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セヴィーリャの1日:セヴィーリャは名作オペラの舞台

2014年6月1日日曜日@カディス~セヴィーリャ/15回目

プエルタ・デ・ヘレス広場の角で右に曲がり、サン・フェルナンド通りに入ります。角には、いかにもスペイン風の古い建物。これはホテルのようです。

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このサン・フェルナンド通りにはセヴィーリャ唯一のトラム路線が走っています。ちょうど真新しい車体のトラムがやってきました。このトラムはカテドラルの方に行くようです。

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サン・フェルナンド通りを進むと、通りに面して右手にバロック風の立派な建物があります。セヴィーリャ大学です。

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セヴィーリャというと、オペラファンは名作オペラの舞台として街の名前が忘れられないところです。モーツァルトの《フィガロの結婚》、ロッシーニの《セビリアの理髪師》、そしてビゼーの《カルメン》。このセヴィーリャ大学は昔、国立タバコ工場Real Fábrica de Tabacosの建物でした。この国立タバコ工場が舞台になったのが、傑作オペラの《カルメン》です。大学の入り口横の右手の塀には、国立タバコ工場のタイル銘板が張ってありました。

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入り口が開いているのでちょっと中を覗きたいところですが、今は大学の建物なので、タバコ工場の風情はもう見られないでしょう。

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入り口の左手にも、国立タバコ工場のタイル銘板が張ってありました。丁寧な説明、ありがとうございます!

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セヴィーリャ大学を通り過ぎて、サン・フェルナンド通りはドン・ファン・デ・オーストリア広場Plaza Don Juan de Austriaにぶつかります。大きなロータリーの中央には、またまた噴水があります。

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ロータリーを過ぎて、まっすぐに進みます。通りはカルロス5世通りAv Carlos Vに変わります。通りの右手は緑地が広がります。

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ところで、セヴィーリャの街路樹はオレンジの木が多いそうです。確かに実がなっています。ジャカランダの木も多いです。そろそろ終わりのようですが、美しい花が咲いて配偶者は大喜びです。
この辺りで、セヴィーリャ散策を切り上げてホテルに戻りましょう。トラムとバスを乗り継いで帰ります。

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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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夜のフラメンコに備えて、ホテルでしばし休憩。

ちょっと疲れがとれたところで、またお出かけです。さあ、フラメンコに出掛けましょう。フラメンコは夜の8時15分からです。
交通機関のチケットを自動販売機で購入。

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街路樹のジャガラダが綺麗です。

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C1番のバスとトラムを乗り継いでカテドラル横まで行き、そこから歩きます。カテドラルの入り口を過ぎて、トリウンフォ広場Plaza del Triunfoに到着。マリア像とまた対面です。

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サンタ・クルス街に入って、タブラオ、ロス・ガリョスへ向かいます。先ほど偵察済みですから、道は分かっています。

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やがて、ロス・ガリョスTablao Flamenco Los Gallosに到着。地図で場所を確認しておきましょう。

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セヴィーリャの夜をフラメンコで楽しんで、セヴィーリャ観光の仕上げをしましょう。


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詩情漂うショパンの響き、アヴデーエワ&ソヒエフ&トゥールーズ・キャピトル管@ミューザ川崎 2015.3.2

昨年聴いたユリアンナ・アヴデーエワのピアノ・リサイタルは素晴らしい演奏に心が震えました。それ以来、彼女はもう聴き逃せないピアニストになりました。
今日は彼女の得意のショパンです。期待するなと言うほうが無理な話。そして、今日の演奏は期待通りの素晴らしい演奏で、またまた、心が打ち震えました。彼女のショパンは聴きどころ満載です。なかでも第2楽章の詩情あふれる演奏には感動しました。聴き尽した感のあるショパンのピアノ協奏曲ですが、アヴデーエワが弾くと新鮮な音楽が心に響いてきます。どこにその演奏の秘密があるのかは分かりませんが、彼女の心の奥底から湧き出してくる音楽の悦びや感動がsaraiの心に共鳴するとしか表現できません。彼女の心にはミューズが住み着いているのか、あるいは彼女自身がミューズなのか、いやはや、大変なピアニストです。アンコールで弾いたショパンの大円舞曲の自由奔放とも思える演奏には圧倒される思いでした。これって、本当にショパンの大円舞曲の楽譜通りの演奏なのって感じに思えます。こんな演奏は聴いたことありません。昨年のリサイタルのアンコールでも別の円舞曲の演奏にびっくりした記憶があります。是非、ワルツの全曲を聴いてみたいものです。とてつもないリサイタルになりそうな気がします。そうそう、ソヒエフの指揮するオーケストラの演奏もかっちりした演奏でアヴデーエワの自由闊達な演奏を支えて立派な演奏でした。

前半のプログラムだけで超満足。後半のプログラムはおまけのようなものだと思っていましたが、これがなかなか素晴らしい。ソヒエフという人はオーケストラから多彩な響きを引き出して、見事にまとめあげる天分に恵まれているようです。以前、ウィーンの楽友協会で聴いたウィーン・フィルとの《幻想交響曲》も魅惑的な響きで魅了してくれたことを思い出します。ウィーン・フィルならば、造作もなく美しい響きが引き出せそうなものですが、やはり、指揮者の力量も重要な要素。今日の演奏を聴いて、ソヒエフの指揮でこそ、ウィーン・フィルもあの《幻想交響曲》の見事な演奏を聴かせてくれたことを痛感しました。それほど、今日の『シェヘラザード』も見事な演奏でした。まず、オーケストラの響きが多様な色彩感にあふれています。細かいところでの表情付けも見事。弦や木管の繊細な美しさから、金管の迫力ある響きまで、オーケストラから極限まで静と動の素晴らしい響きを引き出していました。初めて、ソヒエフが大変な逸材であることに気が付きました。ところで今日の『シェヘラザード』で残念だったのが一点。それは美人コンミスの独奏。出だしの独奏がもう一つの響き。天は二物を与えなかったのかと思いました。ところが実はこの後、しり上がりに調子を取り戻し、最後の独奏では実に美しい響き。最初からペースを上げて、美しい独奏を聴かせてくれなかったのが今日の唯一の不満でした。アンコールの《カルメン》の間奏曲では、ハープとフルートソロの演奏の美しかったこと。心を洗われる音楽とはこういう音楽です。アンコールを含めて、オーケストラの多彩な響きに魅了されました。今日のトゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団は世界のTop10のオーケストラと並ぶような美しい響きでsaraiを楽しませてくれました。

ところで、今日のプログラムは以下です。

  指揮:トゥガン・ソヒエフ
  ピアノ:ユリアンナ・アヴデーエワ
  管弦楽:トゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団

  ショパン:ピアノ協奏曲第1番ホ短調 Op.11
   《アンコール》ショパン:ワルツ第5番変イ長調 Op.42

   《休憩》

  リムスキー=コルサコフ:交響組曲『シェヘラザード』Op.35

   《アンコール》
    ビゼー:歌劇《カルメン》より、第3幕への間奏曲
    チャイコフスキー:バレエ音楽《くるみ割り人形》より、トレパック
    ビゼー:歌劇《カルメン》より、第1幕への前奏曲


アヴデーエワとソヒエフのコンビはベルリンのオーケストラと今秋、再び、来日するそうです。ただ、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番を演奏するそうですから、ちょっと、躊躇しています。ミューズの舞い降りたアヴデーエワならば、きっと素晴らしい演奏をしそうな気がしますが、できたら、シューマンとかブラームスとかモーツァルトとかを演奏してほしいところです。


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       アヴデーエワ,  

セヴィーリャの1日:セヴィーリャのしめくくりは白熱のフラメンコ

2014年6月1日日曜日@カディス~セヴィーリャ/16回目

セヴィーリャの最後の日程はフラメンコ。フラメンコの有名タブラオのロス・ガリョスTablao Flamenco Los Gallosの夜1回目のショーをネットで予約しておきました。8時15分からです。ちなみに2回目は10時からなので、早いショーを予約しておきました。ただ、スペインのフラメンコは夜多くなるほど盛り上がるそうです。これがチケットです。1人35ユーロです。

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全席自由席です。お店に入ると、開演15分以上も前なのに席はほとんど埋まっています。ところが、かぶりつきの中央の席がぽっかりと空いています。かぶりつき好きのsaraiは、ためらいなくその席をゲット。ドリンクサービスを受けながら、フラメンコの始まるのを待ちます。これが開演前の空っぽの舞台です。

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楽しみにしていたフラメンコは最高でした。セヴィーリアで1番有名なタブラオのロス・ガリョスで生のフラメンコ。フラメンコ初体験でしたが素晴らしいものでした。日頃クラシック音楽やバレエには親しんでいますが、フラメンコは未知の分野。魂からの叫びが聴こえてくるような踊りと音楽でした。フラメンコも人が作り出した最高の芸術の1つでした。
フラメンコの踊り手が扇子を手に体をそらせて、この表情。たまりません。

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体をくるくる回転させながら、裾の長いスカートを見事にさばいていきます。フラメンコ用の衣装はスカートの裾が後ろの方に長くなっていて、そのさばき方が見ものです。

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後ろで弾いているギタリストとの息もぴったりで、踊りがぴたっと決まったときの素晴らしさはため息が出るほどです。

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それにしても、順番に出てきた3人のギタリストの凄まじい超絶技巧とノリの素晴らしさは、尋常のものではありません。また、女性3人、男性1人の踊り手も同様に凄まじい。最後に全員が舞台に出てきて、踊りまくります。凄い迫力です。

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最後に、男性の踊り手がソロで踊ります。超絶技巧に圧倒されます。

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猛烈に魅了された2時間でした。本場で見たフラメンコは期待以上の素晴らしさ。それにかぶりつきでの迫力も最高でした。
帰りにタブラオの出口付近で、出演していた若いギタリストを見かけて、思わず素晴らしかったよと声をかけると、彼はなにやらはにかんでいました。純粋な音楽家ですね。

楽しい一夜でした。サンタ・クルス街を抜け出すと、カテドラルは美しくライトアップされています。

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ライトアップされたヒラルダの塔です。

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ヒラルダの塔の前の広場にはまだ大勢の人がたむろしています。アンダルシアの日曜の夜はまだ始まったばかりです。

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再びヒラルダの塔を見上げて、その美しい姿を堪能します。

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夜空には三日月が見えます。美しい夜空です。

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ヒラルダの塔を眺めながら、広場を去りましょう。

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少し離れてもヒラルダの塔は高く聳えています。

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カテドラルの北の方に歩き、市庁舎の前に来ました。ライトアップされた市庁舎を眺めます。

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市庁舎前のサン・フランシスコ広場を通り抜けます。

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サン・フランシスコ広場の先は、街一番の目抜き通りのシエルペス通りCalle Sierpesを歩きます。通りは明るく照明されていますが、もうお店はすべて閉店。夜の寂しさに満ちています。

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ドゥケ・デ・ラ・ビクトリア広場Pl. del Duque de la Victoriaのバス停まで歩き、そこから32番のバスでサンタ・フスタ駅まで乗ってホテルに戻りました。
タブラオのロス・ガリョスからの帰途のルートを地図で確認しておきましょう。

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満足・満足の気持ちを抱きながらの1日の終わりです。アンダルシア最後の素晴らしい夜が更けていきます。アンダルシア地方は連日、実りが多く、もう少し日程を取りたかったと反省するほどでした。

明日はスペイン国鉄RENFEの高速列車を乗り継ぐ鉄道ファンならずとも楽しみな移動。セヴィーリアから、マドリッド、ヴァレンシアを経由して、1日がかりでバルセロナに向かいます。


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残念なヒラリー・・・でも、最高のサロネンのシベリウス@サントリーホール 2015.3.4

先週、久しぶりにティーレマンの演奏を聴いたばかりですが、今週はこれまた、久しぶりにヒラリー・ハーンのヴァイオリン。楽しみは尽きません。
が、今日のヒラリーはとても残念な出来。saraiの愛するヒラリーとは思えない演奏にがっくり。丸みを帯びた体で、体のキレもよくなくて、いつものようなダンスもどきの優雅な動きも見られません。澄み切った音色で高精度な演奏が当たり前のヒラリーとは到底思えませんでした。相当に体調でも悪いのかと思っていたら、アンコールで弾いたバッハの無伴奏パルティータではいつものヒラリーの演奏が戻ってきました。ということはブラームスの協奏曲がよくなかっただけのことでしょうか。今日のプログラムならば、いっそのことシベリウスの協奏曲のほうがよかったかも。まあ、今度の日曜日には、みなとみらいホールでも聴きますから、是非、saraiの期待通りの演奏をお願いしたいところです。

いつもは、ヒラリーのヴァイオリンを聴くだけで体力を使い果たし、後半の演目は息切れ(アドレナリン不足)して、ちゃんと演奏を楽しめませんが、今日は余裕で聴けます。サロネンのシベリウスは実に素晴らしい演奏でした。フィルハーモニア管弦楽団もサロネンのコントロールにしっかりと反応し、素晴らしい演奏。これまでに聴いたシベリウスの中で最高の演奏でした。第1楽章から第3楽章までパーフェクトでしたが、特に第3楽章の雄大で繊細な演奏にはすっかり、聴き惚れました。以前聴いたサロネン指揮のフィルハーモニア管弦楽団のシベリウス第2番はサロネンの指揮にオーケストラがついていけず、空回りの印象でしたが、今日はしっくりとかみ合っていました。今度の日曜日のみなとみらいホールでは、その第2番ですが、今度は素晴らしい演奏が聴けそうな気がします。

ところで、今日のプログラムは以下です。

  指揮:エサ=ペッカ・サロネン
  ヴァイオリン:ヒラリー・ハーン
  管弦楽:フィルハーモニア管弦楽団

  シベリウス:「トゥオネラの白鳥」(『レンミンカイネン組曲』 Op.22から第2曲)
  ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77
   《アンコール》J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 から「ジーグ」

   《休憩》

  シベリウス:交響曲第5番 変ホ長調 Op.82

   《アンコール》
     シベリウス:悲しきワルツ


ヒラリーの演奏は残念でしたが、シベリウスイヤーの今年、素晴らしいシベリウスが聴けて、幸せでした。ちなみに昨年から、CDでシベリウスを集中的に聴いています。以下の交響曲全集を聴き終えました。

