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旅の6日目、ちゃんと見ました大西洋に沈むカディスの夕日

旅の6日目、旅のハイライト、大西洋に沈むカディスの夕日、絶好の天気で燃えるような太陽が大西洋の水平線に吸い込まれていく様、見事なものでした。カレータ・ビーチで鑑賞。
これは沈んでいく太陽。


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これは微かに1点の光だけを残して海に没する最後の瞬間。


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これは太陽が沈んだ後のロマンチックなバラ色の光。雲が茜色に染まっています。


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今日は午前中、アルハンブラ宮殿を見尽くしました。サラセン人の高い文化、そして、繊細な美の創造に深い感銘を受けました。

明日はセヴィーリアを楽しみ尽くします。大聖堂、ヒメルダの塔、アルカサル、そして、バルとフラメンコは外せません。




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1, sasuraijinさん 2014/06/02 07:26
初めまして

快適旅ですね。
夕暮れの色彩が素敵です

2, saraiさん 2014/06/02 09:48
素晴らしい夕日でした。長い人生で最高の夕日でした。写真の腕が未熟で、本当はもっとロマンチックだったんです。

テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

 

旅の7日目、魂の踊り・音楽フラメンコに熱い昂ぶり!

旅の7日目、楽しみにしていたフラメンコは最高でした。セヴィーリアで一番有名なタブラオらしいロス・ガリョスで生のフラメンコ、初体験です。日頃、クラシック音楽やバレエには親しんでいますが、フラメンコは未知の分野。しかし、フラメンコも人が作り出した最高の芸術の一つでした。魂からの叫びが聴こえてくるような踊りと音楽でした。それにしても順番に出てきた3人のギタリストの凄まじい超絶技巧とノリの素晴らしさは尋常のものではありません。また、女性3人、男性1人の踊り手も同様に凄まじい。猛烈に魅了された2時間でした。

セヴィーリアのバルも安くて美味しかったですよ。タパス5皿とガスパッチョ、そして、またカヴァ。やみつきになります。

セヴィーリアのカテドラルも素晴らしい! 特に内陣にある世界最大の黄金の祭壇衝立は昔から見たかったものです。期待以上の素晴らしさでした。高さ20メートル、幅13メートルで260㎡もある衝立はその全面にわたる細かい彫刻で見る者を圧倒します。写真では紹介しきれませんが、これがその黄金の祭壇衝立です。


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アンダルシア地方は連日、実りが多く、もう少し日程を取りたかったと反省するほどでした。

明日はスペイン国鉄RENFEの高速列車を乗り継ぐ鉄道ファンならずとも楽しみな移動。セヴィーリアから、マドリッド、ヴァレンシアを経由して、1日がかりでバルセロナに向かいます。




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テーマ : ヨーロッパ
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ワルキューレ@バルセロナ・リセウ劇場 2014.6.3

何と24年ぶりのバルセロナ・リセウ劇場です。バルセロナでワーグナーというのも妙なものですが、カーセンの演出でスーパーキャストとなれば、聴きたくもなります。実際、とても聴き応えのあるワルキューレでした。これまで聴いたワルキューレの中でもトップを競う出来栄えでした。主役級の6人のスーパースターはみな絶好調とも言える歌唱。若干、オーケストラが弱く感じますが、ワーグナーの重厚さではなく、ロマンチックさを目指す演奏でうまくカバーした感もあります。指揮者ポンスの音楽性がオーケストラをうまくコントロールしたとも言えます。そのロマンチック路線で一番、成功したのは、フォークトとカンペが歌ったジークムントとジークリンデの純愛コンビ。ワーグナーとは思えない重厚さを排した軽めの歌唱がとても好感を持てました。初聴きの売れっ子フォークトはヘルデン・テノールかと思っていましたが、クリアな高域の響きは重厚さはありませんが、素晴らしい響き。ちょっとびっくりでしたが、女性ファンの多いのもうなづけます。そして、一番の収穫はカンペです。とても美しい響きのソプラノ。ベルベットのように柔らかく、それでいて芯のしっかりした声に魅了されます。第3幕冒頭の悲運を嘆き、かつ、子供を産むことへの希望を叫ぶところでは強い感銘を受けました。これから目を離せない歌手の一人です。
一方、期待したカーセンの舞台作りは今一つに思えます。ロマンチック路線の美しさに欠けていたのが残念です。saraiの思い込みかもしれませんが、カーセンと言えば、どうしても美しい舞台を期待してしまいます。美しい指輪というのもいいかなと勝手に思っていましたが、今どきのワーグナーらしく、シンプルで簡素な舞台。これって、えらく普通のワーグナーに思えます。予算の関係もあるのかもしれませんが、saraiをうならせるような舞台にしてほしかったというのが正直な感想。
歌手に話を戻すと、ヒロイン役であるブリュンヒルデを歌ったテオリンは実に素晴らしい。これだけのブリュンヒルデを聴くのは久々です。見栄えもいいので、現在、最強のブリュンヒルデかもしれません。何と言っても、強靭な声の声の響きが素晴らしいです。彼女が登場すると、舞台はロマンチック路線から飛翔し、深く重厚なワーグナーに一変します。
女声陣では、一番素晴らしいのは藤村実穂子。この人の歌うフリッカは今まで聴いた中で最高です。声の響きは強く、深く、パーフェクト。損な役回りのフリッカですが、主役を食ってしまいそう。昨年、ウィーンで聴いた《グレの歌》のときと同様に彼女はオペラ人生で最高のときを迎えているようです。それに舞台全体を支配してしまう貫禄というか、オーラが凄いですね。いい意味で日本人とは思えません。
ウォータン役のドーメンはさすがの歌唱。この人も現在、最強のウォータンの一人ですね。低域の響きは何とも言えず、素晴らしいです。文句の付けどころなしです。人間(神?)の強さ・弱さをすべて自然に具現化してくれます。
最後はフンディング役のハルフヴァルソン。まさにフンディングを歌うために生まれてきたような人ですね。これまた文句なし。
こう書くと、少なくとも歌手は世界最高水準であることになります。実際、そういうオペラ公演でした。ただ、最高のワルキューレかと言われると、やはり、オーケストラの弱さがあります。ウィーンやバイエルン国立歌劇場でこれだけの歌手が揃えば、文句なしに最高のワルキューレだったでしょう。ただ、それは贅沢を言ってみただけで、大満足のワルキューレではありました。

最後に、今日のキャストは以下です。

  指揮:ジョゼップ・ポンス
  演出:ロバート・カーセン、パトリック・キンモント
  管弦楽:リセウ大劇場管弦楽団
  
  ジークムント: クラウス・フローリアン・フォークト
  ジークリンデ: アーニャ・カンペ
  フンディング: エリック・ハルフヴァルソン
  ウォータン: アルベルト・ドーメン
  ブリュンヒルデ: イレーネ・テオリン
  フリッカ: 藤村実穂子



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旅の8日目、ヴァレンシアで本場のパエリア

旅の8日目、電車の乗り換えで降り立ったヴァレンシアValenciaでピューッと市内に出て、美味しいと評判のお店エル・ラルEl Rallで絶品の海鮮パエリアPellia de Mariscoをいただきました。単にパエリアと言えば、ヴァレンシア風パエリアのことを指すくらい、パエリアはヴァレンシアが本場。しかもパエリアはお昼いただくものだそうで、絶好のタイミング、1時開店と同時にパエリアをいただきました。さすがにお米に十分沁み込んだ魚介の出汁の味は美味。鍋で焦げたお米も美味しく、生まれて初めて、こんなパエリアをいただきました。


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そうそう、ヴァレンシアと言えば、オレンジ。もちろん、ここでも生搾りの美味しいオレンジ・ジュースをいただきましたよ。


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今日は朝、セヴィーリアから、マドリッドまでスペイン国鉄RENFEの誇る高速列車AVEのCLUBという最高級クラスに乗り、快適な旅。無料のドリンクや朝食を供されました。マドリッド・アトーチャ駅で30分ほどの乗り換え時間で今度はヴァレンシアまでまたまた高速列車AVEの今度はツーリスタTuristaという庶民クラスに乗り、座席は横4列でサービスなし。ヴァレンシアからは地中海沿いを在来線の長距離列車EUROMEDのプレファレンテクラスPreferenteという高級クラスに乗り、ランチの無料サービス。配偶者は美味しいパエリアを食べすぎて、このランチにはほとんど手を付けないという、もったいない話。スペインの鉄道の様々な形態の列車を体験し、鉄道の旅を満喫し、スペインの最後の目的地バルセロナに到着。

明日は24年ぶりにサグラダ・ファミリアに再会し、夜はやはり24年ぶりにリセウ劇場でオペラを聴きます。




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テーマ : ヨーロッパ
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旅の9日目、24年ぶりのサグラダ・ファミリア

旅の9日目、昨日到着したバルセロナ。来訪の目的は今夜のオペラ。それでもバルセロナと言えば、やはり、ガウディのサグラダ・ファミリアを見落とすわけにはいきません。今回は事前にネットで朝10時の予約を入れてあります。前回来たのは24年前。きっと大変貌を遂げているでしょう。地下鉄を乗り継いでサグラダ・ファミリア駅に着くと、目の前にサグラダ・ファミリアがそびえています。生誕のファサードの側からは昔と同じで、クレーンで工事中も昔と同じ。全体的な建物がほぼ完成しているのが違いと言えば違いです。建物の外観を見るためにぐるりと一周してみます。意外にコンパクトなことに驚きます。トレドやセヴィーリアのカテドラルを見てきたばかりだからかもしれませんね。早速、バジリカに入場。これは昔はありませんでした。バジリカ自体もその屋根もありませんでしたからね。ステンドグラスを通して、降り注ぐ光の色の鮮やかさに目を奪われました。


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内部空間の大きさ自体はそれほどでもありませんが、やはり、天井の高さは圧倒的です。
24年ぶりに見たサグラダ・ファミリアに感慨しきりでした。

夜はやはり24年ぶりにリセウ劇場でオペラを聴きました。この24年の間にリセウ劇場は火災で全焼し、また、復活しました。新しいリセウ劇場は初めて。以前に比べて、綺麗で設備も充実したようです。バルセロナにお住いの新しい友人にもお会いできて楽しい一夜になりました。楽劇《ワルキューレ》はスーパーキャストで、みな、絶好調の歌唱。素晴らしい内容でした。特にジークムント、ジークリンデのコンビを歌ったフォークト、カンペのコンビは純粋な愛を感じさせてくれる新鮮な歌唱。ソプラノ好きのsaraiはカンペにすっかり魅了されました。詳細記事は別途アップします。

明日は昼過ぎまでバルセロナ観光し、夕方、スペインを離れて、ザルツブルグへ飛びます。



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この記事へのコメント

1, amanamourさん 2014/06/05 02:10
saraiさん、久しぶりのバルセロナ滞在、ご夫妻で楽しまれているご様子何よりです。そして、昨夜は楽しいひとときをありがとうございました♪個人的には、幕間だけでは話したりませんでした(涙)。
カンペ、素晴らしかったですよね、私が見た今回のワルキューレ2回のなかでは、昨夜のほうが一段とよかったように思います。またお会いできる機会もあるような予感もいたしますので、これからもどうぞよろしくお願い致します。いよいよ明日はザルツブルクですね、更新も楽しみにお待ちしております。

2, saraiさん 2014/06/05 08:53
amanamourさん、saraiです。

スーパーキャストで聴くオペラは何とも形容できない喜びを与えてくれますね。それを友と分かち合う幸せ。人生にこれ以上のものはありません。
初めて聴いたカンペには感動しました。あれほどのジークリンデというとワルトラウト・マイヤーくらいしか思い当りません。これからが楽しみです。ゼンタも聴いてみたいものです。フォークトも初めて聴きましたが、実にリリックですね。女性ファンが多いのも納得です。ヘルデン・テノールとはちょっと違ったタイプ。それもいいでしょう。
今後ともよろしくお付き合いくださいね。

テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

 

ザルツブルグ精霊降臨音楽祭で大いなる感動:チェネレントラ@ザルツブルグ・モーツァルト劇場 2014.6.5

人生で何度も聴けない素晴らしいオペラでした。これまで聴いてきた中で間違いなく、BEST5にははいるでしょう。もしかしたらBEST3に入るかもしれません。気が早いですが、少なくとも今年末のsaraiの音楽BEST10でトップになるのは間違いなしです。
ロッシーニの音楽の真髄に初めて触れた思いです。不世出のロッシーニ歌手、チェチーリア・バルトリがいればこそです。

実はsaraiは今回がザルツブルグ初デビューです。その初めての機会にこれほどのオペラが聴けて大変幸福でした。今回のヨーロッパ遠征はこのオペラが聴きたくて、このオペラに合わせてスケジュールを決めましたが、その期待を上回る大変な出来のオペラ公演でした。

今日はザルツブルグ精霊降臨音楽祭の初日。オープニングを飾るのがロッシーニの歌劇《チェネレントラ》。モーツァルト劇場での公演です。今年のザルツブルグ精霊降臨音楽祭はロッシーニがメインテーマで今日を皮切りに5日間開催されます。最後のフィナーレ、ロッシーニの歌劇《オテロ》まで聴きます。

今日のキャストは以下です。

  指揮:ジャン=クリストフ・スピノジ
  演出:ダミアーノ・ミキエレット
  管弦楽:アンサンブル・マテウス
  
  アンジェリーナ(チェネレントラ): チェチーリア・バルトリ
  ドン・ラミロ: ハヴィエル・カマレーナ
  ドン・マグニフィコ: エンツォ・カプアーノ
  ダンディーニ: ニコラ・アライモ
  アリドーロ: ウゴ・ガリアード
  クロリンダ: ライネッテ・タピア
  ティスベ: ヒラリー・サマーズ

まず、今回の演出について触れておきましょう。演出のダミアーノ・ミキエレットはイタリアの若手で、ひっぱりだこの人気だそうです。記憶に新しいところでは、ザルツブルグ音楽祭でネトレプコがミミを歌った《ラ・ボエーム》が彼の演出。
アリドーロが狂言回しであるのは、どの演出でもそうですが、今回は彼は徹頭徹尾、天使を演じ、舞台にでずっぱり。天使が人間世界に数々の教訓を示していくという設定です。真面目で性格もよく、健気に生きてゆくアンジェリーナに幸福をもたらすというのがオペラの軸になっていますが、特に面白かったのは最後の結婚式の場面。花婿ドン・ラミロ王子と花嫁アンジェリーナから皆への結婚のお祝いは、ゴム手袋とバケツ。日頃、額に汗して働いていたアンジェリーナの象徴です。勤勉なものは幸福になれる。幸福を得るためには勤勉が大切。そういうメッセージが読み取れます。単純明快なテーマですが、ヨーロッパでもこれが今日的なテーマなのでしょう。

音楽面では、指揮のスピノジの貢献が光ります。実に丁寧で明快、そして、熱く指揮。音楽を楽しみ、愛する気持ちが全面に出ていました。もちろん、古楽アンサンブルの演奏という要素はありますが、それは今では当たり前とも言える演奏スタイル。やはり、音楽は楽しく、美しくなければいけませんね。それを示してくれたスピノジでした。
そして、もちろん、このオペラのタイトルロールを歌ったバルトリの素晴らしさは大変なものです。若いころから、この役を得意にしてきた彼女の集大成が聴けたように思います。声域の広さは驚異的で、低域から高域までアジリタは超絶的です。タイプは異なりますが、こういう声の響きの素晴らしさと超絶技巧を聴かせてくれたのは、バルトリ以外にはグルベローヴァを知るのみです。終始、素晴らしい歌唱を聴かせてくれましたが、終盤の盛り上がりは、超絶技巧だけでなく、音楽的内容の高みに駆け上がり、もう感動するしかありませんでした。繊細さ、劇的な迫力、美しい声の響き、超絶的なアジリタ、どれをとっても凄まじいものばかりで、オペラ界の至宝とも思えます。期待以上のものでした。
ラミロ王子役のハヴィエル・カマレーナも初聴きでしたが、その張りのある声の響きには驚かされます。フローレスのファンの方からは叱責されるかもしれませんが、フローレスを超える資質にも思えます。高音のよく出るところは両者とも同じですが、フローレスの声質が少し細過ぎるところを完璧にした感じのカマレーナの声の響き。素晴らしい歌唱を聴かせてくれました。
あと素晴らしかったのはダンディーニ役のニコラ・アライモ。その巨体から出るボリュームのある声の響きとテクニック。演技力も抜群でパスタを食べるシーンでは死ぬほど笑わせてくれました。
ロッシーニのオペラではアンサンブルも重要ですが、5人、6人の重唱の見事なこと。これぞ、ロッシーニとうならせてくれました。

見どころ、聴きどころが満載で書き切れません。演出のミキエレット、指揮のスピノジ、そして、音楽祭の総監督でもあるバルトリへ限りない賛辞を送ることで感想をしめくくります。

フィナーレでは感涙にむせぶばかり。オペラを聴いてきて、本当によかった。カーテンコールでは、さらに感涙にむせびます。突如、指揮のスピノジが聴衆の拍手を制し、舞台上からオーケストラを指揮し始めました。なんとアンコールかと思えば、聴こえてきたのは・・・Happy Birthday。 この主役もバルトリでしした。昨日が彼女の48歳の誕生日だったんです。これまた、感動のHappy Birthday。聴衆も一緒になって、この素晴らしいオペラを贈ってくれたバルトリに惜しみないお祝いを送りました。



