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ウィーンで音楽三昧:ウィーンへレールジェットで移動し、早速、オペレッタ。

2014年6月10日火曜日@ザルツブルク~ウィーン/2回目

ミラベル宮殿からもう一度バスに乗ってザルツブルク中央駅に行きます。駅の大改装工事は、ほとんど終わったようです。プラットホームへのアクセスもよくなり、真新しいエスカレーターが設置されています。

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残すは正面だけですね。立派に明るく綺麗な駅になりましたが、規模的には小さい駅です。大観光地ですが、街の規模からするとこんなものでしょうね。発車までの時間は、スーパーマーケットをぶらつきましょう。お土産のお菓子や旅のお伴のフルーツを購入しました。さあ、ホームに向かいましょう。チケットはネットで事前に割引価格SparSchiene Österreichで購入済です。

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セカンドクラスのチケットなので、念の為、指定席も購入。1人たったの3ユーロですからね。

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乗る予定の電車を一覧画面で確認します。上から5番目のウィーン西駅Wien Westbahnhof行です。プラットホームは4番ですね。

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ついでに列車編成の案内画面もチェック。1番上の列車番号RJ61が乗る予定の電車です。指定席は23号車なので、左から3両目。プラットホームの4Eの真ん中に停まるようです。これは分かりやすいですね。

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4番のプラットホームに行くと、列車の案内が表示されています。あと15分ほどで出発です。

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真っ赤なレールジェット(オーストリア国鉄ÖBBの特急電車)がホームに滑り込んできました。

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定刻の発車です。車内はクーラーが効いて、快適です。車内は意外に空いていました。

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車窓は美しい緑の平原が広がります。

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スーパーで購入したブドウをつまみながら、車窓を楽しみます。

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昨年乗り換えで苦労した駅アットナンク・プフハイムAttnang-Puchheimは工事が完成したようで、あのヘボいホームはなくなっています。

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ウィーンに到着。高速鉄道線が整備され、ザルツブルグとウィーンは近くなりましたね。2時間半の列車の旅です。

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ウィーン西駅に降り立ち、あまりの暑さにビックリです。ザルツブルグの方がまだ涼しかったようです。2時を過ぎてるので、駅でお昼を済ませていきましょう。イタリアンのお店があるので、久しぶりにパスタにしましょう。saraiがセルフサービスのカウンターで注文している間、配偶者が席を確保しようとしていると、誰かに「ニイハオ」と声をかけられたそうです。配偶者が「私は日本人よ」と言うと、その人が「日本語ではなんと言うの」と言うので「こんにちは」と教えてあげたそうです。saraiがパスタを持って戻ると、そういう話を配偶者が話してくれました。すると、その人が、「さようなら、ありがとうございました」と言って立ち去っていきました。そういう日本語は知っていたようです。日本語も挨拶程度はかなり知られるようになりましたね。トマトソースのパスタは熱くてとっても美味しかったです。たらたら汗が流れましたけどね。

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今回の旅のウィーンでのホテルは、ここから地下鉄で2駅目のレンゲンフェルドガッセLängenfeldgasseから5分程歩いたところにあるベストウエスタン・ホテル・ライター(Best Western Hotel Reither)。そんなに立派ではありませんが、便利だし、湯沸かしもあり、なんといっても扇風機もあります。ザルツブルクは扇風機もなかったんです・・・。

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部屋はまあまあの広さです。ベッドは大きいですね。

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バスタブがあるのはたすかります。ザルツブルグはシャワーのみでしたからね。

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扇風機をかけると涼しくて、何も問題ありません。早速熱いお茶をいれます。久しぶりのお茶は美味しいです。
一息いれて、フォルクスオーパに出掛けます。あまりの暑さに、saraiは半袖シャツにノーネクタイで失礼します。オペレッタは定番の《メリー・ウィドウ》。実にロマンティックでした。詳細記事はここです。ザルツブルクでもご一緒したお友達のSteppkeさんとここでも合流し、オペレッタの後に食事を楽しみます。フォルクスオーパー近くでは、Cafe Weimarが行きつけのカフェです。
ウィーンでもシュパーゲルが楽しめました。

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グリーンアスパラと生ハムの盛り合わせもいただきます。

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楽しいおしゃべりをしながらの食事を終えて、お別れ。

今日から、連日連夜1週間で9つのオペラ、バレエ、コンサートを聴きます。楽しみです。


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ウィーンで音楽三昧:絶景のゼメリング鉄道を再訪。

2014年6月11日水曜日@ウィーン/1回目

旅の17日目、今日のウィーンも真っ青な空です。贅沢だとは思いますが、そろそろ曇って欲しい。今日もとても暑くなりそうです。

ウィーンのこのホテルには朝食はつけていません。だから急いで起きなくてもいいのですが、今日は電車で少し遠くまで出掛けるので、8時には起床です。昨年贅沢な列車の旅をしたゼメリング鉄道Semmeringeisenbahnを再び訪れて、その中にある最大の街ミュルツツーシュラークMürzzuschlagに行くんです。このミュルツツーシュラークは、ブラームスが避暑に訪れ、作曲をした地です。そのため、ここにはブラームス博物館Brahms Museumがあるんです。そして、この博物館でしか販売していないCDがsaraiはどうしても欲しいのです。なんとか手に入れようと、1年前からずっと博物館の女性スタッフとメールでやり取りしていました。この旅の直前になって彼女から、ウィーンに来るんならCDを直接買いに来ればいいんじゃないというお誘いがあり、それにのったsaraiです。

滞在中のウィーンのホテルは交通が便利なホテルで、地下鉄で2駅移動すると、ゼメリング鉄道への始発駅のウィーン・マイドリング駅Wien Meidlingです。とりあえずこの始発駅に移動して朝食をいただきましょう。ちょっとサンドイッチにも飽きてきたので、マックのハンバーガーにしましょう。サンドイッチとマックのバーガーは似て非なるパンですからね。マクドナルドは地下駅から外に出たところの建物の中にあります。店内に入ります。

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朝食メニューはマフィンです。マックを食べるのは久しぶりなので、美味しくいだだきます。

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朝食を終え、ウィーン・マイドリング駅のプラットホームに移動。

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割引チケットSparSchiene Österreichはネットで購入済です。

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発車10分程前にレールジェットに乗車して座っていると、どんどん人が増え、最後には中学生が大勢乗ってきて座る場所がないほどです。我々の横の席も詰めて提供して、なんとか皆座れました。賑やかです。
シートに置いてある列車の情報パンフレットには、Railjet555専用の情報が記載されています。

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主な掲載情報は各駅の到着時刻と乗り換え案内です。この情報を参考に鉄道の旅を楽しみます。

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レールジェットは定刻に出発し、車窓には美しい緑の野原が広がります。

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車内は喧噪に包まれていましたが、次の停車駅ウィーナー・ノイシュタットWiener Neustadtでほとんどの人が降りていきました。女子中学生たちが降りていくときにカメラを向けると、愛嬌をふりまいてくれました。可愛いものですね。

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プラットホームを女子中学生がぞろぞろと歩き去っていきます。

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ウィーン郊外の緑の美しい高原を走り、いよいよゼメリング鉄道に入ります。いきなりぐんぐん登りはじめます。

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シュヴァルツァ川Schwarza沿いの高台を上っていきます。

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本格的な山地に入ってきました。

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清冽な流れ沿いの美しいペイエルバッハPayerbachの街を通り過ぎます。

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素晴らしい眺望のポイントをレールジェットは走り抜けていきます。

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やがて、ゼメリング鉄道名物のアーチ橋の上を走ります。

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ゼメリング鉄道は昨年に続き2度目の経験ですが、素晴らしい景色の中、写真を撮りまくります。


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ウィーンで音楽三昧:ゼメリング鉄道でミュルツツーシュラークに到着し、ブラームス博物館へ

2014年6月11日水曜日@ウィーン/2回目

ゼメリング鉄道の旅を楽しみます。ゼメリング鉄道の見どころのアーチ橋が、次々と現れます。

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また、次のアーチ橋です。

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ゼメリング鉄道の中央のゼメリング駅Semmeringを通過。特急列車のレールジェットですから、停車しません。ゼメリング鉄道の区間で停車するのは、ミュルツツーシュラーク駅のみ。この区間は各駅停車の電車に乗ってみたいところです。(もっとも、土日・祝日はゼメリング駅にも停車するようです。ハイキング客がいるんでしょう。)

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ゼメリング鉄道も最高地点を過ぎて、下りにかかります。レールジェットには旅客機のようにディスプレイでの地図位置表示があり、それによるとゼメリング駅とミュルツツーシュラーク駅の中間のシュピタール・アム・ゼメリングSpital am Semmering辺りを走行中です。

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車窓を眺めると、絵に描いたような綺麗な町が見えます。これがシュピタール・アム・ゼメリングのようです。

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やがて、車窓はとても美しい緑の風景があらわれます。真っ青な空も美しいです。ぶらぶらとハイキングしてみたいですね。

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ミュルツツーシュラークMürzzuschlagに到着です。saraiと共に僅かな人が降りました。

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駅舎は小さくて地味な建物。ローカル駅です。

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駅前には歓迎の看板。町の地図や情報も掲載されています。

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駅の端に赤い建物があります。オーストリア国鉄ÖBBの展示館のようです。近寄ると、新しい鉄道トンネル、ゼメリング・ベース・トンネルSemmering-Basistunnel Neuの展示のようです。

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ちょっと中を覗いてみますが、たいした展示はありません。従来のゼメリング鉄道は、グロッグニッツ駅からゼメリング駅を経由しミュルツツーシュラーク駅に至る全長41.825キロで、世界遺産に指定されています。この世界にも稀な山岳鉄道は鉄道高速化の波に押されて、ほとんどの区間がトンネル化されることになり、今年の1月から第1期の工事が始まりました。これがその計画路線図のようです。

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トンネルの全長は27.3kmで、2024年に完成予定。10年先には、この世界遺産ゼメリング鉄道も過去の遺物となってしまうのでしょうか。便利にはなるでしょうが、残念な気もします。

ミュルツツーシュラークはのどかな田舎町です。駅前の通りカプランプラッツKaplanplatzからフラヒテン通りFrachtenstraßeを歩き、街の中心の方に進みますが、人っ子1人歩いていません。

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駅から5分ほど歩くと、街のメインストリートのウィーナー通りWiener Straßeに出ます。

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この通りの外れにブラームス博物館はあるはずです。暑い日差しを避けて、日陰を歩きます。犬と散歩するお姉さんしか歩く人もなし。

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やがて、クリームイエローの軽快な色の建物が近づきます。市庁舎Rathausです。この先にブラームス博物館がある筈です。

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通りの外れまでいきましたが、博物館が見つかりません。番地表示を見ると、この建物の筈ですが・・・。

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建物の前にはブラームスと思しき像もあります。

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ブラームス博物館のグッズなども飾ってあるのですが、この建物が博物館ではなさそうです。

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その事務所に入り、そこにいた女性に尋ねると、少し手前に戻るように言われます。あまり表示がはっきりしないのですが、言われた通りに建物の間を入っていくと、ようやく博物館がありました。

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これがブラームス博物館Brahms Museumの入り口です。

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が、入り口のドアが開きません。せっかく遠くまで足を運んだのにどうしよう。途方に暮れるsaraiです。この後の顛末は次回で。

駅からブラームス博物館へのルートを地図で確認しておきましょう。

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ウィーンで音楽三昧:ブラームス博物館とブラームスの散歩道

2014年6月11日水曜日@ウィーン/3回目

やっとミュルツツーシュラークにあるブラームス博物館Brahms Museumに辿り着いたのに、入り口のドアが固く閉ざされていて愕然とします。
このブラームス博物館は月曜日と火曜日が休みで、お昼も2時間お休みします。それを調べたあげくに今日のこの時間に来たのに、臨時休業は許されません。向かいの建物から出てきたおばさんに尋ねると、今日は休みじゃないしおかしいわねという表情です。近くでペンキ塗りをしていた人に聞いてくれます。

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しばらく待てば博物館の人は戻ってくるとのこと。休みではなさそうなで一安心ですが、いつまで待てばよいやら・・・。ここで配偶者の提案「ドアに書かれている電話番号に電話してみたら」。

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博物館内の電話がなりそうな気もしますが、やってみて損はないでしょう。電話をかけると、なんと博物館のオーナーが電話に出て、1分待ってねとのこと。入り口のドアと睨めっこをしながら待ちます。

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傍らのブラームスの顔とも睨めっこ。

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すると、本当にすぐにオーナー(フックスさん)がどこからともなく現れました。ただちに入り口の鍵を開けてくれて、入場。中をさっと案内してくれます。その後、オーナーはオフィスに戻り、saraiはゆっくりと中を見てまわります。

博物館内にはブラームスゆかりのものがたくさん展示されていて、saraiはかなり楽しめました。これはブラームスが実際に弾いていたピアノ。このピアノで交響曲第4番を作曲したようです。感銘を受けます。

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これはブラームスが仕事をしていた様子を再現したんでしょうか。

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ブラームスはミュルツツーシュラークで1884年と1885年の2夏を過ごしたそうです。およそ6月から10月の間、毎週ゼメリング鉄道を使ってウィーンと往復していました。ブラームスは、現在博物館になっているこの建物を借りて住んでいました。これはブラームスお気に入りの張り出し窓です。

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これは当時からある階段で、ブラームスが使っていました。

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オーナーからとっても丁寧な日本語の説明書が手渡されていましたが、とっても読みきれません。コピーがもらえないかとお願いすると、後でEメールに添付して送ってくれるとのこと。ありがとう!(結局、送られてこなかった・・・) 受付に戻って、目的のCDを探します。ありました! 手前、右側です。

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saraiが敬愛するピアニストのクラウディオ・アラウはこのブラームス博物館のオープニング記念のコンサートを行う予定でしたが、その前に亡くなりました。そのため、イエルク・デムスがブラームスのピアノを弾いて、アラウの追悼コンサートを行ったそうです。そのときのライブCDがこの博物館で販売されており、saraiはどうしてもそれが欲しかったんです。デムスはこの博物館の現代のスタインウェイとブラームスのピアノの両方でブラームスのピアノ曲を弾き、それが2枚組のCDになっています。ブラームス晩年のピアノ曲が中心のプログラムです。
このCDを買って、見学は終了です。お客さんは、我々以外には1組だけでした。メールのやり取りをしていた女性スタッフのベッティナさんが出勤してなくて会えなかったのが残念です。
ブラームス博物館のパンフレットもいただきました。

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ブラームスの散歩道Brahmswegをちょっと歩いてみましょう。散歩道の案内図もいただきます。

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ブラームス博物館近くの公園がスタートポイントです。案内板が立っています。

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公園の片隅には、ブラームスの胸像があります。

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公園の先には美しい福音教会Evangelische Kircheがあります。青空に突き立つような尖塔が印象的です。

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教会の横の野原に沿って、綺麗な散歩道が続きます。

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それらしい雰囲気の散歩道です。

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赤いハリネズミの標識が散歩道の道しるべです。ちなみに《赤いハリネズミ》Zum roten Igelはウィーンにあったブラームス行きつけのレストランの名前です。ブラームスはそのレストランに毎日のように通っていたそうです。

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やがて、散歩道は立派な住宅街の中に入っていきます。散歩道って感じではありませんね。

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その住宅街の中の1軒のお庭に、鉄道のジオラマが作られています。素晴らしいものです。この街にはゼメリング鉄道の博物館もあるのですが、その関係者のお宅でしょうか。

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ブラームスの散歩道はこの辺りで切り上げて、そのゼメリング鉄道博物館に行ってみましょう。


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ウィーンで音楽三昧:ゼメリング鉄道博物館(南部鉄道博物館)に寄り道、夜はオペラ《ナクソス島のアリアドネ》

2014年6月11日水曜日@ウィーン/4回目

ミュルツツーシュラークMürzzuschlagでブラームス博物館Brahms Museumに行き、目的のCDを首尾よく手に入れました。残った時間を利用して、このミュルツツーシュラークにあるゼメリング鉄道博物館(正確には南部鉄道博物館Südbahn Museum)に行ってみましょう。

博物館は線路の反対側にあります。いったん駅に戻ります。駅前にゼメリング鉄道100周年の記念碑を見つけました。1854年から100年経った1954年に記念碑を建てたようです。車輪と翼を組み合わせたデザインはかっこいいですね。

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駅前から左に進むと線路をくぐる立体交差があり、博物館への案内標識もあります。

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線路をくぐり抜けて、右側に周り込んで進みます。赤いシンボルカラーのゼメリング鉄道博物館がありました。

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ゼメリング鉄道博物館への移動ルートを地図で確認しておきましょう。

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入場チケットを購入して中に入ります。これは案内パンフレットです。

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ここは元の整備工場と駅が、そのまま博物館になっているようです。機関車やいろんなものが展示されています。

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もちろんゼメリング鉄道関連の展示も多く、これはアーチ橋のジオラマです。模型の列車も走っています。

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一番威容を誇っていた蒸気機関車です。少し錆びついていますが、年輪を感じます。

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ここも我々以外の客は1組だけでした。そんなに観光客が来るところではないようです。
客車がカフェになっていますが、暇な係りのおばさん2人は、ずっとカフェに座り込んでおしゃべりしてました。

