と思って鑑賞したほうがふさわしいかもしれません。配偶者にはあまり好評ではありませんが、こういう賛否両論も時代とともに変遷し、やがて、違和感なく美に魅了される空間となっていくような気がします。saraiは単純に美しいと感じました。
これは側面のステンドグラス。シンプルなデザインです。


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これは後方のステンドグラス。


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モダンなパイプオルガンもブルーの光に包まれて、素晴らしく綺麗です。


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しばらく、このブルーの光の空間で心を洗い清めましょう。
この後は次回で。



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ラインの旅:ドイツ編~シャガールのブルーの光を堪能し、次はヴィースバーデンへ

マインツのザンクト・シュテファン教会で、シャガールの美しいステンドグラスのブルーの光に包まれて、幸せな時間を過ごします。
この素晴らしい空間を堪能した後、教会に付属する回廊Kreuzgangに出てみます。教会の横の扉を出ると、そこは美しい回廊です。


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緑の中庭の周りが回廊になっています。


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回廊を回り奥に進むと、教会の建物とステンドグラスの外側が見えます。


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回廊をぐるりと一周して、レンガ色の回廊と緑の中庭のコラボレーションを楽しみました。


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回廊から教会の内部に戻ると、またブルーの光の空間です。


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このブルーの光をしっかりと体内に取り込みましょう。清々しい気持ちになります。


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すっかり満足して教会を出ました。教会の建物は戦災から再建されたので、まだまだ新しいですね。


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トラム乗り場に向かいます。トラムの走る通りに出ました。


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トラム乗り場の近くには、Gautorという昔の城壁の一部だった城門があります。城壁は残っていないようです。


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50番のトラムで駅前に向かいます。


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マインツ駅前に戻ってきました。マインツの散策はこれくらいで切り上げ、次はヴィースバーデンに出かけましょう。ヴィースバーデンの温泉を楽しもうと思っています。
その前にホテルにチェックインします。ホテル・ケーニッヒスホフ(Hotel Konigshof)です。
ホテルの部屋はなかなかお洒落です。明るい部屋に広いベッド。


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大きくて綺麗なデスク。


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バスタブはなくシャワーのみです。この料金のホテルでは仕方ありません。


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壁にはお洒落なアート。


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部屋に荷物を入れ、いざ出発。ヴィースバーデンの温泉を楽しむためのバスタオルを持ちます。
この頃にはすっかり気温もあがり、この旅で初めてコートを脱ぎ上着だけになります。気分も軽やかです。
マインツ駅の自動販売機の前で少し考え込みましたが、ヴィースバーデン往復のチケットを購入。


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これが購入したチケット。1人6.1ユーロ。


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あれっ、これって・・・!!
そうなんです。チケット発行元こそDB(ドイツ国鉄)になっていますが、先ほど購入したマインツ市内1日券と同じチケットです。マインツとヴィースバーデンは共通チケットになっていて、1日券で自由に往復でき、どちらの町でもバス・トラム乗り放題なんです。無駄に2重購入してしまいました。12.2ユーロの損失です。がっくり・・・。

その上、ヴィースバーデン行の電車のドアが目の前で閉まってしまい、アウト。別の電車に向かうとこれも目の前で発車し、アウト。saraiはかなり気分を害してしまいましたが仕方がないですね。次の電車に乗ることにしましょう。待ち時間に軽くピザをつまみ、コーラを飲みます。


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そうしているうちにSバーンの電車の発車時間が迫り、ホームに出ます。


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14時35分発の電車です。


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時間通り電車が到着し、ヴィースバーデンに向かいます。

この後は次回で。



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歌舞伎:修善寺物語、双蝶々来曲輪日記@国立劇場 2013.8.20

今日は歌舞伎の話題です。
そもそも、saraiはクラシック音楽も素人ですが、それ以上に歌舞伎はまったくの初心者で素人以下です。
しかし、歌舞伎は見るたびに何故か、感銘を受けます。
今日も国立劇場小劇場で若手俳優たちの演じる歌舞伎の公演を見ましたが、大いに心を打たれました。
今日の公演は名前の知られた俳優はまったく出演しませんでしたが、個々の演技力や発声はともかくとして、総合的な出来はまったく素晴らしいものでした。こういう風に感じるのは、saraiが素人以下の初心者だからでもありますが、伝統的な基盤・・・すなわち、出し物、演出、長唄、鳴り物、裏方などがきっちりしているから、総合力でレベルの高い舞台が可能になるのでしょう。

今日は5演目ありましたが、踊り以外の2演目について、素人語りをしてみます。

まず、岡本綺堂作の「修善寺物語」。1幕3場です。

時代は北条氏が実権を握った鎌倉時代。場所は伊豆の修善寺です。ここには鎌倉幕府2代将軍源頼家が北条氏によって、幽閉されていました。その頼家が面作師の夜叉王に自分の顔をモデルに面に作るように命じます。夜叉王は天下一の名人を目指して、この修善寺に工房を構えていました。彼には2人の娘、かつらとかえでがいます。長女のかつらは亡き母の血を継いで、高貴な身分に奉公することが夢です。次女のかえでは父夜叉王の血を継いで、職人気質が身についており、夫の春彦も面作師です。性格の異なる姉と妹夫婦はことあるごとに衝突しています。
ある日の夕刻、突然、頼家がお忍びで夜叉王を訪ねてきます。厳しく、面作成が遅れていることを叱りつけます。夜叉王はどうしても自分の意に適った面が出来ないと突っぱねますが、頼家は我慢がならずに刀に手をかけます。それを見た長女かつらは昨夜、完成していた面を頼家に差し出します。頼家はその面に満足しますが、夜叉王は、その面は命が吹き込めていなくて、死んでいるいるから、不満足な作品で到底、お渡しできるものではないと訴えます。しかし、頼家はそれを気にせずに面を持ち帰ることにします。そして、合わせて、夜叉王の長女かつらの美貌も気に入り、彼女を所望し、連れ帰ることにします。
第一場のクライマックスはこの後です。不満足な作品を不本意にも将軍に差し出してしまったことで、夜叉王は未来永劫、自分の名がすたることになると激しく嘆きます。芸術家はその芸術に命をかけています。夜叉王はまさに芸術家の魂を持っています。その強い矜持に大いに胸を打たれます。夜叉王の大いなる嘆きは芸術を愛するものすべてに共通する普遍的な気持ちでもあり、演劇を超えて、強く共感し、感銘を受けました。

