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ホテルあれこれ・・・目標の1泊1万円は?

旅先からのレポートで、あまり触れられなかったホテルの話を最後にまとめて、ご紹介しておきましょう。

saraiの旅はそんなにけちけち旅行じゃありませんが、と言って、もちろん豪華旅じゃありません。ホテルについても、原則を決めています。

 1、2人で100ユーロ、できれば1万円
 2.朝食なしも可(安くするためとカフェなどでの食事を楽しむため、それに朝寝をしたいから)
 3.無料WIFI(ブログをアップするためには必須)
 4.バスタブ付き

さて、今回の旅でこの原則はクリアーできたでしょうか。特に宿泊料金が厳しいですね。
ホテルはウィーン、アムステルダム、ゲント、ブルージュ、ブリュッセル、パリの6つ。

ウィーンのホテルはNH ウィーン ベルヴェデーレ。Standard Double、朝食なし、無料WIFI、バスタブ付きで何と1泊9200円。完全に原則クリアー。場所も便利で空港へのSバーンの発着するレンヴェーグRennwegから歩いて5分ほど。71番のトラムの停留所もレンヴェーグRennwegかウンタレス・ベルヴェデーレUnteres Belvedereのどちらも歩いて5分。トラムで街の中心のオパー(ケルントナー・リンク)へ5分ほど。街歩きの拠点に最適でした。部屋の窓からはウィーン大学の植物園が広がり、その先はベルヴェデーレ宮殿。鳥の声が聞こえ清々しい環境で、散策するには最高です。気持のよい立地です。

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部屋も広くて快適。電気ポットもあるので、お茶も飲めます。最悪だったのはネットの遅さ。あまりの遅さに寝不足になりました。ブログを書かない人には関係ないですけどね。

アムステルダムのホテルはホテル ピート ハイン。Standard Double、朝食なし、無料WIFI、バスタブ付きで1泊15300円(約120ユーロ)。かなりお高いです。前回の旅で、アムステルダムで安いホテルに泊まったら、チェックインにも手間取り、エレベーターもなし。さらに最悪だったのは建物の入り口の鍵が開けづらくて、最後はドアに指を挟んで怪我をするというおまけ付き。これがトラウマになったので、今回は高くてもまともなホテルにしました。もっとも前回泊まったホテルは、専用の素晴らしいサウナがあって(共用ですが、宿泊者がsarai達だけ)、気持ちのいい時間を過ごせましたので、悪いばかりじゃなかったんですけどね。
今回のホテルはフォンデル公園に面する環境のよい場所にあり、空港へのバス停からも近く、トラムの停留所も歩いて5分ほど。トラムで街の中心のダム広場やアムステルダム中央駅へ直通で行けます。国立美術館、ゴッホ美術館、市立美術館へも歩いて5分から10分と便利でした。すぐ近くに、シーフード・バーという海鮮料理の美味しいお店があったのもよかったです。大きなパン屋さんも近くにあり、朝食に便利(茹で卵もフレッシュジュースもある)。日曜が休みなのは仕方がありませんがね。部屋の窓からはホテルの中庭が見え、周りの住居からは市民の生活ぶりが垣間見れて面白かったです。部屋も広くて、立派。ネットは高速で便利。電気ポットはありませんでしたが、頼めば貸してもらえるようです。
これがホテルの正面です。自動ドアなので、指を挟む恐れはありません。

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ゲントのホテルはボートホテル。ホテル ザ ボーテル。ダブルルーム、朝食込み、無料WIFI、バスタブ付きで1泊17000円(125ユーロ)。とてもお高いです。一度ボートハウスに泊まってみたかったし、朝食込みなので、こんなものでしょう。確かに運河沿いに係留されているボートハウスでした。

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このホテルはゲント・ダンポールト駅Gent-Dampoortから歩いて10分ほどと便利。街の中心へも歩いて15分ほどです。部屋はまあまあの広さ。肝心のボートハウスですが、少しも揺れないのでボートと思えず、部屋にいるとボートの実感がないのが残念。ボートハウスらしいといえば、部屋の電気を点けるときは必ず窓をしっかり閉めないと、虫が大量に入り込むとのこと。実際、窓が開いていたら虫が入ってきました。でも、締め切ると扇風機を最強で回しても暑いんです。寝るときに電気を消して、窓を開けました。これがボート生活の常識! ネットは高速。電気ポットはありませんでしたが、キッチンに行って拝借してしまいました。

ブルージュのホテルはホテル ブールゴンシュ ホフ。ダブルルーム カナルビュー、朝食込み、無料WIFI、バスタブ付きで1泊19000円(約150ユーロ)。今回の旅で一番高いホテルです。ブルージュだけは、大枚はたいても運河沿いの眺めのよいホテルに泊まりたかったんです。部屋の窓から眺めた夜の運河の風景は幻想的でした。

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このホテルは旧市街のど真ん中。ブルージュの街歩きに最適。朝の散策は素晴らしい思い出になりました。部屋も広くて、ネットも高速。電気ポットもあり、お茶が飲めました。

ブリュッセルのホテルはホテル ブルーム。スタンダード ダブルルーム、朝食なし、無料WIFI、バスタブ付きで1泊9000円。完全に原則クリアー。場所も便利でメトロのボタニーク駅の目の前。ブリュッセル南駅へもメトロで乗り換えなし。92番と93番のトラムの停留所も目の前です。市街の中心へもトラム1本で行けます。目の前にコンビニみたいなスーパーがあるのも便利。朝食やちょっとした夜食には困りません。
部屋は広くてお洒落。ちょっとしたデザインホテルです。