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客車カフェの前はチケット売場兼売店になっています。

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ここで孫たちへの絵葉書を買って、見学は終了です。
博物館を出ると、そこは駅裏。目の前にプラットホームが見えますが、ぐるっと周り込まないといけないかと思うとうんざりです。

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すると、救いの神! 何と地下道の入り口を発見。ここから直接、プラットホームに行けるようです。

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チケットはネットで事前に割引チケットを購入しているので、駅舎に行く必要もありません。

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このミュルツツーシュラーク駅は新しく立派な駅ですが、平日の今日は人も少なくのどかです。ホームで列車の到着を待っている間、風が涼しくて気持ちよく過ごせました。やはりウィーンより涼しいです。その昔、ブラームスも滞在した避暑地ですからね。

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定刻通りにホームに滑り込んできた列車に乗り込み、そのまま食堂車に直行。昼食にしましょう。日本ではもうこの楽しみはありませんね。列車の食堂車とは思えない美味しさです。グーラッシュとチキンのサラダとミートボールにしました。スタータはスープのグーラッシュということで、ちゃんと順番に時間を見計らって持ってきます。文化ですね。

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次はサラダ。チキンフライと生野菜のミックスサラダです。

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そして、メインがミートボールです。嬉しいことにライス添えです。

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検札に来た車掌さんも、食事中の人には声を掛けません。これも文化なのでしょう。

1時間半の列車の旅はあっという間に終了。最高に暑いウィーンに戻ってきました。
今夜もオペラです。ホテルに戻って、休養しましょう。

十分に休養してオペラに出かけます。シュターツオーパーは、空気の入れ換え程度は出来ますが、冷房は入らないらしいので覚悟して出掛けます。が、思ったほどのことはなく、我慢できました。席は6列目のまあまあの場所でした。

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R・シュトラウスのオペラ《ナクソス島のアリアドネ》はザルツブルグ音楽祭の演出をもとにした新しい演出で、とても素晴らしく感動ものでした。詳細記事はここです。

オペラの後は、お友達とシュターツオーパー内のカフェで食事。といっても、ほとんどしゃべりっぱなしで、何を食べたか覚えていないほどです。
とりあえず、スープはいただきました。

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これは魚のフライだったでしょうか。

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これはショートパスタですね。

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ウィーンのお友達とは1年ぶりの再会でした。ザルツブルグからご一緒しているSteppkeさんも合流し、夜遅くまで盛り上がりました。

明日からもずっと音楽三昧は続きます。


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ウィーンで音楽三昧:ヴィティーフ教会~ウィーン大学でランチ~カフェ~バレエ

2014年6月12日木曜日@ウィーン/1回目

旅の18日目、涼しくなったとは言えないけど暑さは一段落はしたようですね。青空ですが薄い雲がかかっています。風も吹いています。
コンサート以外にウィーンで予定していたことはすべて終わったので、のんびり過ごしましょう。

朝昼兼用の食事がてら出掛けます。今日はウィーン大学探検をしましょう。その前に、前回は昼休みで入り損ねたヴィティーフ教会に行ってみます。ヴィティーフ教会はウィーン大学のすぐそばですからね。

ノロノロしているうちにヴィティーフ教会に着いたのは12時近くになってしまいました。ヴィティーフ教会はまた工事中です。

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またまたヴィティーフ教会がお昼のお休みになってしまったら残念です。恐る恐る近づいてみると、人が出入りしています。まだ大丈夫のようです。入り口の表示で確認すると、13時からがお休みです。中に入ってみましょう。意外に質素です。

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ステンドグラスはとっても綺麗ですが、新しいもののようです。

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さすがにゴシック様式の建物、見上げるようなとても高い天井です。

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教会の中をよく見ると、なんだか変なものがあちこちにおいてあります。

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えっ、こんなことをしてもいいのかなと思うものもあります。

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どうも、現代美術と教会装飾のコラボのようですね。意図は良くわかりません。

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ちょっと驚いたところで外に出ます。教会の前の広場は緑の木々が茂り、美しい公園になっています。

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では、お隣のウィーン大学に行って、学食でランチしましょう。大学といっても普通のビルと変わりありません。どれが大学なのかもすぐには分かりません。

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旗が立っているので確信しました。中に入ってみますが、ゴチャゴチャしています。

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ようやく中庭に到達すると、若者たちがたむろしており大学らしい感じがします。

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中庭の周りに多くのブースが並んでおり、賑やかです。就職説明会のようですね。

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大階段と呼ばれるメインストリートに出ました。

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何かウィーン大学の記念品が欲しくてショップを探しますが、見つかりません。通りすがりの学生と思われるなかなか可愛い2人連れ(男の子)にガイドブックを見せて尋ねると、かなり考え込んでいましたが、ようやく分かったようでショップの場所を教えてくれました。あまり利用しないのかも知れませんね。文房具なども置いてありますが、一般的な文房具ばかりです。ウィーン大学のロゴがはいったTシャツがなかなかおしゃれだったので、sarai用にお買い上げです。

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さあ、食堂を探しましょう。中庭を取り囲むようにレストランとカフェがあります。

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新館の7階にもあるらしいので、そこもチェックして決めましょう。本館から新館に移動します。通りを挟んだ別の建物です。途中にカフェ・ボティーフもあります。ここにも日替わりランチが学食並の値段であるようで、学生で賑わっています。

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新館の7階に上がってみると、テラス席もあり、とっても眺めが素晴らしいです。隣のボティーフ教会が目の前です。ここに決めましょう。

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カフェテリア方式でメニューは色々あるようですが良くわからないので、前に並んでいる学生たちの真似をします。ひとつは日替わりランチです。大きい皿か小さい皿を選んで、自分で好きなように盛り付けるものもあります。もうひとつはこれにしましょう。

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大きい皿にしてみましたが、学生さんは小さい皿にがっつりかなり多い量を盛り付けてます。立派です。我々が盛り付けた皿はこんな感じ。

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では、テラスで頂きましょう。

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学食ランチを美味しくいただきました。
帰りに同じ7階に別のお店を発見。ここには、ウィーナーシュニッツェルなどの揚げ物やハンバーガーなどもありました。どれも安いので、どこのお店で食べるか悩みますね。久しぶりに学生気分になれました。
腹ごしらえができたところで、オペラ・コンサートのチケットのピックアップに行きます。トラムで移動です。トラムから見るフォルクスガルテンはバラが咲き誇っています。モーツァルト像にもトラムの中からご挨拶です。劇場連盟のチケットオフィスで、楽友協会とシュターツオーパーのチケットを無事にゲット。ところで、saraiは劇場連盟カードでポイントが貯まってます。シュターツオーパーとフォルクスオーパーのチケットを買う度にポイントが貯まりますが、使ったことはありません。使い道がないので、昨夜はっぱさんに利用法を聞いたら、ポイントをシュターツオーパー内でのドリンク券に交換できるのではとのアドバイス。それを配偶者が思い出し係りの人に聞くと、出来るわよとのこと。首尾よくドリンク券をゲットしました。これで幕間に無料でワインが飲めそうです。
次は、紅茶も買っておきましょう。ウィーンで紅茶を買うのが習慣になっています。シュテファンプラッツまで移動し、いつものお店でダージリンとアッサムをゲットです。もうこれでいつでも日本に帰れます。

ここで、saraiはお茶をしたくなりました。カフェ・ハイナーも気になりますが、初めてウィーンに来たとき(25年ほど昔)の思い出のカフェに行ってみましょう。
そのカフェに向かってる途中で、saraiがあっ!と大きな声をあげてしまいます。姪に依頼された買い物をすっかり忘れてました。これをゲットしないと日本に帰れません。お茶をしたら、すぐにルイ・ヴィトンに行きましょう。
目的のフラウエンフーバーに到着。テラス席も賑わっていますが、店内の席にしましょう。

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思い出の席が空いています。迷わずその席へ。そして、アプフェルシュトュルーデルとザッハトルテをお願いします。とっても美味しいです。ザッハトルテはしっとりとしていて最高です。生クリームがさっぱりした甘さで軽くて最高です。

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アプフェルシュトュルーデルは温めてもらいましたが、ソースとの相性も抜群です。

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お店の人の接客も感じがよいです。老舗だけのことはありますね。ただし、クレジットカードが使えないのが残念。

さて、ルイ・ヴィトンに直行です。それなりに距離はありますが、急いで歩いていきましょう。昔あったはずのお店の前に到着しましたが、お店がありません。まさかつぶれるわけはないのにね・・・移転したのかしら。ここで諦めるわけにはいきません。グッチのお店はあるのですが、まさかグッチに入ってルイ・ヴィトンの場所を訊くわけにもいきませんね。アルベルティーナ美術館の向かいにあるツーリストインフォメーションに行くことにします。すると、たちどころにPCで場所を検索してくれ、詳しい場所を地図上に示してくれました。以前のお店とは少ししか離れていませんが、移転したようです。今度こそ、ルイ・ヴィトンに急行です。以前よりも大きく立派な店舗になっていました。

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頼まれていたバッグも無事にゲット。ほっと胸を撫で下ろしました。これで日本に帰れます。
ずい分時間を使ってしまいましたが、ホテルに戻ってほんの少しだけですが休みましょう。

正装に着替えて出かけます。今日はシュターツオーパーでバレエ鑑賞。前から2列目の席です。

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いつもながら、シューターオーパーの内部は華やかです。

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幕間には、先ほどゲットした無料ワイン券で美味しいスパークリングワインをいただきましょう。

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バレエはうっとりするような美しさでした。詳細記事はここです。

明日以降もコンサートは続きます。まさに音楽三昧です。


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ウィーンで音楽三昧:ドナウ運河沿いの人気レストランでランチ

2014年6月13日金曜日@ウィーン/1回目

旅の19日目、今日もこれといった予定はありません。ウィーンの街角散策に出かけましょう。

散策を始める前に、まずは朝食兼昼食。今日はドナウ運河沿いの人気レストランのモットー・アム・フルスMotto am Flussに行ってみます。地下鉄の最寄り駅シュヴェーデンプラッツSchwedenplatzから歩いてすぐの筈です。地下鉄駅から地上に出ると、シュヴェーデン橋Schwedenbrückeの袂に出ます。周りには大きなビルが建ち並んでいます。

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目的のレストランを探しますが、ドナウ運河沿いには船着き場以外にそれらしい建物が見当たりません。

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もしやと思い、いったん通り過ぎた船着き場の建物の入り口に入ると、レストラン、モットー・アム・フルスの看板がありました。

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船着き場の建物に入り中ほどまで進むと、お店の入り口があります。

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今日は思い立って出かけてきたので、テーブル予約はしていません。しかし、店内は比較的空いており、眺めのよいテーブルに案内してもらえました。

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お店は運河に面しており、運河側は全面ガラス張り。明るい光が入るどころか、熱い陽光が差し込んできます。しかし、ここはウィーンには珍しくエアコンが効いていて、涼しいのが助かります。窓からはドナウ運河が見えます。

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運河の対岸にはビルが建ち並んでいます。

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喫茶ではなく食事だと言うと、メニューだけでなくパンとオリーブオイルがさっと運ばれてきます。手際がいいですね。

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大きな窓からはドナウ運河を航行する遊覧船の姿が見えます。

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ホテルでゆっくりし過ぎたせいで、もうお昼です。朝食メニューはとっくに終わり、既にランチメニュー。ビジネスランチをいただきます。

まずはパスタ。

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たらのグリルです。

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フルーツサラダです。

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これはイチゴ。

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コーヒー/紅茶です。

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サービスのプチケーキがついてきました。

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お洒落で美しい盛り付けで、見た目も味も立派です。もっとも価格もそれなりでしたけどね。

ゆっくりと贅沢なランチをいただき、散策に向けて地下鉄でシュテファンズプラッツStephansplatzに移動します。シュテファンズプラッツにあるキッチン雑貨屋さんが目にはいりました。OSTOVICSというお店です。配偶者がシュニッツェル用の肉叩き器具が欲しいと言っていたので、ちょっと覗いてみましょう。お店の中はキッチン雑貨であふれていて、とても見つけられません。お店のおばさんに訊いてみると、これよって見せてくれます。立派な道具でそれなりの価格(27.5ユーロ)です。他にはないのかと訊くと、これだけとのこと。配偶者はお買い上げの意向です。ほかにも面白いキッチン雑貨が並んでおり、興味津々で見ていると、おばさんが一つ一つ何の道具か解説してくれます。そのたびに感心しきりです。このお店はウィーンでも高級なキッチン用品を扱っているとのことです。

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これもヨーロッパ文化の一端ですね。(現在、我が家ではウィーン風のシュニッツェルが食卓に並ぶことが多くなりました。牛肉はもちろん、豚肉でも鶏肉でも美味しいです。)

お店を出て、散策開始の地点に向かいます。


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ウィーンで音楽三昧:ウィーンで最も美しいと言われるクレント小路

2014年6月13日金曜日@ウィーン/2回目

シュテファンズプラッツStephansplatzから散策開始の地点に向かいます。ヤソミルゴット通りJasomirgottstraße、フライジンガーガッセFreisingergasseを歩いていくと、バロック様式のペーター教会Katholische Kirche St. Peterの裏手に出ます。ペーター教会の正面はグラーベン通りGrabenに面していますから、ここはグラーベン通りの裏通りです。

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昨日までの暑さがやわらいで、涼やかに散策できます。歩き始めは、トゥーフラウベン通りTuchlaubenの20世紀ウィーンの作曲家アルバン・ベルクの住居跡シェーンブルンナーハウスからです。ちょうど今夜、ベルクの最高傑作とも言える遺作ヴァイオリン協奏曲を聴くので、在りし日のベルクを偲びましょう。

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ベルクが住んでいた住居は1898年に取り壊されています。シェーンブルンナーハウスの前はちょっとした広場になっていて、泉もあります。泉には男性像が立っています。よく見ると大きなハサミを持っています。左手に持っているのは大きな布地のようです。かって、この辺りには生地(トゥーフTuch)屋が集まっていたので、それを記念した像です。通りの名前トゥーフラウベンもそれに因んだものです。

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シェーンブルンナーハウスはカフェに使われています。カフェ・デリアスcaffe DELIA'Sです。テラス席は大いに賑わっています。

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ここから、ウィーンで最も美しいと言われるクレント小路Kurrentgasseに歩を進めます。トゥーフラウベン通りを歩き、クレーブラットガッセKleeblattgasseの路地の入口を過ぎます。

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次の路地、シュタイドルガッセSteindlgasseに入ります。

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シュタイドルガッセは日の陰った静かな路地です。

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静かと思ったのも束の間。後ろから観光馬車のフィアカーが追い越していきます。脇によけてやり過ごします。ここはフィアカーの観光ルートになっているようです。ウィーンの古い雰囲気を感じさせる路地なんでしょう。

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フィアカーが追い越していったところに、ゲッサー・ビーアクリニークGösser Bierklinikのビアレストランがありました。「クリニーク」という名前はまるで診療所のようですが、ビールは健康によいというビール会社の主張なのだそうです。ほどほどの飲酒ならばそうかもしれませんが、ドイツ系の方の深酒は健康によいとは思えませんね。ともあれ、入り口の銘板を見ると、1566年創業の古いビアレストランです。そんなに長く続いているところをみると、お客さんたちもこのビール=健康の主張を支持しているのかもしれません。

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シュタイドルガッセはすぐに突き当り、右手に目的のクレント小路Kurrentgasseの路地の入り口がありました。

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右側の手前の角がクレント小路の入り口です。

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クレント小路に足を踏み入れます。狭い通りの両側にはバロック様式の高い建物が並び、狭い通りがますます狭く感じます。

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これは6番地の建物。バロックの建物は窓の庇の凝った装飾が印象的です。

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続いて隣の8番地の建物です。こちらの窓の庇はもっとすっきりしたデザインです。同じバロックの建物と言っても、細部のデザインが異なります。

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この6番地と8番地の建物の1階は中欧料理の人気バイスル(ビストロ)のオーフェンロッホOfenlochです。伝統的なウィーン料理やボヘミア料理を民族衣装のお姉さんたちが運んでくれるそうです。

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そのオーフェンロッホの隣の10番地にはパン屋さんがあります。このパン屋さんグリムGrimmは何と1542年創業だそうです。とてもそういう格式を感じるようなお店ではありませんが、堅実に街のパン屋さんとして500年近く営業してきたのでしょう。

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この古ぼけたパン屋さんの店内をのぞいてみます。美味しそうなパンが並んでいます。

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配偶者の対応をしてくれた若い娘さんは、お店を守っている女主人のお孫さんでしょう。我々の対応を一生懸命してくれました。もちろん、横から女主人の優しい目が見守っていましたよ。このお店もまだまだ存続しそうですね。心からよかったと感じました。

ウィーンの古い路地の散策はまだ続きますが、ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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この続きは次回で。


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秀逸なアンコール・・・庄司紗矢香ヴァイオリン・リサイタル@サントリーホール 2015.6.9