第二場では、かつらが頼家の寵愛を受けて、局の地位を与えられますが、北条氏からの討手が頼家の屋敷を襲います。風雲急を告げます。

第三場は再び、夜叉王の工房。頼家の面を付けたかつらが深手を受けて、倒れこむように戻ってきます。急襲の中で頼家の身代わりになったのでした。
ここから、この劇作の核心にはいっていきます。次女夫婦が息絶えそうになっているかつらの介抱をしている中、頼家の死を伝え聞いた夜叉王が芸術家としての恍惚状態に高揚していきます。彼が作った面は命が吹き込めていなかったのではなくて、頼家の運命を暗示していたのだと悟ったのです。芸術の神が舞い降りて、面に人間の運命さえ表現できた自分は天下一の芸術家の域に達したのだと確信します。これこそ入神の業です。芸術的恍惚に浸る夜叉王は見方によれば、狂人とも思えますが、狂人であろうとなかろうと、この夜叉王こそ、創造活動の頂点に達した瞬間の大芸術家を見る思いです。その偉大さにsaraiは大きな感銘を受けました。感動したといっても言い過ぎではありません。夜叉王は自分こそ、面作師冥利に尽きて、本望だと叫びます。一方、息も絶え絶えのかつらも将軍の寵愛を短時間にせよ受けて、死んでも本望だと語ります。生まれた時から死にゆく運命にある人間として、己のアイデンティティをどこに求めていくか、ぎりぎりの本音を語りながら、どう達成感を得ていくかという人間の究極の課題に向き合う姿をそこに見ました。
しかし、これで終わりではありません。夜叉王はさらなる芸術の高みを目指して、娘の死に際の姿を、若い女性の死にゆく姿として、狂ったように写生します。娘のかつらも気丈に夜叉王の芸術家魂に応えようと最後の気力を振り絞るところで幕になります。まさに鬼神の如く、命をかけた芸術創造がそこにありました。

素晴らしい出来栄えの歌舞伎に圧倒される思いで言葉もなくしてしまいました。配偶者もきっと同じ思いだったようです。しばらく、余韻にふける2人でした。

もうひとつの歌舞伎は「双蝶々来曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)」。浄瑠璃の名作だそうです。

日本人らしい義理と人情のこれでもか、これでもかという吐露に激しく心を揺さぶられた、これまた素晴らしい歌舞伎でした。

「修善寺物語」についての記述で精力を使い果たしたので、残念ながら、この歌舞伎についてはこれ以上触れるのはやめましょう。

日本の大衆芸術である歌舞伎にはとても魂を揺り動かされます。saraiはオペラ、クラシック音楽にはまっているので、十分に歌舞伎に通いつめることができないのが残念です。
また、折に触れて、歌舞伎も楽しみたいものだと思います。


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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

 

ラインの旅:ドイツ編~ヴィースバーデンのネロベルク登山鉄道へ

マインツからSバーンの電車に乗って、ヴィースバーデン Wiesbadenに向かいます。
マインツからヴィースバーデンはフランクフルトのほうに向かい、ライン川を渡るとすぐです。位置関係を地図で確認しておきましょう。


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電車はマインツを出て5分ほどでライン川を渡ります。


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ここは中洲になっています。


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15分もかからずにヴィースバーデンに到着です。マインツからは3駅目でとても近いんです。


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ここヴィースバーデン中央駅はSバーンの終点で、線路も行き止まりになっています。


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ヴィースバーデンは国際的な保養地だけあって、駅舎内部もとても立派です。


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もちろん、配偶者は駅構内の花屋さんをチェック。


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駅前に出ると、広々とした空間が広がっています。


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これがヴィースバーデン中央駅です。


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ヴィースバーデンでは温泉にはいりますが、その前に、天気もまあまあなので、町はずれまでバスに乗って、そこからネロベルク登山鉄道 Nerobergbahnでネロベルク山に登ってみることにします。ネロベルク登山鉄道は珍しい方式のケーブルカーで、水力で動いているんです。
駅前のバス乗り場から1番のバスに乗って、ネロベルク登山鉄道に向かいます。無論、バスのチケットは2重買いした1日券を使います。15分ほどでバスの終点に到着。


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ヴィースバーデン中央駅からネロベルク登山鉄道へのバス移動ルートを地図で確認しておきましょう。


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目の前にネロベルク登山鉄道の線路が見えます。


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ちょうど麓駅に車両が見えます。


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残念ながら、すぐに発車していきました。


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アーチ橋の上の線路を車両はゆっくりと登っていきます。


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じゃ、駅でゆっくりしましょう。


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ポスターが目につきます。このケーブルカーは今年(2013年)開業125年を迎えるようです。というと、このケーブルカーは1888年開業ということになります。とても歴史あるものですね。


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窓口でケーブルカーの往復チケットを購入。1人3.3ユーロです。


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駅の構内には、ケーブルカーのデータが掲示されていました。やはり開業は1888年とのことです。線路の長さは438m、高度差83mです。営業は、毎年4月から10月までとのこと。今年の営業が始まったばかりだったのですね。ラッキー!


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駅構内で車両の到着を待ちます。やがて、ぽつんと遠くに車両が見えてきました。


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車両の先頭に運転士が立っています。


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車両到着と同時に、ザーッという音とともに車両の先頭部のバルブが開き、排水が始まりました。これが水力で動いている仕組みなのかと思いました。


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この世にも珍しいケーブルカーに乗り込みますが、この後は次回で。



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ラインの旅:ドイツ編~ケーブルカーでネロベルク山の山頂へ

ヴィースバーデンのネロベルク登山鉄道、いよいよケーブルカーの車両に乗り込みます。


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車両内部は木製で清潔です。一番乗りです。


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ケーブルカーは静かに発車して、麓駅を離れていきます。


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すぐに周りの家々が目に入ってきます。かなりの傾斜角度で上って行きます。


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林の中に入って、周りの眺望が見えなくなります。麓駅はかなり下の方に見えています。


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さらに右に曲がりながら上り、麓駅も見えなくなります。


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やがて中間点に達して、頂上駅から下りてきた車両と行き違います。


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さらに高度を上げ、素晴らしい眺めが見えてきました。はるかかなたまで、平原が広がっています。


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先ほどすれ違った車両が遠くなっていきます。


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頂上に近づき、また林の中に入ります。


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頂上駅に到着です。


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頂上駅に到着すると、今度は車両への注水が始まります。興味深くその作業の様子を見ながら、運転手のお兄さんにこの水力駆動のケーブルカーの仕組みについて教えてもらいます。
このケーブルカーシステムは山上の車両に水を注水し、麓の車両からは水を排出することで動力を得て、スムーズにケーブルでつながれた2両の車両が山を上下します。下で排出した水はまたポンプで山上に汲み上げるそうです。水の注水と排出の時間は運行できないのでゆったりとしたものですが、のんびりした面白い鉄道です。このケーブルカーが125年前に開業したのには、驚くほかありませんね。

頂上駅を出て、ネロベルク山の山頂に広がるエリアに進みます。


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山頂は綺麗な公園になっていて、中央には美しい東屋が立っています。市民がピクニックに出かけてきています。市民の憩いの場になっているようです。


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ネロベルク山の山頂からはヴィースバーデンの街とその一帯のどこまでも続く大平原が見渡せます。


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山頂の公園からは散策路が続いています。少し歩いてみましょう。と言っても、あまり下っていってしまうと、帰りにきつい登りが待っているので、よくよく考えながらの散策です。


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ロシア正教の黄金の教会があります。間近に行くにはかなり下らないといけないので、少し遠くからの見物。それにしても、何故こんなところにロシア正教の教会?


