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ウィーンで音楽三昧:シュピッテルベルク地区の路地歩き・・・そして、素晴らしかったオペラ《カプリッチョ》

2013年6月20日木曜日@ウィーン/4回目

シュピッテルベルク地区Spittelbergの散策をぶらぶらと続けます。とても雰囲気のある路地歩きです。
これはシュピッテルベルク地区の地図です。(緑色の矢印が散策ルート)


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バロック様式の立派な建物が並んでいます。


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先ほどの児童公園に出ます。相変わらず子供の影は見えません。


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児童公園の前の路地は非常に美しい路地が続いています。


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宝飾品屋と思われるショーウィンドウを覗くと、ウィーンのアイドル、シシィの写真が飾られています。


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路地を突き抜ける通り抜けがあります。


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通り抜けを通って、隣の路地にはいります。春の花が路地際に揺れています。


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曲がりくねったとても狭い路地が続きます。こういうのが路地歩きの楽しみです。


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路地には多くのレストランが並んでいます。


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これは、先ほどランチを食べたレストラン、ツル・ヴィトヴェ・ボルテZur Witwe Bolteの表のほうのようです。我々がテーブルについていたのは裏庭だったんですね。


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ツル・ヴィトヴェ・ボルテの建物の角には立派なライオンの石像があります。その横に狭い路地があり、その先が裏庭に続いているようです。


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ツル・ヴィトヴェ・ボルテの建物の表の路地、グーテンブルグ小路Gutenburggasseを端まで歩くと、車やトラムの行き交う大通りのジーベンシュテルン通りSiebensterngasseに出ます。


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これはジーベンシュテルン通りから見たシュピッテルベルク小路Spittelberggasseです。この路地はさっき歩いたばかりなので、次の路地に進みます。


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これはシュピッテルベルク小路に並行している隣の路地、シュティフト小路Stiftgasseです。路地沿いにカフェ、センチメーター2(Centimeter2)のテラス席が並んでいます。ここはお客さんがいますね。陰になって少し涼しいようです。


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このシュティフト小路から次の角を右に折れると、シュティフト小路とシュピッテルベルク小路に挟まれたシュランク小路Schrankgasseに入ることができます。路地にはテラス席が並んでいます。


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シュランク小路にぶつかると、そこは営業していなくてランチを食べられなかった人気店ラックスLuxのテラス席があります。さきほどのシュピッテルベルク小路から抜けてきたところです。


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シュランク小路を歩きます。オーストリア料理のレストランがあります。


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再びブルク小路Burggasseを通って、フォルクスシアーター駅Volkstheaterから地下鉄を乗り継いでホテルに戻り、休憩です。配偶者は、この旅最後の洗濯と絵ハガキ書き。saraiは、せっせとブログを書きます。
これが先ほどの買い物の成果、スイカとクッキーと牛乳とワインです。


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さて、出かけましょう。今夜はウィーン国立歌劇場Wiener Staatsoperです。もちろん、ここも空調はありません。覚悟して出かけます。が、建物に入ると意外にひんやりしています。石造りの巨大な空間はこんなものなのですね。とはいえ、観客はさすがに暑そうにしていましたけどね。
今夜のオペラはR・シュトラウス最後のオペラ《カプリッチョ》です。
これがチケット。平土間の10列目の席ですから、まあまあの席です。


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今夜のオペラは最高のスーパーキャストで、素晴らしい公演でした。大変な感銘を受けました。詳細はここにアップ済です。

ホテルに戻って、シュピッテルベルク小路でゲットしたワインで祝杯です。素晴らしいオペラの余韻を思う存分、堪能しました。


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明日もウィーン国立歌劇場でオペラ《ロミオとジュリエット》を楽しみます。



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ウィーンで音楽三昧:今日はリヒテンシュタイン美術館を訪問

2013年6月21日金曜日@ウィーン/1回目


旅の22日目です。ウィーン滞在3日目です。

ウィーンWienは今日も暑いです。でも爽やかな風が吹いているので、日陰は過ごしやすそうです。
saraiがリヒテンシュタイン美術館Kunstmuseum Liechtensteinに以前から行きたい行きたいといいながら延び延びになっていたのですが、今日は天気も絶好で行けそうです。万が一休みだと嫌なので観光案内書で確認すると、なんと火水木が休みです。今日は金曜日。ラッキーですね。是非行ってみましょう。

昨日買ったパンが残っていたので、簡単に朝食を済ませて出掛けます。
地下鉄とトラムを乗り継いで、ベルゼBörse(証券取引所)からトラムDでリング通りの外側に2駅先まで出て行きます。最寄り駅ブラウエルンフェルドプラッツBauernfeldplatzに着いて、さてとsaraiが考えてしまいます。なかなか地図上でリヒテンシュタイン美術館の場所が特定出来ません。目の前にはフランス人学校Lycée Francaisがあります。


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そのフランス人学校から出てきた教師と思われる人に聞いてみたらと配偶者が提案。ばっちりリヒテンシュタイン美術館のことはよく御存じで、明快なお答えが帰ってきます。向こうに見える木の緑の先だそうです。メルシー! 
教えられたとおりに進むと、もう一筋向こうの通り沿いにリヒテンシュタイン美術館があります。リヒテンシュタイン公爵家の宮殿にふさわしい門構えです。


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広々とした前庭の先には立派なリヒテンシュタイン宮殿Gartenpalais Liechtenstein。


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宮殿はありますが、美術館の入り口はどこでしょう。前庭を抜けて、宮殿を回り込んでみましょう。


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蔦の茂る立派な壁に沿って、歩きます。


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大きな樹木に囲まれた裏庭に出ます。綺麗な花壇になっています。


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これは宮殿の裏側です。表と同じく、立派な外観です。


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庭園の美しさに感心します。


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綺麗に整備された広い裏庭です。


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裏庭を端まで見渡しますが、美術館の入り口らしきものは見当たりません。


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宮殿を一周しますが、美術館の入り口が分かりません。表の横の方にカフェのテラス席が見えます。そちらに行ってみましょう。


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カフェテラスに近づいていきますが、人が見当たりません。


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カフェテラスの先にあるレストランカフェと思われる建物に入って、そこで座って仕事をしている人に美術館について聞いてみると、美術館のパンフレットをくれます。実はこの建物はレストランカフェではなく、リヒテンシュタイン宮殿のオフィスだということです。それはごめんなさい! そのパンフレットを熟読してビックリです。なんと、美術館(実際は宮殿です)に入れるのは、月2回の金曜日の3時からのツアーでのみ。そして、今日がその貴重な金曜日のようです。こんなラッキーなことはないですね。なんとしても見せてもらわなければいけませんね。チケットはどこで買えばよいのでしょうか。宮殿の前でウロウロします。


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すると、具合よく宮殿の建物からおじさんが出てきます。美術館を見たいのだけどというと、3時ちょっと前に来てくれればいいよとのこと。まだ、12時過ぎ。3時間ほどあります。

それまでどこかで時間をつぶしてきましょう。近くに、アウガルテン宮殿Palais Augartenがあります。広大な庭園もあり、美しい宮殿もあるようです。アウガルテン宮殿を目的にわざわざ訪問する気はもともとありませんでしたが、今ちょっと行ってみるには良い機会かもしれませんね。行ってみましょう。トラムだとぐるりと大回りになるので、歩いていくのが早そうです。が、ドナウ運河も越えないといけないし、暑い日中歩く気もしないので、トラムを乗り継いで向かうことにします。ウィーンのトラムは5分おきくらいにやって来るので便利です。最寄り駅ブラウエルンフェルドプラッツに戻って、トラムDでJ.タンドラープラッツJulius-Tandler-Platzへ。そこで、トラム5番に乗り換えて、ドナウ運河を越えクロスター・ノイブルガー・シュトラーセKlosterneuburger Straßeまで行きます。


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さらにトラム31番に乗り換えてオーバー・アウガルテン・シュトラーセObere Augartenstraßeまで行くと、アウガルテン宮殿Palais Augartenの前に到着です。トラムを3本乗り継ぎました。目の前にはアウガルテンの広大な敷地を囲む白壁の塀がみえます。


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ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。


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さあ、アウガルテン宮殿にはいりましょう。


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ウィーンで音楽三昧:アウガルテン宮殿って見られない・・・

2013年6月21日金曜日@ウィーン/2回目

リヒテンシュタイン美術館Kunstmuseum Liechtensteinの公開時間までの余った時間を利用して、アウガルテン宮殿Palais Augartenに立ち寄ります。
アウガルテン宮殿の最寄りのトラム停留所のオーバー・アウガルテン・シュトラーセObere Augartenstraßeから、宮殿の白い塀沿いに歩いていくと、大きな門が見えてきます。


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近づいていくと、真っ白な門の建物が立派です。ここから、敷地内に入ります。


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門を入ると、広大な敷地に一本の並木道が続いています。


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しかし、雲一つない青空からの強い陽光は暑過ぎ! 道の傍らの並木の木陰に逃げ込んで陽の光を避けますが、それでも暑い!


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並木が尽きると、広大な前庭の奥の方に真っ白な建物が見えます。なかなか綺麗です。一身に陽光を浴びて、暑いことこの上なしです。


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この建物がアウガルテン宮殿かと思いきや、観光案内書にある宮殿の写真とは少し違っているようです。どうやら別の建物のようですね。


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とりあえず、この建物に入ってみると、突然、日本語で話しかけられ、びっくり。建物の受付の女性は日本人です。彼女によると、この建物はアウガルテン宮殿ではなくアウガルテン工房Neue Wiener Porzellanmanufaktur Augarten(アウガルテン磁器を制作)の建物だそうです。アウガルテン宮殿はウィーン少年合唱団の寄宿舎に使われていて見ることが出来ず、見学が出来るのは工房と美術館で、工房の見学は朝10時からのみとのこと。つまり、今から出来るのは、工房内の陶器美術館を見ることだけということです。saraiが宮殿が見られないのをとっても残念そうにしていると、前庭からちょっとだけ屋根が見えるわよとわざわざ外に出て案内してくれます。さらに、通りからもちょっとなら見えることを教えてくれました。ありがとう! とりあえずはこの敷地内をぶらぶらしましょう。

工房の前庭から右の方を見渡すと、奇妙な円形の建物があります。どうやら、あれは戦争時代の遺物、高射砲の砲台跡Gefechtsturm Augartenのようです。美しい庭園の中には似つかわしくありませんね。ただ、これも戦争の傷跡として、記憶に留めることも必要なのかもしれません。


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前庭の美しい景色を眺めますが、どうにも高射砲の砲台跡からは逃れられないようです。


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工房の建物の脇に綺麗なテラス席があります。ちょうどいい時間なので、工房内に併設したこのレストランでお昼でも頂こうかと思ったら、何かのパーティーの貸し切りで、食事はダメとのこと。ついてませんね。


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折角だから、せめてお庭でも歩いて帰りましょう。


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工房の奥には、樹木が整然と立ち並ぶ気持ちの良い庭園があります。


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木々の中を日陰を選んで、ゆっくり散策します。


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どこまでも宮殿らしい樹木の並木が美しい庭が続きます。


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並木と生垣の道が縦横に続いています。きりがないので、適当なところで切り上げましょう。


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前庭に戻ってきました。赤い花が綺麗です。


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イングリッシュガーデン風の花が植えられた庭を気持ちよく歩きます。


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花の庭が工房横のレストランまで続いています。レストランのテラス席ではパーティーが始まっています。


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薔薇の花が綺麗に咲いています。


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前庭から眺めるアウガルテン工房の建物はとても美しいです。


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そろそろアウガルテンを後にします。


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ウィーンで音楽三昧:ショッテンリンクの日本食レストランSAKURA

2013年6月21日金曜日@ウィーン/3回目

アウガルテン宮殿散策をそろそろ切り上げましょう。塀に沿って歩きますが、アウガルテン宮殿Palais Augartenの建物はほとんど見えません。とても残念。


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アウガルテン宮殿の敷地の外に出ます。アウガルテン磁器工房の案内板が出ています。ここはアウガルテン宮殿というよりも、アウガルテン磁器工房なんですね。ウィーン少年合唱団のプライバシーを守るためには、アウガルテン宮殿をブロックしているのはいいことかもしれません。


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来たときとは別の経路でトラムを乗り継いでリヒテンシュタイン美術館Kunstmuseum Liechtensteinに戻ります。トラム31番を降りた乗り換えの停留所のショッテンリンクSchottenringでトラム1番を待っていると、日本食レストランSAKURAが目の前に・・・


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特に日本食が食べたいわけではないのですが、チェックはしないといけませんね。とはいえ、定番の中国系の人が経営するパターンのお店です。どこかでお昼にしないといけないと思っていたので、ここにしましょう。


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店内はいかにも暑そうなので、リンク通りに面したテラス席に陣取ります。


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目の前がトラムの停留所で、トラムの出入りを見ているのも面白いものです。


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日本食レストランとは言え基本はウィーンスタイルで、まずは飲み物をオーダー。暑いので、アイスコーヒーのホイップクリーム抜き(アイス・カフェ・オーネ・ザーネ)をお願いします。コーヒーの上にアイスクリームがのっています。日本で言うコーヒーフロートですね。


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冷たいコーヒーにするには、アイスクリームをコーヒーに溶かします。これでアイスコーヒーもどきになります。


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食事の注文は、saraiはマグロ丼、配偶者は味噌ラーメン。さて、どんなものが出てくるのでしょうか。
まずは、マグロ丼についてくる味噌汁です。


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味噌汁をすすりながら、ウィーンのトラムを眺めるのも、乙なものです。


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マグロ丼は、マグロの照り焼きがご飯の上に乗ってます。このお店には、刺身も握り寿司もあるのにね。saraiはガックリです。生のマグロの刺身が乗ってくると期待していました。


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味噌ラーメンは、ちゃんと味噌ラーメンです。特別に美味しいというわけではないけど・・・。


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ポイントの高かったのはミネラルウォーターです。何と氷が付いてきて、冷たくて美味しい水になります。


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醤油はもちろんあります。キッコーマンではなく、ヤマサです。


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精算のときに、プラム酒(配偶者は梅酒だと言い張っています)のサービスがあります。シャーベットのように少し凍っていて、冷たくて美味しいです。


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2時半近くになったので、急いでリヒテンシュタイン美術館に向かいます。トラム1番でベルゼBörseの停留所へ。そこでトラムDに乗り換えて、リヒテンシュタイン美術館の最寄り駅ブラウエルンフェルドプラッツBauernfeldplatzです。
アウガルテン宮殿からリヒテンシュタイン美術館へのトラムの移動ルートを地図で確認しておきましょう。