本編のプログラムもさることながら、アンコールに脱帽でした。
庄司紗矢香のコンサートはいつも考え抜かれたアンコールに驚かされます。今日は20世紀の旧ソ連で名をなした作曲家2人の作品。2人とも旧ソ連では体制に牙をむいていた作曲家。そして、彼らの作品を積極的に取り上げて、世界に紹介してきたのはギドン・クレーメルでした。そのクレーメルも今日の庄司紗矢香の演奏には満足してくれるでしょう。
1曲目はシュニトケの祝賀ロンド。シュニトケと言うので、それらしい曲かと思えば、実に古典的な作風の穏やかな曲です。そのうちに曲調が変わってくるのかと思っていると、結局、最後まで古典的な曲でした。後で調べると、この曲はボロディン弦楽四重奏団の第1ヴァイオリンだったロスティスラフ・ドゥビンスキーの50歳の誕生日を祝うために贈った曲だそうです。シュニトケというと、多彩な作風で知られていますが、いくらなんでも古典的という作風は含まれない筈です。旧ソ連当局の文化政策は人民に分かりやすい芸術というのがスローガンだったのですが、もちろん、それに迎合したのではなく、ロシア風の古典ではなく、ドイツ風の古典風の曲を書いて、皮肉ったと言うところでしょうか。庄司紗矢香は実に古典的に美しく演奏して、シュニトケの意図に応えました。本編のプログラムの前半はドイツの古典音楽(モーツァルトとベートーヴェン)だったので、それに呼応したとも言えます。まあ、お洒落な選曲ですね。クレーメルならば、この古典風の曲のなかに不協和風の響きも織り込むでしょうが、庄司紗矢香にそれは似合いませんから、今日の演奏で満足です。
2曲目はシルヴェストロフの『ポスト・スクリプトゥム』(ヴァイオリンとピアノのためのソナタ)です。これは誰の曲か知らずに聴き始めましたが、庄司紗矢香の繊細なヴァイオリンの響きに引き込まれてしまいました。なんともロマンティックで、かつノスタルジックな抒情が心に中に響いてきます。ありきたりな調性音楽の抒情とは一線を画しています。これまで聴いたことのないような不思議な音楽です。新しさはあるけれども、現代音楽特有の匂いは感じません。さわやかで懐かしさを感じさせてくれる素晴らしい音楽に大きな感銘を受けました。
この2曲のアンコール曲を聴くためだけでも、このリサイタルに足を運ぶ価値がありました。2曲目のアンコール曲の前に席を立った観衆のかたもいましたが、とてももったいなかったですね。

さて、本編のプログラムですが、前半のモーツァルトとベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタは大変、安定した演奏。とても美しい演奏でもありました。特にベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第6番の第2楽章の美しさと言ったら、特筆ものでした。まあ、それで十分なんですが、そこから、もっと聴く者をインスパイアしてくれるような刺激的な演奏も聴きたくなります。このあたりは趣味の問題もあるので、聴く人によって、色んな意見はあるでしょう。因みにsaraiは最近、ムッターのモーツァルトにはまっています。彼女のモーツァルト・ヴァイオリン・ソナタ全集は素晴らしい演奏。今更ながら、ムッターを再評価しています。どの曲も輝きを放っています。つまらない演奏だと、モーツァルトも退屈しますが、彼女のモーツァルトは《退屈》の2文字とは無縁です。庄司紗矢香もうっとりするくらい、素晴らしいヴァイオリンの響きを聴かせてくれるようになりましたが、今後は個性的な演奏に精進することを望みたいと思います。

後半はまず、ストラヴィンスキーのイタリア組曲。今や、庄司紗矢香の美しいヴァイオリンの響きとテクニックをもってすれば、こういう曲は素晴らしい演奏になることは約束されています。もっとスリリングな演奏もあるかもしれませんが、まあ、この演奏で十分、楽しめました。
次はラヴェルのヴァイオリン・ソナタ。本編のプログラムではもっとも満足できた演奏でした。第1楽章、第2楽章の美しい響き。第3楽章の後半に向けての高揚感。見事な演奏です。

でも、一番、素晴らしかったのはアンコール曲。ちょっと、しつこいですかね・・・。

今日のプログラムは以下です。

  ヴァイオリン:庄司紗矢香
  ピアノ:ジャンルカ・カシオーリ

  モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第35番 ト長調 K.379
  ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第6番 イ長調 Op.30-1

   《休憩》

ストラヴィンスキー:イタリア組曲
  ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ ト長調
    
   《アンコール》
     シュニトケ:祝賀ロンド
     シルヴェストロフ:『ポスト・スクリプトゥム』から第2楽章

次はチェコ・フィルとの共演。ビエロフラーヴェクとの息がどう合うかも興味津々です。


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       庄司紗矢香,  

ウィーンで音楽三昧:クレント小路のドゥルヒガング、そして、ユーデン広場へ

2014年6月13日金曜日@ウィーン/3回目

クレント小路10番地にある創業1542年のパン屋グリムのお店の角からは、魅力にあふれた魅力的なドゥルヒガング(通り抜け)があります。

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ちょっとこのドゥルヒガングの奥に入ってみましょう。

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ドゥルヒガングの抜ける先の路地が見えてきました。

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ドゥルヒガングの先の路地は、クレーブラット小路Kleeblattgasseでした。先ほどトゥーフラウベン通りを歩き始めたときに最初に見かけた路地が、このクレーブラット小路でした。この辺りの路地は迷路のように入り組んでいるようです。

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ドゥルヒガングからまたクレント小路に戻り、パン屋グリムの前に立ちます。店先には美しい鉄飾りがあります。金色の部分はパン屋のツンフト(同業者組合)のマークで、両脇からライオンがプレッツェルを抱えています。

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パン屋の隣の12番地の建物です。これもバロックの意匠が凝らされています。天使たちの像が素晴らしいですね。

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クレント小路の先にはユーデン広場Judenplatzがあります。この広場は13世紀初めから、ユダヤ人居住地区(ゲットー)として発展しました。

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広場に入った角のユーデン広場3番地には、かってモーツァルトが住んでいました。

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その旨が記載された銘板があります。住んでいたのは1783年のことで、モーツァルト27歳のときです。ウィーンに移って2年後、妻コンスタンツェと結婚した翌年です。この年にはピアノソナタ第11番K.331《トルコ行進曲付き》を作曲しています。作曲家として脂の乗り切った時期です。

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モーツァルトは1789年から1790年にかけて、隣の4番地の建物に引っ越してきます。モーツァルト33歳から34歳にかけて住んでいたことになります。ここで、傑作オペラ《コジ・ファン・トゥッテCosì fan tutte》が作曲されました。モーツァルトが亡くなるのは、その翌年1791年の暮れです。現在、この3-4番地には、Haus der Wiener Gastwirteという建物が建っています。ウィーンの料理屋のコック、ウェートレス、オーナーが養成される学校です。モーツァルトが住んでいた当時の建物は残っていません。

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ユーデン広場の中央に立つ像はドイツ人劇作家レッシングで、彼はユダヤ人です。ナチスが支配した時代に、いったん彼の像はユダヤ人故に取り壊されましたが、1982年に再建されました。

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ユーデン広場の中央には、レッシング像の他に大きな四角い正体不明の建物もあります。これは第2次世界大戦でナチスの残虐行為で犠牲になったオーストリアのユダヤ人、約6万5千人のための記念碑Mahnmal für die ermordeten Juden Österreichsです。このユダヤ人問題は、シュテファン・ツヴァイクの「昨日の世界」に詳しく書かれています。身一つで国外退去させられたり、退去しないユダヤ人は収容所に送られて殺害されました。saraiとしても非人間的行為には心を痛めずにはいられません。

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広場の一角には美しいバロックの建物があります。ボヘミア大法官府Böhmische Hofkanzleiだった建物で、現在は行政裁判所Verwaltungsgerichtshofになっています。入り口上部の装飾が見事です。

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ユーデン広場からは、ドゥラート小路Drahtgasseを通りアム・ホーフ広場Am Hofに向かいます。ドゥラート小路にはテラス席が並び、人で賑わっています。

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ドゥラート小路から降り返ると、ユーデン広場の優美な建物が見えます。

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ドゥラート小路の出口には、ウィーン料理レストランGustl Bauerがあります。これを抜ければ、アム・ホーフ広場です。

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アム・ホーフ広場は以前も散策の途中に立ち寄っているので、よく覚えています。広場の中央には、マリア記念柱Mariensäuleが見えます。マリア記念柱は30年戦争(新教派プロテスタントとカトリックとの間で展開された宗教戦争)の末期の1646年に、カトリック側の勝利を祝って建立されたものです。

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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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アム・ホーフ広場にもバロック様式の建物が多く残されています。ざっと見ていきましょう。それは次回で。


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ウィーンで音楽三昧:アム・ホーフ広場からルプレヒト教会へ

2014年6月13日金曜日@ウィーン/4回目

ユーデン広場からアム・ホーフ広場am hofに歩いてきました。
アム・ホーフam hofとは「宮殿前」という意味で、1156年にバーベンベルク家が辺境伯からオーストリア公になった時に宮殿を築いたところです。この広場は旧市街で最大の広さで、いつも露店市が開かれ、イベントの仮設ステージが設置されたりするそうです。
バーベンベルク家断絶後は、この広場のまわりの建物はバロック様式の建物に変わり、ウィーンの中心の一角を担っています。
広場の東側、こちらが広場の正面ですが、バーベンベルク家の宮殿跡にアム・ホーフ教会が建っています。イエズス会がローマのイル・ジェズ聖堂を模して建てました。2階のバルコニーは付け加えられたもので、教会の建物としては奇妙なファサードになっています。このバルコニーで、フランツ2世が神聖ローマ帝国の解体とオーストリア帝国皇帝即位を宣言しました。

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アム・ホーフ教会の左隣には、旧コンラット宮があります。クリーム色の建物です。この広場にもバロック様式の建物が多く残されていますが、なかでも旧コンラット宮と隣のウルバニハウスはルーカス・フォン・ヒルデブラントの手による重要なバロック建築です。ウィーンの重要なバロック建築のほとんどは、このヒルデブラントとフィッシャー・フォン・エアラッハのどちらかの息がかかっていると言われています。ヒルデブラントはこのアム・ホーフ広場の建物のほか、シュヴァルツェンベルク宮殿、ベルヴェデーレ宮殿を手がけました。

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旧コンラット宮の壁面にはモーツァルトの1762年のコンサートについての銘板があります。モーツァルトがわずか6歳でウィーンデビューを飾ったのがこの宮殿です。ウィーンには至る所にモーツァルトやベートーヴェンの生きた痕跡が残っています。

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この旧コッラルト宮とアム・ホーフ教会の間のアーチを抜けるとシュールホーフ小路Schulhofに出ます。石畳が綺麗です。

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シュールホーフ小路に入ると、フィアカー(馬車)がやってきました。この路も観光馬車のルートになっているようです。

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シュールホーフ小路にも美しいバロック建築の建物が建ち並びます。

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緑の木立と教会の古びた石壁も美しいです。

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小路の先にはこじんまりとした時計博物館Wien Museum Uhrenmuseumがありますが、外から眺めただけで中には入りませんでした。

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6番地の建物の壁面の窪みには、ガラスに保護された聖母子像が見えます。15世紀の古いものです。

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ひととおりの散策を終えて、散策の起点のトゥーフラウベン通りに戻り、明日のランチのお店の候補のカフェ・コルプkorbを偵察します。なかなか雰囲気のよさそうなカフェです。

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トゥーフラウベン通りには美味しそうなイタリアン・ジェラートのお店もあり、かなりそそられました。

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まだ少し時間があるので、以前の散策で中に入れなかったウィーン最古の教会であるルプレヒト教会に向かいます。トゥーフラウベン通り、マルク・アウレル通りMarc-Aurel-Strasseを進み、右に折れてシュテルンガッセSterngasseに入ると、前方に雰囲気のある石段が見えます。

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テオドール・ヘルツル階段theodor-herzl-stiegeです。テオドール・ヘルツルはウィーンに住んでいたユダヤ人作家です。彼のこともシュテファン・ツヴァイクの「昨日の世界」で知りました。1896年に《ユダヤ人国家》を著し、シオニズム運動の先鞭をつけた作家です。当時は夢物語でしたが、結果的にイスラエル建国につながりました。

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石段の左側には、古代ローマ時代のウィーンの前身の軍事基地ウィンドボナから発掘された巨石が据え付けられています。1962年に発見されたものです。

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石段を上がって右側、3番地の建物の扉の左側にはトルコ軍の砲弾が飾ってあります。1683年のトルコの第2次ウィーン包囲の際にこの建物に打ち込まれたものです。36キロの重量があるそうです。因みに負傷者は出なかったとのこと。まあ、そうでなければ、展示はできませんね。

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このシュテルンガッセは様々な歴史の跡を残した路地です。2番地には古本とか雑貨のお店があります。

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この路地を抜けると、ルプレヒト教会もすぐです。

ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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ウィーンで音楽三昧:ウィーン最古の教会、ルプレヒト教会の美しいステンドグラス

2014年6月13日金曜日@ウィーン/5回目

様々な歴史に彩られたシュテルンガッセSterngasseを抜けると、ユーデンガッセJudengasseに出ます。この路地を北に歩いていくと、ルプレヒト教会Ruprechtskircheが見えてきます。

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ルプレヒト教会は月水金の午後15時から17時は開いている筈です。遠くからでも、中に人が入っていく様子が見えます。ようやく内部を見られそうです。教会の前の広場は日陰になっていて、パブのテラス席が並んでいます。

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ルプレヒト教会は740年(791年頃との説もある)に建てられました。同時期にグラーベンに聖ペーター教会Katholische Kirche St. Peter(現在の建物は18世紀初めにヒルデブラント等によってバロック様式で建て替えられたもの)、ザルツグリース通りSalzgriesにマリア・アム・ゲシュターデ教会Katholische Kirche Maria am Gestadeも建てられました。ウィーンで最古の教会群です。聖シュテファン教会が建てられるのはずっと後で、バーベンベルク家の治世を待ってからです。
ルプレヒト教会は、かってローマ神殿があった跡地に、ザルツブルクの宣教者クーニアルトとギスラーによって建てられたと伝えられています。教会の名前になっている聖ルプレヒトはザルツブルクの守護聖人です。その後、ロマネスク様式、ゴシック様式の改築が行われ、複雑な構造になっています。

教会の中に足を踏み入れると、折悪しくガイドツアーの説明中でガイドの声が煩わしいです。

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その煩わしさにもあまりある美しいステンドグラスと、それを通して入ってくる色彩豊かな光のハーモニーに強い感銘を受けます。豊かな色彩が教会内部を優しく包み込みます。

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女性ガイドの大きな声が狭い聖堂内にこだましますが、構わず内部見学を続けます。

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天井から吊り下げられたキリスト像が印象的です。バロック様式の十字架で、1765年からこの教会にあります。

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これは実に簡素な祭壇です。下の層はロマネスク様式の古いものです。

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古い教会なので、ステンドグラスの多くは後で整備されたものですが、後陣のステンドグラスのうち中央のものは1270年頃から損傷を受けずに時を経て現存するウィーン最古のステンドグラスです。
ステンドグラスは上下2段に分かれており、上段は十字架のキリストと左右に聖母マリアと聖ヨハネ。下段は幼子イエスを抱く聖母マリアです。

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その左にあるステンドグラスも古いもののように見えますが、20世紀に作られたもののようです。

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残りのステンドグラスは1990年代初頭に作られた新しいものです。

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それでも、古いステンドグラスと新しいステンドグラスが妙に調和しています。古くても新しくても美しいものは美しい。この教会のステンドグラスの美に酔ってしまいました。もっとも、配偶者はかなりお疲れモードです。そろそろ教会から退散しましょう。
外からルプレヒト教会の姿を眺めます。基本的に初期ゴシック様式で再建された小さな教会ですね。

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反対側のドナウ運河側に周って、教会の姿を眺めます。緑に茂った樹木に装飾された美しい姿です。

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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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これで散策は終了。

散策から帰り、ゆっくり休息しながら、先ほどウィーンの古いパン屋グリムでゲットしたアプフェルシュトゥルーデルとリンツァーアウゲLinzerauge(リンツの瞳?)という焼き菓子を美味しくいただきます。

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正装して、今夜のウィーン放送交響楽団のコンサート会場、ウィーン楽友協会に向かいます。チケットはこれ。パルテッレの3列目、前の方の席で鑑賞します。

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コンサートは多彩で意欲的なプログラム、そして、素晴らしい演奏に酔いました。特に期待していたベルクのヴァイオリン協奏曲の演奏には大変、感銘を受けました。詳細記事はここです。

旅も残り少なくなりました。明日からは密度を上げて1日2回ずつのコンサートやオペラ。涼しくなってきたので音楽に耽溺できそうです。ラストに向けてダッシュ!!!。


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ベルギー・アムステルダム・ウィーンの旅も迫り、準備作業開始

今年のヨーロッパ遠征の出発が迫ってきました。もう、本腰を入れて準備をしないと間に合いません。少し焦り気味です。

ということで、昨年の旅の詳細編ももう少しでグランドフィナーレというところ(後4日分)でしたが、残りは帰国後に続きを書くということにして、いったん、休止します。悪しからず。

なお、過去の旅の詳細編も徐々に再アップ中です。現在、2013年の《ライン川を遡る旅》をアップ中で、ロッテルダムからストラスブールの途中までをアップしました。再アップに際して、再編集していますので、既に読まれたかたもご覧いただければと思います。再編集のポイントは以下です。