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このロシア正教の教会への散策路の途中に大きなプールがあります。まだ営業時期になっていないようで、現在は整備中でした。山頂からの美しい眺めを楽しみながらの水泳、楽しそうです。


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このプールの側にレストランがあります。遅いランチにしましょう。
眺めを楽しみながらの美味しいランチについては次回で。



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ラインの旅:ドイツ編~ヴィースバーデンのカイザー・フリードリヒ温泉

水力駆動ケーブルカーで上ったネロベルク山の山頂にあった眺めのよいレストランで、ゆっくりと遅いランチ(早い夕食)をいただきます。このレストランはオペルプール・レストランです。眺めのいいプール Opelbadに併設されたものです。
レストランの内部は大きなガラス窓からの明るい光に満たされています。眺めのいいテラス席もありますが、早春の今は寒くて利用できません。


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窓際に寄ってみると、ヴィースバーデンの町がよく見渡せます。


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いただいた料理はたっぷり温野菜のついたサーモンです。ライスが添えられているのも嬉しかったところです。


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もうひとつの料理はアルミホイール包みです。


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アルミホイール包みの中身はタラとたくさんの野菜です。


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料理は意外に美味しく、ドイツ料理を見直しました。肩肘はるレストランとは異なり、こういう気さくなレストランはシンプルな味で美味しいのかもしれません。

そろそろ山を下りましょう。ネロベルク登山鉄道の山頂駅に戻って、ケーブルカーの車両に乗り込みます。


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ケーブルカーがスタートして、麓目指して下り始めました。


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中間点で麓駅から上ってきた車両とすれ違います。おっと、運転していたのは、saraiの問いに詳しく水力駆動のケーブルカーの仕組みについて説明してくれたお兄さんです。


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あっという間にすれ違った車両が離れていきます。


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もう遅い時間のせいか、車内は空いていました。間もなく麓に到着です。


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麓駅に到着。


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麓駅にあるバス停 Nerotalから1番のバスに乗って、ヴィースバーデンの街の中心に向かいます。


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ヴィースバーデンでのお楽しみと言えば、温泉です。カイザー・フリードリヒ温泉で温泉を楽しむことにします。バス停のWebergasseでバスを降りて、カイザー・フリードリヒ温泉に向かいます。地図上でこの辺りだろうと思うところにやってきましたが、それらしい建物が見当たりません。ちょうど広い駐車場から出てきた若い女性2人にカイザー・フリードリヒ温泉の場所を尋ねてみると、そこよって指さします。えっ、どこって感じでよくよく聞くと、目の前の建物が温泉だそうです。あまり温泉らしくない建物なので、これでは分かりませんね。


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ネロベルク登山鉄道から、このカイザー・フリードリヒ温泉への移動ルートを地図で確認しておきましょう。


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建物に入ります。すぐに受付があり、お姉さんの説明を聞きながら受付を済ませます。


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カイザー・フリードリヒ温泉は、ユーゲントシュティール様式の美しい内装です。ここは受付のロビーですが、美しい内装です。


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さあ、温泉に入りましょう。


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この温泉では、温水浴、サウナとすっかり寛いだ時間を持ちました。ここはヨーロッパの他の温泉と違い、サウナ以外でも水着は着用せず、すっぽんぽんです。もちろん、混浴です。週に1日だけ女性専用の日はあるそうです。古代ローマ時代、キリスト教が広がる前は混浴だったそうですから、伝統に根差した形式ではあります。saraiと配偶者も果敢に挑戦します。

温かいお風呂と冷たい水のプール、バブルジェットの温水浴、各種のサウナなどほとんどすべて体験してみます。
例外は超高温のサウナで、これだけは遠慮しておきました。
いろんなスタイルの温泉が混在していて、次々と楽しめるので、水着を脱いだり着たりはかえって面倒で水着着用なしは便利ではあります。でも、温泉の間を移動するときには、バスタオルやバスローブを利用します。やはり恥ずかしいですからね。もちろん、常にすっぽんぽんの人もいますよ。すっぽんぽんでプールで泳いで上機嫌の配偶者は、エステやマッサージも受けたかったと贅沢なことを言ってました。

もちろん、この温泉エリア内での写真はありません。温泉のパンフレットを見るだけで、後はご想像くださいね。


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温泉を十分に満喫し、バスでマインツに戻ります。

明日もバーデン・バーデンで温泉を楽しみ、その後はドイツを離れ、フランス・アルザス地方のストラスブールに向かいます。ドイツのライン川も明日でお別れです。

そうそう、マインツのホテルに戻った後、saraiは深夜3時過ぎに起き出して、日本のリサイタル・チケットを購入。秋のペライアのピアノ・リサイタルのチケット発売がこの旅の最中だったんです。ネットは場所を選びませんが、時差はどうしようもなく、深夜でのネット購入になってしまいます。首尾よく、最上の席を確保できました。旅での懸案のひとつをクリア・・・しかし、寝不足。


次回を読む:9日目:マインツ~バーデン・バーデン~ストラスブール

前回を読む:7日目:ライン川クルーズ~ドイチェスエック~古城ホテル




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この記事へのコメント

1, レイネさん 2013/08/25 18:13
ええ~、サウナ以外もすっぽんぽんの混浴なんですか!外国で(外国だからこそ?)よく勇気が出せましたね、奥様も。あっぱれの好奇心です。旅行中の温泉は、本当に身も心もリラックス・リフレッシュできますね。わたしも機会があれば入ってみたくなるクチなんですが。。。。
先日、エオリア諸島のヴルカノ島では海水に湧き出ている硫黄の温泉と泥風呂に入り、大満足でした。やっぱり、日本人には温泉は捨てがたいですよね。

2, saraiさん 2013/08/26 00:41
レイネさん、お久しぶりです。
サレルノからエオリア諸島へのクルーズは読んでいます。ヨットの知識も相当なものですね。それにしても、アマルフィ海岸をパスするとは、なかなかの決断力!

