
橋が見えてきました。橋の袂にはサン・二コラ教会が見えます。

イル川沿いの道は木立に囲まれた可愛い並木道です。

橋に近づくと、ちょうどトラムがやってきました。このトラムに乗るとホテルまで楽に戻れますが、まだ少し時間があるので、ぎりぎりまで美しいストラスブールの街を歩きましょう。

足は大聖堂に向かってしまいます。尖塔が建物越しに見えてきました。

もう一度大聖堂を見にいきます。正面に巨大な大聖堂の建物が迫ってきます。何度見ても迫力ありますね。

もう一度大聖堂に行くことにしたのは、後陣の美しいステンドグラスの写真がちゃんと撮れていなかったからです。ついでに正面の3つの扉の装飾も吟味します。同じような美しい彫刻装飾が施されていますが、3つのグループが競い合って制作したそうなので、その違いを見極めましょう。しかし、どれも同じ様式で統一的に作成されていて、見分けが付きません。せいぜい、登場人物の違いと中央扉が大きいことぐらいでしょうか。技の卓越した職人芸術家がたくさんいたようですね。

美しいステンドグラスです。後陣のステンドグラスは19~20世紀と新しいものだそうです。

確かにこういう抽象的なデザインは新しいものですね。

一方、バラ窓のステンドグラスはゴシック期を代表するものです。1284~1318年に大聖堂の建築を監督したエルヴィン・フォン・シュタインバッハが制作したものとされています。16花弁の美しいステンドグラスです。

側廊上部にあるステンドグラスはとても綺麗です。これはゴシック期のものでしょうか。

実に見事なステンドグラスが並んでいます。

束ね柱の向うには、美しいパイプオルガンが見えています。このオルガンは15世紀に作られたものですが、18世紀になって、聖トーマ教会堂のパイプオルガンも手がけたヨハン・アンドレアス・ジルベルマンが改造しました。

十分に大聖堂の復習も終えました。思いがけず美しい街に出会え、まだまだ心残りですが、この旅で1日限りのフランス滞在もこのあたりで切り上げましょう。ホテルに向かって、戻っていきます。
途中に新教会の堂々たる建物もありましたが、外から眺めるだけにします。

クレベール広場に出ました。クレベールはナポレオンの配下で活躍し、エジプトでヘリポリスを奪還したこともある総司令官。1800年にエジプトで戦死しました。1840年、アルザス出身の彼の栄光を称えて、この広場を『クレベール広場』と呼ぶようになりました。傍らにスフィンクスが横たわっているのも、彼の経歴をふまえているんですね。

このクレベール広場からトラムに乗って一駅分移動し、イル川の運河を渡ります。

これがイル川の運河です。本流のほうが綺麗なようです。

ホテルで荷物を受取り、駅に向かいます。ほんの1日の滞在とは思えないほど、ストラスブールの街からは生涯忘れ得ぬ記憶が強く頭に刻み付けられました。
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