 1.読みやすいように1日分をひとかたまりで読めるようにしました。(一部、例外はあります。ストラスブールは到着日の夕方から翌日の夕方までの滞在でしたので、これをひとかたまりにしています。) 画面左側のメニューのカテゴリから、《-オランダ・ライン川・ウィーンの旅》のサブカテゴリをクリックすると、そのサブカテゴリ内のすべての記事が一括して表示されます。

 2.移動ルートが分かりやすくなるように、地図を新規追加しました。

 3.地名等の固有名詞はなるべく原語も併記するようにしました。

さて、今日からは今年のウィーン~オランダ~ベルギー~パリの旅の準備状況をアップします。

まずはウィーンです。ウィーンでは、音楽三昧で連日、コンサート、オペラ。それ以外は空いた時間に市街散策です。これは配偶者にプランしてもらっています。ウィーンの音楽三昧は以下の通りの予定で、予習もほぼ完了。

 ウィーン・フィル演奏会(楽友協会) ヤンソンス指揮、フィンク(メゾ・ソプラノ) マーラー:交響曲第3番 (3回聴く予定)

  ウィーン・フィルで聴くマーラーは格別ですが、音響のよい楽友協会とくれば、マーラー・ファンとしてはたまりませんね。それにマーラーの交響曲第3番を得意にしているヤンソンスの指揮ですから、とても楽しみです。勢い、予習も一番、力を入れました。もっとも1時間40分ほどの長大な曲なので、そうそうは予習できません。敬愛するハイティンク指揮のものとウィーン・フィル演奏のものを軸に予習しました。

   ハイティンク指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、モーリン・フォレスター 1966年
   ハイティンク指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、ネス 1983年 クリスマス・マチネー
   ハイティンク指揮ベルリン・フィル、ネス 1990年
   ハイティンク指揮ウィーン・フィル、ネス 1995年 マーラー・フェスト
   ハイティンク指揮シカゴ交響楽団、デヤング 2006年
   バーンスタイン指揮ウィーン・フィル、ルートヴィッヒ 1972年 映像
   アバード指揮ウィーン・フィル、ジェシー・ノーマン 1980年
   マゼール指揮ウィーン・フィル、アグネス・バルツァ 1985年
   ブーレーズ指揮ウィーン・フィル、フォン・オッター 2001年
   ティルソン・トーマス指揮サンフランシスコ交響楽団、デヤング 2002年

  最高の1枚はハイティンク指揮シカゴ交響楽団。マゼール指揮とブーレーズ指揮のウィーン・フィルも素晴らしい演奏でした。ティルソン・トーマス指揮サンフランシスコ交響楽団もうっとりしました。時間があれば、ノイマン指揮チェコ・フィルとクーベリック指揮バイエルン放送交響楽団のCDも聴きたいと思っています。

 ウィーン交響楽団演奏会(楽友協会) ブロムシュテット指揮 ベートーヴェン:交響曲第4番、ニールセン:交響曲第5番

  ブロムシュテットが得意にしているニールセンが楽しみです。予習したCDは以下。

   ブロムシュテット指揮デンマーク放送交響楽団
   ブロムシュテット指揮サンフランシスコ交響楽団
   クーベリック指揮デンマーク放送交響楽団
   ネーメ・ヤルヴィ指揮イェーテボリ交響楽団
   ベルグルンド指揮デンマーク王立管弦楽団
   コンドラシン指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
   コーリン・デイヴィス指揮ロンドン交響楽団
  ヤルヴィが最高。コンドラシンとコーリン・デイヴィスも聴きものです。

 オペラ《テンペスト》(ウィーン国立歌劇場) アデス指揮 (英国現代の新鋭アデス作曲)

  最近、評判のアデスのオペラも聴いてみます。初めて聴く21世紀のオペラです。予習したのはメトロポリタン歌劇場でアデス自身が指揮した映像。

 オペラ《カルディヤック》(ウィーン国立歌劇場) ボダー指揮、デノケ (ヒンデミット作曲)

  これは初めて聴くヒンデミットのオペラ。自分の芸術に溺れた金細工師が殺人を犯す悲劇を描いたものです。デノケが歌う金細工師の娘が楽しみです。予習したのはパリ・オペラ座の映像。デノケが歌っています。

 オペレッタ《伯爵夫人マリツァ》(フォルクスオーパー)

  カールマンの傑作オペレッタ。前から聴きたかったのですが、ようやく聴けます。予習したのはメルビッシュ音楽祭の映像。

ウィーンは音楽の予習で準備はOKでしょう。

次はオランダ。目的はやはり、音楽ですが、日程に余裕があるので、観光も楽しみます。
まず、音楽の予定と予習状況は以下。

 オペラ《ルル》(ネーデルランド・オペラ) ルイージ指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団 、ケントリッジ演出、エルトマン、グルンドヘーバー(2回聴く予定)

  ベルリン国立歌劇場(シラー劇場)でもルルを熱唱した美人ソプラノ、エルトマンに期待。今回の演出はメトロポリタン歌劇場とも共同制作のものです。予習したのは以下の映像。

   パリ・オペラ座 ブーレーズ指揮、シェロー演出、ストラータス 1979年
   グラインドボーン音楽祭 アンドリュー・デイヴィス指揮、ヴィック演出、シェーファー 1996年
   ザルツブルク音楽祭 アルブレヒト指揮ウィーン・フィル、ネミロヴァ演出、プティボン 2010年
   ベルリン国立歌劇場(シラー劇場) バレンボイム指揮、ブレート演出、エルトマン 2012年

  グラインドボーン音楽祭の映像が素晴らしいです。

 ユトレヒト音楽祭(ジャニーヌ・ヤンセン主催) バロック・コンサート、ハイドン:十字架上のキリストの7つの最後の言葉(弦楽四重奏と重唱)

  ジャニーヌ・ヤンセンがヴァイオリンを弾くバロック・コンサート(バッハ)とハイドンのコンサートを聴きます。ハイドンの《十字架上のキリストの7つの最後の言葉》が楽しみです。予習したのは以下です。

   ジュリアード四重奏団(弦楽四重奏と重唱)
   エマーソン四重奏団(弦楽四重奏版)
   クイケン四重奏団(弦楽四重奏版)

オランダではアムステルダムに4泊します。アムステルダムでは美術館を中心に周ります。アムステルダム国立美術館は3度目の正直でようやく見られそうです。改装後、無休になりましたので、曜日を気にせずに訪問できます。ここでは、フェルメールの《牛乳をそそぐ女》を見るのが楽しみです。フェルメールだけでなく、レンブラントも見ないといけませんね。あと、ゴッホ美術館と市立美術館にも行く予定です。どうやら、事前にネットでEチケットを購入しておいたほうが並ばずに入館できるようです。割引チケットや各種パスもあるようですが、それらは結局窓口に並ぶようなので、Eチケットを買うのが時間の節約になります。

アムステルダム以外の街も訪問予定ですが、それは明日以降に調べましょう。


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ラ・クァルティーナ@上大岡ひまわりの郷 2015.6.14

今週にも旅に出発するのに、日曜の午後、ゆったりと音楽を楽しみました。慌てないsaraiです。
上大岡ひまわりの郷での定例のコンサート。今日の演奏はラ・クァルティーナという団体です。これはN響首席・副首席チェリストによるチェロ四重奏なんです。

前半はクラシック音楽で、最初の2曲はチェロ四重奏のために書かれた曲。まったく聴いたことがありません。最初の曲はロシアのサロン風音楽で軽快なワルツ。と言ってもチェロの地味な音色で渋い音楽です。2曲目はベルギーのフランス系の作曲家の作品で、フランクのような響きの音楽ですが、これも渋いです。
前半最後はバッハ。ようやく聴きなれた旋律が流れてきます。やはり、バッハはいいですね。シャコンヌは原曲はヴァイオリン一丁のための曲ですが、複雑な構造の音楽。チェロ4つでちょうどいいくらいの音楽に思えます。ただ、一人で演奏するとその演奏家のスピリットや気魄が現れますが、4人で演奏すると安定した室内楽の風情になります。まあ、いずれにせよ、天才バッハの音楽はどのような楽器で演奏されても素晴らしい音楽になります。なかなかの聴き応えでした。

後半はタンゴや映画音楽などの軽音楽をチェロ四重奏に編曲したものが演奏されました。すっかり、リラックスして聴きました。エンリオ・モリコーネの《ニュー・シネマ・パラダイス》は思い出深い名画の主題曲。郷愁をそそる名曲に映画のシーンが脳裏をよぎります。それに旅の思い出も重なります。アッシジの土産物店のおじさんがひたすら、店内でこの曲を聴き続けていたことが忘れられません。最後は「サウンド・オブ・ミュージック」の長大なメドレー。これまた、忘れられないミュージカル映画です。子供の頃、映画館に朝入って、続けて2度上演を見て、出たのは夕方でした。子供心に深い感動を覚えました。もちろん、旅でもザルツブルク、ザルツカンマーグートで「サウンド・オブ・ミュージック」の各シーンを探しました。そういう思いで演奏に聴き入りました。

今日のプログラムを紹介しておきます。

  チェロ:藤森亮一、藤村俊介、銅銀久弥、桑田歩

  フィツェンハーゲン:協奏的ワルツ Op.31
  ジョンゲン:4つのチェロのための2つの小品(伝説、ダンス)
  J.S.バッハ:アリオーソ(チェンバロ協奏曲第5番第3楽章《ラルゴ》より編曲)
        シャコンヌ(無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番より編曲)

   《休憩》

  ピアソラ:リベルタンゴ
  バレーラ&ネリー:エル58
  フラマリオ:黒猫のタンゴ
  プールトン:オーラ・リー(ラヴ・ミー・テンダー)
  ルグラン:シェルブールの雨傘
  モリコーネ:シネマ・パラディーソ(ニュー・シネマ・パラダイス)、チャイルドフッド・マンフッド
  ロジャース:「サウンド・オブ・ミュージック」メドレー

   《アンコール》

  C.ガルデル:首の差で
  アメイジング・グレイス

終演後のサイン会は物凄い行列になっていました。こんなに人気とはビックリ。


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ウィーン・ベルギーの旅の準備 アムステルダムの美術館予約で苦戦

今年のヨーロッパ遠征に向けて、昨日から、急ピッチ(かな?)で準備中です。

昨日、アムステルダムの美術館のEチケットを購入するというところで時間切れになりました。予約する日時を決める必要がありましたが相談相手の配偶者は深夜で既に熟睡中だったんです。
日が明けて、美術館の訪問日時を決めて、チケット予約開始。優先順位はアムステルダム国立美術館、ゴッホ美術館、市立美術館で予約開始。
アムステルダム国立美術館の公式HPはここです。チケット予約を始めると、あれっ・・・。Eチケットは一人17.5ユーロですが、なんと入館日時の入力はありません。ということは入館予約はなく、Eチケットでいつでも入館できるということですね。最初の思いとは異なりますが、まあ、いいかという感じで2人分購入。JCBカードも使えました。
では、次にゴッホ美術館のチケット予約です。公式HPはここです。チケット予約を始めると、またまた、あれっ・・・。Eチケットは一人17ユーロですが、Museumkaartというのがあって、一人0.0ユーロ。ということは、Museumkaartを保持していれば、無料で入館予約もできそうです。慌てて、Museumkaartの情報をチェックすると、一人59.90ユーロで1年間、多くの美術館が無料入館可能になります。それもアムステルダム市内だけでなく、オランダ国内すべて有効です。美術館以外の施設にも使えそうです。これはお得ですね。それに入館予約までできるんです。でも、アムステルダム国立美術館のEチケットは先ほど購入済み。あちゃ、早まった! しかし、このMuseumkaartはネットでは購入できず、オランダ国内の美術館の窓口に並んで購入する必要があります。一番、混み合いそうなのはアムステルダム国立美術館とゴッホ美術館です。アムステルダム国立美術館は窓口に並ばずにEチケットで入館し、空いている筈の美術館の窓口でMuseumkaartを購入することにしましょう。ということで、気持ちの整理をつけて、Museumkaartを購入することを前提にチケット予約を続けましょう。
ゴッホ美術館は無事、日曜の朝1番の予約がとれました。無料です。
次はアムステルダム市立美術館のチケット予約です。公式HPはここです。チケット予約を始めると、またまた、あれっ・・・。Eチケットの予約はありますが、Museumkaartの無料予約がありません。現在、市立美術館ではマティス展をやっているので、通常料金15ユーロに5ユーロ上乗せた料金になっていて、Museumkaart保持者も5ユーロ支払う必要があります。それはいいのですが、ネットでMuseumkaart保持者用の予約ができないと結局、窓口に並んで5ユーロのチケットを購入する必要があります。アムステルダム国立美術館とゴッホ美術館ほどは混み合わないにしても日曜ですから、それなりに混むでしょう。まあ、仕方がありませんね。最後にダメ元でEチケットの予約をやってみることにしました。すると、最後にMuseumkaartを持っているかどうかをチェックするページが登場。ほっとしました。無事に日時指定で入館予約し、一人5ユーロもチケットを購入できました。
これでアムステルダムの3つの美術館の予約ができ、チケットもプリントアウト。並ばずに入館できます。

アムステルダム到着の翌日はオランダのお友達レイネさんご推奨の古都ハーレムと大学の町ライデンを訪問することにしました。まず、ハーレムはアムステルダム中央駅から鉄道で15分~20分ほどです。ここは美しい街で街歩きを楽しみます。フランス・ハルス美術館もあるので、そこも訪ねましょう。ここでもMuseumkaartは使えます。というよりも、ここでMuseumkaartを購入する作戦です。平日だし、窓口は混んでいないでしょう。ランチは有名なJopenビール醸造所でいただくことにします。

ハーレムからライデンへは鉄道で20分ほどです。電車もほぼ10分置きに出ていて便利です。ライデンは日本人にとってはシーボルトゆかりの地。シーボルトハウスでも訪ねてみましょう。そうそう、レンブラントの生まれた町でもありますね。運河沿いの道でも歩いてみましょう。

翌日はユトレヒトを訪ねますが、その調査は明日以降に。


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甘いのも悪くない!ラフマニノフ、東京都交響楽団@サントリーホール 2015.6.15

前半のプログラムのシェーンベルクのギリギリ感のある演奏と対比して、後半のラフマニノフは甘く、ノスタルジックです。マーラーで鍛え上げてきた都響のアンサンブルが全開。ハリウッドチックが何が悪い・・・ラフマニノフはこれでいいのだって感じの演奏です。旅の準備で頭が朦朧としているsaraiを優しくメローな旋律が包み込んでくれます。それにしても、ピアノ曲では多彩な響きで刺激的なラフマニノフがオーケストラ曲ではこうもロマンティックな響きに変身してしまうんでしょう。

シェーンベルクとラフマニノフ、同時代を生きた2人の対極的な音楽を都響、そして、指揮のリットンは鮮やかに描き分けてくれました。もちろん、saraiはどちらもOKです。強いて言えば、シェーンベルクはもっと野性的で刺激的に演奏してもらいたかった感はあります。ピアノのウォルフラムとオーケストラの双方ともです。

予習したCDは以下です。
シェーンベルクのピアノ協奏曲は以下。

 ポリーニ、アバード指揮ベルリン・フィル
 内田光子、ブーレーズ指揮クリーブランド管弦楽団

  これはどちらも素晴らしいですが、好みの問題でポリーニの突っ込んだ演奏に感銘しました。

ラフマニノフの交響曲第2番は以下。

 スヴェトラーノフ指揮ロシア国立交響楽団

  これも思いっ切り、甘い素晴らしい演奏です。

最後に、今日のプログラムは以下のとおりでした。

  指揮:アンドリュー・リットン
  ピアノ:ウィリアム・ウォルフラム
  管弦楽:東京都交響楽団

  シェーンベルク:ピアノ協奏曲 Op.42

   《休憩》

  ラフマニノフ:交響曲第2番 ホ短調 Op.27

旅の出発は3日後だというのに、いまだにコンサート通いです。明日からはねじを巻かないといけませんね。


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ウィーン・ベルギーの旅の準備 ウィーンとオランダの準備は何とか完了

オランダの旅の部分の準備をしている途中でしたが、ウィーンの初日の予定に戻って、ヴァッハウの町デュルンシュタイン訪問の計画を練ります。と言っても、単に往復の鉄道の経路をチェックするだけです。ホテルにいったん荷物を置いていくので、ホテルのあるベルヴェデーレ宮殿のあたりからのルートをチェックします。
ÖBBのRoute Plannerのページが便利です。

71番とDラインのトラムを乗り継いで、フランツ・ヨーゼフ駅まで行き、そこから、REX(急行)に乗って、クレムス駅に行きます。そこからローカル線に乗ってデュルンシュタイン駅まで行くつもりでしたが、どうしてもその部分はバス移動になります。ローカル線は運休中なのでしょうか。仕方がありませんね。1時間に1本のバスでKrems(Bahnhofplatz)からDürnstein Parkplatz Ostまで行きます。ホテルから約2時間ほどの移動になります。帰りは久しぶりにクレムスの町もぶらぶらしてきましょう。クレムスに行く楽しみはクレムス産の白ワインをいただくことです。シュパーゲルを肴にできるといいなあ。クレムスからウィーンに戻る電車は17:02/18:02/19:02と1時間置きにあるので、ゆっくりできるでしょう。

ついでにウィーンの空港の出入りの電車の時刻をチェックして、ウィーンでの移動のプラン作成は完了。

再び、オランダの旅の準備に戻ります。
オランダでの移動は基本的に一昨年にゲットしたOVチップカールトを使うことにします。無記名のスイカのようなものです。スキポール空港で今回のオランダ国内での移動に必要な料金をチャージします。一人60ユーロのチャージです。アムステルダムのトラム、バス、そして、オランダ国鉄NSもすべて、これ1枚で利用できます。
空港からアムステルダムのホテルまでの移動は197番のバスに乗ります。およそ30分ほどで国立美術館前に着く筈です。
アムステルダム市内での移動はGVBのReisplannerのページが便利です。出発点と目的地を入れるとトラムの番号と乗り換えを教えてくれます。トラムの路線図があっても、結構、乗り換えが難しいのでこのページは重宝します。これでアムステルダム市内の移動はすべて解決。

オランダ滞在の3日目はユトレヒト。目的はユトレヒト音楽祭です。音楽祭の監督をジャニーヌ・ヤンセンがやっていて、彼女もいくつかのコンサートにヴァイオリニストとして参加します。この日も午前のバッハのトリオソナタのコンサートと夜のハイドン(十字架上のキリストの最後の7つの言葉)のコンサートで演奏します。その2つを聴きます。アムステルダムからユトレヒトまでは鉄道で30分弱で15分おきに電車が走っています。オランダは都市間の電車が頻繁に走っていて便利ですね。なお、オランダ国鉄の移動検索はオランダ国鉄NSのreisplannerのページが便利です。コンサートはユトレヒトのシンボルでもあるドム教会が会場です。コンサートと観光が一挙にできます。コンサートとコンサートの間の時間はユトレヒト散策とランチ。お友達のレイネさんが駆けつけてくれて、ご一緒してくれるそうです。嬉しいですね。

オランダ滞在の4日目は美術館(ゴッホ美術館、市立美術館)を見て、最後に夜はオペラ《ルル》を聴いて、オランダでのお楽しみは完了。

翌日からはベルギーの旅が始まります。8日間かけて、ベルギーを巡ります。初めてのベルギーなので、周到な前準備が必要ですが、それは明日1日かけて、なんとかやり抜きましょう。明後日は出発ですからね。いつもながら、最後はあたふたとしてしまいます。


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ウィーン・ベルギーの旅の準備 ベルギーの準備はいまさら計画変更が発生!