この年になって、急に温泉好きになって、国内の温泉も巡っています。ヨーロッパでサウナ以外もすっぽんぽんは初めてでしたが、バーデン・バーデンの古い有名なフリードリッヒ温泉もその方式です。このあたりはこれが多いようですね。旅は好奇心丸出しで何事にも前向きに楽しむ姿勢でいます(旅の恥はかき捨て・・・じゃ、ありません(笑い))。

海水に湧き出す温泉、いいですね。一度体験したい!

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ラインの旅:ドイツ編(フランスにも寄り道)~マインツから鉄道でマンハイムへ、そして乗り換え

旅の9日目(2013年4月12日(金)@ドイツ・マインツ)です。

今日は、マインツMainzからIC、ICE、REと電車を乗り継いで、温泉保養地のメッカ、バーデン・バーデンBaden-Badenへ向かいます。

今日の行程をラインの旅の全体地図で確認しておきましょう。マインツからバーデン・バーデンまで鉄道で移動。その後、バーデン・バーデンからライン川を渡って、フランス側のストラスブールStrasbourgに寄ってみる予定です。


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朝起きて、ホテルの部屋から外を見ると、何か、どんよりしたはっきりしない空です。このところ、季節のせいか、朝の天気はいつもこんなふうです。


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4月も半ば近いのですが、木々もまだ若葉がつけていません。これがドイツの早春でしょうか。


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8時になったので、急いで朝食を食べましょう。1階の朝食レストランに入ります。


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ここもお決まりの朝食が用意されています。


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窓際の明るいテーブルでちゃっちゃっと手早くいただきます。


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荷物を持って、チェックアウトをさっと済ませます。


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ホテルのドアを出ました。


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これが宿泊したホテル・ケーニッヒスホフHotel Königshofです。中級のホテルなので、そこそこの見栄えですね。


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ホテルは駅前なので、すぐにマインツ中央駅Mainz Hbfに着きます。今日のチケットも既にネットで全行程購入済です。
 マインツ→マンハイム インターシティ(IC)
 マンハイム→カールスルーエ インターシティ・エキスプレス(ICE)
 カールスルーエ→バーデン・バーデン レギオナル・エキスプレス(RE)
 バーデン・バーデン→ストラスブール TGV(フランス国鉄)
全行程、セカンドクラスですが、RE以外は指定席をとっています。


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バーデン・バーデンで途中下車して、温泉を楽しみ、今日の最終目的地はフランスのアルザス地方の中心の街ストラスブールです。

駅のホームにインターシティ(IC)が入ってきました。


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指定席の車両を探して、乗り込みます。


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マインツの駅を出てしばらくすると川沿いに走ります。ライン川です。


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マインツではマイン川がライン川と合流します。上の写真に写っている鉄橋の向う側に合流点がちらっと写っていますが、残念ながらはっきりは見えません。
このマイン川の上流はフランクフルトに続いています(この旅の初日に河畔を歩きました)。そして、大雑把に言えば、近くにはドナウ川も流れているのです(ライン川とドナウ川の源流点は近い)。そこで、ヨーロッパ人の考えることは凄い! マイン川とドナウ川を運河でつないでしまったのです。よって、ロッテルダムの海(大西洋)から、ライン川→マイン川→運河→ドナウ川を通って、黒海まで船で行けるのです。

今日は、何故か駅は大きな荷物をもった人で一杯です。週末の金曜日だからでしょうか。マインツからのICもほぼ満員です。指定席をとっておいてよかったです。今回初めてのコンパートメントタイプの席です。我々のコンパートメントは女性一人と乗り合わせて3人です。混んでいる割には、ゆったりと座れました。

先ほどの鉄橋を過ぎると、ライン川の運河の入り口が見えました。これはライン川に沿った短い運河のようです。


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しばらく、ライン川沿いに走ります。


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陸側のほうは緑の平原です。


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やがて、ワイン畑です。どうして、こんなにワインばかり作るのかしらと思うほどのワイン畑の多さです。


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遠くには、風力発電の風車が並んでいます。


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今度は畑です。ジャガイモの畑でしょうか。


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列車がライン川を渡りました。マンハイムMannheimに到着するようです。


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マンハイムまで40分ほどでした。ここで次の列車に乗り換えます。この時間には直通の列車がないんです。


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10分ほどの乗り換え時間です。この後、さらに列車を乗り継いでバーデン・バーデンに向かいますが、それは次回で。




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ラインの旅:ドイツ編(フランスにも寄り道)~バーデン・バーデンに到着・・・しかし、コインロッカーが!!

バーデン・バーデンに向かっていますが、まず、マンハイムで乗り換えです。次はカールスルーエまで行き、そこでまた乗り換えです。

マンハイムMannheimでは乗り換えに10分くらいしかないので、素通りです。ホームの向うに駅舎が見えていますが、見に行く時間もありません。


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この駅も、大きな荷物を持った人で一杯です。
ICEが定刻に到着。ICEは姿がいいですね。


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順調にICEに乗り換えられました。


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が、私達の指定席には、既に人が座っています。4人掛けの窓際2席が私達の席で、通路側は予約が入っていないので、通路側なら座ってもOKなのですが、窓際に座っているので、これはどいてもらわないとね(そのまま窓際に座るつもりだったかもね)。そこは私達の席だというと、すんなり立ってくれて、saraiの大きな荷物を網棚に上げるのを手伝ってくれました。窓際の2席に私達が座ろうとすると、隣り合わせの席に座って欲しいと言います。彼も、彼女と隣り合わせに座りたいのでしょう。それは構いませんよ。ネットで座席予約の際に窓際2席の希望を入力すると、窓際向い合せの2席をとってくれるのです。混んでいない時は、これで4席独占できるのですが、相席ならば私達も隣り合わせが良いですね。無事、席に着いて落ち着き、どこから来たのかと聞くと、ギリシャからだとのこと。確かに、大きなドイツ人の中では、私達と同じサイズです。でも、腕の筋肉の付き方が素晴らしい。海の男って感じです。いつかは、エーゲ海クルーズもしてみたいと思っていると言うと、是非どうぞとのことです。短い20分程の乗車です。私たちが降りようとすると、ギリシャ人の彼女も降りるようです。あらあら残念ね、彼は一人旅になってしまいました。カップルではなかったようですね。
これはカールスルーエKarlsruheに到着したICE。


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次はREです。REがホームに入ってきました。


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このREは指定席をとってありません。正確に言えば、REは指定席がないんです。ちょっと心配しましたが、通路を挟んだ2席に座れ、バーデン・バーデンに到着です。まあ、たった20分の乗車です。