 パーヴォ・ベルグルンド、ボーンマス交響楽団
 パーヴォ・ベルグルンド、ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団
 パーヴォ・ベルグルンド、ヨーロッパ室内管弦楽団
 レイフ・セーゲルスタム、ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団
 オスモ・ヴァンスカ、ラハティ交響楽団
 ネーメ・ヤルヴィ、イェーテボリ交響楽団

現在、次の2つの全集も聴いているところです。

 ユッカ=ペッカ・サラステ、フィンランド放送交響楽団
 バルビローリ、ハレ管弦楽団

ベルグルンドはさすがにどれもよいのですが、少々、テンポが早過ぎる感もあります。もっとも感銘を受けるのは、オスモ・ヴァンスカ&ラハティ交響楽団とネーメ・ヤルヴィ&イェーテボリ交響楽団の2つです。録音も優秀です。サロネンが全集を録音してくれれば、決定盤になるかもしれません。期待したいところです。

今年はライヴでもシベリウスの全交響曲チクルスを聴こうと思っています。


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       ヒラリー・ハーン,  

スペイン鉄道の旅:セヴィーリャを出発

2014年6月2日月曜日@セヴィーリャ~バルセロナ/1回目

旅の8日目です。今日はセヴィーリャからマドリッド、ヴァレンシアを経由してバルセロナまで鉄道で大移動します。スペイン国鉄RENFEのご自慢の高速列車を乗りまくります。今日は1日、俄か鉄ちゃんになります。
スペインの端から端までの鉄道移動を地図で確認しておきましょう。
 ① セヴィーリャからマドリッド
 ② マドリッドからヴァレンシア
 ③ ヴァレンシアからバルセロナ

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一気に高速列車でセヴィーリャからバルセロナまで行く手もあったんですが、何だかつまらないし、それに高価なんです。地中海沿いの路線も走りたかったし、ヴァレンシアでパエリアも食べたいということで、このルートにしました。早朝乗って、夕方に到着します。

セヴィーリア出発は7時45分で少々早いですが、駅はホテルの目の前ですから、それほど大変ではありません。7時半に部屋を出れば良いでしょう。と考えたのが甘かった。ホテルのチェックアウトはすぐにでき、ホテルを出たのは発車10分前。ところが見えている駅が遠~い。駅の構内が広~い。ホームに出て、荷物の検査を済ませ、チケットを見せてホームの時計を見たら発車1分前。今日乗るスペイン国鉄RENFEの誇る高速列車AVEのCLUBという最高級クラスの車両は一番前です。長~いホームを走りました。入り口でスタッフの女性がこちらを見ているので、置いて発車はしないだろうとは思いましたが、焦りました。列車に飛び乗ると同時に発車しました。今日は3本の電車を乗り継ぐのに、ここで乗り遅れたらどうしようもありませんね。
この列車のチケットはこれ。セヴィーリャからマドリッドまで、たった2時間20分。料金は1人95ユーロとお高いですが、最高級クラスのシートです。それにネットで早目に購入したので、大変な割引料金なんです。

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席につくと、早速ウエルカムドリンクです。美味しいヴァレンシアオレンジを飲んで一息つきます。

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AVEはセヴィーリャの街を颯爽と駆け抜けていきます。

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ほんの5分ほどで街を通り抜け、郊外の畑の中に出ます。

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朝日を浴びる緑の畑の中を走り抜けていきます。

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車内を見回すと、さすがに早朝の電車は空いています。

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車内の状況を見定めて、saraiは配偶者に4人がけの席に移れないかなと提案。この列車はマドリッドまでノンストップだから、今空いている席には誰も来ないはずですからね。配偶者もそりゃ4人がけの方がゆったり出来るし見張らしも良いよねって、同意。その方向で考えましょう。
そんなこんなしているときもAVEは高速でひた走り、朝日の野原を駆け抜けていきます。

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どこまでも広い平原です。

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saraiが乗務員から許可をもらい、4人がけの席に移動します。良い判断でしたと配偶者からお褒めの言葉。
見晴らしの良くなった席で前方を見ると、ちょうどアンダルシアの朝日が上ってくるときでした。少し眩しいですが、我慢して車窓の眺めを楽しみましょう。

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コルドバへ向かいますが、車窓にはヒマワリ畑が現れます。

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アンダルシアのヒマワリもこれで見納めでしょう。しっかりと心に刻み付けておきます。

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4人がけの席はゆったりしているだけではなく、テーブル付きで何かと便利です。

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テーブルの照明まで付いています。

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白い建物が密集する街を通り過ぎていきます。コルドバの街でしょう。本当は途中下車して、メスキータくらいは見ておきたかったのですが、限られた時間の旅であれもこれもと欲張るのは無理ですね。車窓からの眺めだけで満足します。

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快適な鉄道旅はまだ始まったばかり。AVEの旅を満喫します。


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スペイン鉄道の旅:高速列車AVEの美味しい朝食

2014年6月2日月曜日@セヴィーリャ~バルセロナ/2回目


高速列車AVEはコルドバを過ぎて、順調に丘陵地帯を抜けていきます。

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快晴の空の下、気持ちのよい鉄道の旅です。しばらく丘陵地帯が続きます。

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朝食が供されますが、CLUBという最高級クラスのシートですから、もちろん無料です。メニューが配られましたが、メニューも綺麗なデザインです。

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メニューを開くと、見開きのページに左にスペイン語、右に英語で朝食メニューが書かれています。

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さらに1枚、メニューが挟んでありましたが、これはドリンクメニュー。何でも選び放題。アペリティーフ、カヴァ、ワイン、ビール、ソフトドリンク、ネクター、ブランデーにウィスキー。

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列車の中とはいえ、ちゃんとランチョンマットを敷いてくれます。

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これが朝食。オムレツにクロワッサン。定番ですね。

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ドリンクもしっかりといただきます。朝食にスパークリングワインのカヴァは必須アイテム(笑い)。

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朝食の〆はフルーツとデザート。久しぶりに、美味しい朝食をゆったりといただきました。

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車窓には小さな街。自然にあふれているスペインでは、なかなか周りに街は少ないです

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セヴィーリアとマドリッドの間は、往きはグラナダ経由のバス旅でしたが、帰りは直通の列車の旅です。車窓は、最初はヒマワリや豊かな農作物、後は一面オリーブが続きます。
乗車しているCLUBクラスのシートにはほとんど乗客がいません。通路を挟んだ1人席には、落ち着いたビジネスマン風の方がいます。saraiが話しかけると、なんと5年も仕事で横浜に住んでいたとのことでビックリです。今は週末はセヴィーリアの近くの自宅に住み、勤務しているオフィスはマドリッドなので週末以外はマドリッド暮らし。今日は月曜日なので、マドリッドのオフィスに向かっているそうです。お仕事、ご苦労様です。

そうこうするうちにマドリッドも近くなり、郊外の街にあるモダンなデザインの集合住宅が見えてきます。

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やがて、マドリッドの街並みが見えてきました。

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2時間半でマドリッドに到着です。きっちり定時の10時5分です。マドリッド国鉄RENFEは噂の通り、時間厳守の運行のようです。AVEの車体はとても綺麗ですね。

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次はヴァレンシア行のAVEに乗り換えです。


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スペイン鉄道の旅:ヴァレンシア行への乗り換えトラブルのお蔭で熱帯植物園見物

スペイン鉄道の旅:ヴァレンシア行への乗り換えトラブルのお蔭で熱帯植物園見物

2014年6月2日月曜日@セヴィーリャ~バルセロナ/3回目

セヴィーリャのサンタ・フスタ駅を早朝に出発し、2時間20分でマドリッドのアトーチャ駅に到着。スペイン国鉄RENFEの誇る高速列車AVEは、やはり早いです。まだ、朝の10時です。AVEを降りて、プラットホームに降り立ちます。

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これがここまで乗ってきたAVEの先頭車両。隣のホームにもAVEが停車中。壮観です。

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さて、乗り換えるヴァレンシアのAVEはどこかな? どのホームかチェックしましょう。

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とりあえず、待合所で調べましょう。

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列車の行先案内表示板を見ます。10時40分のヴァレンシアValenciaのホアキン・ソローリャ駅Estación AVE Joaquín Sorolla行がありますが、まだプラットホームがどこかは表示されていませんね。

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手元にあるネット購入のチケットと見比べますが、この表示されてる列車でよさそうです。発車するプラットホームが表示されるまで、しばらく待ちましょう。

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マドリッド・アトーチャ駅で30分ほどの乗り換え時間です。同じAVEなので、同じエリアのホーム移動だけだろうと思い、セキュリティチェックの様子をぼんやりとながめています。

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ところがこれが大間違い。このエリアにあまりにも乗客らしい人が少ないことに不安を感じ、ハッと、ヴァレンシアへの高速列車AVEは全く別のエリアのホームからの発車ではないかと思い付きました。マドリッドの駅は、大きくて複雑です。急いで正しいホームを探しましょう。いったん出口の方に向かうと温室のような緑が見えます。これって、よくテレビで見ていたアトーチャ駅の風景です。この特徴ある温室のような空間を見かけないので変だなとも思っていたのです。この風景を確認し、一安心です。早目に気付いて良かったね。

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どうやら、ヴァレンシア行のAVEが発車するホームは、ここから2階に上がったところのようです。

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見通しが立ったので、少しだけこの温室もどきの空間を見ていきましょう。熱帯植物のエリアの前には池がめぐらせてあります。スペインでは水にこだわるのは当たり前ですから、駅の中に池があるのは驚くことではありませんね。

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駅の中に熱帯植物が生い茂っています。そういえば、駅舎のドームも温室のドームに似ていますね。

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2階に上がって、この熱帯植物園もどきの空間全体を見渡します。駅を熱帯植物で埋め尽くすというのは、すさまじいアイディアです。

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見学を終え、急いでホームに向かいます。再びセキュリティチェックを受けて、ホームの改札の列に並びます。発車10分前・・・余裕です(笑い)、

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改札を抜けてホームに出ると、超かっこいいAVEが待っていました。

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ヴァレンシア行のAVEに早速、乗り込みましょう。


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サロネン&フィルハーモニア管の素晴らしいシベリウス・・・ヒラリーは?@みなとみらいホール 2015.3.8

ヒラリー・ハーンのヴァイオリンを聴きたくて、サントリーホール、今日のみなとみらいホールと2度もコンサートに足を運びましたが、結果、サロネンの創り出したシベリウスの音楽にすっかりと魅了されることになりました。サントリーホールでのシベリウスの交響曲第5番は最高の出来でしたが、今日の交響曲第2番も素晴らしい音楽を聴くことになりました。サロネンのシベリウスはスコアの隅々まで把握し、自信にあふれた指揮を見せてくれます。そのサロネンのスケール感と繊細さに満ちた指揮に鋭敏に反応したフィルハーモニア管弦楽団の演奏も見事でした。最高のシベリウスが聴けました。おまけにアンコール曲の《悲しきワルツ》はサントリーホールでの演奏と同じく、パーフェクトな音楽。響きも音楽的な表現もこれ以上の美しさは考えられないほどです。以前聴いたネーメ・ヤルヴィの演奏も素晴らしかったですが、それを上回る出来にうっとりと聴き入りました。前半で演奏された《フィンランディア》、サントリーホールでの《トゥオネラの白鳥》、いずれも素晴らしい演奏でした。サロネンのシベリウスにどっぷりとつかり込んで、幸せな時を過ごしました。

ところで肝心のヒラリー・ハーンのヴァイオリンですが、サントリーホールでの残念な演奏に比べると雲泥の出来。いつものヒラリーが戻ってきたと言いたいところですが、そこまでの演奏ではありませんでした。第2楽章での美しい響きには陶然としましたが、全体として、感銘を受けるまでの演奏ではありませんでした。ヒラリー・ハーンも人間ですから、こういう時期もあるのでしょう。次回の来日での素晴らしい演奏に期待しましょう。

ところで、今日のプログラムは以下です。

  指揮:エサ=ペッカ・サロネン
  ヴァイオリン:ヒラリー・ハーン
  管弦楽:フィルハーモニア管弦楽団

  シベリウス:交響詩「フィンランディア」Op.26
  ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77
   《アンコール》J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 から「ジーグ」

   《休憩》

  シベリウス:交響曲第2番 ニ長調 Op.43

   《アンコール》
     シベリウス:悲しきワルツ


ヒラリーにつられて、シベリウスイヤーの今年、サロネンの最高に素晴らしいシベリウスが聴けました。


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       ヒラリー・ハーン,  

スペイン鉄道の旅:ヴァレンシアに無事到着。AVEも乗り納め。

2014年6月2日月曜日@セヴィーリャ~バルセロナ/4回目

ヴァレンシア行きの高速列車AVEのプラットホームに無事にたどり着きました。発車10分前。結果的には余裕でしたが、冷や冷やものではあります。

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指定席はツーリスタTuristaという庶民クラスの11号車です。その車両を探します。

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これは4号車ですから、まだまだ先の車両です。

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ようやく乗るべき車両に着き、乗り込みました。大きなスーツケースを車両の端にある荷物置き場によいしょっと積み上げます。これで手軽になりました。もう発車1分前です。ふーっ。

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車両を飛び下りて、写真撮影。

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これが11号車の前からプラットホームを見たところ。改札口ははるかかなたです。

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発車間際に列車に再び乗り込みました。ツーリスタTuristaの庶民クラスは2列×2列のシートです。食事などのサービスもありません。ヴァレンシアまでは1時間半ほどの短い旅だし、ランチタイムでもないので、食事付きの高級クラスの席は不要です。1人22ユーロほどの料金です。もちろん、ネットで購入した割引料金です。

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定時になり、AVEはマドリッド・アトーチャ駅を出発していきます。

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しばらくはマドリッドの街中を走り抜けていきます。

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これは発車後40分近く経ったときの車窓の眺めです。広々とした畑の中を疾走します。

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しばらくぼーっと車窓を眺めていると、綺麗なダム湖が見えました。青々とした水を湛えています。

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川には高架橋がかかっています。今どきの橋ですから、ローマ水道橋のようなアーチ橋ではないですね。

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またまたオリーブ畑が延々と続いていくのかと思ったのですが、ヴァレンシアも近くなってきたので、オレンジの木かも。。。

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うーん、どっちだろう?

