オーバーザルツベルク資料展示館Dokumentation Obersalzbergのバスターミナルでベルヒテスガーデン中央駅行きのバスへの乗り換えに失敗し、saraiは愕然としてショック状態です。次のバスは30分以上も先なので、緻密に練り上げた筈の計画が挫折してしまいます。
とはいっても、どうしようもありません。ここはバスターミナル&大駐車場ですからレストランもあるし、ちょっと落ち着いて時間をつぶそうよと配偶者になだめられ、お店をぶらつこうとします。しかし、茫然自失していたsaraiは縁石を踏み外し転んでしまいました。幸い大した怪我もせず、投げ出したカメラも壊れもせず(帰国後に故障が発生し電源が入らなくなりましたが、何とか海外旅行保険を使って安価に修理できました)、手のひらをすりむいただけでした。

濡れティッシュで拭きリバテープを貼って、手当ては完了です。少々休もうとバス乗り場に行き、タクシーがいればいいのにと話している目の前に、1台のタクシーが・・・あっという間にsaraiが反応し、手をあげてタクシーに合図を送ります。グッドタイミングでタクシーに乗車できました。こんな町外れにはいる筈のないタクシーです。人間万事塞翁が馬。幸不幸はまったく予測できないものです。
にこにこ顔のsaraiは上機嫌で、タクシーの運転手にベルヒテスガーデンに行って欲しいと伝えます。でも、バスを乗り継いで行く予定だったケーニッヒス湖はベルヒテスガーデンのほんのちょっと先なので、直接ケーニッヒス湖に行ってもらうよう行先を変更してもらいました。タクシーはベルヒテスガーデンの町の中央駅付近を通過し、ケーニッヒス湖に向かいます。これで十分に時間のロスを取り戻せます。

ベルヒテスガーデン近くからは、ヴァッツマン山がタクシーの窓越しに見えてきました。

ここでまたまたsaraiは一考し、ケーニッヒス湖からロープウェイでイェナー山に登る予定なので、直接ロープウェイ乗り場に行ってくれるよう行先を再変更。運転手さんも快諾。運転手さんの楽しいガイドつきで、楽チンでロープウェイ乗り場に向かいます。途中、車窓からはますますヴァッツマン山がよく見えるようになります。

緑の野原の向こうにヴァッツマン山とクライナー・ヴァッツマンの姿がくっきりと望めます。これがフリードリヒの絵画に一番近いヴァッツマン山ですね。フリードリヒもこの辺りから、ヴァッツマンを描いたのでしょう。

タクシーは美しい緑の中を順調に走ります。もうすぐイェナー山のロープウェイ乗り場のようです。

ロープウェイ乗り場に到着。親切で優しい運転手さんともお別れです。それにしても、地獄で仏のようにsaraiを救い出してくれたタクシーでした。おかげで当初のバスを乗り継ぐ予定よりも20分も前倒しになりました。イェナー山、ケーニッヒス湖でゆっくりできそうです(そんな油断が最後に命取りになるのですが、この時点では知る由もありません・・・)。

ケールシュタイン~オーバーザルツベルク資料展示館~ロープウェイ乗り場(~イェナー山)のルートを地図で確認しておきましょう。途中、山道があるので、地図の位置関係と実感は少々異なります。

ロープウェイのチケット売り場に並びます。

売り場の列はこんなに長くなります。早めの到着で、列の後ろにならずによかったです。

イェナー山のロープウェイJennerbahnとケーニッヒス湖遊覧船のコンビチケットを購入。1人32ユーロと少々高価ですが、別々に買うよりもお得です。

これが、そこに置いてあったイェナー山のロープウェイJennerbahnの絵葉書です。ここのハイシーズンは冬の雪山の季節なんですね。

チケットの窓口は列をなしていましたが、ロープウェイ自体はそれほど混んではいません。犬を連れた女性がロープウェイに乗ろうとしています。山の上で犬の散歩でしょうか。

ロープウェイの入場ゲートは、チケットを差し込んで通過。

ロープウェイに乗りました。ロープウェイのゴンドラは、タクシーの運転手さんが言った通り2人乗りの可愛いものです。我々の後には、ハングライダーの大きな荷物を持った人が特別仕様のオープンなゴンドラシートに乗って付いてきます。いろんな楽しみがあるのですね。

乗り込んだゴンドラは麓駅を出発し、ふわっと空中に浮かびあがります。山麓の景色を見ながら、いよいよイェナー山のロープウェイの旅の始まりです。

ゆっくりとベルヒテスガーデン・アルプスの風景を楽しみましょう。
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