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バーデン・バーデンBaden-Badenは小さな駅です。荷物を預けて、保養地(街の中心)までバスで移動です。が、ここで思わぬ大ピンチ。コインロッカーがほんのわずかしかなく、大きなサイズのロッカーはすべて使用されてます。駅の人に聞きますが、コインロッカーはそれしかなく荷物預かりもないとのこと。仕方がないので、小さいコインロッカーに配偶者の荷物と、saraiのカバンの中から重そうなものを取り出してロッカーに入れ、大きなカバン1つをガラガラひいての移動となりました。


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これがバーデン・バーデン駅の古風な建物です。


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駅前のバスターミナルから201番のバスに乗ります。


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バスの1日券は運転手から買えました。バスは、小さな街中を抜けて、気持ちの良いいかにも保養地という感じの緑多い清々しい空間を走ります。すっかり青空が広がり、草花も綺麗に咲きだし、いかにも春という感じです。気持ち良く、車窓を配偶者が楽しんでいましたが、実はそれどころではなく、saraiはギャッと叫び声をあげました。観光案内書のバーデン・バーデンのページをコピーしてきているのですが、その中の肝心なページが1枚ないんです。何度もファイルを探しますがありません(実は後で調べると、持っていた・・・)。saraiの大失敗です。たった1枚の紙切れですが、確かにこれがないと街の様子が分からないので、1歩も歩けないのです。
街の中心のレオポルド広場Leopoldplatzに到着です。いやあ、着いてビックリ。賑やかです。日本で言うと、軽井沢って感じでしょうか。ただ、右にも左にもどうしてよいのやら分からないので、ツーリストインフォメーションを見つけて、地図をもらいましょう。幸いにも、ツーリストインフォメーションへの道案内の標識をすぐに発見。その案内に従って進みます。オース川Oos沿いの遊歩道を歩きます。


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かなり歩かされ不安になってきたころ、また、ツーリストインフォメーションの標識を発見。しかし、このあたりには宮殿のような建物以外何もありません。


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驚くなかれ、宮殿のような立派な建物がツーリストインフォメーションでした。さすがに天下の温泉保養地ですね。


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建物の前面の高い天井のある通廊も凄く立派です。


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中に入ってもツーリストインフォメーションとは思えない豪華さです。


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まず、荷物を預かってもらえるか聞きますがツーリストインフォメーションではダメとのこと。同僚と相談してくれますが、隣りのクアハウスにはあるかもねとの返事。荷物を預けることは諦めて地図を貰うことにします。どこから来たのと聞かれて、日本と答えると、日本語の地図を出してくれました。ありがとう!


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次に、フリードリヒス浴場Friedrichsbadとカラカラ浴場Caracalla Thermeについての情報を聞いてみると、急に思いついたように、カラカラ浴場なら荷物のロッカーがあるかもねと、電話して確認してくれました。結果は・・・あるよ!とのこと。本当に親切にしてもらって、感謝です。さあ、頑張って、カラカラ浴場に向かいましょう。

ツーリストインフォメーションを出ると、そこは緑の広場になっています。荷物の問題が片付いたので、草花を見る余裕も出てきました。ところで、このツーリストインフォメーションの建物は元々はトリンクハレTrinkhalle(飲泉場)だったようです。


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再び、オース川を渡って、街中に戻ります。


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街の大通りのルイーゼン通りLuisenstraßeを歩いて、また、レオポルド広場に向かいます。


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観光客で賑やかな街を抜けて、歩きます。もちろん、大きな荷物をガラガラと引っ張っています。


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カラカラ浴場に到着。ガラス張りの大きな建物がカラカラ浴場です。総合的なスパ施設になっているそうです。


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本当に荷物ロッカーはあるのかな・・・それは次回で。

今回のバーデン・バーデンの移動ルートを地図で確認しておきましょう。

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ラインの旅:ドイツ編(フランスにも寄り道)~バーデン・バーデンでも温泉、そして、美味しい黒い森ケーキ

バーデン・バーデンのカラカラ浴場Caracalla Thermeに到着。あてにしていたロッカーはすぐに見つかりました。ホッ!


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大きなロッカーにようやく荷物を預けることが出来ました。


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バーデン・バーデンにはフリードリヒス浴場とカラカラ浴場の2つの温泉がありますが、フリードリヒス浴場は水着なしの混浴のみ。カラカラ浴場は水着着用です。昨日、ヴィースバーデンで水着なしの混浴は体験済みなので、今日は水着着用のカラカラ浴場に入ることにしました。まずは、水着着用エリアで温泉を楽しみます。屋内のお風呂はこんな感じ(写真はパンフレットから借用)。


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屋内はつまらないので、露天の大きな風呂(プール?)をとことん楽しみます(写真はパンフレットから借用)。


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晴れたり、曇ったりの不安定な空ですが、温泉に浸かれば、関係なし。激しい水流の噴き出しやバブルなど、多彩なお楽しみに飽きることがありません。お風呂の後は、やはり、サウナ。2階はスッポンポンのサウナエリアです。各種のサウナを次々に楽しみます(写真はパンフレットから借用)。


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だんだん利用法にも慣れ、こういう世界も慣れてくると病みつきになりそうです。あっという間に2時間が過ぎました。

カラカラ浴場の後は、カフェ・ケーニッヒCafé Königのシュヴァルツバルト(黒い森)トルテという名のケーキが美味しいという情報をお友達から頂いたので、行ってみましょう。黒い森に位置するバーデン・バーデンにふさわしそうな名前のケーキです。でも、そのカフェ・ケーニッヒがどこにあるのか全く分かりません。カラカラ浴場のお姉さんに聞くと、とっても親切に教えてくれました。
お姉さんに教えてもらった通り、ソフィーエン通りSophienstraßeを歩いていきます。


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街の賑やかなショッピング街を歩き、大体この辺りだろうというところまで来ましたが、カフェ・ケーニッヒが見つかりません。観光客に聞いても分からないだろうと、saraiがこの街の住人という感じの身なりのよい綺麗な奥様に声を掛けると、大当たり。私もその方向だから一緒に行きましょうとお店の前まで連れて行ってくれました。本当に皆さん親切です、感謝!


