今回のコンサートはキャンセルされたコンサートの復活コンサートなんです。特に楽しみにしていたものだったので、復活して大喜び。それで2回聴くことにしました。これ以外にも既に復活済のコンサートがあります。
9分の2のコンサート:パク・ヘユン・ヴァイオリンリサイタル@紀尾井ホール 2011.7.27
上々のブルックナー9番:インバル+東京都響@東京文化会館 2013.5.9
来年も復活コンサートがあります。
キルヒシュラーガー_歌曲リサイタル@東京文化会館 2014.4.6
これで何とか9分の5のコンサートにまで復活することが出来そうです。残りも別の形で聴けているので、大震災の影響はsaraiの場合、ほぼ、3年で回復です。直接大震災の被害を受けたかたのできる限り速くの復旧、立ち直りをお祈りします。被害のレベルがsaraiとは違い過ぎるでしょうが、ただただ、遠くからお祈りするばかりです。
さて、今日のコンサート、バルトークの名作が2曲、バルトーク好きのsaraiとしてはとても贅沢なコンサートです。それもインバル指揮の都響、そして、大ファンの庄司紗矢香のヴァイオリンとくれば、何も言うことはありません。
庄司紗矢香のバルトーク、初めて聴きましたが、素晴らしい最高の演奏でした。先鋭さもあり、成熟もしているというすべてを包含した演奏。冒頭の低弦のたっぷりした響きは野性味さえ感じました。そして、高弦での美しい旋律にうっとり。動から静まで完璧な引き分け。とりわけ、ソロ演奏(カデンツァ?)の堂々とした表現、姿形はまだあどけなさも残りますが、演奏する音楽は風格も感じさせます。このバルトークの名曲は大変な緊張感を湛えていますが、庄司紗矢香は強い精神力の演奏でその緊張感を持続したばかりでなく、バルトークの秘めた悲しみまでも表出する圧巻の演奏でした。庄司紗矢香のレパートリーにもっとバルトークを加えていってほしいと強く思いました。特に無伴奏ヴァイオリン・ソナタを聴きたいところです。インバル指揮の都響も好サポート。素晴らしいバルトークの演奏でした。
庄司紗矢香のアンコールは舞台袖から1枚の楽譜を持ってくるので、あれっと思ったら、彼女自身の声で《ハンガリー民謡》を演奏するという説明がありました。適切なアンコール曲ですね。バルトークとコダーイはハンガリー各地でハンガリー民謡を収集し、自分の楽曲に使ったそうですからね。やはり、バルトーク自身の曲を聴いている感じの素晴らしい演奏でした。
休憩後はバルトーク唯一のオペラ、《青ひげ公の城》です。これについては明日のブログで、サントリーホールの演奏も含めて紹介します。独唱の二人の充実した歌唱に感銘を受けました。特にメゾソプラノ(ユディット)のイルディコ・コムロシの入魂の熱演には聴き惚れました。バリトン(青ひげ公)のマルクス・アイフェの美声も立派。インバル指揮の都響も絶好調で素晴らしい演奏。なんせ、今日のコンサートマスターは矢部達哉ですが、その隣にはやはりコンサートマスターの四方恭子という万全の布陣です。
ところで、開演前にステージ上の四方さんと目が合い、お互いに微笑みあってしまいました。先日のパーティで談笑しただけなのに覚えてくれていたようです。ありがとうございます!
今日のプログラムは以下です。
指揮:エリアフ・インバル
ヴァイオリン:庄司紗矢香
メゾソプラノ(ユディット):イルディコ・コムロシ
バリトン(青ひげ公):マルクス・アイフェ
管弦楽:東京都交響楽団
バルトーク:ヴァイオリン協奏曲第2番 Sz.112
《アンコール》ハンガリー民謡
《休憩》
バルトーク:歌劇《青ひげ公の城》 Op.11 Sz.48 (演奏会形式)
明日も今日以上の演奏を聴かせてくれることを疑いません。楽しみです。
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