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次はいよいよリヒテンシュタイン美術館の見学です。


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ジャン・ムイエールの芸術@上大岡ひまわりの郷 2014.10.5

今日は上大岡ひまわりの郷のコンサート・シリーズの2014年秋の1回目。ジャン・ムイエールはフランス室内楽の大御所的存在のヴァイオリニストです。ヴィア・ノヴァ四重奏団の第1ヴァイオリンを弾いていたそうです。そういうわけで、今日のコンサートはすべて、フランス音楽の室内楽でした。フランス音楽を存分に堪能したコンサートでした。

今日のプログラムを紹介しておきます。

  ヴァイオリン:ジャン・ムイエール
  チェロ:ギヨーム・エフレール
  ピアノ:金子陽子

  ラヴェル:ヴァイオリンとチェロのためのソナタ
  ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ ト短調
  ドビュッシー:ピアノ三重奏曲 ト長調

  《休憩》

  サン=サーンス:白鳥(《動物の謝肉祭》より)
  フォーレ:ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ長調 Op.13

   《アンコール》
     シューマン:ピアノ三重奏曲第1番 ニ短調 Op.63より、第2楽章~第3楽章

前半はラヴェルとドビュッシーの作品です。
まず、ラヴェルのヴァイオリンとチェロのためのソナタです。珍しい構成の室内楽です。第1楽章は最初に出てきた音型がずっと繰り返される《ボレロ》的というか、現代のミニマルミュージックにつながるような新しさを感じさせられますが、ムイエールのヴァイオリンの鋭さとエフレールのチェロの安定した響きの対照の妙も興味深く聴けました。第3楽章のレントは無調風の響きが新鮮に聴こえます。全体に起伏が大きい演奏でした。弦楽四重奏を切り詰めたような音楽で豊潤な響きに満ちており、いっそのこと、弦楽四重奏に拡張してほしいとも思えました。なかなかの名曲・名演奏でした。

次はドビュッシーの有名なヴァイオリン・ソナタ。これは実にユニークな演奏です。聴き慣れた演奏とは大きく異なった表現です。一体、どこがこんなに普通と異なる演奏に聴こえるのかと考えていましたが、あの幻想的で抒情的なメロディーラインが切り捨てられて、より鋭角的で表現主義的とも思える攻撃的な演奏になっています。ドビュッシー最晩年の、そして、最後の作品ということで、古典的で落ち着いた演奏が相場になっていますが、ムイエールはあえて、ドビュッシーの新たな飛躍に向けた作品の位置づけと考えたのかもしれません。確かにその後の音楽の流れを先取りしているような音楽のようにも感じられました。いつもこんな演奏を聴かされるのは嫌ですが、今日だけは実に新鮮で熱い響きを楽しめました。面白かったのはこの先鋭的とも言えるヴァイオリンの響きに対して、金子陽子のピアノはいかにもドビュッシーらしい普通の響きだったことです。ある意味、これも対照の妙ですね。

前半最後はドビュッシーのピアノ三重奏曲。最晩年のヴァイオリン・ソナタに対して、これは18歳のドビュッシーの作品です。印象派の旗手であったドビュッシーの作風が確立する前の作品で、ロマン派的な作品です。ロマンティックな美しい曲です。ムイエールの情熱的なヴァイオリンをエフレールのチェロと金子陽子のピアノが安定した響きで支えながら、若々しいドビュッシーを聴かせてくれました。滅多に聴けない作品が見事な演奏で聴けて、満足しました。

休憩後の後半はまずは通俗名曲とも言えるサン=サーンスの白鳥。相変わらず、安定したエフレールのチェロの響き。もっと、歌わせてくれてもいいのにと思わないわけでもありませんが、妙に媚びた演奏よりも上品な演奏のほうがいいので、これはこれでいいでしょう。あっさりとした演奏でした。

最後はフォーレのヴァイオリン・ソナタ第1番。これは実に素晴らしい演奏でした。この日、一番の演奏でした。改めて、このヴァイオリン・ソナタ第1番の素晴らしさも感じさせられました。有名なフランクのヴァイオリン・ソナタはこの曲が作曲された10年後に作曲されたそうで、このフォーレの作品は近代フランスの室内楽を開拓した最初の名曲と言えそうです。ムイエールのヴァイオリンは美しい響きですが、フランス風のお洒落な響きというよりも、そのひたむきな熱さに裏打ちされた先鋭さに特徴があります。フォーレが作り出した抒情的な美しいメロディーを聴衆に熱く語りかけてくれます。精妙な室内楽というよりも熱情的な音楽を感じさせられました。第1楽章から第4楽章まで、その熱い音楽に魅惑されて、じっと聴き入ってしまいました。

アンコールはシューマンのピアノ三重奏曲第1番。特に第3楽章のコラール風のメロディーの素晴らしさは胸に沁み入ってきました。シューマンの室内楽の真髄です。

70歳を過ぎた老ヴァイオリニストであるムイエールの若々しい熱情あふれる演奏に感銘を受けました。




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閑話休題:北陸であれこれ

2014年10月@福井

配偶者の実家のある北陸・福井を訪ね、定番の楽しみや意外な面白体験を味わいました。

まずは、贔屓にしているお餅屋さんでの体験。
愛車プリウスを駐車場に置いてお餅屋さんの店舗に向かおうとすると、後ろから声を掛けられます。お餅屋さんのお姉さんです。挨拶を交わしながらお店に入ります。すると、お店の一画に飾ってある面白いものが目に入ります。ススキの葉っぱにバッタがいっぱいとまっています。よく見ると、バッタは動きません。どうやら作り物のようですが、あまりにも本物そっくりなのに驚かされます。saraiと配偶者の様子を見たお餅屋さんのお姉さんが、そのススキとバッタをプレゼントしてくれました。
これがいただいたススキとバッタ。


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ちょっと拡大して見てみましょう。凄いでしょう。


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さらにもう一枚。リアルですね。


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バッタはこんな感じ。ススキの葉っぱで作ってあります。


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もう一匹、見てください。面白いでしょ。


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ところで、お餅屋さんに行ったのは、もちろんお餅を買うのが目的。このお店のお餅がsaraiの好物で、福井に行くたびに求めています。それを配偶者にお雑煮にしてもらっています。我が家では、お正月だけでなく1年中お雑煮を食べています。これがそのお餅。左側のお餅がお雑煮用です。


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saraiはこのお餅屋さんの関係者ではありませんが、このお餅屋さん(林餅店@福井市)のホームページはここです。

次は、温泉。北陸と言えば温泉ですね。久しぶりに芦原温泉でゆったり、ほっこりしてきました。泊まったのは《べにや》です。芦原温泉を代表する格式ある旅館です。旅館に着くと、玄関で綺麗な仲居さんたちがずらっと並んで、お出迎え。いやー、なかなか気持ちのいいものですね。通された部屋は広々とした落ち着きある和室。お部屋にはもちろん、宿のあちこちに活けられた花々のおもてなしも素晴らしい。


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部屋は日本庭園に面しています。とても気持ちが寛ぎます。


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部屋から直接、庭園に出られます。この庭園は池泉回遊式の庭園です。綺麗に手入れが行き届いています。


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露天風呂でほっこりして、美味しい懐石料理をいただきました。とても優しい味付けで格別の美味しさでした。
翌朝、ロビーでコーヒーをいただきながら、朝日に照らされた美しい庭園を眺めます。見事なお庭です。


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芦原温泉の帰りは松島水族館。ここはペンギンのお散歩で有名なので、ちょっと見ていきます。
いきなり、空中水槽を遊泳中のペンギンに遭遇。面白いですね。


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続いて、呼び物のペンギンのお散歩タイム。ペンギンたちが隊列を組んで、よちよちと歩いてきます。


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目の前を通り過ぎます。なかなか可愛いですね。


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ペンギンたちは周りの見物人をさほど気にしないで、歩き去っていきました。


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これはアザラシとのふれあいタイム。お姉さんのグーに口をくっつけて、とっても大人しくしています。


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ほら、こんなに甘えた表情です。


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定番のいるかショーを見て、水族館見学は終了。童心に帰りました。

最後は、福井のお土産ものを紹介しましょう。sarai厳選の美味しいものばかりです。
これは大好物の《竹田の厚揚げ》。なかでも谷口屋は今やブランド店です。


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配偶者が調理したのがこれ。福井でも毎日食べ、さらに自宅にも持ち帰って食べました。本当に美味しい!


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これは《小鯛のささ漬》。小さな樽にびっしりと詰まっています。配偶者に押し寿司にしてもらい、美味しくいただきました。


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これは羽二重餅。なんだかんだと言っても、福井のお菓子ではこれが一番。


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これは花らっきょう。このらっきょうを食べたら、ほかのらっきょうは食べられません。


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これは福井の清酒。有名なのは何と言っても《黒龍》ですが、芦原温泉の《べにや》でいただいた冷酒が美味しかったので、今回は《ときしらず》を購入しました。少し高価です。


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あとは、大野市は上庄の里芋が揃えば完全なのですが、まだ1ヵ月ほど経たないと出てきません。何とか手に入れないと、美味しいお雑煮が食べられません。

ということで、今回は福井の紹介編でした。


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テーマ : 温泉
ジャンル : 旅行

 

五嶋みどり・ヴァイオリン・リサイタル@サントリーホール 2014.10.7

五嶋みどりはもちろん、天才少女だった頃から名前は知っていましたが、その演奏を聴くのはこれが初めてです。一体、どんな演奏をするのか、楽しみです。

まず、今日のプログラムを紹介しておきます。

  ヴァイオリン:五嶋みどり
  ピアノ:オズガー・アイディン

  シューベルト:ピアノとヴァイオリンのためのソナチネ ニ長調 D384
  シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第2番 ニ短調 Op.121

  《休憩》

  モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 K304
  R.シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 Op.18

   《アンコール》
     ドビュッシー:『前奏曲集第1巻』から「亜麻色の髪の乙女」

まず、シューベルトのピアノとヴァイオリンのためのソナチネです。単純で明快な曲ですが、シューベルトらしいメロディアスな名曲です。しかし、その美しい曲が何故か、よく響いてきません。ヴァイオリンの音色自体は美しいのですが、ホールに響いてきません。時折、綺麗な旋律も聴こえてはきますが、全体としてはヴァイオリンの響きが低調に感じます。首をひねっているうちにこの短い曲が終了。不発のままに終わってしまった感じです。

次はシューマンのヴァイオリン・ソナタ第2番。今日のプログラムで一番期待していた曲です。気持ちを入れ直して、演奏に耳を傾けます。しかし、第2楽章までは依然として、ヴァイオリンの響きがもう一つの感がぬぐえません。そして、大好きな第3楽章。ピチカートでコラールの旋律が始まります。少し平板な表現に思えます。ピチカートの部分を終え、美しいレガートの演奏に耳を奪われ始めます。saraiの集中力も高まり、じっと音楽に没入します。ヴァイオリンの響きは小さな音量ですが、実に美しい音楽がそこにあります。ダブルストップの演奏になり、さらに楽趣が高まります。やっと、このあたりで、五嶋みどりの演奏スタイルの独自性が分かってきました。彼女のヴァイオリンは大きな響きで聴衆にこれみよがしに語りかけてくるのではなく、小さな響きでそっと内省的な音楽を奏でるだけで、その音楽を聴衆が自ら聴きにいかなければならないようです。誤解かもしれませんが、五嶋みどりの音楽は彼女だけで創造するのではなく、聴衆も参加して、一緒に作り上げていくものだと悟りました。そうすることで、聴衆一人一人とパーソナルに対話する音楽が生まれます。アクティブに彼女の音楽に参加することで、音楽の素晴らしい美しさを感じとることができます。第3楽章は素晴らしい感銘がありました。第4楽章はどうでしょう。やっぱり、そうでした。こちらからアクティブに彼女のヴァイオリンを聴きにいくと、そこには美しい音楽の本質的なものが感じられます。しかも単にヴァイオリンの美しい響きだけではなく、五嶋みどりの誠実で純粋な心を感じ取ることができました。心を開き、彼女と音楽を共有する。それが五嶋みどりの音楽の世界です。

休憩後の後半はまずは、モーツァルトの美しいヴァイオリン・ソナタ ホ短調 K304です。先ほどと同様に心を開いて、彼女の音楽に参加します。すると、えも言われないような美しいモーツァルトの抒情が感じられます。特に第2楽章の美しさはもううっとりとします。受け身に聴き流して、うっとりではなく、うっとりする音楽を彼女と一緒に作り上げるのです。ヴァイオリンの響きが聴こえてくる前に、自分なりの音楽を予測して組み立て、実際に聴こえてくる彼女のヴァイオリンの響きと合成しながら聴くという作業です。美しい音楽を感じ、また、五嶋みどりの純粋な心を受けとめることができました。こういう体験は初めてです。

最後はR.シュトラウスのヴァイオリン・ソナタ。これは実に素晴らしい演奏でした。この日、一番、心に響いてきました。自分なりに音楽を感じ取ることで、若き日のR.シュトラウスのリリックな音楽を存分に感じることができました。第2楽章の美しさは心に残りました。

音楽をじっくりと味わうことができました。しかし、聴衆として、大変な集中力を要したことも事実で、ぐったりと疲れました。半分、自分で音楽を創造したような感じです。こういう音楽の聴き方をしたのは長い人生で初めてのことで、そういう意味では面白い体験になりました。




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ウィーンで音楽三昧:リヒテンシュタイン美術館のガイドツアーはウェルカムシャンパンでスタート

2013年6月21日金曜日@ウィーン/4回目

アウガルテン宮殿Palais Augartenで時間をつぶして、そこから取って返し、ガイドツアーの始まる3時の少し前にリヒテンシュタイン美術館Kunstmuseum Liechtensteinに戻ってきました。日陰のベンチには、ガイドツアー開始を待っていると思われる人が何人かいます。私達もそれに加わります。同じベンチに座っている人は、スウェーデンから来た家族です。ちょっと会話を交わしながら、ガイドツアー開始を待ちます。

リヒテンシュタイン宮殿の方を何気なく眺めていたら、とある一団が目に入ります。ウェディングのようです。


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配偶者が花嫁の姿を写真に収めようとして、飛び出していきます。配偶者がオメデトウと声を掛けると、花嫁が振り返ってくれます。美しい女性です。


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3時近くになり、sarai達も宮殿内に入ります。まずは1人20ユーロもする高価なチケットを購入。


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高価なチケットですが、ウェルカムシャンパンのサービスが付いています。なかなか気が利いていますね。


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宮殿のロビーには、豪華な馬車が飾ってあります。


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この馬車を鑑賞しながら、シャンパンカクテルを美味しくいただきます。乾杯!