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ケーキ屋さんとカフェが一緒になっているようで、表はケーキ屋さん。その左奥にカフェがあります。


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凄くお洒落なカフェで、人気のお店らしく広い店内はかなりの客で賑わっています。


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ケーキ屋さんでまず、ケーキを選びます。美味しそうなケーキが並んでいます。


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でもやはり、ここではシュヴァルツバルトトルテSchwarzwäldtorteにしましょう。シュヴァルツバルトトルテはどれかを確認してお願いします。中央奥の半分カットされているのがシュヴァルツバルトトルテだそうです。


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やがて、ウェートレスのお姉さんがシュヴァルツバルトトルテを運んできました。あれあれ、横に倒して、ケーキ皿にのっています。


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紅茶と一緒に頂きました。美味しかったですよ。


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さあ、のんびりはしてられません。急いで荷物を取りにカラカラ浴場まで戻ります。途中からはsaraiが急ぎ足でカラカラ浴場に行き、配偶者は後から付いてきます。配偶者がカラカラ浴場の前で待ちます。


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saraiが荷物を引っ張りながら、カラカラ浴場から出てきて、配偶者と合流です。


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バス乗り場のあるレオポルド広場に向かいます。


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なるべくショートカットして歩きますが、石畳の道はゴロゴロしていて、荷物を引きづらいです。


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観光客向けの綺麗なビアホールの横を通ります。もう、ここで一休みする時間はありません。


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レオポルド広場のバス停に到着。


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バスで駅に出て、そこから、ストラスブールに向かいます。

今回のバーデン・バーデンの移動ルートを地図で確認しておきましょう(次回のバス移動も含みます)。


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この後は次回で。




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この記事へのコメント

1, レイネさん 2013/08/27 03:27
ドイツの有名な温泉二か所を続けて征服されたんですね。さすがにリッチでゴージャスな雰囲気。バーデン・バーデンにはいつか行ってみたいものです。水着着用のカラカラ帝温泉の方にします。(ここってローマ皇帝と何か関係があるんですか?)
ドイツなら、家から近いアーヘンにも鉱泉が湧いていてシャルルマーニュが愛用したという温泉があるんですが、まだ一度も入ったことないので、まずそこから攻めてみます。来年は、大帝が亡くなって丁度1200年に当たるので、アーヘンでは大きな催し物が色々あるようです。
ブダペストでも温泉体験されてるんでしたっけ?

それから、ケーニッヒの名物トルテのご感想お聞きして、ますます行きたくなりました。でも、シュバルツヴァルト以外のトルテも皆美味しそうですね。ウィーン風という感じで。

2, saraiさん 2013/08/28 01:07
レイネさん、こんばんは。

念願のドイツの温泉を楽しめました。カラカラ浴場はカラカラ帝が湯治に出かけたところだそうですが、温泉施設は新しいモダーンなもので、色々な仕掛けで楽しめます。もうひとつのフリードリヒス浴場は19世紀からある歴史あるものです。シャルルマニュ没後1200年とは知りませんでした。アーヘンの温泉楽しんでください。
次に書く予定の6月の旅でブダペストでも念願のゲッレールト温泉にはいりました。そのうちにこれも書きます。

ケーキはどれも美味しそうで、結局はお勧めいただいたシュバルツヴァルトトルテにしました。また、いつかまた行こうっと。

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ラインの旅:ドイツ編(フランスにも寄り道)~バーデン・バーデンからTGVでストラスブールへ

半日ほどのバーデン・バーデン滞在。草花が美しく咲き始め、春到来の雰囲気たっぷり。ゆっくりとオース川沿いのプロムナードを散策したかったのですが、温泉にゆっくりしたところで時間一杯です。また、来ましょうね。
バーデン・バーデンのレオポルド広場のバス停から駅行きのバスに乗ります。駅行きのバスは数系統ありますが、最初にやって来た218番のバスに乗ります。途中でフェストシュピールハウス(バーデン・バーデン祝祭歌劇場)の前を通ります。ここでオペラも見てみたいですね。


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バスは途中から大通りから外れ、少し回り道をするようです。やはり、201番のバスを待ったほうがよかったかも・・・。でも、そんなに気にすることもないでしょう。バスは順調に走っていきます。


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木々にピンク色の綺麗な花が咲いています。


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次は白い花。花が満開です。


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心配するほどの余計な時間はかからずにバーデン・バーデン駅前に到着。これから乗る予定の列車の発車時刻まで20分ほどあります。


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これでドイツの旅は終了。
いよいよライン川の旅も終盤にかかります。次はライン川を越えて、ちょっとフランスに寄り道。
駅のコインロッカーでもう一つの荷物も回収し、列車の出るホームに向かいます。次に乗るのはSNCF(フランス国鉄)のTGV(特急電車)です。これで、アルザスの州都ストラスブールまで直通で行けます。実は直通列車はほとんどありません。何故かと言えば、バーデン・バーデンはドイツ、ストラスブールはフランス、距離は短くても国際路線なんです。直通のTGVだとバーデン・バーデンからストラスブールまではたったの30分ほどですが、乗り換えだと1時間以上はかかってしまいます。
このTGVが停車するホームは一番端の7番ホームです。そこまで移動。ホームはなんだかガラーンとしていますね。


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列車案内が表示されています。このTGVは、ストラスブールからアビニョンを経由してマルセイユまで行きます。


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この7番ホームはバーデン・バーデンの市街地とは反対側にあり、ホームの向かいは家並もほとんどありません。まあ、田舎ということです。


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ところで、わざわざストラスブールに行くことにしたのは、配偶者の提案があったからです。かのマリー・アントワネットがウィーンからパリにお嫁入りするときに、この辺りでライン川を渡り、フランスの第1泊目がストラスブールだったらしいのです。ちょっとこれにこだわってみるのも面白いでしょう。
定刻通りにTGVがホームに滑り込んできました。


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このTGVはコートダジュール線を走るものと同じで、2階建てです。指定席は2階席なので、階段を上がります。


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2階席からホームの駅名表示板を見ます。短い滞在のバーデン・バーデンとお別れです。ドイツからももうすぐお別れです。


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車内は混み合っています。バカンスという雰囲気ではありませんね。


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荷物は荷物置き場にうまく収まりました。2段に積み上げましたけどね。


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すぐに車掌さんがやってきて、改札です。


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TGVはセカンドクラスでもちゃんと電源コンセントが装備されています。ICEと同じです。


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美しいドイツの平原の中をTGVは走っていきます。


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枯れ木のような林もありますが、まだ芽吹いていないのでしょう。


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再び、緑の野原が広がります。


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そろそろライン川を渡りそうな時間になってきました。カメラを構えてライン川を待ちます。川を渡りますが、いくらなんでもこれはライン川ではありませんね。小さな流れです。


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ストラスブール到着10分ほど前に、ライン川を渡ります。思ったより小さな流れです。マリー・アントワネットは、このライン川の中洲で、ウィーンから着てきたものを脱ぎ捨ててすべてパリの物に着替え、お供の人達とも別れたそうです。わずか14歳でのお嫁入りでした。