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ヴァレンシアに到着しました。さすがにスペイン国鉄REFEです。またまた定時運行。これでAVEは乗り納めです。いやあ、見れば見るほど素晴らしいデザインです。

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電車の乗り換えで降り立ったヴァレンシアValenciaでは約3時間の余裕があります。これから、短時間での滞在を楽しむことにします。


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テーマ : ヨーロッパ
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琵琶湖逍遥:琵琶湖湖畔でご機嫌のディナー 2015年3月

昨年5月末から6月にかけてのスペインの旅の詳細編をレポート中ですが、気分を変えて、リアルタイムの国内旅について書くことにします。

早春の琵琶湖の周辺をドライブしながら、逍遥します。

第1日目、横浜の自宅を愛車プリウスに乗って、配偶者とともに出発。当初は晴れの天気予報だったので安心していたら、かなり悪天候の予報に変わり、気分的に盛り上がらない出発です。西の方から天気が崩れてくる前に琵琶湖に着けるといいですね。
平日のせいか東名は空いていて、順調に進みます。が、あちこちで工事による車線規制。3月だからでしょうか。新東名へは何かの規制のためとかで、ナビが行かせてくれず、久しぶりに御殿場から三ヶ日まで東名を走ります。
ずっと山の中を通る新東名に比べ、街の中や海岸を通る東名は次々と景色が変わり楽しいです。久しぶりに由比ヶ浜が目の前に広がりました。綺麗ですね。でも、何だか様子が以前とは違うような気がします。海側に塀が張り巡らされているような気がするのですが・・・もしかしたら津波対策?と配偶者が言いますが、それにしては堅固さが欠けているような感じです。気のせいかもしれません。

順調に走り、浜名湖SAが近づいてきました。久しぶりに寄っていきましょう。車を停めて、SAの建物に歩み寄ります。

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建物の外側には浜名湖SA名物の屋台村があります。その入り口の提灯に近づきます。

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屋台村は結構、賑やかです。

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この屋台村は、正式には浜名湖グルメ昭和横丁というのだそうです。色んなお店がありますが、saraiの目を惹いたのは浜松餃子と広島風お好み焼き。

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それらを昼食として食べようかなと配偶者と思案しながら、食い気の前に風景を楽しもうと浜名湖を展望できる場所に向かいます。
ん?何だかずいぶん荒れて寂れた感じがします。まだ冬の気配が残っていることもありますけどね。以前は、東名を走るときは必ず浜名湖で休んでいました。浜名湖を囲むように広々とした緑地が広がり、とっても気持ちのよいくつろげるSAだったのにね。まあ、浜名湖は望めました。

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浜名湖は曇り空のもと、すっきりした絶景とはいえませんが、それでも美しい眺めです。

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さて、さんざん屋台で浜松餃子を買うかどうか迷いましたが、少々高価なことを考えてもレストランで浜松餃子を食べることに決心。レストランに入ります。眺めの良い席に落ち着きました。

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配偶者はさっぱりしたものが食べたいとのことで、桜エビかき揚げ蕎麦。

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saraiはもちろん、浜松餃子定食を頂きます。餃子が10個もついていて、なかなか美味。餡にキャベツが多いのが浜松餃子の特徴のようですが、それが美味しさの秘密でもあるようです。

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満足して昼食を終え、車に戻ろうとレストランを出ると雨が降り始めています。ついに天気が崩れてきてしましたね。でも、さほどの雨にはならず順調に走り、宿の琵琶湖湖畔のリゾートマンションに到着。
なかなかくつろげる部屋です。窓からは琵琶湖が眺められます。と、窓の外にショッピングセンターを発見。リゾートマンションの隣がショッピングセンターとは便利ですね。早速夕食を仕入れに行きましょう。
いろいろ面白いものをゲットできました。おつまみがずらっと並び、豪華な酒宴になります。琵琶湖産の小鮎の佃煮、琵琶湖産のワカサギの佃煮、お煮しめ、いかなごのくぎ煮、根菜しゃきしゃき胡麻酢サラダ、筍の煮物。どれも美味しくいただきます。

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ヤリイカの姿寿司もあります。

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アルコールはスペインの旅でくせになってしまったカヴァです。横浜から持参。

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カヴァで琵琶湖の夜景に乾杯!

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ディナーを美味しく頂きながら夜は更けていきます。
最後のデザートは雑メロン。これは今一つだったかな。

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明日は雨があがるといいな。


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琵琶湖逍遥:琵琶湖一周目指して、まずは湖西の浮御堂 2015年3月

第2日目、琵琶湖湖畔での朝です。今日は荒天との予報でしたが、青空も見え一安心。

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張り切って、琵琶湖一周を目指して出発です。
すぐに瀬田の唐橋を渡り、琵琶湖の湖西を浮御堂(うきみどう)を目指します。順調に走っていると、パラッと雪が舞います。空は青空なんですけどね。これでは琵琶湖一周は無理かもしれませんね。心配しているうちに、浮御堂に到着です。浮御堂は海門山満月寺というお寺に属する建物です。満月寺の目の前に駐車場があり、がらがら空いていますので楽々駐車。車を降りると、満月寺の山門(楼門)が目に入ります。中国風の山門は竜宮城のようにも見えます。

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山門に近づきます。なかなか面白い形ですね。

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山門を入ると受付があり、配偶者がさっと入場料を支払いに行きます。saraiは綺麗なお庭を見入ります。小さいですが、簡潔で美しい枯山水です。

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振り返ると、山門の裏側が見えます。何か心にそそるものがある魅惑的なフォルムです。

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枯山水のお庭と山門の組み合わせ。なかなかいいでしょう。

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山門を側面から眺めます。立派な屋根組みです。

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これは本堂でしょうか。この満月寺は恵心僧都が建立したもので、なんと1000年以上の歴史を持つ寺院だそうです。

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これは境内にある観音堂です。堂内には聖観音坐像が安置されています(堂内は撮影禁止)。

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境内を奥に進むと、琵琶湖の湖畔に出て、浮御堂が見えてきました。

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湖畔を右に移動しながら、湖中に突き出した浮御堂の姿を眺めます。綺麗な建物です。現在の建物は昭和12年に再建されたものです。古の姿も同じようなものだったようです。

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さらに右側の方に移動して、美しい浮御堂を眺めます。

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境内の一番端から眺めた浮御堂の姿です。

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湖畔から眺めた琵琶湖の美しい湖面です。対岸が意外に近くに見えますが、この辺りが琵琶湖の最も狭いところなんです。実際、琵琶湖大橋もすぐ近くに架けられています。

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もう少し、浮御堂を見て回ります。


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琵琶湖逍遥:浮御堂からの琵琶湖の絶景 2015年3月

第2日目(2回目)、浮御堂を見学中です。浮御堂は近江八景のひとつで、堅田の落雁と呼ばれています。美しい湖中のお堂です。

浮御堂のある満月寺の境内を眺めていると、配偶者がこのお寺のある特徴に気が付いたと言います。それは松の木だそうです。松は確かに多いんですが、松の何がって問い返すと、松の枝が異常に長く伸ばしてあるってことだそうです。配偶者の視線のあとを追うと、おおっ・・・これは凄い! 横に伸びた松の枝の長いこと。
 
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琵琶湖に張り出した浮御堂への橋の袂にもとても立派な松の木が生えています。このお寺は松が素晴らしいです。

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では、浮御堂に渡ってみましょう。浮御堂への橋の上からは素晴らしい琵琶湖の景色が眺められます。琵琶湖に架かる最長の橋である琵琶湖大橋の姿が見えます。琵琶湖大橋も渡ってみたいものです。

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浮御堂に近い湖岸には立派そうな料亭が並んでいます。そこでお茶したいところですが、いかにも高そうで敷居も高いです。

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浮御堂に渡り、裏手に回り込みました。そこからが琵琶湖の絶景が見渡せます。

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浮御堂の反りのはいった屋根の先には、満月寺の湖岸の景色が見えます。松の木が美しいですね。

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浮御堂の正面は実は琵琶湖に面した裏手の方でした。浮御堂には阿弥陀仏が一千体安置されています。お賽銭を入れて、お参りしました。信心深い方ではありませんが、琵琶湖の絶景を見せていただいたお礼です。

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浮御堂から満月寺を眺めます。これも美しい景色です。

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これが満月寺の境内と浮御堂をつなぐ橋です。結構、長い橋です。

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橋を渡って、戻りましょう。

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橋の途中で琵琶湖を眺めていると湖の真ん中に奇妙なものが見えます。一体、あれは何? 何かの施設でしょうか。

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これで浮御堂の見学は完了。浮御堂から出ると、配偶者がこの辺りは雰囲気がいいから散策しようよって提案。まあ、それもいいでしょう。急ぐ旅じゃありません。満月寺の前にこの堅田のマップがあります。堅田源兵衛の首という恐ろしげなものもあるようです。

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浮御堂を起点に堅田の散策を始めます。


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鮮鋭で美しいプロコフィエフ・・・河村尚子ピアノ・リサイタル@東京オペラシティ 2015.3.13

以前から河村尚子のピアノをちゃんと聴いてみたいと思っていて、今日、ようやく実現。日本デビュー10周年というアニバーサリーのリサイタルです。若手ピアニストだと思っていた河村尚子もベテランの域に入ってきたのでしょうか。

今日の河村尚子の演奏ですが、saraiはとても満足しました。期待を上回る会心の演奏でした。演奏の中身に触れるためには今日のプログラムを見ておく必要があります。

今日のプログラムは以下です。

  ピアノ:河村尚子

  J.S.バッハ(ブゾーニ編):シャコンヌ
  ショパン:ワルツ 第5番「大円舞曲」 Op.42
  ショパン:マズルカ 第13番 Op.17-4
  ショパン:ノクターン第8番 Op.27-2
  ショパン:舟唄 Op.60

   《休憩》

  ラフマニノフ:前奏曲 Op.23 第10番
  ラフマニノフ:前奏曲 Op.23 第7番
  プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第6番「戦争ソナタ」Op.82
    
   《アンコール》
    シューマン(リスト編曲): 献呈
    ショパン:ポロネーズ 第6番「英雄」Op.53
    ショパン:夜想曲 第20番 嬰ハ短調 Op.posth.

このプログラムを見て、特に後半のラフマニノフとプロコフィエフに注目しました。特に最後のプロコフィエフのピアノ・ソナタ第6番は超難曲です。戦争ソナタと言われる第6番、第7番、第8番の中の1曲ですが、これをプログラムの最後に置いたということは演奏者の意気込みが伝わってきます。正直、河村尚子がこの超難曲をどれほど弾きこなせるのか、不安もありましたが、そんな素人の懸念をふっとばしてしまう会心の演奏。予想を大きく上回る素晴らしい演奏に酔ってしまいました。第1楽章と第4楽章はぐいぐい推進していく外連味のない演奏で、難しいパッセージも濁りのないピュアーな響きで完璧な演奏。予習で聴いたブロンフマンのCDも素晴らしいテクニックの演奏でしたが、今日の河村尚子の演奏もテクニック的に遜色ないレベルの演奏で、しかももっと迫力のある演奏です。リヒテルの歴史的な演奏に比べても、引けを取らない演奏だったと思います。(リヒテルのCDは6枚ほど聴きましたが、1960年のカーネギーホールリサイタルのうち、最後の12月の演奏が勢いがあって素晴らしいです。)
今日のプロコフィエフの演奏で一番、心を惹かれたのは第3楽章。実に瑞々しい情緒に満ちた演奏で、深く聴き入ってしまいました。緊張感をはらみながらも美しい抒情を聴かせてくれる素晴らしい演奏で河村尚子ならではの表現が冴えわたりました。リヒテルの渇いた演奏よりも、今日の演奏を評価したいと思いました。

是非、次の機会には、プロコフィエフの戦争ソナタの残りの第7番と第8番も聴かせてもらいたいものです。もちろん、それ以外のプロコフィエフでもOKですけどね。

そうそう、アンコールですが、シューマンの献呈が鳴り始めたときはびっくり。とても美しい演奏にうっとりしました。そして、アンコール最後のショパンの夜想曲の第20番はとても心を込めた演奏で、ピアニストと聴衆の心が一体化するような素晴らしい演奏でした。


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       河村尚子,  

琵琶湖逍遥:堅田の路地散策・・・佃煮の名店発見 2015年3月

第2日目(3回目)、堅田の落雁、浮御堂を出て、周辺の古い路地を巡ります。

浮御堂から右手の方に少し歩くと、堅田藩の陣屋跡がありましたが、立札が立っているだけ。

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そこから琵琶湖の湖岸に出ることができました。湖岸に立ち右手を見ると、すぐ近くに湖中に突き出た浮御堂が見えます。

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もっと近づいて、浮御堂をしっかりと観察します。綺麗な姿です。

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湖岸を離れて、堅田の路地歩きを再開します。この辺りは古い神社やお寺が次々と現れます。
まず、伊豆神社です。大きくて古い神社です。

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境内に入ると立派な能舞台があります。いかにも由緒がありそう。

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能舞台の奥には本殿。2匹の獅子に守られています。

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伊豆神社を出た先で、はたと気が付きました。まだ堅田源兵衛の首というのを見ていません。伊豆神社の前を左に入ったところのようです。戻りましょう。

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この辺りは綺麗な路地が続きます。

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家並も古い風情を残しています。また小雪が散り始めます。困りますね。

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堅田源兵衛の首の案内が出てきました。光徳寺というお寺にあるようです。

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光徳寺の門の前に出ました。立派なお寺です。

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境内の一角に堅田源兵衛が打ち首になる銅像があります。仏教の殉教者のようですね。後ろで見守っているお坊さんは蓮如上人でしょうか。

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これが光徳寺の本堂。立派ですね。

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さらに路地を進むと、またまた立派なお寺があります。本福寺です。

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路地を歩いていると、古い趣きの家が目立ちます。

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路地歩きを終え駐車場に戻ると、その目の前に魚富商店という小さなお店を発見。お店のガラス戸越しに店内を覗くと、琵琶湖の魚の佃煮が並んでいます。