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バロック様式の意匠が凝らされた馬車の美しさに感嘆します。


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ところで、リヒテンシュタイン宮殿Palais Liechtensteinはこの庭園宮殿Gartenpalais以外に、旧市内(リング内)にもシティパレスStadtpalaisがもうひとつあり、そのシティパレスのガイドツアーも今日の夕方実施される予定になっています。両方のリヒテンシュタイン宮殿を見学できるコンビチケットはなんと1人38ユーロと高額です。もちろん、そちらはパスです。今夜はウィーン国立歌劇場でオペラを観ますからね。

リヒテンシュタイン宮殿のロビーはバロック様式で美しいものです。丸みを帯びた天井には、絵画がはめ込まれています。


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絵画1枚1枚をちゃんとは鑑賞しませんが、とても豪華な雰囲気です。


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ロビーの前庭側は大きなガラス張りの窓が並び、明るい光が差し込んできます。この明るい光がロビー全体を包み込み、美しい内部空間を形作っています。


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ロビーから2階へと続く階段も美しいです。


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ロビーにいると、どうしても豪華な馬車が気になります。近づいて、しっかりと鑑賞。


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馬車の周りをぐるぐる周って仔細に観察します。ため息の出るほど美しいですね。さすがにお金持ちのリヒテンシュタイン公爵家です。


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壁際にさりげなく置いてある飾りも見事。これもバロックですね。


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20ユーロと高額なチケットにもかかわらず、なんだかんだと20人ほどの見学客が集まりました。
3時ちょうどにガイドツアーの解説が始まります。ところがこれがドイツ語のみの解説。英語での説明は一切ありません。ちんぷんかんぷんです。


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そういえば、先程ベンチで一緒だったスウェーデン人の青年(少年?)が、配偶者にドイツ語が分かるのかと話しかけてきたそうです(英語で)。英語がちょっと分かるだけと答えると、このツアーはドイツ語だよと教えてくれたそうです。配偶者は「だって、ドイツ語しかないんだからしかたがないじゃない」・・・と言いたかったそうですが、「分かっているわよ」と答えておいたとのこと。彼も、ドイツ語はダメだったようです。結論から言うと、ドイツ語のわかる人はツアーの中には半分もいないようでした。とっても丁寧に解説してくれていたのですが、残念ですね。英語の方が分かる人のほうが多かったかもね。こういうものは海外からの観光客の見るものでしょうから、英語での説明も加えるべきでしょう。
ともあれ、ガイドツアーが始まります。


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ウィーンで音楽三昧:リヒテンシュタイン美術館のガイドツアーは期待外れ・・・オペラは最高の新人ソプラノ登場

2013年6月21日金曜日@ウィーン/5回目

リヒテンシュタイン美術館Kunstmuseum Liechtensteinのガイドツアーが始まり、ガイドの先導で20人ほどのツアー客がぞろぞろと宮殿内を移動します。


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まずはヨーロッパでは定番の図書室です。素晴らしい空間です。図書室って、書籍を所蔵するのが目的か、華麗な装飾が目的か、どうもヨーロッパ文化は推し測りがたいところがあります。


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図書室から移動するときに彫像が目につきます。これはディアナでしょうか。


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階段を上って階上に移動。なかなか長い階段です。


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大広間に出ます。天井が素晴らしいです。


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次の部屋も豪華です。天井画と壁の装飾、豪華としか言えません。


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感嘆しながら部屋を見渡します。


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分からないドイツ語の解説を聴き流しながら、豪華な内部を移動していきます。
大金持ちの国リヒテンシュタインらしく、内部の装飾が素晴らしいのはもちろん、本当に手の込んだ家具調度品が素晴らしいです。


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家具は素晴らしいのですが、期待した絵画は大したものが見当たりません。


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壁にはいっぱい絵画が並べられていますが、芸術品というよりも家具同様に装飾品に思えます。


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日本でもリヒテンシュタイン美術展が開催されてましたが、そのまま海外での出稼ぎが続いてるのかもしれませんね。そちらにいいものが行ってしまったんでしょう。これではリヒテンシュタイン美術館の鑑賞というよりもリヒテンシュタイン宮殿の拝観になってしまいます。
ガイドツアーの最後はトイレタイム。地下のトイレを拝借します。もちろん清潔なトイレです。これはトイレ前のロビー。


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このロビーにリヒテンシュタイン美術館のポスターが張り出されています。ポスターには有名な絵が印刷されています。


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しかし、この絵はここでは見られませんでした。一体、どこに行ってるんでしょう。
これは次のポスター。


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また別のポスター。


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このポスターもいいですね。これだったら、ポスター展でもやってくれたほうがよかったかな。


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それにしても、これらのポスターにあった絵画は一枚も展示されていませんでした。あー、残念。
残念な思いを抱いて、リヒテンシュタイン宮殿を出ます。門の先に見える宮殿の向かいの建物も綺麗ですね。


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門を出て、リヒテンシュタイン宮殿に別れを告げます。


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予定外に長時間の観光をしてしまいました。早くホテルに戻って、今夜のオペラに備えて休憩しましょう。

さて、今日のオペラはウィーン国立歌劇場Wiener Staatsoperでグノーの《ロメオとジュリエット》です。これが今日のチケット。現在売り出し中の若手ソプラノ、ニーノ・マチャイゼを間近で聴けそうです。


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ウィーン国立歌劇場に着くと、何か様子がおかしいので慌てて出演者のポスターを見ると、何と主役のソプラノのニーノ・マチャイゼが出演キャンセルして代役の出演・・・ガックリ落胆。代役のソプラノは、ウィーン国立歌劇場に初デビューというまったくの新人です。これは全然期待できませんね。ところが、その代役のソプラノ、ソーニャ・ヨンチェヴァが素晴らしくて、思いがけず大当たり。saraiは大満足です。詳細はここにアップ済です。

ところで、オペラの幕間の休憩時間にテラスに出て涼んだ後、屋内に戻ろうとドアを開けると、そこにとっても派手やかな、よく知っている顔が・・・昨夜のオペラ《カプリッチョ》で素晴らしい歌を聴かせてくれた主役のソプラノのルネ・フレミングです。あまりの驚きに、一瞬固まってしまいます。間近から、メトロポリタンオペラの歌姫、いや、世界の歌姫のご尊顔に接してしまいます。素晴らしいおまけが付いてきました。
今夜は気持ち良く、休めます。


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ウィーンで音楽三昧:最後の観光はドナウタワー。まずは国連シティへ

2013年6月22日土曜日@ウィーン/1回目

旅の23日目です。ウィーン滞在4日目です。

相変わらず快晴です。少し風は涼しいですが、陽射しは暑いです。それでも、昨日までに比べたらずい分過ごしやすくなりました。

実質、今日がウィーン最終日。疲れもたまってきているので、歩かずに観光するには・・・ドナウタワーDonauturmからウィーンWienの街を一望するというのはどうでしょうか。ウィーンでは、いつも遠くにドナウタワーが見えていますが、まだ上ったことがありません。ちょうどいい機会です。元気を出して行ってみましょう。

地下鉄U11本で最寄り駅まで行けます。ドナウタワーは最寄り駅、カイザーミューレン・ウィーン・インターナショナルセンターKaisermühlen-Vienna International Centreからは歩いて20分、またはバスを利用して徒歩5分とのことです。地下鉄U1に乗って、ドナウ川の中洲に到着します。


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ドナウタワーの最寄り駅です。ウィーンには珍しい高層ビル群がお出迎えです。


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ここは国連シティUNO Cityですが、ユニシスなどの民間のビルも建っています。


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駅から出ると、目の前がバス停です。すぐ横に国連の巨大な建物が建っています。


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この駅は地下鉄の駅ですが、地上駅になっています。ドナウ川Donauを橋梁で渡るからです。


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ピクニックにでも出掛けるような雰囲気の大勢の人がバスを待っています。ドナウタワー行きのバスは20Bです。しばらく待っていると、番号ではなく行き先の名称を表示したバスがやって来て、ほとんどの人が乗り込もうとします。


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ドナウタワーに行くかと運転手に聞くと、行かないよとの返事。バスが出ていくと、ほとんどバスを待つ人はいません。


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時刻表を見るとドナウタワー行きは30分に1本しかなく、どうも行ったばかりのようです。待っていても仕方がないので、ブラブラと歩いていきましょう。ドナウタワーDonauturmという標識が出ているので、それに従って階段を上がっていきます。


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階段の上は人工地盤のような広場になっていて、その中に散歩道が続いています。


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まわりの国連の建物を眺めながら歩き始めます。ウィーンの国連シティはニューヨーク、ジュネーブに続いて3番目に作られた国連本部で、敷地と建物はオーストリアが国連に99年間貸し出しているそうです。


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散歩道の先にはドナウタワーが見えてきます。


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建物の間に入りますが、建物の上方にドナウタワーは聳え立っています。


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人工地盤の先もビルの間を歩道橋が繋ぎ、地上の道路をまたいで2階の通廊を歩いていけます。安全で便利です。ドナウタワーを目指して、まずはドナウパークDonauparkに向かいます。


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土曜日のせいか、歩く人も少なく静かです。ドナウパークの緑も近づいてきます。


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ドナウタワーも大きく見えるようになってきます。


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国連の建物の端っこまでやってきました。国連の建物を抜けると、ドナウパークです。


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これからドナウパークを歩きます。


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ウィーンで音楽三昧:ドナウパークを抜けてドナウタワーに到着

2013年6月22日土曜日@ウィーン/2回目

ドナウタワーDonauturumに向かって歩いていますが、国連シティUNO Cityを抜けてドナウパークDonauparkの前に出ます。ドナウタワーは大きく見えています。


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ドナウタワーまではドナウパークの公園地帯を抜けていくので、散策気分で行けそうです。大きな樹木もあり、涼しい木陰を歩けそうです。


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ドナウパークの散策路に入ります。


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樹木の中を歩きます。ここがドナウ川Donauの中洲とは思えませんね。


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樹木地帯を抜けると、芝生が見えてきます。ドナウタワーは近過ぎて、尖端は写真からはみ出します。


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緑の芝生が美しいです。お花も綺麗に植えられています。ドナウタワーはもうすぐそこです。


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芝生の上では、散歩をする人、ソフトボールを楽しむ集団など思い思いに楽しんでいます。それらを眺めながら歩きます。


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目標物のドナウタワーはすぐそこにしっかり見えています。


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木陰でシートを広げて食事を楽しむ人もいますね。


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後ろを振り返ると、国連シティもかなり遠くなっています。


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ドナウタワーのほぼ真下に着きます。見上げると、タワーはとても高く聳えています。


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ドナウタワーの前には観光バスが停まっています。観光客が集まってきているようです。そばには線路も通っていますが、ミニ鉄道でもあるのかな。


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ドナウタワーに入ると、人で賑わっています。窓口に並んで展望台に上るチケットを買います。


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これが購入したチケット。1人7.4ユーロ(約1000円)です。


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展望台へはエレベーターで上がります。エレベーターに乗ると、係の人が日本人かいと聞いてきます。そうだと答えると、日本語の説明が流れ始めます。なかなか親切ですね。その説明によると、タワーは250メートルあり、最高部へはエレベーターで35秒で上れるそうです。

展望台からの眺めを楽しみましょう。



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ウィーンで音楽三昧:ドナウタワーからの絶景、そして、展望レストランへ

2013年6月22日土曜日@ウィーン/3回目

ドナウタワーDonauturmの展望台にエレベーターで上ります。そこからの眺めは素晴らしいです。ドナウ川Donauの向こうにウィーンWienの街が広がっています。


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絶好の天気なので、タワーの展望レストランで眺めを楽しみながら、食事をしましょう。レストランを恐る恐る覗きます。空いているでしょうか。


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予約を入れてなかったのですが、席を用意してもらえます。結構混んでいます。やはり、予約してから出掛ける方が安心ですね。この旅ももうすぐ終わりなので、張り込んで3コースメニューを贅沢にいただきます。展望レストランはゆっくり回転しているので、どの席を選んでも360度ぐるりと景色を眺めることができます。今はドナウ川の向こうにウィーンの森が見えています。ドナウ川は2本に分かれていますが、向こう側がドナウ川の本流で、手前はドナウ川の真ん中に人工的に作った細長い中洲ドナウインゼルDonauinselで仕切った新ドナウ川Neue Donauです。新ドナウ川はダムで堰き止められていますが、雪解けの増水時には解放されます。


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カーレンベルクKahlenbergの丘をズームアップして眺めます。丘の上の展望台が何とか見えます。


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展望レストランは次第に右の方に回転していきます。右手に「アルテドナウ」(Alte Donau 旧ドナウ)が見えてきます。これはドナウ川がこの辺りで蛇行していた支流の名残りです。1870年代に治水工事で堰き止められて、三日月湖になっています。したがって、現在は水の流れはありません。


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このアルテドナウはもともとドナウ川の支流だったので、見かけは川のように見えます。アルテドナウの先はウィーンの郊外になります。


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眺めに夢中になっているうちに、よく冷えたスパークリングワインが運ばれてきます。絶景を眺めながら、いただきましょう。乾杯!