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ライン川を渡ると、ドイツを離れフランスに入ります。思い出多きドイツのライン川の旅でした。これからちょっとフランスに寄り道し、明日からはスイスです。
この後は次回で。




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ラインの旅:ドイツ編(フランスにも寄り道)~ライン川を渡って、まさに渡仏、そして、ストラスブール到着

TGVはライン川を渡って、ストラスブールに向かいます。マリー・アントワネットがどの辺りで渡河したのか分かりませんが(正確な場所は分かっていないらしい)、この辺りで渡ったことには違いないでしょう。ライン川を渡るとフランスに入ります。でも、マリー・アントワネットがウィーンから着てきた服をパリの服に着替えたという中洲は見当たりませんね。


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おっと、驚いた! ライン川の対岸に渡ったと思いましたが、また川に差し掛かりました。対岸と思ったのは大きな中洲だったんですね。後で調べると、エピ島という大きな中洲でした。ちなみにこのエピ島はフランス領です。また、今渡っているのは川ではなく、運河(カナル・デュ・ローヌ・オー・ラアン)です。


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このエピ島がマリー・アントワネットが着替えた中洲かどうかは、もちろん分かりません。運河を渡り終えて、フランス本土に入りました。


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ストラスブール近くでTGVはのろのろ運転になり、少し定刻を遅れて、ストラスブール中央駅に到着。
TGVを降りて、びっくり。物凄い数の乗客がTGVに乗ろうと押し寄せていきます。TGVは基本は全席指定なのでみんな座れるんでしょうけど、ここからは結構混み合いそうですね。


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大きな荷物があるので、階段を降りるのは大変。エレベーターを探して、下に下りましょう。


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ちょっと手間取りましたが、下の通路に下りました。


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駅の外に出ます。これが駅の外なのか中なのかよく分かりませんが、駅舎は鉄骨とガラスのドームに覆われています。今、そのドームに出ました。


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ドームの中を移動しながら、出口に向かいます。


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ドームの外に出て少し離れた場所から駅を見ると、何と近代的な雰囲気なんでしょう。こんな駅は生まれて初めて見ました。ある意味、感動です!


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到着したのは夕方(午後4時過ぎ)ですがまだ日は高いので、ホテルに荷物を置いてストラスブールの街を散策しましょう。美しい街並みだと言われているストラスブールを楽しみにしていました。
地図を確認しながら、ホテルに向かいます。迷わずにホテルBest Western Monopole Metropoleに着きました。駅から歩いて5分ほどの近さです。


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チェックイン。


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なかなか立派なロビーです。


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ロビーの天井はガラス張りで、夕方とはいえ燦々と光が差し込んでいます。


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予約した部屋はコンフォートダブルルーム。思ったほど広くはありませんが、シックで落ち着いた部屋です。ベッドも広いし、満足です。


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デスクが少し手狭ですが、小さなノートブックPCを使うだけですから、これで十分。もちろん、無料WIFIです。


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壁にコンパクトな液晶テレビがかかっています。今風です。


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水回りですが、ネットで予約時にお願いしていた通り、ちゃんとバスタブがあります(ニコニコ!)。ヨーロッパ到着後1週間を経過して、ようやくお風呂に浸かれます。あっ・・・温泉には昨日も今日も入りましたけどね。


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部屋には電気ポットが備え付き。お湯を沸かしてお茶が飲めるので、配偶者はご機嫌でホテルの評価もプラス・ワンポイントです。


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部屋のチェックも終わったところで、元気に街に出かけましょう。
この後のストラスブール散策は次回で。


次回を読む:9~10日目:ストラスブールの1日

前回を読む:8日目:オーバーヴェーゼル~マインツ~ヴィースバーデン




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ラインの旅:フランス編~ストラスブールのあまりに美し過ぎるノートルダム大聖堂

ホテルを出て、ストラスブール散策に出かけます。お目当てはノートルダム大聖堂(パリも含めて同名の教会が多く、ややこしい)です。歩いていってもいいのですが、少し遠いので駅前からトラムに乗ることにします。キュヌ通りを歩いて、ストラスブール駅Gare Centraleに戻ります。


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すぐに駅前広場に到着。


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駅の横手にトラム乗り場があります。市内のトラムはA~D線の4ラインがありますが、D線に乗っていきます。ストラスブールのトラムは低床式の最新式のトラム。カッコいいですね。


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トラムのチケットは、乗り場の前の自動販売機で購入します。自動販売機までカッコいいですね。


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購入したのは24時間券です。明日もずっと使えますから、便利です。1人3.6ユーロなので、お得です。


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トラムに乗って、3駅目の旧市街のブログリ(Broglie)駅まで行きます。そこからはホテルでもらった分かりやすい地図を片手に歩きます。

ブログリ駅から大聖堂通りを真っ直ぐに進みます。大聖堂の尖塔がちらりと顔をのぞかせています。


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5分ほどでノートルダム大聖堂Cathédrale Notre Dame de Strasbourgに着きました。


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ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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ケルンの大聖堂で度肝を抜かれたばかりですが、このノートルダム大聖堂も凄い。天を突き刺すかのように巨大で、繊細な美にあふれた尖塔に圧倒されます。


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扉の周りの柔らかい襞の彫刻も美しい。


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尖塔の真下から見上げますが凄い迫力です。しかし、この大聖堂も尖塔は1本しか見えません。正面に回ってみましょう。ケルンの大聖堂の失敗を思い起こします。


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正面から見ると、この大聖堂の凄さが本当に分かります。ともかく、とても美しい。その上、巨大です。尖塔は1本だけでした。未完に終わったのですね。未完だけど、完成された美にあふれています。赤色砂岩で作られた典型的なゴシック建築です。赤い石の色が印象的で、全体がバラ色に輝いています。「バラ色の天使」と呼ばれているそうです。


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大尖塔下部の美しい彫刻を施した石壁はとても石の細工とは思えない見事なもので、彫刻に携わった職人の腕前と労力にはただただ驚くばかりです。これこそ、まさに美の殿堂と言えるでしょう。呆然として、配偶者と黙って尖塔の前に立ち尽くしていました。


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内部に入ると、ゴシック建築特有の高い天井と、暗く広い空間が広がっています。


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内陣のステンドグラス、見事です。ここのステンドグラスは12世紀、900年ほど昔に作られたものです。


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側面の壁の高い所にあるパイプオルガンもとても美しいものです。周りには美しいステンドグラス。


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バラ窓も素晴らしい! 夕日を受けて、明るく輝いています。


