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イェスティン・デイヴィス ダウランドを歌う@鵠沼レスプリ・フランセ 2016.2.7

今日は生のイェスティン君を聴けただけなく、それもたった2m先のかぶりつきで聴け、彼の繊細な歌をたっぷりと楽しめました。ちなみに《イェスティン君》という表現はオランダ在住のお友達のレイネさんがいつも彼女のHPでそのように書いているので、我が家では配偶者とそう言い合っているので、そうとしか表現できないので、ここでもそのように書かせてもらいます。《イェスティン君》はカウンターテナーの俊英イェスティン・デイヴィスのことです。レイネさんのHPはここです。イェスティン君の記事やCT(カウンターテナー)の記事が満載です。また、イェスティン君は今年遠征するザルツブルク音楽祭のトーマス・アデスの新作オペラ《皆殺しの天使》でも聴く予定です。

今日のリサイタルの会場は小田急鵠沼海岸駅の近くにあるお洒落なレストランの鵠沼レスプリ・フランセ。ですから、60名の定員の小さな会場です。そのかぶりつきで聴くんですから、音量の小さなリュートはもちろん、幾分、抑え気味で歌っているイェスティン君の歌もクリアーに細部まで聴き取れます。音楽好きにとってはこんな贅沢はありません。
そのイェスティン君の歌ですが、CDで聴く以上にそのセンシティブな表現に心を動かされます。歌心に満ちた歌いまわしです。特に抒情性のあるダウランドの歌曲の素晴らしさにはうっとりとします。女性歌手で言えば、フォン・オッターを思わせるような心のこもった表現に感銘を受けました。

前半の最後で歌ったダウランドの《暗闇に私は住みたい》はとても素晴らしく、途中のMy music・・・musicと歌うあたりでは心が高揚します。この暗い歌は静かに沈み込むように終わります。強い感銘を受けました。休憩後の後半が楽しみです。

期待の後半はとても素晴らしい歌唱が続きます。最初のダウランドの《もう一度帰っておいで、やさしい恋人よ》は繰り返される甘いメロディーが完璧な歌唱で繊細に歌い尽くされます。最後のフレーズでのテンポを落とした見事な表現には正直、参ります。いやはや、心に沁みます。続く2曲目はダウランドの最も有名な《あふれよ、わが涙》・・・Flow my tearsです。耳馴染んだメロディーですが、イェスティン君の美しい声の響きが冴えわたり、悲しいメロディーに心がとろけてしまいそうです。圧巻の歌唱でした。やはり、生で聴くと素晴らしいですね。続くリュート・ソロの《ダウランドはつねに悲しむ》はダウランドのリョート曲を代表する1曲ですが、トーマス・ダンフォードの演奏の見事なことに圧倒されます。その3曲後に演奏されたリュート・ソロの《ラクリメ》はダウランドのリョート曲で最も有名な曲ですが、これまた素晴らしい演奏です。ダウランドの《涙もの》は泣かされるような名曲ばかりです。このリュート・ソロの後、休みなしで《悲しみよ、とどまれ》が歌い始められます。またしても、ダウランドの《涙もの》です。イェスティン君の繊細な表現力に感銘を受け続けます。そして、この日の最高の歌唱が最後に歌われたダウランドの《今、別れねばならぬ(蛙のガリアード)》です。いやはや、何とも素晴らしいとしか言えないイェスティン君の絶唱です。メロディアスな曲を美しく歌唱し、なおかつ、最後の決めの素晴らしさ。何もこれ以上望むところのない完璧とも思える歌声に感動します。

今日のプログラムは以下です。

  カウンターテナー:イェスティン・デイヴィス
  リュート:トーマス・ダンフォード

  ロバート・ジョンソン: あなたは見たのか、輝く百合を
  トーマス・キャンピオン: 淑女たちには用はない
  ロバート・ジョンソン: 安らぎをもたらす眠りよ
  ジョン・ダウランド: 前奏曲 – 夢 – ファンシー 【リュート・ソロ】
  ジョン・ダウランド: 愛の神の眼を閉じたこの不思議を見よ
  ジョン・ダウランド: 透明な涙よ
  ジョン・ダウランド: デンマーク王のガイヤルド【リュート・ソロ】
  ジョン・ダウランド: 彼女は私の過ちを許すだろうか
  ジョン・ダウランド: 暗闇に私は住みたい

   《休憩》

  ジョン・ダウランド: もう一度帰っておいで、やさしい恋人よ
  ジョン・ダウランド: あふれよ、わが涙
  ジョン・ダウランド: ダウランドはつねに悲しむ 【リュート・ソロ】
  ジョン・ダニエル: 悲しい雰囲気は
  トーマス・キャンピオン: 雨風にもまれた船が
  ジョン・ダウランド: ラクリメ(涙)【リュート・ソロ】
  ジョン・ダウランド: 悲しみよ、とどまれ 
  ジョン・ダウランド: 今、別れねばならぬ(蛙のガリアード)

   《アンコール》

  エリック・クラプトン:Tears in Heaven <リュート・ソロ>
  ダルツァ:Calata <リュート・ソロ>
  ヘンデル:オラトリオ「サウル」より“おお主よ、あなたの慈しみは限りなく”

アンコールはイェスティン君の英語がよく聞き取れず、推測で書いたものです。もしかしたら、違っているかもしれません。トーマス・ダンフォードのリュート・ソロが見事でした。


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オペラ・美術が大好きでヨーロッパの旅にはまっています。音楽の聖地ウィーンが中心で、イタリア、フランス、ドイツも巡っています。国内外のオペラ・コンサートの体験もレポートします。

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昨日投稿した記事の一部に誤りがありました。ドイツ騎士団の中庭はパスしないで、ちゃんと見ていました。追記・修正しました。申し訳ありません。

08/07 00:28 sarai

えりちゃさん、saraiです。お久しぶりです。

これは昨年の9月のウィーンですが、現在のコロナ禍では、古き良き日という風情ですね。もう、ポスト・コロナでは、行けたにし

07/20 12:41 sarai

Saraiさま、
お元気ですか?
新型コロナウィルス、自粛中。
このウィーンの散策を読んでいると、なんだか切なくて悲しくなってきました。
次はいつ行けるのかな、とか思う

07/20 05:08 えりちゃ

はじめまして。ブログ拝見させていただきました。私は、個人ブログを運営しているyuichironyjpと申します。フリーランサーとして活動しており、フリーランスで稼ぐ方法や、

06/14 23:46 Yuichironyjp

ありがたいコメント、嬉しいです。マーラーのファンのかたにこそ、読んでいただきたかったので、気持ちを共有できた思いです。自然の中にこそ、マーラーの音楽の本質はあり

04/23 23:45 sarai

マーラーの作品を聴きながら、ブログを読ませていただいています。
読みながら画像を見て、マーラーの過ごした風景に想いを馳せて楽しんでいます。
素敵なブログをありがと

04/23 21:47 

マーラー6番ですか・・・ハンマー打撃は勘弁してほしいものです。あったとしても、3回目の打撃だけは・・・

04/11 18:10 sarai
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