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パンも運ばれてきたので、パンをおつまみにワインを飲みます。


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アルテドナウの右手の方が見えてきます。アルテドナウにかかる橋も見えます。この橋は地下鉄U1が渡る橋です。


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もう少し回転すると、ビル群が見えてきます。国連シティUNO Cityに連なるビルで大きなビルはホテルでしょう。


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これが展望レストランの様子です。窓に沿って、テーブルが並んでいます。満席状態でとても賑わっています。皆さん、家族連れですね。


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国連シティが真正面に見えてきます。手前には、先ほど歩いていたドナウパークDonauparkの緑も見えています。


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料理が運ばれてきます。最初はコンソメスープです。


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こちらはポタージュスープ。


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国連シティの右側にドナウ川、新ドナウ川が見えてきました。もうすぐ1周して、最初のビューポイントに戻ってきます。


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今度はウィーンの市街地をよく観察してみましょう。展望レストランでの眺めを楽しみながらの食事は続きます。



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ウィーンで音楽三昧:ドナウタワーの展望レストランで美味しいランチと素晴らしい眺望

2013年6月22日土曜日@ウィーン/4回目

ドナウタワーDonauturmの展望レストランがほぼ1回転して、ウィーンWienの市街地が見える方に周ってきます。広い樹木が見えます。あれはプラーター公園Wiener Praterでしょう。遊園地も見えます。


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大観覧車も見えます。


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今度はフンデルトヴァッサーが設計したごみ処理場Müllverbrennungsanlage Spittelauの派手な建物を発見。まるで宝探しをしているようです。


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遂にウィーンのシンボル、聖シュテファン大聖堂Stephansdomを発見。


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今度はアウガルテン宮殿Palais Augartenの緑地が見えます。樹木の間に高射砲台跡の巨大な建物も見えます。緑地の先には、左手にヴォティーフ教会Votivkircheも見えます。


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再びカーレンベルクKahlenbergの丘が見えてきます。2周目にはいります。


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手前にはドナウ川が見えます。一番手前に見える橋は地下鉄U6の橋で橋上駅のノイエ・ドナウ Neue Donauも見えます。中洲は賑やかなイベント会場のようです。


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ドナウ川の手前の方に目を移すと、大きな橋が見えます。ブリギッテナウアー橋Brigittenauer Brückeです。ウィーン市内には、ドナウ川に多くの橋が架けられています。


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三日月湖のアルテドナウAlte Donauが見えてきます。アルテドナウの先に大きな教会が見えます。ウィーン21区の基幹教会のドナウフェルド教会Donaufelder Pfarrkircheです。派手な装飾ですね。


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アルテドナウの先はウィーン郊外で、さらにその先は大平原が広がっています。遠くの平原の先はチェコも見えそうな感じです。


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アルテドナウの手前の岸辺では大勢の人達が日光浴をしているようです。海のないウィーンでは川岸がビーチなんですね。先程駅前から多くの人が乗ったバスは、ここに行くバスだったのかもしれません。


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展望レストランが1周半したところで、ランチのメインが運ばれてきます。
定番のウィーナー・シュニッツェルです。


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これは魚のグリルの盛り合わせです。


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なかなか美味しいです。我々が本格的に食事を始める頃には、まわりのテーブルはがらがらに空いてきました。もう2時近くでお昼時を過ぎたからでしょう。


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食事していると、またまた聖シュテファン大聖堂Stephansdomが見えてきます。展望レストランも3周目にはいるところです。


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ドナウタワーから見たウィーン市内のランドマークを地図で確認しておきましょう。


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今日は他に予定もないので、景色を眺めながらゆっくりとランチを楽しみます。


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破滅の予感:ゲルギエフ+マリインスキー歌劇場管弦楽団@サントリーホール 2014.10.14

ゲルギエフとマリインスキー歌劇場管弦楽団のコンビのショスタコーヴィチはたびたび聴いていますが、今日の演奏は大変な名演でした。
ショスタコーヴィチの交響曲第8番はいわゆる戦争交響曲の中核をなす作品で、第2次世界大戦の独露戦線の終盤にさしかかる頃に作曲されました。ゲルギエフは戦争交響曲を第4番から第9番までに拡大して捉え、これまでも力を入れてきました。この第8番もたびたび取り上げてきた作品で、力演を期待していました。ブログ表題の《破滅の予感》は、第4楽章、第5楽章で、作曲家と演奏家が戦争の果てにあるものをどう表現しようとしたかをsaraiが受け止めた結果です。決して、演奏が破綻しそうだったという意味ではありません(笑い)。
第1楽章から第3楽章までは、大変、暴力的・破壊的な音楽が心に突き刺さります。まあ、誰が演奏しても、この曲は暴力的・破壊的ですが、今日の演奏はメリハリを付けて、暴力的・破壊的な部分に焦点を合わせたような演奏です。ですから、その部分に差し掛かると事前に分かっているにも関わらず、大変な衝撃を受けます。精神的だけでなく、肉体的にも、心臓が震えます。戦争というものがこんなに暴力的・破壊的で非人間的なものか、戦争体験のないsaraiには正直、分かりませんが、痛切に心が痛む音楽です。第3楽章から第4楽章へは続いて演奏されますが、その経過部分はまさに地獄のふたが開いたという感じの恐怖感に襲われる音楽の大爆発。そして、その後に続く第4楽章はこの交響曲の最重要パートとも思えるパッサカリアです。パッサカリアというとブラームスの交響曲第4番の終楽章のような美しい音楽を想像しますが、ショスタコーヴィチは不気味な響きの音楽です。冒頭は低弦の強い響きの上に、第2ヴァイオリンが弱い響きながら、存在感露わな異様な響きを見事に演奏します。素晴らしい音楽表現です。次第に第2ヴァイオリンの響きが明確に姿を現し、さらにヴィオラが加わり、無調的な響きで不気味さを増していきます。最後に第1ヴァイオリンも加わり、弦楽合奏で不気味な幻想を表現。戦争の果てにあるものは勝利の歓声ではなく、空虚な悲惨さだけであるかのようです。今日の演奏はこの第4楽章の演奏の素晴らしいことに驚嘆しました。あのムラヴィンスキーのCDにも匹敵する最高の演奏です。この第4楽章までで、《戦争》は終わりを告げます。続いて演奏される第5楽章はいつも解釈が難しい部分です。ベルリオーズの《幻想交響曲》の終楽章のようにエピローグなのかしらとも思いますが、今日の演奏ではどう表現されるか、固唾を飲んで、聴き入ります。交響曲第8番はハ短調の暗く激しい曲ですが、第5楽章はハ長調で始まり、見かけ上、明るい色彩です。しかし、ショスタコーヴィチの音楽の特徴である2面性に満ちていて、見かけ上の明るさの底流には暗いドロドロとしたものがはっきりと表現される演奏です。不安感と言ってもいいかもしれません。そのドロドロとした不安感が次第に強まっていき、頂点で爆発します。第1楽章の暴力的・破壊的な音楽が回帰します。ここに至り、この第5楽章の意味合いが明確になります。戦争が終わっての見せかけの平和は砕け散り、《破滅の予感》が示されます。第2次世界大戦はそれまでの戦争とは異なりました。暴力的・破壊的な人間の本能がそれまで築き上げられた安定した社会・文化を木端微塵に粉砕できることを如実に示しました。このショスタコーヴィチの交響曲第8番は第2次世界大戦後の人間社会への《破滅の予感》の警告です。saraiは幸運にも戦争を知らずに(実際には世界は平和ではありませんでしたが)に暮らしてきましたが、今はかりそめの平和。フロイトが言うように人間の欲望、それも暴力的な本能がいつか牙をむくか、分からないわけで、それは明日かもしれない。第5楽章を終えると、思わず、戦慄を覚えました。約70年前に作曲された音楽ですが、恐怖に満ちた音楽は今日なお、現代的です。第2次世界大戦は芸術を超えた芸術を生みました。美術ではピカソの《ゲルニカ》。音楽では、バルトークの《弦楽器と打楽器とチェレスタのための音楽》に並び、この作品が限界状況を感じさせられるものです。
繰り返しますが、今日の演奏は大変な名演でした。特に第4楽章から第5楽章は忘れられないような演奏でした。

このコンサートに向けて、予習したのは以下。

 キリル・コンドラシン指揮/モスクワ・フィル(1961年?)。
 クルト・ザンデルリンク指揮/ベルリン・フィル(1997年)。 CDではなく、NHKの放送録画。
 エフゲニー・ムラヴィンスキー指揮/レニングラード・フィル(1982年)。
 ベルナルト・ハイティンク指揮/ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(1983年)。

コンドラシンは古い録音ですが、火の玉のような熱い演奏に感動します。第1楽章のスネアドラムが鳴るところでは興奮のあまり、感涙しました。ザンデルリンクの指揮の見事さ・迫力には驚嘆します。冷戦を生き抜いてきた人がベルリンの壁崩壊の後、まさかベルリン・フィルを振って、こんな凄絶な演奏をするとは・・・絶句です。最高の演奏です。ムラヴィンスキーはこの曲を初演した人ですが、初演の約40年後にこんな凄い演奏をしたとはね。この演奏は規範となるべき演奏でしょう。ハイティンクはロシア人指揮者以外では初めて、ショスタコーヴィチの交響曲全集を録音しましたが、この第8番はなかでも得意中の得意。素晴らしい演奏に聴き惚れます。なお、以前聴いたネーメ・ヤルヴィ指揮ロイヤル・スコティッシュ管弦楽団も素晴らしい演奏でした。あっ、肝心のゲルギエフが抜けています。彼はマリインスキー歌劇場管弦楽団と2回録音しています。最近録音したCDが期待できそうです。今回はあえて事前には聴きませんでした。そのうちに聴きましょう。

ところで今日は最初にブラームスのピアノ協奏曲第2番が演奏されました。ピアノのネルソン・フレイレを生で聴くのは初めてでしたが、第1楽章から第2楽章はピアノの強奏時の響きが悪く、あまり感心しませんでしたが、第3楽章の抒情的なフレーズから音の響きや表現も素晴らしくなり、第4楽章は強奏も含めて、なかなかの演奏でした。第1楽章から第2楽章の響きの悪さが惜しまれる演奏でした。ゲルギエフ指揮のオーケストラもブラームスを十全に表現しているとは言い難い感じ。まあ、全体として、もう一つでした。

そうそう、アンコールのワーグナーは実に壮大な演奏で素晴らしいものでした。さすがにオペラはお手の物ですね。

今日のプログラムは以下です。

  指揮:ワレリー・ゲルギエフ
  ピアノ:ネルソン・フレイレ
  管弦楽:マリインスキー歌劇場管弦楽団

  ブラームス:ピアノ協奏曲第2番 Op.83

   《アンコール》ピアノ・ソロ
    グルック/ズガン・バーティー編:歌劇『オルフェオとエウリディーチェ』から「精霊の踊り」

   《休憩》

  ショスタコーヴィチ:交響曲第8番 Op.65

   《アンコール》
    ワーグナー:歌劇『ローエングリン』から第一幕への前奏曲




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ウィーンで音楽三昧:ドナウタワーの眺望を満喫、そして、夜は超弩級のコンサート《グレの歌》

2013年6月22日土曜日@ウィーン/5回目


ドナウタワーDonauturmの3周目で、ウラニア天文台Urania Sternwarteを発見。その向こうに見えるドームはカールス教会Karlskircheのようです。


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先ほどから、ウィーンWienの上空をずっとヘリコプターが飛行しているのも見えます。


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これはカーレンベルクKahlenbergの丘の麓です。グリンツィングGrinzingの辺りでしょうか。


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再びアルテドナウAlte Donauの三日月湖が見えてきます。


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アルテドナウの川岸のビーチで楽しんでいる人達がよく見えます。


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4周目にかかり、今度はベルヴェデーレ宮殿Schloss Belvedereを発見。遠目にも優美な姿です。


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ウィーンの上空も賑やかです。小型飛行機が宣伝用の旗を引っ張りながら飛び回っています。


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食事の最後のデザートはソルベです。


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ゆったり2時間以上の食事で5回転以上も360度のパノラマを楽しみました。ドナウ川をこんなによく見たのは初めてです。中洲がずい分多いのですね。市内も目を凝らせば、聖シュテファン大聖堂Stephansdomやベルヴェデーレ宮殿Schloss Belvedereなど、いろんなものを見ることができます。なかなかの絶景です。ゆったり景色を眺めながらの楽しいランチでした。

ドナウタワーを下りると、タワーの前には綺麗な花園。花々は明るい陽光を浴びています。


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白い薔薇の上にタワーが聳え立っています。


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再び、ドナウパークDonauparkの中を抜けていきます。


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最後に振り返って、ドナウタワーの姿を眺めます。


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ドナウパークから直接、地下鉄駅に向かうのは面白くないので、アルテドナウ沿いに多くの人が水着で日光浴をしているのが見えた辺りを通っていきましょう。


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近くに行ってみると、そのエリアにはプールもあり、人々は泳いだりプールサイドでチェアに寝そべるなど思い思いに過ごしています。このエリアに入るには入場料がいるようです。有料ビーチなので、設備も整い過ごしやすそうです。ここから地下鉄駅に歩き、U1の地下鉄でホテルに戻ります。

ホテルでゆっくりと休養して、この旅の最後のコンサートを聴きにコンツェルトハウスWiener Konzerthausに出かけます。配偶者は着物を着ていくとのこと。天候が悪かったり暑すぎたりで、まだ2回しか着ていませんからね。が、配偶者が着物を着始めた頃から雷がゴロゴロ鳴り出し、ついに雨が降りだしてしまいます。雨はそんなに激しくはなくすぐに止みそうですが、タクシーを奮発します。楽チンでコンツェルトハウスに到着です。一雨降ったので涼しくなりました。今夜は、シェーンベルクの大曲《グレの歌》です。チケットはこれ。2列目のど真ん中で滅多に聴けない曲を鑑賞します。


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凄いキャストでコンツェルトハウスのグローサーザールにピアノッシモから超巨大なフォルテまでが響き、轟きわたりました。これは一生に1度しか聴けないコンサートです。だって、ウィーンでしかこんな響きを体験できないでしょう。間近で聴いたソプラノのアンゲラ・デノケの素晴らしい歌唱、そして彼女の表情は脳裏に強く刻み込まれ、忘れることはできないでしょう。メゾソプラノの藤村実穂子の森鳩の歌も素晴らしいものでした。この森鳩役は今、世界中で彼女以上に歌える人はいないでしょう。枚挙できないほど賛辞を送らないといけない内容のぎっしりつまったコンサートでした。詳細はここにアップ済です。
ともかく、今年の4月、6月の合計50日近い旅の総決算にふさわしい偉大なコンサート・・・すっかり満足・納得です。

コンサートでは、saraiのブログの読者の方ともお会いでき、楽しくおしゃべりさせてもらいました。
コンサート後は、ウィーンのお友達Hさんと夜遅くまで、音楽論・宗教論等々を熱く語り合いました。お友達Hさんともしばらくのお別れになります。明るい笑顔でのお別れでした。

ホテルに帰って、さあ帰国モード。何としてもWEBチェックインを済ませないといけません。ANAは自動チェックインですが、不親切にもフランクフルト~成田までしかやってくれません。ウィーン~フランクフルトはANAのサイトではチェックインできず、オーストリア航空のサイトで苦労して何とかチェックイン。次は、印刷情報をプリントアウトする必要があります。オーストリア航空はPDFファイルなので、USBメモリーに格納して、ホテルのプリンターで簡単に印刷できます。ANAの場合はPDF化してくれないので、HTMLファイルを保存して印刷する必要があり、面倒です。結局、IEではうまく行かず(バーコードが印刷できない)、FIREFOXで保存して何とかクリアー。ANAはチェックイン情報のPDF化と乗り継ぎ航空会社便のWEBチェックインができるように、サービス向上に早く努めてもらいたいものです。特にPDF化は欧州系の航空会社では常識です。これもガラパゴス化のひとつで、国際標準になっていないものと言えるでしょう。

