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ラインの旅:スイス編~ベルンのクレーセンターの《ジャポニズムとクレー》展、その3

2013年4月14日日曜日@スイス・ベルン/5回目

ベルンのクレーセンター、《ジャポニズムとクレー》展の展示内容のご紹介、3回目です。今回が最終回になります。

では、前回からの続きです。

これは本阿弥光悦に古今和歌集からの1首。


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クレーの作品には驚かされます。アルファベットでイメージを表現しています。とても面白いですね。1935年の作品で《Albumblatt》。


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これは作者不詳の 『源氏物語歌合せ』。


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クレーはこんなに面白い2つの作品を描いています。1926年、1925年の作品。


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これは作者不詳の仏像。


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クレーは珍しく、立体的な作品を作っています。うーん、これもクレーらしいものですが、思わず、笑ってしまいます。1920年の作品で無題。


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これは鎌倉時代の慶派仏師の康円の地蔵菩薩像。


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クレーは素晴らしい作品を描き上げました。素晴らしい作品にじっと見入るのみです。1935年の作品で《Büßer》。


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これは鎌倉における水墨画派の祖、仲安真康(ちゅうあん しんこう)の釈迦牟尼。前回登場した賢江祥啓(けんこう しょうけい)は彼の弟子。


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クレーのこの絵と直接つながりがあるかどうかは、saraiには判断できませんが、何とも穏やかな表情の作品ではありませんか。1938年の作品で《Abschied nehmend》。


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これは臨済宗黄檗派の僧(万福寺5代管長)の高泉性敦(こうせん しょうとん)の「達磨図」。


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クレーの有名な作品の「ティンパニ奏者」と関連あるのでしょうか。黒く太い力強い線、そして、ぎょろっとした眼は確かに達磨を思わせるところも感じないではありません。1940年の作品。


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これは備前国岡山藩の第5代藩主、池田 治政(いけだ はるまさ)の作品。書でしょうか、水墨画でしょうか。


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これはクレーの作品。直接の関連は分かりませんが、円を四角に置き換えたとも思えます。1940年の作品で《der Schrank》。


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ジャポニズムとクレーについてはこれで終了。なかなか、面白い展示でした。ますます、クレーに親近感がわきます。クレーは特に日本で評価の高い画家です。saraiも配偶者もファンです。

この後の展示は逆にクレーによる日本のアーティストへの影響についてです。これはざっと、ご紹介するに留めます。

これは武満徹の「マージナリア」。1976年作曲のオーケストラ曲。


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武満徹は色んなものに触発されて、この作品を創作しましたが、クレーのこの作品からも啓示を受けたと本人が語っています。クレーの1930年の作品《余白に(Ad Marginem)》。


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詩人の谷川俊太郎もクレーが大好きだったようです。「クレーの絵本」というクレーの絵に詩をつけた本を出しています。
「ティンパニ奏者」が再登場。


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次のような詩をこの絵に添えています。

どんなおおきなおとも
しずけさをこわすことはできない
どんなおおきなおとも
しずけさのなかでなりひびく
ことりのさえずりと
ミサイルのばくはつとを
しずけさはともにそのうでにだきとめる
しずけさはとわにそのうでに


次は「死と炎」(1940)です。


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次のような詩をこの絵に添えています。

かわりに死んでくれる人がいないので
わたしはじぶんでしなねばならない
だれのほねでもない
わたしはわたしのほねになる
かなしみ
かわのながれ
ひとびとのおしゃべり
あさつゆにぬれたくものす
そのどれひとつとして
わたしはたずさえてゆくことができない
せめてすきなうただけは
きこえていてはくれぬだろうか
わたしのほねのみみに


このほか、漫画にもなっていたようです。

とても面白いものを見ることができて、満足です。
これで2度目のクレーセンター訪問も完了です。次はクレーの《パルナッソス山へ》を見に行きましょう。


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なかなか、海外渡航の見通し、立ちませんね。来年あたりはどうでしょうね。長期戦覚悟で我慢するしかありませんね。

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