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旅の10日目、フランクフルト空港の味噌ラーメン

旅の10日目、バルセロナからザルツブルグへのフライトでトランジットのため立ち寄ったフランクフルト空港。1年ぶりです。EU圏内の乗り換えなので、ゲートはA。A28ゲートあたりに見慣れないお店MoschMoschがあります。見ると、どんぶりをつついている人達がいます。


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何とラーメン屋さん。メニューを見ると、味噌ラーメンがあります。味噌ラーメン好きのsarai、ここを素通りはできません。早速、配偶者と1杯の味噌ラーメンをシェアしていただきました。


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海外でラーメンを食べたことはありますが、味噌ラーメンは初体験。少しぬるめで、辛みが弱いヨーロッパ仕様ですが、そこそこいけました。2人でぺろりと完食。もやし、わかめ、えのき、ニンジン、厚揚げ、さやえんどうなど多彩な野菜がトッピングされていました。フランクフルト空港に立ち寄るかたは是非、お試しを。

今日はスペイン最後の時間をバルセロナで過ごしました。エル・グレコの仕上げとして、カタルーニャ美術館で2枚の佳作を見ました。そのあと、最後の〆はパラレルの高級レストランのエルチェで都会風の海鮮パエリアをいただき、食の美味しかったスペインを締めくくりました。

明日からは、ザルツブルグ精霊降臨音楽祭。まず、オープニングの《チェネレントラ》を聴きます。チェチーリア・バルトリの超絶技巧が楽しみです。今回の音楽祭では、ロッシーニがテーマ。ロッシーニ漬けの毎日になります。



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ザルツブルグ精霊降臨音楽祭:フランコ・ファジョーリ・リサイタル@ザルツブルグ・モーツァルテウム大ホール 2014.6.6

今日はザルツブルグ精霊降臨音楽祭の2日目。カウンター・テナーの若手の代表格、フランコ・ファジョーリのリサイタル。
今日のリサイタルはカストラートをテーマにしています。カストラートは19世紀に活躍したGiambattista Vellutiが最後の代表的なカストラートで、その後、カストラートは禁止になりました。今夜のファジョーリのリサイタルは最後のカストラート、Vellutiをテーマにしています。
このVellutiのために書かれたマイヤベーアとロッシーニのオペラからのレシタティーボとアリアが歌われます。

今日のキャストとプログラムは以下です。

  カウンター・テナー:フランコ・ファジョーリ
  指揮:ディエゴ・ファソリス
  クラリネット:コラド・ジュッフレディ
  管弦楽:イ・バロッキスティ
  

  マイヤベーア:エジプトの十字軍
   ARMANDOのレシタティーボとアリア(第1幕第6場)
   ARMANDOのレシタティーボ、アリア、レシタティーボとカバレッタ(第2幕第4場)

   《休憩》

  ロッシーニ:パルミラのアウレリアーノ
   ARSACEのシーン、アリアとカバレッタ(第2幕第6場)
  ロッシーニ:セミラーミデ
   ARSACEのレシタティーボとカバレッタ(第1幕第5場)

   《アンコール》
  ロッシーニ:セミラーミデ
   ARSACEのアリア(第2幕) ???(確信はありません)
  モーツァルト:フィガロの結婚 K492
   第1幕、ケルビーノのアリア「自分で自分がわからない」

なお、管弦楽でロッシーニの序曲、管弦楽曲も演奏されましたが、それは本題ではないので、省略。

前半はマイヤベーアのオペラ《エジプトの十字軍》からのARMANDOの歌です。最初はヴィデオで聴いていたファジョーリの印象と異なるので、あれっと戸惑います。ベル・カントでばりばりと歌うと思っていたら、そうではなくて、美しい声の響きです。ジャルスキーよりも太目の声ではありますが、同傾向の美声に思えます。馴染みのないマイヤベーアの曲にためでしょうか。一応、フェニーチェ劇場の公演ヴィデオで予習はしましたが、ファジョーリはこのように歌うのかという感じです。しかし、第2幕のカバレッタに至って、ファジョーリの本領発揮。男バルトリの異名通り、ばりばりとアジリタ。カウンター・テナーでここまで歌うのはさすがです。

後半はロッシーニ。ロッシーニのオペラ《パルミラのアウレリアーノ》のARSACE(カストラートのVellutiが初演)のアリアとカバレッタが実に美しく歌われます。こうなるとアジリタも不要。見事な歌唱。繊細で心のこもった歌唱にうっとりと聴き入ります。これはsarai好みですが、派手さがないせいか、聴衆にはそれほど受けなかったようです。
次はロッシーニのオペラ《セミラーミデ》から、ARSACEのカバレッタです。これはカストラートのために書かれたのではなく、コントラルトのための曲です。これは派手にアジリタがはいります。見事ですが、saraiはさきほどの曲のほうがよかった印象。しかし、聴衆にはバカ受けです。ファジョーリは実力もさることながら、大変な人気。凄まじい拍手と声援が飛びます。

アンコールはまた、ロッシーニ。これまた派手な歌唱。大受けします。さすがの歌唱です。
アンコール2曲目はオーケストラ伴奏が始まってもなかなかファジョーリが歌いだしません。歌いだしたのはなんとケルビーノのアリア。これは見事というか、実に楽しく聴けました。実際のオペラでもファジョーリのケルビーノ役を聴いてみたいものです。

ちょっぴり残念だったのは、今回のモーツァルテウム大ホールが響き過ぎたこと。ファジョーリの生を聴いたのに、クリアに聴けませんでした。やはり、オペラハウスで歌う本格的なバロックオペラを聴きたいものです。




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1, Bonnjourさん 2014/06/08 08:21
早速の記事執筆、素晴らしいです。おかげ様で、この記事を見ながら昨夜の公演の思い出を反芻することができます。

自分のブログの当公演の記事は、まだ半完成品でございます(笑)。写真だけ先にアップしました。旅先に持ってきたタブレットでは機能に限りがあってなかなか作業が進みません。

2, saraiさん 2014/06/08 09:07
まあ、1素人のたわごと。軽く流してください。CTファンのかたに読まれると恐ろしい!!(笑い)
 

旅の11日目、ザルツブルグ、オペラデビュー

旅の11日目、今日からは、ザルツブルグ精霊降臨音楽祭。ザルツブルグでオペラを見るのは初めてです。今日はまず、オープニングの《チェネレントラ》を聴きました。チェチーリア・バルトリを始め、歌手全員が好調だっただけでなく、演出もザルツブルグらしく現代的だったにもかかわらず、素晴らしいものでした。saraiは大変に感動し、涙うるうる。詳細は別途記事でアップしました。

今日は午前中は旧市街を川で隔てたカプツィナー山を散策。フランツィスキ城のレストランで美味しいランチをいただきました。これはカプツィナー山からのザルツブルグの街の絶景です。ホーエンザルツブルグ城を向かって左の方角から見ています。こちらかた見たのは初めてです。


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明日はオペラのお友達とランチし、夜は若手カウンター・テノールの実力者の一人、フランコ・ファッジョーリのコンサートを聴きます。



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旅の12日目、ザルツブルグで1日まったり

旅の12日目、今日はザルツブルグ精霊降臨音楽祭の2日目。余裕の1日です。午前中、オペラのチケットをピックアップした後、ザルツブルグの大聖堂を見たり、モーツァルト広場のモーツァルト像に再会したりと軽い散策。


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お昼は初めてお会いするオペラ友達(女性)のお二人と待ち合わせ、ランチを食べ、カフェ・ザッハーで待望のザルツブルガー・ノッケルン(名物のスフレ菓子)をいただき、さらにワイン・ビールと3軒はしごしながら、とどまることのないおしゃべりを楽しみました。

夜はドレスアップして、カウンター・テナーのフランコ・ファジョーリのリサイタル。これは別記事でアップ済です。

明日は天気も持ちそうなので、日帰りでベルヒテスガルテンに出かけます。



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1, Bonnjourさん 2014/06/08 05:31
おしゃべり、楽しかったです。お言葉に甘えてしまい、ビールご馳走様でした。夜のメインイベントを控えた日中は、こういうまったりした過ごし方って、いいですね。今までは日中に全力で観光し、夜も全力で音楽鑑賞し、楽しみに来てるんだか修行に来てるんだかわからない状態になることもしばしばでした(笑)。

2, saraiさん 2014/06/08 06:21
Bonnjourさん、saraiです。

ははー、そう言えば、初めてのザルツブルグでしたね。まったりしながらも、30分くらいあれば、超特急で街を案内できたのに・・・ごめんなさい。ペコリ。でも、おしゃべり、楽しかったですね。

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ザルツブルグ精霊降臨音楽祭:ロッシーニ・ガラ・コンサート@ザルツブルグ祝祭大劇場 2014.6.8

まあ、驚くほどの有名歌手が勢ぞろいするコンサートに引き寄せられて、チケットを購入しました。今回のザルツブルグ精霊降臨音楽祭のお祭り気分が最高潮に達するコンサートです。実際、ふたを開けると、降板した歌手が続出しましたが、それでもスーパースター揃いのコンサートです。降板した歌手は以下。

 ベルガンサ、カバリエ、シュロット、ダルカンジェロ、マルティ、ヌッチ

通常はこれだけの歌手が抜けると大打撃でしょうが、今回は残った歌手だけでも豪華な顔ぶれでした。
何と言っても、音楽祭の音楽監督でもあるバルトリの活躍、そして、恐ろしいほどの歌唱力が光りました。ロッシーニ・ガラというよりも、チェチーリア・バルトリとその仲間たちと言う感じのコンサートでした。彼女の責任感と情熱で降板した歌手の穴を埋めて、盛り上げたのでしょう。彼女は昨夜は《チェネレントラ》を歌い、明日は《オテロ》を歌うので、今夜、こんなに歌って大丈夫?って思いますが、ずっと歌姫だった彼女は歌うことは、日常のすべてなのかもしれませんね。

今日のプログラムとキャストは以下です。

  オール・ジョアキーノ・ロッシーニのプログラム

  《ウィリアム・テル》序曲

  《セヴィリアの理髪師》からフィガロのアリア「ラ、ラン、ラ、レーラ…町のなんでも屋に」Largo al factotum della citta`
    バリトン:マッシモ・カヴァレッティ

  《セヴィリアの理髪師》からバジリオのアリア「中傷とはそよ風です」La Calunnia e` un venticello
    バリトン:ルッジェロ・ライモンディ

  《ラ・チェネレントラ》からドン・マニフィコのアリア「どちらの娘でも」Sia qualunque delle figlie
    バリトン:カルロス・ショーソン

  《ラ・チェネレントラ》からドン・ラミロとチェネレントラのレシタティーボとデュエット
    テノール:フアン・ディエゴ・フローレス
    メゾソプラノ:チェチーリア・バルトリ

  《泥棒かささぎ》から代官のカヴァティーナ「用意はできた」Il mio piano e preparato
    バリトン:ミケーレ・ペルトゥージ

  《セヴィリアの理髪師》から第1幕のフィナーレ
    メゾソプラノ:チェチーリア・バルトリ、ヴェッセリーナ・カサロヴァ
    テノール:ハヴィエル・カマレーナ
    バリトン:マッシモ・カヴァレッティ、カルロス・ショーソン、ルッジェロ・ライモンディ

    《休憩》

  《セミラーミデ》序曲

  《セミラーミデ》からアルサーチェのレシタティーボとカヴァティーナ「とうとうバビロニアに帰ってきた 」Eccomi alfine in Babilonia
    メゾソプラノ:ヴェッセリーナ・カサロヴァ

  メゾソプラノのための歌曲から
    メゾソプラノ:チェチーリア・バルトリ

  《ラ・チェネレントラ》からドン・ラミロのアリア「きっと捜し出してみせる」Si, ritrovarla io giuro
    テノール:ハヴィエル・カマレーナ

  《イタリアのトルコ人》からフィオリッラとドン・ジェローニオのデュエット「ご婦人に気に入られるには」Per piacere alla signora
    バリトン:アレッサンドロ・コルベッリ
    メゾソプラノ:チェチーリア・バルトリ

  《試金石》からジョコンドGiocondoのレシタティーボとカヴァティーナ「ああ衝撃的な暗い雲よ~あの生き生きした瞳は」Oh come il fosco impetuoso nembo
    テノール:ホセ・カレーラス

  《セヴィリアの理髪師》から第2幕のフィナーレ
    メゾソプラノ:チェチーリア・バルトリ、ヴェッセリーナ・カサロヴァ
    テノール:ハヴィエル・カマレーナ、フアン・ディエゴ・フローレス
    バリトン:アレッサンドロ・コルベッリ、マッシモ・カヴァレッティ、カルロス・ショーソン、ルッジェロ・ライモンディ、ミケーレ・ペルトゥージ

  指揮:アダム・フィッシャー
  管弦楽:ザルツブルグ・モーツァルテウム管弦楽団

前半はカルロス・ショーソンの歌う《ラ・チェネレントラ》からのドン・マニフィコのアリアが見事。2脚の椅子を使ったコミカルな演技とボリューム感のある歌唱に感銘。次にフローレスとバルトリのデュエットは聴き応え十分。しかし、バルトリの凄さだけが目立ってしまい、フローレスはどうしたのでしょう。前半最後のフルメンバーの重唱はもちろん、素晴らしいです。

後半、まず、カサロヴァが存在感を示し、続いて、バルトリがピアノ伴奏で歌曲を歌い、ガラコンサートも熱を帯びてきます。そして、今日一番の出来だったのはカマレーナ。見事な《ラ・チェネレントラ》のドン・ラミロのアリアにホール中が湧きに湧きます。怒涛の声援に応えて、アンコール。さすがにアンコールではもう声が出ないほど、アリアの熱唱でした。もっとも、この素晴らしい歌唱は初日の《ラ・チェネレントラ》で聴かせてもらい、既に当ブログでも絶賛しました。フローレスに優るとも劣らない素晴らしいテノールの出現です。さらにお次は、コルベッリとバルトリの素晴らしいデュエット。これは凄い絶唱でした。ロッシーニのオペラにこれ以上の歌唱は望めないでしょう。そして、大御所カレーラスの登場。いつの間にか、ずい分、お年を召されましたが、その歌唱は絶頂期を思い起こさせるほどの見事さ。老練さを加え、無理に張り上げないのが却って、素晴らしさを増したかもしれません。そして、〆は全員で《セヴィリアの理髪師》のフィナーレ。豪華な終幕になりました。

実に楽しいロッシーニ・ガラ。気持ちよく、満足のコンサートでした。



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この記事へのコメント

1, Bonnjourさん 2014/06/09 22:31
当初の予定ではすごい顔ぶれのガラでしたが、やはり全員登場というわけにはいきませんでしたか!でも降板歌手の穴を埋めて余りあるバルトリの音楽監督としての働きはたいしたものですね。バルトリと仲間たち!その熱気と祝祭ムードを伝える録音が、どこかで放送されればいいのですが。

ザルツブルクに居残って聴きたかったです・・・。とはいえ一応、現役世代なので、今日からまた平日モードで在宅勤務してます。お金かかる趣味をもった宿命(笑)。

2, saraiさん 2014/06/10 03:47
Bonnjourさん

バルトリの活躍、凄いです。来年のセメーレ(コンサート形式ですが)聴きたくなりました。シュトゥッツマン指揮のジャルスキーのリサイタルもよさそうですね。

そうそう、現役世代はしっかり働いて、優雅な老後を目指してください(笑い)。

3, やぎさん 2014/06/13 16:47
ザルツでお会いしたやぎさんです。帰国後早速ブログを拝見しました。それにしてもバルトリの活躍は凄かったですね!八面六臂とはこの事でしょう。尤も昨年も大車輪の活躍でした・・・・・。 ガラコンも楽しかったです。お書きになった大物の欠場の穴を 全く感じさせませんでした。一つ一つの印象はほぼsaraiさんと同じです。カレラスも感動的でした。ただお書きになった曲目は ああ衝撃的な暗い雲よ~あの生き生きした瞳は、と訳された方が分かり易いと思います。早速来年の予約を入れました。 私は早速来年の予約を入れました。返信待ちの状態です。 今後とも宜しくお願い致します。 
(実名だけを変更して再UPさせてもらいしました:sarai) 

4, saraiさん 2014/06/13 17:35
やぎさん、saraiです。

その節(ザルツブルグのオテロ)は楽しいおしゃべり、ありがとうございました。早速のコメントもありがとうございました。来年の予約入れられたんですね。速攻ですね。こちらは帰国してから検討します。
カレラスの歌った《試金石》のカヴァティーナの日本語訳、ありがとうございます。早速、修正します。バルトリの歌った歌曲の曲名は帰国後に入れるつもりです。プログラムの内容が変わったため、まだ未完成ですみません。
ではまた、コメントお待ちしますね。
 