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店内に入り、お兄さんからいろいろ説明を聞きながら試食させてもらうと、昨夜スーパーで求めたものとは別格の美味しさです。元々は魚屋さんで、自宅で佃煮を作っているとのことです。

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美味しかったものを少量ずつ取り分けてもらいました。すごもろこ、いさざの醤油炊きです。飴煮と異なり、柔らかくて美味しい食感です。

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琵琶湖では季節により捕れる魚が違うそうで、旬の魚を佃煮にするそうです。
さらに奥から、鮒寿しを出してきてくれました。夏に米に混ぜ込み発酵させたもので、今の時期しか食べられないものだそうです。お漬物と同じ保存食の感じで食するそうです。魚のまわりのお米を少しだけ試食させてもらいましたが、まるでチーズのような香りと味でした。配偶者は大いに心が動かされたようですが、1匹5千円もする高価なものとのことで購入はあきらめました。

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お兄さんに、これから琵琶湖の先に進むかどうか相談すると、この強風では竹生島への船も出ないかもとのこと。これで気持ちが決まりました。琵琶湖一周は明日に延期しましょう。引き返して、三井寺に向かうことにします。


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琵琶湖逍遥:三井寺の美しい建築 2015年3月

第2日目(4回目)、堅田の路地散策を終えて、本当は琵琶湖一周に向けて北進する予定でしたが、天候が思わしくないために延期して、今日はこれから三井寺に向かいます。

先ほど走った道を戻ります。途中、大きな建物があります。琵琶湖のボートレース場です。建物の裏に水路があるようです。

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浜大津駅前の交差点に差し掛かると、目の前を坂本行の京阪電車が出ていくところでした。ちょうど1年前にこの電車に乗って、坂本経由で比叡山に上ったことを思い出します。

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三井寺の駐車場の場所が分からずちょっとうろうろしましたが、何とか門前の大きな駐車場に車を入れ見学開始です。駐車料金は500円もとられました。

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参拝入り口の仁王門の前に行き、配偶者が参拝料金を支払いに行きます。saraiは仁王門を観察。

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仁王門の横には境内の案内図があり、おおよその参拝ルートを頭に入れます。仁王門を起点に釈迦堂、金堂、三井の晩鐘、・・・と参拝順番が1から順にふられていて、分かりやすいです。

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仁王門は徳川家康によって、甲賀の常楽寺から移築し寄進された歴史あるものです。堂々たる門構えです。

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仁王門というからには門の中に仁王像があるだろうと思って近づくと、鳥よけの網に囲われて仁王像が見えます。これは左側。

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こっちは右側。

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門を抜けて境内に足を踏み入れると、配偶者が参拝券と案内パンフレットを手に戻ってきました。ご苦労様。
境内に入ったところで振り返って仁王門を見ると、仁王門は既に入り口ではなく出口になっています。当たり前か・・・。

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仁王門を入って右手には、釈迦堂の優美な姿が見えます。仁王門も釈迦堂も重要文化財の指定を受けている建物です。釈迦堂は室町初期の建築というのですから古いですね。

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ちょっと近寄って、美しい建物を眺めましょう。日本建築は屋根の優美な曲線が見事ですね。かなりの芸術家がデザインしたのでしょう。

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参道を進んでいくと、石段とその先に金堂が見えてきます。

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石段の手前には、お決まりの手水があります。saraiは手水の習慣がないので、そのまま素通り。

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石段の下から金堂を見上げます。威圧感とか重厚さはあまり感じない美しい建物です。これが仏教の特徴かもしれません。キリスト教の巨大なカテドラルとは対極にあるようです。

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石段を上がって、間近に金堂の姿を見ます。四隅の屋根の反りが実に美しく感じられます。現在の建物は北政所によって、慶長四年(1599年)に再建されたものです。桃山時代を代表する建築で国宝に指定されています。

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屋根組を仔細に眺めますが、見事なものだと感嘆します。

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金堂の傍らには鐘楼があります。近江八景の《三井の晩鐘》として知られる銘鍾です。宇治の平等院、高雄の神護寺とともに日本三銘鍾に数えられています。慶長七年(1602年)に再建されたものです。これまた、姿が美しいですね。

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金堂の前には印象的な石灯篭が立っています。何か気になる石灯篭です。

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石灯籠の前から金堂を眺めます。先ほど石段を上ったところは金堂の正面ではなく、周り込んだこちらが金堂の正面でした。

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真正面から金堂を眺めます。手前の三つの石灯籠を従えて、金堂の姿が本当に美しいです。完璧とも言っていいフォルムに感動します。

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これから金堂の中も拝観しましょう。


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琵琶湖逍遥:三井寺の古の建築群 2015年3月

第2日目(5回目)、三井寺の境内を散策しながら、古の美にひたっています。仁王門を起点に釈迦堂、金堂と巡ってきました。

金堂の前には3つの石灯籠が並んでいますが、これは真ん中の1番大きな石灯籠です。この石灯籠の台座下には、大化の改新の後に天智天皇の左薬指が納めれたと伝えられているそうです。ずいぶん、昔の話です。

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金堂の内部は参観できるようです。見てきましょう。
内部には美しく芸術性の高い仏像が並んでいました。特に鎌倉期以前のものは素晴らしいものでした。体の微妙な曲線やちょっとした仕草の優雅さに感銘を受けました。写真撮影できなかったので、ご紹介できないのが残念です。
堂内を巡って、正面の回廊に戻ってきました。回廊からは鐘楼(三井の晩鐘)が見えています。

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回廊から見下ろした石灯籠です。

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回廊の端まで行って、そこから戻ってきました。そろそろ、金堂から出ましょう。

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金堂をぐるっと周り込んで、《弁慶の引摺り鐘》の方に上っていきます。

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綺麗な梅が咲いています。小雪がちらついていても、もう春です。

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お堂の中に重要文化財の弁慶鐘がありました。奈良時代の梵鐘です。昔、延暦寺の僧だった弁慶がこの三井寺との争いに勝利して、この鐘を延暦寺に持ち帰ったと言う伝説が残っています。その伝説では、持ち帰った鐘が「イノー、イノー」(帰りたい)と泣いたために、腹を立てた弁慶がこの鐘を引き摺って、谷に投げ落としたそうです。そのため、この鐘には引き摺った傷が残っているということですが、saraiの目ではよく分かりません(笑い)。

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弁慶鐘の隣には、超大きな鍋があります。これは《弁慶の汁鍋》です。弁慶が持ち歩いていた鍋で、弁慶鐘を奪ったときに代わりに置いていったそうです。これも伝説です。

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弁慶鐘が収められている霊鐘堂を出ると、三重塔が見えます。そちらに向かいましょう。

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三重塔に向かう途中に、室町初期の建築の一切経蔵があります。

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中を覗いてみると、巨大なものがあります。高麗版一切経を納める回転式の八角輪蔵です。チベット仏教のマニ車のようなものでしょうか。

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三重塔です。慶長6年(1601年)、徳川家康によって寄進されたものです。元々は奈良にあった室町初期の建築です。

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この三重塔は、三井寺の開祖の智証大師の廟所である唐院を構成する建物の1つです。唐院にはさらに3つの建物があります。
これは潅頂堂。密教を伝承する道場です。

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これは長日護摩堂。

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潅頂堂の後ろにちらっと見えるのが大師堂。これ以上立ち入れないので、全体の姿を見ることができません。ここには国宝の智証大師像を祀っています。

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唐院からの石段を降りていきます。美しい参道です。

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唐院の門を出たところで振り返って、門を見上げます。門の札には智証大師の御廟と書かれています。門の先に見えるのは潅頂堂。三重塔も見えています。

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唐院からの石段を降りて、参道をまっすぐに抜けていきます。参道の先から振り返ってみると、石灯籠の並ぶ参道とその先の唐院の門が美しく配置されています。

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まだまだ古の名刹の散策は続きます。


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琵琶湖逍遥:三井寺からの琵琶湖の眺め 2015年3月

第2日目(6回目)、仁王門を起点に釈迦堂、金堂、弁慶の引摺り鐘、一切経蔵、唐院と巡ってきました。

唐院からの石段を降りて参道を進み、右に折れると、小さな流れを渡る村雲橋があります。

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村雲橋を渡ると、三井寺の境内ではありますが中心とは外れて、別所が点在する区域に入ります。道の右には立派な石垣の塀が続きます。この石垣の中には勧学院の建物があるようです。

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道を突き当たったところに小さなお寺があります。三井寺の別所(塔頭みたいなもの?)のひとつである微妙寺です。

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この微妙寺の向かいに新しい建物があります。文化財収蔵庫で、「狩野光信の名画に出会える」という看板が立っています。ちょっと寄っていきましょう。

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中に入ると、凄く立派な空間が広がっています。その空間には、勧学院客殿(国宝)の一之間と二之間が再現されていて、狩野光信の障壁画が展示されていました。残念ながら、saraiの琴線に触れる作品ではありませんでした。ですから、あえてその作品はご紹介しません。悪しからず。

三井寺の境内散策を続けます。
毘沙門堂が見えました。

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近くに寄って眺めると、極彩色の綺麗な建物です。17世紀初頭のとても古い建物ですから、相当に手を入れてあるのですね。

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やがて、派手な旗が立ち並ぶ石段が見えてきました。

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観音堂のある高台へ上る石段です。頑張って上りましょう。

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石段を上り切ると、観音堂がありました。本尊は平安期に作られた如意輪観音です。33年に一度しか開扉されない秘仏だそうです。

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ここには蓮の花をかたどった手水鉢があります。ここでも手水はパス。

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この高台の観音堂の先の高みに展望台があります。高い石段が続きますが、配偶者を激励しながら上っていきます。

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展望台にフーフー言いながら上ると、そこには意外な石碑が建っています。大津そろばんの碑です。かたわらにある説明を読むと、中国から伝えられたそろばんを現在の日本式のそろばんに改良したのが、ここ大津で、大津はそろばんの発祥の地だそうです。知らなかった・・・。

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展望台からの眺めを楽しみましょう。すぐ真下には観音堂が見え、その先には大津の街、その先が琵琶湖です。ビルのなかった昔はさぞや、いい景色だったんでしょう。

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右に目を転じると、大津の街の中心地でビルが建ち並びます。その先に見える琵琶湖は南端の辺りでしょう。

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山並みを眺めますが、ここからは比叡山は見えないようです。

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また、長い石段を下っていきます。駐車場の方に歩きながら、最後の境内散策を楽しみます。

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途中、道を間違えそうになりましたが配偶者の適切なアドバイスで正しい道を選択。無事、長い石段を下り切りました。見上げても、石段の上の方は見えません。境内散策は山歩きのようでもありました。

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これは水観寺。これも三井寺の別所のひとつです。薬師如来が本尊で、この寺も17世紀に建立された古い寺です。

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散策を続けると、最後に現れたのは護法善神堂です。子供の守り神、鬼子母神をまつっています。

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門をくぐって、お社を拝見。これは1727年に再建されたものです。三井寺の境内では実にコンパクトな建物です。ようやく、これにて参拝は終了。

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三井寺の広い境内をしっかり見学していて、もう2時を過ぎてしまいました。遅い昼食をいただきに行きましょう。琵琶湖を眺められるレストランがいいですね。車に乗って、出発です。


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納得のブルックナー、インバル&東京都交響楽団@東京文化会館 2015.3.18

音楽にはこれぞ正解という演奏は滅多にないと思いますが、それを創り上げる人間たちが前のめりになって一心に打ち込む姿にはいつも心を打たれます。まして、東京都交響楽団の名人たちがプライドとかこれまでの実績とかを考えずに、一人の指揮者インバルのコントロールの下、新しい響きを創り上げようと必死になって演奏するのを見て、大変な感銘を受けました。
昨年までのインバルと創り上げてきたマーラーの素晴らしい演奏はもう既に過去のこと。一瞬で消え去る音楽は未来に向かって、また、新しく築き上げていくものだという厳しい現実があります。インバルはブルックナーを演奏するために、マーラーとはまったく異なる響きを都響のメンバーに要求したのでしょう。今日の都響の響きはこれまでに聴いたことのないようなものでした。マーラーを演奏していたときの弦の繊細な美しい響きはもう、そこには聴けません。都響のアンサンブルで感じるのは、《強靭な響き》ということです。各声部がしっかりと強く音を響かせて、アタックも明確にして、意欲的なスタイルで演奏していました。これがインバルの考えるブルックナーの響きなんでしょう。都響から新たな響きを引き出すインバルの指揮者としての力量には舌を巻きます。優れた指揮者はそういう魔法も使えるのですね。

インバルが創り上げたブルックナーの音楽ですが、至上のブルックナーとまでは言えませんが、特に強奏の素晴らしい響きは納得できる演奏でした。これに弱奏での美しい響きが加われば、最高のブルックナーとも思えたのですが、そこまでは達していなかったと感じました。しかし、日本のオーケストラがここまでのブルックナーを演奏したのは画期的にも思えました。これまではどのオーケストラでも弦の美しさは感じられても、金管の力強さが不満でしたが、今日はとても弦と金管のバランスがよかったと思います。

なお、今回、予習したCDは以下のものです。(未聴のものを中心に聴きました。)

 ハイティンク指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団 1965年
 ベーム指揮ウィーン・フィル 1973年
 ヨッフム指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団 1975年
 アーノンクール指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団 1997年
 ヴァント指揮北ドイツ放送交響楽団 2001年

いずれも素晴らしい演奏ですが、特にアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の3つのCDはオーケストラの素晴らしい響きに感銘を受けました。やはり、ブルックナーはオーケストラの美しい響きが重要だと感じました。アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団とミュンヘン・フィルが2強でしょうか。

最初に演奏された《トリスタンとイゾルデ》の「前奏曲と愛の死」ですが、冒頭のトリスタン和音から、甘美さを取り除いた強靭さが感じられたのは、後半のブルックナーへの助走だったのでしょうか。こういうトリスタンも決して悪くないのですが、やはり、もう少し、陶酔感を味わいたいとは思いました

今日のプログラムは以下です。

  指揮:エリアフ・インバル
  管弦楽:東京都交響楽団

  ワーグナー:楽劇《トリスタンとイゾルデ》より「前奏曲と愛の死」

   《休憩》

  ブルックナー:交響曲第4番 変ホ長調 WAB104 《ロマンティック》 (ノヴァーク版:1878/80)