さあ、帰国準備もできました。明日はそこそこ早起きして、買い物と最後のウィーンのカフェ訪問を楽しむ予定です。


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テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

 

ウィーンで音楽三昧:帰国日の朝、カフェ・ハイナーで朝食

2013年6月23日日曜日@ウィーン/1回目

旅の24日目です。ウィーン滞在5日目です。

今日は、日本に向けて飛び立ちます。長い旅でした。
昨夜は遅くまで荷物の整理をしたり、ブログを書いていたりしていました。さっぱり汗を流して、旅立ちの準備をしましょう。今日もよい天気です。少し過ごしやすくなってきましたが、まだまだ日中は暑くなりそうです。

出発は夕方の便なので、それまではウィーンWienの街を歩きます。まずは、お土産の調達を兼ねてケルントナー通りKärntner Straßeに出掛け、saraiの1番のお気に入りのカフェ・ハイナーCafe L.Heinerで朝食を食べましょう。saraiにしては珍しく朝早い行動です。10時過ぎにホテルをチェックアウトし、荷物を預かってもらいます。地下鉄でシュテファンズ・プラッツStephansplatzまで出て、カフェ・ハイナーに行きます。まだ朝早いのでしょうか、カフェ・ハイナーの中は空いています。


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メニューを見ながら、ゆっくりと検討。それにしてもこんなにガラガラのカフェ・ハイナーは初めてです。朝はこんな風なんですね。


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ハムとチーズ、ゆで卵の定番の朝食を頂くことにしますが、saraiはプロセッコ(スパークリング・ワイン)付きにしましょう。ヨーロッパならではの朝食です。
早速、紅茶とプロセッコが運ばれてきます。


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残りの朝食セットも運ばれてきます。


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クロワッサンがとても美味しいです。これが全部揃った朝食です。


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朝食をたっぷり頂いたところで、買い物に行きましょう。
近くの高級スーパー、ユリウス・マインルJulius Meinlでお土産の調達です。なんだか通りを歩く人も少な目です。そうか、今日は日曜日ですね。お店はお休みでしょうか。あまり買い物をしないので日曜日はお店がお休みということを気にしたことがありませんが、今でもそうなのでしょうか。通りのお店を覗いてみると、やはりお休みが多いようですね。嫌な予感・・・目指すスーパー、ユリウス・マインルもお休みでした。困りましたね。もうひとつのスーパーにも行ってみましたが、やはりお休みです。仕方がないので、ホテル近くのスーパーに期待してみましょう。庶民のスーパーですから、日曜日でもやっているかもしれませんね。もう少し時間があるので、この辺り(グラーベンGraben、コールマルクトKohlmarkt)を散策してみましょう。コールマルクトの通りを歩いて、ミヒャエル門Michaeltorの方に向かいます。


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改めて、立派な建物や教会が多いのに驚きます。聖ミヒャエル教会St. Michael Kircheに入ってみましょう。
バロックの彫刻で装飾された美しい内陣です。


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後ろを振り返ります。ウィーンの教会としてはこじんまりした内部空間です。


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ざっと見物したところで外に出ます。聖ミヒャエル教会の高い尖塔が見えます。78mもあるそうです。1250年に建設されたそうです。後期ロマネスクから初期ゴシックという感じの美しい塔です。


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ライトシュールガッセReitschulgasseの路地を抜けて、ヨーゼフプラッツJosefsplatzに出ます。広場の中央にはヨーゼフ2世の騎馬像が立っています。正面の建物は国立図書館Österreichische Nationalbibliothekです。以前見学しましたが、美しい内部になっています。


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広場を挟んで国立図書館と向かい合わせに建っているのは、パラヴィチーニ宮殿Palais Pallavicini。美しいバロック様式の建物です。


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説明文を読むと、1783年から1784年頃に建てられたようです。


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ヨーゼフプラッツには、由緒あるアウグスティナー教会Augustinerkircheが建っています。


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教会の中を覘いてみます。教会ではミサのオルガンや合唱の最中です。そっと中に入り椅子に腰かけて、その教会音楽に耳を傾けます。


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やがて音楽が終了。


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今日は日曜ミサだったようです。これが今日のプログラム。ピエトロ・マスカーニのミサ曲の演奏でした。


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ウィーンの日曜の朝はこういう文化ですね。アウグスティナー教会の外に出て、教会の塔を見上げます。


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もう少し、散策を続けましょう。

今日の散策ルート(コールマルクトからアウグスティナー教会まで)を地図で確認しておきましょう。


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ウィーンで音楽三昧:グラーベン通り、コールマルクト通りあたりをぐるりと散策

2013年6月23日日曜日@ウィーン/2回目

アウグスティナー教会Augustinerkircheのミサを少し聴いて、ヨーゼフプラッツJosefsplatzの路地に出ます。路地を少し進み、左手の路地のシュピーゲルガッセSpiegelgasseを覗くと、オーストリア演劇博物館Österreichisches Theatermuseumの建物があります。あまり興味を惹くような展示会はやっていませんね。


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ヨーゼフプラッツの路地を少し戻って、ドローテーアガッセDorotheergasseの路地に歩み入ります。すぐに右手にドロテウムDorotheumの建物が見えてきます。赤い旗が下がっています。ドロテウムはヨーロッパではサザビーズと並ぶ有数のオークションハウスです。一度中に入ってみたいですが、今回はパス。


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ドロテウムの向かいには、ルーテル市中教会 (Lutherische Stadtkirche) があります。この辺りは教会だらけです。


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さらにドローテーアガッセを進むと、左手に路地シュタルブルクガッセStallburggasseが現れます。路地の先には、聖ミヒャエル教会St. Michael Kircheの尖塔が見えます。路地には、カフェ・ブロイナーホーフCafé Bräunerhofも見えます。この伝統あるカフェは作家ホフマンスタールが通っていたカフェです。オペラ《薔薇の騎士》の台本作家のホフマンスタールを偲んでお茶するのも一興ですが、今日は決まったプランがあるので、それは別の機会にしましょう。


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とは言え、なんとなくこの路地が気になって、このシュタルブルクガッセに入り込みます。この路地はすぐに、ミヒャエル教会の裏通りの路地ハプスブルガーガッセHabsburgergasseに突き当ります。


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ハプスブルガーガッセの路地で右の方を見ると、古色蒼然としたバロック様式の建物が目立ちます。ペルチー・パレ・ホテルPalais-Hotel Pertschyです。Cavriani宮殿の建物を利用した4つ星ホテルだそうです。


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左を見ると、ミヒャエル門Michaeltorがすぐそこに見えます。


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ミヒャエル門に戻るのもなんなので、ハプスブルガーガッセの路地を北の方に歩きます。やがて、グラーベン通りGrabenに出ます。通りの真ん中には聖ヨセフ像が立っています。その像を挟むように、地下の公共トイレの入り口があります。


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グラーベン通りがコールマルクト通りKohlmarktにぶつかるところには、高級スーパーのユリウス・マインルJulius Meinlが見えています。もちろん、今日は休業中のままです。


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グラーベン通りをシュテファンズプラッツStephansplatzの方に向かって歩きます。


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ペスト記念塔Wiener Pestsäuleの近くまできました。


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ペスト記念塔を過ぎると、今度はバーベンベルク家のレオポルト3世の像があります。この辺りはお馴染みのものですね。


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ケルントナー通りKärntner Straßeまで行ってもよかったのですが、人混みを避けて、手前の路地ドロテーアーガッセDorotheergasseに右折します。


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路地の右側に有名カフェのカフェ・ハヴェルカCafé Hawelkaがあります。このカフェもパスして通り過ぎます。


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カフェ・ハヴェルカのテラス席は混み合っています。中の席は暗くて狭いので、テラス席の方が気持ちよいでしょう。


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路地をさらに進むと、ウィーン最古の音楽専門店のドブリンガーDoblinger Musikhaus und Musikverlagです。クラシック音楽のCDやDVDがありますが、何と言ってもクラシック音楽の楽譜が充実しています。


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ドブリンガーの店内に入っていきたいところですが、今日は日曜日でお休みです。恨めしく、店の前を通り過ぎます。


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こうやって散策しながら時間つぶしをしたのは、saraiがウィーンを離れる前にカフェ・ハイナーCafe L.Heinerで最後のお茶をしたいからです。朝食のお腹も落ち着いたので、再びカフェ・ハイナーに向かいます。

今回の散策ルート(アウグスティナー教会からカフェ・ハイナーまで)を地図で確認しておきましょう。赤い矢印が前回(カフェ・ハイナーからアウグスティナー教会まで)のルートで、緑色の矢印が今回のルートです。カフェ・ハイナーを起点にグラーベン通り、コールマルクト通り辺りをぐるりと周回したことになります。


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ウィーンで音楽三昧:カフェ・ハイナーで最後のお茶・・・そして、ウィーンにしばしの別れ

2013年6月23日日曜日@ウィーン/3回目

今日、2度目のカフェ・ハイナーCafe L.Heinerです。大好きなお店ですから、帰国日にはたっぷりと美味しい味を楽しんでおきましょう。
日曜日のお昼だというのに、そんなに混んではいません。saraiは、ザッハートルテと紅茶を頂きます。久々のザッハートルテをミット・シュラーク(ホイップクリーム付き)で頂き、ウィーンWienの旅もグランド・フィナーレです。これで、思い残すことはないでしょう。


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窓から見えるケルントナー通りKärntner Straßeのテラス席もかなり空いています。


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配偶者はアイスチョコレートを注文。ケーキは重くて、とても食べられないそうです。もったいないですね。


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窓にはカフェ・ハイナーのエンブレムが張ってあります。窓際の緑も涼やかです。


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ゆったりとウィーン最後のティータイムで寛ぎました。さあ、これですべて終了。

ホテルに戻り、スーパーに行ってみましょう。う~ん、やはりお休みです。日曜日にお店がお休みというのは、今でもしっかり守られているんですね。日本人には考えられないことです。当てが外れましたが仕方がないです。最後は、空港内のスーパーに期待してみましょう。それならば、急いで空港に行きましょう。と、スーパーからホテルに戻ろうとすると、大勢の人に巻き込まれます。何かとよく見ると、トルコ人のデモ行進のようです。このところ、トルコ本国の政策に反対してのトルコ人のデモがアチコチで行われているようです。警察も出て、トラムや車は止められています。地下鉄で移動するので問題ないですが、これに巻き込まれたら大変なことになるところでした。

ホテルで荷物を受け取り、地下鉄、Sバーンを乗り継いでシュベヒャート空港Flughafen Wien-Schwechatに行きます。ところで、空港までのSバーンは2ゾーンの料金が必要です。1週間乗り放題チケットを持っているので、1回券のチケットを買い増して乗車です。


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空港に到着して、さて、スーパーは・・・さすがにやっています。ザルツカンマーグートの塩とマナーのお菓子を購入し、お土産の購入もすべて完了です。
既にWEBチェックイン済なので、荷物を預けてさっと待合室に入ります。ここではヨーロッパ内の移動(フランクフルトまで)なので、パスポートコントロールも不要です。まだ時間があるので、PCをインターネットにつないでブログを更新します。ウィーンの空港は、無料でWifiが時間無制限で接続できます。PC を使用するためのシートもあり、電源もあります。でも、電源はなんとしても繋がりません。同様の経験は羽田空港でもあったのですが、空港で電源を使用するにはコツとかあるんでしょうか。


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搭乗予定のフランクフルト行オーストリア航空のA321は着々と準備中のようです。


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搭乗時間になり、フランクフルト行オーストリア航空機に乗り込みます。絶好の晴天です。


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誘導路を走り、いよいよテイクオフ。


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スムーズに離陸し、ぐんぐん高度を上げていきます。下界は美しい農地が広がっています。どこまでも平原が続きます。


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ウィーンWienを離れると、雲が多くなって結構揺れます。下の風景も見えなくなり、配偶者は残念そうです。


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ドイツに近づくと、雲間から少し地上も見えるようになってきます。


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やがて、ドイツの大地が見通せるようになります。


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飛行機が徐々に高度を下ろし、森の間に大きな住宅地が見えるようになってきます。


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やがて、フランクフルト空港Flughafen Frankfurt am Mainに進入していきます。


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無事にフランクフルトに到着です。ここでトランジットして、東京・成田に向かいます。


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ドヴォルザーク、ルトスワフスキ:庄司紗矢香+東京交響楽団@ミューザ川崎 2014.10.19

毎回、見事な演奏を聴かせてくれる庄司紗矢香のコンサートとなれば、聴き逃すことはできません。というわけで、久しぶりにミューザ川崎のコンサートホールに足を運びました。ミューザ川崎で音楽を聴くのは実に4年振りです。この間、大震災でミューザ川崎は大被害を受けて、長期間、閉館していましたが、今日はもちろん、もうすっかりと前と同様な姿になっていました。ところで、4年前にこのミューザ川崎で聴いたコンサートも、今日と同様に庄司紗矢香+東京交響楽団の演奏でした(プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第2番)。

今日はドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲です。この曲を実演で聴くのは初めてです。最近はチェロ協奏曲同様に人気があるようですね。真っ赤なロングドレスで颯爽と登場した庄司紗矢香の演奏は期待通り、見事な演奏で満足しました。このところ、庄司紗矢香の演奏レベルは非常に高く、期待を裏切られることはまったくありません。今日の演奏は余裕しゃくしゃくという感じで成熟した演奏です。第1楽章は派手な出だしの曲ですが、彼女の演奏は嫌味のないすっきりとした表現で爽やかでさえあります。圧巻だったのは第2楽章です。木管と絡み合いながら、しみじみと抒情的な響きで魅惑的な音楽をくりひろげます。何とも素晴らしい音楽にうっとりしながら、聴き惚れます。第3楽章は、チェコの民族舞曲の一種であるフリアントの様式で書かれていますが、まるでスラヴ舞曲を聴いているいる雰囲気です。庄司紗矢香のヴァイオリンはそれを小気味よく奏でていきます。そして、爽快にフィナーレ。まったく、素晴らしいの一語です。こうやって聴くと、ドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲もチェロ協奏曲と同じように楽しく聴けますね。

このコンサートに向けて、予習したのは以下。

 ヨゼフ・スーク+ノイマン指揮/チェコ・フィル。
 チョン・キョンファ+ムーティ指揮/フィラデルフィア管弦楽団。

スーク、ノイマン、チェコ・フィルと揃うと、もう文句のつけようがありません。まさに本場ものです。しかし、あまりに民俗的過ぎて、もう少し、芸術性高く演奏してもらいたい感じも残ります。その点、チョン・キョンファのヴァイオリンは香気高い演奏で、実に繊細極まりない表現で素晴らしい音楽を展開します。

いつも素晴らしい庄司紗矢香のアンコール曲は今年の1月のサンクトペテルブルク・フィルとの共演の折にも弾いたパガニーニの超絶曲で、とても素晴らしい演奏でした。

今日の残りのプログラムは指揮のウルバンスキのお国ものであるポーランドの20世紀の作品です。キラルの交響詩《クシェサニ(閃光)》は映画音楽みたいな強烈なサウンドが轟きわたる前衛的な作品。素晴らしかったのは、ルトスワフスキの管弦楽のための協奏曲です。バルトークの同名の作品の影響を感じさせる曲ですが、オーケストラが多彩な響きで素晴らしい音楽を展開しました。

今日のプログラムは以下です。

  指揮:クシシュトフ・ウルバンスキ
  ヴァイオリン:庄司紗矢香
  管弦楽:東京交響楽団

  キラル:交響詩《クシェサニ(閃光)》
  ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲 イ短調 Op.53

   《アンコール》ヴァイオリン・ソロ
    パガニーニ:「ネル・コル・ピウ(うつろな心)」による変奏曲ト長調op38より

   《休憩》

  ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲

いやはや、庄司紗矢香の音楽はどこまでも熟成していくようです。今後も彼女の演奏を聴くのが楽しみです。




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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       庄司紗矢香,  

ウィーンで音楽三昧:長かった旅も堂々のグランド・フィナーレ!?