いよいよ明日の深夜、羽田からパリ経由でウィーンに出発します。
今日も現在、夜の3時までかかって、準備に励みましたが、結局、ブリュッセルとパリはやり残し、明日、最後まで頑張る羽目になりました。

今日はベルギーの旅の計画を詰めます。まず、朝、アムステルダムからタリスThalysでアントワープに1時間ほどで移動。初めてシニアチケットの恩恵をこうむります。Comfort2というクラスで一人49ユーロです。ここからはベルギーの旅に入ります。レイルパス(Rail Pass) を買う予定です。10回券が1枚になったチケットで、使用する前に1行ずつ、曜日、日/月/年、乗車駅、降車駅を書き込んでいきます。2人で一緒に使えるので便利です。1枚117ユーロ(1st)です。これでベルギー国内の旅はすべてカバーできます。
アントワープの予定を調べていて、うっと絶句します。何と翌日訪問予定の王立美術館は長期閉館中ではありませんか。前日の月曜は休館なので、わざわざ火曜に訪問予定でアントワープに泊まる予定だったんです。急きょ、計画変更です。アントワープ駅に荷物を預けて、ちゃちゃっと街を見物して、速攻で通り過ぎることにしました。ホテルはキャンセルし、次のゲントに2泊することに変更。アントワープは素晴らしいアントワープ駅を見て、大聖堂と市庁舎、そして、シュヘルド川を見るだけにしましょう。

アントワープからゲントへは1時間ほどの旅です。ゲントのホテルは思い切って、ボートハウスにしてみました。ゲントのセント・ピータース駅からはかなり離れているので、タクシーを使おうかと言うと、横で配偶者が喜んでいます。一応、バスなどの公共交通も調べていると、うん・・・これは何か変だぞと思います。どうやら、ゲントの別の駅がホテルに近いようです。ゲントの街の運河の周りで鉄道線路がぐるっと周り込んでいるせいで、一つ前のゲント・ダンボールト駅がホテルのすぐ近くです。ICもちゃんと停車します。600mほどの徒歩ですから、8分ほどです。これはラッキー。ずい分、お金と時間の節約になります。
ゲントでは2泊になったので、バーフ大聖堂、そして、あこがれの神秘の子羊、ゲント旧市街、運河クルーズ、ゲント美術館など、盛りだくさんに楽しめそうです。最後の夜はフランダースオペラで《フィガロの結婚》を見ますが、結局、予習なしになりました。隅々まで熟知しているオペラですから、問題ないでしょう。

ゲントの次はブルージュで2泊です。ゲント・ダンボールト駅からは1時間に1本の電車で30分ほどです。ホテルは旧市街の中心の運河沿いのちょっぴり高級なところです。部屋から運河の眺めが楽しめます。しかし、ブルージュの旧市街は一方通行が多くて、バスの経路が複雑です。苦心惨憺の上、ようやく、駅からの往復のルートと時刻表を割り出しました。まあ、歩いても30分ほどですが、そろそろ、疲労がたまっているころでしょう。なるべく、楽をします。えっ、タクシーを使えばいいんじゃないかって・・・それは基本ポリシーに反しますからね。
ブルージュではまず、ヤン・ファン・エイク、メムリンクのフランドル絵画を堪能します。メムリンク美術館とグルーニング美術館が最優先です。あとは運河クルーズとかブルージュ旧市街で美しい街を堪能します。

この合間には、大西洋に面したオステンドの先にあるシント・イズデバルドを訪問します。そこには、ポール・デルヴォー美術館があるんです。美術館の帰りには海水浴で賑わっている筈のオステンドの街を覗いて、海の幸でもいただきましょう。

ブルージュからはブリュッセルに移動し、4泊し、フランドル美術やベルギー絵画を十分に楽しみますが、それは明日、計画を詰めましょう。

そろそろ寝ます。では。


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パリでトランジット中

出発日には慌ただしく1日が過ぎ、ブログもアップできませんでしたが、あたふたしながらも、何とか最低の準備は終えて、無事に羽田からの深夜便に飛び乗って、現在、パリのシャルル・ドゴール空港の待合室で空港のフリーWIFIに接続して、ネットしているところです。飛行は順調だったと言いたいところですが、途中、気流が悪いところがあって、滅茶苦茶揺れて、耐えきれないほどでした。もっとも耐えきれなくてもどうしようもありませんけどね。じっと目をつむって、寝たふりをするだけです。
これから、ウィーン行に乗るためにF49ゲートでやっと明るくなってきた朝の光を受けています。

さて、昨日の出発日は最後の準備。ベルギーのブリュッセルでの準備です。最低限、美術館のチェックは欠かせません。計画ではブリュッセルカードを購入すると、すべての美術館がフリーになるので、22ユーロの24H券をゲットするつもりでした。しかし、ブリュッセル王立美術館のサイトに行くと、日時予約でき、かつ、シニア券が6ユーロ(通常は8ユーロ)でゲットできることが分かったので、即、これに変更。ルネ・マグリット美術館もブリュッセル王立美術館の1部門なので同様です。
さらに鉄道チケットもレイルパスを購入予定でしたが、シニアの往復チケットを購入する方向にチェンジして、すべて、ネットで購入・プリントアウト。かえって、安上がりになりました。

最後の仕上げはパリでの移動のチェック。タリスで到着する北駅からホテルへのメトロの移動を確認し、さらに帰国便に乗るシャルル・ドゴール空港へのアクセスを時刻表でチェックして、何とか、完了。

まあ、こんなところで、あとで出たとこ任せですね。

幸い、パリの天気はよさそうです。ウィーンではさっそく、ドナウのヴァッハウ近くの町に出かけますが、気持ちよく散策できそうです。

では、これから、現地報告を続ける予定なので、お楽しみに。


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ドナウの町デュルンシュタインで美味しいランチ

旅の1日目はウィーンです。今回は羽田発の深夜便でパリ経由でウィーンに入ったので、到着は朝の9時。とりあえず、ホテルに荷物を置いて、電車でドナウ川のヴァッハウ渓谷の町、デュルンシュタインを訪問。一番のお目当ては白ワイン。ヴァッハウの白ワインは美味しいんです。
ということで、ウィーンからトラムと電車とバスを乗り継いで1時過ぎにデュルンシュタインに到着。早速、ドナウ川を望む修道院を改装したレストランで豪華ランチをいただきますが、もちろん、そのレストランの名前の付いたヴァッハウ産の白ワイン(リースリンク)をいただきました。ドナウ川に乾杯!

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天気が急変し、ランチを頂いているときはドナウ川に強い雨。長いランチを終えるときには雨も止み、美しいドナウ渓谷を見晴台から望むことができました。

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ワイン畑のまわりを散策していると、その先にデュルンシュタインの町の古い修道院の尖塔と山の頂にはリチャード獅子心王が幽閉されていた古城がくっきりと見え、これもまた美しい風景です。

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ホテルでいただくつもりでワイナリーでヴァッハウの白ワインを買い求め、満足感と旅に初日の疲れで帰りに散策予定のクレムスの町は通り過ぎるだけにしました。
明日からは音楽三昧の日々です。体力温存で今日は早く休みましょう。


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会心のマーラー3番:ヤンソンス+ウィーン・フィル@ウィーン楽友協会 2015.6.20

今日はダブルのコンサート。これは1回目。2回目は別稿でアップします。

ウィーン・フィルによるマーラー。そして、演奏会場はウィーン楽友協会とくれば、もう、これ以上はありませんね。そして、マーラーの中でも交響曲第3番はこの組み合わせで聴きたい曲のトップ3には入ります。そして、指揮は以前、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団とこの曲の素晴らしい演奏を聴かせてくれたヤンソンスとくれば、演奏に期待するなと言うのが無理になります。そして、やはり、会心の演奏でした。冒頭のホルンの響きが楽友協会大ホールに満ちて、まさに真正のマーラーを思わせます。第1楽章は金管が主導する重々しい行進曲。長大な楽章ですが、マーラーの音楽を堪能できます。ヤンソンスはメリハリの利いた音楽作りでこの曲を手の内に収めていることを感じさせる指揮です。第1楽章が終わっただけで、もう、普通の曲なら全曲を聴き終わったようなものですが、これはまだ序章です。第2楽章、第3楽章はウィーン・フィルならではと感じさせる演奏。木管、弦の素晴らしい響きに聞き惚れるばかりです。ザルツカンマーグートのアッター湖の美しい自然を描き出すのは、このウィーン・フィルのサウンドが最高です。なお、第3楽章で奏されるポストホルンの響きのバランスは絶妙。こうであらねばならぬという感じに思えます。第4楽章はメゾソプラノのフィンクの歌声が朗々と響きます。表現力はまあ普通でしょうか。コンサートマスターのホーネックの独奏ヴァイオリンが美しくフィンクの歌声に絡みます。第5楽章は合唱が主役。オルガン席に並んだウィーン少年合唱団とオーケストラの後ろに並んだ楽友協会女声合唱団が上下2段に重なるのはヴィジュアル的にも美しいですし、素晴らしい歌声です。マーラー自身がこういう演奏をしたのかどうかは知りませんが、決定版にも思える形態です。そして、第5楽章の終了と間をおかずにマーラーが書いた音楽の中でも最高の音楽、第6楽章のコラールが静かに静かに開始されます。もう、耳をそばだてて聴き入るのみです。目は自然と閉じてしまいます。感覚が聴覚のみに集約されます。人間の切なさ、哀愁、愛がこの音楽にこめられていて、ヤンソンスとウィーン・フィルは大事に大事に一音一音を紡ぎだしていきます。音楽を聴きながら、思わず、音楽に合わせて呼吸している自分に気が付きます。人の思いや感覚を曲の中に閉じ込めているからでしょう。音楽は次第に熱を帯び、感動に誘っていきます。終結部は長い感動の頂点です。ヤンソンスは最後の和音を思いっきり、長く引き延ばします。まるで、人生の最終章のようでもあります。永久に終わらせたくない・・・そんな気持ちを感じさせます。ヤンソンスのこの曲への強い思いを見た感じがしましたし、それはsaraiの思いも同じです。

今日のプログラムとキャストは以下です。

  指揮:マリス・ヤンソンス
  メゾソプラノ:ベルナルダ・フィンク
  合唱:ウィーン楽友協会合唱団(女声合唱)
     ウィーン少年合唱団
  管弦楽:ウィーン・フィル

  マーラー:交響曲第3番ニ短調

まだ、このプログラムは明日、そして、1日置いて、火曜日にも聴きます。何度でも聴きたい音楽です。


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最高のニールセン:ブロムシュテット+ウィーン交響楽団@ウィーン楽友協会 2015.6.20

今日はダブルのコンサート。これは2回目。1回目は別稿でアップ済です。

今日はお昼のウィーン・フィルのコンサートに続いて、夜はウィーン交響楽団のコンサートを聴きます。我ながら、贅沢ですね。

指揮は巨匠ブロムシュテット。御年87歳のご高齢です。saraiが唱える《指揮者は80歳からが勝負》にあてはまりますね。
弱弱しいお体ながら、熱っぽい指揮ぶりです。
最初のプログラムはベートーヴェンの交響曲第4番。指揮のブロムシュテット、オーケストラのウィーン響ともにお手の物の曲です。軽快でありながら、なかなか熱のこもった演奏。特に両端の楽章の充実ぶりが光りました。ブロムシュテットがノンタクトで振るのに初めて気が付きました。その指揮はこの曲を振るのが楽しくて仕方がないという雰囲気です。思わず、こちらも引き込まれてしまいます。ウィーン響の響きもまろやかで美しいですが、少しアンサンブルに乱れがあるのが気になりました。こういう実力なのでしょうか。先ほど、ウィーン・フィルの強力なアンサンブルを聴いたばかりなので、余計、気になります。アンサンブルはともかく、楽しくて、熱い素晴らしい演奏でした。

休憩後、ニールセンの交響曲第5番です。有名な第4番と並び、ニールセンの代表曲です。これは素晴らしい演奏でした。ブロムシュテットはこのニールセンを得意にしていて、2回も全交響曲を録音しています。2回目のサンフランシスコ交響楽団との演奏は評価の高いものです。しかし、1回目のデンマーク放送交響楽団との熱い演奏とは異なり、とても美しい演奏ながら、熱が足りない感じでした。
今日の演奏はサンフランシスコ交響楽団との演奏を超える美しさで、しかも熱のこもった演奏でブロムシュテットの集大成とも思えるものでした。今日の演奏がライブCDになれば、間違いなく、ニールセンの決定盤のCDになるでしょう。弦のアンサンブルの演奏の静かで美しいことはこの上もないもので、強奏部分の迫力は最高です。ニールセンの魅力全開の圧倒的な演奏でした。ベートーヴェンではアンサンブルの乱れも気になっていたウィーン響も完璧なアンサンブルです。こんなに素晴らしいオーケストラだったでしょうか。邪推すると、ブロムシュテットはニールセンの練習だけに集中し、ベートーヴェンは一発本番だったような気もします。これだけ素晴らしい演奏を聴かされると、それもありかなと思ってしまいます。今更、ベートーヴェンの完璧な演奏よりもニールセンの完璧な演奏のほうが価値がありそうに感じます。ブロムシュテットのニールセンへの偏愛に1票です。

今日のプログラムとキャストは以下です。

  指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット
  管弦楽:ウィーン交響楽団

  ベートーヴェン:交響曲第4番変ロ長調Op.60

   《休憩》

  ニールセン:交響曲第5番Op.50


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ウィーン散策はカールス教会から

今日からはウィーンで音楽三昧の日々。まずはダブルでコンサートを聴きますが、その前にウィーンの街をぷらっとします。
いつも見ているだけで近づいたことのないカールス教会に行ってみます。工事中だった名残の骨組みがそのままで工事用のエレベーターでドームの尖端まで登れます。

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ドーム尖端の光取り入れ用の窓からはウィーンの街が見渡せました。正面に見えているのはウィーン楽友協会の建物です。展望用ではない網目のガラス窓なので透明度が今一つです。

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そのあと、路地歩きしながら、ベルヴェデーレ宮殿に行き、恒例のタッチです。何にタッチかは当ブログの読者ならば、ご存じですね。恥ずかしいので、あえて、写真は掲載しません。(撮影はしましたよ)

その後はヤンソンス指揮ウィーン・フィルのマーラーとブロムシュテット指揮ウィーン交響楽団のニールセンの素晴らしい演奏に感動。別記事でアップ済です。

明日もダブルでコンサートとオペラ。我ながら好きですね。


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夢の時間はマーラー3番:ヤンソンス+ウィーン・フィル@ウィーン楽友協会 2015.6.21