久しぶりのインバルの指揮でしたが、やはり、聴き応えがありました。期待にたがわぬ演奏でした。


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琵琶湖逍遥:琵琶湖を眺めながら、なぎさのテラスでランチ。さらに夕暮れの近江八幡散策 2015年3月

第2日目(7回目)、三井寺の見学を終え、遅い昼食を頂くために琵琶湖の湖畔に向かいます。

大津の2大グルメ名所は、旧大津公会堂となぎさのテラス。湖畔にあるなぎさのテラスに向かいます。近くに着いて、駐車場に車を入れようとしたら何と満車。すごすごとUターンして、少し離れたところにある駐車場に移動します。この湖畔の広い駐車場はがらがら空いていました。車から出ると、すぐに湖畔です。気持ちのよい青空が広がります。さっきまでは小雪がちらついていたのにね。

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なぎさのテラスの方に向かいましょう。お城のような建物の向こうです。お城もどきの建物は琵琶湖文化館だそうですが、休館中でした。

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湖畔の気持ちのよい道を歩きます。ルンルン気分になります。

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湖畔の広い芝生の広場の方に行くと、多くの人がいます。散歩している人やジョギングしている人、おしゃべりしている人など、楽しげな雰囲気の空間です。

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時間がランチタイムを過ぎており、食事をできるのは1店だけです。Chocolaという軽食カフェ。運よく窓際のテーブルが空いたので、ゆったりと落ち着きます。
saraiは焼きカレー。カレー味のドーリアみたいなものですが、辛くて美味しい1品です。

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配偶者は海鮮オムライス。これも美味しかったそうです。

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隣のお店を借りきって結婚式をしている人もいます。寒い湖畔で風船飛ばしに興じています。

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食事を終えて湖畔に出ると、雲が流れて雪の比叡山が見えました。琵琶湖と比叡山・・・絶景です。

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なぎさのテラスのお隣はびわ湖ホール(滋賀県立芸術劇場)です。オペラが上演できる数少ないホールとして有名です。折角ですから、外観だけでも見ておきましょう。
堂々たる威容ですね。左側が中ホール、右側が大ホール。どちらでもオペラやバレエの上演が行えるそうです。

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まだ3時半。どこに行きましょうか。近江八幡の街並みを楽しんできましょう。ナビに入力すると、意外に遠くて到着は5時近くになるとの情報。迷いましたが、なんらかの施設内に入りたいわけではないので、思いきって行くことに決定。が、夕方の混雑なのかあちこちで渋滞。ナビがいろいろ抜け道を考えてくれ、予定の5時に近江八幡の駅前の駐車場に到着。が、ここから旧市街は歩けないほど遠いと判明。結局、八幡堀近くに到着したのは5時半になってしまい、この時間には既に市営駐車場が閉まっていました。と、その先に、配偶者が目ざとく滋賀銀行の駐車場を発見。ちょっとお借りしましょう。ごめんなさい!

まだまだ明るく、十分街並みを楽しむことができます。古い家並みが続き、雰囲気がいいですね。

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やがて、目的の八幡堀に到着。かって豊臣秀次が開いた城下町・近江八幡の物流を支えたのがこの八幡堀です。4月になれば、水郷巡りの舟も出るようです。クルーズ好きのsaraiは舟に乗れずにとても残念です。

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堀には半分水没した舟があります。まさか、これが遊覧船じゃないでしょうね。

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この水辺の草むらでツクシを発見した配偶者は、とっても嬉しそうです。春ですね。

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堀にかかる橋があります。白雲橋です。

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この白雲橋の上に上がります。

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古い商家が立ち並ぶ城下町の街並みを歩きます。すると、面白いものを発見。メンタームで有名な近江兄弟社の建物です。オフィスの1階はメンターム資料館になっていますが、既に閉館してます。

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近江八幡はレトロモダンな建築物も点在しています。これらの建物を設計したのは米国人建築家のウィリアム・メレル・ヴォーリズです。彼は当初は英語教師として近江八幡に移住しましたが、その後、建築設計事務所を設立し、国内外に1600棟以上の建物を手がけました。そのヴォーリズの銅像が建っていました。土地の子供がヴォーリズに花を捧げています。彼はこの地で慕われていたようです。

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古い街並みを歩きます。まさにレトロな雰囲気です。

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旧伴家の住宅は市立資料館になっています。

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最後にヴォーリズ建築を拝見。旧八幡郵便局のレトロな建物です。少し傷みも目立ちますが、それも古さの証でしょう。でこぼこした質感のスタッコ壁(つまり、漆喰壁)が印象的です。

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これで近江八幡の夕暮れ散策も完了。ホテルに戻りましょう。

すっかり暗くなった道を順調に走り、ホテル横のスーパーに到着です。昨日から気になっていた地元の魚と思われるお刺身を今夜のメインに頂こうとスーパーに入りますが、何と食品の棚はほとんど空っぽ。まだ7時過ぎなんですけど・・・。これではどうしようもないので、同じ敷地内にある回転寿司でお寿司をつまんで帰りました。配偶者は、楽チン!
部屋に戻って、佃煮を肴にワインを飲みながらブログ書きで夜が更けていきます。

明日こそは琵琶湖1周に再チャレンジしましょう。


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愉悦のバッハの室内楽、バッハ・コレギウム・ジャパン@東京オペラシティ・リサイタルホール 2015.3.20

今日のリサイタル、一言でいえば、《満足》っていう感じです。それにしても、日本人の古楽奏者の名人芸、ヴィルツオーソぶりといったら、その素晴らしさに驚嘆してしまいました。何故、これまで聴かなかったんだろうと今更ながら、後悔してしまいました。

最初のヴァイオリンのためのソナタ ホ長調 BWV 1016ですが、最初のヴァイオリンの一音で惹き付けられてしまいます。自然で無理のない響きは彼女の師匠のクイケンを超えるとも感じます。大きな振幅の表現はありませんが、心地よい音楽に浸り込んでしまいます。チェンバロとの息もぴったり。長年一緒にやってきた者同士の阿吽の呼吸というところでしょう。大好きな第3楽章も魅惑的とも思える幽玄の世界に引き込まれてしまいます。天上の音楽というよりも、生身の人間のゆったりした精神の深さが感じられます。少しもエキセントリックなところがないのが古楽の演奏の素晴らしいところです。こういう音楽を聴くと、自分の心が解き放たれる思いがします。もちろん、saraiは古楽でない普通の演奏も好きですが、古楽は古楽のよさがあります。それにしても若松夏美さんの生演奏は初めて聴きましたが、とても素晴らしいです。名人の域に達しています。

なお、今回、予習したCDは以下のものです。

 アドルフ・ブッシュ、ルドルフ・ゼルキン 1943年
 ヘンリック・シェリング、ヘルムート・ヴァルヒャ 1969年
 ジギズヴァルト・クイケン、グスタフ・レオンハルト 1973年

いずれも素晴らしい演奏です。ブッシュのヴァイオリンの憂愁に満ちた音色は何ものにも代えがたいものがあります。シェリングとヴァルヒャの美しい演奏は非の打ちどころがありません。毎日でも聴いていたい名演奏です。クイケンとレオンハルトは現代の演奏のスタンダードと言えるかもしれません。古楽ならば、これでしょう。

次はフルートのためのソナタ ロ短調 BWV 1030。これは菅きよみさんのフラウト・トラヴェルソがあまりに素晴らしくて、大変な感銘を受けました。saraiも若い頃に吹けないフルートで懸命に吹いていた曲でもありますが、こんな名人技を聴かされると、自分が遊んでいた曲と同じものに思えません。フラウト・トラヴェルソの素朴な味わいは格別です。相当のテクニックを駆使して演奏しているのに、音楽表現はあっさり自然なものに聴こえてしまいます。能ある鷹は爪を隠すじゃありませんが、これみよがしに技巧を見せつける演奏とは対極にあるような演奏です。感想を言うとすれば、《参った》という感じ。これが聴けただけでも今日のリサイタルを聴いた甲斐がありました。

なお、今回、予習したCDは以下のものです。

 オーレル・ニコレ、カール・リヒター 1973年
 フランス・ブリュッヘン、グスタフ・レオンハルト 1975年
 ステファン・プレストン、トレヴァー・ピノック 1975年

モダン楽器のニコレの演奏の素晴らしさは今更、強調することもないでしょう。もっとも、saraiは日頃はランパルの2種類の演奏を楽しんでいますけどね。古楽器ではブリュッヘンが見事な演奏を聴かせてくれます。プレストンの演奏も同等に素晴らしいものです。

前半の最後は『われ天の高きところより来たりぬ』に基づくカノン風変奏曲BWV 769aです。これはオルガン独奏曲なので、演奏前に鈴木雅明さんからレクチャーがありました。バッハのカノンと言うと、後半に演奏される《音楽の捧げ物》以外にはこの曲だけなので、あえて、オルガン独奏曲から編成を変えてまでして、演奏してくれるそうです。今日はカノンがテーマだということです。
ということで、耳馴染みのない曲ですが、ヴァイオリンの若松夏美さんの名人技に聴き惚れてしまいました。ほかのメンバーの演奏も見事でした。元々はクリスマス用の単純な曲ですが、こういう風に演奏されるととても複雑な曲に思えます。

なお、予習はオルガン独奏を聴くのはあまり参考にならないので、ストラヴィンスキーのオーケストラ編曲版を聴きました。

 小澤征爾指揮ボストン交響楽団

休憩後、今日のメインの演目である《音楽の捧げ物》です。いやはや、名人揃いの演奏をすっかり堪能させてもらいました。チェンバロの鈴木雅明さん、ヴァイオリンの若松夏美さん、フラウト・トラヴェルソの菅きよみさんの達人ぶりは驚異的です。見事な演奏が続きました。
演奏順は普通とかなり違っていましたので、以下に示しておきます。出版のかたまり4つを順に演奏したそうです。冒頭に3声のリチェルカーレが演奏されないので、ちょっと違和感がありました。

 《王の主題による各種のカノン》
  (1) 2声の蟹カノン
  (2) 2つのヴァイオリンのための同度カノン
  (3) 2声の反行カノン
  (4) 2声の拡大カノン
  (5) 2声の螺旋カノン
   5度のフーガ・カノニカ

 《3声のリチェルカーレとカノン》
  3声のリチェルカーレ
  王の主題による無限カノン

 《6声のリチェルカーレとカノン》
  6声のリチェルカーレ
  2声のカノン
  4声のカノン

 《王の主題のよるソナタとカノン》
  トリオ・ソナタ
  無限カノン

チェンバロ独奏で演奏された2つのリチェルカーレは見事な演奏でした。ここまでの演奏になるとは・・・期待を上回りました。そして、やはり、トリオ・ソナタはヴァイオリンの若松夏美さん、フラウト・トラヴェルソの菅きよみさんの両名人が素晴らしい演奏を聴かせてくれました。バロックのお手本のような、よい意味で《ひなびた》演奏です。特に第2楽章には、しびれました。もちろん、有名な第1楽章も素晴らしかったんですが、第2楽章はもっと素晴らしかったんです。室内楽の悦びを満喫させてもらいました。

なお、今回、予習したCDは以下のものです。

 カール・リヒター、オーレル・ニコレ、オットー・ビュヒナーほか 1963年
 ニコラウス・アーノンクール指揮コンツェントゥス・ムジクス・ヴィーン 1970年
 カール・ミュンヒンガー指揮シュトゥットガルト室内管弦楽団 1976年
 ラインハルト・ゲーベル指揮ムジカ・アンティクア・ケルン 1979年
 クイケン・アンサンブル、ジギズヴァルト,ヴィーラント,バルトルドの3兄弟およびローベル・コーネ 1994年

これらもすべて高水準の演奏ばかりです。ヨーロッパの音楽文化の底深さを感じます。ミュンヒンガーは室内オーケストラの演奏で他と一線を画していますが、音楽としての美しさは際立っています。今はこういう演奏も少なくなってきましたから、かえって価値があるでしょう。音楽性で言えば、カール・リヒターは最高です。特にニコレとビュヒナーが独奏するトリオ・ソナタはこれ以上の演奏はありえないと思わせるものです。現代では、クイケン・アンサンブルの演奏が規範となるべきものでしょう。もはや、古楽による演奏しか考えられないのが現代です。その先駆けになったアーノンクール指揮コンツェントゥス・ムジクス・ヴィーンも忘れてはならない演奏です。

今日のプログラムは以下です。

  チェンバロ:鈴木雅明
  ヴァイオリン:若松夏美
  フラウト・トラヴェルソ:菅きよみ
  ヴァイオリン/ヴィオラ:荒木優子
  チェンバロ:懸田貴嗣

  J.S.バッハ:オブリガート・チェンバロとヴァイオリンのためのソナタ ホ長調 BWV 1016
  J.S.バッハ:オブリガート・チェンバロとフルートのためのソナタ ロ短調 BWV 1030
  J.S.バッハ:『われ天の高きところより来たりぬ』に基づくカノン風変奏曲BWV 769a(鈴木雅明編)

   《休憩》

  J.S.バッハ:音楽の捧げ物 BWV1079[全曲]

あまりの演奏の素晴らしさにイースターに演奏されるマタイ受難曲を聴きたくなりました。ただ、聖金曜日の4月3日のオペラシティでの公演は既に都響の新音楽監督の大野和士のお披露目公演が重なっています。その翌日に所沢でバッハ・コレギウム・ジャパンがマタイ受難曲を演奏するそうなので、現在、チケットを手配中です。


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       バッハ・コレギウム・ジャパン,  

琵琶湖逍遥:琵琶湖大橋を渡って、湖西道路を快適ドライブ 2015年3月

第3日目、琵琶湖逍遥も実質、今日が最終日。何とか、琵琶湖1周を果たしたいものです。

昨日は、全国的に荒れ模様だったようです。今朝は綺麗に晴れていますが、予報ではまだまだ油断できないようです。
今津の観光船乗り場に電話してみると、大変なことが判明。竹生島への船は、冬季運休中。なんとも調査不足でした。ただ、雪は降っていないようです。長浜の観光船乗り場(今津とは別の観光船会社)に電話してみると、こちらは雪のため運休とのこと。悩ましいですが、ともかく行けるところまで行ってみようということになり、出発です。
昨日行った浮御堂の先の白髭神社を目指します。同じ道をいくのもつまらないので、カーナビに琵琶湖大橋を経由するルートを指示します。まずは湖岸の道路を走ります。

