上大岡ひまわりの郷での定例のコンサート。今日の演奏はラ・クァルティーナという団体です。これはN響首席・副首席チェリストによるチェロ四重奏なんです。
前半はクラシック音楽で、最初の2曲はチェロ四重奏のために書かれた曲。まったく聴いたことがありません。最初の曲はロシアのサロン風音楽で軽快なワルツ。と言ってもチェロの地味な音色で渋い音楽です。2曲目はベルギーのフランス系の作曲家の作品で、フランクのような響きの音楽ですが、これも渋いです。
前半最後はバッハ。ようやく聴きなれた旋律が流れてきます。やはり、バッハはいいですね。シャコンヌは原曲はヴァイオリン一丁のための曲ですが、複雑な構造の音楽。チェロ4つでちょうどいいくらいの音楽に思えます。ただ、一人で演奏するとその演奏家のスピリットや気魄が現れますが、4人で演奏すると安定した室内楽の風情になります。まあ、いずれにせよ、天才バッハの音楽はどのような楽器で演奏されても素晴らしい音楽になります。なかなかの聴き応えでした。
後半はタンゴや映画音楽などの軽音楽をチェロ四重奏に編曲したものが演奏されました。すっかり、リラックスして聴きました。エンリオ・モリコーネの《ニュー・シネマ・パラダイス》は思い出深い名画の主題曲。郷愁をそそる名曲に映画のシーンが脳裏をよぎります。それに旅の思い出も重なります。アッシジの土産物店のおじさんがひたすら、店内でこの曲を聴き続けていたことが忘れられません。最後は「サウンド・オブ・ミュージック」の長大なメドレー。これまた、忘れられないミュージカル映画です。子供の頃、映画館に朝入って、続けて2度上演を見て、出たのは夕方でした。子供心に深い感動を覚えました。もちろん、旅でもザルツブルク、ザルツカンマーグートで「サウンド・オブ・ミュージック」の各シーンを探しました。そういう思いで演奏に聴き入りました。
今日のプログラムを紹介しておきます。
チェロ:藤森亮一、藤村俊介、銅銀久弥、桑田歩
フィツェンハーゲン:協奏的ワルツ Op.31
ジョンゲン:4つのチェロのための2つの小品(伝説、ダンス)
J.S.バッハ:アリオーソ(チェンバロ協奏曲第5番第3楽章《ラルゴ》より編曲)
シャコンヌ(無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番より編曲)
《休憩》
ピアソラ:リベルタンゴ
バレーラ&ネリー:エル58
フラマリオ:黒猫のタンゴ
プールトン:オーラ・リー(ラヴ・ミー・テンダー)
ルグラン:シェルブールの雨傘
モリコーネ:シネマ・パラディーソ(ニュー・シネマ・パラダイス)、チャイルドフッド・マンフッド
ロジャース:「サウンド・オブ・ミュージック」メドレー
《アンコール》
C.ガルデル:首の差で
アメイジング・グレイス
終演後のサイン会は物凄い行列になっていました。こんなに人気とはビックリ。
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