帰りのシャトルバスの予約もできたところで、ヒトラーの山荘ケールシュタインKehlsteinhaus:別名イーグルズネストEagle's Nestへ上る黄金のエレベーターの乗り場に行きましょう。エレベーターに向かうトンネルに入ります。電燈に照らされた長いトンネルです。長さは124mもあるそうです。

トンネルの先に行き着く前に、さすがに長い行列ができています。

トンネルの中はひんやりと涼しいので、ようやくセーターが役に立ちます。ヒトラーが山荘に行くためのエレベーターですから、そんなに大きなエレベーターではないでしょう。この長い行列に並んでいる人達を運ぶには相当待たされるかと思ったのですが、意外に早く進みます。エレベーターのドアが見えてきました。

次の便にはいよいよ乗れそうです。

エレベーターに乗り込みました。中は思った以上に大きいんです。そして、金ぴかに輝いています。黄金のエレベーターmessingverkleideten Aufzug(ドイツ語ではなんと真鍮張りのエレベーター)の名前にふさわしいですね。

いよいよ、エレベーターが動き始めました。動きもスムーズです。お金をかければ、いつの時代でも何でも出来るんですね。

あっというまに124メートルを上がり、標高1834mの山荘内部に到着です。エレベーターで下りる人たちの行列をかきわけて、山荘内に入場します。

ヒトラーの山荘そのものには興味がないので、何も見ずに山荘の外に出ます。標高1834mからの素晴らしい眺めです。一方は山の間に高原が広がります。

もう一方は展望台からの眺めです。展望台へは山荘から少し歩きます。山荘の周りは、テラス席が並び食事ができます。家族連れの観光客が食事を楽しんでいます。

テラス席の向こうに見える展望台の先には、雪山の風景が見えています。ランチは最初から考えている別のプランがあるので、ここのレストランは素通りします。ここでは景色を楽しみましょう。

展望台に向けて、少し尾根を登っていきます。美しい青空がまわりを取り囲んでいます。

振り返って、山荘を眺めます。山頂の眺めを独り占めにするような立地ですね。時の権力者ヒトラーならではの山荘です。しかし、時代は移り変わり、観光のメッカになっています。平和で民主的な時代を生きていることに感謝しましょう。

徐々にケールシュタイン山頂の周りの山々の風景が開けてきます。ベルヒテスガーデン・アルプスの絶景の始まりです。

そして、遂に雪が残るヴァッツマン山Watzmannとご対面です。ほかの山々も連なっていますが、主役はドイツを代表する名峰、標高2713mのヴァッツマン山です。(ドイツの最高峰と誤認していましたが、ツークシュピッツェ(標高2962m)がドイツの最高峰とのご指摘を受けました。)

ヴァッツマン山をじっと見つめます。これがフリードリヒの名画に描かれた山だと思うと、灌漑一入です。間近に見るヴァッツマン山は一際、美しい輝きを放っています。

これでベルヒテスガーデンを訪れた大きな目的は果たすことができました。
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