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やがて近江大橋が見えてきましたが、それはパスして、その先の琵琶湖大橋に向かいます。

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30分ほど走って琵琶湖大橋に到着。この橋の通行は有料で、料金所が見えます。普通車は通行料200円でした。現在、通行料の無料化の議論がさかんになされているようで、この6月頃に結論が出るようです。近江大橋は既に無料開放されたとのこと。利用者の立場からは、料金所がなくなれば車の流れがスムーズになりそうな気がします。

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料金所を抜けて、いよいよ琵琶湖大橋に入ります。

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片側2車線の綺麗な道です。

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眺めはというと、これはよくありません。高い手すりが邪魔して、琵琶湖がよく見えません。よそ見運転しての事故にはなりませんね。

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橋は中央部分が高くなっています。琵琶湖を運航する船を通しやすくしているんですね。一番高いところは湖面から26.3mもあるそうです。車はいいですが、自転車などは大変でしょう。

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最高点を過ぎると、対岸が見えてきました。昨日散策した堅田の辺りでしょう。

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この最高点からは、まっさかまに落ちていくような感じです。

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橋の端まで走ってきました。その先は賑やかな街になっています。橋の経済効果でしょうか。

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橋を渡り終えて少し進んだところで、真野ICで湖西道路に入ります。この道路は2005年に無料開放された道路で、平日はすいすい走れます。それでも、ゆずり車線が見えてきました。休日は渋滞するそうで、その対策として設置されたそうです。

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自動車専用道路なので、がんがん走れます。やがて、行く手に雪を抱く山が見えてきます。まるで山岳道路みたいな雰囲気です。左側の車線はゆずり車線です。

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ゆずり車線もなくなって、いよいよ雪山も迫ってきました。琵琶湖の近くはこんなに山がちなんですね。この山は比良山系でしょうか。

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青空の先は雪雲が見えます。琵琶湖1周に暗雲が立ちこめているみたいです。

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配偶者が山を観察しています。まるで冬山です。

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やがて、道は湖岸の方に向かいます。道を下っていくと湖岸に達します。

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湖岸をしばらく走って、白髭神社に到着。1時間ちょっとのドライブでした。琵琶湖大橋経由の湖西道路のドライブは快適でした。駐車場に車を停めて、ビックリです。神社の屋根に雪が積もっています。昨日、浮御堂で引き返して正解でした。雪がうっすらと積もった本殿は実に美しいです。屋根のカーブが見事です。

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本殿の前に立ち琵琶湖を眺めると、鳥居の先にまた鳥居。その鳥居はなんと琵琶湖の湖中に立っています。

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陸地に立つ鳥居と本殿はこんな感じ。この白髭神社は全国にある白髭神社を総べる総本山で、創建から2000年以上経つという古来ゆかしい神社です。

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この本殿と琵琶湖の間には国道161号線が走っています。猛スピードで走り抜けていく車の合間を見計らって、急いで国道を走って渡ります。湖岸に出ると、湖中に立つ鳥居がよく見えます。驚きの光景です。

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しばらくはこの風景を楽しみます。


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琵琶湖逍遥:白髭神社を探訪し、ランチはソラノネ食堂で 2015年3月

琵琶湖逍遥:白髭神社を探訪し、ランチはソラノネ食堂で 2015年3月

第3日目(2回目)、白髭神社で琵琶湖の湖中に立つ鳥居を眺めています。

琵琶湖の湖岸から眺めていますが、湖に浮かぶ鳥居もなかなかいいですね。階段を降りて岸ぎりぎりまで近づき、じっくり鳥居を眺めます。

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上から見ていた配偶者の「あぶないわよ。上がってきなさいよ。」との声を受けて少し階段を上がり、横から観察します。岸辺は、かなり波が荒いです。それにしても湖上の鳥居は神秘的な雰囲気です。

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湖上の鳥居を十分眺めたところで、また国道を渡って、白髭神社の本殿のある境内に戻ります。神社の屋根に雪が積もっています。昨日、浮御堂で引き返して本当に正解でした。雪がうっすらと積もった本殿は実に美しいです。屋根のカーブが見事です。本殿の先の高台にも社殿が建ち並んでいます。配偶者が上に上がってみようと言い出します。それじゃ、行ってみましょうか。

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赤い鳥居をくぐって、石段を上ります。

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高台に上がるとなかなか眺望は良いのですが、残念ながら松の木が邪魔して湖中の鳥居は見え難いです。

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高台に、紫式部の歌碑があります。彼女が越前に下るときに詠んだ和歌です。歌碑の横にある石碑には、生涯に一度、京を離れて、父親(藤原為時)の赴任先の越前(現在の福井の武生辺り)に滞在していたと書かれています。紫式部が京の都を離れて越前に行っていたとは初耳で、驚きました。

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高台を移動して湖中の鳥居が見渡すところを見つけ、ひとまず満足しました。

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これで白髭神社の見学は完了。そろそろお腹も空いたので、お昼ごはんにしましょう。ガイドブックに載っていた里山レストランのソラノネ食堂に向かうことに決定。

ソラノネ食堂を目指して出発です。どんどん山道に入り込み、最後はこれでよいのかと不安になるような細い山道を進んで到着です。なんとも粗末な田舎屋が数棟建っています。高原に見渡すかぎり畑が広がります。昨日降った雪も残っています。なんとも清々しいのどかな風景です。

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入り口の扉を開けようとすると、中からお店の若い女性スタッフが招き入れてくれました。そのまま席に案内してもらいます。古い民家風の粗末な造りですが、中は広々として、外部との仕切りは大きなガラス戸で明るい光に満ちています。

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見晴らしのよい席が空いたので、そこに移動させてもらいます。ガラス戸を通して広大な畑が見渡せます。この畑は、この里山レストランに付属したものだそうです。

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こちらは雪がずい分残っています。日照の当たらないところは、なかなか雪が解けないようです。

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こちらはもっと雪だらけです。ガラス戸を隔てて、建物の中は暖かいんですけどね。暖かくて雪がなければ、外のテラス席は気持ちがよさそうです。

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ときどきさ~っと雪が舞いますが、それも風情があります。のんびりと寛いでお昼を頂きましょう。
ここは地元産の野菜中心のメニューです。ご飯は、毎朝かまどで炊くそうです。
まずはふろふき大根です。日頃は熱を加えた野菜料理は食べないsaraiですが、美味しくいただきました(笑い)。

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saraiのメインは、野菜たっぷりの畑の恵みカレー。ライスは雑穀ごはんです(もちろんかまど炊き)。体がすっきりするようなお昼です。

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配偶者は、かまどごはんセットです。色んなおかずが並んでいます。

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食事に満足して、最後に有機コーヒーを追加して贅沢しました。
この里山レストランでは、比良山からの湧水を使用しているとのことです。その場所を教えてもらい、帰りに立ち寄ります。水を汲みに来ている人もいます。
これがその《秋葉の水》です。

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折角ですから、一口飲んでいきましょう。まあ、水ですから無味無臭というだけのことですけど、それがいいんでしょう。

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この湧水の前には、のどかな畑が広がっています。久しぶりに田舎の農村の雰囲気に浸りました。

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雪はそれほど心配することもなさそうなので、今津を目指すことにします。ここから20分ほどらしいです。道路の脇には雪が積もっています。昨日は大分降ったようですね。すぐに、今津の観光船乗り場に到着です。

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船が運航していないのは電話で確認済みですが、念のためにちょっと偵察してみましょう。琵琶湖の沖合に小さな島が見えます。あれが竹生島でしょうか。

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船着き場の方にまわると、しっかりと入り口がブロックされています。それはそうでしょうね。

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待合室に行ってみると、チケット売り場におばさんがいます。まだ運休中のはずですが・・・。聞いてみると、電話番をしているだけだそうです。今週末からの運行開始に向けての準備もあるのでしょう。観光船のパンフレットを渡してくれました。残念ですが、竹生島行きは次回としましょう。
ここまで来たので、琵琶湖1周に向けて頑張ってみます。さあ、琵琶湖の北端の方に向かって出発です。


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ミサ・ソレムニス、東京都交響楽団@サントリーホール 2015.3.23

今日は今年度の最後の定期演奏会。それにふさわしい見事な演奏。これぞ、ベートーヴェンが晩年に到達した古典派芸術の高みを実感させてくれる満足の演奏でした。
やはり、月並みながら、音楽の究極はハーモニー。都響の管弦楽、合唱団、独唱者たちの一体感のある響きがホールに響き渡り、心から音楽に浸ることができました。

冒頭の和音の響きから曲名のミサ・ソレムニスにぴったりの厳かさを感じます。大合唱団の素晴らしい響きにも感じ入りましたが、やはり、第4章《サンクトゥス》、第5章《アニュス・デイ》の素晴らしさは格別。矢部達哉の独奏ヴァイオリンの柔らかい響きのはいるあたりから、静謐な音楽の深みを感じます。特に《アニュス・デイ》の深い精神性を感じられる音楽は最高でした。ソプラノの交代もあり、全員、日本人演奏家だけになりましたが、一番心配していた独唱もみな好調な歌唱で、特にアルトの山下牧子のよく響く歌唱は特筆ものの素晴らしさ。

何だか、少しほめ過ぎのようにも思えますが、大満足の演奏だったので仕方ありません。これと言って、不満もなし。ですから、今回は突っ込みもありません。こういうベートーヴェンを聴かせてくれるんだったら、気が早いですが、年末の第9番も聴こうかなという気になってしまいます。何十年も日本のオーケストラでの第9番は聴いていませんが、素晴らしい演奏を期待してしまいます。今年はインバルの指揮ですから、期待できます。

なお、今回、予習したCD、DVDは以下のものです。

 ティーレマン指揮シュターツカペレ・ドレスデン、ストヤノワ、ガランチャ、シャーデ、ゼーリヒ 2010年 映像版
 クレンペラー指揮ニューフィルハーモニア管弦楽団、セーダーストレム、ヘフゲン、クメント、タルヴェラ  1965年

ティーレマンの指揮したDVDはゼンパーオーパーで行われた「ドレスデン爆撃戦没者追悼演奏会」のライヴを収録したもので、厳かな雰囲気のものでした。それに独唱陣の豪華なこと。ガランチャとシャーデの歌唱の素晴らしさには感銘を覚えました。ティーレマンの指揮はもっと迫力を期待したのですが、まあまあですね。
クレンペラーの演奏には大変、感動しました。特に何をやっているわけでもないのですが、自然でおおらか、そして、スケールの大きな演奏はベートーヴェンの晩年の深い精神性を感じさせるものです。

最後に、今日のプログラムは以下です。

  指揮:小泉和裕
  ソプラノ:吉原圭子
  アルト:山下牧子
  テノール:小原啓楼
  バス:河野克典
  合唱:栗友会合唱団、武蔵野音楽大学室内合唱団
  管弦楽:東京都交響楽団

  ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス ニ長調 op.123


いい演奏を聴かせてもらいました。


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琵琶湖逍遥:琵琶湖1周に向けて、一面の雪の中、試練のドライブ 2015年3月

第3日目(3回目)、運航休止中の今津港から、うらめしく竹生島の姿を眺めました。

今津港を出発し、湖岸に沿った今津の古い街並みを過ぎていきます。

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道路脇の雪の高さは少しずつ高くなっていますし、雪も舞いますが、道路上には雪はありません。ここまできたからには行けるところまで行ってみようという気分になっています。途中にある、メタセコイアの並木に寄ります。今の時期、どうせ枯れ木の並木だろうと思っていましたが、意外や意外。実に美しいです。天を突くようにすくっと大木のメタセコイアがずっと並んでいます。

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観光目的に植えたのでしょうか。良い雰囲気です。メタセコイアの並木道はまっすぐに続いています。

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観光バスも来ています。雪の舞うなか、記念撮影に小走りでバスから降りていきます。saraiは早々に見物を切り上げ、Uターンして今来た道を戻ります。しばらく走ると、荒涼とした雪の野になります。大丈夫でしょうか。不安を抱きつつ、琵琶湖の北端に向けて車を走らせます。

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湖西線の高架線が見えてきました。まわりは雪でいっぱいです。琵琶湖東岸の長浜の黒壁スクエアをナビに入力していますが、果たして到達できるのでしょうか。

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道路脇の畑は一面雪に覆われています。昨日はかなり降ったようですね。トラックの後に付いて走ります。トンネルを抜けるたびにヒヤヒヤしながら進みます。が、道路はきれいに除雪されていて、走行には問題ないようです。一安心です。北陸道への案内板には、金沢方面はチェーン着用となっています。北陸はまだまだ雪が降っているようですね。やがて、山中の道を抜けて琵琶湖の最北端に到着。右手に琵琶湖が見えてきました。

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琵琶湖は霞んで、あまり見えません。この辺りはまだまだ雪模様の天気が続きます。早く雪雲を抜けて、青空を見たいものです。

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無事に長浜に到着です。ここからも竹生島には行けるのですが、雪のため運休してます。長浜の黒壁スクエアは以前に行ったことがあるので、チャッチャッと街並みを見て歩きましょう。空は青空になっています。

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曳山博物館があります。大きな倉庫も見えました。ずい分立派な山車があるようです。長浜曳山祭りは4月の中旬に催されます。1か月後には大変賑わうのでしょう。

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長浜というと豊臣秀吉が初めて居城を築いた地です。お店の軒に太閤ひょうたんがぶらさがっています。さすがに秀吉ゆかりの街ですね。

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これくらいで見物は終了ですが、魚屋さんには立ち寄ります。店内は琵琶湖の魚の佃煮などの加工品がずらっと並んでいます。珍しい子アユの串焼きがあります。香ばしくて美味しそう。購入です。今晩のワインのお供にしましょう。これがその魚屋さんの魚三です。

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黒壁スクエアの駐車場を出て、長浜駅前のごちゃごちゃした道を抜けていきます。