今日もダブルのコンサートとオペラ。これは1回目。2回目のオペラは別稿でアップします。

昨日に続いてヤンソンス指揮ウィーン・フィルによるマーラー。そして、演奏会場はウィーン楽友協会。
昨日はパルテッレ(平土間)の中央で聴きましたが、今日はいいチケットが取れずにバルコン・ロジェ(2階席)の一番前方。ということはオーケストラの後ろから見下ろす感じで、しかもオーケストラの3分の1くらいしか見えません。指揮者も立ち上らないと見えません。今日は耳に集中して演奏に臨みましょう。
ところがこの席はオーケストラの音の響きが素晴らしいのです。表現はおかしいですが、超高級オーディオで最優秀録音のCDを聴いている以上の音響です。まあ、ライブ演奏なので、音響がよいのは当たり前ですが、それにしても凄い音響に驚きます。これがウィーン・フィルの楽友協会の本当のサウンドの素晴らしさなのかしら。横っちょなのでまるでステレオ感はありませんが、オーケトラの音が融合されて、別の意味で立体音響で耳を喜ばせてくれます。楽友協会大ホールの響きの本当の素晴らしさを知りました。しかし、逆効果として、音響の良さに意識が向かい過ぎて、音楽の中身自体の鑑賞がおろそかになります。オーディオマニアの陥りやすい主客転倒と同様です。音響の良いことを前提に音楽そのものに集中しないとね。

音楽そのものは昨日の感想と同じですが、より表現が細やかに深化した感じです。第3楽章までは昨日よりも感銘深い演奏です。特に第1楽章の多様性には感服するばかり。ウィーン・フィルとしても、最高の演奏ではないでしょうか。マゼール、ブーレーズあたりも素晴らしかったのですが、これはそれ以上。世評の高いアバードよりはずっと音楽性に優れた演奏です。
第4楽章はメゾソプラノのフィンクの歌声は後姿で聴く感じなので、昨日よりはさすがに響いてきませんが、表現はずっと繊細さを増した感じです。第5楽章はオルガン席に並んだウィーン少年合唱団が間近で歌い、ビム、ボム・・・がよく聴こえること。ウィーン少年合唱団の歌声も満喫しました。下から聴こえてくる女声合唱も綺麗に聴こえ、昨日以上に合唱を楽しみました。第6楽章のコラールの響きはとても素晴らしく、じっと目を閉じたままで(もちろん、居眠りなしで)聴き入りました。大いなる自然と一体化して、その自然に包み込まれていく様が体に沁み渡ってきました。死ぬときに聴きたい音楽はこれか、第9番のアダージョか、迷うところです。自然に包み込まれていく自分を感じたければ、第3番。愛の絶対を信じながら、愛に包み込まれていきたければ、第9番。天(自然)への飛翔感、高揚を味わいたければ、第3番。永遠の愛に沈み込んでいきたければ、第9番。
特別の名曲、マーラーの第9番と比肩できるくらい、第3番の素晴らしさが身に沁みる名演奏でした。

今日のプログラムとキャストは昨日と同様ですが、以下です。

  指揮:マリス・ヤンソンス
  メゾソプラノ:ベルナルダ・フィンク
  合唱:ウィーン楽友協会合唱団(女声合唱)
     ウィーン少年合唱団
  管弦楽:ウィーン・フィル

  マーラー:交響曲第3番ニ短調

まだ、このプログラムは明後日にも聴きます。何度で聴いても聴き足りないほどの充実した内容の音楽です。


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現代のオペラの旗手アデス:オペラ《テンペスト》@ウィーン国立歌劇場 2015.6.21

今日もダブルのコンサートとオペラ。これは2回目のオペラ。1回目のコンサートは別稿でアップ済です。

表題の《現代のオペラの旗手アデス》は、正確には、トーマス・アデスは現代のオペラの旗手たりうるかと言い換えたほうがいいかもしれません。saraiの個人的な感想はyesです。これまでの西欧文化、オペラの伝統を継承して、かつ、それを新しい音楽基盤の上に打ち立てていると感じました。新しさだけでは駄目、だからと言って、伝統に縛られ過ぎていても駄目というのがオペラの辿ってきた道です。R・シュトラウスのオペラが典型的です。トーマス・アデスはR・シュトラウスの再来になってほしいものです。オペラ文化の継承性に基づく新しさの構築が理想です。

このオペラ《テンペスト》はシェークスピアの最後の戯曲作品に基づいています。ほぼ、原作に忠実ですが、最後のシーンが大きく異なります。これはオペラだから、お芝居のような終わり方は難しいからでしょう。

今回の演出はメトロポリタン・オペラとの共同制作で、演出のロベール・ルパージュはシルク・ド・ソレーユを手掛ける人。日本国内ではWOWOWでメトロポリタン・オペラ公演の模様が放送されたので、ご覧になった人も少なくないでしょう。今回のウィーン国立歌劇場の公演もほぼ同じ内容ですが、舞台の違いで若干の相違はあります。指揮者は作曲家アデス自身というのは、どちらも同じです。キャストはアリエル役のオードリー・ルーナだけが共通しています。聴いたかたはお分かりでしょうが、オードリー・ルーナの超高音(金切声とも?)と柔らかい手足の演技は誰にも真似ができないと思われます。もっとも、主役のプロスペロー役もメトロポリタン・オペラで歌ったサイモン・キーンリサイド以外には歌うのは不可能だと思いましたが、エレードがまるでキーンリサイドが乗り移ったような歌唱と演技をしたのには驚愕しました。

演出はルパージュがメトロポリタン・オペラでニーベルングの指輪4部作を演出したからなのでしょうが、それをパロディった演出になっています。プロスペローが魔力を持った長い槍を持つところはまるで指輪のウォータンみたいです。また、島に住む怪獣キャリバンは地下世界を蠢き、これも指輪のパロディ。冒頭でアリエルがアクロバットのような演技をするのはシルク・ド・ソレーユもどきです。

アデスが書いた音楽はノントナールを基本としていますが、クリアーで分かりやすい音楽です。ここぞというところはこだわりなしに調性のあるメロディアスなものになります。まあ、12音技法の開拓者だったシェーンベルクだって、晩年はそういう音楽を書いていましたから、これも伝統的な現代音楽なのでしょう。

聴きどころは第2幕の終幕のミランダ(プロスペローの娘)とフェルディナンド(ナポリ王子)が恋に落ち、結ばれるシーンの愛のメロディーと第3幕の終盤でのプロスペローが自分を陥れた人たちに許しを与えるシーンの感動的な音楽です。特に許しのシーンはフィガロの結婚の最終シーンの許しの音楽を思い起こさせます。R・シュトラウスがモーツァルト回帰したように、アデスもモーツァルトを音楽の原点にしているのでしょうか。

ファンタスティックな魅力に満ちた素晴らしい音楽と演出のオペラでした。まだまだ、書き足りませんが、ウィーンの夜も更けてきたので、このあたりで幕としましょう。

プログラムとキャストは以下です。

  指揮:トーマス・アデス
  演出:ロベール・ルパージュ
  合唱:ウィーン国立歌劇場合唱団
  管弦楽:ウィーン国立歌劇場管弦楽団

  トーマス・アデス:オペラ《テンペスト》

  プロスペロー:アドリアン・エレード
  アリエル:オードリー・ルーナ
  ミランダ:Stephanie Houtzeel
  トリンキュロー:デイヴィッド・ダニエルズ
  カリバン:Thomas Ebenstein
  フェルディナンド:Pavel Kolgatin
  ナポリ王:Herbert Lippert
  アントーニオ:Jason Bridges
  ステファノ:Dan Paul Dumitrescu
  セバスチャン:David Pershall
  ゴンザーロ:Sorin Coliban

今日は21世紀オペラ作品でしたが、明日は20世紀のオペラ作品、ヒンデミットの《カリディヤック》を聴きます。


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ウィーンのランチはバイスルで

今日もダブルでコンサートとオペラ。11時からのヤンソンス指揮ウィーン・フィルのマーラーを聴き、感動を新たにします。楽友協会のバルコン・ロジェ(2階席)の見下ろすようなところで聴いた音響は強烈でした。

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その後、旧市街にあるウィーン料理のレストラン(バイスル)でランチ。名店ミューラー・バイスルです。予約していきましたが、店内はがらがら。美味しい料理のお店ですが、目立たない通りにあるからでしょうか。また、シュパーゲルをいただきましたが、ターフェルシュピッツが絶品でした。

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その後、腹ごなしの散策。今日はベルヴェデーレ宮殿の先にある公園を散策し、公園内の研究所エリアを歩き、巨大なオーストリア・テレコムの通信塔まで足を延ばしました。通信塔は見上げるだけで、内部は公開していないので、残念ながら上れません。

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夜は国立歌劇場でイギリスの新鋭作曲家アデスのオペラ《テンペスト》を聴きました。ファンタスティックで面白い作品でした。

明日も夜は国立歌劇場でオペラを聴きます。


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いろんな思いが交錯:オペラ《カルディヤック》@ウィーン国立歌劇場 2015.6.22

今日からは昨日までのダブルのコンサートとオペラは終了し、素直にオペラ1回だけです。

今日のオペラは手放しで絶賛するわけにはいきません。とは言え、演出も音楽も実に意欲的ではあったんです。ですが、いい意味でもう少し、力を抜いて上演してほしかったというのがsaraiの本音です。きっと、この公演は賛否両論あるのではないかと思います。実はこの公演を聴くために予習したDVDがあります。

 パリ・オペラ座公演
 指揮:ケント・ナガノ
 演出:エンゲル
 カルディヤック:ヘルド
 娘:デノケ
 将校:ヴェントリス
 貴婦人:ミヌティッロ

これが素晴らしい出来なんです。何といっても、ヒンデミットの音楽の美しさに心を奪われます。そうです。このオペラは20世紀のドイツ現代音楽を牽引した作曲家ヒンデミットの作品なんです。ヒンデミットと言えば、ユダヤ人でもないのにナチスに退廃芸術の烙印を押されて、スイスへの亡命を余儀なくされた作曲家です。ヒットラーに嫌われるほど、当時の前衛音楽を固守した人です。パリ・オペラ座の公演はそういう過去を捨て去り、古典作品のひとつとして、音楽の純粋な美しさを引き出した素晴らしいものです。演出もパリが舞台ということで実にお洒落。新古典風の音楽を前面に出したファンタスティックな内容にヒンデミットの音楽の素晴らしさを教えられました。

で、今日の公演ですが、18世紀のオペラ風の表現をベースに表現主義的とも思える演出です。舞台はパリですが、どう見ても第一次世界大戦後のベルリンをイメージさせられます。実際、このオペラはパリを舞台としているもののヒットラーが台頭してきたベルリンの状況を描いたと言われているので、おかしな演出ではありませんが、表現主義的と言い、ベルリンを想起させることと言い、あまりに教条主義的な演出に辟易してしまいました。パリ・オペラ座の自由な演出に1票というのがsaraiの意見です。これでは、ヒンデミットの素晴らしさが現代に蘇りようがありません。まあ、このヒンデミットの作品も幅の広い表現が可能なんだなと思えば、今日のような公演もありなのかも・・・。

音楽も演出に引きずられたのか、表現主義的な演奏。ヒンデミットの音楽はそんなものだと言われれば、それは仕方がありませんが、もはや、古典としての演奏であっていいのではないかというのがsaraiの意見です。

それでも、娘役のデノケは期待通りの素晴らしい歌唱。第2幕のカルディヤックと一緒に歌う場面の美しさには心を打たれました。それまでの新古典風の音楽が一変して、無調的な音楽に転じ、まるでベルクの音楽を聴いているような風情です。もっとも、ヒンデミットはシェーンベルクの12音技法に批判的でしたので、これは調性の拡大なんでしょうが、素人のsaraiが聴けば、立派なノントナールの音楽にしか聴こえません。ともあれ、デノケの歌唱と実質ウィーン・フィルのオーケストラが奏でる音楽の美しさにはうっとりとしてしまいます。また、第3幕の終幕でのデノケと将校役のリッパートが繰り返しの無限旋律のように歌う音楽の美しさは彼岸の輝きがありました。実質ウィーン・フィルの室内オーケストラ編成の弦の美しさもその輝きに一役かっていました。そうそう、今日のコンサートマスターだったのはシュトイデ。彼の独奏も見事でした。

バロック以前の音楽を基盤に新しい音楽を作り出したヒンデミットの前衛性はヒットラーにとっては許しがたいものだったのでしょうが、その時代の《退廃芸術》の多くの芸術作品と同様に現代ではもう古典の芸術です。今となっては、これが何故、理解しがたい《退廃芸術》だったのか、ヒットラーに問い質したいものです。ヒンデミットの作品群が再評価されることを願い、saraiも積極的にヒンデミットを聴いていきたいと思います。

プログラムとキャストは以下です。

  指揮:Michael Boder
  演出:Sven-Eric Bechtolf
  合唱:ウィーン国立歌劇場合唱団
  管弦楽:ウィーン国立歌劇場管弦楽団

  パウル・ヒンデミット:オペラ《カルディヤック》

  カルディヤック:Tomasz Konieczny
  娘:アンゲラ・デノケ
  将校:Herbert Lippert
  貴婦人:Olga Bezsmertna
  騎士:Matthias Klink
  金商人:Wolfgang Bankl

明日は3回目のヤンソンス指揮ウィーン・フィルのマーラーを聴きます。ウィーンの楽しみは尽きません。


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       デノケ,  

ウィーンの温泉探訪

ヨーロッパの温泉にもはまりつつありますが、いつも滞在しているウィーンにも温泉があるようなので、今日はそこを訪れてみます。
テルメ・ウィーンTherme Wienです。ウィーン南部のオーバーラー地区にあります。オーバーラーと聞いて、ウィーン通の方ならば、思い出すはずなのがカフェ・コンディトライ・オーバーラーですね。このカフェ・コンディトライの発祥の地です。
トラム、地下鉄、バスを乗り継いで、テルメ・ウィーンに到着。まず、そこのカフェ・コンディトライ・オーバーラーでランチをいただきます。ランチのメインはシュニッツェル。何度食べても美味しいですね。

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ランチの後、隣接する巨大な温泉施設に入場。

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ここからは写真なし!
まず、1階にある屋内と屋外の温泉プールに浸かります。混浴ですが、水着着用なのはお決まりのコース。1時間ほど、色んなプールを楽しんだ後、いよいよ、2階のサウナに向かいます。ここは珍しく、混浴のほか、女性専用、男性専用もありますが、saraiと配偶者は迷わず、混浴へ。もちろん、すっぽんぽんです。面白く、楽しい体験をしました。いずれ、詳細編で詳しくレポートしますので、読み逃さないように、当ブログを毎日チェックしてくださいね。

夜はまたオペラ。国立歌劇場で20世紀ドイツの作曲家ヒンデミットのオペラ《カルディヤック》を聴きました。金細工に文字通り命をかけた変質狂の職人カルディヤックと扇動されやすい一般大衆の絡みを描いた今日的なテーマでもある作品が古典と前衛の入り混じった美しい音楽で彩られたものでした。

明日はウィーン・フィルを聴きます。ウィーン滞在も残り少なくなってきました。


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入魂のマーラー3番にただただ感涙:ヤンソンス+ウィーン・フィル@ウィーン楽友協会 2015.6.23

今日の演奏を聴くまではマーラーの何たるかのひとかけらも分かっていなかった自分を感じます。マーラーの素晴らしさ、本当の凄さの本質を知ることのできた凄絶な演奏でした。

ヤンソンス指揮ウィーン・フィルのマーラーの交響曲第3番を聴くのも一昨日に続いて、今日で3回目。毎回、ウィーン楽友協会の違う位置で聴いていますが、今日はかぶりつきの中央。指揮者の足元で聴く感じです。指揮者目線ならぬ、指揮者聴覚で聴く感じです。マーラーが楽譜にオーケストラの細部にわたる指示を書き込んでいることは知識としては分かっていましたが、こういう場所でウィーン・フィルの演奏を聴くと、まざまざとその意味合いが体感できます。特に弦楽器セクションを細分化して、複雑な構成で演奏することによる音楽表現の素晴らしさは初めて体感できました。まさにこうであらねばならぬという音楽表現になっています。ここまで精密な楽譜を仕上げることのできたマーラーの音楽への没入は大変なものだったのでしょう。天才作曲家が全身全霊を傾けることによってのみ、可能になった奇跡とも思えます。それにしても、このマーラーの完璧な音楽表現を実際の音にすることのできるウィーン・フィルの最高の技術と音楽への奉仕はかくも素晴らしいものとは・・・絶句するような演奏です。絵画の世界では、素晴らしい画家の細密画はどこまで近づいて見ても、その細密表現は底知れぬものがあります。音楽の世界でも、そういうものがありうるとは・・・奇跡のようなウィーン・フィルの精密さです。指揮者とほぼ同じ位置で聴いても、まったく破綻のない完璧な合奏力に驚嘆するのみです。100人を超える大オーケストラがまるで一つの有機体のように機能しています。それは単に音響に留まるものではありません。間近で聴くと、ひたひたと演奏者たちの気魄が伝わってきます。音楽は人の作るもの。単なる音ではなく、人間の意思の力でもあります。100人を超える人間の強い意思や気魄が聴く者をインスパイアします。