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内部の彫刻もとても美しい。これも12世紀のものです。


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側面のステンドグラスです。何と色彩豊かなんでしょう。


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ステンドグラスの美しいこと、あっけにとられるだけです。配偶者から、ほらねって言われます。もちろん、昨日見たマインツの教会のシャガールのステンドグラスと比較してのことです。確かにこのストラスブールのステンドグラスは天国的に美しく、saraiもぐうの音も出るものではありません。しかし、比較するレベルが違うんじゃないの? この素晴らしいステンドグラスに比肩できるものが世界中にどれほどあるでしょう。

もう少し、この美しい空間で心穏やかな時間を過ごしましょう。
次回も夕刻のストラスブール散策を続けます。



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ラインの旅:フランス編~ストラスブールのノートルダム大聖堂からプティット・フランスへ

ストラスブールのノートルダム大聖堂Cathédrale Notre Dame de Strasbourgの仄かな暗がりに身を沈めていると、静謐な感情で満たされていきます。


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美しい石柱、そして光あふれるステンドグラス。


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この大聖堂は第2次世界大戦で被害を受けたそうですが、皮肉なことに、ここに進出したドイツがこの大聖堂にドイツ的な文化価値、美的遺産を見出し、多くのステンドグラスを取り外し、ドイツ国内に隠したためにステンドグラスは被害を免れたそうです。その先頭に立ったのがナチス総統のアドルフ・ヒットラーだったというのですから、唖然としてしまいます。戦後にドイツに隠されたステンドグラスは、無事大聖堂に返還されたそうです。
そういうわけで、今でも我々がこうして、美しいステンドグラスを見ることができます。幸福なことです。


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本当に素晴らしいステンドグラス!


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大聖堂の美しい内部空間を堪能した後は、いよいよ楽しみにしていた大聖堂屋上のテラスからの眺望を楽しみましょう。大聖堂の外に出て、尖塔の右手にある屋上への登り口に向かいます。何だか様子がおかしくがらんとしています。いやな予感がします。


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扉を開けて中に入ると、係の女性が現れます。屋上に登りたいのだけどと言うと、今日はクローズしているということです。時間的にはまだオープンしている筈ですが、今日は風が強いのでクローズしていると言われました。仕方ありませんね。また明日来てみましょう。屋上テラスはこの建物の一番上にある筈です。絶対に眺めがいい筈です。


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大聖堂の周りには、木組みの綺麗な建物が立ち並んでいます。


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ストラスブールはこういう建物が多く、綺麗な街だそうです。
まだ夕食の時間には早いので、もう少しストラスブールの街を散策します。ドイツ風の木組みの家が立ち並ぶプティット・フランス地区に向かいます。
メリーゴーラウンドが設置してある賑やかな広場に出ました。彫像も立っています。この広場はグーテンベルク広場Place Gutenbergで、彫像は彼が作った活版印刷の聖書を手にしているグーテンベルク像です。


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グーテンベルクと言えば、今朝まで滞在していたマインツ出身の人物で、マインツにはグーテンベルク博物館もグーテンベルク像もありました。グーテンベルクは様々な事情で一時ストラスブールに移住していたそうで、その時に活版印刷の技術の着想を得たそうです。ですから、このストラスブールもグーテンベルクゆかりの地というわけです。
サン・トマ教会(Eglise St-Thomas)の前を通ります。明日、またここに寄ってみましょう。ここのパイプオルガンは1740年にジャン・アンドレ・シルベルマンが作ったもので、モーツァルトも弾いて絶賛したそうです。


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通りを先に進むと、プティット・フランスを示す道標がありましす。この通りを進んでいけばよさそうです。


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通りには綺麗な建物が並んでいます。


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これはサン・トマ音楽学校Ecole de Musique St Thomasで、子供から大人までの音楽教育を行っているそうです。立派な建物ですね。


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通りを左に折れると、イル川l'Illにかかるサン・マルタン橋Pont Saint-Martinに出ました。石畳の綺麗な橋です。


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橋の上から右手を見ると、イル川の流れが堰に勢いよく流れ込んでいます。美しい眺めです。


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一方、左手の方は穏やかなイル川沿いの眺めです。


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イル川に沿った建物は木組み作り(ハーフ・ティンバー)です。このあたりがプティット・フランスPetite Franceの一角でしょう。


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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。


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この界隈を少し歩いてみます。それは次回で。




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ラインの旅:フランス編~ストラスブールのプティット・フランスとイル川の美しい風景

ストラスブールのプティット・フランスPetite Franceへやってきました。イル川l'Illにかかるサン・マルタン橋Pont Saint-Martinを渡って、美しいムーラン通りRue des Moulinsの石畳の路を歩きます。絵に描いたような街並みです。


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ムーラン通りをまっすぐに進むと、道は自然に右の方に曲がっていき、再びイル川を渡る歩道橋に出ました。歩道橋からイル川の先を見ると、大きな堰が見えます。ヴォーバンの堰Barrage Vaubanのようです。今日はもう遅いので、そちらに行くのはやめましょう。


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このプティット・フランス界隈にはアルザス地方の伝統的な木組み造り(ハーフ・ティンバー)の家々が立ち並びます。


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イル川沿いのこの辺りは美しい街並みです。


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しかし、それ以上にイル川の堰の流れの綺麗なことに感動です。


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イル川に木橋の通路が張り出していて、その堰の流れを見ることができます。


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木橋からのイル川の流れとイル川の周りの建物が作る風景の美しさに感銘を受けます。


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正面に先ほど渡ったサン・マルタン橋も見えています。イル川を眺めながら、食事をしている人たちもいます。そろそろ夕食時です。レストランに予約の電話を入れましょう。


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木橋から川岸に戻りましょう。


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イル川沿いの綺麗な道を歩きながら、レストランに電話します。


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ようやくレストランへの電話が通じ、予約できました。この辺りのレストランは夜7時の開店で、それまではなかなか電話も通じないんです。
と同時に、雨がポツポツ落ちてきました。


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頃合いですね。まだ予約の時間にはなりませんが、レストランに向かいましょう。
レストランはこの近くのダンテル通りRue des Dentellesにあります。綺麗な通り沿いのようです。


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なかなかお店が見つかりませんでしたが、番地を確認しながらチェックしていくと、レストランのシェ・タント・リーゼルRestaurant Chez Tante Lieselがありました。伝統的なアルザス料理のレストランです。開店時間前ですが、ドアは開きます。恐る恐る入っていくとオーナーが奥から出てきて、OKとのこと。
次回はこのレストランでのアルザス料理のディナーです。お目当てはもちろん、アルザス・ワインです。

ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。


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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

もろともにあはれとおもへ山ざくら 花よりほか

通りすがりさん

コメント、ありがとうございます。正直、もう2年ほど前のコンサートなので、詳細は覚えておらず、自分の文章を信じるしかないのですが、生演奏とテレビで

05/13 23:47 sarai
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