ザルツブルグ精霊降臨音楽祭:ロッシーニ_スターバト・マーテル@ザルツブルグ祝祭大劇場 2014.6.8

使い古された表現ではありますが、今日のコンサートは心が洗われるような清冽な演奏。オーケストラ、合唱、独唱すべてが充実した、大満足のコンサートでした。なかでも指揮のパッパーノの熟達して、熱のこもった音楽作りが一番、光っていました。
コンサート前は、4人の独唱者のうち、ガランチャ、ストヤノワ、ベチャワの3人がキャンセルし、演奏の質の低下が心配でしたが、結果として、ガランチャの穴が大きかったのは事実ですが、全体として、高いレベルの演奏に満足しました。
なかでも、唯一のオリジナルキャストだったアーウィン・シュロットが絶好調で素晴らしい歌唱を聴かせてくれました。また、代役にたったソプラノのマリア・アグレスタという人は名前すら知らない人でしたが、自分の耳を疑うほどの美しい声の響きと表現力ですっかり魅了してくれました。

今日のプログラムとキャストは以下です。

  ジュゼッペ・ヴェルディ: リベラ・メLibera me(我を救い給え)
         「ロッシーニのためのレクイエム」のオリジナル版

  ジョアキーノ・ロッシーニ: スターバト・マーテルStabat Mater


  指揮:アントニオ・パッパーノ
  管弦楽:サンタ・チェチーリア音楽院管弦楽団
  
  ソプラノ: マリア・アグレスタ
  メゾソプラノ: ソニア・ガナッシ
  テノール: ローレンス・ブラウンリー
  バリトン: アーウィン・シュロット

今日はロッシーニのスターバト・マーテル1曲のみのコンサートとばかり思っていたので、最初のヴェルディのリベラ・メであれっという感じ。しかし、それよりも、ソプラノのマリア・アグレスタのあまりにも素晴らしい歌唱に度肝を抜かれました。独唱者の顔の見えない席だったので、誰か凄い歌手が歌っているのかと想像するほどの際立って清冽な歌唱。もともと大好きなリベラ・メでもあり、いろんな大歌手のCDを聴いてきましたし、生でもルネ・フレミングの素晴らしい歌唱も聴きましたが、それらを上回るレベルの歌唱でした。感動の前に驚愕しました。今後、このマリア・アグレスタはマークしていく必要があります。後で経歴を調べると、2007年まではメゾ・ソプラノの歌手で、それからソプラノに転向し、1昨年あたりから、ブレークしてきている人です。道理で中音域が充実しているわけです。その上、高音域の澄み切った声の響きまで獲得しているのですから、オールマイティなソプラノ歌手として、期待されますね。
ところで、こののリベラ・メはヴェルディのレクイエムのなかの1曲ですが、実はロッシーニが1868年に亡くなったときにヴェルディが仲間の作曲家と協力して追悼のために作曲しようとした「ロッシーニのためのレクイエム」のヴェルディ担当分の曲がこのリベラ・メだったんです。結局、「ロッシーニのためのレクイエム」作曲は頓挫したので、後年、ヴェルディが作曲したレクイエムにこのリベラ・メを転用しました。今日演奏されたのは、当初の「ロッシーニのためのレクイエム」のために作曲されたリベラ・メのオリジナル版ということです。いつものレクイエムのリベラ・メとまったく同じように感じましたが、どこかに相違点があったのでしょう。今回のザルツブルグ精霊降臨音楽祭はロッシーニをテーマにしているので、あえて、このオリジナル版を演奏した模様です。

2曲目がようやく、ロッシーニのスターバト・マーテル。この曲は前述したように実に充実した内容でした。ヴェルディもリベラ・メの作曲にあたり、このスターバト・マーテルの影響を受けたのではないかと思うほど、曲想が近い感じです。
残念だったのはやはり、ガランチャが参加していれば、今日の演奏は完璧だっただろうと思ったことです。ソニア・ガナッシも名を知られた実力のある歌手ですが、安定した深い響きの声を聴くことはできませんでした。ローレンス・ブラウンリーはロッシーニに定評のあるテノールですが、線の細さは否めず、ベチャワならもっと迫力のある表現だったのではないだろうかと想像しました。しかし、それらを穴埋めするマリア・アグレスタとアーウィン・シュロットの歌唱があったので、全体としてはとても素晴らしい演奏だったと思います。




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旅の13日目、遂に生のヴァッツマン山に対面

旅の13日目、今日はザルツブルグから日帰りでベルヒテスガーデンに遠征です。心配していたお天気は青空がまぶしいほどに晴れあがり、暑いくらい。晴れ女を配偶者に持つ幸せを感じる1日です。
その絶好の天気のお蔭で、念願のヴァッツマン山Watzmannを十二分に拝見できました。ヴァッツマン山を知ったのは、フリードリヒの絵画からです。そのときの記事はここです。

これはヒトラーの山荘Eagle's Nestのあるケールシュタイン山頂から見たヴァッツマン山。


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これはケーニヒス湖に向かう途中で見たヴァッツマン山。これがフリードリヒの絵画に一番近いヴァッツマン山ですね。


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これはケーニヒス湖からロープウェイのイエナーバーンでイエナー山Jennerに上る途中で見たヴァッツマン山。


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ケーニヒス湖のクルーズ船からもヴァッツマン山を見ましたし、ヴァッツマン山尽くしの1日でした。
いやはや、ベルヒテスガーデン周辺の自然のあまりにも美しいことに驚嘆しました。ここが戦前はナチスの一大拠点であったとは信じがたい美しい自然に魅了されました。

ところで1日でザルツブルグから、ベルヒテスガーデン周辺のケールシュタイン、イエナ―山、ケーニヒス湖を巡るのは綱渡りのようなバスの乗り継ぎでした。特に今日は土曜日でバスの本数も少なく、危ないところ。何とか、ほぼ予定通り、約12時間の小旅行をやり遂げました。配偶者と2人3脚ならではです。いずれ、詳細記事でそれらをご紹介します。楽しみにお待ちください。

明日はザルツブルグ精霊降臨音楽祭の4日目、昼、夜とコンサート尽くしの1日になります。



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テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

 

我らがチェチーリア:ロッシーニ《オテロ》@ザルツブルグ祝祭大劇場 2014.6.9

チェチーリア・バルトリに魅了されっぱなしの5日間。ザルツブルグ精霊降臨音楽祭も今日が最終日。最後の公演、ロッシーニの歌劇《オテロ》もその中心にいたのは我らがチェチーリアでした。ロッシーニの歌劇《チェネレントラ》ではコミカルな役柄、今日はシリアスな役柄、何でもパーフェクトに歌いきるチェチーリア。今や不世出の歌手の一人に仲間入りしたと言っても過言ではないでしょう。

ロッシーニの歌劇《オテロ》は恥ずかしながら、今までまったく知りませんでした。歌劇《オテロ》と言えば、ヴェルディしか知らず、今回の公演も最初、ヴェルディと誤認して戸惑ったほどです。今回のザルツブルグ精霊降臨音楽祭の公演はチューリッヒ歌劇場との共同制作(シャンゼリゼ劇場とも)で、そのチューリッヒ歌劇場のヴィデオを見て、今日の公演のチケットを購入することを決断しました。キャストもカマレーナが出ないこと以外はすべて同じ。オーケストラだけは異なりますが、同じ演出の同じ舞台装置です。

生で聴くとますます魅力にあふれたオペラです。今までヴェルディの陰に隠れていたことが信じられません。ヴェルディのものとはかなり、あらすじが違っていますが、柳の歌から後のフィナーレまでの盛り上がり方は同様です。特にチェチーリアの歌う柳の歌は最高に素晴らしいものでした。この1曲を聴くだけでもこのオペラを聴く価値がありました。

今日のキャストは以下です。

  指揮:ジャン=クリストフ・スピノジ
  演出:パトリス・コーリエ&モッシュ・ライザー
  管弦楽:アンサンブル・マテウス
  
  オテロ: ジョン・オズボーン
  デズデモナ: チェチーリア・バルトリ
  ロドリーゴ: エドガルド・ロッカ
  イアーゴ: バリー・バンクス
  エルミーロ: ペーター・カルマン
  エミーリア: リリアナ・ニキテアヌ
  ドージェ: ニコラ・パミオ

まず、今回の演出ですが、カラフルな演出で知られるパトリス・コーリエ&モッシュ・ライザーがあえて、シェークスピアの劇作を意識したのか、落ち着いたトーンの舞台で堅実とも言える演出。黒を基調に悲劇性を強調したんでしょうか。もっともソファや椅子はカラフルだったようなので、中庸を狙ったとも言えます。もちろん、ザルツブルグですから、ヴェネチアらしさは抑えて、現代風の装いになっています。まあ、シンプルで簡素な舞台でした。評価としては可もなく不可もないという感じです。

一方、音楽面では、スピノジも遊びの少ない厳格な演奏。舞台の動きと同期をとった演奏は《チェネレントラ》同様ですが、それほど明確なものではありません。2回目の《チェネレントラ》でブーイングも出たそうですから、少し、抑え気味の指揮だったかもしれません。《チェネレントラ》のときのような楽しそうな雰囲気の指揮とはかけ離れていました。

歌手はチューリッヒ歌劇場以来、ずっとほとんど同じメンバーで安定しています。中でもチェチーリアの存在感は抜群ですが、オテロ役のジョン・オズボーン、ロドリーゴ役のエドガルド・ロッカは素晴らしい歌唱。イアーゴ役のバリー・バンクスは見栄えはともかく、なかなか好演。ベテランのリリアナ・ニキテアヌも美しい歌唱で脇役としての役割をしっかりと果たします。エルミーロ役のペーター・カルマンはこのオペラの主役級では唯一のバリトンで渋く深い響きで重唱を支えていました。そうです。このオペラは珍しく、主役級のオテロ、ロドリーゴ、イアーゴの3人は強い響きのテノールです。このテノール3人の出来がオペラの成否を握っています。激しく戦いあうテノール歌手たちの素晴らしい歌唱で舞台は盛り上がりました。
そして、最後はチェチーリアの綿々たる柳の歌とそれに続くオズボーンとの緊張感の高い歌の掛け合いで最高の盛り上がり。デズデモナが殺されるシーンは衝撃的でもありますが、カルメン同様、死を覚悟した女性の強さが表現されます。
それにしても、チェチーリアのアジリタの見事さはこのオペラでも遺憾なく発揮されました。その素晴らしさは讃えようがないほどです。

こう書いてきて、ふと、こういう悲劇性の高いオペラのしては、強い感動がなかったことに思い当りました。素晴らしい歌唱に感銘はありましたけどね。ヴェルディの《オテロ》に比べると、ロッシーニはあえてシリアスさを少し抑えたのかもしれません。どちらがいいとも悪いとも言えませんが、それが作曲家の個性なんでしょうね。

幕引き後のカーテンコールは音楽祭のフィナーレを讃える聴衆の歓呼の嵐。チェチーリアはまだ48歳。これからは彼女の時代が続くことになる強い予感が脳裏を駆け巡りました。ビヴァ! チェチーリア!




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旅の14日目、ザルツブルグ精霊降臨音楽祭を堪能

旅の14日目、今日はザルツブルグ精霊降臨音楽祭の4日目。お昼はロッシーニのスターバト・マーテルを楽しみ、夜は豪華な歌手が勢ぞろいしたロッシーニ・ガラ。音楽尽くしの1日を堪能しました。コンサートの詳細は別記事でアップ済です

明日はザルツブルグ精霊降臨音楽祭の5日目、最終日です。



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テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

 

ロマンティックさ抜群!《メリー・ウィドウ》@ウィーン・フォルクスオーパー 2014.6.10

フォルクスオーパーの顔とも言えるレハールの名作オペレッタ《メリー・ウィドウ》。フォルクスオーパーでこのオペレッタを見るのも今回で4回目になります。新演出になってからも3回目です。最初に聴いたのは、2009年のルドルフ・ビーブルさんの80歳記念公演でした。そのときにハンナ役だったのが、今回のハンナ役のウルズラ・プフィッツナーです。そのときは初めてフォルクスオーパーでこのオペレッタを聴いたせいか、あまり、ウルズラ・プフィッツナーの印象は残っていませんが、今夜の彼女は歌も演技も光っており、このロマンティックなオペレッタにふさわしいものです。相手役のダニロを歌ったマルコ・ディ・サピアは初めて聴きましたが、彼もまことにこの役にはまっており、ハンナとダニロのワルツを踊るシーンのロマンティックさにはもう、うっとりするのみ。フォルクスオーパーで見た《メリー・ウィドウ》では最高にロマンティックでした。
ツェータ男爵のクルト・シュライプマイアーは大ベテラン。文句のつけようのない歌と演技。ヴァラシエンヌ役のユリア・コッチーは来日公演のメンバーでヴィデオでは見ていましたが、踊りの素晴らしさは合格点。声量が今一つですが、美しい響きの声です。カミーユ役のトーマス・パウルは声量はありますが、惹き込まれるような歌のレベルには達していないのが残念なところ。見栄えはよくなくてもこれまで聴いてきたシルマッヒャーの歌がうまかったことに今更ながら気が付きました。ニエグシュ役のボリス・エダーですが、これまではすべて大名人ロベルト・マイヤーで見てきたので、物足りないというか、違和感があるというか、そういう感じ方がするのは致し方ないところです。

ということで、今夜は主役の二人にうっとりしたということで満足です。

今日のキャストは以下です。

  演出:マルコ・アルトゥーロ・マレッリ
  指揮:クリスティーナ・ポスカ
  管弦楽:ウィーン・フォルクスオーパー管弦楽団

  ツェータ男爵:クルト・シュライプマイアー
  ヴァラシエンヌ:ユリア・コッチー
  ハンナ:ウルズラ・プフィッツナー
  ダニロ:マルコ・ディ・サピア
  カミーユ:トーマス・パウル
  ニエグシュ:ボリス・エダー

演出内容などは、これまでの以下の記事をご参照くださいね。

2009年の旧演出のルドルフ・ビーブルさんの80歳記念公演はここ

2011年の新演出はここ

2013年はここ

これでフォルクスオーパーでオペレッタを見るのも11回目。大分、オペレッタが体に定着しつつあります。フォルクスオーパーも今後もどんどんオペレッタを取り上げていってほしいと思います。




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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

 

旅の15日目、メンヒスベルクの丘の眺めのよいテラスでシュパーゲルのランチ

旅の15日目、今日はザルツブルグ精霊降臨音楽祭の5日目。最終日です。午後4時からのオペラ公演に先立ち、最後のザルツブルグ散策。急な階段を上って、質素なノンベルク修道院。山から下って、綺麗な墓地のあるザンクト・ペーター教会。ホーエンザルツブルグ城の向かいの丘、メンヒスベルクの丘に有料エレベータで上って、美しい眺望を楽しみます。


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そして、眺めのよいテラスでザルツブルグ最後の美味しいランチ。この旅で初めてのシュパーゲルです。


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ザルツブルグ精霊降臨音楽祭最後を飾るロッシーニのオペラ《オテロ》はチェチーリア・バルトリの素晴らしい歌を満喫。このオペラの詳細は別記事でアップ済です

明日はいよいよ懐かしのウィーンです。1週間の音楽三昧を楽しみます。



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テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

 

感動!《ナクソス島のアリアドネ》@ウィーン国立歌劇場 2014.6.11

ウィーンで聴くR・シュトラウスはいつも素晴らしいですが、今夜の《ナクソス島のアリアドネ》はR・シュトラウス生誕150年という節目の年の、それも誕生日で正真正銘の生誕150年の公演。実に素晴らしい内容でこの記念の日を飾りました。
やはり、真の主役はウィーン国立歌劇場管弦楽団です。その演奏の甘美さは身がとろけそうになります。
前半のVorspielsでは、作曲家役のケート・リンゼイの素晴らしい歌唱に驚かされます。こんなに素晴らしい作曲家役はトロヤノス以来とも思えるほどです。
しかし、後半のOperでは、さらにアリアドネ役のエミリー・マギーの素晴らしい歌唱に感動で身が震えます。アリアドネでこんなに感動したのは初めての経験です。もちろん、グルベローヴァがツェルビネッタを歌ったときはその素晴らしさ・凄さに大変な感銘を受けましたが、オペラ全体の感動とは別物。やはり、タイトルロールのアリアドネが重要な役であることを再認識したました。アリアドネの相手役となるバッカスは、このヨーロッパ遠征で2度目となるフォークトが歌いました。バッカス役としてはリリック過ぎる声の響きと少し平板に感じる歌唱に違和感を覚えましたが、終盤では大きく盛り上げる歌唱。さすがに人気と実力を兼ね備えた人です。ツェルビネッタ役のファリーは、予想以上の好演ではありましたが、どうしても、グルベローヴァの素晴らしい歌唱が耳から離れません。ここはもっと繊細にとか、ここの節回しはもっと思い切ってとか、ついつい感じてしまいます。比べるレベルにないことは分かっていますが、どうしてもね・・・。

作曲家、アリアドネとバッカスが中心の公演。不世出のグルベローヴァのツェルビネッタが聴けなくなった現在、アリアドネを軸とした公演がこれからの傾向になるでしょう。そういう意味で素晴らしい公演でした。なお、舞台演出はザルツブルグ音楽祭での公演を基にしたものです。ザルツブルグ音楽祭はホフマンスタールが登場するオリジナル版でしたが、このウィーン国立歌劇場は通常版です。通常版ですが、その内容、舞台装置はほぼザルツブルグ音楽祭と同様です。タイトルロールのアリアドネ役もマギーが共通して歌い、どちらも感動的な歌唱です。