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湖岸近くになると、長浜城が見えます。もちろん最近、再建されたものです。豊臣秀吉の出世ストーリーの最初を飾る記念すべき城ではあります。車の中から眺めるだけに留めます。

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長浜港に寄っていきます。本来ならば、ここからも竹生島への船が出ています。

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観光船乗り場に停泊している船が見えますが、これが竹生島行の船でしょうか。

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湖岸の道を彦根城に急ぎましょう。彦根城は意外に近いです。

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傾きかけた太陽の光が琵琶湖の湖面にぎらぎらと照り付けています。先ほどまでの雪景色がうそのようです。

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彦根城に到着です。4時半を過ぎています。彦根城といえば桜が有名ですから、この時期に観光する気はなかったのですが、来てしまえばお城を見てみたいですね。駐車場に車を入れると、駐車場の係のおばさんが寄ってきます。天守閣は5時半までに行けばよいから、まだまだ時間的に大丈夫とのこと。では、しっかり観光してきましょう。
表門から内堀を渡ります。

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表門橋の先には立派な石垣が見えます。

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橋の上には雪が残っています。内堀はたっぷりした水が綺麗です。

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表門の入り口でチケットを買うと、お庭は5時までだからちょっと無理だけど、天守閣は大丈夫だよとの案内です。エ~、お庭も見たいよと言うと、それなら急いで、先にお庭から見てねとのこと。お庭はいったん内堀の外に出て、お堀沿いに周り込んだところにあるそうです。配偶者と目を合わせて、いきなりダッシュです。果たして、お庭の入場時間には間に合うでしょうか。


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琵琶湖逍遥:美しき彦根城 2015年3月

第3日目(4回目)、入場時間ぎりぎりの彦根城の庭に配偶者と二人、猛ダッシュで駆け込みます。既に、終了の音楽が流れてました。入ってしまえば、もう大丈夫、たっぷり観賞しましょう。

庭は玄宮園という大名庭園です。江戸文化の粋をこらした池泉回遊式の庭園で、近江八景を模しています。庭に入ると美しい池と橋が見えます。

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池の周りは気持ちのいい散策路になっています。少し急ぎ足で、池を巡ります。

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池にかかる橋の近くまでやってきました。綺麗な橋です。

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橋の上から池越しに、池の畔にある美しい佇まいの臨池閣が望めます。臨池閣の屋根には白い雪が積もって、綺麗です。

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緑に囲まれた池は美しい景色を作っています。

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橋を渡り終えて、再び臨池閣の方を眺めます。夕日で屋根の雪が白く輝いています。

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池には浜を模した岸辺があります。そこからの池の風景は美しいこと、この上ありません。

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雲間から強烈な夕日が輝いてきます。池の水面がぎらつきます。いやはや、美しい景色です。

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池のまわりを進んでいくと、突然、臨池亭のまわりの緑の上に美しい天守閣があらわれました。見事な風景です。この玄宮園はこの景色を演出することを志向して設計されたのですね。

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天守閣をズームアップしてみます。さすがに国宝の名城です。三層白亜の美しい建物に魅了されます。

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池と臨池閣と天守閣の作り出す美しい風景に見とれます。猛ダッシュして、庭に駆け込んだ甲斐がありました。

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臨池閣は天守閣との調和を考えて作られた建築物であることが実感できます。それに白い雪がさらに趣きを加えています。

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どの角度から見ても美しい景色が続きます。

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池の水面をよく観察すると、臨池閣の屋根の雪の白い輝きが映り込んでいます。緑も映り込んで、美しい水面になっています。

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そろそろ天守閣に向かいましょう。庭からは内堀を渡ります。

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内堀にかかる黒門橋の上からの眺めも綺麗です。

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橋を渡って進んでいくと、高台にある天守閣に向かう坂道が見えてきました。山登りもどきの道です。

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石垣に囲まれた急な坂道をフーフー言いながら、上っていきます。

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素晴らしい石垣です。

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ようやく天守閣の下に到達し、間近に美しい姿を見ることができました。国宝の名に恥じない美しさです。世界遺産を目指しているそうですが、さもありなんです。

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美しい天守閣をじっくりと眺めることにしましょう。


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琵琶湖逍遥:彦根城をたっぷりと見学 2015年3月

第3日目(5回目)、国宝の彦根城天守閣を間近に見て、その美しさに感銘を受けました。色んな方向からじっくりと鑑賞することにします。

これは西の丸の方から見た姿です。夕日を浴びて、白壁が美しく輝いています。

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反対側の表に周って、正面からの姿を眺めます。これが、国宝4名城(姫路城、彦根城、松本城、犬山城)の一角を占める美しさです。姫路城の圧倒的な美しさに次ぐ納得の素晴らしさです。

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正面右寄りの角度からも眺めます。これが1番美しい角度かもしれませんが、この角度は夕日をバックにしてしまうので、朝日を浴びた姿の方が綺麗なのかもしれません。

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正面右手に天守閣の入り口があります。内部も見ておきましょう。

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もう5時は過ぎていますが、天守閣の中に入ってしまえばもう大丈夫。たっぷり観賞します。
中には、井伊直弼の像が飾られています。先ほど配偶者から、この彦根城の主は誰だったのかと訊かれ、それは井伊家だったんだよと答えたところです。実は、2~3日前にテレビ番組で桜田門外の変の真相が放送されたので、彦根藩と井伊直弼の結びつきが明確に頭に残っていたんです。そのテレビ番組によると、籠に乗って江戸城に登城するところだった井伊直弼はピストルで銃撃されたそうです。そのピストルを元水戸藩士に与えたのが、井伊直弼に政争で敗れた前水戸藩主の徳川斉昭だったということでした。ちなみに井伊直弼は開国派、徳川斉昭は攘夷派の急先鋒。この桜田門外の変が明治維新への流れを決定的にする出来事になりました。この彦根城の主、井伊直弼は歴史の大きな1コマの主役の1人だったという感慨にふけってしまいました。

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天守閣の中をどんどん上り、最上層の三層への急階段を上ります。あまりの急こう配の階段に、配偶者は後で下りるのが怖いと言いながらも一緒に上ってきます。

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1番上まで上った目的は、もちろん眺めを楽しむことです。やはり、琵琶湖がしっかりと見えました。

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最上層の三層はこんなに狭い空間です。敵軍の動きを見張るための展望台という感じです。

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琵琶湖の反対側の眺めは彦根の街とその先にある雪を抱く山々です。

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昔の彦根城の様子を再現した図があります。琵琶湖と堀に囲まれた要害だったんですね。江戸幕府の肝いりで造られたお城ですから、プランもデザインも完璧だたんでしょう。

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天守閣内部の天井の梁の木組みを見上げて、その見事さに驚かされてしまいました。削って湾曲させた梁を複雑に組み合わせています。これで建物の強度を上げているのでしょう。

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見るものを見て、天守閣を辞去します。天守閣前の広場には、蕾が大きく膨らんだ枝垂れ梅があります。もう少しで満開になりそうです。これは水戸から贈られた梅だそうです。そう言えば、水戸の偕楽園にも見事な枝垂れ梅がありますね。

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天守閣から離れて、太鼓橋櫓を抜けました。この櫓は天守を守る最後の砦です。天守閣もすぐ近くに見えています。

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時報鐘という鐘があります。文字通り、江戸時代から城下町に時を告げていた鐘です。現在でも3時間置きに鳴らされているそうです。その鐘の横にはお茶処の聴鐘庵もあります。抹茶をいただきたいところですが、もうとてもそんな時間じゃありません。

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どんどん城の中の坂道を下っていきます。石垣の間から、最後に天守閣の美しい姿を眺めました。

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天秤櫓を抜けました。大手門と表門からの道が合流する要に築かれた櫓です。橋を渡らないと櫓には入れません。堅固な仕組みの砦になっています。

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大手門と表門からの道まで下りて、天秤櫓の橋を見上げます。非常時には、敵の侵入を防ぐためにこの木橋を落とすそうです。そうすれば、とても高い石垣に守られた砦に変身します。

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城の下に出ると、綺麗な梅が満開でした。枝垂れ梅は残念でしたが、この梅の木で満足しておきましょう。

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内堀にかかる大手門の前に出ました。車を停めたのは表門近くの駐車場でしたから、間違えた場所に出てしまいました。まあ、これで内堀にかかる3つの橋(表門橋、大手門橋、黒門橋)全部を渡ることができますから、よしとしましょう。大手門橋を渡った後はお城の周りを散策しながら、駐車場に向かいましょう。

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お城をぐるっと迂回して駐車場に戻ってきました。もう、駐車している車はほとんどありません。sarai達もすぐに車を出して、宿を目指して出発。彦根の街を抜けて、大津方面に向かいます。
順調に走って、宿に到着。やったね! 琵琶湖1周達成です。これで長い観光の1日が終了です。

長浜の魚屋で求めた小鮎の串刺しをいただいて、琵琶湖の味を堪能。満足、満足!

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ワインでほろ酔い気分になって、琵琶湖湖畔の最後の夜が過ぎていきます。

明日は旧東海道に沿って走り、甲賀の里に寄って、夜には横浜の我が家に到着する予定です。


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琵琶湖逍遥:信楽焼の窯元を覗いて、名庭園の大池寺へ 2015年3月

第4日目(1回目)、今日は旅の最終日。少々風はありますが、綺麗に晴れています。

昨日の丸1日のドライブでちょっと疲れ、saraiは朝寝を決め込んでしまいました。早く起きていた配偶者は、チェックアウトの時間を気にしていたようです。配偶者に起こされて、チェックアウト時間を確認すると、11時なのでまだ余裕でした。安心してのんびり朝ごはんです。冷蔵庫やキッチンを片付け、荷物をまとめて出発です。
今日は、東海道を楽しんでいきましょう。JR東海道線は名古屋から米原を経て琵琶湖沿いに走りますが、東海道は、名古屋から四日市を経て、鈴鹿峠を越えて草津へ向かったらしいのです。ですから、鈴鹿峠の手前の甲賀の里に向けて走ることにします。
宿を出て、瀬田川沿いに進みます。すぐに瀬田の唐橋が見えてきます。

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瀬田の唐橋を過ぎると石山寺の筈ですが、瀬田川の対岸にあるのでよく見えません。多分、この辺りの筈です。

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石山寺を過ぎると、瀬田川の川幅がぐっと広くなります。川沿いの道を気持ちよく走り抜けます。

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川沿いの道から離れて、いきなりの急坂で一山抜けていきます。一路、信楽を目指します。この辺りは、お茶の産地のようです。宇治も近いですからね。朝宮茶というお茶の産地です。

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30分ほどで、狸がお出迎え。信楽焼の里です。

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色とりどりの大きな狸にひかれて、一軒の窯元の駐車場へ。

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店内を一巡りしますが、狸・狸・狸・・・。

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心惹かれるものはなく、手ぶらでお店をでます。

次は、ミホ・ミュージアムを目指します。ミホ・ミュージアムはルーブル美術館のガラスのピラミッドを設計した建築家が設計した美術館で、建物自体も一見の価値がありそうです。
信楽から、くねくねと山道を走っていきます。

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だんだんと山中に入り込んでいくと、山肌には雪が残っています。思ったよりも山里離れたところに美術館があるようです。

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やがて美術館への案内板があり、それに従って進んでいくと入口が見えてきます。ところが、ええっ・・・入口に到着と思いきやしっかり門が閉まっています。門に貼られた案内板をじっと見つめると・・・冬期休館中で、春のオープンは2日後の14日から。まだまだ観光シーズンではないのですね。事前チェック不足でした。すごすごと退散です。

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さっさと、次の目的地の甲賀の里を目指します。まずは庭園の美しい大池寺に向かいます。
お寺に到着。意外に大きなお寺です。

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お寺の前庭も綺麗に整備されています。

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お寺の門をくぐります。

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お寺の女性に案内されて、小堀遠州作の蓬莱庭園前の大広間へ。大きな窓ガラス越しに庭が眺められます。

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抹茶とお菓子のサービスをお願いして、ゆったりと庭を鑑賞します。

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変わったデザインの枯山水庭園です。蓬莱船(宝船)と七福神を模したサツキの刈り込みが、白砂の中に配置されています。現代の抽象彫刻を思わせるようなデザインでなかなか斬新な庭です。

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庭の鑑賞を終えて、お寺の中を見学。古い井戸のある中庭も風情があります。

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広い仏殿に入ると、黄金に輝く仏像があります。立派なお寺なんですね。

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見学を終えてお寺の前庭に出ると、ここにも狸。

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石のベンチの上には蛙。

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大池寺は意外に立派なお寺でした。立ち寄る価値は十分にありました。次は東海道の土山の宿を目指します。


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琵琶湖逍遥:東海道49番目の宿場町、土山の宿 2015年3月

第4日目(2回目)、旅の最後に東海道の文化遺跡を見物していきましょう。

途中、かなり大きな街を抜けていきます。甲賀市です。甲賀忍者から想像すると、山奥の隠れ里のイメージですが、予想に反して大きな立派な街です。
やがて国道1号線からそれて、東海道の文化を発信する東海道伝馬館に向かいます。

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東海道伝馬館への道路案内板を見つけられず、カーナビに表示された狭い道路を抜けて、何とか到着です。施設の前の広い駐車場に車を停めます。そして、東海道伝馬館の門の前に立ちます。

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小さな木の門をくぐって中に入ると、江戸にタイムスリップしたような空間です。仕事をしている侍と対面します。

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案内に従って厩の前を通り、大名行列の展示がある建物に入ります。引き戸を開けて入り、自分で室内の電気をパチパチ点けて、観賞します。何十人も並んだ大名行列は壮観です。

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大名の乗った籠は行列の中央にあります。馬に乗った侍以外はみんな徒歩でこの籠に付き添っています。延々と江戸まで歩くのは大変だったでしょう。

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この参勤交代のための大名行列は費用も含めなかなか大変なことだっただろうとその時代に思いを馳せ、観賞終了です。
東海道の資料が展示されている資料館に入ります。係の女性から、土山の宿の街並みの模型を見ながら、いろんな面白いお話を伺います。土山の宿は東海道53次の49番目の宿場町として賑わっていたそうです。東海道の展示パネルを興味深く見入りました。