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電気ポットもあるので、お茶も飲めます。ネットも超高速。我が家よりも早いかも。

ところで、このホテルは宿泊料は前払いしていたのに、チェックイン時に保証金50ユーロを支払わせられました。心外です。チェックアウト後、数日で返金するとのことですが、果たしてちゃんと戻ってくるでしょうか? こういうことは今までで初めての経験です。ということで、このホテルはお勧めできません。(50ユーロは無事に返金されました。当然ですけど、なんだかホッとしました。)

パリのホテルはレジデンス ブランシュ。Comfort Studio, Kitchenette、朝食なし、無料WIFI、バスタブなしで1泊13000円。パリのホテルはやはり高いですね。今回の旅で、ここだけがバスタブなし(事前にリクエストを怠りましたが、パリはバスタブなしが多い)。ここは、よく言えばパリのアパルトマンのようなスタイルで、ちょっとしたキッチンがついています。驚いたのはベッドの真上の天井に取り付けられた巨大な扇風機。落ちてきたら大怪我しそうで、高速回転ははばかられました。建物の入り口は、暗号キーを打ち込む方式。チェックインの際は、ブザーを押してレセプションを呼ぶのですが、saraiが到着したときはレセプションのおじさんが10分ほど離席していたらしく、応答なしでやきもきしました。なお、レセプションは2階(日本式に言うと)にあり狭い階段しかなくて、重い荷物を運びあげるのに大変でした。レセプションから部屋へは小さいですがエレベータがあります。部屋はまあまあの広さ。キッチンがあるので、近くのパン屋さんやスーパーで買い物すれば、アバルトマン生活も楽しめるかも。場所はモンマルトルのど真ん中なので、食事や買い物には困りません。お隣はムーラン・ルージュです。

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窓を開けているとモンマルトらしい賑々しさで煩いですが、窓を閉めると静かです。暑くて窓を開けると大変ですが、幸いにもパリは暑さも一段落したので窓を閉められてラッキー。ネットは高速で文句なし。

今回は円安の波をもろに受けて、1泊平均で13,000円。1泊100ユーロはクリアできましたが、1泊10,000円の目標は大幅にオーバー。どのホテルもよいホテルだったので。よしとしましょう。


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テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

 

絶望的な暗さに慄然!ポリャンスキーのチャイコフスキー@横浜みなとみらいホール 2015.7.12

ヨーロッパで音楽三昧して、一昨日に帰国して、早速のコンサート。音楽からは離れられません。

今日のコンサートはチャイコフスキーの後期の交響曲3曲というヴォリュームたっぷりの内容でしたが、最後の交響曲第6番ロ短調「悲愴」について、コメントするだけで十分でしょう。それだけ、その第6番に照準を合わせた演奏でしたし、聴いているsarai自身も集中力を持って、第6番を聴くことができました。

その曲の開始はかすかな暗闇の淵から一筋の光を求めるか如きのあえぎのような響きです。どこまでも沈み込むような響きが続きます。次第に切迫した響きが高まっていきます。激しい高まりになりますが、実に暗い響きに慄然とします。人によっては爆演と感じるかもしれませんが、saraiにはロシアの厳しい冬を思わせる暗い響きを感じるのみです。このまま、暗い悲しみを湛えながら第1楽章を閉じます。第2楽章は美しい響きですが、ロシアの大地を思わせる重い響きでもあります。じっと何かに耐えながら、希望を抱こうとしますが、胸の奥底では空しい企てであることを承知しているかのようです。音楽だけはどこまでも美しく響いていきます。第3楽章は激しい気持ちの高まりを抑えきれずに次第に爆発していきます。凄い迫力ですが、底流には暗い気持ちが続いていることには変わりはありません。気持の高ぶりが頂点に達したとき。不意に第3楽章が終え、一瞬の間の後に悲痛な慟哭の響きが胸に突き刺さります。第4楽章の開始です。何と言う響きでしょう。人はこれほどの絶望に胸を引き裂かれなければならないのでしょうか。しかし、これは序章に過ぎませんでした。この悲痛な響きが続き、そして、短いゲネラルパウゼの後、さらなる慟哭が魂を揺さぶります。これには心が耐え切ることができません。暗い絶望感で深い闇の中に落ち込んでいくのみです。闇の中で暗い響きを聴き続けます。そして、低弦の下降音型が静かに消え去り、深い闇は閉じられます。その先には一筋の光もない虚無の世界。

ある意味、「悲愴」をストレートに表現した演奏だったかもしれません。しかし、これでは救いはどこにあるのでしょう。ロシアの深い闇を覗きこんでも、そこは無。マーラーだって、絶望の淵で必死に愛にすがろうともがきましたが、ここには救われない死があるのみ。

大変、インパクトのある「悲愴」の演奏でした。拍手ができないほどの強い感銘を受けました。ポリャンスキー、恐るべし!

今日のプログラムは以下のとおりでした。

  指揮:ヴァレリー・ポリャンスキー
  管弦楽:ロシア国立交響楽団

  チャイコフスキー:交響曲第4番ヘ短調Op.36

   《休憩》

  チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調Op.64

   《休憩》

  チャイコフスキー:交響曲第6番ロ短調「悲愴」Op.74

アンコールはなし。もちろんです。指揮者のカーテンコールをしなかった聴衆には不満です。


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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

もろともにあはれとおもへ山ざくら 花よりほか

通りすがりさん

コメント、ありがとうございます。正直、もう2年ほど前のコンサートなので、詳細は覚えておらず、自分の文章を信じるしかないのですが、生演奏とテレビで

05/13 23:47 sarai
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