2013年6月23日日曜日@フランクフルト空港~成田空港

ウィーンWienからフランクフルトFrankfurtに到着し、成田行きのANAの航空機にトランジットします。
ANAのB777は出発準備中です。


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フランクフルト空港のANAの搭乗口はまだ、待っている人はまばらです。


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搭乗までまだ時間もあるので、ここでもまた、ネット接続。少々、ネット中毒気味です。フランクフルト空港はドイツテレコムが30分間の無料接続を提供してくれています。トランジット客にはこれで十分ですね。
さて、搭乗時間になり、ANAの成田行き航空機に乗り込むと、定時で離陸。無事に成田に向けて、出発です。あとはフランクフルトから成田まで約11時間の飛行。上空で水平飛行に移る頃には、太陽が地平線に落ちてきます。美しい夕暮れです。


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太陽が地平線にかかり、最後の明るい輝きを発します。息を呑むような光景です。


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地平線上の低い雲の中に太陽が落ちていきます。


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旅の名残を惜しみながら、白ワインを美味しく頂きます。


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再び、窓外を見ると、見事な落日です。空が真っ赤に燃え上がっています。


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太陽が最後の赤い輝きを見せながら、沈んでいきます。


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太陽が沈み、空は黄昏色に染まっています。


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その黄昏色も次第に薄くなっていきます。


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空に見入っているうちに、機内食が配られてきます。いつものように2種類の機内食をもらって、配偶者とシェアしながら、ヨーロッパ最後のディナー。


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空はまだ残照で美しく光っています。


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やがて、白ワインも効いてきて、深い眠りに落ちていきます。ぐっすり寝た夢は・・・何にも覚えていません。朝になって、朝食で起こされます。朝食も2種類もらいます。
これは洋食。


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これは和食。朝粥です。


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もちろん、配偶者とシェアして、完食です。

成田に着いたら、どっと長旅の疲れが出てきて、自宅の横浜までの電車の2時間、こんこんと眠り続け、配偶者に起こされて、ようやく、最寄り駅を乗り過ごさずに済みました。

まあ、グランド・フィナーレなんて、かっこいい旅の終わりじゃありませんね。

今年は2回もヨーロッパに長旅をしました。合わせて1か月半ほどもヨーロッパに滞在しましたが、そのヨーロッパともしばらくのお別れです。

長い旅で、最後は猛暑でくたびれて、ダウン寸前?でしたが、素晴らしい音楽に各地で出会え、とても実り多い旅。今後、こういう経験は難しいとも感じるほどの音楽体験になりました。
印象深かった音楽は

 ティーレマン、ガランチャ、シュヴァネヴィルムスのゼンパーオーパーでの《薔薇の騎士》が筆頭

続くのが

 ラトル、フォン・オッター、ベルリン・フィルの2回のマーラーの交響曲第2番《復活》
 フレミング、キルヒシュラーガー、リドル、シャーデ、スコウフス、エッシェンバッハのウィーン国立歌劇場での《カプリッチョ》
 デノケ、ジェイ・ハンター・モリス、藤村、ナガノのウィーン交響楽団の《グレの歌》

これらは超弩級。ほかも音楽的に素晴らしい内容でした。驚異の新人ソプラノ、ソーニャも聴いたしね。

やっぱり、こう並べると、グランド・フィナーレでもいいかな・・・・
お友達のみなさんとも楽しい時を過ごしたし、本当にいい旅でした。

配偶者には少々、難解過ぎる音楽もあり、よく、付き合ってくれたと思います。感謝の気持ちでいっぱいです。
帰国後はしばらくはおとなしくしていましょう。


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テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

 

スペイン・ザルツブルグ・ウィーンの旅を開始

2014年5月26日月曜日~6月18日水曜日@スペイン~オーストリア

いよいよ、2014年のヨーロッパの旅の詳細編を開始します。現地からも日々レポート済みですが、今度は多くの写真とともに旅の詳細を書いていきます。

まずは旅のルートを地図で確認しておきましょう。

羽田空港から出発して、ミュンヘン経由でスペインのマドリッドに到着。
マドリッド近郊のセゴヴィア、エル・エスコリアル修道院、トレドを周ります。
次はアンダルシア地方に移動し、グラナダ、カディス、セヴィーリャを周ります。
次はヴァレンシアを経由し、バルセロナに滞在。
次はスペインから空路でオーストリアのザルツブルグに行き、そこで音楽三昧。
最後はお決まりのウィーンで音楽三昧。


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具体的な日程は以下の23日間の旅になります。スペイン、ザルツブルグ、ウィーンが3分の1ずつです。

1日目は羽田空港を出発して、マドリッド入り。

2日目はマドリッド近郊のセゴヴィアとマドリッド市内のプラド美術館にを訪れる予定です。マドリッド宿泊。

3日目はエル・エスコリアル修道院とマドリッド市内のソフィア王妃芸術センターに行きます。夜はオペラ鑑賞し、マドリッド宿泊。

4日目は午前中、マドリッドの市内観光をして、午後、トレドに向かい、そこでエル・グレコ三昧です。トレドのパラドールに宿泊。

5日目は午前中、トレドでエル・グレコ三昧の総仕上げして、その後はグラナダまでのバス移動だけで、グラナダ宿泊です。

6日目は午前中にアルハンブラ宮殿を見学し、カテドラルと王宮礼拝堂を駆け足で見て、その日のうちにカディスに移動。カディスの夕日を見て、カディス宿泊。

7日目はカディスを朝発って、セヴィーリャへ。セヴィーリャで1日観光します。セヴィーリャ宿泊。

8日目はセヴィーリャからバルセロナまでの鉄道大移動。途中、ヴァレンシアで地中下車もして、この日はバルセロナに宿泊。

9日目は日中はバルセロナ観光。夜はオペラ鑑賞し、バルセロナにもう1泊。

10日目はスペインを離れて、ザルツブルグに飛びます。

この後、11日目~15日目はザルツブルグは音楽三昧。

6月5日 オペラ《ラ・チェネレントラ》@ザルツブルグ精霊降臨音楽祭
6月6日 《フランコ・ファジョーリ・コンサート》@ザルツブルグ精霊降臨音楽祭
6月8日 ロッシーニ《スターバト・マーテル》@ザルツブルグ精霊降臨音楽祭
6月8日 ロッシーニ・ガラ@ザルツブルグ精霊降臨音楽祭
6月9日 オペラ《オテロ》@ザルツブルグ精霊降臨音楽祭

スケジュールの空いた13日目(6月7日)はザルツブルグから日帰りでベルヒテスガーデン訪問。ケールシュタイン、ケーニヒス湖、イエナー山を強行日程で周ります。

16日目はウィーンに移動し、ここでも16日目~22日目は音楽三昧。

6月10日 オペレッタ《メリー・ウィドウ》@フォルクスオーパー
6月11日 楽劇《ナクソス島のアリアドネ》@ウィーン国立歌劇場
6月12日 バレエ《Meistersignaturen》@ウィーン国立歌劇場
6月13日 ウィーン放送響@ウィーン楽友協会
6月14日 ウィーン交響楽団@ウィーン楽友協会
6月14日 ウィーン・フィル@ウィーン楽友協会
6月15日 ウィーン・フィル@ウィーン楽友協会
6月15日 楽劇《ナクソス島のアリアドネ》@ウィーン国立歌劇場:2回目
6月16日 《ポリーニ・リサイタル》@ウィーン楽友協会

23日目(6月17日)にウィーンを発ち、ミュンヘンで美術館に寄って、ミュンヘンの午後の便に乗り、翌日、帰国です。

では、旅に出かけましょう。まずは羽田を発って、マドリッド入りします。




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いざ、マドリッド:ヨーロッパへのフライト開始

2014年5月26日月曜日@東京~マドリッド/1回目

旅の1日目です。羽田空港から飛び立ち、ミュンヘン経由でマドリッドに向かいます。

いつにもなくsaraiが早起きです。そわそわして早く起きるなんて子供みたいですね。余裕で家を出ます。羽田空港出発なので、空港までの移動は楽チンですね。羽田の国際線乗り場は意外に空いています。


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WEBチェックイン済みなので、早速、荷物を預けましょう。


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問題なく荷物を預けられました。荷物はsaraiと配偶者ので、合計32.4キロで楽々OKです。


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空港到着時に外貨両替は済ませてあります。もう、出国前の用事はありません。


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出国の手続きを済ませましょう。


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お友達へのお決まりのおみやげを免税店で買い、新しくお会いするお友達にも心ばかりのお土産を買って、準備完了です。搭乗ゲートに向かいます。搭乗予定のルフトハンザ機は出発準備中。


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搭乗時間にはまだ早いので、ほとんど乗客は集まってきていません。


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搭乗まではPCをネットに接続して、ブログを更新しましょう。ネット接続エリアがあります。


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ブログ更新しながら、携帯で親族にしばしの別れを告げます。


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配偶者も“行ってきますメール”を出して、いよいよ搭乗を待つだけとなります。

ようやく搭乗。配偶者はいつもの窓際の席に落ち着き、窓からの眺めをチェック。


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ルフトハンザの航空機は羽田空港を定刻に出発。saraiと配偶者は窓際の2人席。ラブラブシートです。


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千葉県の上空を過ぎると雲で視界はなにもなし。それでもビデオで現在の飛行位置を確認しながら、飛行を楽しみます。今日の機体はエアバス340-600の真新しい機体です。


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まずはスナック菓子が配られます。スパークリングワインを飲みながら、飛行の安全を願いましょう。


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これから食べるお昼御飯がこのフライトのメイン料理です。が、残念なことに、席を後方にしたので、我々に食事が配られる頃には和食は無くなり、洋食のビーフグーラッシュのみ。なにも問題はなく美味しかったのですが、選べないというのは残念。


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食事が終わると特にすることもなく、映画を見るしかないでしょう。この最新の機体のビデオは個人個人で選択可ですが、操作方法に慣れるにはちょっと時間がかかりますね。ようやく操作に慣れ、映画を見たり、うつらうつらしているうちにバルト海に達しました。もう7時間以上飛行しヨーロッパの端っこに到達です。


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途中でおにぎりが配られたので、お腹は空いていません。ヨーロッパ到着の期待で気持ちが盛り上がってきます。1年ぶりのヨーロッパもいよいよです。




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いざ、マドリッド:ミュンヘンで豪雨、お蔭で深夜過ぎに超遅れてマドリッド入り

2014年5月26日月曜日@東京~マドリッド/2回目

羽田空港からミュンヘン空港までのフライトは出発から9時間以上が経過し、いよいよヨーロッパ大陸に近づいていきます。
これまでは窓のブラインドを閉めさせられたのでなかなか外の様子が分かりませんでしたが、シベリヤはずっと真っ白だったようです。しかし、ヨーロッパ大陸の上空に出ると、上天気で景色が楽しめます。


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バルト海沿岸です。海岸線が美しいですね。


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すっかり大地は緑で覆われています。大陸の上を飛行していくと、雲が増えてきました。


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また、海岸線に出ました。これは砂洲でしょうか。とても綺麗な地形です。


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2度目の食事は、前回のお詫びということで先に配られ、和食がゲット出来ました。牛肉の筑前煮です。


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そろそろミュンヘンが近づいてきました。ドナウを飛び越え、どんどん降下します。この辺りのドナウ川は蛇行しています。


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雲が増え、機内アナウンスではミュンヘンは小雨とのこと。降下していくと、美しい田園風景が広がります。


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ミュンヘン空港に無事に到着。雨は降っていませんでした。これがミュンヘンまで乗ってきたルフトハンザのエアバス340-600です。


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マドリッドへの乗り換えで、広大なミュンヘン空港内を移動します。


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空港内を歩いていると、雷と共にものすごい雨が降ってきました。良かったね、こんな雨の中の着陸でなくて。このときはまだ笑顔でいられた配偶者でした。


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マドリッドへの出発までには止んで欲しいな。ルフトハンザの無料飲み物を頂きながら、待合室でブログを書きながら出発を待ちます。
自分の都合の良いことを考えていましたが、豪雨で離発着が難しく空港が全面ストップしたようで、軒並み遅れが発生。どの飛行機も既に出発が30分以上遅れています。


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しばらくすると、ほとんどDELAY(ドイツ語ではVerspätet)の5文字が表示されるようになりました。マドリッド行も同様に2時間半の遅れ。私達のマドリッド行きは、リンツからの機材を使用とのことで、大幅な遅れとなってしまいました。日本時間で言えば、もう深夜を過ぎました。ホテルに着くのは早くても真夜中の12時過ぎと観念。ホテルのチェックインが心配になります。ホテルの締め出しをくらったらたまりません。思い余って、ミュンヘン空港から、チェックインが遅れる旨をマドリッドのホテルまで携帯で国際電話。ホテルのスタッフからノープロブレムという返事が返ってきたときには嬉しかったです。
後はただただ出発のアナウンスを待ちます。周りの人達も観念して、静かに椅子に座っています。