この交響曲第3番は若きマーラーのひとつの到達点であったことを実感しました。この高みから別の高みへは交響曲第9番や《大地の歌》への長い道のりを待つことになります。
交響曲第3番は自然との調和、そして、第9番へはアルマへの永遠の愛と死の恐れ・甘い誘惑がテーマになります。
自然との調和というテーマはベートーヴェンの田園を頂点とする古典音楽とは意味合いを異にします。ザルツカンマーグートのアッター湖畔のシュタインバッハの自然をマーラーという受容体がいったん受け止めて、フィルターを通して、楽譜に射影する。これは自然をマーラーがメタファーする行為になります。単なる自然の描写ではなく、あくまでもマーラーという人間がその内なる感性で描きなおした自然です。誤解を恐れずに、別の言い方をすると、自然と人間の一体化です。この自然との融合というテーマで、マーラーはこの作品で頂点を極めたと思います。それが如実に感じられた演奏でした。

第1楽章は多彩な表現で、あらゆる自然の形態を描き出します。そこにはマーラーの主観がはいるので、一見、自然とはかけ離れて見える音楽表現もありますが、前述したように、これはすべて、マーラーの内なる自然です。我々はマーラーの感覚を通して、シュタインバッハの自然を堪能できます。ウィーン・フィルの演奏がそれを完璧に描き出します。微細な演奏から、強烈な響きまで、実に自在な演奏が繰り広げられます。指揮のヤンソンスは無理なく、それを誘導する導師の役割を果たします。saraiはこのシュタインバッハの自然の素晴らしさにとてつもない感動を味わい、涙がこぼれ落ちます。

第2楽章はシュタインバッハの美しい自然が描かれます。ウィーン・フィルの演奏はますます素晴らしいです。

第3楽章は第2楽章と同様に美しい自然が描かれますが、そこには人間の営みも感じられます。バンダとして演奏されるポストホルンが自然と人間の共生を象徴しています。ポストホルンの音量のバランスが絶妙。楽章最後の盛り上がりの素晴らしさにまた感動。

第4楽章はメゾソプラノのフィンクの絶唱に大変な感動を味わいました。すぐ目の前で歌っているので、フィンク自身の感動が伝わってきます。ボリューム感のある声の響きも素晴らしいですが、マーラーの音楽への傾倒が分かります。彼女とマーラーの音楽の素晴らしさを共感して、ここでも涙が頬を伝います。

第5楽章は合唱(女声、児童)が素晴らしく響きますが、フィンクの歌唱が圧倒的です。フィンクは素晴らしいマーラー歌いです。

第6楽章は第5楽章から切れ目なく演奏されます。弦の微細な表現が間近に聴き取れ、いつの間にか、感涙している自分に気が付きます。コンサートマスターのホーネックの主導する美しい歌にウィーン・フィル全体が呼応します。何と素晴らしい音楽でしょう。これも西欧文化のひとつの到達点なのですね。次第に音楽は頂点をめざし、長大なコーダで自然と一体化を果たします。圧倒的な感動で人格崩壊してしまいます。

フィナーレの後、しばし静寂が流れ、そして盛大な拍手と喝采。saraiはしばらく拍手もできませんでした。ヤンソンス、ウィーン・フィル、フィンクはなんというマーラーの演奏を成し遂げたのでしょう。まさに空前絶後のマーラーでした。

今日のプログラムとキャストは3回とも同様ですが、以下です。

  指揮:マリス・ヤンソンス
  メゾソプラノ:ベルナルダ・フィンク
  合唱:ウィーン楽友協会合唱団(女声合唱)
     ウィーン少年合唱団
  管弦楽:ウィーン・フィル

  マーラー:交響曲第3番ニ短調

つたない感想でしたが、この素晴らしいマーラーの一端でもお伝えできたでしょうか。このマーラーを目指して、この旅を準備してきたことが想像と期待以上に報われました。今秋のハイティンク指揮ロンドン交響楽団の来日公演でマーラーの交響曲第4番を聴きますが、自然をテーマにしたマーラーの音楽表現で新たな感興が味わえるのでしょうか。


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ウィーンの街歩きはアンナ小路から

今日のウィーン街歩きはケルントナー通り近くの路地歩き。いつも歩いているようで、見過ごしている路地や教会を覗きます。
まずはマルタ騎士団教会。そして、アンナ小路、ヒンメルプフォルト小路、バル小路を抜けて、フランツィスカーナー教会に至ります。アンナ小路には、通りの名前の由来になったアンナ教会があります。小さいけれども、静かで美しい内部空間が広がっていました。

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フランツィスカーナー教会からはヴァイブルグ小路を歩き、いったんケルントナー通りに戻り、お昼時なので、グラーベンからドロッテア小路に入り、ラインターラー・バイスルで超美味しいランチをいただきました。
これはシュルターシェルツル(牛肉の煮込み)です。鍋の中にある素晴らしいビーフ・コンソメスープが素晴らしいです。

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ランチの後は再び街歩き再開。ジンガー通り沿いにはドイツ騎士団教会があります。ドム小路からシューラー通りを抜けると、聖シュテファン大聖堂に至り、街歩きは終了。

夜は楽友協会で3回目のマーラーをウィーン・フィルの圧倒的な演奏で感動して、今日の日程は完了。素晴らしい1日でした。

明日は実質、ウィーン最後の1日。さて、どう過ごしましょう。


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ゴージャスで見応え十分:オペレッタ《伯爵夫人マリッツァ》@ウィーン・フォルクスオーパー 2015.6.24

今日はウィーンで最後の音楽を聴きます。フォルクスオーパーでオペレッタの名作、カールマンの《伯爵夫人マリッツァ》です。

途中、1回の休憩を含んで、3時間ほどの長い公演。オペレッタらしく、歌あり、踊りあり、お芝居あり、なんでもありのぎっしりした内容。舞台装置も美しく、回り舞台を使ったきびきびした進行で無駄は何もなしという立派な公演です。

オーケストラもしっかりした演奏で、歌手陣も歌はもちろん、演技もしっかりしていて、よく練れています。
マリッツァを歌ったケスラーは初めて聴きましたが、容姿もよく、肝心の声も高音がよく出ていて、よい出来でした。欲を言えば、もう少し、伯爵夫人らしい気品が感じられればと思いましたが、それは望みすぎかもしれません。《チャルダッシュの女王》ならば、文句なしでしたね。
タシロ伯爵を歌ったプロハスカは雰囲気は最高で歌も及第点。
大御所シュライプマイヤーは場を引き締めていましたが、さすがの彼もかなり声が出なくなりましたね。
男爵コロマン・ジュパンを歌ったエダーは見事な踊りと演技でした。
三幕目で登場したのがパポウシェックとフォルクスオーパー総裁のロベルト・マイヤー。この2人の名演技にホール中が盛り上がりました。saraiはドイツ語が分からないのが残念です。特にマイヤーが出るとは思っていなかったのでびっくり。この人の存在感は特別です。日本で言えば、人間国宝みたいなものですね。

見たい、見たいと思いながら、これまで日程が合わず、なかなか見られなかった《伯爵夫人マリッツァ》は期待以上の公演でした。

プログラムとキャストは以下です。

  指揮:Johannes Pell
  演出:Thomas Enzinger
  管弦楽:ウィーン・フォルクスオーパー管弦楽団

  カールマン:オペレッタ《伯爵夫人マリッツァ》

  Gräfin Mariza:Astrid Kessler
  Fürst Populescu:Kurt Schreibmayer
  Baron Koloman Zsupan:Boris Eder
  Graf Tassilo Endrödy-Wittemburg:Daniel Prohaska
  Lisa, seine Schwester:Johanna Arrouas
  Karl Stephan Liebenberg:Nicolaus Hagg
  Fürstin Bozena Cuddenstein zu Chlumetz:Helga Papouschek
  Penizek, ihr Kammerdiener:Robert Meyer
  Tschekko, Diener Marizas:Michael Gempart
  Manja, Zigeunerin:Annely Peebo
  Primas:Gregory Rogers
  Ein Mädchen:Paloma Siblik

明日はアムステルダムに場所を変えて、ベルクの未完成の最後の名作、《ルル》を聴きます。オーケストラはロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団ですから、またまた、贅沢なサウンドを聴けそうです。


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ウィーンの街歩きはヘレン通りから

今日のウィーン街歩きはヘレン通りからの路地歩き。
まずはフォルクスガルテンで終わりかかってるバラの花を見て、ミノーリテン教会からヘレン通りへ。ショッテン教会、カフェ・ツェントラルを経て、ミャエル広場へ。そこから、アム・ホーフ広場、クレント小路を抜けて、トゥーフラウベン通り。ベルクの住居を眺めます。明日は彼の遺作オペラ《ルル》を見ますからね。そして、アンカー時計の正午の音楽を聴きながら、ランチを食べるパラチンケンプファンドルへ。ランチは美味しいパラチンケンをいただき、ついでにデザートもパラチンケン。

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ランチの後、シュヴェーデンプラッツまで歩き、今日の散策は終了。リング通りを突っ切る散策になりました。そこからはトラムを乗り継いで、ホテルに戻ります。リング通りを走るトラムから、ベルゼ(証券取引所)の建物を眺めます。オペラ《ルル》の中で殺される前にシェーン博士が向かうのが、このベルゼなので、見ておかないとね。

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夜はフォルクスオーパーでオペレッタ《伯爵夫人マリッツァ》の充実した公演を見て、今日の日程は完了。これでウィーンの日程も完了です。

明日はアムステルダムに飛んで、3度目の正直で遂に国立美術館でフェルメールを見ます。そして、夜はオペラ《ルル》です。


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アムステルダムで早速、美術と音楽の楽しみ

今日はウィーンを朝の便で発って、アムステルダム到着。空港からバスでアムステルダム市内のホテルに移動。空港でOVチップカールトに何とかチャージしましたので、バスもトラムもこのプリペイドカード一つで乗れて便利です。

ホテル近くのシーフードレストラン、Seafood Barで美味しいランチをいただきました。

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その後、念願の国立美術館でフェルメールやレンブラントに対面。美術館内は写真撮影OK。これはフェルメールの最高傑作の《牛乳を注ぐ女》。

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つい、時間を忘れて、見入ってしまいました。お蔭でホテルで休む間もなく、夜のオペラ《ルル》に出かける羽目に。それでも、長時間のオペラは素晴らしいオーケストラと歌手のアンサンブルで感動しました。


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身震いする凄絶さ・・・最高のアンサンブル:オペラ《ルル》@ネーデルランド・オペラ 2015.6.25

いやはや、凄いオペラでした。正直、ウィーンからの移動とお昼のアムステルダム国立美術館で体力を使い切ったことで、長丁場のオペラは疲れましたが、終幕部分で切り裂きジャックとルルの高揚した掛け合い、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の凄まじい演奏、ゲシュヴィッツ伯爵令嬢のぎりぎりの歌唱にとてつもなく感動してしまいました。あー、凄かった!!

第1幕ののっけから、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の素晴らしい響きに心を奪われます。歌手陣もよく歌っていましたが、オーケストラのあまりの素晴らしさにそちらに耳が奪われます。歌とお芝居付きの交響詩といった風情です。ベルクが人生の最後の到達した素晴らしい音楽を満喫します。ウィーンはマーラーだけでなく、ノントナールでとても美しい音楽を作り上げたベルクもいました。後期ロマン派のマーラー、R・シュトラウスも素晴らしいですが、ベルクの存在は格別です。今の時代になっても、響きが新鮮に感じます。演出はメトロポリタン・オペラと共同制作ということで、美しい舞台を期待しましたが、ドイツ表現主義を思わせる、少し、えげつない美術です。ドイツのベルリンやミュンヘンのような訳の分からない演出ではありませんので、可もなし、不可もなしっというところです。背景がプロジェクションマッピング仕立てのところが新規な感じではありました。動きが激しいのでがちゃがちゃした感じなので、それを避けて、オーケストラと歌手の音楽に集中できます。

第2幕はオーケストラと歌手のバランスも素晴らしく、見事なアンサンブルに聴き惚れます。あまり、オペラの筋も気にならなくなり、音楽そのものに集中できます。R・シュトラウスの素晴らしいオペラを聴くときと同様の感じです。なんて素晴らしい音楽なんでしょう。ウィーンでも滅多に聴けない素晴らしい演奏です。

第3幕はベルクがアルマの娘マノンの若過ぎる死を悼んで、《ルル》の作曲を中断して、遺作のヴァイオリン協奏曲を作曲し、その直後、ベルクも死に至ってしまったため、残念ながら、未完に終わってしまいました。しかしながら、ベルクの簡略版とフルスコアの4分の1ほどは残されていたため、チェルハによって、補筆完成されました。そのためにやはり、これまでにDVDなどで聴くと、何か違和感がありましたが、今日の演奏は完璧にベルクの作品そのもの。第2幕からのオーケストラと歌手陣のアンサンブルが素晴らしく、前述したように終幕部分での盛り上がりは尋常ならざるものでした。なお、終幕部分はベルク自身が《ルル》組曲として、オーケストラの完成スコアが残していたので、まあ、本物のベルク真作なのですね。

音楽的にこんな凄い《ルル》は予習したDVDでは聴けないものでした。DVD化が望まれます。メトロポリタン・オペラでは同じ演出のものがライブ録画・放送されるでしょうが、オーケストラもキャストも異なるので、このレベルの演奏は難しそうです。

歌手の出来栄えですが、ルルを歌ったモイツァ・エルトマンはベルリン国立歌劇場で歌ったときよりも力の抜けた柔らかい歌唱で小悪魔的な魅力が全開。超高音の見事な歌唱も素晴らしく、期待通り。ゲシュヴィッツ伯爵令嬢を歌ったジェニファー・ラルモアは終幕で「ドイツに帰って、大学に入り、女性の権利について学ぼう」という歌がなんとも素晴らしかった。切り裂きジャックを歌ったヨハン・ロイターも終幕の迫力が凄くて、圧倒的な歌唱。シゴルヒを歌ったフランツ・グルンドヘーバーの存在感と声の響きの素晴らしさ、この人はベルクのオペラには欠かせませんね。残りの歌手陣も十分に聴かせてくれました。

なお、予習したDVDは以下です。

   パリ・オペラ座 ブーレーズ指揮、シェロー演出、ストラータス 1979年
   グラインドボーン音楽祭 アンドリュー・デイヴィス指揮ロンドン・フィル、ヴィック演出、シェーファー 1996年
   ザルツブルク音楽祭 アルブレヒト指揮ウィーン・フィル、ネミロヴァ演出、プティボン 2010年
   ベルリン国立歌劇場(シラー劇場) バレンボイム指揮、ブレート演出、エルトマン 2012年

プログラムとキャストは以下です。

  指揮:Lothar Zagrosek
  演出:ウィリアム・ケントリッジWilliam Kentridge
  管弦楽:ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団

  ベルク:オペラ《ルル》

  ルル:モイツァ・エルトマンMojca Erdmann
  ゲシュヴィッツ伯爵令嬢:ジェニファー・ラルモアJennifer Larmore
  衣装係/ギムナジウムの学生:Rebecca Jo Loeb
  ワルター(画家)/黒人:William Burden
  シェーン博士/切り裂きジャック:ヨハン・ロイターJohan Reuter
  アルヴァ:Daniel Brenna
  力業師:Werner Van Mechelen
  シゴルヒ:フランツ・グルンドヘーバーFranz Grundheber
  公爵/使用人:Gerhard Siegel
  劇場支配人/銀行家:Julian Close
  ゴル博士(医事顧問)/教授:Aus Greidanus

もう1回聴く公演が楽しみです。これは今シーズン最後の公演になります。


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オランダの古都ハーレムとライデンで路地散策

今日は1日、観光モード。アムステルダム近くの古都を巡ります。

アムステルダム中央駅からICで15分でハーレム中央駅に到着。駅のコーヒーショップでおどけたスタッフとじゃれあいながら、カプチーノをいただきます。さて、歩いて10分ほどで町の中心のグローテ・マルクト広場。ここにあるツーリスト・インフォメーションの綺麗な英語を話すおばさんに何かとお世話になります。聖バフォ教会を見て、フランス・ハルス美術館へ。街並みはレンガ壁の建物が美しく、まるでフェルメールの世界。ただ、通りに駐車している車が景観のさまたげになっています。路地裏などの車の入れないところはとても美しいので、時間をかけて綺麗な路地を歩くことがこの町を楽しむ秘訣です。

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フランス・ハルス美術館で美術鑑賞の後は、美しい運河沿いを歩きます。

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その先にあるJopenビール醸造所直営のビアホールで美味しいビールとランチ。

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ビールでふらつく足でハーレムの残りの観光を済ませ、ハーレム中央駅へ。
ここからはライデンの町に向かいますが、予定していた鉄道移動はやめ、バスに乗りましょう。駅前のバスターミナルでライデン行を探すと、5分後のバスがあります。これに飛び乗って、saraiはビールの酔いでぐっすり。配偶者は車窓を楽しんだようです。チューリップで有名なキューケンホフのあたりを通った筈ですが、この時期、チューリップはすっかりと終わっています。

ライデンはとても大きな町です。レンブラントが生まれ、シーボルトが住んだ町で、ライデン大学もあります。おりしもこの日はライン川(と言っても運河そのもの)にぎっしりとボートが並び、大騒ぎ。運河祭りでしょうか。古都の雰囲気が感じられなかったのは残念でした。

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明日はユトレヒト音楽祭に出かけます。この時期、アムステルダム周辺はお祭りが多いのかな。


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ユトレヒト室内音楽祭 バロック・コンサート@ユトレヒト・ドム教会 2015.6.27