今日のキャストは以下です。

  演出:スヴェン・エリック・ベヒトルフ
  指揮:フランツ・ヴェルザー・メスト
  管弦楽:ウィーン国立歌劇場管弦楽団(コンサートマスター:シュトイデ)

  執事長:ペーター・マティック
  音楽教師:ヨッヘン・シュメッケンベッヒャー
  作曲家:ケート・リンゼイ
  テノール、バッカス:クラウス・フローリアン・フォークト
  ダンス教師:ノルベルト・エルンスト
  ツェルビネッタ:ダニエラ・ファリー
  プリマドンナ、アリアドネ:エミリー・マギー

この《ナクソス島のアリアドネ》は4日後にまた聴きます。素晴らしいオペラがまた聴ける幸せ感に包まれています。繰り返しになりますが、ウィーンのR・シュトラウスは絶対に期待を裏切ることはありません。今回の《ナクソス島のアリアドネ》は以前、このウィーン歌劇場で聴いた最高のR・シュトラウスの楽劇《サロメ》を上回るかもしれないレベルの最高のR・シュトラウスのオペラでした。




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旅の16日目、ミラベル宮殿の満開の薔薇、そして、ウィーンでオペレッタ

旅の16日目、今日はザルツブルグを発って、ウィーンに移動。移動する前にミラベル宮殿の満開の薔薇を鑑賞。宮殿前の薔薇園は満開の薔薇で匂い立つほどです。それにしても観光客の数も半端ではありません。凄い人出で次から次へとゾロゾロ。ともあれ、美しい薔薇をご覧ください。


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ウィーンでは早速、フォルクスオーパーでオペレッタ《メリー・ウィドウ》。実にロマンティックでした。詳細記事はアップ済です。
今日から、連日連夜1週間で9つのオペラ、バレエ、コンサートを聴きます。楽しみです。



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テーマ : ヨーロッパ
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バレエ《巨匠たちの署名Meistersingnaturen》@ウィーン国立歌劇場 2014.6.12

ウィーンで見るバレエです。《巨匠たちの署名》と題されたバレエですがドイツ語ではMeistersingnaturenであり、まるでマイスタジンガーのようにも誤認しそうで、ワーグナーの音楽とも思ってしまいそう(それって、自分だけか?)。実際は4人の振付家の作品を取り上げ、その作品に各振付家の署名のような特徴を見いだせるかという趣向の公演です。したがって、当然、振付家の芸術を味わうのが本道ですが、何せ、バレエ初心者であるsaraiにとっては、音楽のほうも気になってしまいます。特に後半はウィーン国立歌劇場管弦楽団も登場し、美しい音楽が流れ始めると、目と耳が互いに争い始め、鑑賞能力の主体が目に行ったり、耳にいったりします。で、最後の4つ目の演目の音楽がR・シュトラウスの名作《4つの最後の歌》ともなると、完全に耳が勝利し、オーケストラとソプラノの融合した素晴らしい音楽にうっとりとしてしまい、目でバレエを追っていくのが困難になります。《4つの最後の歌》にはもともと思い入れがあります。素晴らしい音楽であることはもちろん、これがR・シュトラウスのほぼ最後の作品であることもあります。そして、極めつけはこの作品がR・シュトラウスの死の前年、1948年に作曲されて、初演されたのは彼の死後、1950年5月22日であることです。自分の年齢を明かすことになりますが、saraiが生まれたのはまさにこの1950年5月なんです。しかも初演したのはフルトヴェングラー指揮フィルハーモニア管弦楽団。独唱はかの名ソプラノ、フラグスタートです。最近、そのライヴ演奏がCD化されていることを知り、今年2月に入手したばかりです。音質は最悪ですが、自分にとっては何にも代えがたい記念碑的CDです。
過去の名ソプラノが競って録音してきた作品で、saraiも色々聴いてきました。不思議なことにオーケストラがウィーン・フィルのものは聴いた覚えがありません。調べてみると、古くはベーム指揮、デラ・カーザとか、その後もショルティ指揮、テ・カナワ、プレヴィン指揮、オジェーとか、あるようです。聴かなくてはいけませんね。ともあれ、今回が初めて、実質ウィーン・フィルで聴くことになりました。独唱ソプラノのオルガ・ベツメルトナは昨日の《ナクソス島のアリアドネ》のエコー役で聴いたばかりですが、少し硬い歌唱ではあるものの、よく声は出ており(逆に響かせ過ぎのきらいもありますが)、そこそこ、良く歌っていました。何せ好きな曲なので、良いほうにイメージを持っていって、うっとりしながら聴いていました。第3曲の《眠りにつくとき》のヴァイオリン独奏のはいるあたりからはオーケストラも素晴らしい表情。独奏ヴァイオリンのホーネックの音の響きも素晴らしい! それにつられたように、ソプラノの歌唱も抑え気味に気持ちののったものに変容していきます。そして、第4曲の《夕映えの中で》の素晴らしいこと。過去の名ソプラノに伍すことは無理ですが、ソプラノとオーケストラの融合した響きは本物です。肝心のバレエのほうは第3曲の終盤あたりからは目でも追えるような余裕ができ、ロマン・ラツィクのバレエもよく、第4曲では、ケテヴァン・パパヴァ(オルガ・エシナは直前でキャンセル)の美しい容姿と優雅なバレエにも目を奪われます。エノ・ペシの切れのあるバレエも見事です。ただ、こういうR・シュトラウスの最晩年のしみじみとした音楽、84歳まで生きてきて、喜びも苦しみも味わい尽くして、自己の死への諦念も乗り越えたような音楽、こういう音楽に振付けるバレエって、ありうるんだろうかとも感じてしまいます。そういう意味ではこのバレエは本質ではないような気もしますが、ケテヴァンの美しいバレエだけは目に焼き付きました。

今日のプログラム・キャストは以下です。

  巨匠たちの署Meistersignaturen

ル・スフル・ドゥ・レスプリLe Souffle de l'esprit ~魂のため息~
 振付:イリ・ブベニチェクJiri Bubenicek
   音楽:バッハ(管弦楽組曲第3番第2曲エアー、いわゆるG線上のアリア)
      バッハ(幻想曲とフーガ ト短調BWV542)
      ホフシュテッター(弦楽四重奏曲ヘ長調Op3-5第2楽章、いわゆる、ハイドンのセレナード)
      パッヘルベル(カノン ニ長調)
      ほか
   演奏:テープ

Emilia Baranowicz | Solistin 1
Reina Sawai | Solistin 2
Kirill Kourlaev | Solist 1
Dumitru Taran | Solist 2
Denys Cherevychko | Solist 3


ヴァスラフVaslaw
 振付:ジョン・ノイマイヤーJohn Neumeier
   音楽:バッハ(平均律クラヴィア曲集第1巻より)
      バッハ(フランス組曲より)
      バッハ(組曲ヘ短調 サラバンド)
   ピアノ:イゴール・ザプラフディン

Masayu Kimoto | Vaslaw
Natascha Mair | 1. Pas de deux
Andrej Teterin | 1. Pas de deux
Anita Manolova | 2. Pas de deux
Marcin Dempc | 2. Pas de deux
Alice Firenze | 3. Pas de deux
Dumitru Taran | 3. Pas de deux
Greig Matthews | Solo
Ketevan Papava | Pas de trois
Ryan Booth | Pas de trois
Masayu Kimoto | Pas de trois


アレグロ・ブリランテAllegro Brillante
 振付:ジョージ・バランシンGeorge Balanchine
   音楽:チャイコフスキー(ピアノ協奏曲第3番 第1楽章アレグロ・ブリランテ)
  指揮:Vello Pahn
   ピアノ:滝澤志野
   管弦楽:ウィーン国立歌劇場管弦楽団

Liudmila Konovalova | Solistin
Robert Gabdullin | Solist


4つの最後の歌Vier letzte Lieder
 振付:ルディ・ファン・ダンツィヒRudi van Dantzig
   音楽:R・シュトラウス(4つの最後の歌)
  指揮:Vello Pahn
   ソプラノ:オルガ・ベツメルトナOlga Bezsmertna
   管弦楽:ウィーン国立歌劇場管弦楽団

Kiyoka Hashimoto | Solistin 1
Mihail Sosnovschi | Solist 1
Ioanna Avraam | Solistin 2
Masayu Kimoto | Solist 2
Alice Firenze | Solistin 3
Roman Lazik | Solist 3
Olga Esina | Solistin 4
Kirill Kourlaev | Solist 4
Eno Peci | Solist 5

1番目のル・スフル・ドゥ・レスプリ~魂のため息~はポピュラーな曲を題材に、音楽をバレエとして可視化したような分かりやすいバレエ。特にフーガを可視化すると、なるほど、こんな風になるのかと感心します。

2番目のヴァスラフはノイマイヤーらしいバレエ。バッハのフランス組曲は舞曲であり、いかにも典雅なバレエに仕上がっています。もちろん、モダンなバレエがベースではあります。バレエはよいのですが、ピアノは何と言えばよいか・・・。これが大好きなフランス組曲にはとても聴こえません。しかし、お蔭でバレエに集中できたのはよかったかな。木本全優のソロとほかのメンバーが対照的な動きをしていたのが面白いです。木本全優のスケール感のあるバレエが印象的。ケテヴァン・パパヴァの美しさも秀でていました。

3番目のアレグロ・ブリランテはロシア系アメリカ人振付家のジョージ・バランシンの振付ですが、いかにもチャイコフスキーのバレエらしい古典的な感じにも思えるバレエ。はっと思える出来事もありましたが、全般的に美しいバレエでした。

最後の《4つの最後の歌》は前述した通り、いろんな意味で一番、感銘を受けた作品です。バレエのむずかしさ、限界も感じました。なお、資料によると、この作品は1977年の初演の2年後には、早速このウィーン国立バレエで取り上げられています。R・シュトラウスの音楽だからでしょうか。そのときの独唱ソプラノはグンドラ・ヤノヴィッツ。今でも彼女とカラヤン指揮ベルリン・フィルのCDは名盤と言われています。ウィーンとヤノヴィッツのコンビの《4つの最後の歌》はさぞや素晴らしかったでしょう。





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旅の17日目、ブラームスを訪ねて、センメリング鉄道の街、ミュルツツーシュラークへ

旅の17日目、今日は実質、ウィーンの1日目。早速、ウィーン近郊に出かけます。昨年も出かけたゼメリング鉄道です。ただし、ゼメリング鉄道がお目当てではなく、その終点の街にあるブラームス博物館を訪ねます。目的はそこでしか買えないCDをゲットすることです。詳細は別途、後日、ご紹介します。
まずは昨年に引き続いてのゼメリング鉄道。今回はビジネスクラスではなくて、セカンドクラス(エコノミークラス)、それも自由席。昨年同様、進行方向に向かって左側の席に陣取って写真撮影に励みます。これはアーチ橋を走るレールジェットです。


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ミュルツツーシュラークでは無事、ブラームス博物館でCDをゲット。博物館を見た後、近くのブラームスの散歩道Brahmswegを散策。ここは晩年のブラームスが完成したばかりのゼメリング鉄道を使って避暑に来た街。名作、交響曲第4番もこの地で作曲されました。


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帰りの電車の時間まで余裕があったので、駅近くにあるウィーン南線博物館SudBahn Museumでゼメリング鉄道関連の展示を見ます。実物の蒸気機関車も展示されていました。


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ウィーンに戻り、今夜は国立歌劇場でオペラ。R・シュトラウスの生誕150年のその日を記念した楽劇《ナクソス島のアリアドネ》。実に素晴らしい内容。これまで見てきたR・シュトラウスのオペラの中でも最高のものの一つでした。詳細記事はアップ済です。

昨日から今日にかけて、連日30度を超える猛暑。避暑地のミュルツツーシュラークに行ったのは正解でした。ただ、オペラは正装して暑いのってなんのって、たまったものではありません。汗びっしょりで修行の毎日です。それでも終演後は、ウィーンのお友達と音楽談義に花が咲き、夜の更けるのも忘れるくらい。楽しい1夜でした。



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シューマン、ベルク、ストラヴィンスキー、ブラームス:ウィーン放送交響楽団@ウィーン楽友協会 2014.6.13

楽趣極まれりの感に浸ったコンサートでした。1曲ごとについ口から出てくる言葉は「うーん、いいねえ!」。
ウィーン放送交響楽団は来日コンサートでは必ず名曲コンサートをやりますが、お膝元のウィーンでは、実に凝った内容のプログラムです。こんなに多彩な曲をやってもいいのって感じで、音楽ファンにとってとても嬉しい内容が詰まっています。しかも素晴らしく高い水準の演奏を聴かせてくれました。特にベルクのヴァイオリン協奏曲では際立った演奏技術で魅了してくれました。

今日のプログラムとキャストは以下です。

  指揮:コルネリウス・マイスター
  ソプラノ:Jelena Widmann
  ソプラノ:Melissa Petit
  メゾソプラノ:Katrin Wundsam
  メゾソプラノ:Dorottya Lang
  テノール:Andrew Staples
  バリトン:Michael Nagy
  ヴァイオリン:ルノー・カプソン
  ピアノ:Barbara Moser
  ピアノ:Kit Armstrong
  ピアノ:Ingrid Marsoner
  ピアノ:Andrej Kasik
  合唱:ウィーン楽友協会合唱団
  管弦楽:ウィーン放送交響楽団


  シューマン:ミニヨンのためのレクイエム
  ベルク:ヴァイオリン協奏曲《ある天使の思い出に》
   《アンコール》グルック:精霊の踊り 「オルフェオとエウリディーチェ」から(ヴァイオリン独奏版)

   《休憩》

  ストラヴィンスキー:バレエ・カンタータ《結婚》
  ブラームス:愛の歌 Op.52から、1,2,4,6,5,11,8,9 Op.65から、9

最初のシューマンの《ミニヨンのためのレクイエム》はソプラノ2人、メゾソプラノ(アルト)2人、バリトンの5人の独唱とオーケストラ、合唱という規模の大きな曲です。題名はレクイエムとなっていますが、宗教曲のレクイエムではなく、ゲーテの《ヴィルヘルム・マイスターの修行時代》の中で少女ミニヨンが死に、その葬式で歌われる歌の歌詞をテキストにした歌曲です。当然、歌詞はドイツ語。シューマン晩年の作品ですが、シューマンらしい詩情にあふれた美しい曲。シューマン好きにはたまらない音楽を見事な演奏で聴かせてくれました。もちろん、生では初聴きです。聴いていると、これこそシューマンの最高傑作であると思わせられます。それほど、シューマンの音楽の美しさを表出した傑出した演奏でした。若手の独唱陣の初々しい歌唱がシューマンらしさを醸し出していたとも言えます。永遠の青年、シューマンを彷彿とさせる演奏に惜しみない拍手を送りました。

次はベルクのヴァイオリン協奏曲。特に好きな曲です。副題(本当は献辞)のある天使とはアルマ・マーラーの娘マノン。19歳の若さで亡くなったマノンに捧げた曲です。昨年、アルマとマノンのお墓の前で、この曲を聴いたことを思い出します。また、この曲はベルクが完成させた最後の曲でもありますが、初演されたのはベルクの死後で、この曲を委嘱したヴァイオリニストのルイス・クラスナーが演奏しました。その約20日後に英国で初演されますが、やはり、クラスナーのヴァイオリンで指揮はベルクの盟友ウェーベルンでした。このときのライヴ録音はCD化されており、ピアニストの内田光子が対談でおおいに評価しています。非常に興味をそそられて、先日、このCDを入手し、聴いてみましたが、初演当時の雰囲気と素晴らしいヴァイオリンの響きに驚嘆しました。そして、今日の演奏ですが、初演当時の瑞々しさも感じられる素晴らしい演奏。カプソンのヴァイオリンの美しい響きと熱演には感動しました。そして、それ以上にウィーン放送交響楽団の素晴らしい演奏に感銘を受けました。開演前から、コンサートマスターが繰り返し、ドッペルゲンガーの部分を練習していましたが、その部分も美しい演奏。全体として、ベルクらしい抒情はもちろん、熱く迫力にも満ちた演奏は、この曲が20世紀を代表する名曲であることを認識させてくれました。
カプソンのアンコール曲は《精霊の踊り》。単純明快な曲ですが、実に美しい響きで完璧な演奏。恐れ入りました。

ストラヴィンスキーのバレエ・カンタータ《結婚》はCDで聴くと、同じ旋律の繰り返しが続き、とりとめのないようにも感じますが、実演では、独唱の4人が難しいアクロバット的な歌唱でスリリングな演奏。スポーツのような爽快感さえ感じさせてくれて、退屈するところのない音楽であることが分かります。見事な演奏でした。

最後はブラームスの《愛の歌》。これまでの3曲で興奮した神経を静めてくれる美しいワルツでした。

しかし、よくもまあ、こんなに合唱や独唱などを交えた大変な曲をプログラムに並べ、しかも素晴らしい出来での演奏、ウィーンならではですね。指揮のマイスターはますます腕を上げたようです。
今日もまた大満足のコンサートでした。

明日からの土曜、日曜はダブルヘッダーでウィーン・フィルなどを聴きます。楽しみ!!