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2階には、東海道五十三次の切り絵とともにいろんなものが展示されています。東海道の各宿場町の名物が並んでいたので、配偶者とあれこれ言いながら楽しんでしまいました。

係の人から、是非にと薦められた土山の宿の建物群を見に行きましょう。東海道を通ってみようとは思っていましたが、特に何があるとは期待していなくて、東海道伝馬館で少々資料的なものが見れればよいかと立ち寄っただけですが、それなりに何か建物が残っているのならば見てみたいですね。資料館の駐車場を抜けて、ビックリです。なんとそこには、土山の宿の街並みがずっと続いているではないですか。こんなに立派なものが残っているとは驚きです。

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これは問屋跡ですが、立派な建物があります。もちろん当時の建物ではないでしょうが、雰囲気は残っています。

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すぐ近くに旧土山本陣があります。これも立派な建物。いかにも歴史がありそうです。実際、当時の宿帳などの貴重な資料が残されているそうです。

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いろいろ見て歩きます。いい雰囲気です。これは旅籠の近江屋跡。

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これは二階屋本陣跡。

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ここで都合よく、お蕎麦屋さんを発見です。お昼の時間を大分過ぎています。ここで、お昼を頂きましょう。うかい屋という古い造りの建物です。

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入口を入ると、手前にお土産がおいてあり、奥が食堂になっています。おじさんが優しく招き入れてくれます。お勧めは、鴨南そばとお善哉だそうです。それらをお願いします。店内を見渡すと、東海道五十三次や土山の宿について書かれた本などがいろいろ置かれています。なかなか興味深いものがいっぱいあります。おじさんがいろいろ面白い話をしてくれます。すっかり話しこんでしまいました。

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お蕎麦もとっても美味しかったです。鴨肉もしっかりとしていて、料金もお安いですしね。

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最近は東海道を歩く人も多いような気がしますが、その人達を迎えるのを本当に楽しみにしていらっしゃるご主人でした。この辺りを通過するときは必ず立ち寄ってください。ほとんど休店しないそうです。
お店を出て、森鴎外のゆかりの場所を見ておきます。森鴎外の祖父は津和野藩の典医でしたが、参勤交代に従っての江戸からの旅の途中、病のためこの土山の宿で息を引き取り、ここのお寺に葬られたそうです。森鴎外が祖父の倒れた土山を訪ねてきた時に宿泊したのが、旅籠の平野屋でした。

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森鴎外の祖父が息を引き取った旅籠は、この井筒屋です。

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予想以上にこの土山に留まって、色んなものを見てまわりました。
東海道伝馬館前の駐車場に戻ります。これでこの旅も終了です。横浜の自宅を目指しましょう。東海道の街道を通って走れます。行けども行けども土山の宿の街道は続きます。東海道がこんなに立派に保存されているのには驚きます。もっと評判になってもよいのに・・・と思いました。

近くの甲賀土山ICから高速に乗り、新名神、伊勢湾岸道、東名、新東名を通って、一気に横浜まで走り、無事に琵琶湖の旅は完了しました。


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スペイン鉄道の旅:ヴァレンシアの駅前からはどうやって街の中心へ?

しばらく他の記事を書いていましたが、久しぶり(20日ぶり?)にスペインの旅の記事に戻ります。スペインの旅は、マドリッドから高速列車AVEに乗って、ヴァレンシアに着いたところです。

2014年6月2日月曜日@セヴィーリャ~バルセロナ/5回目

ヴァレンシアValenciaの駅に降り立ちました。バルセロナ行の電車が出発するまでの3時間を最大限、有効に活用しましょう。というより、ピューッと市内に出て、美味しいと評判のお店エル・ラルEl Rallで絶品の海鮮パエリアPellia de Mariscoをいただくためにわざわざ設けた乗り換え時間ですから、その目的をきちんと果たさないとね。パエリアと言えばヴァレンシア風パエリアのことを指すくらい、パエリアはヴァレンシアが本場。しかもパエリアはお昼いただくものだそうですから、絶好のタイミングなんです。お店は1時開店ですから、開店と同時にパエリアを首尾よくいただきましょう。今は12時半ですから、30分ほどでお店に着ければバッチリです。

駅のプラットホームから出口に向かいます。ヴァレンシア駅は新しくて大きく、立派な建物です。

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ホームを出ました。ホームは荷物のセキュリティチェックの検査台で仕切られています。

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ヴァレンシアの街に向かう前に、荷物を何とかしないとね。コインロッカーを探しますが見つかりません。ない筈はないし・・・駅員に訊くと、ホームの方を指差します。ありました! 手荷物検査のセキュリティチェックで隔たれたホームの側にあります。日本の文化では予想できないことです。再びセキュリティチェックを受けてホーム内に入り、荷物をコインロッカーに格納します。コインロッカーはとってもきれいで立派です。

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大型のロッカーがあり、2個のスーツケースを余裕で入れられました。ロッカーのキーロックの使い方は、ちゃんと日本語でも表示されます。素晴らしいですね。

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身軽になったところでパエリアのお店に向かって出発です。駅舎から外に出ます。ヴァレンシアの明るい陽光と青空が出迎えてくれました。前途洋洋といった感じです。

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これがヴァレンシアのホアキン・ソローリャ駅Estación de JOAQUÍN SOROLLAの駅舎の出入り口です。

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次の問題は、パエリアのお店への移動です。ヴァレンシアの街の中心にお店はあるのですが、この駅からは意外に遠いようです。タクシーで往復すれば簡単でしょうが、saraiのこだわりの性分がこれを許せません。まずは公共交通機関のバスにチャレンジです。街のことはほとんど調べていないので、行き当たりばったりです。駅から見えたバス停に行きます。バス停でバス路線をチェックしますが、よく分かりません。

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バス停にいた地元のおばさんに聞くと、街の中心に行くバスは来るようです。多分そんなことを言ったのだと思います。saraiもスペイン語は全く分からないけど、地元のおばさんたちも英語はダメみたいです。ですから、ガイドブックを見せながらの身振り手振りでの会話です。最初に話しかけたおばさんは途中のバス停までしか行かないようで、我々の行きたい場所まで行く別のおばさんに我々の案内をお願いしてくれたようです。地元の人達の親切に感謝です。しばらく、バス停でバスの到着を待ちます。

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やがてバスが到着し、おばさん達とバスに乗り込みます。27番のバスです。バスのチケットはバスの運転手から購入します。

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バスは街の中を走っていきますが、一体どの辺りを走っているのか、さっぱり分かりません。でも、おばさんがついているので安心です。

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余裕で、バスの車窓から街を見物します。綺麗な教会の前を通過します。サン・アグスティン教会iglesia de san agustinのようです。

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というわけで、無事に最寄りのバス停の中央市場Mercat Central に到着です。地元のおばさん達、ありがとう! ヴァレンシアは大きな街ですね。この市場前広場Plaça del Mercatには多くの屋台が並び、青空市場になっています。

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この立派な建物は、ヴァレンシア中央市場のファサードです。

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中央市場の前に青空市場ってなんだか変ですが、これも文化なんでしょう。青空市場には色んなお店が並んでいます。これは衣料品のお店。

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ヴァレンシアらしく、新鮮な果物のお店もあります。なにか欲しいところですが、これからランチですからやめときましょう。

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街の見物をしながら、パエリアのお店の方に向かいます。


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スペイン鉄道の旅:ヴァレンシアの極上!のパエリア

2014年6月2日月曜日@セヴィーリャ~バルセロナ/6回目

ヴァレンシアの街の中心地でパエリアのお店を探しながら、中央市場の前の通りプラサ・デル・メルカトPlaça del Mercatを進みます。中央市場の中央の入り口の前に出ます。なかなか装飾的で美しい建物です。

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中央市場の向かいには、 ラ・ロンハ・デ・ラ・セダla Lonja de la Sedaの塔が見えています。これはイスラムの王宮跡に15世紀に建てられた商品取引所で、世界遺産の建物です。時間があれば内部も見てみたいところですが、やはりパエリアのほうが魅力的です。

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あれあれ、街角のお店の前に料理用品が並んでいますが、パエリア鍋がずらっとぶら下がっています。さすがにパエリアの本場ですね。料理は道具が重要ですから当然でしょう。

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ラ・ロンハの美しい建物の前に立ちます。白い石壁、大きなステンドグラスの窓が印象的です。

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ラ・ロンハの向かいには、中央市場に隣り合って、サントス・ファネス教会Real Parroqua de los Santos Juanesの美しい建物が見えます。

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パエリアのお店はラ・ロンハの裏手の方のようですから、ラ・ロンハの巨大な建物の横の狭い路地を進んでいきます。

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さほどに迷うことなくお店を発見です。パエリアが美味しいと評判のお店エル・ラルEl Rallですが、意外にも地元の人に愛されているという感じの素朴なお店です。

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バス停からパエリアのお店エル・ラルまで歩いたルートを、地図で確認しておきましょう。

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お店は開いていたので中に入って、お店のスタッフにパエリアを食べたいと言うと、まだ誰もいない店内の席を勧めてくれました。店内は狭いのですが、清潔な感じです。

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海鮮パエリアを注文。まずはミネラルウォーターで渇いた喉を潤します。

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パエリアは生米から煮上げるため、出てくるまでに時間がかかります。窓の外にはテラス席がありますが、とても暑そうです。

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ところで、ヴァレンシアと言えば、パエリアだけが名物ではありません。そうです、ヴァレンシアと言えばオレンジ。もちろん、ここでも生搾りの美味しいオレンジ・ジュースをいただきます。

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いやはや、この生搾りオレンジ・ジュースは絶品です。生涯で最高の一杯だということで配偶者とも意見が一致。
続いて、パンが出てきます。そのパンのお供にトマト色のソースが付いてきました。お店の人の説明では、ガスパッチョを少し煮詰めたようなもので、これをパンにつけて食べてねとのこと。これは美味しいですね。うん、納得。

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さらにサービス?のおつまみを食べながら待ちます。

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窓の外を見ながら、ひたすらパエリアが出来上がるのを待ちます。外のテラス席の客もだんだん増えてきます。

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待つこと30分。良い香りと共にパエリアが出てきました。さすがにお米に十分沁み込んだ魚介の出汁の味は美味。鍋で焦げたお米も美味しく、生まれて初めて、こんなパエリアをいただきました。

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美味しい本場のパエリアをゆっくり時間をかけて楽しみながら食べます。


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スペイン鉄道の旅:ヴァレンシアの駅に戻るバスが見つからない!

2014年6月2日月曜日@セヴィーリャ~バルセロナ/7回目

パエリアの本場のヴァレンシアでもパエリアが美味しいと評判のお店エル・ラルEl Rallで、超美味しいパエリアをぱくついています。夢中になって配偶者と2人、ほとんど無言で30分ほどかけて食べ続けました。もう残りはほとんどありません。名残り惜しいって感じです。

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特に、鍋で米が焦げ付いたところが絶品でした。最後のひとかけらをsaraiがいただいて、もう何もない! うーん、満足!

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大満足でお店を出ました。お店の外にあるテラス席もこのお店のテーブルのようですが、テラス席はカフェ用のようです。木陰になって、涼しそうです。パエリアを食べる人は中で食べるのかな?

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まだ、バルセロナ行の列車の出発時刻まではたっぷりあるので、帰りもバスに乗ることにして、先ほど降りたバス停に行ってみます。ちょうど、ヴァレンシア中央市場の前です。

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しかし、このバス停はホアキン・ソローリャ駅からのバスは来ますが、逆方向の駅行のバスはないようです。街の地図をチェックすると、バス停が集中しているのはレイナ広場Plaza de la Reinaです。レイナ広場にはカテドラルCatedralもありますから、市内観光も兼ねて行ってみましょう。狭い路地を歩いて、街を散策します。暑い日差しを避けて、なるべく日陰を歩きます。

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ほどなく、レイナ広場に到着。大きな広場の端にはカテドラル(サンタ・マリア大聖堂)とミゲレテの塔Torre del Migueleteも見えます。

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広場の中で黄色いポストを発見。孫への絵ハガキを嬉々として配偶者が投函。

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広場で駅行のバス停を探しながら、しっかりとミゲレテの塔を眺めます。

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バス停はたくさんありますが、どれが駅行のバスか分かりません。停まっていたバスの運転手に聞いても、駅まで行くバスはここからは出ていないようです。仕方がないので、駅方向に歩きながらバス停を探すことにしましょう。通りを歩いていくと、ジャカランダの花が咲いています。ヴァレンシアの街の並木はオレンジの木だと聞いていましたが、見当たりません。

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やがて、道幅の広い噴水の上がっている通りに出ました。

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しかし、通りを行けども行けども、駅行のバスのバス停はありません。意地になって粘るsaraiに、配偶者がタイムアウトを宣告。タクシーをつかまえて、駅に向かいます。あっという間に駅に到着です。駅舎に入って電光掲示板を見ますが、乗る予定のバルセロナ行の列車はまだ出発ホームの番号も表示されてません。

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結果的には余裕の時間だったわけですが、いつもこれくらいの余裕は欲しいねって、配偶者にチクリと言われました。まあ、そうありたいものです。
ヴァレンシアからは、地中海沿いを在来線の長距離列車EUROMEDのプレファレンテクラスPreferenteという高級クラスに乗ります。これがネットで購入したチケットです。1人51.75ユーロと少々高価ですが、高級クラスのプレファレンテクラスですから、これでも実にお得な料金です。結局、今日1日のセヴィーリャからバルセロナまでの合計の鉄道料金は1人168ユーロです。スペインの端から端までの贅沢な鉄道旅になりました。

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時間的には余裕ですが、荷物のセキュリティチェックは長い列になっています。

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急いで、荷物をコインロッカーから取り出します。日本語での操作です。

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格納したときにロッカーの情報がプリントされました。これがその紙です。紙にはロッカー番号と取り出しのためのキー番号がプリントされています。ちなみにロッカー使用料金は5.2ユーロでした。

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紙を見ながら、必要な情報を順に入力していきます。

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ロッカーの扉が無事にアンロックされて、荷物を取り出せます。

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さあ、ホームに向かいましょう。


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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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金婚式、おめでとうございます!!!
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京都には年に2回もお越しでも、青春を過ごし

10/07 08:57 堀内えり

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

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