今日はユトレヒト室内音楽祭でダブルのコンサート。これは1回目。2回目は別稿でアップします。

朝10時半からのコンサート。ユトレヒトのドム教会前は既に長蛇の行列になっていました。自由席なので、遅れをとってはいけなかったのですが、仕方ありません。それでもそんなに後ろでもない席に座れて、一安心。
早速、黒いドレスに身を包んだスタイル抜群のジャニーヌ・ヤンセンが仲間を引き連れて、登場。初めて、生で拝見しますが、美人ですね。

最初のBWV.1027の演奏が始まりますが、教会の長い残響で各楽器の音がクリアーに聴き取れません。音楽自体はバッハらしい響きです。バッハの時代にも教会での演奏はこんな具合に弦楽器もオルガンみたいに残響つきのもやもやで聴かれていたのでしょう。だんだん慣れてくると、ヤンセンのヴァイオリンの響きも聴き取れます。彼女らしい、艶があって、エネルギー感に満ちた演奏です。

2曲目のBWV.528はヤンセンは登場せず、オーボエとオルガンの演奏。ハインツ・ホリガーのCDで予習したのと同じ雰囲気ですが、やはり、残響で鮮明な響きにはなりません。

3曲目のBWV.529は原曲が有名なこともあり、一番楽しめた演奏です。残響は気になりますが、バッハの活き活きとした音楽が教会の中に響きます。もっとも外からドム教会の鐘楼のカリオンの音がかすかに聴こえてくるのには参ります。今日は土曜日なので、カリオンの演奏をしているのでしょうが、教会内でヤンセンがヴァイオリンを弾いていることは知らないのでしょうか。

正直、もっとクリアーな響きで聴きたかったところですが、まあ、ユトレヒトのドム教会でジャニーヌ・ヤンセンのヴァイオリンを聴けたというのは貴重な体験になりました。

今日のプログラムとキャストは以下です。

  ヴァイオリン:ジャニーヌ・ヤンセンJanine Jansen
  ヴィオラ:Nimrod Guez
  チェロ:Nicolas Altstaedt
  チェロ:Daniel Blendulf
  オーボエ:Ramón Ortega Quero
  オルガン:Jan Jansen

  バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ第1番 BWV.1027(ヴァイオリン、2台のチェロ、オルガンの編曲版)
  バッハ:トリオ・ソナタ第4番ホ短調 BWV.528(原曲はオルガン曲、オーボエとオルガンの編曲版)
  バッハ:トリオ・ソナタ第5番ハ長調 BWV.529(原曲はオルガン曲、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、オルガンの編曲版)


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ユトレヒト室内音楽祭 ハイドン:十字架上のキリストの7つの最後の言葉@ユトレヒト・ゲールテ教会 2015.6.27

今日はユトレヒト室内音楽祭でダブルのコンサート。これは2回目。1回目は別稿でアップ済です。

午後5時からのコンサート。これも自由席なので、今度こそ早めに行き、色々ありましたが、かぶりつきの席をゲット。
朝と同じく、黒いドレスに身を包んだジャニーヌ・ヤンセンが仲間とともに優雅に登場。

今度も教会ですが、先ほどのドム教会と違って、建物内部が小さくて、室内楽のホールみたいな感じ。残響もなく、クリアーな音色です。ヤンセン率いる弦楽四重奏団は手堅い演奏ですが、贅沢を言うと伸びやかさがもうひとつに感じます。重唱の4人は美しいアンサンブルです。個別に活躍するところがないので、誰がどうだと言えませんが、リーダー格のバリトンのペーター・コーイの渋い声が全体を引き締めている感じ。
第2ソナタはもっと美しく歌わせてほしいところですが、第3ソナタあたりは満足する出来栄えです。第4ソナタにはいると、ぐっと演奏の質が上がって、うっとりです。ヤンセンのヴァイオリンの突っ込みも素晴らしいです。最後の地震はヤンセンがばりばりと弾きまくり、抜群の迫力。
最後よければ、すべてよしって感じの終わり方でした。

弦楽四重奏と重唱という珍しい構成の演奏を聴けて、なかなかの収穫でした。

今日のプログラムとキャストは以下です。

  ヴァイオリン:ジャニーヌ・ヤンセンJanine Jansen
  ヴァイオリン:Gregory Ahss
  ヴィオラ:Nimrod Guez
  チェロ:Nicolas Altstaedt
  ソプラノ:Sibylla Rubens(代役に変更、変更後の氏名不詳)
  メゾ・ソプラノ:Margot Oitzinger
  テノール:ヤン・コボウJan Kobow
  バリトン:ペーター・コーイPeter Kooij

  ハイドン:十字架上のキリストの7つの最後の言葉(弦楽四重奏と重唱)



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ユトレヒトの1日・・・運河の街を堪能

今日はアムステルダム中央駅から25分ほど鉄道に乗って、ユトレヒトで1日遊びます。

ユトレヒトはオランダ第4の町。大きな町ですが、コンパクトにまとまった町で市街地の中心から端まで15分ほどで歩けます・・・とツーリスト・インフォメーションのおばさんに紹介されました。今回訪問した目的はユトレヒト室内音楽祭でコンサートを2つ聴くことです。この音楽祭はユトレヒトが誇る美人ヴァイオリニストのジャニーヌ・ヤンセンが監督を務め、コンサートでも活躍。彼女の出演するコンサートを聴きます。そのコンサートについては別記事でアップ済です。間近に見たヤンセンは美人でスタイル抜群、ヴァイオリンも見事でした。

コンサートの合間はオランダ在住のお友達と久々に再会して、街を散策。
まずはユトレヒトを代表する5つ星ホテル、グランド・ホテル・カレルVで軽いランチ。軽いという意味は、そんなにお高くない料金のランチをいただくということです。このホテルの本格的なレストランでランチするとsaraiは破産します。これがお高くないランチのシーザー・サラダ。一緒にホテル特製のビールもいただきます。

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ランチの後は運河沿いを散策。ユトレヒトの運河は水面と道の段差が大きく、その段差に運河沿いのレストランやカフェが並んでいます。ここでお茶しましょう。気持ちのよい空間が広がっています。目の前の運河は様々なボート、カヌー、遊覧船が行きかいます。

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ゆったりとお友達と会話を楽しみました。コンサートに向かう途中、運河のボート上で器用に手回しオルガンとホルンを吹く老人がいました。なかなか、音楽性に優れた《月の光(ドビュッシー)》でした。

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運河の街ユトレヒトでゆったりと1日を音楽とおしゃべりで過ごし、また、アムステルダムに戻ってきました。アムステルダムも明日で実質的に終了です。また、美術と音楽に埋没します。


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究極のベルク、そして、美しきエルトマン:オペラ《ルル》@ネーデルランド・オペラ 2015.6.28

2回目のベルクのオペラ《ルル》を聴きました。無理して、スケジュール調整して2度も聴いた甲斐がありました。まあ、お蔭でウィーンからの飛行機のチケットを間違って予約し、その変更に多大な手数料(一人1万5千円)も支払うというおまけもありましたが、それも吹っ飛ぶ会心の演奏でした。

正直言って、ネーデルランド・オペラ(DNO)がこんなに素晴らしいとは思ってもみませんでした。オーケストラピットにロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団がはいったということも大きかったのでしょう。

今日も終幕の素晴らしさに大変な感銘を受けました。第3幕は補筆版ですが、終幕部分はベルク自身のフルスコアが残されていたので、真正なベルクの音楽です。エルトマンのルル、ロイターの切り裂きジャック、ラルモアのゲシュヴィッツ伯爵令嬢の迫真の歌と演技、そして、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の鮮烈な響きによって、衝撃的なベルクの音楽が見事に生き返りました。3幕補筆版がブーレーズ指揮でパリ・オペラ座で初演されてから50年近く経ちますが、真打ちとも言っていい演奏が登場しました。

今日の公演は今シーズンの最終公演。プレミエが6月1日で、計8回の公演があり、saraiは最後の2回を聴いたことになります。今後はこのケントリッジ演出がメトロポリタン・オペラでも公演されるでしょうが、演出が素晴らしいのではなく、今回のキャスト(特にエルトマン)とロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏という音楽自体が素晴らしかったんです。お友達の話では、今回の公演は既にオランダ放送協会が録画収録済だそうです。早く、DVD(BD)の発売が望まれます。

今日は第1幕から、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の素晴らしい響きと歌手陣の絡まりあいが素晴らしく、見事なバランスの演奏。特にコンサートマスターのヴァイオリン独奏とエルトマンのぴたっと合ったアンサンブルは驚異的でした。ベルクの複雑な音列を2人の演奏者が離れた場所であんなにしっかりと合わせるとは神業としか思えません。エルトマンはしっかりと声が出ていて、特にスーパー高音での歌唱はパーフェクト。DVDで聴いたベルリン国立歌劇場の公演での歌唱を凌駕していました。メトロポリタン・オペラも彼女をルルに起用すればいいのにね・・・。

聴きどころ満載で何を書いたらよいか分かりませんが、第1幕第2場のシェーン博士が画家ワルターを精神的に追い詰めていくシーンの高揚感、そうそう、その前のルルとシゴルヒの絡まりあいも素晴らしいです。第1幕第3場のルルがシェーン博士を翻弄していくシーンのマゾ的な迫力は凄まじく、第1幕のフィナーレはルルに喝采を送りたいほど会心の歌唱です。
第2幕第1場のルルがシェーン博士を撃ち殺すまでの高まり、第2幕第2場でルルが脱走に成功した後、アルヴァを籠絡するシーンのリアルな歌唱は忘れられないシーンです。
もちろん、場の転換でのオーケストラの間奏はどれも最高の演奏をロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団が聴かせてくれて、ベルクのオーケストラ曲の最高の魅力を感じさせてくれました。厚みがあって、切れ味も鋭い弦楽パート、名人芸の木管、同じく金管にはうっとりするばかり。短いパッセージですが、サックスを吹くおばさんの乗りに乗った演奏も見事。指揮のローター・ツァグロセクも素晴らしい指揮でした。当初予定されていたファビオ・ルイージよりもよかったかも。指揮者のすぐ後ろのかぶりつきで見ていたので、指揮者の的確な棒がよく分かりました。

衝撃的な幕切れ・・・圧倒されて、息もできないほどです。これがベルクの最高傑作の真の姿なんですね。いつまでも前衛として、その新鮮な魅力は消えることはなさそうです。

プログラムとキャストは以下です。

  指揮:ローター・ツァグロセクLothar Zagrosek
  演出:ウィリアム・ケントリッジWilliam Kentridge
  管弦楽:ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団

  ベルク:オペラ《ルル》

  ルル:モイツァ・エルトマンMojca Erdmann
  ゲシュヴィッツ伯爵令嬢:ジェニファー・ラルモアJennifer Larmore
  衣装係/ギムナジウムの学生:レベッカ・ジョー・ローブRebecca Jo Loeb
  ワルター(画家)/黒人:ウィリアム・バーデンWilliam Burden
  シェーン博士/切り裂きジャック:ヨハン・ロイターJohan Reuter
  アルヴァ:ダニエル・ブレンナDaniel Brenna
  力業師:ヴェルナー・ファン・メッヘレンWerner Van Mechelen
  シゴルヒ:フランツ・グルンドヘーバーFranz Grundheber
  公爵/使用人:Gerhard Siegel
  劇場支配人/銀行家:Julian Close
  ゴル博士(医事顧問)/教授:Aus Greidanus

終演後、エルトマンとラルモアのサイン会がありました。saraiはもちろん、参加。日本ではありえないことですが、閑散としたサイン会。エルトマンのサインもいただき、2ショットで写真も撮らせてもらいました。お話では秋に鈴木さんと日本で公演しますということで、はてな? よく聴くと、バッハ・コレギウム・ジャパンの鈴木雅明さんのことでした。チケットがまだあれば、行かなくっちゃね。


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アムステルダムの最終日は音楽と美術に耽溺

今日はアムステルダムの最終日。お昼過ぎからは2度目のオペラ《ルル》を聴きます。実は前回、オペラ《ルル》を聴きに行って、そこでプログラムを見ていて、今日の開演時刻が1時半であることに気が付いて、大パニック。ずっと、夜の7時開演だと誤認していました。既にお昼は市立美術館に予約を入れていました。

今日は予定変更して、午前中にゴッホ美術館と市立美術館を駆け足で見ることにします。
ゴッホ美術館は既に朝1番の9時からの予約を入れてありますので、その予定を順守。チケット購入の行列を尻目にさっと入館。

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ここには以前来たことがありますが、その後、大改装されました。中の様子はずいぶん変わりました。ゴッホの後期作品の展示が減ったような気もしますが、おおむね、展示は分かりやすくなりました。ゴッホ以外の作品の展示がされるようになりました。ゴッホのお友達の作品などです。とりわけ、ルドンの2作品が素晴らしく、じっと見入ってしまいました。特に木の下のブッダを描いた作品はブッダの周りに描かれた花々も美しく、ルドン独特の色彩感覚に感銘を受けました。ルドンのファンになってしまいそうです。

ゴッホ美術館はそこそこに切り上げて、お隣にある市立美術館に移動。予約時間前でしたが、空いていたので、何にも言われずに入館。予約時間が違っていることは気づかれなかったのかもしれません。ここは嬉しいことに写真撮り放題。マティス、ピカソ、シャガール、モンドリアンなどの名作がずらっと並び、壮観です。アムステルダムの美術館では一押しです。国立美術館のフェルメール、レンブラント、ゴッホ美術館のずらっと並ぶゴッホも見ものですが、この市立美術館が一番楽しめました。

急いで見たので、オペラに行く前にランチの時間も取れます。市立美術館に併設するレストランは非常に充実しています。何と味噌ラーメンまでありました。

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それと生ガキを半ダース。名物のクロケットもいただきます。

トラムを乗り継いで移動して、無事、1時半からのオペラ《ルル》も鑑賞。今日も素晴らしい演奏でした。おまけに終演後、美人ソプラノのモイツァ・エルトマン(主役のルル)とサイン会でお話しして、一緒に写真に収まるという嬉しいこともあり、saraiは有頂天。単純ですね。握手もしましたよ。
これはカメラ目線でこちらを見てくれているエルトマン。右に座っているのは共演のラルモア。

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気分的にこのままホテルには帰れないので、レンブラント広場のアイリッシュ・パブでビールで気炎を上げました。フィッシュ・アンド・チップスも美味。
広場には、レンブラントの《夜警》の銅像もあり、フランス・バニング・コック隊長としっかりと握手させてもらいました。握手癖がついたかも。

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よい1日でした。明日からはベルギーの旅開始です。アントワープからゲント(ヘント)に周ります。


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フランダースめぐりスタート

アムステルダムを発って、初乗車のタリスでまずはフランダース最大の町アントワープからベルギーの旅をスタート。
アントワープの地下プラットホームからエスカレーターで上っていくと、美しいアントワープ中央駅の装飾が見えてきます。いったん、荷物をコインロッカーに放り込んで、駅舎をうろうろと見てまわります。まるで大聖堂のような輝きがあります。

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町の大通りを歩いて、本物のノートルダム大聖堂に向かいます。うっ、これは天を突き刺すような巨大な尖塔です。
これはフロン広場のルーベンスの銅像とノートルダム大聖堂です。

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大聖堂の内部見学は12時半からということで先に市庁舎のあるグローテマルクト広場を見に行きます。広場の真ん中にはブラボーの噴水。アントワープの町の名前の由来になっている巨人の手をつかんで川に投げ入れる像です。広場の周りは豪華な市庁舎やギルドハウスが立ち並びます。

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シュヘルド川を見に行きましょう。とても広い川です。この川の水運がアントワープの繁栄の力となったんですね。
ちょっと疲れたので、大聖堂近くのチョコレート飲料専門店で冷たいものをいただきます。美味しいんですが、甘いこと、この上なしです。
もうとっくに大聖堂の内部公開は始まっているでしょう。大聖堂内部は贅沢な装飾。ルーベンスの《キリスト降架》はさすがに素晴らしい。

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ということでアントワープ見物はこれにて終了。
中央駅から電車に乗って、ゲントに向かいます。ゲントのお宿はボートハウス。そこでゆったりしていたので、旅の目的のゲントの祭壇画《神秘の子羊》の閉館時間になってしまい、今日は見られずに残念。明日の朝一番に見に行きましょう。旧市街の壮大な建築群に圧倒されながら、レイエ川に向かいます。

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川のほとりを歩いていると、クルーズ船に無性に乗りたくなり、乗り場に行くと、これも今日は終了とのこと。あきらめきれずにほかのクルーズ船を探すと、1か所だけ、まだ、乗れるところを発見。多分、今日、ゲントで最後のクルーズ船だったでしょう。たっぷりとクルーズを堪能。

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最後はベルギービール2軒はしごででへろへろに。ボートハウスにふらふらと配偶者と手をつないでもらって辿り着き、ベッドに倒れこみました。充実した1日でした。

明日こそ、旅の目的の《神秘の子羊》をたっぷりと鑑賞しましょう。


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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

もろともにあはれとおもへ山ざくら 花よりほか

通りすがりさん

コメント、ありがとうございます。正直、もう2年ほど前のコンサートなので、詳細は覚えておらず、自分の文章を信じるしかないのですが、生演奏とテレビで

05/13 23:47 sarai
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