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旅の18日目、ヴォティーフ教会で変わったコラボ、そして、ウィーン大学の学食でランチ

旅の18日目、ウィーンもこんなに何度も来ると、だんだんと行くところがなくなってきます。今日は行きそびれていたヴォティーフ教会の内部にはいってみましょう。前回は昼休みの時間ではいれませんでしたからね。内部は美しいステンドグラスが印象的です。でも、なにか雰囲気がおかしい。よく見ると、教会の内部装飾にいたずらのようなものがしてあります。でも、いたずらではなくて、どうやら、教会装飾に現代アートがコラボしているようです。例えば、これは日本のアニメキャラクターのような人形が仕掛けられています。厳粛な教会の内部ですよ。


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これがウィーンの文化の一端ですね。超一流の芸術や古い文化だけでなく、新しくB級的とも思える文化が混在した奥深い街、それがウィーンです。

ヴォティーフ教会で驚嘆した後はお隣にあるウィーン大学に潜入します。誰でもおおっぴらに学内にはいれます。学内探索の最後に新館ビルの最上階の7階にある学食でランチをいただきます。これも誰でも利用できます。7階には見晴らしのよいテラスがあり、ヴォティーフ教会を眺めながらのランチです。


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これがランチ。定食になっています。ライスと野菜やチキンのうま煮のようなものです。


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このほか、ウィンナーシュニッツェルをその場で注文して作ってもらえたりもします。もっとも、大学周辺のカフェも同様な安価のランチを提供して、学生の人気を集めています。学生街はどこの国も同じですね。このウィーン大学はノーベル賞受賞者を9人も出している名門大学です。日本では一番多い京大でも6~7人くらい。東大となると1~3人くらい。素晴らしくレベルの高い大学ですが、大学に気取りは一切ありませんね。

今夜は国立歌劇場でバレエ。バレエとは言え、昨夜に引き続き、R・シュトラウスの音楽を堪能しました。詳細記事はアップ済です。

今日は昨日よりは過ごしやすいですが、やはり暑い。音楽鑑賞も修行のようになっています。


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シマノフスキー、エロイカ(マーラー版):カヴァコス+ユロフスキ+ウィーン交響楽団@ウィーン楽友協会 2014.6.14

カヴァコスのヴァイオリンでシマノフスキーのヴァイオリン協奏曲第2番。民俗色豊かな曲を野性味あふれる演奏。シマノフスキーがバルトークと比べられることが多いのもよく納得できます。こうなるとカヴァコスのヴァイオリンでバルトークも聴いてみたくなりますね。

休憩後はユロフスキお得意のマーラー版のベートーヴェン交響曲第3番《エロイカ》。マーラーがアレンジメントしたベートーヴェンの交響曲では第9番がホルン8本という構成の面白さのせいか、演奏頻度も多く、CDも出ていますが、エロイカのCDは入手できませんでした。最近はユロフスキがよく演奏しているようです。気になって、ホルンの数を数えてみると6本でした。通常は3本ですから、倍増していますね。第3楽章のトリオのホルン3重奏が充実した響きになっているようにも感じましたが、そのほかはマーラー版だから、どうのっていう印象は特に感じませんでした。それよりも、テンポがゆったりで、最近はやりの高速演奏とは一線を画し、重厚な演奏になっていました。また、ウィーン交響楽団の響きが充実し、ちょっとしたアンサンブルの乱れを別にすると、往年のベルリン・フィルの切れ込み鋭い演奏を思い出しました。往年のベルリン・フィルの響きというのは、フルトヴェングラーが指揮をしたベルリン・フィルのことで、これは最大の賛辞を送っているんです。もちろん、ユロフスキの演奏スタイルがフルトヴェングラーに似ていると言っているわけではありません。ユロフスキは独自のスタイルでロマン的な演奏を聴かせてくれました。最近はティーレマンなど、重厚なスタイルで、最近のすっきりしたスタイリッシュな演奏の逆を行く演奏もありますが、ユロフスキもティーレマンとはスタイルは異なりますが、ある意味、古いタイプの演奏スタイルです。まあ、聴いていて、中身がある演奏で、充実した響きに魅了されました。ユロフスキのベートーヴェンもこれから注目です。

今日のプログラムとキャストは以下です。

  指揮:ウラディーミル・ユロフスキ
  ヴァイオリン:レオニダス・カヴァコス
  管弦楽:ウィーン交響楽団


  ベートーヴェン:コリオラン序曲 ハ短調 Op.62
  シマノフスキー:ヴァイオリン協奏曲第2番 Op.61
   《アンコール》バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番より「ガボット」

   《休憩》

  ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調 Op.55《エロイカ》

最初のコリオラン序曲から、ウィーン交響楽団の響きが切れ味鋭い美しさで好調であることが分かります。久々にこの曲を聴いたような気がしますが、なかなか、素晴らしい演奏にじっと聴き入りました。メロディーラインの美しさが光る演奏でした。

次はシマノフスキーのヴァイオリン協奏曲第2番です。第1番の幽玄さに比べると、もっと民俗的な色合いが強く感じます。カヴァコスのヴァイオリンは単音ではそれほど美しさを感じませんが、重音のはいる部分では野性味あふれる演奏で迫力を増します。響きの美しさではなく、突っ込んだ表現で音楽を演奏するタイプ。saraiとしては、ヒラリー・ハーンや庄司紗矢香などの透明感のある響きのヴァイオリンのほうが好きというのが本音です。それを実感させてくれたのが、アンコール曲のバッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータです。ヒラリーのヴァイオリンで何度もこの曲を聴いていますが、好みはやはり、ヒラリーです。あのピュアーな響きはたまりません。誤解のないように言うと、カヴァコスも素晴らしい演奏だったんですが、高いレベルでの好みの問題なんです。

休憩後のエロイカについては前述した通りです。まるでベルリン・フィルの演奏を聴いたような感じ。凄く満足した演奏でした。ウィーン・フィルの柔らかい響きとは対極にあるような響き。同じ街で、こういうタイプの異なる高い水準のオーケストラがあるのは幸せでしょうね。





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奇跡の響き_ブルックナー4番(第3稿):バレンボイム+ウィーン・フィル@ウィーン楽友協会 2014.6.14

お馴染みのブルックナーの交響曲4番ですが、今日の演奏は第3稿によるものです。最近、第3稿が再び評価されるようになっているようですが、これまでは圧倒的に第2稿による演奏がほとんどで、第3稿が聴けるのは千載一遇のチャンス。それもウィーン・フィルで聴けるのですから、垂涎のコンサートと言えます。そもそも、このブルックナーの交響曲4番は第2稿も第3稿もハンス・リヒター指揮のウィーン・フィルが初演したといういわく付きのものです。第3稿で初演後はウィーン・フィルも第3稿で演奏していた筈ですが、国際ブルックナー協会から第2稿の楽譜が原典版として出版され、最近ではウィーン・フィルももっぱら第2稿で演奏しています。今回は久々にウィーン・フィルが第3稿に回帰するという歴史的な演奏会です。
バレンボイム指揮のウィーン・フィルの第3稿の演奏は、一言で言えば、実に自然な演奏で、これまでの第3稿が改竄版であるという認識を吹っ飛ばすような演奏でした。そして、何と言っても、楽友協会グローサーザールに流れるウィーン・フィルの響きの柔らかさ・まろやかさは奇跡の響きといっても過言ではないでしょう。これはウィーン・フィルと楽友協会グローサーザールの組み合わせでないと実現しないであろう素晴らしい響き。これがブルックナーなのですね。ホルンを初めとした金管の咆哮はまろやかでうるささとは程遠いもので、もちろん、迫力十分。弦と木管の美しさは今更、何も言う言葉は不要でしょう。弱音から最強音まで、ホールに満たされた響きを聴いているだけで、幸福な時間が過ぎていきました。何と美しいブルックナーなんでしょう! 今日だけは、細かいことに言及するのはやめましょう。ここには素晴らしい音楽、それがあるだけでした。

今日のプログラムとキャストは以下です。

  指揮:ダニエル・バレンボイム
  メゾソプラノ:ベルナルダ・フィンク
  合唱:ウィーン楽友協会合唱団
  管弦楽:ウィーン・フィル


  レーガー:レクイエム Op.144b

   《休憩》

  ブルックナー:交響曲第4番変ホ長調『ロマンティック』(第3稿)

最初のレーガーのレクイエム(Hebbel)はフィンクの素晴らしい歌唱が聴けました。フィンクの充実ぶりには目を見張るものがあります。演奏については明日も同じものを聴く予定なので、明日のコンサートで取り上げることにして、ここでは省略します。

休憩後のブルックナーについては前述した通りで、それ以上、語る言葉はありません。

素晴らしいコンサート。そして、世界の頂点に立つオーケストラの実力をまたまた感じさせられました。





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       ウィーン・フィル,  

旅の19日目、ウィーンで一番美しい路地、クレント小路

旅の19日目、ウィーンの街角散策に出かけます。昨日までの暑さがやわらいで、涼やかに散策できます。歩き始めはグラーベンにあるバロック様式のペーター教会の裏手のトゥーフラウベン通りのアルバン・ベルクの住居跡シェーンブルンナーハウスからです。ちょうど、今夜、ベルクの最高傑作とも言える遺作ヴァイオリン協奏曲を聴きので、在りし日のベルクを偲びましょう。


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ここから、ウィーンで最も美しいと言われるクレント小路Kurrentgasseに歩を進めます。狭い通りの両側にはバロック様式の高い建物が並び、狭い通りがますます狭く感じます。通りの古ぼけたパン屋さんをのぞきます。このパン屋さんグリムは何と1542年創業だそうです。とてもそういう格式を感じるようなお店ではありませんが、堅実に街のパン屋さんとして、500年近く営業してきたのでしょう。配偶者の対応をしてくれた若い娘さんはお店を守っている女性のお孫さんでしょう。我々の対応を一生懸命してくれました。もちろん、横から女主人の優しい目が見守っていましたよ。このお店もまだまだ存続しそうですね。よかった。このお店の角からは魅力にあふれたクレーブラット小路Kleeblattgasseという魅力的なドゥルヒガング(通り抜け)がありました。クレント小路の先にはユーデン広場Judenplatzがあります。ここには、モーツァルトの元住居が2軒もあり、そのうち、ユーデン広場の4番地の住居では、オペラ《コシ・ファン・トゥッテ》を作曲したそうです。銘板もありました。


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散策はまだまだ続きましが、この後は詳細編を書くときにご紹介しましょう。ひととおりの散策を終えて、明日のランチのお店の候補のカフェ・コルプkorbを偵察し、以前の散策で中に入れなかったウィーン最古の教会であるルプレヒト教会に向かいます。月水金の午後15時から17時は開いている筈です。遠くから中に人がはいっていく様子が見えました。折悪しく、中ではガイドツアーの説明中でガイドの声が煩わしかったのですが、それにもあまりある美しいステンドグラスとそれを通して入ってくる色彩豊かな光が教会内部を優しく包み込みます。古い教会なので、ステンドグラスの多くは後で整備されたものでしょうが、美しいものは美しい。このロマネスク時代のステンドグラスの美に酔ってしまいました。


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散策から帰り、また、十分な休息を取って、今夜のウィーン放送交響楽団のコンサート会場、ウィーン楽友協会に向かいます。多彩で意欲的なプログラム、そして、素晴らしい演奏に酔いました。詳細記事はアップ済です。

旅も残り少なくなりました。明日からは密度を上げて、1日2回ずつのコンサートやオペラ、涼しくなってきたので、音楽に耽溺できそうです。ラストに向けてダッシュ!!!。



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夢のひととき!《ナクソス島のアリアドネ》2回目@ウィーン国立歌劇場 2014.6.15

4日前に引き続き、2回目の《ナクソス島のアリアドネ》です。
文字通り、絢爛豪華なオペラに浸り切り、夢見心地になります。いつかは覚める夢ですが、こういう夢を見られるウィーンのオペラ、やめられません。今年のウィーンのオペラはこの2回で打ち止めですが、十分に満足しました。昨年の《カプリッチョ》に続き、ウィーンで見るR・シュトラウスのオペラの素晴らしいこと。ほめたたえようもありません。
一分の隙もない素晴らしいキャスト、見事な演出と豪華な舞台、そして、最高のオーケストラ。やはり、ここを置いて、オペラの殿堂と呼べる場所は世界中、どこを探してもないと思ってしまいます。

今日は前回、ぎこちなく思えたフォークトもこちらの耳が慣れたのか、あるいは彼のバッカスの歌唱レベルがあがったのか、次第によく響き渡る声の迫力に満足を覚えます。また、ファリーのツェルビネッタも耳慣れして、そのレベルで折り合いがつくようになります。もちろん、一般的には素晴らしい歌唱なんです、グルベローヴァを知らなければね。
作曲家役のケート・リンゼイは今日も絶好調。その真摯な歌声に大満足。そして、今日も最高に素晴らしいのはアリアドネ役のエミリー・マギー。オーバーな身振りはワーグナーのステレオタイプを演じていますが、その歌唱は本物。柔らかく美しい、無理のない声の響きには感動するのみです。
脇役の執事長役のペーター・マティックの演技の見事さ、音楽教師役のヨッヘン・シュメッケンベッヒャーの深い響きの歌声、3人の侍女のきらびやかな歌唱と演技、ツェルビネッタ一座の男性たちの個性的な歌と演技等、どれをとっても満足です。
さらには、ホーネックとシュトイデのダブルコンマスのウィーン国立歌劇場管弦楽団の素晴らしい響きは前回以上です。特にホーネックは昨夜と今日のお昼のウィーン・フィルのコンサートに引き続くお出まし、ご苦労様です。現在、日本に出かけているキュッヒルになりかわっての大活躍です。(ところでダナイローヴァは見ませんが彼女もどこかに出かけているのでしょうか。)

今日のキャストは前回と同じですが、以下の通りです。

  演出:スヴェン・エリック・ベヒトルフ
  指揮:フランツ・ヴェルザー・メスト
  管弦楽:ウィーン国立歌劇場管弦楽団(コンサートマスター:ホーネック)

  執事長:ペーター・マティック
  音楽教師:ヨッヘン・シュメッケンベッヒャー
  作曲家:ケート・リンゼイ
  テノール、バッカス:クラウス・フローリアン・フォークト
  ダンス教師:ノルベルト・エルンスト
  ツェルビネッタ:ダニエラ・ファリー
  プリマドンナ、アリアドネ:エミリー・マギー

また、来年もウィーンでR・シュトラウスのオペラを見られることを夢見ましょう。





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魅惑の響き_シューベルト、レーガー、モーツァルト:バレンボイム+ウィーン・フィル@楽友協会 2014.6.15

昨日に続き、ウィーン・フィルの演奏会。不思議なことにレーガー以外は曲目が変わっています。連日聴く立場からは、色んな曲が楽しめて嬉しいことです。今日の席はCERCLE2列という席。ウィーン楽友協会に行ったかたはお分かりでしょうが、前からCERCLEの3列があり、その後ろにParterreが31列続くのがウィーン楽友協会の平土間席です。ところが今日は合唱団がはいる関係でステージが前に出ていて、何と最前列はCERCLE3列です。つまり、チケットを予約したCERCLE2列は存在しません。もしや、ウィーン楽友協会のミスで存在しない席のチケットを買ってしまったのかと焦ります。ところが会場案内のスタッフに訊いてみると、この席だよと指差されたのは、何とParterre10列目の後ろに追加された列。10列目と11列目の間は広い通路になっているために、ここに前のCERCLE2列を移動したようです。妙な決着に驚くやら、不思議に思うやら・・・。まあ、コンサートが聴ければいいんですが、saraiとしては前方の席を確保したつもりだったんです。
ちょっとしたトラブルはありましたが、無事にコンサートは始まります。
この日はともかく、ホールに満ちてくるウィーン・フィルの素晴らしいサウンドに体を包み込まれて、幸せな時間を持てました。本当に心が解放されて、贅沢な一時でした。

今日のプログラムとキャストは以下です。

  指揮:ダニエル・バレンボイム
  メゾソプラノ:ベルナルダ・フィンク
  合唱:ウィーン楽友協会合唱団
  管弦楽:ウィーン・フィル


  シューベルト:水上の精霊の歌 D.714
  レーガー:レクイエム Op.144b

   《休憩》

  モーツァルト:交響曲第41番ハ長調 K.551《ジュピター》

最初のシューベルトの《水上の精霊の歌》は変則的な構成の弦楽オーケストラと男声合唱で演奏されます。弦楽オーケストラは弦楽器が低弦が多い変わった編成で、ヴィオラとチェロとコントラバスです。男声合唱と相まって、低い音の響きが印象的な曲です。シューベルトの後期の作品で、深い精神性の充実したロマンあふれる曲です。ただ、こういう変わった曲ですから、聴く機会が多い曲ではありませんね。暗い抒情をたたえた演奏でした。
なお、この曲の歌詞はゲーテがスイスのラウタ―ブルンネンの近くの300m程の断崖から落下するシュタウプバッハの滝を見て詩作したそうです。初演時はテノール4、バス4、ヴィオラ2、チェロ2、コントラバスの男声八重唱で演奏されたそうです。今日のように男声合唱と弦楽オーケストラで演奏されることもあるようです。