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やがて空港の離発着が始まり、saraiは窓の外を見ながらリンツからの機材の到着を祈るような気持ちで待ち続けていました。ずい分待ちましたが、どうやらこれがリンツからの飛行機のようです。やったね。


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ようやく、マドリッドへの飛行機の出発準備が始まりました。


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搭乗開始のアナウンスがあったときには、盛大な拍手が起きました。乗客は皆黙々と搭乗口に向かって動き、搭乗完了。離陸のゴーサインが出るまでまた待たされましたが、遂に出発です。飛び上がってからも、気流の乱れでサービスが滞ります。3時間ほどのフライトですが、それでも温かい食事がでました。


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もう食事をしてるのか寝てるのか・・・の感じでマドリッドに到着しました。空港はもはや閑散としています。


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荷物は無事にゲット出来ました。ヨーロッパ時間でも深夜を過ぎました。当初は地下鉄を乗り継いでホテルに向かうつもりでしたが、そんな状況ではありません。配偶者は単純にタクシーにのせてもらえそうだと喜んでいます。人のよさそうなタクシードライバーのおじさんがホテルを見つけてくれて、無事にチェックイン。真夜中12時半でした。


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ホテルは街の中心のグランヴィア通りから路地にちょっと入ったところにあるPetit Palace Cliper - Gran Viaです。名前のとおり、こじんまりしたホテルです。部屋は清潔で綺麗な部屋。今日から3泊します。


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書きもの机は使いやすそうです。早速、無料のWIFIに接続。ブログをアップして、無事に到着のメールを出します。


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これで長い1日が終わりました。実に長い1日で疲れたので、最低限のことだけやってぐっすり眠ります。

明日はセゴヴィアで豚の丸焼きを食べて、夕方からプラド美術館の予定です。




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古都セゴヴィア訪問:高速電車出発駅チャマルティン駅で朝食

2014年5月27日火曜日@マドリッド、セゴヴィア/1回目

旅の2日目、マドリッド滞在1日目です。今日はマドリッド近郊の古都セゴヴィアを訪れます。

曇り空ですが雨の心配はなさそうです。予定より早く目が覚めたので、マドリッドの中心街グランヴィアGran Viaの周りの様子を偵察しながら地下鉄に向かいます。グランヴィアは日本で言えば、銀座みたいな雰囲気です。


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方向を見定めて、通りを歩き出します。


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歩いて数分で地下鉄グランヴィア駅Gran Viaの入り口に到着です。


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地下鉄の駅が近くて、なかなか交通至便のホテルです。
まずは地下鉄のチケットを買いましょう。1日券は意外に高く、10回券を二人で使った方がお得のようです。VISAカードで難なく購入できました。


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10回券は、1枚の磁気記憶式のチケットです。改札を先に通ったものが、改札越しにチケットを次の者に手渡して、2人で順番に改札を通ることが出来ました。ホームに出ると、すぐに電車は来るとの表示ですがなかなかやって来ません。何かトラブルがあったようです。


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しばらくすると電車がやってきましたが、この駅で運転打ちきりとなってしまいました。ホームは電車を待つ人でいっぱいです。


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でも、次の電車がすぐにやって来ました。かなり遅れましたが、許容範囲の遅れ。


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早めに出掛けていたのでよかったです。昨日から、乗り物にはトラブル続き。前途多難です。その後はスムーズに走り、マドリッド・チャマルティン駅Chamartinに到着です。
ここまでの地下鉄のルートを確認しておきます。グランヴィアからチャマルティンは地下鉄1号線1本で移動。


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ここから高速電車AVANTに乗ってセゴヴィアに向かいます。この駅近くには4本の高層ビルが立ち並んでいます。


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セゴヴィア行の電車の出発までにはまだまだ時間があるので、ゆっくり朝御飯を頂きましょう。駅前に出ました。


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さて、朝食を食べられるお店を探しましょう。


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マドリッド・チャマルティン駅はとても立派な駅で、いろんなお店があります。


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テーブル席のあるお店にしました。定番セットメニューもあります。


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ショーケースにイベリコ豚生ハムをフランスパンにはさんだサンドイッチを見つけ、迷わずこれに決定です。飲み物は、マドリッド定番のミルクコーヒー。このコーヒーがなかなか美味しいんです。ともかく、驚くほど、なみなみと牛乳を注ぎ加えてくれて、とってもマイルド。saraiも配偶者もお好みのコーヒーになりました。


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これが今日の朝食。フランスパンにはイベリコ豚ハムがどっさりはさんであり、とても美味しそうです。


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お店は空いていましたが、安くて美味しい朝食を食べられました。


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朝食を終え、プラットホームに移動します。コンコースには、トレドのエル・グレコ展の大きな看板《オルガス伯爵の埋葬》(エル・グレコ畢生の名画)があります。わざわざ、スペインに足を運んだのはこのエル・グレコ展をトレドで鑑賞するのが1番の目的。どうやら、スペインでも大きなイベントとして力を入れているようです。トレドは明後日に訪問予定。楽しみで待ちきれませんが、旅の日程にしたがって行動します。


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これから高速電車でセゴヴィアに向かいますが、それは次回で。





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古都セゴヴィア訪問:高速電車AVANTでセゴヴィアにGO!

2014年5月27日火曜日@マドリッド、セゴヴィア/2回目

セゴヴィア行の電車の出発する18番のプラットホームに行くと、既に高速電車AVANTは入線済みです。


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高速電車は、ホームでチケットのチェックがあります。


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ネットで購入済みの紙チケットを見せて、入場します。料金は一人12.7ユーロ(ツーリスタクラスTurista)でした。


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手荷物検査もあります。乗客の安全のためのセキュリティチェックは当然ですね。


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電車は観光客も多く、それなりに混んでいます。しかし、指定席を取ってあるので焦ることはありません。 無事に自分たちの席に着きました。窓から見る隣のホームはガラーンとしています。


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車内は2列×2列のゆったりシート。ツーリスタクラスというセカンドクラスのような席ですが、十分快適なシートです。


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天井には情報表示用モニターが設置されています。


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定刻の9時45分に電車が動き出しました。ホームを離れると、チャマルティン駅にある4つの高層ビルがランドマークのように見えています。


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街並みが消えると、緑の平原です。


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やがて、一面オリーブ畑です。


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その後は、どこまでも続く緩やかな起伏のある大平原です。


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長いトンネルに入ります。このトンネルを抜け、さらにトンネルを2つ過ぎると、セゴヴィアSegoviaです。定刻の10時12分に到着。マドリッドからわずか27分です。普通列車だと約2時間かかるので、滅茶苦茶高速電車は早いですね。ちなみにバスだと約1時間15分です。帰りはバスにしましょう。安いし、時間もそんなに違いません。

話を戻します。saraiの乗っていた車両は最後尾の車両でした。


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電車の横を黙々と進行方向に歩いていきます。


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電車の先頭に達しました。


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ホームの端には、上りのエスカレーターが待っています。


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エスカレーターに乗って後方を見ると、続々と乗客がやってきます。ずい分大勢の人がこのセゴヴィアの駅に降り立ったようです。


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この高速電車AVANTが停車するセゴヴィアAV(ギオマールGuiomar)駅は、何ともさっぱりしたデザインの新しい駅で、大平原の中にポツンと建っています。


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駅前の風景はかなり異様というか、あまり日本では見かけない風景です。荒涼とした感じがします。何にもありません。駅前にはバス停と駐車場のみ。


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ここで、マドリッドからセゴヴィアへの移動を地図で確認しておきましょう。


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セゴヴィアには来るには来たものの、セゴヴィアの古い街って一体どこにあるのか、訝ってしまいます。ともかく、バスに乗ってセゴヴィアの街に向かいましょう。この後は次回で。






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古都セゴヴィア訪問:セゴヴィアのローマ水道橋は圧倒的な素晴らしさ!

2014年5月27日火曜日@マドリッド、セゴヴィア/3回目

高速電車AVANTが停車するセゴヴィア駅は荒涼とした荒野の中にあります。セゴヴィアの旧市街にはバスが唯一の移動手段です。駅前のバスターミナルには数台のバスが並んでいます。そちらに向かって急ぎます。


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バスターミナルの横にはちょっとした駐車場が見えます。車でこの駅にアクセスする人たちもいるのでしょう。高速電車を利用すれば、マドリッドに通勤可能でしょう。昔、saraiも新幹線通勤をしていた時期もありました。


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旧市街行きの11番のバスに急いで乗り込みます。


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バスチケットはバスの運転手から購入。1人1.03ユーロです。


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駅であんなにも乗客が降りたにもかかわらず、バスはそんなに混雑もせずちゃんと座れました。この駅で降りた人たちがどこに消えたのかは謎です。
バスは電車から降りた人々を乗せてセゴヴィアの旧市街に向けて走り出します。電車が駅に到着して、まだ10分も経っていません。この11番のバス路線は15分間隔で運行されているので、そんなに待たされることはなさそうです。バスの走る道路は何もない荒野の中に続いています。


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荒野の果てには低い山の連なりが見えるだけです。


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何もない荒野だと思っていたら、いきなり高速道路の上に出ました。土地の低いところに高速道路があるので、視界に入らなかったんです。


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荒野の先に街の低い建物が見えてきました。街外れでしょうか。


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セゴヴィアの街がいよいよ近づいたようです。道標も立っています。


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バスは市街地に入ってきました。この辺りは新市街ですね。


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大きな建物も出てきました。市街地をしばらくバスは走り抜けていきますが、旧市街らしきものはなかなか目に入ってきません。


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駅から20分ほどで旧市街の入り口の広場に到着です。これが駅から乗ってきたバス。


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バス停の目の前にいきなりローマ水道橋と城壁が聳えています。


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初めて間近に古代ローマの水道橋を見ました。高さと大きさにビックリしますが、意外に軽やかな印象でもあります。


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このローマ水道橋Acueducto Romanoは15km以上離れたアセベダ川の水を街まで引いています。建造されたのは紀元1世紀頃です。水道橋の全長は728mですが、このアソゲホ広場Pl. de Azoguejoあたりでは何と29mもの高さで聳えて立っています。圧倒的な存在感です。


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2重アーチの連なりが素晴らしいです。アーチの数は計166個もあるそうです。水道橋の周りをものすごい数のつばめが飛び交っています。


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すぐ近くから水道橋の威容を見上げます。凄いですね。石の間には一切、接合材を使っていないそうです。石自身の重みでアーチががっちりと固定されているようです。


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完璧に建造当時の姿を残しています。実際、1884年までは水道橋の機能を果たし、水を街に供給していたそうです。そして、今でも、この水道橋に水道管が敷設され、水道設備として利用されているそうです。単なる観光用の古代遺跡ではなく、現役の施設なんです。古代ローマ帝国の技術力は驚異的だったんですね。


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スペインに着いて、いきなり古代ローマ遺跡を見て、大いなる感銘を受けました。しばらくはローマ水道橋の姿からとても目を離すことができません。ローマ水道橋を眺めながら、次回に続きます。







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古都セゴヴィア訪問:ローマ水道橋のあるアソゲホ広場からカテドラルに向かって散策開始

2014年5月27日火曜日@マドリッド、セゴヴィア/4回目

セゴヴィアのローマ水道橋を見て、あまりの凄さに呆然としました。とても2000年近く昔に造られたということが信じられません。それにこれほど完全なローマ遺産はイタリアでも見たことがありません。口あんぐりでこの石の大建造物を見上げ続けます。


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真下から見上げます。石の塊が落ちてこないのが不思議です。それにしても空に向かって立っている姿は、重量感とか迫力とかよりも、美しさを感じさせられます。


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水道橋をくぐり抜けても、水道橋から目を離すことができません。


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そろそろセゴヴィアの旧市街散策を始めましょう。最後にもう一度、ローマ水道橋を一瞥します。


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ローマ水道橋のあるアソゲホ広場に面して、古びたレストランの建物が見えます。


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これって、今日、ランチしようと楽しみにしている老舗レストランのメゾン・デ・カンディドMesón Cándidoです。セゴヴィアの名物料理の子豚の丸焼き、すなわちコチニーリョ・アサードCochinillo Asadoを食べるならここというカスティーリャ料理レストランです。


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こちらがレストランの正面。お店はまだ営業が始まっていません。後で戻ってきて、コチニーリョ・アサードを是非、味わってみましょう。


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このレストラン、メゾン・デ・カンディドはローマ水道橋のすぐ前に建っています。最高の立地ですね。


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セゴヴィア散策の次の目的地はカテドラルです。このアソゲホ広場からはセルバンテス通りCervantesを歩きます。


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通りの入り口にある道標を見て、びっくり! 何と日本語も表示されています。よほど、日本人観光客が多いと思われます。でも、まわりを眺めても日本人は我々2人だけ・・・。


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セルバンテス通りを歩き出すとすぐに奇妙なものが目に入ります。


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金属製の豚です。この豚が店先に置いてあるのは、子豚の丸焼きとは関係なく、豚の生ハムを販売しているお店です。スペインと言えば、イベリコ豚の生ハムが有名です。スペイン滞在中に是非、食べてみましょう。


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通りを少し進み後ろを振り返ると、通りの先にローマ水道橋の雄大な姿がまだ見えています。


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通りの両側には、お店が立ち並んでいます。少し上り坂になっている通りをどんどん歩いていきます。


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通りの端に着きました。ここは展望台になっています。セゴヴィアの旧市街は城壁に囲まれていますが、この展望台は城壁に沿ったところにあり、城壁の外側に広がる古い街並みが見渡せます。


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この展望台はラ・カナレハ展望台Mirador de la Canalejaです。家並みの向こうには緑の平原もちらっと見えています。


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この展望台へ続くセルバンテス通りを眺めます。結構狭い路地のような通りでした。


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ここまでの散策ルート(アソゲホ広場→セルバンテス通り→ラ・カナレハ展望台)を地図で確認しておきましょう。


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ラ・カナレハ展望台からはファン・ブラボ通りJuan Bravoがカテドラルの方に続きます。さらに散策を続けます。






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古都セゴヴィア訪問:マヨール広場に到着し、美しいカテドラルの姿を堪能

