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美し過ぎるザハーロワ:ボリショイ・バレエ《白鳥の湖》@オーチャードホール 2014.11.24

1年に2回ほど見るバレエ。まだまだ、初心者です。8回目にして、遂にバレエの名作《白鳥の湖》を見ます。それもこのバレエを初演したボリショイ・バレエです。そして、何よりもこのバレエを見るなら、バレリーナはこの人と決めていた憧れのスヴェトラーナ・ザハーロワが踊ります。
ザハーロワは超美人バレリーナで一目見たら、誰でもファンになってしまうスーパースター。その彼女も1979年生まれといいますから、早35歳。今回見逃したら、彼女の踊るオデット姫は見損なうかもしれません。焦って、チケットを購入しました。もう、完全にミーハー状態です。
念を入れて、ちゃんとDVDで予習。もちろん、ザハーロワの踊る《白鳥の湖》。残念ながら、ボリショイ・バレエのものはなくて、ミラノ・スカラ座のものです。これはウラジーミル・ブルメイステル振付によるもので、最後はハッピー・エンドです。振付はともかく、何よりもザハーロワの美しい姿が見られるのが最高です。特に黒鳥、オディール役のときの美しいバレエが出色です。

今日の公演ですが、ザハーロワの手足が長くて、しなやかな肢体の美しさはため息が出ます。やはり、第3幕、オディールに扮したときのザハーロワの美しいこと、素晴らしいです。第2幕のオデット姫では悲しげで無表情だったのに対し、オディールに扮すると笑顔が美しく、魅惑的です。踊りもオデット姫のスローなバレエに対して、切れのあるバレエを見せてくれます。有名な32回連続のフェッテ(黒鳥のパ・ド・ドゥ)も見事。もっとも、配偶者は回転数を数えていたそうで30回転しかしていないと言っていましたが、そんなのどうでもいいでしょう・・・綺麗でしたからね。ザハーロワがもっとも輝いたのは、カーテンコールでの笑顔です。思わず、saraiはスタンディング・オベーション。パーフェクトで美し過ぎるザハーロワのオデット/オディールでした。

バレエを見始めて、本当によかったと思った1日でした。

今日のプログラム・キャストは以下です。

  バレエ:白鳥の湖

 元振付:マリウス・プティパ、レフ・イワノフ(1895年1月15日、サンクトペテルブルク・マリインスキー劇場で蘇演されたプティパ・イワノフ版)
       アレクサンドル・ゴールスキー(1933年、ゴールスキー版)
   改定振付:ユーリー・グリゴローヴィチ(2001年3月2日、グリゴローヴィチ新改訂版)
   音楽:ピョートル・チャイコフスキー
  指揮:パーヴェル・ソローキン
   管弦楽:ボリショイ歌劇場管弦楽団

   オデット/オディール:スヴェトラーナ・ザハーロワ
   ジークフリート王子:デニス・ロヂキン
   王妃:クリスティーナ・カラショーワ
   悪魔ロットバルト:ウラディスラフ・カントラートフ
   王子の家庭教師:ヴィタリー・ビクティミロフ
   道化:デニス・メドヴェージェフ
   王子の友人たち:アンナ・ニクーリナ、クリスティーナ・クレトワ

今日の振付ですが、サンクトペテルブルク・マリインスキー劇場で蘇演されたプティパ・イワノフ版をもとにしています。これは世界中、どこでもそうでしょう。共産政権下では、プティパ・イワノフ版をもとに、王子が悪魔に打ち勝ち、現世でオデット姫と結ばれるという演出で、イデオロギーの勝利とも思える改変をしていましたが、2001年のグリゴローヴィチ新改訂版では、もっとも悲しい結末。オデット姫が死に、王子に救済はおとずれないというものになりました。チャイコフスキーの音楽にもっともふさわしい形にしたと思われます。いずれにせよ、バレエの美しさはどちらにせよ、変わらず、永遠です。

来年はマリインスキー劇場が来日公演で《白鳥の湖》を上演するようです。もし、ロパートキナが踊るようなら、また、見てみたいものです。それで《白鳥の湖》は打ち止めにしてもよいでしょう。





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Author:sarai
首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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10/07 08:57 堀内えり

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07/08 15:53 じじい@

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久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

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