次はレーガーのレクイエム。フリードリヒ・ヘッベルのドイツ語の詩によるものです。通常のラテン語のレクイエムとは異なり、レクイエムらしくない声楽曲です。独唱はメゾソプラノのベルナルダ・フィンク。大編成のオーケストラと合唱団で演奏されます。フィンクの美しい声の響きに敬虔な印象を受けますが、合唱は凄まじく燃え上がります。幻想的なイメージをたたえ、暗い深遠をのぞき込むような曲です。昨日から2度目の演奏で少し慣れましたが、把握の難しそうな曲です。合唱団のパワーに驚嘆しました。

休憩後はモーツァルトの傑作《ジュピター》です。いやはや、素晴らしいモーツァルトの響きが楽友協会の大ホールに満ちていきます。ただ、それだけで贅沢な気持ちになります。これ以上、何が必要でしょう。
不意にワルターのモーツァルトのレコードのことを思い出します。古くはワルターの指揮したウィーン・フィルの《ジュピター》の録音も残っていますが、普通はステレオ録音のコロンビア交響楽団のレコードを聴くことが多いです。コロンビア交響楽団はワルターの録音を残すために編成された特別なオーケストラ。ワルターはこのコロンビア交響楽団をウィーン・フィルの響きに近づけたかったように思われてなりません。しかし、ウィーン・フィルまでの響きまでには届かなかったように感じます。今日のウィーン・フィルの演奏を聴いていると、晩年のワルターにウィーン・フィルで録音してもらいたかったという感を強くします。それもこの楽友協会のホールで。
それほど、この響きはモーツァルトにぴったり。今日の指揮のバレンボイムはどう転んでもウィーン・フィルの響きの上でのモーツァルトですから、悪くなるはずはありません。たとえ、今日のテンポが著しく速かったからと言っても、ウィーン・フィルは驚異的なアンサンブル力で完璧に演奏します。これはこれで面白いです。素晴らしいモーツァルトが聴けました。まあ、もうちょっとテンポを落とし、バレンボイムの指揮が熱くなり過ぎなければ、最高でしたけどね。





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       ウィーン・フィル,  

旅の21日目、カフェ・オーバーラーで美味しいランチ

旅の21日目、今日は日曜日。朝からウィーン楽友協会でウィーン・フィルのコンサートです。詳細記事はアップ済です。
コンサート後、友人のえりちゃさんとランチです。アルベルティーナ美術館に併設するお洒落なレストランDo&Coに行くものの、全席予約済で断られ、それではとカフェ・オーバーラーに河岸を代えます。こちらは空いていました。Do&Coよりも安価なランチにありつけ、かえってよかったかも。
これがメインのステーキです。美味しかった。


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食後、アルベルティーナ美術館の横にある劇場博物館Theater Museumに行きます。3日前から始まったR・シュトラウス展をのぞきます。サロメ、エレクトラ、ばらの騎士などのオペラにまつわる、詳細な展示があります。暗い話題であるナチスとの関連についても展示があります。オペラ《無口な女》の台本を書いたシュテファン・ツヴァイクがユダヤ人であったためにR・シュトラウスは執拗な圧力をナチスから受け、結局、要職を解かれますが、オペラ《無口な女》からツヴァイクの名前を消すことは頑として撥ね付け、結果、このオペラ《無口な女》は上演3回だけで上演禁止になってしまいます。一方、作家のツヴァイクは夫妻で亡命を余儀なくされて、亡命先のブラジルで夫妻2人で自殺することになります。この旅で、先日、ザルツブルグの丘の上を散策中、ツヴァイクの邸宅近くに銅像と彼の名前を冠した散歩道を歩いたことを思い出します。
今回のR・シュトラウス展でもツヴァイクは大きな扱いを受け、博物館の中庭には、ツヴァイクがヨーロッパからアメリカ大陸に亡命したときの汽船の大きな写真が展示されていました。


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ツヴァイクの魂に報いるためにも、戦争反対の意思の輪を広げたいものです。

その後、えりちゃさんともご一緒にR・シュトラウスのオペラ《ナクソス島のアリアドネ》をウィーン国立歌劇場で鑑賞し、また、感動。詳細記事はアップ済です。ここでえりちゃさんとはお別れ。次回はウィーン・フィルの来日公演で会うことを誓いました。

明日はウィーンの最終日。ポリーニのピアノ・リサイタルを聴きます。明後日にはミュンヘン経由で帰国の途のつきます。長い旅も終盤です。


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キャー!突然のキャンセル_ポリーニ・ピアノ・リサイタル@ウィーン楽友協会 2014.6.16

楽友協会に着き、今日のプログラムを買おうとすると、やたら薄い紙を渡されて、お金はいらないとのこと。ラッキー!と思い、席に着き、やおら、プログラムを見ると、何と、ポリーニの名前がなく、知らない人がベートーヴェンのソナタを弾くということになっています。よく見ると、ポリーニは体調不良のため、キャンセルということです。愕然!!、

今日のプログラムは以下でした。

  ピアノ:Igor Levit


  Ludwig van Beethoven
   Sonate fur Klavier As-Dur, op. 110
   Sonate fur Klavier c-Moll, op. 111

   
 

旅の22日目、久しぶりのベルヴェデーレ宮殿は工事完了

旅の22日目、今日はウィーンの最終日。明日は帰国です。最後にウィーンの美術館をひとつ、のぞきましょう。やはり、シーレの《家族》が見てみたくなりました。ベルヴェデーレ宮殿に行きましょう。
シーレの傑作群が心を打ちます。今回は《4本の木》の素晴らしさに感銘を受け、《家族》にも再会して、最晩年の名作に感動です。

ベルヴェデーレ宮殿の上宮にある美術館を出ると、広大な庭園です。まずはスフィンクス像に恒例の《タッチ》。何とも言えない手触りに満足(笑い)。これを見た観光客のかたに笑われました。


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庭園は長い間、工事中でしたが、久しぶりに訪問すると、すっかりと工事は完了し、美しい庭園はすっきりとした姿。噴水から水も上がっています。今まで噴水から水が上がっているのは見なかったような気がします。これは下宮近くから見たところです。


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最後に楽友協会でポリーニのピアノ・リサイタルを聴くつもりでしたが、突然のキャンセルに会場で愕然。人生、そんなに何でも思う通りにはいかないっていうことですね。

明朝、ミュンヘン経由で帰国の途のつきます。長い旅もオシマイ。ブログ上で一緒に旅にお付き合いいただいた方たちに感謝です。帰国後、そのうちに今回の旅の詳細編を書きますので、もう一度、お付き合いくださいね。


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長い旅も終えて、帰国

今回も23日に及ぶ長い旅でした。最後はウィーンからミュンヘンを経て、羽田に無事帰国。いささか疲れて、今日は自宅に着くなり、お昼寝で爆睡。ようやく元気を回復しました。
この旅では、新しいお友達もでき、以前からのお友達とも交友。エル・グレコ、音楽という旅のテーマも十分に堪能でき、実り多い旅になりました。
今回の旅についてはこれにて終了。



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おまけ・・・今回の旅のお土産

スペインとオーストリアを巡った今回の旅(2014.5.26~6.18)でのお土産を大公開。
オペラ、コンサート、それに食事代で旅の費用の大半を使い果たしたので、お土産に充てる資金はほとんどなかったのですが、スーパーや蚤の市でささやかなお土産を買い求めました。というわけで公開するほどのお土産ではありませんが、同じようにお土産資金に乏しいかたに参考になるかもしれません(笑い)。
これがお土産の全貌です。ドーン!!


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それぞれは以下の通り。

①パエリア調味料(バルセロナのスーパー:メルカドーナ)

②たこのオリーブオイル漬け(バルセロナのスーパー:メルカドーナ)

③ムール貝のオリーブオイル漬け(バルセロナのスーパー:メルカドーナ)

④とかげの形の置物:孫へのお土産(バルセロナのミロ美術館)

⑤ガスパッチョの素(バルセロナのスーパー:メルカドーナ)

⑥シュパーゲル・クリームスープの素(ウィーンのスーパー:リングシュトラーセン・ガレリエン)

⑦ドライフルーツ各種(バルセロナのスーパー:メルカドーナ)

⑧モーツァルト・クンゲルン:MIRABELL(ウィーンのスーパー:リングシュトラーセン・ガレリエン)

⑨紅茶の葉っぱ各種(ウィーンの紅茶専門店Schonbichler:ヴォルツァイレのドゥルヒガングにある)

⑩ハーブ入り塩;バートイシュル産(ウィーンのスーパー:リングシュトラーセン・ガレリエン)

⑪シュニッツェル用肉叩き棒(シュテファンズプラッツ横の調理器具専門店:OSTOVICS)

⑫メロンの型抜きスプーン(シュテファンズプラッツ横の調理器具専門店:OSTOVICS)

⑬イエルク・デムスのピアノCD(ミュルツシュラークのブラームス博物館)

⑭古い皿2枚(ナッシュマルクトの蚤の市)

⑮オペレッタ等の古いLPレコード各種(ナッシュマルクトの蚤の市)

それぞれについて語りだせば切りがありません。旅の記事にも登場しているものもあります。今後、旅の詳細記事で取り上げていく予定です。
ほとんどは低価格のものですが、⑪~⑬が比較的高価でしょうか。





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4人だけのウィーン・フィル:キュッヒル・カルテット ベートーヴェン・サイクルⅤ@サントリーホール 2014.6.20

今日は帰国して早速のコンサート。ウィーンでは不在だったキュッヒルさんが主宰するキュッヒル・カルテットのベートーヴェン弦楽四重奏曲チクルス全6回のうちの第5回目です。本当は全部聴こうと思っていましたが、あいにく、ヨーロッパ遠征のスケジュールと重なってしまい、最後の2回だけ、聴くことになってしまいました。ちょうど、キュッヒルさんが日本に出かけたころにsaraiがウィーンに到着したのですから皮肉なものです。お陰で一番聴きたかった第14番、第13番(大フーガ付き)、第15番は聴き逃す羽目になり、トホホ。まあ、それでも珍しい弦楽四重奏曲ヘ長調Hess34と弦楽五重奏曲ハ長調Op.29が聴けるのでよかったと思いましょう。

今日のプログラムは以下です。

  弦楽四重奏:キュッヒル・カルテット
   第1ヴァイオリン:ライナー・キュッヒル
   第2ヴァイオリン:ダニエル・フロシャウアー
   ヴィオラ:ハインリヒ・コル
   チェロ:ロベルト・ノーチ

  ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第5番イ長調 Op.18-5
  ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第11番ヘ短調 Op.95「セリオーソ」

   《休憩》

  ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第16番ヘ長調 Op.135

   《アンコール》
    ハイドン:弦楽四重奏曲 第73番 op.74-2 第1楽章
    ハイドン:弦楽四重奏曲 第73番 op.74-2 第3楽章

1曲目の第5番はあれっという感じです。第1ヴァイオリンのキュッヒルが1人でがんがん弾きまくっているだけで他のメンバーの音はあんまり聴こえてきません。第1ヴァイオリン主導のカルテットにしても、これはちょっとアンサンブルが偏り過ぎです。しかし、第3楽章の途中からはほかのメンバーの音も鳴り始め、全員がんがん弾きまくって、響かせ過ぎかもしれませんが、これはこれで、面白い演奏です。前期の曲はモーツァルト的な典雅な演奏が多く、えてして覇気のない演奏になってしまうこともあります。今日の演奏は賛否両論あるでしょうが、まるで中期以降の曲を弾いているような感じで、気迫に満ちた演奏です。少し潤いには欠けるかもしれませんが、これもまたベートーヴェン演奏のひとつと言えるでしょう。大変面白く聴けました。

2曲目は正真正銘、中期の最後を飾る第11番、いわゆる、「セリオーソ」です。これは先程の第5番以上に全員、激しい気迫に満ちた演奏で圧倒的な迫力。強い響きは小さなホールには収まりきれないほどで、これはちょっとしたオーケストラなみ。まるでミニのウィーン・フィルを聴いているようです。ちょっと響き過ぎの感もありますが、それほど四人の楽器はよく響きます。十分に満足できる素晴らしい演奏でした。

休憩後は後期、そして、ベートーヴェン作品の最後を飾ると言ってもいい第16番 作品135です。先程までと一転して、抑えた響きで内省的な演奏に変わります。しみじみとした語り口でベートーヴェンが到達した境地を描いてみせてくれます。第13~15番の長大な傑作に比べて、物足りないと内心思っていた自分自身の不明さを恥じるばかりです。それほど充実した演奏でした。

このチクルス全体のプログラムを見てびっくり。毎回、前期、中期、後期と3曲並べ、それもそれぞれの最初の曲から順に並べただけの単純な構成です。しかし、今日のコンサートを聴いて、十分に納得がいきました。前期、中期、後期と順に聴いていくと、曲の深みが増していき、どんどんと引き込まれていきます。いかにベートーヴェンがこのジャンルで発展を遂げていったのかが胸に沁み込んでいきます。そういう構成では、実質、今回が最終回のコンサートです。前期だけが6曲で今回が第5番、中期と後期は5曲ずつですから、今回で終わり。残りは前期の第6番だけになります。今日は総仕上げとも言えるコンサートでした。中期と後期の第11番と第16番は圧巻の演奏で、感銘の大きいコンサートでした。

明日は残った前期の第6番と珍しい弦楽四重奏曲ヘ長調Hess34と弦楽五重奏曲ハ長調Op.29を組み合わせたコンサート。気楽に楽しめそうです。





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       キュッヒル,  

ウィーンフィルのブラームスの響き:キュッヒル・カルテット ベートーヴェンサイクルⅥ@サントリーホール 2014.6.21

今日はキュッヒル・カルテットのベートーヴェン弦楽四重奏曲チクルスの第6回目、最終回です。
昨日、予習について触れなかったので、まず、それから。

初期の2曲、第5番と第6番はヴェーグ・カルテットの新盤(1972年)。くまどりのはっきりした個性的な演奏で、初期とは思えないほどの深みを感じさせられる素晴らしさです。是非、ヴェーグ・カルテットの演奏で後期も聴いてみましょう。
中期・後期の第11番と第16番はエマーソン・カルテットのライヴ録音。鋭角的な迫力に満ちた演奏です。一度、エマーソン・カルテットの実演を聴いてみたいと思っていますが、なかなか機会に恵まれません。
ピアノ・ソナタ第9番はクラウディオ・アラウの新盤と旧盤で聴きました。本当に素晴らしい演奏。先週、アラウの追悼演奏会が開かれたウィーン近郊のミュルツシュラークのブラームス博物館に行ったことが強い思い出として定着しそうです。実はこの演奏会はアラウ自身がブラームス博物館の開館記念に演奏する予定だったようですが、この1991年にアラウが亡くなったために代役として、イエルク・デムスが追悼演奏会を行ったそうです。そのときのライヴ録音がCDになっていて、素晴らしいブラームスが演奏されています。そのCD が欲しくて、わざわざミュルツシュラークまで足を運びました。
話を戻して、つぎはそのピアノ・ソナタ第9番をベートーヴェン自身が編曲した弦楽四重奏曲ですが、あまりCD 化されておらず、手持ちのスメタナ・カルテットの全集の中に見つけましたので聴きました。はじめて聴いたとは思えないほど耳馴染みがあります。もちろん、ピアノ・ソナタとして、耳に残っていますが、まるで最初から弦楽四重奏曲として作曲されたみたいに感じます。さすがにベートーヴェン自身が編曲しただけのことはありますね。
最後に弦楽五重奏曲Op.29はやはりCD が少く、手持ちではバリリ・カルテット(+ヒューブナー)だけです。これは力の入った演奏。典雅で軽やかというバリリ・カルテットの印象をいい意味でくつがえすものです。1953年の録音とは思えないほどのリッチなサウンドでもありました。
予習は以上です。昨年、ハーゲン・カルテットのベートーヴェン弦楽四重奏曲チクルスの折にまとめて予習したので、そのときに漏れてしまった演奏を聴いてみました。

さて、今日のプログラムは以下です。

  弦楽四重奏:キュッヒル・カルテット
   第1ヴァイオリン:ライナー・キュッヒル
   第2ヴァイオリン:ダニエル・フロシャウアー
   ヴィオラ:ハインリヒ・コル
   チェロ:ロベルト・ノーチ
  ヴィオラ:店村眞積
  ピアノ:河村尚子

  ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第6番変ロ長調 Op.18-6
  ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第9番ホ長調 Op.14-1