2014年5月27日火曜日@マドリッド、セゴヴィア/5回目

古都セゴヴィアの旧市内を歩き始めましたが、なかなか趣のある町です。観光客も多いです。
現在、ラ・カナレハ展望台にいますが、ここまではアソゲホ広場からセルバンテス通りを歩いてきました。ここからはファン・ブラボ通りJuan Bravoを歩いてカテドラルに向かいます。ファン・ブラボ通りの入り口には、とても美しい建物があります。1階はカフェですが、2階から上は高級なアパートメントのようです。


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ここにも日本語の道標があります。日本人に親切な街です。


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ファン・ブラボ通りを進みます。この通りの両側にも、ずらっとお店が立ち並びます。


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サン・マルティン広場Plaza de San Martinに出ました。正面に見えているのはサン・マルティン教会Iglesia de San Martinです。12世紀後半にロマネスク様式で建てられた古い教会です。


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広場には、ファン・ブラボ記念碑があります。ファン・ブラボJuan Bravoは16世紀初頭、スペイン王カルロス1世(神聖ローマ皇帝カール5世)の絶対主義支配に対して、スペイン都市の反乱であるコムネロスの反乱Guerra de las Comunidades de Castillaを起こした人物です。1520年10月、トレドやセゴヴィアなどの15の自治都市連合が王に都市特権の承認、官僚都市行政の廃止を求めて宣戦布告し、約半年間王軍と戦闘状態となりました。1521年4月、ビリャラールVillalarの決戦において、自治都市連合サンタ・フンタ軍は王軍に撃破されました。翌日、ファン・ブラボたち反乱の指導者たちは斬首刑になりました。後日(1921年)、街の自治のために戦った英雄として、この像が作られたようです。


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このサン・マルティン広場から、ようやくカテドラルのドームが見えてきました。


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またまた日本語道標。カテドラルのあるマヨール広場の案内が出ています。


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ファン・ブラボ通りをカテドラルに向かって、急ぎ足で歩きます。


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マヨール広場Plaza Mayorに出ました。広場では西側にカテドラルCatedralの素晴らしい姿が見えます。初めて、このようなイスラム風の建築に出会ったような気がします。


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カテドラルを見る前に、一通りマヨール広場を見て回りましょう。広場の中央には、台座のあるパヴィリオンがあります。ヨーロッパの広場では、こういうパヴィリオンは初めて見ました。パヴィリオンの後ろには、ファン・ブラボ劇場Juan Bravo Theaterも見えています。


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少しでも高い所があると、すぐに上りたがるのがsaraiの性分です。早速、このパヴィリオンの台座に上がります。結構、高みからの眺めになります。ここから見るカテドラルの姿もなかなか美しいです。


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こちらは広場の南側。ツーリストインフォメーションはこの辺りにあるようです。中央に見えている鐘楼のある教会は聖ミゲル教会Iglesia de San Miguelです。有名なカスティーリャ王国のイザベル王女が1474年に戴冠式と王座即位宣言を行ったのがこの教会です。意外に質素な教会ですね。


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広場の北側には、市庁舎があります。セゴヴィアは15世紀にはカスティーリャ王国の中心地として栄えましたが、それにしては市庁舎はこぶりな建物ですね。


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パヴィリオンから下りて、カテドラルに向かうことにします。近づくと、この建物の美しさを感じます。


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カテドラルのファサード前に立ちます。ゴシック様式の建物ですが、細かい装飾が施されて、優雅で繊細です。


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さあ、内部を見学してみましょう。それは次回で。

ここまでの散策ルートを地図で確認しておきます。


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古都セゴヴィア訪問:カテドラルの豪華な内部空間

2014年5月27日火曜日@マドリッド、セゴヴィア/6回目

カテドラルの内部を見学します。ここはもう教会としては機能していないようで、入館料が必要です。入館チケットは1人2ユーロ。チケットには写真撮影禁止と書かれていますが、チケットの窓口のスタッフにお伺いすると、ノーフラッシュで撮影してよいとのことです。saraiは必ず、写真撮影について確認するようにしています。ここでは、おおっぴらに写真が撮れます。よって、内部の様子を十分に記録できます。


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さすがに日本語のパンフレットはありませんでしたが、英語版のパンフレットをゲット。


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内部に足を踏み入れると、ゴシック様式の高い天井、太い束ね柱、広々とした明るい空間に圧倒されます。このカテドラルは旧大聖堂が16世紀に破壊された跡に、約200年かけて建設されました。完成したのは1768年。ゴシック様式の大聖堂としては、スペインでは最も遅く建設されたものです。


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これは側廊。高い天井です。88mもの高さがあるそうです。内部空間全体は奥行105m、幅50mの規模を誇るとのこと。


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教会の中央まで入り、入り口の方を振り返ります。壁の上部には綺麗なステンドグラスも輝いています。


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内部の壁に沿ってチャペルが並び、素晴らしい彫刻が飾られています。


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金色に輝くパイプオルガンです。ラッパが手前に突き出しています。これはスペインの教会の特徴だそうです。


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聖歌隊席の外側を取り囲むように聖人の彫像が並びます。


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衝立状の彫刻群は素晴らしいですね。


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美しい聖母マリアです。


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これは北側の側廊です。このカテドラルは3廊式ですが、身廊にあたる部分は聖歌隊席Chorがあるので、主祭壇を見通すことはできません。これもスペインの教会の特徴です。


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これは南側の側廊。


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これが身廊の中央に陣取る聖歌隊席です。実に豪華な造りです。ウォールナット製の116席のシートが見事です。


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聖歌隊席の最後方です。


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聖歌隊席に向かい合わせで主祭壇があります。聖歌隊席も主祭壇も美しい柵に囲まれています。柵が美しいのはいいのですが、聖歌隊席からは2重の柵で主祭壇が見えづらいです。


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聖歌隊席から出て主祭壇に近づきますが、やはり柵が邪魔してすっきりと主祭壇が見えません。
柵の間からカメラを入れて、主祭壇を撮影。主祭壇には聖母子像が飾られています。


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これでおおよそ内部の主要な部分は見ました。もう少し内部を見学しますが、この後は次回で。








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古都セゴヴィア訪問:カテドラルからアルカサルへ

2014年5月27日火曜日@マドリッド、セゴヴィア/7回目

カテドラルの豪華な内部空間を見学しています。
カテドラルの建物に隣接して、回廊に囲まれた中庭があります。明るくて静かな空間です。イタリア式回廊の庭とは様式が異なり、庭に面した回廊は開放的でなく、柵で閉じた窓で庭と隔たれています。


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こういう感じの窓です。何となく、スペインの厳格なカトリック教会の象徴にも思えます。


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柵の間から見える中庭の上にカテドラルの尖塔が顔を覗かせています。尖塔といっても、カテドラルの塔は丸みを帯びて優美な佇まいです。このあたりが、このカテドラルが《カテドラルの貴婦人》と呼ばれる由縁でしょう。一説では、カテドラルの建物の丸みを持って広がっている様が女性のスカートのように見えるから、《カテドラルの貴婦人》と呼ばれるとも言われていますけどね。


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再び、中庭の回廊からカテドラルの巨大空間に戻ってきました。これは後陣(主祭壇の裏)の様子です。細かく区切られた聖人のチャペルが並びます。


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豪華な彫刻が並びます。素晴らしいですね。


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カテドラルの豪華さにため息をつきながら、外に出ます。とても美しい建物です。ゴシック様式の建物ですが、バロックのテイストもはいっているように思います。


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これが今回初めて見るカテドラルでその素晴らしさに酔いましたが、実はスペインのカテドラルの凄さの序章にしか過ぎなかったんです。まあ、それはこれから先の報告になります。

カテドラルの巨大な内部を見学した後は、 旧市街の一番奥にあるお城アルカサルに向かいます。カテドラルに沿って、マルケス・デル・アルコ通りCalle Marqués del Arcoを歩きます。カテドラルの庭園の塀が切れると、左手にドクトール・カステロ通りCalle Doctor Casteloが現れます。この角の立つ建物も印象的です。特に外壁の模様が綺麗です。


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アルカサルには向かいますが、saraiが目論んでいるのは、アルカサルそのものに入館することではなく、遠くからアルカサルの美しい姿を見ることです。アルカサルはディズニー映画の白雪姫のモデルになったお城です。ガイドブックの写真が撮影されたのと同じ所から、アルカサルの姿を眺めたいんです。そのためには、いったん城壁の外側に出る必要があります。サンティアゴ城門から城壁を抜け出せます。マルケス・デル・アルコ通りの次の角に、そのサンティアゴ城門への道しるべ(もちろん、日本語表示)があります。


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マルケス・デル・アルコ通りから右折して、この狭い路地ロス・デサンパラドス通りCalle los Desamparadosを歩きます。少し下り坂になっている雰囲気のよい路地です。こういう街歩きはたまらなく嬉しいです。


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すぐにこの短い路地の端が見えてきました。


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路地に沿った建物の窓には、綺麗な花や緑が飾ってあります。路地裏の美しさを満喫します。


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路地を抜けるところに、また期待していた道しるべがあります。しかし、この道しるべにはサンティアゴ城門が示されていません。困ったね。地図と勘を頼りに進むしかありませんね。


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目の前には、サン・エステバン教会Iglesia de San Estebanの姿が見えます。この教会は13世紀に建てられた後期ロマネスク様式の建物です。カテドラルよりも古い教会ですね。6層の塔が目を引きます。この53mの高さの鐘楼は、その美しい姿から《塔の女王》と呼ばれています。


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ロス・デサンパラドス通りからは、ぶつかったバジェホ通りCalle del Vallejoを左に進みます。このあたりは勘です。右手に路地バランコ通りCalle del Barrancoが見えますが、ここはまっすぐにバジェホ通りを進みます。


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通りの右手に聖人の像が見えます。サン・フアン・デ・ラ・クルス像です。カルメル会の改革を手がけたフォンティベロス(セゴヴィアから60kmほど離れた街)の出身の人物です。女子カルメル会の改革を行った聖テレサのほうが有名ですが、この人のことはここで見るまでは知りませんでした。


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バジェホ通りはすぐに2手に分かれる岐路に差し掛かりました。ここはままよとばかり、右の下り坂の道を選択。


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この道はサン・フアン・デ・ラ・クルス通りPaseo San Juan de la Cruz。この道をどんどん下っていきます。


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やがて、道の右手の視界が大きく開け、セゴヴィアの街の外側の広大な平原の眺めが見えてきました。赤いひなげしの花も綺麗に咲いています。


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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきます。


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アルカサルの姿を求めて、さらに歩を進めますが、それは次回で。








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古都セゴヴィア訪問:ようやく、アルカサルの美しい姿、しかし・・・

2014年5月27日火曜日@マドリッド、セゴヴィア/8回目

アルカサルの美しい姿を求めて、セゴヴィアの城壁の外を目指して歩き続けます。ようやく街はずれに近づき、傍らの可愛いひなげしの花に目を止めて、しばし疲れはじめた足を休めます。


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ひなげしの群生の向こうには、荒涼たる大地が広がっています。これがスペインらしい眺めなのでしょうか。セゴヴィアは標高1000mほどの高地ですから、こういう荒野の広がりになるのでしょう。


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アルカサルを眺めるには、ここから下の方に下りて、街を周り込んでいく必要がありそうです。まだまだ遠くまで歩かないといけませんね。


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サン・フアン・デ・ラ・クルス通りの外れまでやってきました。何か道の整備らしきものをやっています。


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ここからは、ラ・プエルタ・デ・サンティアゴ通りCalle la Puerta de Santiagoに入ります。通りは右と左にのびているので、どちらに進むのか迷います。左の方がアルカサルなので左に歩きかけますが、どんどん上り坂になるのでこれは違うようです。そもそもアルカサルそのものに向かっているわけではありません。すぐに道を戻り、今度は右の方に進みます。少し進むと、道の左手に下に下りていく石段があります。方向的には、これでいい筈です。それにこの石段は綺麗な緑の中を抜けていく雰囲気のよい石段です。途中に泉のようなものがあり、そこからの水が石の水路を通って下の方に流れています。


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この気持ちのよい石段を下り切ると大きな城門の前に出ました。これがサンティアゴ城門Puerta de Santiagoでしょうか。


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この門のアーチをくぐり抜けていきます。アーチの中には、聖母子像が飾ってあります。


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聖母子像の下にある車止めのような石には、帆立貝が刻まれています。巡礼の道であることを示しているのでしょう。


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門を抜けると、城壁に沿った道が続きます。やはり、城壁を抜けるサンティアゴ城門だったようです。城壁の向こうには、アルカサルの塔がちらっと見えてきました。


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頑強な城壁ですね。


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城壁沿いに石段が上っています。石段を上ればアルカサルに出られるようですが、それは目的ではないので先に進みます。


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城壁沿いの道をどんどん下っていくと、大きな自動車道路に出ました。サント・ドミンゴ・デ・グスマン通りPaseo Santo Domingo de Guzmánです。ここからは道路の両脇にある歩道を歩きます。すぐにエレスマ川Rio Eresmaにかかる橋を渡ります。
これがエレスマ川。小さな川ですが清流です。


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川を渡って川沿いの道を進んでいくと、遂にアルカサル Alcázar de Segoviaの姿を望むことができました。


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しかし、これはアルカサルを横から見た姿。これはこれで美しいのですが、saraiはアルカサルの右側の先端に対して直面して見たいんです。ここまで来たら、そこまで行かないと気が済みません。しかし、足が疲労の極地に達しようとしています。配偶者も疲れているようですが、頑張ろう!
歩いていくと、少しずつアルカサルの見える角度が変わっていきます。お城の先端も見えるようになってきました。


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道をもう少し進むと左手に下りていく小路があり、そこは川沿いの散策の公園になっています。大きな緑地があり、そこからはアルカサルを先端方向から望むことができます。


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ここまで歩いたルートを地図で確認しておきましょう。


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この緑地からのアルカサルの姿は、少し木々に遮られますが、とても美しい姿です。これで満足できる姿でもあります。


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しかし、これは先端の左側の姿。saraiが見たいのは逆の右側からの姿。これはこだわりというものです。ここで止めればほどほどの疲れですんだのですが、配偶者の制止も聞きいれずあくまでも当初の考えに固執するsaraiです。疲れる足を引き摺りながら、さらに先に進んでいきます。一体、saraiの望みは叶うのか・・・この後の展開は次回で。








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Author:sarai
首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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10/07 08:57 堀内えり

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

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思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
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07/08 15:53 じじい@

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久々のコメント、ありがとうございます。
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06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

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