   《休憩》

  ベートーヴェン:弦楽四重奏曲ヘ長調 Hess34(ピアノ・ソナタ第9番の作曲家自身による編曲)
  ベートーヴェン:弦楽五重奏曲ハ長調 Op.29

   《アンコール》
    ブラームス:弦楽五重奏曲 第2番ト長調 Op.111 第2楽章
    ブラームス:弦楽五重奏曲 第2番ト長調 Op.111 第3楽章

最初の第6番は昨日の第5番とは違って、同じ初期ではありますが、バランスのよいアンサンブルで終始、満足して聴けました。

次はピアノ・ソナタ第9番。独奏は河村尚子。ちゃんと聴くのは初めてです。最近の彼女の評判を聞いて、聴きたいと思っていた人です。第1楽章を弾き出して、いきなり、がっかり。音の粒だちももうひとつだし、それ以上に音楽の流れが自然ではありません。別に予習したアラウと比較したわけではありませんが、何かせっかちな印象で間合いもとれていません。第2楽章に移ると落ち着いたのか、音楽に伸びやかさが出てきました。圧巻だったのは第3楽章。それまでの演奏が嘘だったように、音の響きは素晴らしく、音楽も自然に流れます。それに何と言っても音楽が生き生きと輝いています。全部で15分ほどの短い曲ですから、この調子で最初から弾き直して欲しいと真剣に思うほど、第3楽章の演奏は素晴らしいものでした。ということで、河村尚子の評価は持ち越しです。

休憩後はそのピアノ・ソナタ第9番をベートーヴェン自身が編曲した弦楽四重奏曲。何も言うことのない爽やかな演奏。ゆったりと楽しみました。

いよいよ最後の弦楽五重奏曲Op. 29。都響の特任首席でいつもお馴染みのヴィオラ奏者の店村が加わります。1人増えるとこんなに変わるものかと驚くほど、音の響きが豊かになります。普通の室内楽の団体ではこういうことはないかもしれませんが、今日のメンバーはいつもオーケストラで演奏している人たち。まるでちょっとした弦楽オーケストラの風情です。中期に向かうベートーヴェンの充実した音楽が響き渡ります。第1ヴァイオリンのキュッヒルはまさにコンサートマスターの引き締まった顔になり、メンバーに時折、鋭い視線を送ります。最初、ぎこちなかった店村も次第に溶け込んでいき、生き生きとした演奏。滅多に聴けないレアーな曲で、今日聴けたのはラッキー。大満足の演奏で幕となりました。

これで終わりと思ったら大間違い。この後のアンコールの凄かったこと! もしかしたら、本割よりも凄かったかもしれません。
ブラームスの弦楽五重奏曲ですが、まるでウィーン・フィルで聴くブラームスの交響曲を聴いているようです。少なくとも、コンサートマスターじゃなかった、第1ヴァイオリンのキュッヒルのヴァイオリンの響きはまさにウィーン・フィルが奏でるブラームスの交響曲の響きそのものです。キュッヒルのヴァイオリンは1人でもウィーン・フィルです。今度はキュッヒルと彼の仲間たちで是非、ブラームスの弦楽五重奏曲、弦楽六重奏曲を聴いてみたいものです。これまでCDで聴いてきたものとは一線を画すものになるような予感がします。

よろしくお願いします→サントリーホール殿。





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テーマ : クラシック
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       キュッヒル,        河村尚子,  

9分の1のコンサート再び?:森麻季+仲道郁代@横浜みなとみらいホール 2014.6.22

ソプラノの森麻季さんとピアニストの仲道郁代さんのデュオ・リサイタルを聴くのはこれが2回目。1回目は3年前に同じ横浜みなとみらいホールで聴きました。
それは生涯忘れられないコンサートでした。大震災のたった1週間後に奇跡のように開かれたコンサート。大震災後に聴く予定だったコンサート9回のうち、このコンサートが唯一聴けたコンサートでした。それで9分の1のコンサートと題したブログを書きました。森麻季さんと仲道郁代さんは大震災のショックに耐えつつ、真摯な演奏を送ってくれました。本当に大変な感銘を受けたコンサートでした。そのときの記事はここです。

今日のコンサートはどうなるかと思っていましたが、美貌のお二人が華やかに音楽を奏でる、落ち着いたコンサートでした。もちろん、前回の9分の1のコンサート再びということはありませんでした。もう大震災から3年経ったのですから、それでいいのかもしれません。

本日のプログラムは最終的に当日発表で、以下の通りでした。

 シューベルト:夜と夢(Nacht und Traume) Op.43-2 D.827
 シューベルト:君はわが憩い(Du bist die Ruh) Op.59-3 D.776
 ショパン:夜想曲第2番 変ホ長調 Op.9 *ピアノ・ソロ
 シューマン:歌曲集「ミルテの花」 Op.25より 第3曲“くるみの木”、第1曲“献呈”
 ドニゼッティ:歌劇「シャモニーのリンダ」より“私の心の光”
 ショパン:12の練習曲 Op.10 第12番ハ短調「革命」 *ピアノ・ソロ
 ドニゼッティ:歌劇「ランメルムーアのルチア」より“あたりは沈黙に閉ざされて”

 《休憩》

 シャルパンティエ:歌劇「ルイーズ」より“その日から”
 ドビュッシー:「ベルガマスク組曲」より 第3曲“月の光” *ピアノ・ソロ
 デュパルク:旅への誘い
 デュパルク:悲しき歌
 ショパン:幻想即興曲 嬰ハ短調 Op.66 *ピアノ・ソロ
 グノー:歌劇「ロメオとジュリエット」より“私は夢に生きたい”

 《アンコール》

 山田耕筰 / 北原白秋 :からたちの花
 プッチーニ:歌劇「ジャンニ・スキッキ」より“私のお父さん”

森麻季さんが歌うときは彼女がマイクをとって、曲の紹介。仲道郁代さんが一人でピアノを弾くときは彼女がマイクをとって、曲の紹介。
このコンサートは彼女たちのお話を聞くのも楽しみです。

最初のシューベルトは森麻季さんの声の響きはともかく、ドイツ語の発音が明確でないのが残念。シューベルトの歌曲はドイツ語の響きが命ですから・・・。

仲道郁代さんの熟達のショパン。名曲をずらっと並べて、さすがの演奏。どの曲も聴かせてくれました。

シューマンの「ミルテの花」。大好きな曲です。昨年、ボンのシューマンとクララ夫妻のお墓参りで、この曲を感動して聴いたことを思い出します。ドイツ語の問題は同じですが、特に“くるみの木”は美しい歌唱でした。

ドニゼッティの歌劇「シャモニーのリンダ」、これはグルベローヴァの十八番の曲ですが、これはもうひとつ。どうしてもグルベローヴァの素晴らしい歌唱を思い出してしまいます。

ドニゼッティの歌劇「ランメルムーアのルチア」、これもグルベローヴァお得意の曲ですが、これはよい歌唱でした。

休憩後も名曲アワーが続き、楽しく聴かせてもらいました。
アンコールの2曲は前回でも聴かせてもらった曲。お気に入りの曲なのでしょう。素晴らしい歌唱でした。




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ウィーンで音楽三昧:アルマ・マーラーの娘マノンのお墓の前でベルクのヴァイオリン協奏曲

2013年6月8日土曜日@ウィーン/1回目

旅の9日目です。

今日はウィーンWienの7日目になります。

今日は朝から見事に気持ちよく晴れています。晴れたのはいいのですが、快晴で暑いくらいの日差しです。

今日はオペラ仲間、すなわちクラオタ(クラシックオタク)が日本からウィーンに集結しているので、皆でランチをしようということになっています。集合場所のオーストリア料理レストランがマーラーのお墓のあるグリンツィング墓地に近いので、お墓参りをしてからそのレストランに向かうことにします。もっとも今回はマーラーのお墓というよりも、マーラーの妻アルマの娘マノン(マーラーの娘ではなく、マーラーの死後、アルマが再婚したグロピウス(ドイツの大建築家)の子供)のお墓参りが目的です。マノンは作曲家アルバン・ベルクに可愛がられていましたが、若くして亡くなりました。ベルクの遺作のヴァイオリン協奏曲は、マノンの死を悼んで捧げられたものです。マノンのお墓の前でその曲を聴くために愛用のIPODを持参しています。

ホテルからトラムを乗り継いで、最後は38系統のトラムに乗り最寄りの停留所アン・デン・ランゲン・リュッセンAn den langen Lüssenまで行きます。停留所でトラムを降りると、すぐにグリンツィング墓地Friedhof Grinzingの道案内の道標が目にはいります。


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大通りから左手の道に入ると、墓地までの緩やかな登り坂が続いています。


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ランチの後はそのままコンサートに行くので、配偶者はヒールを履いています。昨日の体調不良から回復したばかりでもあるので、お墓参りは行かないとのこと。住宅街の中の公園で読書をしながら、saraiを待つそうです。マーラーのお墓参りにはつい最近行ったばかりなので、まあ2度も行かないでもいいでしょう。

この辺りはとっても閑静な高級住宅街です。静かな道を墓地に向かって進みます。


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長閑ではありますが、今日はとっても日差しが強くて暑い!


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道の傍らには、赤い薔薇がかぼそく咲いています。


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5分ほど歩くと、グリンツィング墓地の門が近づいてきます。


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門を抜けます。


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墓地に入って、マーラーのお墓に向かいます。場所はきっちり頭に記憶しています。


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墓地の中の通路を進んでいきます。


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これがマーラーのお墓。


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すぐ近くにアルマ・マーラーのお墓があります。そのお墓の地面に置かれている白い3角形の石がマノン・グロピウスのお墓です。なにか、はかなげな印象です。


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このお墓の前で、マノンに捧げられたベルクのヴァイオリン協奏曲にじっと聴き入ります。青空のもと、静かな感動に浸りました。

アルマ・マーラーのお墓が正面の黒い石、その手前が娘マノンのお墓です。


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アルマの墓標です。


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マノンのお墓にかがみこんで、ベルクのヴァイオリン協奏曲の第1楽章まで聴きました。


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第1楽章が終わったところで腰を上げて、マノンに別れを告げます。全曲聴きたいところですが、配偶者を待たせていますからね。

再度、マーラーのお墓に戻ります。


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マーラーのお墓の近くではありますが、アルマのお墓は背中を見せています。あんなに愛したアルマだったのに・・・。


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墓地の出口に戻ってきました。さあ、帰りましょう。


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ところで門のところには、墓地の地図が掲示されています。しかし、特にマーラーのお墓の場所の案内はありません。お墓参りに行かれる方は事前に国際マーラー協会のサイトで場所をチェックしておきましょう。


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緩やかな下り坂を歩いて、配偶者が待つ公園に向かいます。


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美しい青空の下、気持ちのよいお墓参りでした。


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アンデルシェフスキの驚愕のピアノ!フルシャ&東京都交響楽団@サントリーホール 2014.6.24

今日の東京都交響楽団の定期演奏会のメインプログラムは20世紀を代表する傑作、バルトークとストラヴィンスキーの2つ。いずれもオーケストラの実力が問われる難曲ですが、大変な名演で会場は沸きに沸きました。そして、さらに凄かったのはピアノ・ソロのアンデルシェフスキ。以前から素晴らしいピアニストとは聞いていましたが、まさか、これほどの傑物とは・・・素晴らしい演奏に驚愕するだけでした。彼の弾くピアノは独特なピアノ奏法に思えます。ジャズを思わせるノリのよいリズム感で、繊細なタッチを聴かせるかと思うと、次にはハンマーのように鍵盤を強烈に叩き、しかもそれらがすべて正確な演奏です。そして、一番凄かったのは、その鋭敏な音楽性と言えるでしょう。これほどのピアノは未だかって聴いたことがないと思えるほどでした。バルトークの協奏曲の最高傑作とも言える第3番をパーフェクトに感銘深く聴かせてくれただけでなく、アンコールのバルトークのピアノ曲はこれまで聴いたもののなかで最高に素晴らしいバルトークでした。バルトークの真髄を初めて聴いた思いです。脳裏をよぎったのは、バルトークのピアノ曲はバッハの鍵盤楽器のための作品と同列のものだという強い印象です。すると、そのsaraiの気持ちを察したかの如く、アンコール2曲目はバッハ。これまた、最高のバッハ。宇宙の深淵を覗き込むような、とても静かで深い演奏に感動します。いつまでもバルトークとバッハを聴き続けていたいと念願してしまいました。バルトークとバッハと言えば、最近、アンドラーシュ・シフの素晴らしい演奏を聴いたばかりですが、アンデルシェフスキのピアノはそれに優るとも劣らないものでした。

今日のプログラムは以下です。

  指揮:ヤクブ・フルシャ
  ピアノ:ピョートル・アンデルシェフスキ
  管弦楽:東京都交響楽団

  オネゲル:交響的楽章第1番《パシフィック231》
  バルトーク:ピアノ協奏曲第3番 Sz.119
   《アンコール》 バルトーク:3つのハンガリー民謡
           J.S.バッハ:フランス組曲第5番

   《休憩》

  ストラヴィンスキー:バレエ音楽《春の祭典》

バルトークのピアノ協奏曲第3番については細部を語るのはやめましょう。ただ、第3楽章後半のピアノの冴えとフルシャの指揮する都響の鮮鋭な響きが交錯する様は圧倒的だったとだけ、付け加えておきます。

ストラヴィンスキーの《春の祭典》も凄い演奏でした。フルシャが指揮する都響はもうヨーロッパの一流オーケストラと肩を並べるところにきたと感じました。この表現は決して誇張ではありません。それに都響もほぼベストメンバー。コンサートマスターとして矢部達哉が座り、さらにその横に四方恭子が座ると盤石です。贅沢を言えば、数名のメンバーがいれば最高でしたけどね。弦、木管、金管、すべて、絶好調。本当に満足できる演奏でした。

フルシャはチェコ音楽が最高ですが、こういう大オーケストラを鳴らし切るような音楽も見事です。以前聴いた幻想交響曲も素晴らしかったと思います。次はR・シュトラウスあたりを聴かせてもらいたいものです。それにいずれはマーラー!!



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ウィーンで音楽三昧:ウィーンのお友達とオーストリア料理の楽しい昼食会

2013年6月8日土曜日@ウィーン/2回目

マノンのお墓参りから戻ります。グリンツィング墓地Friedhof Grinzingからの緩やかな下り道をトラムの停留所の方に向かいます。途中、お花屋さんがあります。ここでお墓に供える花が買えますね。


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配偶者が待つ公園に着きます。公園には誰かの彫像。その彫像には上着、靴などが置かれていますが、これって演出?


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彫像の主の名前の銘板です。Hubert Wilfanというオーストリアの彫刻家で、これは彼自身が自分の顔を彫ったものです。2007年11月、85年の生涯をウィーンで終え、現在はグリンツィング墓地に葬られています。レナード・バーンスタインの胸像は彼の作品だったんですね。


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saraiが公園の中で配偶者を探すと、配偶者は公園のベンチで寛いで読書中です。お待ち遠様!
本当は、カフェで待ちたかったようですが、住宅街ということで残念ながらカフェはなかったんです。


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寛いでいたので元気な配偶者と一緒にレストランに向かいます。地図を片手にすぐに発見。ここは秘密のレストランなので、名前も場所もヒミツ・・・悪しからず。


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綺麗なレストランですね。


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まだ、他のメンバーは来ていません。sarai達が一番の到着です。壁にこの辺りで書かれたような絵が飾ってあります。


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ここは地元の人で賑わう素敵なオーストリア料理のレストランです。静かな雰囲気ですね。


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中庭のテラス席も気持ちよさそうです。


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ほどなく次々と3人のメンバーが集まり、楽しいランチとなりました。クラオタの昼食会はとても楽しく、時の過ぎるのを忘れます。美味しいシュパーゲルが食べられると思ったのですが、残念ながら、シュパーゲルはないとのこと。今年は本当に天候が不順なのですね。シュパーゲルは食べられませんでしたが、食事はいずれも美味しかったですよ。

これは肉のグリル。


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これは魚のフリット。


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これも魚のフリット。


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これはパラチンケン?


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楽しく食事を終えて、仕事に戻るというHさんと別れ、残りのメンバーは近くのホイリゲでさらにおしゃべりは続けることに。ホイリゲへの散策の途中、ちょっとした公園があります。


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ヨハン・シュトラウスに先だってウィンナーワルツを手がけた作曲家ヨーゼフ・ランナーの石碑が立っています。


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そして、その横に立つのはヨハン・シュトラウスの石碑。


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この緑豊かな公園を抜けて散策します。


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ホイリゲでは、もちろん美味しい地元の白ワイン。


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ホイリゲでも話題は尽きませんが、そろそろコンサートの時間ということで、一旦お別れです。このメンバーのFeriさんとSteppkeさんとは4日後にドレスデンでまたまたお会いするんです。もちろん、事前に申し合わせたんではありません。あくまでも偶然のことです。もっとも音楽好きにとっては必然とも言えますけどね(何せティーレマンの指揮でガランチャがオクタヴィアンを歌う《薔薇の騎士》がありますから、音楽好きとしては何としても聴かなくてはね)。配偶者に言わせれば、呆れかえるばかりとのことです。

夜はコンツェルトハウスでウィーン交響楽団のコンサートを聴き、ウィーンでの日程を終了。


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珍しいツェムリンスキーの交響詩《人魚姫》を聴きました。ジェームズ・コンロンが指揮する筈でしたが、残念ながらキャンセル。それでも好演でした。コンサートの詳細はここにアップ済みです。

明日はミュンヘンMünchenに移動します。鉄道が大雨の影響を受けているので、心配です。一応、迂回ルートでミュンヘンに行くことはできそうですが・・・。




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ミュンヘン~レーゲンスブルク~バンベルク~ドレスデン:ウィーン西駅発レールジェット、暗雲たなびく出発

2013年6月9日日曜日@ウィーン/1回目

旅の10日目です。

今日はウィーンの8日目になります。

今日はウィーンWienからミュンヘンMünchenへの移動日です。移動日とは言え、ミュンヘンでは《青騎士の館》レンバッハハウス美術館Städtische Galerie im Lenbachhausに寄って、夜はバイエルン国立歌劇場Bayerische Staatsoperでオペラの予定です。

今日もウィーンは絶好の好天気です。ホテルをチェックアウトして、トラムと地下鉄を乗り継いでウィーン西駅Wien Westbahnhofに向かいます。そこからミュンヘンに鉄道で移動しますが、ザルツブルクSalzburgとミュンヘンの間が大雨の影響で、いまだに復旧が遅れ不通のままです。お友達からの情報では、パッサウPassauの方を迂回してミュンヘンには行けるようですが、大幅に到着時間が遅れるとのこと。ミュンヘンでは、夜、オペラを見る予定ですが、その前に予定しているレンバッハハウス美術館訪問はあきらめないといけないかもしれないですね。

ウィーン西駅に着いて、真っ先にツーリストインフォメーションで乗る予定のレールジェットの情報を聞くと、遅れているので列車状況表示板を見てねとのこと。列車状況表示板を見ると、ウィーン発の時点で30分の遅れです。これでは後発の列車の方が早そうなので、チケット窓口に行って、より早い列車のチケットに交換してもらいましょう。チケット窓口は長い行列ができていますが、まだ時間があるのでゆっくり並びましょう。


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ようやく順番が回ってきます。


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窓口の男性によれば、今持っているチケットの列車が一番早いそうです。
これはネットで購入済みのチケット。


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仕方がないので、一応、指定席だけ購入。ファーストクラスだったので指定席を購入していませんでしたが、列車の状況が不安定なら混みあっているかもしれませんからね。これで落ち着いて待つしかありません。

朝ごはんを食べていないので、軽食でも食べながらゆっくりしましょう。いつものお寿司の店は、まだお寿司が出来ていないので、他のお店にまわります。サンドイッチも美味しそうですね。


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検討の結果、海鮮のお店ノルドゼ―にします。


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白身魚フライのパンと小海老とポテトのフライをゲットして、イートインコーナーでゆっくりします。


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途中、念のため列車の状況をチェックしてみると、遅れは相変わらずです。


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ふと先ほど購入した指定席券をチェックすると、なんとセカンドクラスだということに気が付きます。持っている鉄道チケットはファーストクラスですから、これでは意味がありません。急いで先ほどの窓口に行き、ちょっと列に割り込ませてもらい、指定席券を交換してもらいます。窓口の男性はゴメンとのこと。いいですよ、こっちもちゃんと確認しなかったからね。
これが交換してもらったファーストクラスの指定席券。


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そろそろ時間なのでホームに行くと、多くの人が待っています。


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もうレールジェットも入線しています。


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でも、これはザルツブルク行き。ミュンヘン行きは、ブダペストBudapestから到着したら、この入線している列車と連結するようです。ミュンヘンに行くにはザルツブルクのずっと手前でパッサウ方面に分かれるので、ザルツブルク行きの列車と分離する必要があります。 

やがて、ミュンヘン行きのレールジェットもブダペストから30分遅れで到着。


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指定席の車両に乗り込みます。


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席に座りますが、なかなか電車は出発しません。


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結局、45分遅れで列車が出発。これは車内の情報掲示板です。


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出発すると、ファーストクラスですからスナック菓子が配られます。呑気なものですが、こちらは電車の今後の動向が気になって落ち着きません。


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レールジェットは出発後は順調に走り、ザンクトペルテンSankt Pöltenに向かいます。


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トップスピード222キロでレールジェットは高速運行。


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ザンクトペルテン中央駅Sankt Pölten Hbfに順調に到着。この調子では遅れを取り戻してくれるのではという淡い望みがわいてきます。


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お天気は快晴の日曜日。美しい草原が広がります。


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沿線の湖の湖畔では水遊びをする人で賑わっています。一戸建ての庭では、家族がプールで楽しんでいます。あまりにも長閑な風景で、この先で川の氾濫が心配されているとは想像も出来ません。
レールジェットは美しい青空の下、リンツLinzに向かってひた走ります。


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ここまでの鉄道ルートを地図で確認しておきましょう。


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この先の展開は想像もできず、不安感に満ちた鉄道の旅です。この後はどうなるでしょう。


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ミュンヘン~レーゲンスブルク~バンベルク~ドレスデン:レールジェットは水位の高い危険な川辺を走行

2013年6月9日日曜日@ウィーン~ミュンヘン/2回目

大雨の影響でウィーン西駅Wien Westbahnhofからの出発が遅れ、ミュンヘンMünchenへの到着も予測がつかない不安な鉄道旅が続きます。
とは言え、リンツLinzまでは青空の広がる美しい草原をレールジェットはその不安をはらいのけるように快走します。


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リンツ中央駅Linz HBFまでは順調です。もっともウィーン出発時点での45分の遅れを取り戻すことはできません。


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リンツの先でヴェルスWelsに臨時停車し、ザルツブルグSalzburg行きの車両とミュンヘン行きの車両が切り離され、我々の乗ったミュンヘン行はパッサウPassauに向かいます。


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やがて満々と水を湛えた川が見えてきます。これは今回の大雨で被害の多かったイン川Innです。


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段々、山あいに入って行くと、川が濁った水で溢れそうです。これはひどい。


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いったんは落ち着いてはいますが、まだまだ、洪水の危険がありそうな感じです。


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一触即発の雰囲気で水かさが増えて、流域が広がっています。


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畑のあちこちに大きな水溜まりが残っています。しかし、天気自体はとても良く、この大水が不思議な感じです。


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混濁した水が勢いよく流れている光景は凄まじいものです。


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レールジェットはイン川にかかる鉄橋を渡っていきます。鉄橋までは水位はまだ余裕があるものの、水かさの高さは異常レベルです。


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鉄橋を渡ると、レールジェットはパッサウの街にはいっていきます。


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パッサウの駅には無事到着。とりあえず、一山越したような感じです。


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パッサウを過ぎると、ドナウ川Donauが見えてきましたが、この大河も水かさを増しています。


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青空に白い雲。のどかな光景ですが、波乱含みのドナウ川です。


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レールジェットは何とか無事に走行します。窓にはRAILJETの文字の裏側が見えています。


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ドナウ川を離れて緑の平原をレールジェットは走ります。


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しばらくすると、列車がミュンヘン方面に曲がります。その先はイーザル川Isarが見えてきましたが、橋の寸前まで水位が上昇して、ひどい状況です。これが一番、悪い状況に思えます。


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川岸の木々も根元は完全に水に浸かっています。


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このあたりは公園だったのか、よく分かりませんが、水のプールになっています。


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ここまでの鉄道ルートを地図で確認しておきましょう。


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状況は相当に深刻のようです。何とか無事にミュンヘンに着くことを祈るばかりです。


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ミュンヘン~レーゲンスブルク~バンベルク~ドレスデン:大きく遅れるも、無事にミュンヘンに到着

2013年6月9日日曜日@ウィーン~ミュンヘン/3回目

水位の高くなったイン川Inn、ドナウ川Donau、イーザル川Isarを見ながら、はらはらの鉄道旅です。
窓の外を心配しながら見ているうちに、とっくにお昼も過ぎています。軽くお昼を頂いておきましょう。レールジェットの食堂車に行くと、皆さんも心配そうに窓の外を見ています。


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レールジェットは、時々もたもたしますが、プラットリング駅Plattlingを通過。少しずつミュンヘンMünchenに近づいていきます。


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食堂車では、スープを頂きます。暖かい食べ物が頂けるのはありがたいですね。


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窓の外は長閑な牧場が見えます。何だかほっとした気分になります。


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と、また森の中にあふれた水たまりが見えます。やはり大変な状況です。


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食堂車から席に戻ると、ほどなくミュンヘンに到着です。とりあえずはほっとしました。


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ここまでの鉄道ルートを地図で確認しておきましょう。


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約1時間遅れですから予定通りの遅れとは言えますが、当初の予定からは大幅な遅れですね。急いでレールジェットを下りて、駅のプラットホームを歩きます。


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歩きなれたミュンヘン中央駅München HBFの構内を抜けていきます。


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駅の外に出ます。


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今日のホテルは、ミュンヘン中央駅のすぐ近くのEurostars Bookというホテル。泊まるのは初めてなので、地図を見ながら歩いていきましょう。


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ミュンヘンに大幅に遅れて到着した結果として、レンバッハハウス美術館は省略。次の機会にします。明日は月曜日で休館なんです。
さほどにホテルに急ぐ必要もありませんが、オペラの開演時間にもそんなに余裕があるわけではありません。

ホテルは駅からすぐですが、ちょっと探してしまいます。チェックインの折、バスタブは付いているかと聞くと、スイートならばといわれ、丁重にお断りします。


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ホテルのロビーは明るくて綺麗です。なかなかお洒落なホテルですね。


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ホテルの美しいレセプションの前には我々のスーツケースが2つ、ぽつんと並んでいます。


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レセプションのカウンターには美味しそうな林檎が置いてあります。これは頂かなくてはね。


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美しくデザインされた廊下を歩いて、部屋に向かいます。


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大雨の影響で列車の大幅な遅れはありましたが、なんとかホテルに落ち着けそうです。


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ミュンヘン~レーゲンスブルク~バンベルク~ドレスデン:バイエルン国立歌劇場で無事、オペラ鑑賞

2013年6月9日日曜日@ミュンヘン/4回目

ミュンヘンMünchenのホテル、Eurostars Bookにチェックイン。急いで部屋に入ります。
部屋は綺麗にデザインされています。嬉しいですね。


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明るい窓辺には、寛ぎやすそうなソファとガラステーブル。


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壁には液晶テレビ。


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浴室はもちろん、シャワーのみ。


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洗面台もとても綺麗。


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熱いお茶が飲めるのも嬉しいです。


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とても綺麗な部屋で満足です。


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こうして部屋に落ち着き今日のオペラの時間をチェックすると、今日は日曜日だからでしょうか、夕方6時の開演です。もう、急いで準備する時間です。配偶者は着物でもよいかなと思っていたようですが、そんな時間はありませんね、残念です。それにゴロゴロ雷も鳴っています。ザアーと来そうです。用意をしてホテルを出ると、やはり雨が降ってます。

ミュンヘン中央駅前からトラムに乗ります。トラムのチケットはバイエルン国立歌劇場のチケットがあれば不要ですが、今日と明日も乗り物に乗るので、ここでチケットを買っておきましょう。自動販売機でチケットを購入します。何と日本語モードがあります。


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無駄ではありますが、価格的に有利な複数人で使える3日間チケットを購入。24.6ユーロです。これで明日までの滞在は乗り放題です。


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バイエルン国立歌劇場Bayerische Staatsoperはトラムで10分程です。傘1本でアイアイ傘で会場に飛び込みます。
オペラ公演の開演30分前には到着。ほっとしていると、見知らぬ日本人女性から「sarai さんでしょうか・・・」と声をかけられビックリです。いつもブログを愛読してくださっているそうで、saraiのスケジュールを知っていて、会えるのではないかと気にかけていて下さったようです。ブログには後ろ姿ならば分からないだろうとsaraiの後ろ姿の写真をアップしていますが、その写真だけでsaraiのことがしっかり分かってしまったようです。嬉しいやら恥ずかしいやら・・・いや、そこまで愛読していただき、ありがとうございます。こういう経験は初めてです。読者の方でsaraiを見かけた方は、遠慮なく声を掛けてくださいね。といっても、顔を公開していないので、海外のように日本人が少ない場合でないと見つけるのは難しいかもしれませんが・・・。開演まで、楽しくお話しさせて頂きます。
今日のオペラはハンガリー国立歌劇場に引き続き、ヴェルディの《シモン・ボッカネグラ》。これがネットで購入したチケットです。


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今日もオペラを楽しみ、幸せなsaraiです。ブログを愛読してくださっているご夫妻と、駅までご一緒におしゃべりしながら帰ります。このご夫妻も、ドレスデンDresdenの《薔薇の騎士》に合流するということです。オペラの後のクラシックオタクの集まりにもお誘いします。またまた楽しい会になることでしょう。

オペラ自体はまあまあの出来。演目はヴェルディの《シモン・ボッカネグラ》です。辛口の感想をここにアップ済です。

今日はしっかり食事をすることができていません。幸いにも、このホテルにはルームサービスがあります。贅沢に、美味しいルームサービスでアフターオペラのディナーを楽しみます。
これはハムの目玉焼きのせ。


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これはコンソメスープ。


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パンも付いてきます。


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これはポークのグリル。


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結構、立派なディナーになります。


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明日は水かさの増しているドナウ川河畔の街、レーゲンスブルクRegensburgを訪問します。大丈夫でしょうか?


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ミュンヘン~レーゲンスブルグ~バンベルク~ドレスデン:ミュンヘンの朝ごはん、白ソーセージ

2013年6月10日月曜日@ミュンヘン~レーゲンスブルク/1回目

旅の11日目です。

現在、ウィーンWienからドレスデンDresdenまで鉄道で移動中です。今日は昨日からミュンヘンMünchenに途中下車しているところです。

今日は、また怪しげな雲行きです。なかなかスッキリとは晴れませんね。
ミュンヘンは、昨夜のオペラだけが目的だったので、お昼には次の目的地レーゲンスブルクRegensburgに向かってしまいます。この短時間で楽しむとしたら、ミュンヘンの朝御飯でしょう。わざわざ朝食なしのホテルに予約変更してまで、朝ごはんにこだわっていたんです。ミュンヘンの朝ごはんと言えば、白ソーセージ・白ビールに決まりですからね。

お洒落なホテルをチェックアウトします。荷物は預かってもらいます。


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さあ、白ソーセージを頂きに行きましょう。おっと、その前にミュンヘン中央駅München HBFに立ち寄ります。


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駅でレーゲンスブルグ行の格安チケット、バイエルンチケット2人用を自動販売機で購入しておきます。通常チケットの約半額の26ユーロという安さです。ここで先にチケットを購入しておいたことが後々、助かることになります。


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ミュンヘン中央駅から地下鉄(実際はSバーン)に乗ります。


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地下鉄で2駅。すぐに旧市街のど真ん中のマリエン広場Marienplatzです。新市庁舎Neues Rathausをチラ見です。


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目的のお店ビアレストラン・パウラーナー・イム・タールPaulaner im Talへ一目散で直行です。


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途中、八百屋さんの店先には美味しそうなシュパーゲルが並んでいます。


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目的のレストランに到着。入り口は狭くて大したお店ではなさそうですが、入り口前に陣取ったブタさんがお出迎え。


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ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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店内はとっても広くて、お客さんもちらほらです。とっても清潔な感じのお店です。


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奥に中庭もあるということなので、そこのテラス席でもよいかと訊いてみると、席が濡れているからダメとのことで、代わりにテラスを窓越しに見る明るい席に案内してくれます。


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このお店には、朝食メニューがあります。白ソーセージとパン(ブレッツェル)と白ビールです。どうしても朝からビールを飲まないといけないみたいですね。郷に入れば郷に従えですよね。頂きましょう! 早速、その朝食セットを注文しますが、なかなか注文が通じません。ヴァイス・ヴルストと言うと、ああっと分かってくれます。

すぐによく冷えた白ビールが運ばれてきます。


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このお店はビール醸造元の直営店で、この白ビールもそのブランド。
これはそのコースターです。


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これが朝食セットの白ソーセージ・ブレッツェルです。


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数年ぶりの白ソーセージとのご対面です。


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フォークとナイフでうまく白ソーセージの皮がむけます。


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この白ソーセージはやっぱり美味しい!
昔は午前中しか食べさせてくれなかったという新鮮な食材です。

そして、ビール・・・美味しいです。日本のビールとは味がかなり違いますね。ところで、こういうお店にはシュパーゲルがありそうな気がするという配偶者のひらめき。店員さんに聞いてみると、やはりあります。
メニューにもあります。


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もちろんお願いします。7本お皿に乗っかって登場。太さは、日本のに比べるとぶっといですが、ドイツものとしては今一つの太さですね。味は、シャキシャキ感が素晴らしく美味しい。saraiは大満足です。


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配偶者が大好きなポテトも付いてきます。配偶者も大満足です。


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綺麗な女性もゆったりと白ビールを飲んでいます。これがミュンヘンの文化です。


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ここであまりにものんびりしてしまい、レーゲンスブルグ行の電車の時間が迫ってきます。早くお勘定をして駅に行きましょう。しかし、こういうこと(清算)を慌てないのがこちら流。のんびり優雅にお皿をさげ、別の客の相手をし、請求書を持ってきて、どこかにいなくなり、他の客の料理を運び、ようやく清算してもらえます。こちらも、お店を出るまではにこやかにしてますが、店を出たらダッシュです。マリエン広場が見えています。


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果たして、レーゲンスブルグ行の電車に間に合うでしょうか。


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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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金婚式、おめでとうございます!!!
大学入学直後からの長いお付き合い、素晴らしい伴侶に巡り逢われて、幸せな人生ですね!
京都には年に2回もお越しでも、青春を過ごし

10/07 08:57 堀内えり

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

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